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上代特殊仮名遣い 二音目

1 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/06/23(土) 20:31:32.19 0.net
前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/

立てた

195 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/07/16(月) 00:04:47.43 0.net
>>193
> >>188は「書いていない」と書いたことになる。
なるよ。だから、いやそれは嘘だ、書いている、と更新している。
>>183 は更新していない。ただ誤読している。

>>194 リセットなんかする必要はない。>>177

196 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/11(火) 09:25:12.02 0.net
上代仮名遣の研究がしたいのですが,どの先生が第一人者とされていますか。

197 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/11(火) 19:39:38.07 0.net
大野晋じゃないか?
タミル語説とか言い出しておかしくなる前の成果は普通にすごい
8母音から4母音に(全てではないにしても一部は)遡るという説も説得力がある。

198 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 00:23:30.42 0.net
>>196, 197
たしかに大野は橋本の直系だし卒論も上代特殊仮名遣いについてのものだったけど、いまはそんなに影響力ないんじゃないかしら(故人だし)。
存命の人なら、松本克己とか森博達とか安田尚道とか小倉肇とか。故人なら亀井孝、服部四郎、有坂秀世。

199 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 07:31:39.08 0.net
4母音に遡るとすれば、そこから8母音の恐竜と5母音の鳥に枝分かれした
みたいな説は成立しないの?

その後の5母音が8母音を前提としているみたいな有力な根拠はあるのだろうか?

200 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 07:32:28.95 0.net
8母音から5母音へ変化していく過程は文献記録に残っているだろう。

201 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 07:45:31.97 0.net
母音がわかる文献なんてそもそも希少じゃない?
周辺諸語なんてそもそも文献自体あるのかわからないような感じだし。

202 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 19:11:57.49 O.net
8世紀の文献記録には、例えばト甲とト乙、キ甲とキ乙といった音節が
最初はよく区別されているが次第に合流していく過程が記録されている。

具体的な音価は分からないが、音節の合流があったことは分かる。

203 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 21:34:10.02 0.net
なんで区別できていたものが一部だけできなくなるのさ?
それが音価の変動だとしたらその時点で別物であって、それらが繋がってるのかわからないよ。


204 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/12(水) 21:52:30.11 O.net
例えば16世紀から17世紀にかけては、ジとヂ、ズとヅが合流していったことが文献から分かる。

それまで違うものとして扱われていた音節が、
互いに書き誤りが多くなり、やがて同じ音節の異体字と化していく。

205 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 04:49:17.75 0.net
そんなことは聞いていないと思うよ。
そもそも4から8にどれだけの文献があるの?
錬金術のようにその変化を説明する有力な模式がなければ、
それは単に対象がすりかわってしまっただけだということ。
ナマリはナマリ、キンはキン。

206 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 06:33:39.30 0.net
何が言いたいのか分からないが、音韻変化自体を否定したい人がまた現れたんだろうか?

4母音説は8母音時代の文献記録から推測されるさらに過去の形であって、
それを直接に記録している文献は無い。
4母音の時代があったとしても、8世紀からさらに数百年から千数百年は遡った時代だろう。

207 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 06:52:29.01 0.net
つまり、8から4を推測できるのと同様に、5から8が推測できないのなら、
いくら記録があってもそれは単に似てるだけだってこと。

208 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 07:18:43.31 0.net
>>207
5から8もある程度推測できるだろ。独立形と被覆形とか、動詞の活用形と語幹とか。

ただ、新しい形から古い形を完全に推測できないことも言語変化には多い。
ある程度痕跡があっても、合流などがあれば完全な情報は失われてしまう。

209 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 07:40:15.94 0.net
推測できなきゃそもそも説になんないよ。

問題は4から5への変化に、8が不可欠かどうかって事。
子供の父親が祖父ではない証拠。

210 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 15:44:31.24 0.net
また分からず屋の人が現れたのか
まともに相手しても不毛なんだよな

>>196
俺は森博達に一票

211 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 17:42:41.11 0.net
>>196
釘貫亮はどう?

212 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 18:31:52.07 0.net
また>>108が現れたのか。

213 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/13(木) 19:59:38.77 0.net
俺も森博達に一票だな。
漢字音の深い知識に裏打ちされて、奈良時代の音韻体系をあれほど説得力を持って
明快に解き明かしたのは凄い。論文を読んでいると質のよい推理小説のようで面白い。

214 :>>196:2012/09/13(木) 20:12:13.61 0.net
みなさんお答えくださってありがとうございます。
まだまだ不勉強なので,皆さんのお挙げくださった諸先生の論文を読んでみて,しかるのちにきめたいと思います。

215 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/15(土) 02:23:46.26 0.net
>>210 >>212
なんで4→5説と不変説(計画言語?)の区別がつかない訳?

