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上代特殊仮名遣い 二音目
- 1 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/06/23(土) 20:31:32.19 0.net
- 前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/
立てた
- 308 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/02(月) 01:09:51.02 P.net
- この3つを、
「空中を漂う精気(A)」こそが、世界の活力の本質である。それは、万物をにょきにょき生えさせ(C)、
人間はそれをもぐもぐと食べて(B)、生命を維持する。これこそ「森羅万象の源となる生命エネルギー」なのだ!
と言えば、3つは連関する。だが、これ、どこをどうみても、宗教家の布教演説にしか見えないww
あいつら(今の日本の民俗学者たち)、やっぱり宗教家なんだよ。客観的な学問をやってる連中じゃない。
- 309 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/02(月) 21:32:09.83 0.net
- 「毛」は「白髪」から考えて *kai じゃないの?
コ乙と関連するような例があるの?
- 310 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/03(火) 21:29:30.56 0.net
- >>296
イージーな考え方をしてしまえば、微妙に違うp音だったんだろうな
古代日本語の方が微妙に唇の合わせ方が弱かったとか
逆に、ヨーロッパでよくあるh音の無声化は日本語にはないし。単にh音の歴史が浅いせいもあろうが。
- 311 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/04(水) 12:09:10.43 0.net
- >>310
hの無声化はいつかは日本語でも起こると思う
今までだって(*b)→p→Φ→f→hと日本語のハ行は弱くなり続けてきたんだから、数百年後にはh→ゼロの変化が起きてるはず
日本語には祖語の頃からhが無かったのか、それとも上代以前に無声化して消滅したのかどっちなんだろうな
上代日本語のサ行でtsの音とsの音が混在してることから、上代以前の日本語がもう少し子音を持ってたことは推測出来るが
- 312 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/04(水) 20:20:23.54 0.net
- >>311
個人的にサ行の子音がはさつ音tsだったという説は信用しない。
というのもsを音素に持つがtsを持たない言語で、音節頭で自由異音的にtsと発音する言語は
メジャーな言語では存在しないからだ。アイヌ語はチcがあるからそれをさけるためだと思うがsがtsにはならない。
俗ラテン語でsがtsになるなら、cが口蓋化して音価[ts]にはならない。
そのへん言語を横断して見るに、ややうさんくさいところがある。
hは破裂音の前に来ると発音しづらい。また摩擦音の後に来て、そこで終わると聞きとりにくい。
破裂音の後にに来ると有気破裂音に容易に転化する。
そこで、hは母音の支えを直接受けられる位置で、単子音として出てくる言語が多い。つまりhaかahだ。
で、hが上代日本語以前に存在したとすると
(a)子音つかないア行の頭に存在したが、脱落した(語中では二重母音化を引き起こす)
(b)音節末にhがあって、それが(他の子音とともに)開音節化に巻きこまれて消滅した
の二つが候補となるが、古いh-を持つ語を取りこんだなら語頭がア行の語がもっと多くていいよな。
音節頭だけに出現するとするのは頻度的に弱い。
というわけでhを仮定するならCVCの音節が可能で前後のCにどちらも立ちえたとしたい。
- 313 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/04(水) 22:07:02.05 0.net
- >>312
元々日本語にはsとtsの両方の音があったんじゃないかな
君が言うように確かにsとtsが自由異音として出現するのはおかしいし、森博達の推定からしても自由異音だとは思えない
でも、日本語に本源的なtsの音が存在したのは「ふたぐ/ふさぐ」のような交代形から見て確実
もしも上代のサ行がsだったならtと混同を起こさないはずだし
AN祖語にはsとtsの両方が再構されるから、それを引き継いである段階までは両方の音が異なる音韻として共存してたんだと思う
文献資料で証明できる中でも例えば平安時代にkとkwが(kwaと元々存在しなかったkwoを除いて)合流したりしたこともあるし、それと同じように上代以前にsとtsが合流したんじゃないか
上代以前の日本語はもっと子音が豊富だったんだと思う
hについては同意
日本語の四段動詞の語幹はCVCだし、どう考えても古い時代の日本語は閉音節的な言語だったはず
琉球諸語との比較から上代以前には語末にngがある語があったという説があるし、日本祖語の時代には語末子音の存在が許されてたんだろう
ただ、仮にhが過去に存在したと仮定しても痕跡が残っていそうな語が思いつかない
最初から無かったか、あったとしても合成語の語中ですら完全に無声化して消滅して痕跡すら残ってないんだろうな…
- 314 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/05(木) 06:54:17.17 0.net
- 有声音の方はdzが本来的な音でzが二次的だっていう感覚に問題はないのに
なんでtsの方だけ気にするんすか
- 315 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/05(木) 15:44:36.73 0.net
- >>314
上代サ行ts説は、「上代の日本語のサ行の子音はtsであった」というもので、
「上代のサ行の子音は(ヅとズが室町時代に混同されたように)古いtsとsが合流してできたものである」というところまでは含まない。
ならば初めに見るべきは音素/s/を持つが/ts/を持たない言語であって、合流があったことが分かっている後代の日本語ではないわな。
室町日本語と同様のことが上代の少し前に生じたというなら、
現代のzは語頭や強調して発音するときに破裂を持ちやすいという傾向から考えて、
語頭では中国語の中古音[ts]の漢字で、語中では[s]の漢字で書かれる傾向があればいいわけだ。それはあるのかな。
- 316 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/05(木) 20:11:12.33 0.net
- >>315
/dz/と/z/はザ・ゼ・ゾではなにかが合流したってわけじゃないでしょ。
遡れるだけ昔をさかのぼってもずっと混同されっぱなしだ。
- 317 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/05(木) 22:18:35.86 0.net
- >>316
村山説を見てると日本語がAN祖語から継承した本源的なザ行音はdzじゃなくてzだとしか思えない
日本語に本源的な有声音があったかは分からないけど、仮にあったとしたらzじゃない?
