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上代特殊仮名遣い 二音目

1 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/06/23(土) 20:31:32.19 0.net
前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/

立てた

578 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 17:28:03.61 0.net
>>575
その最近の知見がとっても興味あります。

つーか、ツングース祖語の母音調和ってのは本来的にツングースに備わっていた何かなの?

ウラル語、トルコ語、モンゴル語、ツングース語 いずれにもアルタイ的特徴っていうのがあって、
それ理由でアルタイ諸語っていう言語にまとめられているけど、
それぞれに語彙の対応がなくて、共通の祖語から別れたんじゃなくて交流の結果似たような性質を持つようになった
っていうのが俺の知ってるアルタイ語の知識なんすよ

母音調和もそのアルタイ的特徴の一部で、それはトルコやモンゴルとの接触の結果
後から入ってきたものであるから、ツングース祖語の内的な構造から導きだされたものじゃないと考えてたのよ。
でも575の表によると、ツングース祖語の4母音に舌根後退のようなものが加わって作られたって言ってるみたいなので
そこんとこ詳しいのが知りたいなと。

579 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 17:57:14.63 0.net
大変興味深く、議論を拝読させていただいております。
すみませんが、議論する際、詳しく知りたいならこれを読みなさいっていう、
参考文献のようなものを提示してほしいです。
脇からすいません。

580 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 18:18:59.20 P.net
>>576
それだと、ツングース起源の「外来語」に、有坂が適用できる論拠にはなっても、
ツングース以前から存在する単語群に、有坂が及ぼされている理由には、
やっぱり、ならないんじゃないかなあ。

以下は、俺の母音調和の理解なので、違う見解なら、堂々と反駁論破してほしいのだけど、
真正の母音調和というのは、母音のグルーピングではなく、
最初の母音に顕現する「単語の母音式別」によって、後続の母音が、むしろ音声の上で「引き裂かれる」現象なんだよね。
本来、ツングース祖語や現代トルコ語は、音韻論的には4母音なのであって、
ただし、語頭母音に「陰陽の式別」が現れるために、後続の母音が分裂して2倍の8母音のように見える。
そして、引き裂いても同じ音になる場合が、いわゆる中性母音の原型で、
さらに、中性母音が語頭に立つ場合に、その単語の母音式が消えてゼロ式になる状態が、真正の中性母音。

俺自身は、このような性質が、語族をまたいで言語連合と化してもかまわない、と理解している。
要するに声調言語の分布のようなもので、地理的に語族をまたいで広がることも、十分にありえる。

581 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 19:19:25.26 0.net
>>580
反駁ではありませんが、
個別的な文法上の規則のマネならともなく、
以前の母音の体系の位置づけを大きく変えることになる母音調和が
他の言語にそうやすやすと取りこまれるのは無理があるのではないでしょうか。
この概念的な問題についてはどうお考えですか?
ウズベク語と長い間共存しているペルシャ語も、ウズベク語の影響はあるものの
まだ母音調和を持つ体系に移行していません。

582 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 19:51:13.07 0.net
>>580

> ツングース以前から存在する単語群に、有坂が及ぼされている理由には、
> やっぱり、ならないんじゃないかなあ。

これと

> 俺自身は、このような性質が、語族をまたいで言語連合と化してもかまわない、と理解している。
> 要するに声調言語の分布のようなもので、地理的に語族をまたいで広がることも、十分にありえる。

これが両立しないような気がする。
後から声調を取り入れた言語って、外来語だけじゃなくて固有語にもちゃんと声調をつけるじゃん?
同じく後から母音調和を取り入れた言語も、固有語にも母音調和を波及させるんじゃないか。

583 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 19:55:27.37 0.net
>>580
母音調和の解釈については、俺も全く同じ考え
音韻論から見ればトルコ語の母音は4母音で、その条件異音がそれぞれ1つずつあって8母音に見える、と
最後の2行についても同意

だから意見が食い違ってる部分は「中性母音の生まれた後の母音調和が他言語に影響を及ぼし得るか」の一点になるけど、俺は場合によっては及ぼし得ると思う
というのも、満州語の母音調和をベースに考えた場合、o2に吸収されて消えたu"の代わりにuが中性母音から陽母音に引っ張られたと考えれば日本語の母音調和は説明できる
ツングース語の流入の際に文法が別次元に書き換えられた(語末子音が崩壊、語順がVSOからSVOに代わり、接尾辞と助詞が大量に生まれ孤立語的な形態から膠着語に代わった)ことを考えれば、その時に母音調和が導入されてもおかしくはないだろう

というか、日本語に想定してる母音調和は母音調和としてのバランスは別に悪くないと思う
例えばフィン語の母音調和体系は陽母音[a,o,u] 陰母音[y,ö,ä] 中性母音[i,e]だけど、ここから5母音時代の日本語に存在しなかったy,ä,eを抜けば有坂法則と全く同じ体系になる
このことからして、日本語に流入したツングース系言語が持ってた母音調和はトルコ語程完全な形を保ってはいなかったにせよ、他言語に影響を及ぼせるくらいの厳格さは維持してたんじゃないかと思うんだ

584 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 19:57:53.93 0.net
ごめん、ウムラウトは文字化けするのを忘れてた

フィン語の体系は陽母音[a,o,u] 陰母音[a",o",y] 中性母音[i,e]ね

585 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 20:57:52.01 0.net
俺は母音調和はツングース語の影響を受けたっていう説には賛成だけど
助詞の成立はツングースとは独立にもっと新しい時代に作られたって考えてるなあ。
理由は>>513にあるとおり、アクセントにしろ母音調和にしろ助詞は付属元の影響をほとんど受けてないってこと
母音調和と一緒に助詞が作られたなら、朝鮮語のように助詞も多少はは母音調和するもんじゃない?