今までの話って、サザエさん一家の続柄の証明で、
サザエとタラの親子関係の証拠としてワカメのオカッパを出してくるようなものだからダメなんだよ。

都で4→8が起こったとすれば、それこそ中間形態が地方に残存していたとしてもおかしくないわけで、
国家の拡大と空洞化によって、それらも技術移転で記録されるようになり、
(ガラパゴス仕様が世界標準に置き換えられるように)
やがて乗っ取られ吸収されてしまったと考えることもできるということ。

それを否定するには不可逆の変化であると主張すればよいだけなのだけど、
それをしていないから納得しないんだよね。

216 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/15(土) 10:42:07.54 0.net
4 の時代があったという推定に確実な根拠はない。
その説は大野晋という学者の権威に依存しているだけ。
8 より前は単母音の他に重母音があったかもしれず、全部足せば 8 より多かった可能性も十分ある。

217 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/15(土) 18:33:28.43 0.net
露出形と被覆形の対応や動詞活用から、
エ乙の一部がアイに、イ乙の一部がオ乙イまたはウイに遡りそうなことは分かる。

4母音しか無かったという説は思い切った説だが、少なくとも8世紀の8母音体系より前に
違った状態があったと思うのは自然なことだろう。8世紀の状態は明らかに変化の途中だし不安定な体系だ。

4母音説はそれなりに支持はあると思うが、確実な証拠もないため定説にもなっていないという状態だろう。

4母音説は、単母音が4つということであって、それらを組み合わせた重母音の存在を前提にしている説ではないか。
少なくとも、アイ、ウイ、オ乙イの下降二重母音3つは存在していたという説だろう。
これらはそれぞれエ乙、イ乙、イ乙になった。

218 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/15(土) 22:35:07.87 0.net
>>215
前スレに、その議論はあったじゃないか。
4→8の変化における、畿内との「時間差」の一端が、万葉集東歌(奈良時代東国語)に表れている、という見解。
東歌は、8母音のいくつかが、なぜか混同されているような記述がされていて、
これは、8母音にまつわる通時変化の何かを示している、と考えるのは、ごく自然なことだ。
先行・後行、どちらの考え方も成り立ち得る。
まあ、>>216の言うとおり、4母音は、「大野4母音説」でしかなくて、
一人の学者の内的構成説に過ぎない。
ただ、いつのまにか、学界の趨勢として、オ乙の音価が修正されているという面白い変化はあるので、
みんながたたき台にする「議論の前提」になっているのは、事実だと思う。

それはそうと、4→5説のほうが、むしろ著しく立論が困難で内科医?

219 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/09/21(金) 07:01:47.93 0.net
上代東国語の母音体系はどんなものだったんだろうね?
なぜ八丈方言には上代東国語の母音体系の痕跡が全然無いのだろうか。

220 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/06(土) 08:46:25.51 O.net
>>217
4母音説は上代より更に昔にはa,i,u,oの4母音だったという説だという認識で大丈夫だと思うけど、だとしたらエ甲はどこから出てきたの?

というか、4母音説の解説のあるサイトとか文献を誰か教えてくれ
定説じゃないからかもしれないが、なかなか見つからない

221 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/06(土) 16:23:03.41 0.net
大野晋でぐぐれ

222 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/09(火) 17:26:18.34 0.net
というか中公文庫に入ってるのを買って読めばいい
あれにはホの甲乙が上代に痕跡的に残ってる説も載ってて興味深い

223 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/11(木) 08:58:18.79 O.net
古事記や万葉集時点での日本語の音韻体系が崩壊途中であることは5母音説の人以外はみんな認めてると思うけど、そもそも、その崩壊を遡った場合全ての子音が8母音を持った時代があったというのは定説なの?
太古の4母音体系が変化する際に、一部の子音だけが甲乙の母音を持ったと考えた方が素直だと思うんだが
無論上代の時点で既に合流してしまっていた甲乙もあると思うけど(「し」とか「ほ」とか)、遡れば全ての音節が甲乙の別を持っていたというのは言い過ぎだと思う


224 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/11(木) 15:24:36.66 0.net
その場合甲乙の母音を持つ子音の条件は何かという問題がある。


225 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/11(木) 22:35:22.61 0.net
ここに書き込むことじゃないんだけど、ここの住人でここしか書くことがないんでここに書くけど、
日本語の最近の3モーラの短縮形の言葉が気になってるんだ。
スマホとかクラブとかなんだけど、
LLHというか、半疑問形みたいな語尾上げ口調気味に発音してる人がいるような気がするんだ。
さらに、三モーラの後に、発音しない四モーラがあるような。半疑問形みたいな?(この〜みたいな?って形で半疑問形が流布したような気がする)
で、その半疑問形のように空白の四モーラがあるようなスマホとかクラブ(踊るほう)のようなイントネーションの場合、
イントネーションだけじゃなく、つまり、ピッチの調節だけじゃなく、ストレスアクセントもかかってるような気がするんだよ。
スマホのホの部分が、強いストレスがかかってより大きいエネルギーで発音されてるような気がする。
で、それが半疑問形の4モーラが3モーラに短縮されたことによる、代償延長ならぬ代償縮小で、
3モーラ目に強いストレスがかかってるのかなって、直感なんだけど。
どこにも書き込むとこないんで、ここの住人なんでここに書きこみました。
音韻の話してるしいいかなておもて