- 318 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/06(金) 05:17:26.06 0.net
- ハ行音がかつてはhではなくpだったことも考え合わせると、上代日本語からさらに遡った時代には
日本語には摩擦音が全く無かった可能性というのも考えられる。
そうなると、ザ行がdzだったということのみならず、サ行も本源的には全てtsだった可能性も考えられる。
その場合、むしろ参考にすべきは「sを音素に持つがtsを持たない言語」ではなく
「tsを音素に持つがsを持たない言語」となるだろう。
ただ、そんな言語が自然言語にどれだけあるかはよく分からないが。
- 319 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/06(金) 06:32:38.13 0.net
- 最低、現代日本語は語頭については「dzを音素にもつがzを持たない言語」でしょ
他の言語の事情はしらないけど
語頭を含めないと「dzもzも持つ言語」だけど、あまりそんな言い方しない
(たとえば語頭ではg、語中ではngだけど母音の前にngが立つ言語という言い方はしない)
- 320 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/09(月) 07:00:35.79 0.net
- >>311
魏志倭人伝の頃にはh音あったっぽいよな
卑弥呼、卑弥弓呼の呼や好古都の好は暁母だからh音だよな
- 321 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/09(月) 12:15:54.03 I.net
- >>320
当時の呼の音はhwoで、奈良時代と平安時代の資料では呼がwoの表記に使われてる
仮に古墳時代にhの音があったとすればh→wというハ行転呼と同じ音韻変化が上代にも起きてたことになる
或いは、当時の漢字音にはwoという発音が無かったから、最初から呼がwoの表記に使われていた可能性もある
- 322 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/10(火) 06:37:34.58 0.net
- >>311
日本語の基本的な音韻の変化は唇音の弱化であって、喉音は変化していないからhがこれ以上弱くなることは無さそう
・pの弱化
・合拗音の消滅
・uの非円唇化
全部唇音の弱化とみなせる。
みんなそんなに口開くのめんどいか。
- 323 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/11(水) 02:15:01.60 0.net
- >>322
逆に口を閉じたくないんじゃないか(笑)
- 324 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/11(水) 15:18:57.74 0.net
- >>322
ワ行がア行に合流して消滅する可能性はありそう
「ゐ」と「ゑ」と「を」は音韻としては既に消滅してるし、数百年後には「わ」も消えてそうだ
「わ」と「あ」が合流しても、そこまで大きな支障は無さそうなのも大きいな
もしくは、文法機能を考えたら本源的なワ行音がア行に合流して消滅、ハ行起源のワ行音はそのまま残る可能性もあるか
- 325 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/11(水) 22:07:09.77 0.net
- >もしくは、文法機能を考えたら本源的なワ行音がア行に合流して消滅、ハ行起源のワ行音はそのまま残る可能性もあるか
これってもしかして格助詞の「は」のことを言ってる?
格助詞の「は」以外にもハ行起源のワ行音っていっぱいあるよ(というか語中のワの大半はハ由来)
- 326 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/11(水) 22:26:03.26 0.net
- >>322>>324
琉球方言の一部では母音間でk(*ka/ke/koに由来)→h→ゼロ子音という変化が起きてるし
wの消滅も本土方言より進んでるな
本土方言もそうなるかもしれない
- 327 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/11(水) 22:56:06.02 0.net
- 逆方向に考えると、遥か昔はワ行ウとア行ウが区別されていた時代もあったのかもしれないな…
- 328 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/12(木) 02:15:03.12 0.net
- [wu(:)][wω(:)] と [u(:)][ω(:)] とが対立する言語ってあるかな。
英語の woo と oo とは別の語だが、oo は間投詞で、完全な対立とは言いがたい。
[ji(:)][jI(:)] と [i(:)][I(:)] とについてもどうだろう。
英語には yeast と east,year と ear などの例があるが。
- 329 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/12(木) 02:20:36.72 I.net
- >>328
jiとiは朝鮮語やロシア語では母音として対立してるね
母音としてじゃなく対立してる言語は思い浮かばないが
- 330 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/12(木) 05:08:00.17 0.net
- ?
- 331 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/12(木) 07:53:06.44 0.net
- >>328
それはwやuが今と同じ発音だという仮定が成り立つ場合でしか意味をなさないよね。
ワ行が何らかの変化の結果wとなったのなら、それ以前は区別があった可能性があるわけで。
# もっとも、区別が失われたとしても、それは文献の無いほど古い時代のことだろうからどうにもならんのだけど。
- 332 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/13(金) 16:24:26.92 0.net
- >>331
村山説を読み解く限り、日本語のwは本源的な音韻ではないっぽい
AN語のvが変化したwも一部にはあるが、大半はアルタイ・AN起源両方の単語のuaの二重母音がwになったのが起源らしい
中期朝鮮語にもw音は存在しないし、多分日本祖語にはwは無かったはず
yがアルタイ語のdが起源だとはっきりしてるのとは対照的だな
- 333 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/13(金) 17:34:45.97 0.net
- 日本語がAN語とアルタイ語の混合で生まれた事に異議は無いが、両者由来の音韻って分離できるものなのか?