例外は「の」、これだけはツングース語が入ってきた時代より前にあったと思う

586 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 21:09:50.38 0.net
>>585
もっと新しい時代の成立といっても候補になる時代の幅はあまりないと思う。
奈良時代にハ、ニ、ノ、ガ、ヲ、ト、ヨリなどは存在して、ヘが成立の途中。
これだけ出そろうにはけっこうかかってるだろう。
だが西暦100年から700年まで600年しかない。
助詞成立は西暦何年から何年あたりを想定するや?

587 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 21:28:04.11 0.net
あんまり詳しくないんですが、母音調和の話でもなくてすいませんが、
助詞はアクセントの影響を受けないというけど、東京式のアクセントって、
京都式のアクセントに出だしにHがついて、押し出される形のアクセントになっていて、
名詞の語末に本来あった、押し出されたアクセントを助詞が引き受けるみたいな話ありませんでしか?
いえ、母音調和と関係ない話題でちゃちゃ入れて申し訳ありませんけど、ふと、気になって。
平安期以降に生まれた東京式のアクセントの話は、上代以前の母音調和の議論してるんだから、関係ないのはわかるんですけども、

588 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/13(日) 21:33:01.90 0.net
>>585
例えば中期朝鮮語では助詞にまで及ぶ母音調和が機能してたけど、現代朝鮮語の助詞にはその痕跡が日本語の「の」に当たる助詞にしか残ってない
逆に言えば、母音調和の名残を残して2種類存在しているのは「の」だけで、それ以外の助詞は全て一つに統合されて母音調和の痕跡が消えてる
そのことから考えれば、日本語で母音調和が崩壊してから奈良時代までに500年以上の時間があったと仮定すれば、「の」以外の助詞に母音調和の痕跡が残ってないと考えても不思議ではないだろう
例えば魏志倭人伝の時代から記紀万葉までが500年程度だし、日本語が8母音体系に変わって母音調和が崩壊したのはそのくらいの頃だったんじゃないかな

589 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 06:29:45.85 0.net
>>586
一応格助詞だけを想定してみるわ。

ノ・ツ
 ツングースとの接触以前から成立
 西暦300年より前
 母音調和あり・独自アクセントなし(ツは「遠江」で母音調和?アクセントについては未調査)

ニ・ガ・ト・ヨリ
 朝鮮半島に本格進出した300〜800年くらい

590 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 06:39:33.00 0.net
あ、途中で書いちゃった。
特に「ト」に顕著なんだけど、漢文の読み下しの際に発生したんじゃないかと考えてる
つまり時期は朝鮮半島進出なんだけど、由来は中国語の介詞。
他にも漢文読み下しで発生したっぽいのに「シム」とか「ヲモッテ」とか「ヨク〜ス」あるよね、そのたぐい。

ちなみに「ヲ」「ヘ」は歴史時代はじめにはまだ完全に格助詞になっていない
「ヲ」は間投詞、「ヘ」は名詞

591 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 06:40:38.93 0.net
ところで所有格「ノ」「ツ」「ガ」、場所格「ニ」「ヘ」「サ」など機能がかぶる助詞がいっぱいあるのはあれ何だ?

592 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 13:27:00.09 0.net
上代の8母音にIPAを当てるとどうなるの?

593 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 17:48:19.64 0.net
ヨリにヨ甲(リ)とユ(リ)の形があったのは母音調和の痕跡?

>>590
ヲの間投詞用法は格助詞からの転用じゃないかな?

594 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 17:50:41.55 0.net
本筋とあまり関係ない突っ込みで恐縮だけど
満洲語をツングース語の代表みたいに言っちゃうのはどうなん?
女真族が満洲南部に南下してきたのは歴史時代もかなり経ってからで
基層には高句麗、扶余、沃沮の濊貊系諸語があると考えるのが自然だよね
濊貊語の系統は諸説あるがツングース説を取るとしても
満洲北部やシベリアの諸語とは分岐してから相当の年月が経っていたはず

595 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 18:39:00.95 P.net
580です。580には、正しく「蛇の足」が二本あります。一つは>>582ご指摘の通り(3段目最終行)。
もうひとつは、2段目最終行です。この2つは削除してご理解ください。誤りです。

その上でw>>583宛のレスです。
580の真のポイントは、「ウラル&アルタイ型母音調和の本質は、ペアの母音が同一音素」というところなんだ。
だから、陰陽各陣営で、1:1対応して母音数が揃っていなければならないはず。
だから、中性母音が問題というより、「ぼっち母音」が問題になる。
ぼっち母音自体は、あちこちのウラル系・アルタイ系言語に見られるものだけど、
ぼっち母音が存在する体系は、母音調和は、生きた法則としては崩壊してる、と理解すべきだと思う。

再び有坂に戻るんだけど、アルタイ式理解をすれば、
どうやらオ乙のペアは、アらしいことになる。となると、ウがすでにぼっちになる。
さらに、オ甲は、振る舞いとしてはどうみてもぼっち。厳格なのにぼっち。
つまり、「オ乙/ア」のペアだけがあって、あとはボッチ。
この形で、なにか母音整序として積極機能した形跡が伺えない。
壊してしまうだけで、対案が立てられず申し訳ないんだけど、どうもこうとしか言えない気がする。

もし良い案があるのなら、動的に機能したシミュをお願いしたいと思う。

596 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 19:09:00.73 0.net
>>595の指摘通り、日本語の母音調和ってかなりいびつなんで、本来的な機能って感じしないんだよね
いびつといえば満州語もかなりいびつなんだけど、>>594にあるとおり満州語もツングース的な特徴はあとから仕入れたっぽい
こういう風に母音調和を外部から仕入れた言語で、変化が文字に記録されているのが他にもあれば日本語の母音調和時代の
音変化の仕組みも詳しく説明できそうなのにね・・・

ところで>>595の書き込みでもう少し詳しく知りたいんだけど、
削除して理解すべきは
・母音調和の仕組みは語族を超えて波及する
・外部から母音調和を仕入れた言語では固有語では母音調和を波及させられない
これらのうちどっち?