226 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 08:00:31.03 O.net
オの甲乙が揃っていたという説にはあまり異論がないと思うけど
イとエの甲乙は揃っていたか意見が分かれるよね
子音の口蓋化の有無だという意見もあるし

227 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 13:44:25.23 O.net
>>226
アイヌ語への古い借用語で「神→kamuy」「箸→pasuy」という例もあるし、子音の性質からしても「し」に元々甲乙の別があったのは確実だろうね
ただ、「ち」「に」「り」に甲乙があったとまで断言するのは痕跡を誰かが見つけるまでは避けるべき

ただ、仮に4母音説が正しいと仮定した場合エ段の甲乙は揃ってなかったと思う

228 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 14:00:00.54 O.net
肝心の自分の意見を書くのを忘れた
「ち」には甲乙があった可能性が高いと思うけど、もしかしたら「に」と「り」には無かったのでは

あと、4母音説が正しいとしたら、何故エ段自体が後から出来たのにエ段の甲乙が揃って互いに相補的に対立してるのかが分からない
どちらも二重母音から二次的に生まれた母音同士が、たまたま互いが互いの相補的な対立音としての立ち位置を得るなんてあり得るのかな
他の段の甲乙が単語内で対立するのは母音調和の痕跡だとしても、その状態になるまでには相当な時間が掛かるだろうし
森博達の研究では魏志倭人伝の中の日本語での甲乙の対立は上代語より厳格みたいだから、その頃には既に8母音が成立していたことになる
書いてるうちに、4母音説は成り立たないんじゃないかと思えてきた
仮に正しいとしても、4母音だった時代は邪馬台国の時代から更に1000年以上遡るんじゃないかな

229 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 16:14:27.63 0.net
4母音と母音調和は両立しないと思う。
というのは母音調和による母音の対立があったときに、母音A,B,C,Dのうち
A,B対C,Dという形しかとれないからだ。これでは限られすぎる。
テュルク諸語に8つほど母音があるのとは事情が異なっている。
母音調和が存在した時代が4母音であった時代よりも前の場合、
4よりは多かった母音が合流していって4になり、その後また数を増やして4より多くなり、
さらにまたもどって最終的にaiueoにおちつくという変動を経たことになるが、
母音調和の「痕跡」といえるものが残っているのは不自然だ。分からなくなっているほうが自然。


230 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 16:19:59.52 O.net
上代では今宵の音が「コ乙ヨ甲イ甲」だったらしいし、上代では母音調和や8母音への変化が終わってから既にかなりの時間が経ってたんだろうな
じゃなきゃ、オ段であるコ乙とヨ甲が共存する訳がない

231 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 16:55:49.83 0.net
祖語において a i u ə の4母音説を採るなら、二重母音は有りうる組合せの
ai au aə ia iu iə ua ui uə əa əi əu (aa ii uu əə)
が、全てあったとは言わないまでも、おそらく大半が揃っていただろう。
さらに三重母音もあったかもしれない。

ところで、上代語に pi1to2- / puta-、mi1- / mu-、yo2- / ya- という対をなす一群の数詞があり、
これは一見、古い母音調和の痕跡のように見える。
しかし、>>229が指摘したように、祖語において陽母音 a u と陰母音 ə i が
語幹内で共存しなかったと仮定すると、上に挙げた二重母音のうち
ai aə ia iu ui uə əa əu
が存在しえなかったことになり、上代語と結びつけるのが困難な母音体系になってしまう。
祖語が4母音+多重母音だったならば、母音調和は無かったと言わねばならない。


232 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 16:56:34.76 0.net
4母音祖語において母音調和があったとするには、多重母音に含まれる i u は
純粋な母音と同じものではなく半母音 ĭ ŭ 乃至 y w だったと考える必要がある。
その場合にありうる多重母音をすべて挙げると
ay aw ya yay yaw wa way waw
(iy) iw (yi yiy yiw) wi (wiy) wiw
uy (uw) yu yuy (yuw wu wuy wuw)
əy əw yə yəy yəw wə wəy wəw
となる。祖語のどの母音と上代語のどの母音を紐づけるか、少しややこしそうだ。


233 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 17:10:47.06 O.net
>>231を見て思いついた
4母音説が正しいかどうかは置いておくとして、逆に上代の少し前までは母音が8より多かったと考えたら駄目なのかな
少なくとも上代日本語に母音調和の痕跡らしきものがあり、3世紀にはその書き分けが上代より厳格だったことが分かってるけど、
日本語に母音調和が存在したと仮定して陽母音と陰母音を分類した場合、その比があまりにもアンバランスで不自然なのは周知の通り
だとしたら、上代では陰母音は1つしか存在しないけど、かつては陰母音が複数存在していたのが上代に既に他の母音と合流していたと考えたら母音調和の説得力は増すんじゃない?