- 334 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/13(金) 22:18:12.99 0.net
- 自分は日本語がAN語とアルタイ語の混合だという説はあまり信用してないな
そもそもアルタイ祖語があるともあまり思えないし
日本語のヤ行がdに遡るってのも胡散臭い
与那国方言が根拠の一つになってるけど、薬缶が/daɡaɴ/になるなど、明らかに後代の改新くさい
仮に日本語の /j/ とアルタイ諸語の /d/ の対応が本物だったとしても、分岐あるいは借用の時点では /j/ で、
アルタイ諸語側で /d/ に変わったというほうがそれらしい
あと、中期朝鮮語にも /w/ はあるよね
- 335 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/15(日) 00:29:46.85 0.net
- >>334
与那国方言を根拠にしてるのはストラスティンの学派だけで、ボビンや村山はそれを否定してるよ
その上で、yamaとdabanやyopaとdolbaなどの対応を根拠に日本語のy音をアルタイ起源だと主張してる
yが古形である可能性については同意
マクロアルタイ語族説が正しいと仮定した場合、比較的古形を保存しているのが日本語とチュルク語であることには異論は無いと思う
そしてモスクワ学派が再構したアルタイ祖語説によると、これらの音韻は日本語とチュルク語でy、モンゴル語とツングース語と朝鮮語でdに対応してる
自分としては(アルタイ語族説の成否とは無関係に)モンゴル語・ツングース語のdと日本語のyの対応は本物だと思うが、祖語時点ではdではなくyで、日本語が古形を保ってる可能性が高いだろう
逆に言えば、地理的な接触が一切無かったはずのチュルク語と日本語の間にy音を持つ対応語がいくつか見つかれば、アルタイ語族説の実在性は一気に高まるだろうな
- 336 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/17(火) 18:52:45.83 0.net
- >>327>>328
音声学に詳しくないんだけど、ワ行ウとア行ウやヤ行イとア行イを
発音だけで見分ける方法ってあるのか?
四つ仮名だって、混同せずに残ってる地域では音としては「ジヂズヅ」ではなくなってるのに
- 337 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/17(火) 19:58:16.78 0.net
- >>336
yiとiを聞き分けるのは日本人には至難の業(ロシア人は出来てるけど)だが、wuとuは結構音が違わないか?
リック・フレアーはWoooooooooo!が決め台詞だけど、あれを耳だけで聞いてア行のウだって判断する日本人はまずいないだろ
- 338 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/18(水) 03:27:22.45 0.net
- >>336
' >>327-328 '
- 339 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/18(水) 03:45:29.72 I.net
- そもそも今話題になってるyiは半母音+母音のyiなのか、ロシア語や韓国語にあるような単独の母音要素としてのyiなのかどっちなんだ?
単独の母音要素としてのyiならロシア語や韓国語にあるが、例えば日本語や英語の音韻構造のような半母音yと母音iに分割できるyi音がある言語なんてあるのか?
- 340 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/18(水) 06:43:35.09 0.net
- ヤ行が現代日本語と同じ音価/y/であれば、ア行イと区別つかない。
ヤ行が昔/d/だったり、他の音価(/l/でも/x/でも/ʒ/でもなんでもいいよ)だったら
ア行イと区別つく。
逆にヤ行イとア行イが昔区別ついていたのなら、現代日本語と音価が違う傍証になるんでは。
- 341 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/18(水) 23:01:05.54 0.net
- 英語のeastとyeastみたいに、/i/ と /ji/ でも区別を付けられないことはないよ
- 342 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/19(木) 17:30:42.00 0.net
- 「射る」と「鋳る」がヤ行上一段なのは矢と湯が関係あるから、なんて
うさんくさい話を高校時代に習ったけど、そういやなんで「ヤ行上一段」
なんてのがあるんだろうな
ちょっと話題はそれるけれども。
- 343 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/19(木) 20:00:22.95 0.net
- どうなのかな。
"射る"と"沃る"は個人的にはヤ行じゃなくてア行だとは思っているけど、
"鋳る"がどうにも判らない。
- 344 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 02:22:35.68 I.net
- 射るも鋳るもヤ行イである根拠が無いからな
矢→射るはまだその可能性もありそうだと言えるけど、湯→鋳るはいくらなんでも無理がある
湯→鋳るが正しいなら鋳るに「水を温める」「湯を沸かす」というような意味が無ければおかしい
ところで、オオカミの語源って何なんだろうか
ググってみても「オオカミ=大神」という語呂合わせの俗説しか出てこなくて困る
- 345 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 02:54:10.21 0.net
- ttp://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/223547/m0u/ゆ/
ゆ【湯】
4 鋳造に用いる、金属を熱して溶かしたもの。
- 346 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 03:19:07.10 0.net
- http://www6.ocn.ne.jp/~kanpanda/yamainu3.html
- 347 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 09:53:02.68 0.net
- 倭名抄で上代仮名遣いを論じちゃう男の人って…
- 348 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 22:23:50.67 0.net
- >>345
仮に湯と鋳るが同源語なら、湯という言葉の原義は「鋳造に用いる金属を熱して溶かしたもの」で、それが熱せられた水を指す言葉に転用されたことになる
だが、製鉄関連の非日常的な言葉が熱せられた水という日常的に使われる単語に転用される蓋然性は極めて低い
やはり湯の原義は「熱せられた水」で、それが見た目が似ている溶けた鉄を指し示す用語に後から転用されたんだろう
となれば、湯と鋳るの類似は偶然ということになる
- 349 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 22:51:07.40 0.net
- >>348
時代的に銅(青銅)じゃね?と突っ込もうとしたが、調べてみたら鋳鉄も入っていたんだな。ちょっと意外だ。
- 350 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/21(土) 22:54:06.43 0.net
- 湯(熱せられた水、日常語)
↓
湯(金属を熱して溶かしたもの、専門用語)
↓
鋳る(専門用語)
の順に派生したんでしょ
何か問題有る?
