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【上古・中古】 漢字音スレ 【中・日・朝・越】

1 :名無し象は鼻がウナギだ!:2011/10/26(水) 19:46:28.37 0.net
上古音・中古音・近古音など、過去の漢字音や、
中国語の諸方言や、日本語、朝鮮語、ベトナム語など、
漢字文化圏の漢字音について語るスレです。

<基礎資料>
中国語方言字音データベース
http://homepage2.nifty.com/Gat_Tin/fangyin.htm
韓国語漢字音データベース(単漢字)
http://homepage2.nifty.com/ichimat/kanji/
Asia言語研究舗ベトナム語
http://ttr.a.la9.jp/
漢越辭典摘引 Hán Việt Từ Điển Trích Dẫn
http://vietnamtudien.org/hanviet/

過去スレ
【各国語の漢字音比較】
http://mimizun.com/log/2ch/gengo/1061625854/
【各国語の漢字音比較】PART2
http://unkar.org/r/gengo/1126463814

294 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/05(金) 03:07:51.84 0.net
>>292
広東語の音声を聞いていたら-tで終わる音節のあとに語気助詞のアーというのが
続いた時、ラーという音になった例があった。どのくらい普通なのか詳しい人に訊きたいところだ。


295 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/04(日) 08:47:29.60 0.net
スレから逸れるが、
孤立語→膠着語、屈折語へと(?) あるいは、
その逆で、言語は孤立語へと進むのかしら?

296 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/04(日) 14:12:19.98 0.net
孤立語→膠着語 中古漢語→現代漢語
膠着語→孤立語 *オーストロアジア祖語→タイ語、ベトナム語、太古漢語→上古漢語
屈折語→孤立語 英語
屈折語→膠着語 ヒンディー語

こんな所だろうか

297 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/05(月) 01:22:10.47 0.net
さすがに孤立語から屈折語と言う変化を遂げたものはないか
膠着語→屈折語だとテュルク語とか?動詞の後に人称語尾がついたりするし。あるいはチュバシ語と共通の祖語の段階で既にあったのかな

298 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/05(月) 15:24:04.48 0.net
>>297
テュルク語は人称語尾がペタペタくっついてる感じで、未だに膠着語に
分類されているはずだが

299 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/05(月) 15:28:47.23 0.net
中国において、有が英語の不定冠詞a、在が定冠詞Theに値するものの存在を表す
という説もあるな

300 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/05(月) 17:31:37.45 0.net
>>298
その人称語尾がひとつの形態素で特定の時制やヴォイスやモダリティの組み合わせも表していたら、
あるいは動詞語幹に時制その他の機能を担った交替形があったり、
または名詞の格語尾の一つ一つが性や数を担っていれば屈折語になるね
テュルク語は一形態素一機能の典型的な膠着語
>>299
それは同じ存在主体でも有の目的語は不定または新情報で
在の主語は定または旧情報だということだね


301 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/07(水) 17:51:38.08 0.net
接中辞のあるオーストロネシア祖語からチャム語を経て孤立語になった、海南島の回族の言語は296のパターンだと
2つ目と3つ目のどちらだろう

302 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/08(木) 09:18:44.54 0.net
>>301
・接中辞でも意味の派生関係が明確ならば膠着的 よって2つ目

・チャム語は古くからオーストロネシア語族とみなされてきたが、
少数のオーストロアジア語族要素の方が基層であると考える泉井久之助の説も無視できない
・チャム語はクメール語などと同様にほとんど孤立語(たぶん)
・回輝語の場合、接辞は摩滅したか化石化して生産的ではないと思われるのでたぶん孤立語
声調言語化は孤立語である事と直接関係がなく、クメール語のように声調のない孤立語も存在する

303 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/08(木) 19:33:02.15 0.net
ベトナム語もオーストロアジア語族要素の方が基層と考えられており、
接辞が磨滅した代わりに声調言語化したらしい。孤立語に分類される。

304 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/09(金) 12:53:53.78 0.net
孤立語で声調もないクメール語は母音も子音もやたら複雑だけど、やはり文法の簡素化を音素の増強で補ったのかな