上を否定するならウラル・アルタイ祖語なるものが実在したっていう立場に立つと思うし
下を否定するならウラル・テュルク・モンゴル・ツングースは後年に言語連合を確立し、日本語や満州語はそこに一番半端に加わったっていう立場に立つと思う。

597 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 19:22:38.95 P.net
>>596
そういう意味じゃなくて、
・語頭音節母音に、中性母音が立っても、その単語はゼロ式にはならない。
・声調言語の分布に例えるのは不適切

蛇足2本の中身は、こういうこと。
母音調和で言語連合が起きるのは、俺はあり得ると理解してる。
突き詰めて理解すれば、母音調和とは、「単語が、音韻として『陰陽2式』を獲得すること」なので、
これが、語族を跨いで広まるということは、あり得ると思う。
ここでいう「式」というのは、例えば、日本語の京阪式アクセントで言う、
「高起式」と「低起式」の区別と同じような概念。

598 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 19:39:00.15 0.net
なんかツングース語と日本語の関係があることはもう確定事項のようにして議論が進んでるけど、
元ネタの論を読んでないせいかもしれないが、どうも自分にはそれが事実のようには思えない

ツングース語から語彙が入ってきてからの年代が2000年弱とかそこらとかいう説が出てるけど、
それならもっと誰が見ても分かるぐらいあからさまに酷似した単語がもっと多数ないとおかしいんじゃないのか

助詞には類似した語彙が多数あるとされているのに、一般名詞などにはそれほど多数あるわけじゃないのも疑問
文法的な語だけが多数借用されて、普通の語はそんなに借用されないなんてことがあるんだろうか

599 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 20:21:28.67 0.net
たしかに、2000年前ならヘタしたら琉球方言や八丈方言も
もう分岐してるかもしれないもんな

600 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 20:41:32.89 0.net
記紀万葉が1300年前。
2000年程度なら、語彙がもっと一致してそうだな、確かに。

601 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 21:08:43.88 0.net
ツングース語と日本語の関係は
ヒンディー語と英語の関係より近いのか遠いのか
遠ければとても関係あるとは言えない

602 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 22:03:36.95 0.net
このスレとしては語彙はオーストロネシア語からもらったっていうことになってるから
ツングースの影響は母音調和とか文法とかの限定的なものしかないんじゃないか。
まあ語彙だけなら中国語の影響のほうが多そうだけど

603 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/14(月) 23:06:46.66 0.net
上代以前の日本語にトルコ語みたいな厳格な母音調和ってありうるのかな?
と思って8母音をそれっぽく陽/陰の組にして並べてみたが今一つしっくりこないね
1) a/o2, o1/e2, u/i2, e1/i1
2) a/o2, o1/e1, e2/i2, u/i1
3) a/o2, o1/u, e2/i2, e1/i1
4) a/o2, o1/u, e2/e1, i2/i1

ついでにウラルアルタイ諸語の母音を上代日本語風に表記してみた
トルコ語 a/e, o1/o2, u1/u2, i2/i1
モンゴル語 a/e, o1/o2, u1/u2, i
満洲文語 a/e, o1/ , u2/ , u1, i
中期朝鮮語 a1/e, o/u, a2/i2, i1
フィン語 a1/a2, o1/o2, u1/u2, e, i
マジャル語 a/(e), o1/o2, u1/u2, e, i (<a/e1, o1/o2, u1/u2, e2, i)

604 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/15(火) 06:38:53.52 0.net
そりゃ、日本語の母音調和は
a/@, o/@, u/@, i だもんあわないよ。
満州語も
a/@, o/@, u:/@, i, u じゃなかったっけ。

605 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/16(水) 20:06:16.50 P.net
>>604
7世紀より前の日本語(推定)
a/@, o/ , u/ , i
19世紀満州語
a/@, o/ , u:/ , i, u
そっくりだけど、比較言語学上は、これでは、全くこれっぽっちも使いものにならないよね。
こういうのを「他人の空似」と言う。
日本語起源スレが、こういうものをドヤ顔で取り上げる、素人空似ネタで溢れかえって
方言板のレベルにすら達しない、悲惨な糞カオス状態になってるw
俺も思わずこっちで、多少は文法論議をしてしまいたくなってしまうが、自重しないとねえw

>>598
そうばっかりでもない。俺はずっと390を相手に、批判的に論を詰めることを試みてるけど、
俺自身は、ツングースの影響自体に対して、そもそもかなり懐疑的。
だから、まず有坂回りから攻めてる。いずれ、俺自身の390に対する対案も示そうと思う。

606 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/16(水) 22:19:37.52 0.net
他人の空似でも音変化が起こりうる蓋然性くらいは示せるじゃん。
>>464でe→əの変化がAN語と日本語祖語の両方で起こったのを説明してるけど、
これもいわば他人の空似だ。でも説明としては必要な物だろ。

607 :390:2013/10/16(水) 22:30:46.47 0.net
村山七郎読むまで>>395にはついていけそうにないからしばらく待って。
「日本語の起源」あたりがいいのか

608 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/17(木) 22:19:05.69 0.net
陰陽二式の発音が揃っている状態っていうのは、こういことだな?

