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上代特殊仮名遣い 二音目

1 :名無し象は鼻がウナギだ!:2012/06/23(土) 20:31:32.19 0.net
前スレ:上代特殊仮名遣い
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1305988303/

立てた

732 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/23(月) 16:24:14.38 0.net
>>730
中期朝鮮語の母音に関しては詳しい訳じゃないからこれ以上の言及は避けるけど、上代以前の日本語の母音に関しては5母音だった時代があると思うよ
だって有坂法則を成してる母音はa,i1,u,o1,o2の5母音なんだもん
このことから母音融合によって生まれたi2,e1,e2は有坂法則が崩壊した後に生まれた母音であることが分かるし、逆に言えば8母音時代以前は5母音だったんだろう

何より、印欧語とは無関係にa,i1,u,o1,o2の5母音体系はAN語的に考えて不自然なものではないんだし
>>415辺りの議論になるけど、i2,e1,e2って下手したら5世紀とか6世紀くらいに生まれたかなり新しい母音なんじゃないかな
松本氏の指摘のように上代特殊仮名遣い的な8母音体系が安定して長期間存在したとは思えないし、5世紀に生まれて300年後の奈良時代には既に崩壊しかけていたと考えるのは自然だと思う

733 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/23(月) 16:42:59.53 0.net
o1がかなり早くから存在した根拠として>>567でツングース語との対応を挙げたけど、
もう一つ、魏志倭人伝に書かれてる日本語の固有名詞の漢字の中古音を見ても当時の日本語のo1の音韻がoだったことは明らか
盧(lo),孤(ko),古(ko)など、o1の音価はかなり安定してる

それに対しi2,e1,e2はほぼ出てこないし、極論だけど邪馬台国で使われてた日本語は5母音だった可能性も十分にあると思う
日本語の母音体系の変遷は「4→5→8→5」だろうが、8母音の時代はかなり短かったんだろう

734 :699 ◆nLORzldheo :2013/12/24(火) 00:32:28.88 P.net
>>733
その上古音に関しては、問題は「それ、実はウの音写じゃないの?」という疑念を、
中国語の側からも、日本語の側からも、どうしても払拭できないところにある。
オの甲乙の弁別は、中国側から攻めればかなり確実に分かるが、
ウとオ甲の弁別は、実のところ、「後世の日本語で対応する音がオ段だから」という以上の説明は出来ない。
そして、これでは説明の体を全く為していないんだ。

藤井対策以外では、オについては甲乙で悩む必要は今ではあまりないと思う。
それよりも、オ甲とウの弁別のほうが、真の問題として浮上してくる。
皮肉にも、オなのかウなのか、という、本居以来の最初の議論に、見方によっては回帰しているとも言える。

735 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 01:10:58.50 0.net
「ノ」の甲乙についていえば、石塚も「ヌ」が二種類で、「ノ」は一種類と見てたんだよね。

736 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 01:23:42.38 0.net
>>734
魏志倭人伝の中古音を見る限り、uとo1はかなりはっきりと書き分けられてると思う
狗(kəu),句(kəu),不(pIuət)など後のuに繋がる漢字に関しては多少の揺らぎがあるとはいえどれもuが入った漢字で書かれてる(əu→uは自然な母音融合)し、
o1に関してはどれもCo(Cは子音)という音の漢字で書かれててほぼ揺らぎが無い
毛(mau)なんかは例外的にu音が入ってるo1の例だけど、これに関してはau→oは自然な母音融合だし

多分、奈良時代の彦(piko)に対応する狗奴国語の発音が卑狗(piekəu)なのがo1とuの弁別をややこしくしてるんだろうけど、
これに関しては狗奴国の方言では彦という単語のuが低舌化しなかったと考えるしかないんじゃないかな
狗奴国の位置として有力なのは現在の岐阜や愛知の付近だから、その辺りの上代方言が再構されないことには決着のつきようがない議論だって点には同意せざるを得ないけど…
ただここまではっきり書き分けられてるんだから個人的にはuとo1は分別されてたんだと思う

737 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 01:40:20.09 0.net
>>736
ちょっと、ズレるけど、突っ込みいれさせてもらうよ。
>狗奴国の位置として有力なのは現在の岐阜や愛知の付近だから
邪馬台国畿内説に立っているんだろうけど、そこも私は異議を申し立てたいがどうでもいい。
狗奴国の方言は関係ないよ、魏志倭人伝のインフォーマントは邪馬台国側の人間なんだから、邪馬台国の人間が狗奴国方言を魏の使者の前で復元して、
それを採集したという前提をおいてしまうことになるよ。いや、ないことはないのかもしれないが、ちょっと、前提条件として無理があると思うよ。
むしろ、魏志倭人伝の邪馬台国を畿内から外して、記紀万葉時代の畿内と別物って考えるほうがいいんじゃないかな。

738 :699 ◆nLORzldheo :2013/12/24(火) 02:01:37.19 P.net
しまった。馴染みの薄い話に、ちょっとフライングで変な話を書いてしまった。
魏志倭人伝のそこで並べられた漢字に関しては、日本語側で比定すると、むしろ「ア」に親和的な単語が多い。
アは後舌だったという、森推定音の射程はここまで及ぶわけで、
ウとオ甲の弁別という、小さな話ではなくなっていく。
uaなのか、aなのか、uなのか、それともきちんと弁別されたo1なのか。

これは、魏という時代の推定漢字音が微妙だ、という問題もからんでくる。
後漢末以来の内乱で、漢字音が激変している最中の時期だ。
これらの例から「uともaとも異なるo1が弁別されていた」とは、とてもじゃないけど推定できないと思う。

739 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 03:29:22.07 O.net
a、i、u、∂

a、i、u、o、∂

a、i、wi、u、ye、e、o、∂

a、i、u、e、o

740 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 05:55:24.01 0.net
>>733
>>734と同じ理由で、i1だと思われているものについても実はe1の音写だった
という可能性も排除できないな。

741 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 06:41:43.06 0.net
>>734の指摘している、日本語からも漢字音からも語形を確定できないという問題は
上代語にたまに現れ、琉球など遠隔地の方言にも僅かな痕跡が見られる半狭母音〜狭母音の語形の揺れ
(例えば、妻籠をツマゴ2ミ2、腓をコ1ムラ〜クブラ、平坂を比良坂〜幣羅坂、など)とあわせて、
前々から気になってた。
祖語再建の上で重要だと思うけどあまり問題にされないよね。
それどころか上代文献でさえ今までの読み方の正当性が疑われかねない話なのに。

742 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 13:51:41.53 O.net
>>740

さすがにi1は、 iもしくはyi。
i1はデフォで口蓋化だから、i2は非口蓋化もしくは円唇化のマーク。母音としてはi。

743 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/24(火) 16:06:50.62 0.net
韓国人の反日暴走を止めよう!