305 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/10(土) 05:37:19.03 O.net
孤立語だと一形態素一音節だから、
意味を区別するためには必然的に音節の種類が多くならざるを得ない。

そのためには、声調を増やすか、子音・母音を増やすかしないといけない。

クメール語は声調がないし、子音音素や母音音素の種類も特段多くはないが、
二重子音や二重母音で音節の種類を稼いでるようだな。

306 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/10(土) 06:03:08.31 0.net
緊喉母音と弛喉母音がある

307 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/10(土) 08:07:56.01 0.net
単音節語であることと孤立語であることに直接の関連性はない
単音節の膠着語もあれば多音節の孤立語もありうるだろう

308 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/11(日) 15:02:10.87 O.net
そのような実例はあるか?

309 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/11(日) 18:38:59.44 0.net
単音節の膠着語というと個々の形態素は原則として単音節だが
それらが接着されて複合語を作るような言語だろう
現代中国語はほぼそれに近いし、チベット・ビルマ語派もあてはまる
多音節の孤立語は、上記にある回輝語も部分的にそれに相当する
声調言語にはなったものの、単音節語化は不十分で、多音節のままの形態素が残っている

オーストロアジア語族の語彙的要素の語根はCVCVCが基本だと広く考えられていて、
AA語自体は接辞の使用による膠着が盛んだが、それが衰退して孤立語になったとしたら
これに当たることになる
まあこれについてはデータを見ないとなんとも言えないけれどね

310 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/12(月) 11:18:46.78 0.net
多音節の孤立語 英語が実質的にそうか。それ由来のクレオールも?

311 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/12(月) 17:36:57.21 O.net
英語は印欧語の中ではかなり孤立語に近づいたほうとは言え、
基礎的な動詞の多くが思いっきり屈折してるし、まだまだ孤立語とは言えないだろう。
孤立語的と言えるのは名詞ぐらいだ。
形容詞と規則動詞は膠着語的とも言えるかもしれない。

312 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/12(月) 17:43:56.27 0.net
コーマンの匂い

313 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/12(月) 18:41:26.40 0.net
膠着と孤立は、実際には連続的だからなあ。
into the pre-history という英語の句で、pre以外は膠着しない前置する単語群とされているが、
これは日本語で膠着成分とされる助詞と、よく考えれば何が違うの?という話になる。
一般の語彙に「てにをは」なる表現があるとおり、これは、バラバラにしても、
西欧の印欧語でいう、冠詞や前置詞程度の意味を持ち得るんだよね。
俺自身は、日本語は典型的な膠着語ではなく、かなり孤立語っぽい言語だと理解している。

314 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/12(月) 21:31:38.11 0.net
開音節的だから取り外し可能なんだな。
とはいえ動詞の活用の「未然・連用・連体・終止・仮定・命令」は膠着どころか屈折的でもある
まあ音韻が変化している部分が持つ意味が、屈折語の変化の部分と比べて極めて限定的ではあるが。
なんで膠着語なのにこんな活用が生まれたんだろう。大昔の母音調和の名残かな

315 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/12(月) 22:24:21.64 0.net
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316 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/13(火) 14:26:21.15 0.net
>>314
何故母音で規則変化するんだろうね。
助詞じゃダメだったんだろうか?
それとも元々あ行の助詞があったんだろうか?

317 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/13(火) 18:48:46.36 0.net
>>313
むしろ格語尾を失って前置詞を発達させた英語のような言語は
本当はその意味でも孤立語というより膠着語に近い段階ではないだろうか

四分法が立てられた時代は前置詞に格と同等の役割があるという視点はまだなかったように思う
前置詞は歴史的経緯から語として綴られているが、その箇所における出現は義務的だ

典型的な孤立語は動詞と目的語の組み合わせを並列させることで接置詞の代わりにするし
前置詞に見えるものは実は動詞の別用法だったり、動詞の代わりにできるものだったりする
(serial-verb構文またはparataxis、ここでは前者を連鎖動詞構文と呼ぶことにする)