1. 全く揃っていない状態

 きゃりーぱみゅぱみゅ

という単語がひとつある

2. 母音調和によって陰陽二式の発音が揃っている状態(中性母音あり)

 きゃりーぴゃみゅぴゃみゅ
 かりーぱむぱむ

という2種類の発音に揃う

3. さらに中性母音が分裂した状態

 きゃりーぴゃみゅぴゃみゅ
 かるぃーぱむぱむ

という2式に揃う

609 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/17(木) 22:21:19.18 0.net
>>563
rが無標の子音としてつかいやすかったんじゃないの?

マヨラー←マヨネーズのどこにラ行があるんだよ

みたいなもんで

610 :天之御中主:2013/10/18(金) 07:55:00.95 i.net
https://www.dropbox.com/s/9wnussdvxf57wds/19790408.pdf
ジャンク言霊でジャンクDNAを響かせろ!
「DNA は言葉と振動の影響で頻繁に再プログラムされている」http://masashirou.exblog.jp/15862113

DNAにまつわる不思議な実験:DNAのテレポート、ミュータント、電磁書き込みhttp://quasimoto.exblog.jp/14967816/

611 :天之御中主:2013/10/19(土) 23:55:42.14 i.net
なぜ?

ヤ行だけイ段が無いのか?

いや

無いとして精査すれば

道は開けるぞ

612 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/22(火) 17:08:02.12 0.net
>>611
ワ行のウ段は?

613 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/23(水) 21:34:08.96 0.net
AN語に関してほぼ何も知らない状態から
日本語との比較言語学のために個別言語をどれか勉強するとしたら、
何語がいい?
または、この本は絶対読んどけよっていうお勧めがあったら教えろください

614 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/24(木) 00:37:56.38 0.net
>>613 まずはインドネシア語でしょう
教材の多さからも学びやすさからもダントツ
AN語入門という意味でもお手頃
次がタガログ語、これも教材は多い
ただ動詞がやっかいなのでこれでフィリピンや台湾の古風なAN語のイメージを掴む
AN語の概説書は英語のでいいのがありそうだけど、とりあえず
「言語学大辞典-世界言語編」の関係項目を読みまくるのがおすすめ

615 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/10/24(木) 23:43:28.92 0.net
>>614
サンクス!
とりあえずインドネシア語の本をポチった
言語学大辞典は図書館で見てみるわ

616 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/12(火) 01:58:30.46 0.net
なんとなく福田恒存の「私の国語教室」をパラパラやっていたんだが
音韻史って観点からみると相当なトンデモ本だな。

617 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/14(木) 12:35:29.84 0.net
>>616
どういうふうに?簡単な要約で教えてくだされ

618 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/16(土) 23:20:57.47 0.net
>>617
ハ行転呼はなかった、昔のハ行が唇音だったというのはあやしい、
オとヲなどの書き分けは実際の呼び分けではなく漢字に移すとき
本来同一音と認識されていた音を書き分けてしまっただけ、etc
松本説の原型みたいなとこあるな。

元々パラパラやったきっかけは「上代仮名遣いはなかった」と
書いてた記憶があったからなんだが、探し方が悪いのか見つからなかった。

619 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/16(土) 23:36:07.58 0.net
どんな音だったかはいろんな説があるんですよね?
私はイ段に限っては「口蓋化してるかどうかの違い」を支持します
(自動的にエ段も同様になってしまうかもしれませんが)
理由は、現代日本語でも/ki//pi//mi/が口蓋化する傾向にあること だけです

あとは、古代中国語の発音(いろいろ説がある)を調べることと
日本の方言で(特に近畿から離れた地点)「クィ、フィ、ムィ」に近い発音を調べないと分かりません
他の説は中舌母音のしかしりません

620 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/17(日) 11:09:34.24 0.net
>>618
それらは松本説には無いのでは?

621 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/17(日) 22:39:48.06 0.net
>>620
ああ、要するに「本来かき分ける必要がないのにかき分ける」的な発想が
近いな、と思ったということです

622 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/18(月) 01:41:22.89 0.net
>>621
それだけで同一視するのもずいぶん乱暴な話だな

623 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/18(月) 21:11:36.73 O.net
乙類の幾つかは拗音ぢゃないの?
上代特殊仮名遣ひは拗音と直音の書き分けはあったの?

拗音が直音化して消滅することなんて
音韻史ではよくあることだし。

624 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/19(火) 01:23:02.72 0.net
>>622
いやまあ何となく書いただけだから、別に先行例とか言いたいわけじゃないよ

625 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/23(土) 17:03:12.69 P.net
>>623
「拗音」なんて、いかにも餃子臭い話はおやめなされよw

拗音なる概念は、中国語音韻学固有の概念だから、日本語を分析する際には、そもそも適切ではない。
概念として切れ味が悪すぎて、議論そのものがナマクラになってしまう。

代わりに、世界標準の概念を用いた議論として、
「口蓋化があったか?」という議論は、これは昔から散々行われている。

626 :390:2013/11/23(土) 17:52:26.00 0.net
村山七郎やっと読んだ(日本語の起源と語源)
俺の想定と一番の違いは、四段動詞の中でラ行で活用するものは母音語幹だって考えてるところだな。

漁る : asa - ri + u → asari + u → (i脱落)asaru
言ふ : ip -ri + u → ipri + u →(r脱落)ipi + u →(i脱落)ipu

ただ、この説に従うと二段動詞になったヤツと四段動詞のラ行活用になったやつはどうして別れたのかがわからんよな。

>>623
上代特殊仮名遣いの時代は漢字音を呉音・漢音として受け入れている時代と一致するけど
漢字音の拗音と上代特殊仮名遣いは対応を示さないので、別の音だと思われる