- 351 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/22(日) 13:03:03.95 0.net
- むしろ、「鋳る」は「沃る」由来なんじゃないかな。
熔融金属を型に注ぎ込むのを「沃る」と見立てたのだろうと。
「沃る」だと湯でなくとも水でも油でも成立するので、湯との関連は無い(少なくとも可能性は低い)と言えそう。
ただ、「沃る」もあ/や行が分からないので何も解決にならないのだけど(笑)。
- 352 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/22(日) 20:14:42.08 0.net
- 音韻として考えたらyiが長期間安定して存在するのは難しいけど、yi2なら普通に発音できるよね?
上代日本語にyiが無いのは発音し辛いから上代特殊仮名遣いの崩壊より先行してyi>iに変化したと考えられるけど、yi2すら上代日本語に無いのは何故だろう
- 353 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/22(日) 20:36:11.51 0.net
- 中国語側で識別できる文字対が無いとかはどうなのかな。専門じゃないから分からんけど。
u/wuも案外そうだったりしてね?
- 354 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/23(月) 05:37:16.14 0.net
- ヤ行の調音点はサタナラ行と近いから、それらと同様にyi1とyi2は歴史時代以前に融合してしまったのかもしれない。
wi1とwi2の違いがなくなっちまったのは謎だけど
- 355 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/23(月) 11:42:05.35 0.net
- 橋本によって万葉集の野の発音はno1であるとされたのが定説になってるけど、これの根拠って何なの?
上代の野ってどう考えてもnuだと思うんだが
>>354
村山は上代以前の日本語にwi2を再構してるね
井と猪はwi2だったらしい
- 356 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/23(月) 23:47:18.71 0.net
- >>352
その場合i1とi2はどの音を仮定してるの?
- 357 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/24(火) 17:30:26.33 0.net
- >>355
橋本以前はナ行だけヌ甲/ヌ乙/ノという区別があるとされてたけど
それは変だからって話だろ
他の行と同じくヌ/ノ甲/ノ乙の方が自然
- 358 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/24(火) 18:00:33.18 0.net
- >>357
それを言ったら、イ段とエ段の甲乙だって無い行はあるじゃん
例えば山口佳紀は上代以前の日本語にウ段の甲乙の存在を主張してるし、それがナ行に最後に残ったと考えるのはそんなに不自然なのかな
- 359 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/24(火) 21:50:10.46 0.net
- 上代特殊假名遣を論じてゐる假名遣が現代表記と云ふのも奇異な話だ。
- 360 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/24(火) 22:41:53.09 0.net
- 万葉がなならともかく、定家だの契沖だの程度じゃヒヨッコだというのは変わらんよ
- 361 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/25(水) 06:26:12.77 0.net
- イエオ段の甲乙は子音の調音点によって崩壊の差があるっていうわかりやすい性質があるんだけど
ウ段でなぜナ行が残るのかさっぱりわからん。
オ段と同じように、唇音では先に崩壊して軟口蓋音では比較的後まで残る、
という性質ならちょっとは理解できたんだけど
- 362 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/25(水) 22:18:05.03 0.net
- 藤井何とかが主張してる朝鮮語の母体は百済語って説はどう思う?
五母音説はともかく、こっちの説にはそれなりの説得力があると思うが
- 363 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/25(水) 23:12:54.16 0.net
- >>355>>357>>358
この議論は何なのだ…?
江戸時代の国学ならいざしらず、音素(音韻)と音声という
近代言語学のツールを持っている俺らにとっては、
「野は、ヌ乙なのかノ甲なのか?」という議論は、もはや何の意味もないはずなんだけど。
山口佳紀は、かつての渾然一体とした国文学者というより、ただの古典文学者なので、
言語史とは本来無関係な「用字法に関する、あまり意味のない議論」をしているだけだと思う。
本来、甲乙論というのはここに始まるのだけど、
これだけ議論ツールが揃うと、ただの文学者の訓詁の出番は、この点ではなくなってしまう。
8世紀の畿内語を考える上で、/no1/が/nu/と弁別される音素としてたち得るか?
という議論は、当然あるけどね。355の質問の趣旨自体は、俺は問題なく理解できるんだけど、
357の受け方が変過ぎる。
- 364 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/25(水) 23:25:06.15 0.net
- >>355>>357-358
この議論は何なのだ…?
江戸時代の国学ならいざしらず、音素(音韻)と音声という
近代言語学のツールを持っている俺らにとっては、
「野は、ヌ乙なのかノ甲なのか?」という議論は、もはや何の意味もないはずなんだけど。
山口佳紀は、かつての渾然一体とした国文学者というより、ただの古典文学者なので、
言語史とは本来無関係な「用字法に関する、あまり意味のない議論」をしているだけだと思う。
本来、甲乙論というのはここに始まるのだけど、
これだけ議論ツールが揃うと、ただの文学者の訓詁の出番は、この点ではなくなってしまう。
8世紀の畿内語を考える上で、/no1/が/nu/と弁別される音素としてたち得るか?
という議論は、当然あるけどね。355の質問の趣旨自体は、俺は問題なく理解できるんだけど、
357の受け方が変過ぎる。
- 365 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/26(木) 00:16:59.20 I.net
- いや、o1とo2があるのならu1とu2があっても別におかしくないじゃん
オの甲乙って要は円唇非円唇の差でしょ?
だったらウにも甲乙があった方がむしろ自然
- 366 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/26(木) 07:07:24.58 0.net
- どちらかというと奥舌か中舌かの差では?
- 367 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/27(金) 06:16:32.20 0.net
- >>364
それは、上代特殊仮名遣いを音韻の調音の差だという前提で語っているから出てくる話で、
甲乙の差をアクセントやら条件異音を外国語話者が聴きとった結果だとやらで語る立場の場合
今までどおり「オ乙」とか「ウ甲」とか言わざるを得ないと思う
- 368 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/27(金) 17:26:33.98 0.net
- オの円唇非円唇の差ってようするに/wo/と/o/の差ってこと?
