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作画を語るスレ6151

276 :メロン名無しさん:2022/06/13(月) 15:15:11.62 .net
── 『パト2』では、後藤たちが乗った車の外の風景と光が流れていたように記憶しています。

押井 アニメーションで光や風景の映り込みを描くのは本当に大変なんだけど、やらなきゃいけない。それをやって初めて世界が流れているという感覚を演出できる。スクリーンの中に、もうひとつのスクリーンを創造しているんだよ。
映り込みは『イノセンス』(04)や『攻殻』(『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95))でもたくさんやったよね。
ただし、車内や映り込みなどの作画は、そう簡単にはいかない。優れたアニメーターかレイアウトマンがいるからこそできるんです。私の作品の場合は黄瀬(和哉)。彼がいたからこそ実現したんだよ。
下手なヤツだったらちゃっちいレイアウトになっちゃって、キャラクターが座っているのか立っているのか分からないくらいになってしまう。
たとえば、ファミレスでご飯食べているシーンなんて、実写だと極めて平凡なカットだけど、これをアニメで表現するとなるとめちゃくちゃ難しくなる。テーブルの高さ、椅子の高さ、窓の高さを考えないといけない。
そうじゃないと、このキャラクターの足、ちゃんと床に着いてる? ふたつ向こうのテーブルでご飯食べてるヤツの足、どこにある?ということになる。アニメーションでリアルな空間を設計するのは本当に難しいんですよ。
そういうことを考えると、本当にアニメーションはレイアウトありき。レイアウトなくしてアニメは撮れないと言ってもいい。
でも、見方を変えれば、アニメは、そういうところをちゃんと計算すればいろんなことができる。『パト2』ではあらゆる閉鎖的空間を使ったからね。車やエレベーターに始まり、戦闘機からヘリ、戦車も使った。
そういうことができるのもアニメの特権なんですよ。もちろん、かかった労力はハンパなかったけど、それでもやる意味は大きい。
そういうことは、私の本を読んでください。教科書として作ったようなものだから。でも、アニメを作る上ではとても勉強になるのに、コピーして済ませたヤツが大勢いるって聞いているよね。
フィギュアやゲームには惜しみなく使うくせに、一体どこに金をかけているんだと言いたいよ(笑)。アニメーションの仕事をするなら必携書と言っていいくらいなんだから!

https://lp.p.pia.jp/article/essay/48171/227273/index.html

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