英語がそれでも孤立語的とみなされたのは、語順がSVO、SとOがともに無格という
条件と関係がある。こうした言語ではVがSとOの境界の役割を果たすため両者を区別する
必要がなく、逆にSとOを逆転させただけで文の意味が変わる

しかし典型的な孤立語ではSVOタイプならSVOVO(中国語、インドネシア語など)、SOV構文なら
SOVOV(チベット・ビルマ語の一部など)という形を取るが、英語の前置詞は基本的に動詞にはならない

318 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/12/01(土) 06:17:13.91 0.net
タイ語がシナチベット語族から数詞を借用したのはいつなの?
(nueng) (song) sam si ha hok chet paet kao sip

日本語や朝鮮語と同じく中古漢語から借用したように思えるが、どうして固有語彙が廃れたのかとか、数詞以外の漢語語彙が借用されなかったのかは気になる

319 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/12/01(土) 22:17:03.56 0.net
タイ語での「托鉢」は漢語由来だっけ

320 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/12/01(土) 23:36:47.18 0.net
タイ・カダイ語族としてシナ・チベット語族とは別にするとした場合タイ・カダイ語族の固有数詞ってどんなんになるんだ?

321 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/12/02(日) 18:22:44.34 0.net
>>318

詳しく知りませんが、(狭義の)タイ語全体に共通していることから、最低でも千年は前。
また「5」の母音が o でなく a になっていることから、中古音よりかなり前である
可能性が高いと思います。
漢語からの借用としては十二支が有名(タイ語の十二支は漢語に由来しないが、ほかの
多くのタイ系の言語では古い漢語からの借用が残っている)で、そこでも「午」の母音が
a になっています(李方桂によるとアホム語 shi-ngā ルー語 sa-ŋa4 布依語 sa3)。

>>320
http://www.zompist.com/asia.htm#tai
で、たとえば Nung Ven (En) を見ると「三」以降は tu pa ma nam となっていて、
これはたとえばインドネシア語の tiga empat lima enam が単音節化したもののように
見えますね。

322 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/12/02(日) 18:37:09.17 0.net
>>321
(狭義の)タイ語全体というのは Thai でなく Daic のつもりでした。すみません。

323 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/12(土) 07:03:36.74 0.net
全くのビギナーなんですが、
ピンインでいうところの /zh, ch, sh/ や /j, q, x/などの声母は
どのような音韻法則に基づいて誕生した音なのでしょうか

324 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/13(日) 01:15:31.16 0.net
>>323
北京語の /j, q, x/ は日本音でサ行になるもの (積、妻、西など) と
カ行になるもの (鶏、奇、希など) があることから分かるように、
/z, c, s/ と /g, k, h/ の二系統が、介音 /-y-/ による口蓋音化の
進行の結果、遂に合流したものです。

zyi → ji
cyi → qi
syi → xi

gyi → ji
kyi → qi
hyi → xi

北京語には「キー」も「ツィー」もなくなりました。

北京以外の北方方言では、/gyi, kyi, hyi/ は /ji, qi, xi/ に
なったのに /zyi, cyi, syi/ はそのままというケースもあります。
北京から汽車で一時間かそこらのところにもそういう区別が残って
いるらしい。北京内でも京劇では区別します。
(斉[ツィー] : 奇[チー] etc.)

区別する場合、/zyi, cyi, syi/ を尖音といい、/ji, qi, xi/ を
団音といいます。(尖団分別)

/zh, ch, sh/ の方はもともと [tʃ, tʃ', ʃ] だったと考えられて
いるようですが、変化の条件はよく知らないので、ここで逃げます。
詳しい人、よろしく。このグループでもとくに /r/ が曲者ですね。
これはまだ定説がないのかも知れません。

325 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/13(日) 01:35:22.60 0.net
>>323 (続き)
中国語音韻学の入門用に便利な本があるのでご紹介。
唐作藩著『漢語音韵学常識』上海教育出版社、1972
鶴本書店というところで1050円で出ています。

鶴本書店
http://turumoto.koshoten.net/catalog/index.php

日本語訳 (『漢語音韻学入門』明治書院) は絶版らしい。
日本の古本屋には出ています。

326 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/13(日) 15:57:46.52 0.net
なるほど。ありがとうございました。
「四」や「子」などといった単語はsやzの後にiが接続します子音の口蓋化を恐れて母音の方を