●テキサス親父がホワイトハウス公式サイト上で
グレンデール市の売春婦像を撤去しろという署名を立ち上げました。
サインと拡散を是非、宜しくお願いします。

2014年1月10日までに100,000筆の署名が必要です。
初めて署名される方への解説です。 
http://staff.texas-daddy.com/?eid=454

署名サイトはこちら
https://petitions.whitehouse.gov/petition/remove-offensive-state-glendale-ca-public-park/3zLr8dZh

744 :699 ◆nLORzldheo :2013/12/24(火) 23:42:41.39 P.net
脱線っぽいけど面白いし、示唆するものも多いので、話に参加してみたいと思う。

>>741
多分、「けつねうどん(有名な大阪方言)」のような、
「時に生じるアドホックな低舌化」だと理解されて、ヌルーされてしまうんだろうね。
けつねうどんではあるが、「たのけうどん」にはならず、これはアドホックな低舌化にすぎない。

だけど、御指摘の通り、上代語は体系が違うので、話は簡単ではない。
特に「平坂」の「幣(pe1)」は結構深刻で、*pia-saka(サ行子音sは暫定値)になるから、
ただのアドホックな低舌化とは言い難くなる。

そして、o1の場合、まさにこの「アドホックな低舌化」が、一つのカギを握っているように見える。
この問題は深刻であることには、心底同意する。

745 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/25(水) 13:27:00.35 0.net
面白いことに、平坂の「ヒラ」という語は
ttp://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:2TNCHxaQh9YJ:ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/nkjn/details.php%3FID%3DNK44716+&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&client=opera
上代語だけでなく各地の方言にも「ヘラ」の形が散見される上に、
アイヌ語のpira、朝鮮語のbyeorangと、言語(語族)の境を越えて分布してるんだよな。
坂、傾斜地、崖、岸など意味のずれが生じてはいるが。

因みにbyeorangのyeoという母音は、「2×4−1=7」の、「−1」の失われた陽母音に
おそらく由来すると考えられ(だから母音調和の規則に反して陰母音yeoと陽母音aが共存)、
また朝鮮固有語の体言の語末の-ngは、古い末子音*-hが失われた代償として付加された場合が多いようだ。
そんなわけで古代朝鮮語では上代日本語pi1ra~pe1raにより近かったと思われる。

746 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/25(水) 13:30:46.32 0.net
あ、別に「ヒラ/ヘラ」の起源が古代朝鮮語だと主張してるわけではないので悪しからず

747 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/25(水) 18:53:27.69 0.net
古代に関して考えると、弥生系と縄文系で言語が違っている可能性も大なんだよな
弥生語は古代朝鮮語に近くておかしくないし、縄文語はアイヌ語か、あるいはオーストロネシア語族に近い何か
東北アジアに系統不明な言語がやたら多いのは初期にかなりバラバラな民族の混血があったからだと睨んでるんだけど

748 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/26(木) 02:07:57.04 0.net
>>737
考古学的に考えて、邪馬台国九州説はもう成り立たないでしょ
邪馬台国は畿内で、邪馬台(yamato2)は同じ発音の大和(yamato2)のことだと思う

まあそれはともかくとしても、卑狗って一般名詞単体で表記されてるなら確かにそうだけど、この場合「狗古智卑狗(kəu,ko,tIe,pie,kəu)」って固有名詞じゃん
普通に考えてこれは彼の公式の名乗りな訳で、であるからには邪馬台国人もそれをそのまま単語として認識して伝えることは別に不自然ではない思う


>>738
解釈がおかしかったら謝るけど、論旨を要約すると「魏の時代の漢字音が上古音と中古音のどちらに近いか分からないから日本語側の音韻を推定できない」ってことだよね?
それに関しては俺も確かだと思う
>>736では魏志倭人伝が中古音表記であるという前提で書いたけど、中古音でCo(Cは子音)の発音の漢字はどれも上古音ではCagの形だしね
確かに音韻の方向から確定的な結論を出すのは難しいだろうけど、音素としてならたとえ魏代の漢字音が分からずとも分析は可能なんじゃないかな
森博達の研究によれば、魏志倭人伝の日本語表記にはある程度の信頼性があると結論されてる
明確な書き分けが見られる以上はたとえ具体的な音韻の推定が困難だったとしても音素として3世紀の日本語が「『5母音的』な音韻体系だった」
もしくは「後にa,o1,o2となる母音が『音素として』弁別されていた」という結論を出すのは十分に可能だろう

加えて、俺は魏志倭人伝で使われてる漢字音は中古音だったと思ってる
根拠は森博達も指摘しているように、日本語の表記に語末子音の無い漢字が使われていること
三韓や夫餘など他の言語の表記には子音終わりの単語が豊富に使われているのに対して、日本語の表記には中古音で母音終わりの漢字ばかりが使われている
例えば「邪馬台」の発音は上古音であれば(ŋiag,mag,təg)だけど中古音なら(yia,ma,təi)になる
日本語表記に信頼性があり、かつ意図的に語末子音の無い漢字が使われていたなら、魏志倭人伝の漢字音は中古音だったと結論付けるのが自然だろう

749 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/26(木) 02:16:27.79 0.net
>>745
それと、これは脱線だけど、

>古い末子音*-hが失われた代償として付加された場合が多いようだ。

この一文が気になった
朝鮮語には本源的なhが存在しないというのが定説だったと思うんだけど、だとするとこのhの起源を考える必要があるんじゃないかな
もし両者が同源(もしくはどちらかからの借用)だと考えるならば、*-hの更に古形を再構しなければならないのでは?

750 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/26(木) 12:01:30.01 0.net
>>748
「対馬」の「対」は?

751 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/26(木) 12:17:14.22 0.net
>>744
「けつね」は低舌化なのか?むしろ古語の残存では

752 :699 ◆nLORzldheo :2013/12/26(木) 19:58:50.15 P.net
>>736>>748
とても気になる記述が、これらのレスにあるんだよな。
揚げ足取りのように見えるかもしれないが、
もし、それなりに精密な議論をしようとするなら、これらは致命的な粗雑さだと思われるので、
一言触れておくことにするよ。

1つ目。
>əu→uは自然な母音融合
>これに関してはau→oは自然な母音融合

魏志を編纂する調査として、魏の使者が西日本のどこか(おそらく博多だろう)で、
どんなプロセスで現地語を聞き取り、どのようにして文字(漢字)に落としたか、考えてみてほしい。
中国人が、当時は無文字民族(魏志)の倭人の発音を聞き取り、自分の脳内辞書にある、近似した音の文字に音写する。
その間の時間は、どう考えても【数秒】だ。
母音融合というのは、最低でも【数十年】の間に、同一言語の間で通時的に起きるもの。
「他の言語を聞いたときに、数秒で勝手に融合される」ことは、絶対にあり得ない。
中国語の音素は複雑だが、おそらくより単純な倭人語の発音を、聞き取って音写する場合は、
「音素をピックアップして近似する」ことになるだろう。この方法は、森が丁寧に考証している方法でも同じだ。

753 :699 ◆nLORzldheo :2013/12/26(木) 20:07:29.25 P.net
2つ目。

>俺は魏志倭人伝で使われてる漢字音は中古音だったと思ってる
>根拠は森博達も指摘しているように、日本語の表記に語末子音の無い漢字が使われていること

「上古音に全部末子音を振る」のは、一つの仮説でしかない。
古くからの有力説ではあるが、強力な反対説もあって、未だに論争が続いている。
森は、当然その議論をよく踏まえたうえで、倭人伝の日本語音写の開音節性を論じているが、
だからと言って、魏の言語が「中古音だった」と考えているわけではない。

そしてもう一つは、上古音・中古音というのは、一定の安定期の想定音というだけで、
例えば末子音の変化と、核母音の変化が、連動して一斉に切り替わるわけではない。
だから、開音節的な漢字が出現したからと言って、核母音の推定音を隋唐と同じだと推測する必然性は何処にもない。


どうも、私には議論が乱暴に見えるよ。
やっぱり、「まず5母音ありき」の厄介な信仰に嵌ってないかい?