無知でスマソ
- 369 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/27(金) 18:55:04.65 0.net
- >>365
そう考えた場合の「ウ乙」なる母音って、それは【イ乙】と言うんじゃないんですかねえ?
五十音の訓詁に縛られた文学屋的甲乙論は、この発想に欠けるんだよ。
万葉仮名の文字面と五十音図だけを脳内に入れて、ずっと眺めているから、思いつきもしないんだ。
オに甲乙があれば、ウにだって甲乙があってもいいじゃないか、と考えて疑問を抱かない。
だから、音声論と音韻論の素養のある人は、「オに甲乙ならウに甲乙!」なんてアホなことは考えず、
「オ乙と【エ乙】が、なぜ(8世紀の畿内語で)弁別されて『いた』のだ?」
という疑問を抱くことになる。
これは、国文プロパーの極めて古い段階の議論でも、
すでに大野晋が、深刻な疑問として指摘していた。出来る人は出来るんだよ。
復元音声の観点から、森はエ乙を多重母音的に理解して、「エ乙の独自調音点」は立てていないし、
通常の音韻学の発想があれば、問題はやはりこちらに収斂することになる。
- 370 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/27(金) 21:31:21.02 0.net
- >>368
後舌円唇の[o]と中舌非円唇の[ə]だったんだと思う。
それだと比較的安定的な下記の母音構造になる
狭舌 「イ甲」-「イ乙」-「ウ」
中舌 「エ甲」-「オ乙」-「オ甲」
広舌 「エ乙」-「ア」
- 371 :699 ◆nLORzldheo :2013/09/27(金) 23:04:44.01 0.net
- >>370
ひさしぶりに北w
コテの通り、前スレ699なんだけど、もし俺の説を紹介したのなら、甲乙が逆だよ。
一応ざっと確認してみたが、甲乙を逆にする見解は、書き込まれていなかった。
【俺説】
狭舌 「イ甲」-「イ乙」-「ウ」
中舌 【エ乙】-「オ乙」-「オ甲」
広舌 【エ甲】 - 「ア」
【8母音説における通説的見解】
狭舌 「イ甲」 - 「イ乙」 - 「ウ」
中舌 「エ甲」-「エ乙」-「オ乙」-「オ甲」
広舌 「ア」
(なお、森7は、「ア」は後舌に後退し、「エ乙」が「オ乙+i」のような二重母音になる)
- 372 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 02:00:33.69 0.net
- >>364
山口説では、音韻論的にu2の成立(u1は本源的な母音とする)についても論じてるんだが
具体的には「au>u2」と「o2u>u2」だな
これなら音韻として他の母音と独立して存在可能だったはず
それに山口説は文献時代以前の日本語にウの甲乙の存在を主張するものであって、上代日本語の時点ではu2はu1に合流したとしてる
4母音から8母音に変わる過渡期に、二重母音発祥のu2が一時的に存在した可能性はそれなりにあると思うけどな
- 373 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 02:40:36.97 0.net
- >>372
その説、ありとあらゆる面で詰んでるよ…
o2u…有坂法則第2原則違反
au+o2u→u2合流…有坂法則第3原則違反
au→u2…調音点からして、常識的に考えて、立つならo3またはe3。さらに森7推定音声と全く不調和。
何もかもが駄目すぎて、拾いようがないように見える。
森復元音声で、aが後舌であると提唱され、これが有坂法則と平仄が取れることまでわかった以上、
この説はほぼ全ての命脈を絶たれてるw
- 374 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 06:55:27.20 0.net
- >>371
エ甲のほうが広舌なのはなんでだっけ。森推定音を素直にプロットすると370になりそうなんだけど
東国方言でエ甲はアと、エ乙はオ乙と混同されやすいから?
- 375 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 09:20:01.49 0.net
- aとo2が同一語根内で並存しないのって一種の母音調和だよね?
- 376 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 14:41:51.41 0.net
- >>373
有坂の法則は同一単語(これも何を言い表してるのか曖昧だけど)の中だけで結合則が決まってるってだけで
複合語の場合にはo2+uもありうるんじゃない?
例えば上一段活用はo2あるいはuで終わる音が語根だったと推定されるけど
この終止形はo2+う(居)あるいはu+う(居)だと思われる
更に、東国方言で思い出したけど、東国では終止形は-u、連体形は-o1の形だったんで
畿内と東国が別れる前は終止形-u1、連体形-u2だったのかもしれない。
- 377 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 15:06:00.28 0.net
- >>373
上代日本語の分析からは山口説は否定できないでしょ
有坂法則は上代日本語時点での規則であって、それ以前の時代に当てはまるかは分からない
例えばかつてo2uとauがあったとしても、それがu2になって更にuに合流したとしたら、上代日本語時点では有坂法則が成り立つことになる
4母音時代には重母音が豊富に存在したと思われるけど、その中にはo2uもあったはず
- 378 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 15:07:44.49 0.net
- 上二段?
- 379 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 15:10:26.83 0.net
- イ乙とオ乙が中舌だとして、どうしてイのほうは前舌のほうの母音と合流してオのほうは後舌のほうの母音と合流したんすか?
両方後舌のほうにいったり、合流先が7:3で前後に割れたりしないんすか?
- 380 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 15:59:26.01 0.net
- >>379
確かに上代特殊仮名遣いは合流過程がキモい。
特にオ段は量が多い方の乙音が少ない方の甲音に吸収されていくんだから
何か特別な理由がないとこの説明はできないと思う
2つのエ段音に邪魔されてオ乙が前舌音に移行できなかったのかな??