あくまでも思いつきだから、何かしら突っ込まれるだろうことは分かってるけど

234 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 17:26:50.98 0.net
なるほど
モンゴル語やトルコ語のように円唇母音が4つくらいあったとかね


235 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 17:53:25.69 O.net
日本語の接頭辞と接尾辞で同じ形のそれでは用法が同じなのは何故なのか
接頭辞のかと接尾辞のか、同さと同さでは用法や意味がほぼ同一

236 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/12(金) 18:12:40.28 0.net
母音の数は長母音と短母音、口母音と鼻母音を別に数えない場合、大体1〜9個を持つ言語で占められる。
母音が8つ以上の言語だと、aiueo5母音+ä,ö,ü,あいまい母音e のドイツ語とか、母音調和を持つテュルク語があるが、
母音体系を見ると、開口度は3段階か4段階(a-e-i/a-o-uか、eとoに広/狭が加わることもある)で
aiueoに中舌母音とか円唇前母音が加わる形で数を増やしている。
8母音説で仮定される体系(a,i,u,広いe 狭いe o 中舌母音2つ)をいじって母音を入れるとなると、
円唇前母音しかもう入れる空き間がないと思われる。
(平唇後舌母音は後の合流でiになるとは思えないので除く)

一番単純なのはöとüとiが合流して新たなiとなったと考えることだが、
eとoがある中でiと合流するとは限らない。また前舌母音の合流にひっぱられて後舌のほうでも合流が起きる可能性もある。

237 :233:2012/10/12(金) 20:07:31.04 O.net
>>236
上代語の母音8つも舌の位置と唇の開き方で定義されてるけど、それを考えた時に大半が陽母音で陰母音が1つだけなんていう不自然な体系はおかしいと思ったんだ
母音調和というのは発音時のエネルギーを最小限にすることにより単語を発音しやすくするためのものであって、そのルールは舌の位置と唇の開きに因ってる訳じゃない
であるからには、舌と唇のそれが陰母音の側に属する消えた母音が上代語の前の時代にはいくつかあったんじゃないか?ということ

なんか、考えてることが上手く文章に出来てなくてすまない


238 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/15(月) 00:31:56.62 0.net
俺は、上代以前の日本語には母音調和なんか本来無くて、
有坂法則はo1とo2が統合されて区別を失う過程で生じたんだろうと思うよ。


239 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/15(月) 00:48:21.40 0.net
po2, bo2, wo2 が po1, bo1, wo1に
→ o2の前後のo1がo2に
→ uの後のo2がo1に
→ aの前後のo2がo1に
→ mo2がmo1に
思いつきなんでかなり適当だが
こんな感じでo1とo2がに徐々に統合されたんじゃないかな

240 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/15(月) 14:22:35.75 0.net
陽母音が多くて陰母音が一つだけってそんなに不自然か?
陽母音 a o ū
陰母音 e
中性母音 u i
満洲文語はこんなだけど。

陽母音 a o1
陰母音 o2
中性母音 u i1
(二重母音由来? i2 e1 e2)
上代日本語はこれでいいかな?

満洲語も現代口語では文語より前舌母音が増えてるらしい。



241 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/15(月) 15:31:43.93 0.net
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Evenki_language
エベンキ語と満洲語の母音体系がかなり違うから
満洲語のほうが基層に扶余系言語の影響があって母音体系が変わったのか?
で、扶余系と日本語が同祖だから満洲語と上代日本語と似てるのか?
とも考えたが、ナナイ語を見ると満洲語にかなり近いから、違うか。
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Nanai_language


242 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/10/15(月) 15:35:17.15 0.net
考えたらナナイ語も位置的には扶余系の影響受けててもおかしくはない場所だな。
ツングース祖語はどっちに近いんだろ。

243 :藤井游惟:2012/11/17(土) 05:14:08.11 0.net
現代日本人(特に関西方言話者)は、今でも「有坂三法則」その他と全く同じ法則に基づいて、o1、o2を発音し分けています。
http://music.geocities.jp/konatarosu/Hakusonkou/6shou.html

244 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/11/21(水) 19:29:18.78 0.net
おい藤井游惟よ、スレ住人の指摘を悉く無視してまた出て来よって
貴様は随分しつこい奴だな
2ちゃんねるは貴様の商材を宣伝する場所じゃないんだ
管理人に広告費払ってから出直してこい

245 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/12/22(土) 18:16:30.91 0.net
なんで なが(長)+いき(息)→なげき なのに
あら(荒)+いそ(磯)は"あれそ"にならず"ありそ"なんだろう?

246 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/07(月) 11:39:58.25 0.net
>>245 たぶんアクセントの違いが原因。
なが (長、LL)+いき (息、LH)>なげき (LLL)
あら (荒、HH)+いそ (磯、HH)>ありそ (*HHH <推定>)

247 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/19(土) 17:22:02.91 0.net
時代別国語辞典の上代編に、裸のオは乙類のオではないかという新説がある、と紹介されてますが
それについてのその後をフォローしたいんですが、何を読めばいいでしょうか?