754 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/26(木) 21:10:55.77 0.net
やたらと-gが末子音に来る上古音は古い再建という感じ。
近年はやたら閉音節だらけにする上古音はあまり主流ではないのでは?
チベット語派との比較でも否定的な結果が出ているようだし。

755 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/27(金) 19:03:36.30 0.net
オ甲になった音とウのままの音の条件の差が明らかにならない限り、
オ甲のウ低舌化なんて余計なプロセスは
オッカムの剃刀の対象じゃね?

756 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/28(土) 00:54:34.59 0.net
話の流れ的には、オッカムさん、あんたの剃刀でけつねうどんのけつね、切って貰おうか?
ってことなんだろうけどね。

757 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/28(土) 05:56:23.06 0.net
切れるんじゃない?
関西弁にケとキの音の差があっても、ケツネウドンのような低舌化は起こる

原始日本語にウとオ甲の差があっても、低舌化は起こる

オ甲がウから生まれたというプロセスを仮定する必要がない
→剃刀

758 :699 ◆nLORzldheo :2013/12/28(土) 13:34:55.12 P.net
>>756>>757
ありがとう。それで良いんだと思う。
大阪方言に、「き」と「け」が両方存在するから、「けつねうどん」が安定したんだよね。
対照的な例が、同じく大阪方言で言えば「せやねん」になる。
「せやねん」の「せ」は、「や」の半母音が「そうやねん」の「そう」が縮約された「そ」の母音を逆行同化して、
最初は、[s@]のような、曖昧母音または中舌母音になっていた。
ところが、大阪方言には、この音が安定した音素として存在しない。
そうすると、「そやねん」か「せやねん」の二択になり、結局「せやねん」に落ち着きつつある。


o1は、先にuaの融合として音素が成立してから、
その後で、アドホックな低舌化によるものが、合流してきたのではないだろうか。
既存の議論とも、特に矛盾は生じない。

759 :名無し象は鼻がウナギだ!:2013/12/28(土) 13:41:09.08 0.net
いや、そこはオッカムさんは剃刀つかえるけど、きつねうどんがなんでけつねうどんになったの?
ってことを切り刻めないとまずいんじゃないの?
受け皿として、もとから低舌化の母音があったっていう前提をおいてるけど、
そもそもなかったら?っていう話でしょ、きつけがけつねになる時、けが最初かあったっていう条件があればいいけど、
ないとどうなるるの?って話でしょ。

760 :390 ◆oflnzmdu96 :2013/12/29(日) 10:05:59.51 0.net
「けつね」の「け」は後ろの「ね」に同化した現象で、
どっちかっていうと有坂の法則に関連した動きじゃないか
他にもヒレ肉の「ヘレ」があるけどどれも店屋で出る食べ物なのは
なにか特有の文化があるもんかな

761 :390 ◆oflnzmdu96 :2013/12/29(日) 10:15:18.49 0.net
ちなみにちょっと前に中古音と上古音の話が出たんでまざってみよ。
例え中国語の上古音が今の英語みたいに子音終わりばっかりだったとしても、
日本語の音を転写するときに無理にでも何らかの文字つかわなゃいけないんだから、
やっぱり-gで終わる音を使ってたとおもうよ。
というわけで末尾音が母音か子音かを根拠に当時の中国語の音価を推定するのは厳しいと思う。

ただ邪馬台の邪の頭子音から見ると中古音に近いと見た方がいいよね、、、

762 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/01(水) 22:05:21.78 0.net
>>760
店内や厨房で慌しく大声を出す場面では舌の動きをサボる低舌化も捗るってことなんでは

763 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/01/03(金) 08:24:31.77 0.net
760の書き込みに補足。
有坂な法則にと関連した動きっていうとまるで現代の関西弁にまで有坂の法則が残ってるような言い方だったけど、
言いたかったのは有坂の法則と同じ原理で単語内の同化現象なんじゃないの
っていみだった。

ちなみにアルタイ諸語の母音調和も、このテの同化現象であって、言語の系統関係を証明するほど本質的ではない
⇒アルタイ祖語のような単一の言語にさかのぼることはできない
と、考えているんだけど
このスレの最近の流れは違う感じかな

764 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/04(土) 03:52:17.90 0.net
>>758
' >>756-757 '

765 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/06(月) 12:07:29.28 0.net
思うんだけど、甲乙で話すのやめない?
具体的な字群出して話したほうが、なんか見えてきたりしないかな?

766 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/07(火) 22:03:03.60 0.net
>763
関西方言には有坂の法則が残っているよ
↓を見てごらん
http://music.geocities.jp/konatarosu/Hakusonkou/6shou.html

767 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/09(木) 12:41:54.31 0.net
>>766
リアル基地外のサイトじゃねーか

768 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/09(木) 17:32:25.09 0.net
>>767 初見のサイトだけどどの辺がおかしいの?

769 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/10(金) 02:55:54.16 0.net
>>768
過去スレを見ればよろし、藤井は当該スレでは完全に論破されて終了してる。

770 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/10(金) 18:24:57.46 0.net
藤井さんはなぁ。もうテンプレでツッコミどころをまとめる?
ある意味、トンデモなんだけどトンデモじゃない擬態されてるのが問題だよねぇ

771 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/11(土) 07:50:48.55 0.net
>>770
俺にはどこがトンデモなのかわからんが
有坂三法則を例外までふくめてちゃんと説明してるじゃないか?

772 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/11(土) 14:27:18.88 0.net
そうだな。トンデモである根拠が聞きたい。

773 :699 ◆nLORzldheo :2014/01/11(土) 14:50:46.65 P.net
あ゙ーー、めんどくさいwまた藤井かw


これは論理的に綺麗に決着済みだから、いいんだけどね。
藤井説なるものは、つまるところ「音韻の定義」がおかしいんだよ。
音韻(音素)とは、「当該言語(話者)が、弁別に採用【しない】音色の差異」が正解だが、
藤井は「話者が、弁別を【出来ない】音色の差異」と理解してる。ここが誤り。
音韻論に関する議論をするのに、
最初の最初の基本定理である、音韻の定義が誤りだから、そこからの論理展開が全部誤りになる。
論理的には、これで説明終了。あとは枝葉の話でしかない。

774 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/11(土) 19:40:00.21 0.net
リンクされた6章を読んでみたけど、
そこに書かれたオ段甲乙の書き分け則の説明は、その音韻の独自定義とはまるで無関係だったぞ。
まあ最後にその定義に従って「記述していたのは外国人だ」と来るけど
それこそ枝葉で無視すればいい。本人はそこを言いたいのかもしれないが。

775 :699 ◆nLORzldheo :2014/01/12(日) 01:40:04.56 P.net
>>774
理論の根拠を注意深く追ってみ?結局「藤井音韻定義の誤り」に行きつくから。
藤井の書き分け法則なるものは、
「日本人には、聞き取【れ】ないが、現代朝鮮人には聞き取【れ】る音色の差異」という理由づけになってる。
ここから出てくるのは、朝鮮語や日本語の、「初等語学テキストの、実用リスニング術指南」だけだ。
条件異音の法則の体を為していない。
これを他の奴が何度指摘しても、藤井は全く理解できないのは、
藤井の脳内の音韻の定義が、誤った「藤井流」だからで、藤井がここを改める気が無い限り、どうしようもない。

776 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 01:51:22.89 0.net
藤井説を別にしても、条件異音説って一般向けに日本語の本を書いてる人に
やけに採用者が目立つような。
割とそれ自体がトンデモに近いと思う説なんだが、なんか人によっては惹きつけるものがあるんでしょうか。

777 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 09:42:30.96 0.net
わかりやすいから?
安牌のアンパイのン
案外のアンガイのン
案内のアンナイのン
日本語話者は区別してないけど、外国話者に聞き取らせてアルファベット表記させたら、
m、ng,nって別表記するよって言われたら、ああ、そういうことか!って納得しちゃう人はしちゃうでしょ。
まぁ、これは完全な条件異音だけど。

778 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 14:36:43.94 0.net
>>775
いやあ全然分からん。
聞き取れるか聞き取れないかも論点とは無関係に見えるし。
あとそれは条件異音とは言わないということなら、条件異音という言葉を使わなければどうなんだ?
或いは独自用語にでも置き換えれば解決するのか?