327 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/16(水) 05:50:06.61 0.net
>>326

「四」 Xィー ケだった キが、 コか ts(h), dz, s, z ナ
は i が曖昧 閧 オた。これ 牛\ 「時代 サう チた キ。日本語で
「 q」がイス チ 「る Aそ ωサ fし 「 キ。

そ 椏_ u西」 ゥ i漢音 Zイ ゥもヘ 焉j が i ゥったた
ア ωサを も vわれ キ。「 E悉」 燗鮪桙 q音 Iわって
いたた ア ωサを起こさ ゥったも キ。

「西」 ェスィーからシー チた 芒r的新しく、「西瓜」がスイカ ヘ
こ ωサが起き 「 「音が 「ったこ 示し 「 キ。

328 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/16(水) 05:58:59.39 0.net
うお、化けた。すみません。

>>326

「四」は古くはスィーのような音だったのですがて、なぜか ts(h), dz, s, z
の後ろではi が曖昧化しました。これはかなり古い時代におきた現象のようで
す。日本語で「椅子」がイスになるのはその変化を反映しています。

その当時「西」は、漢音「セイ」にみられるように母音が i ではなかったために
この変化を免れたものと思われます。「昔・悉」のように子音で終わる字もこの
変化を起こさなかったようです。

「西」がスィーからシーに変わったのは比較的新しく、「西瓜」がスイカなのは
この変化が起きる前の音がはいったことを示しています。

329 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/06(水) 15:19:15.98 0.net
>>258-259>>265
アショカ王を阿育王と音訳してたりとか。
あとは「輸」の音がユではなくシュだとか。

330 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/06(水) 20:42:52.12 0.net
反切上では、丸や完は発音が「huan(hwan)」ですよね?
huan(hwan)が中国・朝鮮ではwanに変化したのは知っているのですが、
何故丸や完など一部の字だけがwanという音になったのでしょうか?
還や患だってhuanという音なのだから、wanに変わる可能性は
あったはずですよね?

331 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/06(水) 22:16:50.52 0.net
>>330
まず、韻が違うことを認識しよう。

還患は刪韻合口: 原則的にwanにならない。

完丸は桓韻: huanとwanが半々。どうやら声符に完または丸を持つ字がwanになる傾向がある

332 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/07(木) 11:21:16.59 0.net
>>329

「阿育」については、違う原因かもしれません。
古い仏典はサンスクリットでなくプラークリットの一種で書かれていた
ことが多かったらしいので、たとえば母音間の摩擦音が有声音化して
z か ʒ のようになっていたために、「育」で写すのが適当だったのかも。
まあ、わかりませんが。

333 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/19(火) 01:10:39.21 0.net
>>330

「還・患」と異なる理由は 331 の人が言っているように、韻が違っていた
せいでいいのだけれど、「丸・完」が wan になったわけは、音韻的な理由
だけでは説明できないと思う。

諸方言音を見ると、「円」と同じ音になっていることが多い (広東語の
[y:n] とか)。想像だけれど、「丸」が似た意味の「円」と言いかえられる
ことが多くて、それが「丸」の漢字音に影響したのではないだろうか。
そしてさらに同音の「完」にも影響したと。

中原音韻を見るとすでに「丸・完」が「桓」と異なり「刓・蚖」などと同じ
音になっているので、13世紀には今と同じ状況になっていたことがわかる。

334 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/19(火) 01:41:29.72 0.net
あと、朝鮮漢字音だと「完」が wan になっている(「丸」は hwan)。

335 :331:2013/02/19(火) 08:33:10.04 0.net
>>333
丸が、意味が近い円から中途半端に音の影響を受けたというのは無理。

元の北京音は、疑母桓韻の頑・玩などからの形声符の類推だね。

そして、丸の北京音は、「元と同音」という一般的認識(例えば、康熙字典でも「胡官切、音元」と最初にある)から、元と同じ変化を被ったのだと思うよ。

336 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/02/20(水) 06:19:50.96 0.net
>>335

「完」みたいに口語的な語彙で百姓読みが起きることは
あまりないのでは。

337 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/09(土) 13:37:27.50 0.net
弥生時代の日本語にはハ行の発音がなかったと聞きましたが
それなら「卑弥呼」という当て字が出てくるのはおかしくないですか?
弥生時代の日本語ではハ行とカ行の区別がついていなかったということなのでしょうか?