>>378
上二段だった。失礼。
- 381 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 18:59:06.97 0.net
- >>380
オ乙の発音は元々eだったと思う
でも後からエ甲乙が生まれたんだから、奈良時代には既にoに近い音に変化してたんでしょ
- 382 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 21:04:18.37 0.net
- 俺もオ乙はeだった説だわ
前スレにも書いたけど、有坂法則でオ甲←→オ乙の対立が一番強いことから
オ甲は二次的な音じゃなくて昔からある単母音だという推論から
狭舌 イ甲-ウ
中舌 オ乙-オ甲
広舌 ア
この形を再興してみた。これだとどう考えてもオ乙の音価は/e/
- 383 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 21:20:02.74 0.net
- オ乙とオ甲を対立的に見るのは
オ乙同士は結合するけどオ甲同士はほとんど結合しない、というのがなあ
- 384 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/28(土) 23:32:03.42 0.net
- そこは謎だな。オ甲の出現率が低いのと同様に。
- 385 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 13:19:20.11 0.net
- むしろ、オ甲の成立がイ乙エ甲エ乙よりかなり早かったというのはどうだろう
日本語の本源的な母音はa,i(i1),u,e(o2)の4つなんだけど、日本語が成立してしばらく後にo1が先に出現したという考え
元々4母音であったことはAN祖語の母音と4母音説で推定される音韻が綺麗にa,i,u,eで一致することからも正しいと思われるが、
日本語と同じくAN語から分岐して開音節言語となったポリネシア語族ではoが発生して日本語と同じく5母音になってるんだよ
前スレでも4母音体系から5母音体系への推移はあり得ないって言ってる人がいたけど、ポリネシア語という実例があるんだよね
a,i,u,e→a,i,u,o2,o1→a,i1,i2,u,e1,e2,o1,o2という推移を主張してみる
これなら、>>382-383で上がった問題点を包括的に解消出来るよね
- 386 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 14:41:24.67 0.net
- >>385
俺自身は反対なんだけど、言いたいことはわかる。というか、AN語を比較しながら見てると、その発想になるよね。
aiu古e→ oが発生 → 古eが流浪の旅に出る → 新eが発生 → 古eが居場所がなくなる → どっかに吸収されてa新eiou
フィリピンやマレー系の言語をみてると、大体こんな感じ。確かにトリガーはoの発生に見える。
ここでいう古eの「音価のぶれ」というか、所在なげな流浪っぷりは、普遍的なんだよなあ。
日本語のオ乙もどうやらそうだし、(関係あるかどうかは分からないけど)朝鮮語のeuもそう。
aと伍して母音調和の主幹を担う、超主要母音であるにも関わらず、
正確な文献が残る1世紀間だけでも、
@\ → 7 → O → V (x-sampa表記)
これだけぶれてる。
漢字音からの類推だと、この古音はどうやらeなので、一体どんだけ流浪してるんだよ?という話。
- 387 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 15:27:12.37 0.net
- euじゃなくてeoでは?
- 388 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 17:06:07.91 0.net
- 朝鮮語のeu(eo?)が@\だったっていうのはどの文献に出てるの?
- 389 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 18:41:41.70 0.net
- aiue のところにoが出現したらaiueoの5母音で安定するだけで、
だいぶあとに新eが来ても旧eに食われて5母音が維持される方が自然だろう。
なぜe(オ乙)が後舌に寄るのか。
o出現のときにすでにeが後舌化していたなら、
新o(o1)と旧o(o2)が旧のほうに同化されてオの甲乙の別はたもたれないと思う。
eが半端に中舌あたりに来ている段階で新たにoが出現したら、
やっぱり新oの影響で旧o(中舌)がいっせいに後舌化するか、新oと差を作るためにeにもどるかする可能性が高い。
オ乙を初め前舌と仮定してその音価を移動させるのは、強引な感がいなめない。
- 390 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 20:15:40.96 0.net
- >>385
すると日本語の母音の動きとしては
AN祖語時代 : ieau
五母音時代(1) : uあたりからoが発生、ieaou
母音調和時代 : [i]中性母音 [e]前舌母音 [aou]後舌母音にカテゴリわけ
(ココらへんからeがəになっていく)
-iによる造語時代 : やたらに母音が衝突、ai→e2、ui・əi→i2、ia→e1が生まれる
五母音時代(2) : 母音が整理され、ieaouに戻る
っていう流れなのかな?オ乙の遊離は母音調和の時代に原因がありそうな気がしてきた
ちなみにこの流れの続きは
長音開合時代 : au→ɔ ou→oという2つの母音が生まれ、長音だけ六母音に
五母音時代 : 母音が整理され、みたびieaouに戻る
っていう感じかな?なぜかuがɯになっているけど
- 391 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/29(日) 23:47:53.94 0.net
- 朝鮮語は百済語が元になったもの
新羅語じゃない
http://music.geocities.jp/konatarosu/Hakusonkou/7shou.html
- 392 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 05:58:32.27 0.net
- また前スレでも暴れまわった藤井説か
・オ甲乙は意味の弁別に役立っており異音ではない
・朝鮮語┤は漢字音から見ると古くは/e/だった
ここらへんの反論を何回も見てきただろうに・・・
- 393 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 06:10:19.51 0.net
- >>390
その五母音時代(1)というのは粗くいって西暦何世紀ごろを想定で?
-iによる造語時代の後半の連母音の融合が完全に終わったのが
奈良時代より少し前だからたとえば西暦600としますわ。
で連母音の融合の開始が西暦500年としますわ。で母音調和時代が200年つづいて西暦300年ですわ。
五母音時代1は西暦100年とか紀元前の話になりますがもっと前ですか?