248 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/19(土) 17:23:11.89 0.net
>>128
手話言語があるので、音を持たない自然言語も普通にあるよ
上代日本語がそうだってことはまずないが

249 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/19(土) 18:47:18.91 0.net
>>247
あの辞書が出た頃は新説だったのかな?
俺はア行のオはふつうにオ乙だと思ってるけど(大野四母音から考えて)。
その後については俺も知りたい。

250 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/21(月) 14:59:04.92 0.net
オ段の甲乙は円唇音かどうかの違いじゃないかという可能性から考えて
オとヲが本来はオ甲乙だったんじゃないかと疑っている
そうすると一応、全行埋まるんだよな

251 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/01/24(木) 08:40:19.61 0.net
もし全てのオ甲がuaからの縮約で生まれたんならオ甲は存在せずにワになっててもおかしくないけど、
オ甲のソースがuaだけかってのには疑問が残るな。

それとは別に/wʌ〜wə/→/o/って変化は普通に起こりそうだから、
そういう意味では平安初期のオ/ヲ対立が非円唇/円唇ってのはまるきり無いわけでもないかも。藤井じゃないがw

252 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/02(土) 20:19:36.02 0.net
重いので注意
オックスフォードの上代日本語コーパス
ttp://vsarpj.orinst.ox.ac.uk/corpus/ojcorpus.html

ここでは甲類のエがヤ行のエ(ye)として扱われてる
今の説ではそうなの?

253 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/05(火) 11:05:40.10 0.net
>>252
重すぎるわ、適度にページ分割せんかい、ボケって英語でメールだしといて。
フリーズしてもうたやないかい

254 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/05(火) 15:20:39.05 0.net
ためしにダウンロードしてみたら8.8MBあったぞ

255 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/05(火) 22:13:08.57 0.net
万葉集や記紀歌謡をちゃんと全部甲乙ヤ行エかき分けて書き下してるのって始めてみた

というか、むしろちゃんと書き分けるのがデフォじゃないのがおかしい

256 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/10(日) 23:58:56.23 0.net
エと江はちゃんと書き分けてあるが(エの元は江だから、よう考えるとこの書き方おかしいな)
セがseになってたり甲乙をwi,ye,woで通してたり何か変
仮にye,woは妥当だとしても、なら残存した行からしてiは"yi"でしょ

257 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/12(火) 00:25:24.79 0.net
ダウンロードしてみた。
>>252 ありがとう。

このファイル、中身がダブってるのかな。
試しに比賣とか比古とか検索してみたら
古事記歌謡も万葉集も同じ個所が二度ずつ出てきた。

i乙をwiと解釈するのは初めて見た。
考えられる解の一つだろうね。大勢とは思えないけど。
(yi : i、ye : e、wo : o という解釈の方が、少なくとも
上代特殊仮名遣い消滅直前のシステムとしては自然に感じられる)

ファイルが大きすぎるので、古事記歌謡1ファイル、
万葉集は巻ごとに1ファイルというふうに少しずつ分けて
テキストファイルにコピーしてみた。

ところがこれでは漢字の部分とローマ字の部分が分かれてしまって
一行にならない。EZHTMLというソフトを使ってテキストファイルから
htmlファイルに作り直そうとしているが、まだ1ファイルもできない。
万葉集20ファイル完成するのはいつのことやら。
だれかがメールを出してくれるか、先方に気が付くやつがいて修正
してくれるのを待つ方が早いかね。(当方他力本願なので)

ともあれ本来デフォルトであるべき甲乙分別の資料がほとんどない
のだから、やはりありがたいことだよ。
教えてくれた >>252 さんに感謝!

258 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/12(火) 05:37:24.51 0.net
記紀歌謡なら甲乙付いてるのあるよ。
ttp://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/syokiuta.txt
ttp://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/kojkiuta.txt

259 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/12(火) 23:59:51.14 0.net
>>258
ありがとう。

260 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/13(水) 04:08:11.32 0.net
eは基本乙類という認識なのかな?

>>257
初心者の自分の質問が、逆に役に立ったのなら
ありがたいです。

>このファイル、中身がダブってるのかな。
或伝 みたいな多少違うテキストも全文載せてるので、それのせいかもしれません


>i乙をwiと解釈するのは初めて見た。
どこでみたのか思い出せませんが、日本人学者の中にも
乙類をwi的にする説があるという解説を日本語で読んだ記憶があります
(見つけたら報告します)

261 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/13(水) 04:35:48.01 0.net
>htmlファイルに作り直そうとしているが、まだ1ファイルもできない。
ブラウザの”ソースを表示”などで、HTMLの形で落としてみてはどうでしょう?

262 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/13(水) 23:47:04.01 0.net
>>257
どうなんだろ。五十音に執着しすぎじゃね?
歴代スレで、繰り返し論じられる古典的問題だけどさ。

音声的に[ji]が存在しなかったのは、これは無論確実だけど、
音素的にも、/ji/(/yi/)は、上代語には存在しないんじゃないの?