338 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/09(土) 14:17:24.41 0.net
卑弥呼はpimiko派とpimiwo派がある。呼はhwoのように発音されたが、
これは当時の中国語にwoという語がなかったのでhwoで代用したのだというのが
pimihwo派の解釈。卑弥呼の語源が何かというのは不明。
pimiko派の中には日+み+子とするのもある。
卑弥呼が個人名か役職の名前か尊称かというのも不明。

339 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/09(土) 14:52:59.78 0.net
「呼」は上古音だと「hag」、中古音だと「ho」だと思っていたのですが

340 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/09(土) 21:24:22.63 0.net
邪馬台国時代と奈良時代の間で日本語の音韻自体が変わったんじゃないの?

341 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/09(土) 22:53:49.22 0.net
>>338 「こ」派の人は、頭の子音がkかその有気音(あえて書くならKhかk’か)の漢字で「こ」を受けていないことはどう考えてるんだろう
古でも庫でも固でもよさそうなのに

342 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/10(日) 08:39:30.06 0.net
>>339
弱い渡り音のwが入っていたという説がある。
日本書紀α群でも、「呼」や「乎」が「を」を表すのに使われている。

343 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/10(日) 18:11:37.88 0.net
ヒミ子がヒミ男になってしまう…

344 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/11(月) 13:44:43.21 0.net
・古代日本語にハ行はなかった(パ行だった)。
・しかし中国人が書き記した倭国の地名には上古音でh音のものがある。
・中国人が話すh音を日本人はカ行として聞き取っていた。

多分、現代の日本人がr音とl音をどっちもラ行だと認識するように
古代日本人はk音とh音をどっちもカ行だと認識していたのでは?

345 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/11(月) 21:10:22.52 0.net
少なくとも上代ではkをhで発音することはなかった。
それ以前でも同じだと思われ。

346 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/11(月) 22:13:11.63 0.net
喉の奥で発声するhとkには互いに通ずるところが有るには有るが‥

347 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/12(火) 10:06:02.74 0.net
3世紀の日本語が k と h を区別していたという説は長田夏樹さんが
言っていたのでしたっけ。実際に見ると「好」がある以外はだいたい
「呼」の例のようなので、断定するのは躊躇してしまいますが、とり
あえず認めることにします。

「呼」の母音ですが、韓条の「斯盧」が後の「新羅」であるところな
どから見て、わたしは上古的な「a」だったと考えたいです。

というわけで、「卑弥呼」がpimihaを表しているとします。その後の
日本語で h がどうなったのかわかりませんが、仮にゼロになったと
するとpimia、"-ia" はエ(甲)になったというのが通説ですので、
pimiha > ヒメ、というのはどうでしょうか。仮定だらけですが。

348 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/15(金) 05:52:38.23 0.net
コペルニクス的転回を以ってしても、
実は[k]、[g]だった古音の暁母、匣母を日本語だけが残していて、
中国諸方言を初め朝鮮語やベトナム語など日本語を除く東アジア言語が後代になって、
それらを摩擦音に転換させたというのはいくらなんでも妥当性に欠けるのでは?

こんなこと言い出したら比較言語学なんてまともに機能しませんぜ

349 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/15(金) 12:02:17.39 0.net
>>348
誰がそんなすっとんきょうなことを言ってるんだ?w

350 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/24(水) 23:57:51.16 0.net
広東語でも連音するのはほんの一部だわな 今日gamyatがgammatになったり

351 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/26(金) 16:01:34.87 0.net
広東方言の「日」は「yat」という音だが
元の音はどのような発音だったのかな?