779 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 15:12:50.60 0.net
俺は775さんやないけども、条件異音ってのは777さんが言うてるような後ろに来る子音の条件で音が変わってるけれども、
別にそれを対立の要素と判定してない場合、異音でもかまわんってことやろ。
藤井の言うとんのは、その条件はなんもないんや。夜と世のよは関西人は今でも違う発音してるっていうけど、
そうでっかっていう話や。さいどすか、ほうでんねんなぁって言う話なんや。
でや、問題はここらや。夜と世、違うように発音してるとするわな、関西人が。そうすっとやな、
なんでそれ、違うように関西人は発音しとんの?って話や。違うように発音する条件はなんぞあるんかいな?って話や。
条件はなんもない、一字音で、後ろとか前に特別の音が来るとか、高音とか低音のアクセント(ピッチの違いをアクセントって言うのは日本語やからええやろ)も関係ないなら、
なんでちゃう音で発音しとんねんってことや。違うように発音しとんのやったら、それはちゃう音やって、関西人は認識しとるんとちゃうの?
前後の子音やら母音にも影響されず、単独の語が別音やと認識しとるさかいに、別の音で発音しとんのやろ?
英語の母音はぎょーさんあるけど、あれは、ローマ字作ったラテン語ユーザーのローマ人が5母音やったさかい、その5母音でaeiouってやってもうて、
そこにいくつもの母音をあてはめたけど、条件異音やのうて、夜と世とか、単独で母音に違いがあって、単語を識別しとんのやったら、
それが現代関西人にまで受け継がれてるんやったら、なんで5母音になっとるんやって話やわな。50音作ったんは関西人やで、関西人が音の識別しとんのやったら、
それがない5母音はおかしいやろ。条件異音で、よもとよがでよのお音が違うとかとちゃうで、世と夜の音がちゃうって話やからな。

780 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 15:31:11.12 0.net
>>777の例をとるなら、日本語に「アンナイ」「アク゜ナイ」「」「アムナイ」
の対立があったらそりゃ条件異音じゃないよねっていう
そりゃ同音異義語ってのはあるが、日本語の同音異義語はほとんどが漢語で
そうじゃないものは大抵甲乙対立かアクセントの対立がある

781 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 16:28:31.77 0.net
条件異音の条件を明示されないと条件異音と認定できません。
それで終わる話じゃないの?

782 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/12(日) 17:05:50.09 0.net
>>779
条件は何もないとは、どういうこと?
節まで設けて世と夜の違いはアクセントによると論じているけど。
あ、お前らひょっとして読んでないな?俺は頑張ったっていうのに!
現代関西弁の例とかどうでもいい部分が長くて面倒臭いんだぞ。

783 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/13(月) 06:46:30.84 0.net
年明けて久しぶりに来てスレが伸びてると思ったら
まーたまた藤井かよw
本っっ当にしつこい野郎だなw

784 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/13(月) 14:59:56.18 0.net
うざがられつつも続けてしまうけど
>>780
ちょっと分からないなあ。藤井説では条件異音と言っているくらいだから対立はないとする立場だよ?
何に対する批判なんだ、それ?
>>781
条件はまとめと要約で2度も出てくる親切設計。

785 :699 ◆nLORzldheo :2014/01/13(月) 15:58:10.48 P.net
>>770
やっぱりやりますかねえ。
この藤井闇鍋、どうも、素人は「美味い美味い」と言って食べてしまうらしいからなあ。

高低アクセントが高いと舌が下がる(または円唇性が無くなる)という、
驚愕の説を挙げておきながら、
実質論拠は、イミフな非科学的実験と「声楽では当たり前なんだそうです」の一言だろ…
これ、不十分な科学っぽい論考まがいと、他分野の論拠無き権威づけを組み合わせて、
どっちもちょっと見れば明らかなgdgdなのに、コラボでごまかして逃げ切ってしまうという方法。
気付かない人は気付かないんだよなあ。
そして、それでも無理っぽくなると、自由異音に逃げる。
でも真正の自由異音なら、書き分けにはならんはずだよな。

結局、音韻の定義がおかしいから、こんな論考まがいの説を思いつくんだよ。
藤井の根幹は「朝鮮人には聞き取れる」なんだ。だからこうなる。
もしアクセントが鍵だというのなら、甲乙はアクセントの書きわけだったのだ、と言えばいいのだ。
アクセントは音素だからね。でもそう言わないってことは、そう言えないということ。
だから、一部は自由異音だと逃げ、
最終的に「日本人には分からんだろうが、朝鮮人が聞き取ったのだ」と言って不可知領域に逃げ込む。

786 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/13(月) 17:09:25.11 0.net
おお、やっと期待通りの反論が来たな。(負け惜しみに響く。)
俺も
> 実質論拠は、イミフな非科学的実験と「声楽では当たり前なんだそうです」の一言だろ…
が駄目なところだと思っていて、反論するならさっさとそこを突けば済む話なのに
なぜ音韻の定義がだの条件異音がどうだのしか出ないのかが疑問だった。
自由異音は多分普通の意味では使ってないと思うよ。
定義が問題になるなら自由異音の方だろうね。

そりゃあアクセントのそのものの書き分けじゃないとしているんだから、そうは言えないわなあ。
それは意地惡すぎるだろう。
2段落目のそれ以外の部分は前のめり過ぎてよく分かんね。
例えば俺が藤井の音韻の定義にも根拠にも従わず藤井説を再定義したらどうなんの?

787 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/13(月) 21:26:20.02 0.net
>なぜ音韻の定義がだの条件異音がどうだのしか出ないのかが疑問だった。

いやもう、そこがダメなら言語学の議論としては論外でダメダメだろw
往生際悪いなw

788 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/14(火) 18:12:57.24 0.net
アクセントの高低によりオの甲乙が決まるというようなことを言っているけど、
奈良時代のアクセントはほぼ分かっていて(厳密には院政期のものが分かっているんだけど、それとほぼ同じであることが分かっている)、
それとオの甲乙を比較したときにアクセントでは全然説明が付かないことが過去スレでも実証済み。

そもそも藤井の説はアクセントの他にも条件を持ちだしていて、さらにそれらが自己矛盾しているような代物だし
それらの条件を信じて文献上の例と当てはめてみても全然事実と合わない。とても「条件異音」とは言えない。

789 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/14(火) 18:31:24.57 0.net
2010年6月頃に藤井説で議論になった時期があったがログとしてはこのあたりか

http://www.logsoku.com/r/gengo/1228873581/296-685

ずいぶん長いからこれを読み直せというのは酷かもしれないけど、
また議論するとしてもこのときの繰り返しの域を出ない気がするなぁ

790 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/14(火) 19:41:33.60 0.net
>>787
そこが駄目ならそうだが、俺はそこが駄目だとは思っていない。
繰り返しになるが「日本人には聞き取れないだ」という定義には依存していないので
そこが狂っていてもどうでもいい。
それどころか
>(コの甲乙は)日本人でもちょっと訓練すれば聞き分けられたからであろう。
と言っているくらいで、全然聞き取れる。他の甲乙だってもうちょっと頑張れば大丈夫だろう。
条件異音は問題ないというか、何が問題にされているのかわからなかったんだけど
>>788にあるような意味?