627 :390:2013/11/23(土) 22:15:47.98 0.net
んで、『日本語の起源と語源』の内容を振り返りつつ、>>395から始まる村山説ベースの仮説に反応してみようと思う

1. 動詞活用の起源は-riである説について

日本語動詞活用の起源は連用形にあるのは間違いないとおもうけど、その起源をツングース語の現在分詞接辞「-ri」にもっていくのは疑わしいとおもう
理由としては
・連用形と同じく、未然形も起源はツングース諸語の不定時分詞「-ra」に遡るとしているけど、未然形については513-523の議論にもあるとおり
 単一の起源から発生した語形とは思えない。だとすれば、現在分詞「-ri」だけ輸入したというのもおかしい
・基本の動詞語幹に「-ri」が接続したと見る場合、626に書いているとおり母音語幹の動詞がラ行四段活用になってしまう。
 俺としては母音語幹の動詞は二段活用になったと思っている(大野説?)ので、村山説では二段動詞はどうやってできたのか想像できん

対案としては、連用形の起源は名詞化接辞「-i」だと思う。「あるいは」の「い」に痕跡を残してるやつ。
朝鮮語にも類例があるらしいので、朝鮮半島進出時代(1〜3世紀)に取り込んだのではないかと睨んでいる

628 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/23(土) 22:20:33.27 0.net
>>625
そうはいっても、「口蓋化」でピンとくる人はまだまだ少ないだろう
カ行は既に口蓋化してるじゃないかという人もいるかもしれないし

甲乙=口蓋化はわりと有力とは思うんだけど、ただイ段とエ段の口蓋化って
ものすごく発声しにくいからこんなん何百年単位で残りうるのかという疑問はある
よく、さらに古くは甲乙は全部の行にあったのか?って話があるけど
セとかリあたりは遡っても使い分けがない可能性ありそう

629 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/23(土) 22:44:11.18 P.net
>>628
ん?話が逆じゃないか?
前舌母音前の子音は、むしろ発音の「しやすさ」から、口蓋化しやすくなる傾向が、
世界各地の言語で見られるものだよ。
これは、日本語もイタリア語も北京語も英語もみんな同じ。
発音しやすすぎるため、どんどん口蓋化が進行してしまい、
破裂が摩擦になり、摩擦がどんどん弱くなって、そのうちかすれていく。
その意味では「安定しない」のだけど、力学的には逆で、
「発音しやすいため、止めどなく崩れていく」といったほうがいい。

例えば、「シェ」などは、17世紀までは京都の「せ」の標準発音だったことは有名であって、
江戸期以降、おそらく江戸語または東国語の影響で、西日本の多くでも「非口蓋化」が進行した後も、
現代の共通語においても、外来語では、「せ」とは別音節として「しぇ」は安定して成立している。

630 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/23(土) 23:24:25.61 0.net
>>629
でも、上代仮名遣いの口蓋化音って、多分「キィ」「キェ」でしょう
キ・ヒ・ミいずれもエ段はともかくイ段は口蓋化させにくいと思うんだけど。
si→shi→ki ってのなら確かにそれで分かるんだけどさ

631 :390:2013/11/23(土) 23:49:22.41 0.net
2. 子音重複、母音重複、末尾子音はいつから忌避されるようになったか

『日本語の起源と語源』には、protoJ(原始日本語)の再構形の例文がいくつか記載されてるけど、
子音重複も母音重複も末尾子音も何でもアリになってる。
これがいつ、なぜ忌避されるようになったかについては本書内で書かれていない。

このスレの大枠として、子音重複・母音重複・末尾子音は同じ時期になくなっていったっていう考えであってると思うけど
それはいつになるのか。

森博達の魏志倭人伝の分析では3世紀にはすでになくなっていたっていう話だけど、
朝鮮に近い「対馬」(tuts-ma)やら末盧(mat-la)などでは子音の重複か?と思える単語もある
卑弥呼より古い時代の師升(ʃi-ɕiəŋ)なんかもそれかも。

ここから推測するに、1世紀あたりはまだ子音重複等は残っていた。
対馬や末盧は、その時代から中国・朝鮮で通例となっていた宛字を残したもの(なので朝鮮に近い地名に残存している)

そして子音重複等の忌避はやはり1〜3世紀、朝鮮半島への本格進出の時代。
この時に母音重複を嫌って、i2、e1、e2などを生み出していったと思われる
⇒そしてスレタイへ

632 :390:2013/11/24(日) 00:01:53.05 0.net
今のノリは口蓋化?

森推定音だとケヘメ甲は-ei、ケヘメ乙は-ʌiで、どちらも渡り音(拗音)-i-を介さないよね
イ段音はどうだったんだろう

>>630
ヒミヘメはよくわからんけど、キケの口蓋化音と非口蓋化音はわりと区別つくよ
日本語・英語ではキもケも口蓋化してるけど、例えばスペイン語はどっちも口蓋化してないんで
どっかで発音聞いてみるとわかる。喉の奥〜の方で発音してる

633 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/24(日) 00:04:35.07 P.net
>>630
普通に共通語で発音する際の「き」「け」自体、すでに子音はしっかり口蓋化してるよ。
東北方言の、子音が軋むような摩擦音を伴う「き」は更に顕著だけど、
東京方言でも、程度が弱いだけで同じような口蓋化が起きてる。

逆に、kを口蓋化『させず』に「き」「け」と発音することのほうが、
ほとんどの日本人には、大変に難しい。

ロシア人に、"КЪИ"を発音してもらえば、その意味がわかると思う。
これが真に「口蓋化していない」発音だ。

634 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/24(日) 05:34:14.13 O.net
甲類ケはキャ、乙類キはキュ。甲類コはクヮ
これでつじつまが合う。

古代は明瞭な三母音アイウと曖昧母音オ。

IA→E、UA→O になり、明瞭なエオを派生。
五母音体制が固まったあとは、新規の母音はつくられず、
アイウエオのどれかに吸収。

635 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/25(月) 00:19:09.19 0.net
>>625
小中高と国語で拗音と習ったんだが、時代遅れなの?