現代語(共通語または東京方言)でも、「思う」を例にとって、
omowa naiなのに、omoWI masu, omoWU, omoWE ba, omoWE, omoWoH
だから、「い」「う」「え」「お」は、音韻的にワ行であってア行ではないのだ、
という人はまずいない。

263 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/14(木) 01:43:18.16 0.net
というか/ji/は不安定というか無理のある発音すぎる気が
よく母音の違いじゃなく子音の口蓋化じゃね?という話がこのスレでも出るけど、
イ段の口蓋化は発音しにくくて、エ段の口蓋化と同程度まで生き残れるとは思えない

264 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/14(木) 15:49:42.68 0.net
イ段は口蓋化がデフォで口蓋化しないほうが発音しにくいんじゃね?

265 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/14(木) 23:32:10.60 0.net
>>252作った人と思われるFrellesvigはイの甲類を音声的にyiと考えてるみたいだね。
http://vsarpj.orinst.ox.ac.uk/corpus/corpus.html#display
http://namakajiri.net/nikki/old-japanese-reconstructions/

森博達とかは、乙類をiとしてたけど、これって中舌から前舌への動きといってるんだよね。
yiみたいなもんじゃね?

266 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/14(木) 23:47:51.01 0.net
http://vsarpj.orinst.ox.ac.uk/corpus/corpus.html#display
http://namakajiri.net/nikki/old-japanese-reconstructions/

http://www.amazon.co.jp/gp/reader/0521653207/ref=sib_dp_pt#reader-link の読める所とhttp://ci.nii.ac.jp/naid/110009479840の書評を合わせると

語中の音は有声音化、濁音と清音の区別は、現在の東北弁や九州弁と同じく鼻音と前の母音の鼻母音化で弁別。
エは乙類エが基本でayかey、甲類エはye。
サ行音はサtsa、シshi、スsuかtsu、セshe、ソ甲swo、ソ乙tso
Frellesvigの復元的には、音声はこんなかんじになるんだろうか?

紫草能 muradzagyi no
尓保敝類妹乎 nyibob-yeru yĩmo wo
尓苦久有者 nyigu-gu arãmba
人嬬故尓 pyidõndũma yuwãynyi
吾戀目八方 waray kwobwĩ-may ya mo

語中で有声音化とか鼻音の前が鼻母音化とかどの範囲だかわからんけど。

267 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/14(木) 23:55:58.38 0.net
ムラヅァギュィ ノ ニュィボビェル ユィンモ ウォ ニュィググ アランバ
ピュィドンドゥンマ ユワインニュイ ワライ クゥォブィンマイ ヤ モ

268 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/15(金) 02:54:27.29 0.net
>現在の東北弁や九州弁と同じく鼻音と前の母音の鼻母音化で弁別。
東北と九州(と沖縄)にモーラがないから、
上代日本語はシラビーム言語だった、みたいな話だな。

シラビームって正直良くわからんが
東北の人に音で区切って書いてみてください、といった場合
学校で習ったとおり、「ン」も区切って書くよな。
つまり、シラビームってのは、当事者の意識じゃないんだろ?
何が基準になってるんだろう。

269 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/16(土) 21:32:56.74 0.net
エ乙がay,eyなんだったら
アの字とイの字二つで一音に当てて書いている例があってもいいようなものだが
それはあるの?

270 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/17(日) 21:10:49.48 0.net
wa wi we wo ya yu ye yo(甲)yo(乙)も二つの文字で表してる例がないなら、それも不思議じゃないんじゃない?
そもそも漢字自体が三重母音とかでできてる一音節も一文字で表してる文字だし。

むしろ二重母音じゃない説ってあるの?
いや、母音音声復元の根拠って、森博達の以外知らないけど

271 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/03/17(日) 21:13:14.54 0.net
kamu+i(甲)→kami(乙)
ama+i(甲)→ame(乙)

って説ならあったはず

272 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/13(土) 11:27:42.68 0.net
波照間方言では、キ甲と、ク+イに由来するキ乙と、コ乙+イに由来するキ乙の3種類がそれぞれ区別されてるみたいだね。
沖縄方言だと、キ甲と、ク+イに由来するキ乙が合流して、コ乙+イに由来するキ乙は区別される状態のようだ。
首里方言で、月(ツキ乙〜ツク)がツィチなのに、木(キ乙〜コ乙)がキなのはそういうことらしい。

273 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/18(木) 07:25:27.59 0.net
>ク+イに由来するキ乙と、コ乙+イに由来するキ乙

そもそも、上代語でこれの区別がはっきり判明している語ってあまり多くないんじゃないか?
クが茎、月、槻、尽く、コ乙が木、起く、ガ行まで入れても、グが過ぐ、くらいか。
少ない例からあまり敷衍して考えるのはどうなんだろう。

しかも木は上代東国でケ乙、沖縄の古語でケだから例外っぽいし。

274 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/21(日) 13:16:22.01 0.net
>>272
波照間方言では具体的にどんな語形になってるの?

275 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/04/26(金) 21:14:54.77 O.net
形態論的に論じてるの松本氏以外にありませんか?