今更ながら俺が何をしたいのかを明確にしておくと、
元々が>>774なので、>>773は批判になっていないと言いたい。他のにもついででレスしたけど。

791 :699 ◆nLORzldheo :2014/01/14(火) 22:26:03.58 P.net
藤井説の誤謬の構造が、どうしても分かりませんか?
論理を埋められないのなら、もう少し丁寧に、コツコツ書いてみますけど。

藤井さんは、アクセントだ!と言いつつ、結局一部しか説明できていないわけ。
都合のよい資料だけ持ってきて強弁してるが、それでも反例の存在は無視できない。

そこで、自由異音だと言い始めた。定義がおかしい。
定義を曲げて自由異音を持ち込んでも、まだ全部の説明が付かない。

ここで藤井さんは、「でしょう?これは朝鮮人が聞き取って書き分けたんですよ」と言ってる。
これ、朝鮮人が聞き取って書き分けたのであって、日本人は聞き取れないんです!と言い、
これこそが「条件異音」なのですよ!条件は朝鮮人の脳内にあるのです!
我々日本人は、私藤井以外は知覚できませんけどね!朝鮮人に聞けばすぐに分かりますよ!
と言って論理をひっくり返し、不可知領域に逃げ込んで、藤井定義を打ち立ててる。


これ、科学的によく説明のできない事象を取り上げて、「これこそ神の力、神の奇跡なのです!」
といって、わけのわからないニセ神様をおっ立てるカルトの教祖と同じ論理なんだ。
2ちゃん的に言えば、「天狗のしわざ」なんだよね。天狗が朝鮮人になっただけ。

792 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/14(火) 23:15:19.12 0.net
要は条件異音を持ち出してる奴は「藤井説」の定義部分で>>774とすれ違ってるんだよ。
藤井の主張は
 オ甲乙はアクセントの違いで説明できる
→(条件/自由)異音である
→日本人には聞き取れない
→朝鮮人が聞き取った
って構造で、多くのスレ民は矢印含んだ全てを「藤井説」と呼んでるのに対して
>>774の想定してる「藤井説」は最初の部分だけであってそれ以降のトンデモは問題にしていないから、
それに対して二番目の矢印の破綻を指摘するのは確かに的外れで、本来すべき反論は>>788


しかし、こう書き出してみると最初の矢印もアクセントが原因の音韻変化なぞいくらでもあるんだから破綻してるよなw

793 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/15(水) 07:29:54.08 0.net
過去スレで、藤井が主張していた条件を整理すると

1. イ・エ段と共存しているなら、そのオ段は乙類。
2. アクセントが低いならそのオ段は甲類。アクセントが高いなら、そのオ段は乙類。

さらに1.と2.を組み合わせると、藤井説が正しいなら以下のことも言える。

3. イ・エ段と共存しているなら、そのオ段はアクセントが高い。

それを元に、実例と合うか検証したのが以下。
http://www.logsoku.com/r/gengo/1228873581/582-589
http://www.logsoku.com/r/gengo/1228873581/650
http://www.logsoku.com/r/gengo/1228873581/657

アクセントと上代特殊仮名遣の両方が分かるものに限っても、条件に合わないものは17/42(40.4%)もある。
当然ながら、母語話者には弁別に使われない条件異音だったら、その「条件」に従えばどちらなのか100%予測できるはずなのに。

予測できない確固たる異例が1つでも出現した時点で、それは自由異音ではなく別音素になる。
(様々な言語で、ほとんど条件異音と言えそうな分布なのに、ほんの数個の例外により別音素と見なされている音素が存在する)

上代の文献を見ると、上代特殊仮名遣は明らかにアクセントと全く独立していて、
アクセントを知っていても甲乙どちらか予測できない。

仮に「条件異音」なら、藤井説はその「条件」の抽出に完全に失敗していることになる。
百済人だろうが何人だろうが、他言語話者には聞き取れるし「書き分け」という形になる2つの違う音があるけど、
日本語話者は区別していなかったと主張するなら、日本語の側に「この場合は必ずこちらの音になる」という「条件」があるはず。
その「条件」さえきちんとした形で示してもらえれば誰もが納得するし、それ以外の説明は蛇足で不要。

「自由異音」というなら、「書き分け」のほうもグダグダになるはずだが、実際は8世紀初期時点では明瞭な書き分けがあるのでそちらには逃げられないよ。

794 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/01/15(水) 21:45:34.27 0.net
>>782
済まん。読んでない。今度はちゃんと読みます。済みませんでした。

795 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/02/08(土) 19:47:20.87 0.net
少し話題が逸れてしまうかもしれないのですが、
古典での二段活用動詞が母音語幹とされているのは何故なんですか?
上代の甲乙が関わるのかなぁと思ったりもするのですが、
語幹を子音とせず、二段に渡って変化する母音の方を語幹とする根拠を知りたいです。
何か参考になる書籍などがあればそれも是非教えて頂きたいです。

796 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/02/14(金) 02:33:56.51 O.net
誰の文法論よ。

797 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/02/23(日) 07:46:56.06 0.net
なんか過去の書き込み遡ると、藤井サン呼び込んだのは自分の書き込みっぽいね。すまんかった。

んで、話の流れを大幅に戻すけど、>>758で語られてたo1がuaの融合で現れたという説が、
どうも未だに納得しきれない。

というのも、他の母音(i2やe2)のように、-iによる造語が多発して母音衝突が増えたという契機が、
o1には見当たらないから。e1は完了「り」のように相当明確な痕跡が見えるんだけどね。

というわけで俺はo1が他の母音からできたという考えをいっそ捨ててしまった。
このスレの前半では村山説と他のAN語の傾向から、o1がuから派生したことが読み取れるようなことが書いてたけど、
俺の入手した書籍(日本語の起源と語源)にはそういうの書かれてなかった
っていうかむしろuが2種類あったくらいの勢いのことが書いてた。

まだAN語関連の知識が足りないせい?だれかココらへんの情報詳しい人いない?

798 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/02/23(日) 12:24:34.24 0.net
「日本語の起源と語源」には、陽性oはua,oa,a等からの派生とか書いてたような

799 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/02/23(日) 14:28:22.89 0.net
まじで?手元の本(一版)だと

p13 古代日本語の母音構成

陽性母音 a o u
陰性母音 ə ö ü
中性母音 i

って書いてあるし

p131に「古代日本語o1がアルタイ陽性母音oに対応し、それにさかのぼると見ることは再検討を要すると思う」
とは書いてるけど、uaやらoaから派生っていう記述は見つけられなかった。
っていうか祖語に「o」aなんてものがあるならo1はやっぱり本来的単母音なんじゃないか・・・

800 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/02/23(日) 15:05:35.59 0.net
図書館でちら見したのをメモっただけだから手元に実本がなく確認はできん、すまん
確かpreOJ(799の図)からOJへの母音組織の変移を説明してるところ辺りだったと思うけど...