636 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 15:38:27.74 0.net
ちょっと、スレ違いかもしれんが質問させてください。
古事記の万葉仮名の用法を見てて、いきなりふと疑問になったんだが、
久羅下那州多陀用弊流時(くらげなす漂へる時)、
という古事記本文の文章なんだけど、この「漂へる」がどうにもわからないんだ。
これ、口語文法の下一段活用の連体形になってるよね。おかしくない?
下二段活用なら、「漂ふる」になるはず。漂うは四段活用だから、
「多陀用弊流」が「漂へ」という四段活用の命令形(弊が甲なので、已然形なら乙になるので命令形で確定)に、
「る」という助動詞がついたと解するのも無理がるよね、命令形につく「る」っていう助動詞なんかないし。
「多陀用弊流」の「漂へ」が下二段活用の連用形で、そこに補助動詞がなんかついてるのか?
って分析しようにも、「弊」が甲なんで、下二段活用の連用形ならここは乙じゃないとおかしい。
いや、これは甲乙の書きミスかなにかかな?まったくわからないんで、どなたか分析お願いします。

637 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 16:54:32.88 0.net
完了の助動詞「り」の連体形「る」

638 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 16:58:21.64 0.net
ヒント:完了の助動詞「り」

639 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 17:13:24.65 0.net
いや、完了の助動詞「り」の連体形「る」は、已然形接続でしょ?
四段動詞の已然形は乙なのに、弊は甲なんだよ。
おかしくない?

640 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 17:31:16.69 0.net
まず、↓を読め。
ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1052020780

補足:tadayoFi+ari=tadayoFeri

641 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 17:38:54.12 0.net
なるほど、命令形接続だったのね、
リカちゃんサミシイって、「リ」の「カ」んりょうは「サ」変の「ミ」然「シ」段の「イ」然って覚えたから、
已然形なのに、おかしいって思ってしまうよね、これ。

642 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:17:44.99 0.net
横から失礼。命令形は関係ないと思う。
完了の助動詞「り」なんてものも知らないけど
i1 + a → e1 という変形パターンから
「ただよふ」の連用形 + 動詞「あり」の連体形
tadayo1Fi1 + aru → tadayo1Fe1ru と考えている。
つまり >>640 の補足だけですっきりすると思う。

643 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:21:26.39 0.net
>>631
「対馬」や「末盧」は母音の無声化を閉音節と聞き取ったように見えなくもないな

644 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:23:40.19 0.net
已然形接続とする通説のままで放っておいてはまずいから
便宜的に命令形接続としたんだろう。説明のための方便で深い意味は無い。

645 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:43:58.07 0.net
子音+母音のセットになってる音節文字を前提に作られた学校文法の罪深さだよね。
国語文法の接続の規則は。
アルファベットで文法を表記しなおすのも学校教育では無理だろうし、日本語の宿命だな。

646 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:45:24.67 0.net
さしあたって、岩波古語辞典の解説に従っておいていいだろう。

647 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:52:16.62 0.net
子音の口蓋化の有無と母音の音色の両方で甲乙を区別していたってのはどうかな?
奄美大島方言みたいに。
/kï/ [kɨ] /ki/ [kji] /kë/ [kɘ] (/ke/ [kje])
/bï/ [bɨ] /bi/ [bi] /bë/ [bɘ] (/be/ [be])
/mï/ [mɨ] /mi/ [mi] /më/ [mɘ] (/me/ [me])
()内は主に標準語からの借用語に現れる音節

ただし奄美方言では上代語と異なりサ・ナ・ラ行にも区別がある。
歯茎音の後では ï, ë はやや前寄りになるので i, e との差が小さくなってはいるが。
/tï/ [tɪ] /të/ [te̠]
/nï/ [nɪ] /ni/ [ɲi] /në/ [ne̠] /nje/ [ɲe]
/sï/ [sɪ] /si/ [ɕi] /së/ [se̠] /sje/ [ɕe]
/rï/ [rɪ] /ri/ [ri] /rë/ [re̠] (/re/ [re])

648 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 18:55:31.42 0.net
あれ表示されない
/të/ /në/ /së/ /rë/ の発音記号は e の下に _ ね

649 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 20:51:23.94 0.net
>>642
>完了の助動詞「り」なんてものも知らないけど
という文章に学校文法に対する強い怒りを感じる。
完了の助動詞、つ・ぬ・たり・りを学校で習わなかったわけないだろうに。

650 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 21:46:33.49 0.net
口蓋化の有無で甲乙の差を説明しようとする場合、
甲類が口蓋化音、乙類が非口蓋化音だというのは動かないと思うが。

651 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:11:02.58 O.net
完了助動詞「り」の已然接續は上代假名が意識されてゐないときに
文語文法が確立されたからであって別に間違ひではない。
「話せり」の「せ」には甲乙がないんだし、。

そもそも上代假名を前提にしたら四段の呼稱からをかしい。
「あ・甲い段・う・乙え段・甲え段」の五段活用。

652 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:16:58.91 0.net
>>650
イとエについてはそうだね。
イ甲乙がある行にはエ甲乙もある。
イ甲乙がない行にはエ甲乙もない。

母音ではなく子音の相違で説明しようとするわけだから
その場合オ甲乙も子音の相違で説明する方が整合性が良い。
(唇音化:非唇音化と言えばいいのか?)

