野鳥の命は見殺しでいいのか

虎丸

4/4(土)琵琶湖付近の水路でバス釣りをしていたら黒い水鳥のオオバンがいました。
よくあるいつもの光景ですが水鳥には毎回ホッコリした気分にさせられます。

しばらくするとルアーが水草に引っ掛かってしまい取りに行くためオオバンに近付くことになりました。
ゆっくり寛いでるとこ邪魔しちゃってゴメンね、と思いながら近付きますがオオバンは逃げません。
警戒心の強い鳥なのにおかしいなと思いながらも、またしばらくその場で釣りをしていると
どうやら水中の植物に足が引っ掛かって動けないようでした。
よく見ると何度も移動しようと頑張っていますが不自然な動きでその場から移動出来ていません。
助けてやろうと思いましたが陸からオオバンまでの距離は約４ｍあって、水深もかなりあるので普通の長靴だけではどうにもなりません。
嫁さんに電話して事情を話したら野鳥関連の連絡先を教えてくれましたが土曜日の17:00を過ぎていたこともあってどこにも繋がりません。
仕方ないので守山警察署に相談したところ、すぐに行きますので場所を詳しく教えて下さいとのことで、
場所を説明したところ、現場は草津警察署の管轄で対応出来ないそうで次は草津警察署に相談しました。
場所や鳥の特徴など、こと細かに聞かれ、その後
市の関係機関に問合せたと折り返し電話をくれましたが、
いくら待っても救助が来ず日が暮れてきたので一旦帰宅することにしました。
オオバンはしきりに水草のようなものを啄む仕草をしていたので
お腹がすいているのかもしれないと思いコンビニでパンを買ってきて、とりあえずこれで明日まで頑張れと現場を去りました。

次の日の朝、救助されてもうオオバンはいないことを願いつつ現場に行きましたが
もう既にオオバンは息絶えていました。
顔は上を向いていて、まるで空を見上げているようでした。
草津署と市の関連機関の連携で、すっかり安心しきっていただけに大きな脱力感とやるせなさが襲ってきました。
冷静に考えれば週末の17:00以降に公務員に野鳥の救助を依頼するのも無理がある話で
自然淘汰だと言われれば受け入れるしかありませんが、この状況で野生の命を救うには個人で対処するしかないのでしょうか？