801 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/02/23(日) 15:12:03.01 0.net
ただ、主張するところは
アルタイ語由来の陽性母音oは日本語の(陰性)o2に合流してしまい、o1との繋がりはない
ということで、o1の由来自体については強い主張はしていなかったと思う

802 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/02/23(日) 17:55:44.63 0.net
ごめんちょっとそれっぽいのみつけた。

p129
「私の見るところ、o1の音価は服部四郎、柴田武の説くようにɔであるが、それは*oにさかのぼるのではなくて、u'a,o(a,aにさかのぼる」

どうもアルタイ語由来の単語については

o1 : ua oa a
o2 : o ə ö

という対応ができますよ、という話をしているらしい。
日本語の母音調和はアルタイ語の母音調和と素直に繋がらないっていうことを言いたかったようで
だいたい趣旨は>>801の言うとおりだったね。

803 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/02/23(日) 18:31:59.94 0.net
ただ、ここで疑問に思うのは、アルタイ語oがなにゆえ日本語のo2なんかに合流してしまったのかっていう話。
>>450みたいな例を見る限り、ツングースoがそのまま日本語o1に対応する場合もあるようだし。

思うに、日本語の母音調和時代にo1の一部がo2に合流し、その結果「o1の出現率が見かけ上少なく見える」という現象が発生してしまったのではないだろうか。
この仮説をたてると

・村山説 日本語のo1とo2の対立はアルタイ語のoの陰陽の対立と素直に結びつかない
・森説 魏志倭人伝(1〜3世紀)の日本語は日本書紀(8世紀)に比べて明確にo1の出現率が高い

これの両立ができるように思う。
問題はo1のうちo2に合流した音と合流しなかった音はどうして別れてしまったのか、という点だな。。。

804 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/06(木) 01:48:03.36 0.net
水500tを鍋に入れ火にかけ
湯が沸騰する前に水溶き片栗粉を入れる
沸騰してとろみがついたところで溶き卵1個を流しいれ
チキンラーメンにぶっかけて蓋をして2分半
旭ポン酢を大匙3倍まわしいれて
コショウをかけて全体をよくかき混ぜる
最後にラー油をたっぷりかけて完成

805 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/06(木) 02:26:53.92 0.net
>>804
テレビでやってたスーラータンメンもどきの作り方です、メモすることがなかったので、
このスレは落ちないし、そんなに早く流れないので、メモがわりにスレを使わせてもらいました。
すいませんでした。

806 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/07(金) 16:51:30.91 0.net
>>804-805
そういう用途に使えるスレがあるのでお使いください。
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/gogaku/1386410974/

807 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/17(月) 17:42:07.81 0.net
>>797>>802-803
>日本語の母音調和はアルタイ語の母音調和と素直に繋がらない

俺は>>461だけど、いろいろ考えてみた結果、スレでも何回か突っ込まれた通り日本語の母音調和はアルタイ的な母音調和とは無関係だと思うようになった
確かに有坂法則をアルタイ語と結びつけるのは無理だと思うし、有坂法則は日本語がアルタイ語と接触する前の時代にAN語の枠内で生まれた発音ルールなんじゃないかな
ただ、子音構造がAN語時代と比べて大幅に簡略化した結果ただでさえ同音異義語が生まれやすくなってる状況だったのに、更に母音の組み合わせパターンを狭めるような有坂法則が生まれたのは不思議に感じる


>むしろuが2種類あった

上代以前の日本語にu1とu2が存在したという説は複数の学者が別々に主張しててかなり根強いね
これに関してはアイデアが無いんだけど、実際のところはどうなんだろう

808 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/17(月) 17:43:46.74 0.net
>話の流れを大幅に戻すけど、>>758で語られてたo1がuaの融合で現れたという説が、どうも未だに納得しきれない

俺はo1の起源は母音融合とuの低舌化の両方だと思う
AN語はa,i,u,əの4母音だし、大野晋が唱えたように日本語祖語の母音体系はそれをそのまま受け継いだものだとしか思えない
ただ、o1が生まれた母音融合の起きた時期がi2やe2が生まれた母音融合の時期よりかなり早かったんだと考えてる
根拠はいくつかあって、まず「-iによる造語が多発して母音衝突が増えたという契機」は明確なアルタイ由来の要素だけど、silaw→siro1のようにo1に関してはAN語の中だけで起源が説明できる例がある
それに、上の方でも書いたけどi2やe2が早い時期に生まれてたなら円唇前舌狭母音であるツングース語のu"は日本語のi2に対応してなければおかしく、u"が日本語のo2に対応していることからも日本語のi2やe2が生まれたのがかなり遅い時期だったことが分かる
つまり時系列としては「o1の誕生→アルタイ語との接触→i2やe2の誕生」という順番だと思ってる
だから、ツングース語のoは日本語との接触時点で既に生まれていた日本語のo1に対応したはず
一方で、apuy→apo1y→po1i→pi2(火)のように明らかにuの低舌化によってo1が生まれたと考えられる例もあるから、o1の起源は低舌化と母音融合の両方だろう


>日本語の母音調和時代にo1の一部がo2に合流し、その結果「o1の出現率が見かけ上少なく見える」という現象が発生

>>450を書いた時からu"に関してはわりとはっきりとo2に対応するのにoに関してはo1に対応する場合とo2に対応する場合があったから不思議に思ってたけど、こう考えれば納得がいくね
何故そうなったのかはこれから考えてみるけど、魏志倭人伝の頃の日本語が上代日本語とは母音体系的にはかなり違うものだったのは間違いないと思う

809 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/18(火) 01:03:24.88 0.net
魏志倭人伝の日本語と上代日本語で母音体系がかなり違うと言い出すと、
魏志倭人伝は当時の九州方言を採集したもので、上代日本語の畿内地方と違って当然と言い立てる人がニヤニヤしながら出てくるんで、
そこらへんはみんな避けてるよね。言語学の話をしてるのに、歴史学というか考古学の人たちが引用してへんなとこから矢がとんできて、
民俗学やら考古学やらが入り混じったカオスワールドの邪馬台国がどこにあったかっていう話に引きずり込まれる

810 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/18(火) 07:12:59.42 0.net
>>807で「有坂法則が生まれたのは不思議」って書いたけど、俺は有坂法則は最初期の日本語では多分文法的な意味を持ってたと理解してるんだ
そう考えるようになったからこそ、上の方で何度も主張した有坂法則のアルタイ起源説を撤回したんだけど
a⇔o2の関係は対立というよりもむしろ文法要素じゃん
例えばkarasu⇔ko2ro2suのような同源と思われる交替語がいくつもあるし、有坂第三法則は大昔には派生語を作るための文法システムだったんだと思う

分からないのは第二法則
第一法則に関してはo1がuの低舌化で生まれたからってことで説明が出来るから、つまり有坂法則はo2とa,uの対立と言えるけど、どうしてuとo2が対立するのかが分からない
uとo2にはaとo2にあるような強い関係性なんて無いと思うし、少なくともこれが第一法則のように文法要素として機能してた痕跡は残ってないと思う
だからといって、子音体系が簡略化された結果母音にかなりの機能負担が掛かってたはずなのに、ただ発音しにくいって理由だけでこういう法則が生まれるのは不自然に感じる


