NGT角ゆりあ「どうすりゃいんだ・・・」

47の素敵な

本拠地、新潟で迎えたNGT結成六周年公演
センターの安藤がフリミス連発、ベテラン陣もMCで滑りまくりの大惨敗だった
会場に響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年で解散だな」の声
無言で帰り始めるメンバー達の中、元総選挙ランカーの角ゆりあは独り楽屋で泣いていた
リクアワ2018で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるメンバー・・・
それを今のNGTで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」
角は悔し涙を流し続けた

どれくらい経ったろうか、角ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってフォトログ書かなくちゃな」
角は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、角はふと気付いた
「あれ・・・？お客さんがいる・・・？」
楽屋から飛び出した角が目にしたのは、立ち見席まで埋めつくさんばかりの観客だった
折れそうなほどにペンライトが振られ、地鳴りのようにNGTコールが響いていた
どういうことか分からずに呆然とする角の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「角、円陣だ、早く行くぞ」
声の方に振り返った角は目を疑った
「り・・・りこ？」
「なんだ角、居眠りでもしてたのか？」
「は・・・長谷川監督？」
「なんだ角、勝手にはっせを卒業させやがって」
「まほほん・・・」
角は半分パニックになりながらメンバー表を見た

小熊、菅原、長谷川、山口、角、日下部、髙橋真、水澤、安藤、高沢、高橋七、羽切、古舘、真下、渡邉、内川

暫時、唖然としていた角だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
悦朗からマイクを受け取り、舞台上へ全力疾走する角、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、楽屋で冷たくなっている角が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った

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