上代仮名遣い崩壊直前はこういう状態だったのではないかと思う。
つまり母音音素はすでに5つに減っていたのではないだろうか?

653 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:25:19.32 O.net
唇音行には、イエの甲乙。
齒音行、舌音行には、オの甲乙。
牙音行には、イエオの甲乙。
母音行、介音行には甲乙区別なし。

甲乙が、清濁や鼻音に依存せず、調音点に影響される。

654 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:28:25.80 O.net
失礼、介音行のヨには甲乙あったね。

655 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:38:42.56 O.net
個人的には乙キはキュ、甲ケはキャもしくはキェ、
甲コはクヮもしくはクォだと思ってゐる。

656 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:45:56.45 0.net
イ、エの前だけ口蓋化・非口蓋化が、オの前だけ円唇化・非円唇化の対立があるという体系には、どうも違和感があるんだよな。

現行の言語からも、あまり見つからなそうな音韻体系。

6母音以上の体系から崩れてできたと想定するにしても、起こり得そうな変化が思いつかない。

657 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/27(水) 22:48:39.84 0.net
口蓋化・円唇化のあるなしで甲乙を考えるなら、後々五十音図で別の行に分かれただけで
母音については衣=エ甲・江=エ乙、イ=イ甲・ユ=イ乙、オ=オ甲・ヲ=オ乙なんだろう

658 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/28(木) 01:50:11.35 O.net
上代ではサ行はチャ行だったわけで
サ行とタ行は口蓋化と非口蓋化で補完していた。
タ行の拗音がサ行になるという関係。

659 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/28(木) 06:06:57.54 0.net
上代はツァ行だったみたいだけど?

660 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/28(木) 08:16:41.35 P.net
>>656
>イ、エの前だけ
つ【イタリア語】
これは、本当にありふれた話なんだ。
イタリア語読みで、ca, ci, cu, ce, co, ca, chi, cu, che, co
イタリア語は保守的で、他のロマンス語も、基本的にはこの雛型を更に口蓋化進行させた各種パターン。

>オの前だけ
こっちは確かに見当たらない。
朝鮮語のように、大々的に弁別を貫く特徴として理解するならまだしも、
上代日本語に、勝手に「オだけ」持ち込むのは、さすがに恣意的の批判は免れまいw


「拗音」なる枠組みが、むしろ考察を曇らせる不適切な概念であることの一例でもある。
口蓋化と唇音化を並べてアナロジーをしたくなってしまう。中華発想では同じ拗音だからw

661 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/11/28(木) 16:41:30.24 0.net
>>657
>オ=オ甲・ヲ=オ乙

これは逆だろう
オがオ乙なのはほぼ確定

662 :390:2013/11/28(木) 22:02:12.78 0.net
口蓋化説はこのスレの冒頭で699 ◆nLORzldheoが大作書いてるよね
その弱点は>>15に書いている通り、森推定音に口蓋化が反映されていないってことだと思う
森博達の推定だと
イ甲 -i
イ乙 -I
エ甲 -e
エ乙 -əi
オ甲 -o
オ乙 -ə
なんで、イエの甲乙は口蓋化の区別ではない一方、オの甲乙は円唇化の区別を反映していることになる。

663 :390:2013/11/28(木) 22:32:06.22 0.net
んで、>>656に書いてある疑問に関してだけど、
「イ・エ・オだけに対立がある」っていう発想が現代語から見た視点なわけで、
過去から未来向きに視点を変えると「中舌母音のうちなぜIがイに、əがオに統合されたのか」
っていう話になると思う。

こうなった理由は俺としては「偶然そうなったんじゃない?」以外のアイデアが思いつかない。
というのも、例えば上代の長野・静岡ではオ列乙類音とイ列音、エ列乙類音が混同されているらしいんで、
仮にこの時代に近畿じゃなくて中部地方の日本人が天下を取っていたら
今の俺らは「上代日本語は@段の音(中舌母音)だけ甲乙丙の区別をつけていた」っていう話をしていると思う

664 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/01(日) 12:27:14.91 O.net
母音の対立なら全行に渡って甲乙があるべきなのに特定行しかない。
オ段甲乙は唇音行以外は存在するので円唇化母音とも言へるが
イエ段甲乙は子音の対立だらう。

唇音行に対立があることから円唇化は考へにくい。
口蓋化の可能性が高い。

歯音行・舌音行に口蓋化の対立がないのは
サ行・タ行が既に口蓋化の対立関係にあったから
タ行が口蓋化すると、甲乙類を飛び越えてサ行に移行するから。

ちなみに上代はカ行も口蓋化してゐて
キ乙とケ甲が非口蓋化音っぽい。

どちらにしろ、ネイティブが意識しない条件異音だらうが。

665 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/01(日) 19:06:56.93 0.net
少なくとも条件異音ではない
その差は文法的機能を担っているし、最小対立もたくさんある
条件異音の現れ方をしていない

666 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/01(日) 23:58:35.69 0.net
十の読みで、「ト」の場合は乙類で、「ソ」の場合は甲類なんだな。
これはちょっと不思議だなぁ。語源が違うということはないだろうに。