>>797
u1,u2説について少しだけ考察してみた
一語例に出すなら村山はツングース語uyu→日本語o2yo2guの対応を主張してる
俺は>>567で書いた通りツングース語のuには日本語のuが対応すると考えてるんだけど、
実際大半の単語ではu:uだけどこの例みたいに少数ながらu:o2の対応を見せる場合もあるらしいのは確かみたい
この多重対応の理由は分からないけど、何故か有坂第二法則が存在しているように日本語のuとo2の間には何かしらあるような感じはする

811 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/03/20(木) 06:45:29.23 0.net
>>610
a←→o2の交替語についてはオノマトペで頻発してるんだったかな?
朝鮮語はこういう母音調和の対の発音で造語するシステムがあるんで、
こっちの影響を受けたのかもしれない

ただ、有坂第一法則って一番例外が多いんだよね。あんまり本質っぽい感じしない。

>>809
忠告ありがとう。俺は魏志倭人伝の時代と上代の時代は通時的な変化だと思ってるんだけど
なんかヤバい人たちに絡まれそうだよね。あんま深入りしないどこう・・・

812 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/03/20(木) 06:54:24.05 0.net
ごめんさっきの610は>>810の間違い。

ついでに追記

>>810
u←→o2の対立は有坂第三法則だったっけ
これの例外の半数は [C]utsiro2っていう発音の並びだったはずなんで
iが支え音になってないとo2かu・o1かのどっちかに発音が偏るような現象が起きたんじゃないか(完全に推測)

813 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/21(金) 00:08:09.47 0.net
*CuCo2>CuCo1
みたいな変化はあったかもね

814 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/03/21(金) 06:22:51.26 0.net
うわ、後から見なおしてみると第一、ニ、三の指し示し先が無茶苦茶だな。
第一がo1←→o2
第二がu←→o2
第三がa←→o2
の対立だったね・・・

ところでapuy→apo1y→po1i→pi2この流れだけど、poってpo1とpo2の区別ってどうやってつけるんだっけ

815 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/03/28(金) 19:41:39.74 0.net
上の話が中途半端なんで少し進めて書いてみる。

apuyって単語は日本語のpoiよりどう考えてもアイヌ語のapeに近いよね。
つーわけで、こういうミッシングリンクを考えてみた

Sapuy [AN祖語]

apey [ミッシングリンク]
│└pey─pəy─pi2[OJ]
ape [アイヌ語]

o2を更に遡るとeになるっていう説は結構魅力的だと思うけど、
裏付けとなるべき日本語o2とアイヌ語eが対応してる借用語が他にみつからないんだよね・・・

816 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/03/30(日) 22:02:32.62 O.net
>>815
o2は5母音体系から見た場合曖昧母音だから、それがたまたまアイヌ語ではeに吸収されただけだと思う
日本語ではo2はo1に吸収されたけど、o1じゃなくaやe1に吸収されててもおかしくはなかっただろうし、偶然としか言いようがない
日本語とアイヌ語の間に系統的な関係は無いと思う(あるなら朝鮮語以上に日本語に似てないのはおかしい)

ただ、太古に5母音を想定する場合a,i,u,o2,o1という5母音体系が安定するのかという問題はあるよね
これだとo2だけが曖昧母音になるから長期間音素を保てるか分からない
俺はo2はAN語の母音をそのまま上代まで受け継いだと思ってるからo2の古い音価がeだとは思わないけど、
もしかしたら一度音価がeに変わったのが上代の直前に生まれたe1に押し出されてまた元の音価に戻った可能性も無くはないと思う

それから、apuy→po1yに関してはuの低舌化を前提にしたただの推測です
apu+ruで炙るという動詞があるから、日本語にapuyという単語がかつて存在したのは間違いない

817 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/01(火) 21:33:06.94 0.net
>>816
そういえば上代の長野・静岡方言では曖昧母音のo2とe2とi2が全部i1と混乱してるらしいね。
これがアイヌ語ではeに統合しがちなのかもしれないなー。

818 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/02(水) 00:31:43.85 O.net
>>817
また話がそれてしまうけど、何故o2がi1と混乱してるんだろう
i2とe2がi1と混乱するのは自然だけど、o2って5母音話者の感覚からすればaとuとoの中間であって、i1とはかなり遠いと思うんだけど

そういえば、書いてて気になったけど上代のe1ってiaの母音融合だからかなりはっきりと唇を平たくする音で、
唇を平たくしないまま発音する現代の標準語的なeとは違うよね
aiの母音融合であるe2は標準語のeみたいな音だったと思っていいのかな?
これだとe2は曖昧母音扱いになるから、よりはっきりした発音を持つe1に吸収された理由が分かる

819 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/02(水) 06:38:57.96 0.net
森推定音ではe1がe、e2がəiなんで、e2の方が曖昧かつ二重母音なんで、はっきりした音素の方に吸収されたのかもね
日本語が音節→拍に移行する際に、二重母音が嫌われたっていうのもあるかも

中部方言の方であいまい母音が全部同じ音に統一されてる問題としては、
その実はi1があいまい母音になってしまう現象みたいに見える
現代の日本語でこんな方言ないんで頭ひねるだけだけど。。。

820 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/02(水) 19:59:53.80 0.net
「来あり」→「けり」のようにe1の少なくとも一部がia由来であること、
「せ」「ぜ」が森推定音で口蓋化音と推定されていることから考えると、
上代の時点ではやはりエ段甲類の音節は全て口蓋化していたんだろうか。
「て」はティエ、「ね」はニェのように。

これをはっきり否定した推定とか、否定できる根拠ってある?
漢字語でエ段拗音が発生しなかったことも、当時のエ段甲類が口蓋化していたと考えると説明しやすいし。

821 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/02(水) 20:18:33.81 O.net
>>819
e2が二重母音だってことは、e2が母音融合が終わってから生まれたかなり新しい母音要素だってことになるよね
ko2+i→ki2(木),to2ko2+ipa→to2ki2wa(常磐)など、o2とi1が融合するとi2になる場合がある一方、
to2no2+iri→to2ne2ri(舎人)という例もある
常識的に考えれば前者の方が古い対応だし、このことから日本語の母音が生まれた順番が「a,i1,u,o2→o1→i2,e1→e2」であることが分かる
e2が二重母音なのも、e2が生まれた頃には既に日本語では二重母音が排除されなくなってたんじゃないかな
上代中部方言のi1に関しては、この方言ではi1が現代標準語に近いような、唇が丸いまま発音する音になってたとか?
それならi1とo2が合流してもまだ不思議じゃないと思う

822 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/04(金) 06:29:16.53 0.net
>>820
手元の『日本書紀の謎を解く』を見ると
甲乙の区別があるケヘメでは、日本書紀α群の漢字を見ると
エ甲が斉開四(再構形 -ei)
エ乙が[口偏に台、うまく出せない...;_;) (再構形 -ʌi)
になってて、いずれも介音 -i- はついていないみたいだね

区別のないシチニリは手持ちに情報がないけど、こっちは口蓋化してる可能性はある

823 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/04(金) 06:35:23.27 0.net
>>821
ああそうだ、時々o2+iがeになる語があるんで気になってたけど、作られた時代が違うっていう可能性もあるんか。
比較的対応が多い自動詞←→他動詞対立やら、名詞の被覆系←→露出系対応なんてのは
古い時代にできたものかもね。

それにしても現代標準語ってi1が円唇化してるっけ?俺はしてない

824 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/08(火) 12:21:56.30 O.net
>>823
e2が最後に出来たんじゃないかって言ったけど、o2+iがi2になってることからするとe1もi2より後に出来たんじゃないかな
普通に考えたらo2+iって融合したらe1になると思うし、事実o2とiの連続母音だったe2は後に融合してe1になってる
なのにより古い時代ではo2+iがi2になっていることからすると、この頃にはまだe1も存在しなかったのでは?と思える
最初にa,i,u,o2があり、o1が生まれ、i2が生まれ、e1が生まれ、最後にe2が生まれたというのが日本語の母音の成立過程なんじゃないか?