276 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/05(日) 08:12:35.63 0.net
イ列の甲乙の別は、実はずっと後まであったのではないか。
四段活用動詞の連用形が音便を起こすのに対して、上二段活用動詞の連用形は音便を起こさない。

付き1て→付いて 尽き2て→×尽いて
嗅ぎ1て→嗅いで 過ぎ2て→×過いで
会ひ1て→会うて・会って 強ひ2て→×強うて・×強って
飛び1て→飛うで・飛んで 伸び2て→×伸うで・×伸んで

万葉仮名から平仮名・片仮名に移った時、清濁の書き分けをやめたのと一緒に、
甲乙の書き分けもやめて、文脈任せにしたとは考えられないか。

277 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/05(日) 19:55:38.60 0.net
>>276 「つきたち (<つき2たち、月立)」→「ついたち」の例もあるからそれは違うだろう。
動詞の音便形は、イ列の甲乙の別のあった時代に既に型が決まっていたが、文献には現れず、
文献に現れるようになった平安時代には、新しい音便形は作られなかった、
ただし動詞以外はその限りではなかった、と考えるべきではないか。

278 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/07(火) 03:02:05.59 0.net
活用形はあくまで活用形だからね
他の品詞と異なった音韻変化をすることもありうる

279 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/11(土) 17:41:37.68 0.net
>>274
琉球方言新資料を用いた上代特殊仮名遣いの検討
http://www.academia.edu/1989545/_Reconsidering_certain_manyogana_distinctions_a_new_perspective_based_on_evidence_from_Ryukyuan_dialects_

キ甲
/sɨnu/ (着物)
/sɨmu/ (肝)
/sɨkuɴ/ (聞く)
/ɨsɨ/ (息)
/sasɨ/ (岬)
/basɨ/ (脇)
/sɨnu/ (昨日)

キ乙(コ乙+イ)
/kiː/ (木)
/ugiruɴ/ (起きる)

キ乙(ク+イ)
/sɨkɜɴ/ (月)
/sɨkɨpinʦɨ/ (月日)
/kɨsɨ/ (霧)
/hukɨ/ (茎)

280 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/13(月) 12:12:05.74 0.net
9月20日 18:00
猫を虐殺! 川崎市エリート職員を逮捕(夕刊フジ)
 猫虐待で川崎市のエリート職員が逮捕−。猫の体に粘着テープを巻き、
身動きがとれないようにして衰弱死させたとして、
警視庁蒲田署は20日、動物愛護法(虐待)の疑いで川崎市建設局用地第二課主査、
上原宏之容疑者(38)=東京都大田区西六郷=を逮捕した。

 調べでは、上原容疑者は今月9日ごろ、大田区仲六郷の区立仲三児童公園にいた
猫を捕まえ、胴体に粘着テープを巻き付けて自分の車に閉じ込め、
約1週間にわたり水も餌も与えず死なせた疑い。
猫の死骸(しがい)は近くの小学校の校庭で発見された。

上原容疑者は「仕事でストレスがたまり、イライラしてやった」
などと供述しているという。
現場付近では9月3日以降、衰弱死した猫7匹が見つかっており、
同署で関連を調べている。

 上原容疑者は明治大学政経学部経済学科卒業後、昭和62年に川崎市職員となり、
清掃局や宮前区役所を経て、平成13年から建設局に。
今年4月、主査に昇格していた。

 同市建設局では「非常に優秀な人材で、このような事件を起こすとは
想像もつかない」と話している。

Copyright 2002,TheSankeiShimbun.

281 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/05/23(木) 19:47:12.03 0.net
琉球方言は上代特殊仮名遣いを反映していないんじゃなかったか

282 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/02(日) 22:27:46.08 0.net
反映してるという説は結構昔からあるはず。

奄美方言にオ段の甲乙が反映しているという説もあったが、
そちらは上代特殊仮名遣いの反映ではなく、特定の音韻環境でウが弱化したということだったと思う。

イ段の甲乙については、沖縄方言のキの例が有名だけど、「木」「起きる」のような例外があって、
それに対して「ウ+イ」由来と「オ乙+イ」由来でさらに区別することで説明できるというのが最近の説。

283 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/04(火) 09:27:11.28 0.net
手斧(テウナ)がテオノの音変化と聞いてマナコとかにある母音調和説を思い出したんだけど、
この変化って起こった時期とか既に分かってるの?
もし上代以前からの発音でかつ上記の説に従うとしたらオ乙がより古くは2つ以上の異なった母音に遡れることが言えないかなと思ってみたり
ただ、そこまで古いんなら被覆形になってた方が自然だと思うんだけど...