667 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 00:16:54.78 O.net
この休日を使って、万葉仮名の漢字から、呉音と現代北京音と、
ネットで上古音を比べて、整理してみた。こんなもんでしょう。
基本5母音で、ところどころ y や w が入って拗音化したけど、
倭人にとっては条件異音なので区別できず、渡来人が書き分けていたと。
言語学的にみて単音だけの8母音は不安定だし、
仮に8母音が存在しても、ネイティブが区別できる母音が
短期間で3つも減ることなんてありえない。

a yi wi u ye ei wo o
ka kyi kwi ku kye kei kwo ko
ga gyi gwi gu gye gei gwo go
sa syi syi su sye sye swo so
za zyi zyi zu zye zye zwo zo
ta tyi tyi tu tye tye two to
da dyi dyi du dye dye dwo do
na nyi nyi nu nye nye nwo no
pa pyi pwi pu pye pei po po
ba byi bwi bu bye bei bo bo
ma myi mwi mu mye mei mo mo
ya yi yi yu ye ye ywo yo
ra ryi ryi ru rye rye rwo ro
wa wi wi u we we wo wo

とにかく8母音なんてファンタジーだし、有坂大先生の母音調和も
今ではネットで瞬殺されるレベルの稚拙な統計処理だし。

668 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 00:20:52.48 O.net
条件異音は撤回して修正版

この休日を使って、万葉仮名の漢字から、呉音と現代北京音と、
ネットで上古音を比べて、整理してみた。こんなもんでしょう。
基本5母音で、ところどころ y や w が入って拗音化したけど、
倭人にとっては語の識別には意味がなく、渡来人が書き分けていたと。
言語学的に見て単音だけの8母音は不安定だし、
仮に8母音が存在しても、ネイティブが区別できる母音が
短期間で3つも減ることなんてありえない。

a yi wi u ye ei wo o
ka kyi kwi ku kye kei kwo ko
ga gyi gwi gu gye gei gwo go
sa syi syi su sye sye swo so
za zyi zyi zu zye zye zwo zo
ta tyi tyi tu tye tye two to
da dyi dyi du dye dye dwo do
na nyi nyi nu nye nye nwo no
pa pyi pwi pu pye pei po po
ba byi bwi bu bye bei bo bo
ma myi mwi mu mye mei mo mo
ya yi yi yu ye ye ryo yo
ra ryi ryi ru rye rye rwo ro
wa wi wi u wei wei wo wo

とにかく8母音なんてファンタジーだし、有坂大先生の母音調和も
今ではネットで瞬殺されるレベルの稚拙な統計処理だし。

669 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 02:56:21.29 0.net
なんで呉音や現代北京音と比べたがるのかとか
韻鏡で比較して当時の音を推定とかもうおびただしい数やられてますが何かとか
saじゃなくてtsaだとか
母音の違いでなく拗音化だったとして、なんで渡来人特有で倭人にとっては無関係と言えるの?とか
(これ、松本克己論文も特に根拠なく断定してて意味がわからなかった)
本当にネットで瞬殺なら最新の言語学で否定されてるだろとか

それともあれか、ネットで言いたいだけの人か

670 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 07:11:12.79 0.net
戦後すぐには8母音だったのにそれからわずか1〜2世代で5母音化した日本語名古屋方言とか
19母音だったのが半世紀あまりで12母音になったフランス語パリ方言とか
20世紀初期には10母音だったのに20世紀末期には7母音になった朝鮮語ソウル方言とか

100年しないうちに母音が3つ減ることなんて言語学上ではありふれたことだよ
よく知らないのに「ありえない」なんて言わないほうがいい

671 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 11:30:25.39 0.net
松本説は世界の言語を多数観察した結果の音韻類型論を踏まえている。
「よくある」「ありふれている」なんて誘導的な文言ひとつでひっくり返すより
論文の一本も書いたらどうだろう。こんな所で匿名でこそこそやるんじゃなくてさ。

672 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 11:58:01.09 0.net
てめえで論文書けよ。
はぐらかしはやめろ。

673 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 12:01:10.64 0.net
「短期間で母音が3つも減るなんてありえない」ってのも松本氏が言ったの?

674 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 13:12:37.88 0.net
森説の7母音体系に対しては、非常に安定しているから急に5母音になることは考えにくい
というようなことを言っていたような

675 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 13:45:44.05 0.net
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gengo1939/1984/86/1984_86_5/_article/-char/ja/より

しかし, 森氏の「7母音音素説」の最大の難点は, この体系が, すでに述べた
ように, 類型論的に異論のないきわめて安定した姿を呈しているという正にその
点にあると言わなければならない。このような母音体系で/i/と/ï/, /e/と/əi/,
とりわけ/ə/と/o/が全面的に合流するというような大変化は, よほどの言語
外的, あるいは内的な圧迫要因がないかぎり, 到底起りそうもないからである。

676 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 15:42:30.62 0.net
> 「よくある」「ありふれている」なんて誘導的な文言ひとつでひっくり返すより

発端の人の
> 短期間で3つも減ることなんてありえない。
> とにかく8母音なんてファンタジー
> 今ではネットで瞬殺されるレベルの稚拙な統計処理
「誘導的な文言」の山には一ミリも問題意識を感じないらしい。不思議な人だ
そもそもなんで突然「松本説」言い出したの?
だれも松本説の是非について語ってないんだけど……

677 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 15:53:35.49 0.net
>>670
名古屋弁や仏語や朝鮮語のそれらの母音がすべて均等の機能負担量だと思う?
仏語を例に取れば生成音韻論で構造分析したらラテン語の5母音体系が復元されてしまった
っていう話があるよね
現代北京語をa、シュワ、引き伸ばし音素の3母音とみたのはトゥルベツコイだったか、
非言語学者が文字を当てたらいくつの母音に分析するかは観察者次第になってしまうだろう
母音調和のような組織的な支えの仕組みがない限り、もともと8母音だの10母音だのは
偏りの多い仮初めの体系じゃないかな

678 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/02(月) 15:56:15.62 0.net
>>677
だから上代8母音もあくまで過渡的なものという説があるわけで
結局「ありふれたこと」という決め付けに対する反証にしかならないんだが

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