表現に語弊があったかな
標準語のiって関西弁とか韓国語のiみたいにはっきりと唇を平らにしないじゃん?
それのことね
上代の日本人の感覚からすれば、標準語のiは多分曖昧母音に聞こえるだろうなと

825 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/09(水) 06:55:47.18 0.net
概ねいい感じだと思うけど、古代の音韻が中舌〜後舌に偏りすぎじゃね?

[i][ə][ua]→[i][ə][uoa]→[i][ɨə][uoa]→[ie] [ɨə][uoa]

前から俺主張してる通り、こんな感じだと自然なんだけど

[ie][uoa]→[ie][ɨ][uoa]→[i][ɨə][uoa]→[ie] [ɨə][uoa]

eがəに変化したあたりで、[i][ɨə][uoa]この母音体系の前舌に空きが生じて
e1やらe2が発生する起因を与えた

826 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/09(水) 12:19:16.03 O.net
>>825
森推定音によれば上代のaは今と違って中舌母音だったようだし、バランスは取れてると思う
前舌i、中舌a,o2、後舌u,o1で上手く割り振られてるし

日本語の歴史から考えればi2,e1,e2は後代に生まれた母音であって、8母音体系のバランスがおかしいことは何ら不自然なことではないはず
むしろ、>>732で書いた通り不安定で不自然な母音体系だったからこそ8母音体系は2、300年で崩壊したんじゃないかな?

古い時代にo2の音価がeだったというのには同意できない
俺は日本祖語の母音は大野説の通り4母音だったと思うし、日本語のo2の起源は明らかにAN祖語の母音をそのまま受け継いだものであり、日本祖語の時代から既に上代と同じ音価だったはず
日本語と特に関係が深いと思われる西マラヨ・ポリネシア諸語における母音体系の推移の傾向から類推すればo1が誕生した前後に一時的にo2の音価がeに変わって、
現代と同じaiueoの5母音体系だった時期が上代以前にもあった可能性は十分にあるけど、でもそれだけじゃo2の音価がeだった時期があると内的再構をするにはいささか根拠が薄い
ある程度根拠をもって言えるのはa,i,u,o2,o1の5母音体系だった時代があったということまでだと思う

827 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/09(水) 21:18:26.68 0.net
>>826

> 森推定音によれば上代のaは今と違って中舌母音だったようだし

これまた『日本書紀の謎を解く』からの引用で申し訳ないんだけど、コレしか持ってないから許して。
p82に「α群ではマを除いて前舌[-a]韻の字を一切用いず、奥舌[-ɑ]韻を常用しているのです」
って書いてるから、森推定音では奥舌だ。

ただ、すでにe1もe2もある8母音時代の話なんであんま参考にならんかも

あと、日本祖語が4母音だったっていう話の根拠が「AN祖語では4母音だった」っていう話くらいしか出てなくて、
それって本来
・日本祖語が4母音だった→AN祖語も4母音である→日本祖語はAN祖語と同根である
って論理で進めなきゃいけないところを
・AN祖語が4母音である→日本祖語はAN祖語と同根である→日本祖語も4母音であろう
っていう進め方になってない?って気がする

あ、あとそもそもAN祖語がaəuiの4母音だっていう話の出典もわからん。
これは俺が勉強不足なだけだけど。

828 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/10(木) 20:42:36.31 0.net
ごめん自分で書いてておかしいのに気づいた。
>>450にもあるけど、ツングース系のyはo2に割り当てられるんだっけ。
すでにi2=ɨがあるんなら、y=i2に割り当てられてもおかしくないから、i2がɨになる前に絶対
[i][ə][uoa]っていう状態があるはずだよな。

>>825は取り消しで、どうぞ

829 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/18(金) 02:49:43.95 0.net
>>829
質問スレいけや、ドアフォ

830 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/22(火) 15:34:07.07 O.net
>>827
ごめん、aが中舌っていうのは訂正する
まさしく上代以前、まだi2が生まれてない頃にi・o2・u,o1,aという5母音体系だった時代があるはずなんだよね

日本祖語の母音に関しては、大野晋の4母音説が根拠
出現頻度とか文法要素との結び付きから見て日本祖語がa,i,u,o2の4母音だったとするのは説得力があると思う

AN祖語の母音体系はBlustの再構で、ほぼ定説になってるよ

831 :名無し象は鼻がウナギだ!:2014/04/22(火) 15:56:41.93 O.net
それから、>>824で母音の誕生した順番に触れたけど、それに関して一つ思いついた
ma(目)→miru(見る)、ya(矢)→(y)iru(射る)、yu(湯)→(y)iru(鋳る)のように、古代の日本語にはa,u→iという母音変化をしたと思われる語彙がある
でも、この母音変化は不自然だし突然a,u→iという変化が起きたとは思えない
じゃあ何故こういう対応になってるのかだけど、古い時代にはこれらの動詞のi1はi2だったんじゃないか?と思う
古い時代にはmaにiが付いてmaiという動詞として活用されていたのがi2が出来た際にaiが融合してi2になり(まだ日本語にe1やe2が存在しなかったため)、i2がどこかの時点でi1に変化した
そしてこうして生まれたmiという語幹にruが付けられて現在のmiruになった

かつてmaがそのまま「見る」という意味の動詞の語幹として使われていたことはnaga+mai(眺め)という単語の存在から証明される
また、i2→i1への変化については、村山説によればwi(井)、wi(猪)などは元はi2だったのがi1に変化したとされる
>>803のo1→o2の変化があったという説に刺激されて考えてみたけど、これだけの根拠があれば古代の日本語においてi2→i1の変化があったことはそれなりの説得力で主張出来ると思う

832 :390 ◆oflnzmdu96 :2014/04/23(水) 03:35:01.21 0.net
>>830-832
Blustね。ありがとう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Proto-Austronesian_language#Blust.27s_reconstruction
こっちに名前載ってたわ。

コレ見るとほぼ4母音で問題ないっぽいすね。
子音の方はかなり上代日本語とかけ離れてるけど、これどういう対応が想定されてるんだろ。

ちなみにi2→i1に変化したと思われる例としては、他にも
黄泉(被覆形yo2mo2:露出系yo2mi) 奥:沖(被覆形oku:露出系oki1)
があるっていわれてるよね。来(未然形 ko2: 連用形ki1)もこの仲間かもしれん。
古いi2は由来が古い分、統合真っ最中だったのかもなー。

ちなみに832で出された例が全部上一段活用なのが気になるけど、
これが何を示唆してるんだかちょっとわからない。

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