284 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/06(木) 21:50:57.39 O.net
係り結びて当時は口語だったのかしら

285 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/08(土) 22:36:02.50 0.net
もちろん口語だった。会話文にもたくさん出て来る。

286 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/09(日) 21:19:32.62 0.net
八丈方言や琉球方言の口語にも係り結びが残ってるしな。

287 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/09(日) 21:25:14.19 0.net
今の言葉のどこかに係り結びは残りこそすれ、消えることはないと思う。

288 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/06/15(土) 14:10:13.28 0.net
 
甲骨文字は、日本の「アヒル草文字」が原型となっている、と推測できます。
【 古代文字(神代文字)便覧 】
http://kodaimoji-binran.blogspot.jp/
 

289 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/07/10(水) NY:AN:NY.AN 0.net
>>283
ちょっと調べた限り用例は江戸時代以降のものだから上代特殊仮名遣いとは連続しないだろう。

発音上は、テウォノ→テオノ→テョーノ→チョーノ(表記上は「てうの」)だろうし

290 :国語学者:2013/07/13(土) NY:AN:NY.AN 0.net
>>260
i乙をwiと解釈するのは、安田尚道「上代語の母音はいくつあったか」(学燈
社『国文学』昭和57年12月号)によれば、菊沢季生が述べているという。
これは、菊沢(1935)『国語音韻論』のことで、p.138に見える。

291 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN O.net
ストラスティンによればツングース語の祖形はCVCに遡るが、日本語の根幹部分である四段動詞の語幹はCVCという形をしている
更には上代日本語には母音調和の痕跡も存在していて、チュルク語やツングース語などと共通する
上代日本語の形容詞は名詞的な品詞であり語形が変わらないが、形容詞が語形変化しないのはモンゴル語やツングース語の顕著な特徴の一つ
(ただし、形容詞のアクセントは名詞より動詞に近い)
流音が語頭に立たない点も他のアルタイ諸語と共通してるし、更にはモンゴル語とツングース語は遡れば日本語と同じく開音節だったと推定される

以上のことから日本語がアルタイ語族の一員であることが強く示唆されるけど、だとしたらどのような経緯を辿って日本語はアルタイ語族から分岐したのだろうか
上に書いたように日本語の文法要素は明らかにアルタイ語族起源だけど、上代特殊仮名遣いも含めた上代日本語の音韻体系は結構アルタイ語と遠いよね
日本語の語彙のかなりの部分はAN語起源と思われるから日本語はAN語の単語を大量に借用したアルタイ語だと思うけど、日本語の音韻はどう変遷したんだろう
AN祖語は4母音体系だけど、AN語族の中には4→5の推移で5母音体系に形を変えた言語もあるから、それも参考になりそう

292 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN O.net
あげ

293 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN 0.net
さげ

294 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/08/17(土) NY:AN:NY.AN 0.net
母音融合を起こした直後の母音体系はこんな感じか。開音節だったと考えると、
もしかしたらスラヴ祖語みたいに鼻母音もあったのかもしれないな。
i(i1)[i](イ甲) y(i2)[ɪ]<[ɨ](イ乙) u[u](ウ)
e(e2)[əĕ]<[e]?(エ乙) ъ(o2)[ə](オ乙) o(o1)[o](オ甲)
ě(e1)[e]<[æ]?(エ甲) a[ɑ](ア)

母音調和を考えると母音融合以前はこんな感じだったのかもしれない。
陽母音:o(o1)[o](オ甲)a[ɑ]か[ɔ](ア)u[u](ウ)
陰母音:ö(o2)[ø](オ乙、エ乙がないなら[e]かも)ä(e1)[æ](エ甲の一部)
y(i2)[y](イ乙の一部)
中立母音:i(i1)[i](イ甲)(e(e2)[e](エ乙の一部))

>>41
イ段とエ段の甲乙がある時期に「ロシア人にしか聞き取れないレベルでの
口蓋化」の有無による弁別だとしたら現在の日本語の拗音と類似しているのに、
現在の日本語の外来語以外で区別する段としない段が逆だというのが気になるな。
タ・ダ・ナ・ラ行での甲乙の統合から口蓋化の有無による弁別がイ段では口蓋化、
エ段では非口蓋化して消滅していく一方、漢語の流入によってア・ウ・オ段で
新たに拗音が誕生し口蓋化の有無による弁別自体は別の段で生き残った。
また、セはそれ以前に統合したことで最後までエ段の非口蓋化から取り残されたということかな。

295 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/08/22(木) NY:AN:NY.AN O.net
過去スレで8母音体系を奈良時代に持ってたのはかなり限られた地域に限られるんじゃないかという意見があったが、これはなかなか面白いと思う
8母音の区別は現代の諸方言では跡形も無く消滅していて、現代の方言のみを使って日本祖語を再構しようとしても8母音を再構するのは不可能だろう
では何故8母音の痕跡を僅かなりとも残してる方言が一つも無いかと考えた時に、そもそも8母音体系は上代の奈良の辺りにしか無かったのではないかという議論は成り立ち得るんじゃないか?
事実、万葉集などから導かれる上代東国方言は5母音体系だ
8母音説の消極的根拠の一つに「8母音体系の前にあったと推定される4母音体系から現代の5母音体系は直接導き出せない」ということが言われるが、>>291氏が言及しているように南島語には祖語の4母音から5母音に変わった言語が実際にあるんだよね
南島祖語の母音はa,i,u,eで、これは上代日本語のa,i,u,o2に対応するから母音の音韻はかなり近い
だから、4母音から5母音への変化が決してあり得ないとは俺には思えない
正しかったとしても証明は出来ないだろうが、大半の方言では4母音から5母音に直接変わったが、上代奈良方言などの少数の方言でのみ8母音に変化したと考えることに何か問題はあるだろうか?

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