- 394 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 07:15:55.20 0.net
- ㅓ が /e/ に対応するというのには疑問もあるらしい
ㅕ のほうが本当に /e/ に対応する母音で、ㅓ 自体は /ə/ だったとする説もあるとのこと
ㅕ も /jə/ だったが、半母音の影響で前舌化して [je] になっていたため、
漢字音の /e/ の転写に使われたのではないかとのこと
서 저 처 のような音節ではㅓ がエ段に対応するように見えるが、
これらの子音の後では半母音が失われたので、本来は 셔 져 쳐 だったものがエ段に対応するものだそうだ
元々 ㅓ のものを見ると、確かにエ段だけでなくオ段に対応するもののほうが多いので、
単純に漢字音で /e/ に対応するから古形はエ段だと即断はできなさそう
- 395 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 13:14:42.57 0.net
- >>390
村山説を支持する立場からすると、その流れは少しおかしいように感じる
この説では-iはAN祖語の他動詞形成接辞を継承したものということになるんだけど、それだと五母音時代と母音調和時代には機能していなかった-iが突然ある時期に復活したことになってしまう
一応、-iに関してはアルタイ語起源の接辞-riがルーツである可能性もあるけど、-riが起源であるとするとrが語中で消失したと考えなければならなくなる
朝鮮語では三国時代から高麗時代の間に実際に語中の-riが消失してるから日本語でも同じ変化が起きたと考えてもいいけど、それだと今度は-るで終わる動詞が何故あるのかが説明出来ない
>>385の祖語の4母音だった状態から一度5母音になった時代が存在するという説には賛成なんだが、それ以降の推移に関しては今挙げた問題点を解決出来るアイデアが思いつかないから難しいな
- 396 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 13:15:31.96 0.net
- 訂正
× 語中の-riが消失
○ iが後続するrが消失
- 397 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 20:32:15.30 0.net
- >>394
wikipediaで朝鮮漢字音をしらべてみたけど┤はオ段に対応するもののほうが多い、なんてことはなかったよ?
どこらへんの情報?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%BC%A2%E5%AD%97%E9%9F%B3
伊藤智ゆきは文庫本がないんで入手する気にならん。。。
ちなみに
・古代朝鮮語ではeに相当する語がないためəとその複合音を当てて代用していた
・上代特殊仮名遣いは古代朝鮮語の話者が条件異音を聞き取った
この両方を主張するのなら、上代特殊仮名遣いのうちエ甲乙とオ乙が混乱している箇所をみつけないとダメだと思う。
- 398 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 21:24:41.16 0.net
- >>395
> この説では-iはAN祖語の他動詞形成接辞を継承したものということになるんだけど、
それ本当に正しいの?
パッと思いつくだけでも 起こす(o2ko2) 起きる(o2ko2 -i)みたいに
むしろ-iがつくのが自動詞のやつが見つかるんだけど
- 399 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:09:52.04 0.net
- >>398
AN語族(特にオセアニア諸語)では、祖語起源の-iは言語によってかなり多彩な挙動を示してる
そのことから考えると、日本語で-iが単なる動詞形成接辞に変化してもおかしくない
- 400 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:20:24.76 0.net
- >さて、高句麗・百済・新羅の三国の民衆の言語をそれぞれ高句麗語・百済語・新羅語と呼んだ場合、朝鮮語学者は「中世・現代標準朝鮮語は新羅語の後裔」と事も無げに言う。
>しかし、この命題は「朝鮮民族を初めて政治的に統一したのが新羅だった」という歴史的根拠だけに基づくもので、言語学的な根拠は限りなくゼロに近い。
>なぜなら、7世紀以往の高句麗語・百済語・新羅語の異同を論じられるほどの言語資料は残っていないのである。
>ある程度まとまった資料があるのはこの12世紀、高麗朝時代までである。
>ここで注意が必要なのは、高麗朝は京畿道の開京(開城)、李朝も京畿道の漢陽(ソウル)を首都としており、そこは三国時代には百済と高句麗が取り合いをしていた地域、三韓時代には馬韓地方に属する、ということである。
>特に『華夷訳語朝鮮館訳語』『鶏林類事』を著した中国人外交官が首都以外に住んでいたわけがなく、これら李朝・高麗朝時代に編纂された資料は、首都のある京畿道方言≒百済語≒馬韓方言を「標準朝鮮語」と見なして書かれているのである。
- 401 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:21:13.72 0.net
- >上述のように、高麗朝の『鶏林類事』以降の資料は、京畿道方言を標準朝鮮語と見なしていることは明らかであり、現代標準朝鮮語がその後裔であることは疑いない。
>そして、この京畿道は三国時代には百済と高句麗の係争の地であり、三韓時代には馬韓地方である。
>そして、後に新羅となる辰韓は三韓時代に既に後「言語法俗與馬韓不同」、すなわち馬韓とは方言差があった。
>では馬韓方言と辰韓方言を話す人間がどちらが多かったかというと、魏志によれば、馬韓は「大國萬餘家、小國數千家、總十萬餘戸」であるのに対し、弁辰(弁韓と辰韓)は「弁、辰合二十四國、大國四五千家、小國六七百家、總四五萬戸」でしかない。
>また、辰韓の人口を、上述のように辰韓とは別の方言を話していたと思われる全羅道(弁韓)を除いて三万戸と仮定すれば、辰韓方言話者は馬韓方言話者の三分の一程度に過ぎない。
>食料の移入・輸入が困難であった前近代農耕民社会の人口は、耕地面積によって規定されるのであり、三韓から三国時代、統一新羅時代、高麗時代、李朝時代と時代とともに人口は増えたとしても、馬韓方言話者と辰韓方言話者の比率は変わらなかったはずである。