352 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/27(土) 11:41:18.66 0.net
r(今の普通話のと同じ)itだったんじゃないの?それを日本ではジツと表記した

353 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/27(土) 11:43:35.61 0.net
確か-itから-atに変化したのが短母音で、本来の-atは長母音になって-aatになったんだっけ?

354 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/27(土) 13:04:33.62 0.net
南方系だし、中古音に近い nyit > nyatだったんじゃないの?
ny の子音が脱落する変化は、朝鮮語にも起きているし比較的普遍的な音変化なのでは。

355 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/27(土) 13:11:10.48 0.net
ビン南語だったかで「人」がlangになるのはどういうことなの

356 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/27(土) 15:07:13.62 0.net
1

357 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/28(日) 00:07:02.43 0.net
>>355 漢語由来の語ではないとか。そういえば、ナイナイ岡村の映画「無問題」のモウは、広東語では本当は「有」の字から二画減らした方言字を使う。
一見「無」でよさそうなのに。声調とかの関係で「無」の直系の語と言う説が成り立たないのかな

358 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/28(日) 07:51:58.90 0.net
>>355

アモイだと lang ですが、浙江から福建一帯に nang のような形がひろがっています。
アモイは n が l に変化していることが多いので、nang が本来の形でしょう。
よく引かれるのは戴 『六書故』(戴 は13世紀の温州の人)に「呉人謂人儂」と書いてあるやつで、南宋ではすでにこの語があったことがわかります。

昔の人はたいてい農民だったので、「農」(これ1字で農民を意味した)が一般的な「人」の意味になった、という説明をどっかで見たような気がします。すくなくとも音韻的にはそれで問題ないです。

359 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/28(日) 08:16:17.71 0.net
>>357
「無」とは声調がちがうはず。

360 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/28(日) 13:13:20.77 0.net
>>357
広東語良く知らないけど没+有とかの省略じゃないの?

361 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/29(月) 05:14:04.48 0.net
>>358
なるほど、ありがとうございます
本字が「人」だという説は成り立たないんでしょうね

362 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/30(火) 03:54:13.01 0.net
>>360
否定+有が縮まったものだとすると mau みたいな音になるはず。たぶん「無」に由来するんだけれど、声調が「有」に引かれて変わったのじゃないかと推測します。

>>361
本字が何かってのは難しいですが(漢語じゃなかったらそもそも意味がない)、「人」とは韻の部分が合いません。たぶん違うでしょう。
しかし現在では完全に「人」の音のように扱われていて、「老人」とか「病人」みたいな熟語でもlangが出てくるのがおもしろいですね。

363 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/30(火) 14:12:56.71 0.net
普通話にも「冇」という漢字は存在するけど、北方では
まず使わないよね

364 :363:2013/05/01(水) 16:10:50.71 0.net
モウマンタイのモウの字が中国の字であることを忘れかけてて
打ち込んだら、文字化けしてしまいました

申し訳ないです

365 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/21(火) 14:20:28.76 0.net
上古音がわかってくるにつれて、従来会意文字だったとされていたものが形成文字だったと判明することもあるのかな
白川静の説では会意や象形説をとることが多いと思うけど

366 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/21(火) 14:21:07.18 0.net
×形成 ○形声

367 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/23(木) 21:04:52.85 0.net
カタカナのヲの元の漢字が「乎」だったな確か。
カタカナの元の漢字って、「止」⇒トや「乃」⇒ノみたいに古音が目立つんで、
卑弥呼の呼も古音で、案外昔の中国のどこかの方言の音を残しているのかも

368 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/24(金) 14:04:34.68 0.net
>「止」⇒ト
それ訓読みとちゃうん?

369 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/27(月) 18:59:39.26 0!.net
>>368
万葉仮名にはあまり詳しくないけれど、訓読みではないと思う。
というのは、万葉集で一字一音の仮名が使ってある所では、基本的に音仮名が普通なので。「津(つ)・野(の)」のように訓仮名も使われてはいるけれど、例外的、かつもともと訓が一拍の場合なので、「とまる」の「と」だけを取って仮名として使うとは考えにくい。

370 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/27(月) 19:18:08.23 0!.net
>>369
これはちょっと取りさげ。
万葉集で「止」を「ト」の仮名に使う例は、問題があるという18巻以外ほとんどなく、ほとんどは「やむ」と読む漢字としての用法(「とめる」もあるが少ない)。
3061番は「と」として使われているのけれど「一字一音」ではないので、上の話はなりたたない。

たしか古事記も「止」は使われてなかったはず。

371 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/28(火) 07:07:27.63 0.net
>>363
冇?

372 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/13(木) 00:48:30.05 0.net
雄の音って、今の北京音ではxiong,確か台湾音でもヒョンか何かだったと思うけど、語頭に子音が来るけど、
日本語ではユウ、朝鮮音でもウンみたいな音で、頭に子音が来ない。
元々中古漢語の段階では2種類あって、それぞれの地域ではどちらかだけが残ったのかな
でも語頭に子音がある形が併存してたら、日本でも「キュウ」の形で一旦取り入れられててもよさそうだけど

373 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/15(土) 14:09:27.99 0.net
 
甲骨文字は、日本の「アヒル草文字」が原型となっている、と推測できます。
【 古代文字(神代文字)便覧 】
http://kodaimoji-binran.blogspot.jp/
 

374 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/16(日) 21:34:25.70 I.net
>>372
日本語のkumaや朝鮮語のkomは"熊"の音(現代北京音xiong、上代音でhVum)に由来するとか

375 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/19(水) 14:55:57.72 0!.net
>>372

>>258 と同じ人?

376 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/11(月) 16:55:36.47 0.net
中古音のデータベースでローカルに保存できるものってありますか?

ネット上で入力に対して返してくれるデータベースはあちこちでみるのですが、手元に置きたいので

377 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/04(金) 21:43:35.13 0.net
寺、時って中国でも朝鮮でもsで始まる読みなのに、なんで日本では「じ」なんだろう
元々は「し」として取り入れたけど、連濁の形で多用され、「じ」が正しい音のように誤解されて行ったのかな

378 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/04(金) 23:58:11.44 0.net
詩はsから始まるね。他にもあるんだろうか?

379 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/05(土) 07:15:27.52 0.net
ウィクショナリーみたら
中古音ではziH また粵語ではzi6
上古音は/*s-dəʔ-s {*s-[d]əʔ-s}/と推定される
推定音はBaxter-Sagart Old Chinese reconstruction (Version 1.00, 20 Feb. 2011)からとのこと

壇は現代北京音でtánなど、現代高麗(朝鮮)語の発音でtan
でも亶は現代北京音でdǎn 有気音に変わってる

380 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/05(土) 07:20:36.05 0.net
いや、有気音から無気音に変わってる

381 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/05(土) 07:47:48.40 0.net
止も現代北京音ではzhǐ、粵語でもzi2だけど、古は有気音だったらしい
こっちは日本だとshiだよね
和音だと「とまる」だから「と」なんだけど、「と」も(ひょっとすると「あし」の「し」も)やまとことばではなく古い時代の輸入音かと

ちなみに河亶甲を卜辞では戔甲としていて、戔の上古音が/*dzˁan {*[dz]ˁa[n]}/と推定されてる
まあうちらが「壇」を読むときのダンとも近い発音だったらしい

382 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/09(水) 03:46:48.95 0.net
人工的に中・日・朝・越に共通する漢字音を設定することはできないだろうか?
東アジア版のエスペラントのようなものを。

383 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/16(水) 15:50:42.91 0.net
まずこの辺の国々はみんな建前上英語を習ってるから
頭子音の対立は有気無気じゃなくて有声無声に
英語に出て来る比較的易しい子音群を創設(sp-, st-, sk-, pr-, tr-, kr-など)
-m, -n, -ng, -p, -t, -kも復活
声調は日本人と朝鮮人が苦手だからせいぜい高低の2調に

384 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/16(水) 22:15:19.53 0.net
>英語に出て来る比較的易しい子音群
は、上古音でそうだったと推定される字に関して?