>従って、方言人口の面から見れば、朝鮮語を代表する方言は馬韓方言、即ち百済語である。
- 402 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:22:40.76 0.net
- >「新羅は旧百済・高句麗地域の支配の為に、新羅語(辰韓方言)を話す役人や兵士を送り込んだはずであり、そこから新羅語は全域に広がったはず」などと言うかもしれないが、もともと辰韓方言話者は馬韓方言話者の三分の一しかいないのである。
>旧百済・高句麗地域支配の為に送り込まれた者など、さらにその何分の一かであって、その地域の総人口から見れば微々たるもの、その程度のことで地域全体の方言が変わったりはしない。
>京都出身の細川家に200年以上支配された熊本の民衆が京都弁を話していないのを見れば明らかである。
>もし、現在の標準朝鮮語、最も方言人口の多い中部方言が新羅語(辰韓方言)の後裔だと言うのであれば、新羅は統一後に
>@辰韓地域と馬韓地域の住民の総取り替えを行った
>A馬韓(百済)地域の住民を皆殺しにするか、全て域外に追放し、その跡地に新羅の住民を移住させ、その後に現在の方言差が生じた
>と考えるしかないが、新羅がそんなことを行った形跡は全くない。
>テレビもラジオも義務教育もない前近代社会においては、政治権力が変わったからといって、新政権が異言語・異方言を話す新住民を大量に送り込んだり、土着の住民の皆殺しや強制移住・追放などを行わない限り、
>土着の住民は先祖伝来の言語・方言をそのまま話し続けるのであり、新羅がそんなことを行った形跡がない以上、高麗朝以降の中世・現代標準朝鮮語の祖は百済語・馬韓方言だと考えるしかない。
これに反論するのは不可能だろ
朝鮮語が新羅起源ではなく百済起源なのは明らか
- 403 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:27:14.99 0.net
- うーん、o1先行による6→5体系の試論は、どうも今ひとつだなあ。
さすがに、ちょっと無理があるんじゃないかね。
俺は結構素朴に考えている。次のような感じ。議論としては「プレ時代699説」になる。
古いeを暫定的に@で示す。音韻は何も挟まず、音声はxsampaを使い[ ]で挟むことにする。
1 祖語4母音:a[A] i[i] u[u] @[@\]
素直に、母音三角形としてはY字型を想定する。
1+ 有坂法則の意味
ウラルアルタイ的母音調和というより、順逆双方の同化現象の中で、@が仲間はずれにされたことではないか。
Y字型の中で、@だけが中間点にある。つまり、安定頂点音3+中間音1という感覚。
2 中間音が形成されて7母音:a[A] i[i] u[u] @[@\] y[1] e[e] o[o]
これは、Yの頂点を結ぶ ▽型の各辺の中点3つに、母音連続による中間音が生じた、と単純な内在変化で考える。
この形は、現存する言語では、標準インドネシア語と同じ。
3 エ甲が加わり原型の8母音(699説):a[A] i[i] u[u] @[@\] y[1] e[e] o[o] ae[{]
前舌側にもう一つ中間音が加わる。なぜこの形が許されるのか?といえば、
下顎は円弧型に動くため、母音三角形は、音声上は「左片のほうが長い」から。
従来の万葉仮名との対応で言えば、
ア=a[A] イ甲=i[i] ウ=u[u] オ乙=@[@\] イ乙=y[1] エ乙=e[e] オ甲=o[o] エ乙=ae[{]
4 aeの高舌化による、中段に4つ母音が並ぶ8世紀畿内語通説。あとは通説に同じ。
- 404 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:30:25.97 0.net
- 言語の乗り換えを完全否定キタw
それもしかして藤井が言ってるの?
- 405 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/09/30(月) 23:39:50.76 0.net
- 403訂正および補足。
2は、標準インドネシア語と同じではないね。インドネシア語には、高舌の中間音がない。
祖語の4母音というのは、3母音+1母音という内在的対立を抱えていたのではないか。
これがAN祖語と同源なのかどうかは、正直分からない。
基本的には@は「仲間はずれ」だった。しかし、接辞として-iが頻発した結果、これとは結びつかざるをえない。
そこで、@iを除いて、Y字自体の内部では、母音連続を持たないことになる。
他方、3母音体系は、母音融合時に、はみでた中間音を発生させやすい数学的性質を持つ。
だから、3母音それぞれの中点、つまり▽の中点について、3つ中間音が発生して、合計7母音になった。
ここは、素朴に幾何学的に考えて、3つの中間音を導けば良い。
メカニズム的にはこんな感じ。いかがだろうか。
- 406 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/01(火) 02:20:39.75 0.net
- 3の段階でのエ乙の発生の由来はなんですか?
これも連母音融合?
- 407 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/01(火) 02:47:15.35 0.net
- >>385だけど、俺がオ甲の成立が早かったんじゃないかと考えるのは>>386が挙げてくれたAN語的な目線の他にも理由があったりする
i2,e1,e2は母音融合で生まれたとされてるけど、(定説では)o1はuの低舌化で生まれたとされてるんだよね
二重母音由来であるi2,e1,e2がほぼ同時期に生まれたと考えるのは分かるけど、母音融合が原因じゃないo1までがi2,e1,e2と同時に生まれたと考える根拠は無いと思う
- 408 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/01(火) 05:50:36.61 0.net
- >>399
-iは被覆/露出形の対立のように名詞化接辞でもあるように見えるんだけど
これも他動詞形成接辞から出てきた?ちょっと強引じゃない?
-iに機能が多すぎて、俺としては-C(任意の子音)iという接辞の子音部分が弱化して同じ-iになったように見える
候補としてはlとかngとsとかかか?
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