385 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 00:07:30.31 0.net
建前上みんな英語できるんやったらそもそも東亜版エスペラントなんか要らんやんw
純粋に漢字と各漢字音から最大公約数を抽出するから意味があるんやろ

386 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 00:46:11.31 0.net
>>383
濁音の代償声調化より前の声調は、むしろ明らかなんでないの?

平声…低平(L、日本語的イメージではLL(低低))
上声…高平(H、同様にHH(高高))
去声…上昇(R、同様にLH(低高))

これだけの体系だった。
代償声調が生まれてから、平声と上声の対立に、濁音由来の「低」が割り込んで、
複雑に動き始めることになる。

この古いタイプの声調は、「呉音の声調」として、
平安時代まで、日本の近畿地方の坊さんはきちんと読めていた。
日本語アクセント辞典の編纂時には、
この用法に基づいて、高低アクセントが類推的に形容・記述されていた。
現在ですら、上野善道でさえ、「院政期における上声類和語の研究」なんて記述を、
学術論文で行ったりする。

ところが、英米のシノロジーでは、上声をrise、去声をdepartなんて直訳で理解していたりする。
学問レベルの差は、意外にも逆方向で大きい(日本のほうが蓄積は上)

387 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 02:28:23.77 0.net
漢字についての質問どこですればいいかわからなかったからここで聞くや。

最近トイレでよく見る落書きなんだけど、





みたいな漢字を見るんだけどどんな意味なの?
本当は日は90度回転して四見たくなってる。

388 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 05:09:03.96 0.net
>>386
そこにあがってるのは三つだけだが、入声の母音部分の高さは?

389 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 05:51:30.52 0.net
>>386
いや。デパートをdepartment storeの意味で使うとき、デパートはそういうものとして我々に理解され
マニュアルトランス「ミッション」をミッションというとき、用法として間違ってると思うかもしれないが(現に俺はそう思ってしまう)
ディスコースにおいてはやはりそういうものとして理解できる
それだけの話で、直訳とかは関係ない。シナという呼称は用いないがいまだに東シナ海・南シナ海と呼びならわしてるし、
高麗は国号としてはもう存在しないがサウスコーリアは現役だ

>>381
で、このダンという音(類似のものも含め)はオノマトペなんだろう。黄土で畦を築造する際の伝統的な技法を
観察すればよく分かる

390 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 19:51:18.44 0.net
>>388

「無い」


入声を含む音節は、音程の対立が無かった。
音声的には、「なんとなく中程度の高さ」で発音したのだろうけど、
入声の音程は、音素的に意味が無い。

おそらく、これが、南北朝期の最初の音韻内省で、
「入声が、単一枠として独立枠を獲得した」真の理由だと思う。実に単純な話。
この自体、ほぼ確実に軽声はないので、
「被せ音素としての音程が無い」ことと、「音節末入声であること」は、論理的に同値になる。

391 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/17(木) 23:47:10.94 0.net
広東語でも高中低それぞれに入声が散らばってるな
中古音でも低平と高平があったってことは、それぞれで入声を伴ったとも考えられるけど。
この時代は今の広東語や福建語とは違って、入声の場合は母音をどの高さで発音しても意味が通ったってことか
極端な場合上昇調や下降調にしても

392 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/18(金) 07:41:08.00 0.net
いわゆる新派の上古音だと、
-ʔが中古音の上声、-sが中古音の去声になったということになっている。

-ks、-ts、-psは子音が2つとも脱落して去声になった(だから-sの有無による派生が去声と入声の対立になった)し、
-kʔ、-tʔ、-pʔという組み合わせは無かった。
そのため、入声は平声相当のものしかなく、音韻的対立が無いということになったと思われる。

つまり、中古音の入声は上古音で-ʔも-sも付かなかったものなので、平声相当の音調だったと思われる。

393 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/20(日) 12:32:06.78 0.net
上声が-ʔだったってのはどうやって導き出せたんだろう・・・
-sと同じで、これらが高低アクセントに変化する仕組みがいまいちピンとこない

394 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/24(木) 22:12:17.20 0.net
ジーヴァカが耆婆(ぎば)
既に仏教が中国に伝来したころには、口蓋化の一部が起こりだしてたのかな

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