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漢詩文は中国語で読もう

1 :名無氏物語:2013/10/21(月) 04:22:59.95 ID:BnojDAIW.net
 高校での漢文教育をはじめとして、訓読に終始する日本人の漢文受容は、「
音」による表現を切り捨ててしまう点で片手落ちの憾みなしとしない。 ここ
に、漢文ほんらいの読み方である直読を取り入れることで、訓読で失われてし
まう音的要素を汲み取ろうとすることは、鑑賞上有益であろうと思われる。


 さて、直読をするに当たっては、日本語音を用いるか、中国語音を用いるか
、推定復元音を用いるか、日本語音ならば呉音か漢音か唐音か、中国語音なら
ば普通話か方言か、といった多様な選択肢があるが、私としては普通話を推し
たい。


 何となれば日本語音においては呉音や漢音が混用されていてプレドミナント
なものを定めがたいという問題もあるが、音的要素の鑑賞に関してはやはり中
国語の枢要な特徴である単音節が保存されず、また声調がまったく導入されて
いない点で問題を認めざるを得ないからである。 他方、復元音は仮説であっ
て実証されたものでないため、これも採りがたい。 結局は中国語、それも諸
々の方言のなかで現状においてプレドミナントに用いられている普通話を採る
のが最も妥当であろうと思われる。 


 漢文に用いられる古典中国語が本国において時間を経て現代中国語へと変化
した歴史は、ラテン語とイタリア語へとの関係に比することができるが、周知
の通りこんにちラテン語の発音においては復元音と並んでイタリア語式の発音
が広く用いられている一方、他の地域での現地語式の発音は近代に行われなく
なっている。これに倣えば、古典を本国の現代語音で読むことは異とするには
当たらない。


 付言するに現代中国語による直読はただに鑑賞を助けるだけでなく、漢文学
習を第二外国語としての中国語学習に連関させる効果をもたらし、双方の学習
上の益ともなるだろうと思われるが、如何であろうか。

2 :名無氏物語:2013/10/21(月) 08:02:57.79 ID:F/jMUWtA.net
出たエンコー

3 :名無氏物語:2013/10/21(月) 08:04:44.11 ID:F/jMUWtA.net
さてさて、お猿のショーが始まるよ

4 :名無氏物語:2013/10/21(月) 08:40:23.62 ID:AP5bLGaF.net
そもそも喋れなくても読めるのが売りで開発された
漢詩のはずでしょ

5 :名無氏物語:2013/10/21(月) 09:02:39.13 ID:F/jMUWtA.net
発音さえできればいいんですよ
現代語訳がありますから
by おさる

6 :名無氏物語:2013/10/21(月) 11:01:49.89 ID:BnojDAIW.net
 漢詩が黙読を前提に「開発」されたものでないことは言を俟たない。ここに
その端的な例として、最初期の漢詩、『詩経』周南の労働歌を引こう。

 采采芣苢,薄言采之。
 采采芣苢,薄言有之。
 采采芣苢,薄言掇之。
 采采芣苢,薄言捋之。

 宇野直人『漢詩の歴史』では、これを解説して、「草摘みをしながらの仕事
唄と思われるが、歌詞の内容は”さあ、オオバコを摘み取ろう”というだけのも
の。単純で覚えやすく、大声で声を合わせて唄うにもよく、また歌詞の繰り返
しが身体と心とに一種のエネルギーを呼び起こし、仕事の能率を上げたことだろ
う。」とする。 しかし、その訓読文はこうである。

 フイをとりとる、いささかここにこれをとる。
 フイをとりとる、いささかここにこれをもつ。

 確かに意味としてはそうなのだろうが、しかしこれは草摘みのリズムに合わ
せて歌う労働歌としてはあまりに冗長かつ説明的であって、この訓読文を音読
しても草摘みの能率を上げることはあるまい。 ここでは明らかに音節による
リズムが重要なのであって、やはり現代中国語音で
 
 cǎi cǎi fú yǐ , báo yán cǎi zhī 。
 cǎi cǎi fú yǐ , báo yán yǒu zhī 。

 とリズミカルに読むとき、この歌を唱和しながら古代の農婦たちの労働をい
となむ姿が眼前に浮ぶのである。 こうした最初期の詩を見るとき、やはり漢
詩もまた他の言語の詩文学と同様、ほんらい音的な要素が枢要な部分を占める
表現と考えるべきであって、直読による鑑賞を忌避する理由はないと思われる
のである。

7 :名無氏物語:2013/10/21(月) 11:26:29.50 ID:AP5bLGaF.net
それできんのアーメイさんだけでしょ

8 :名無氏物語:2013/10/21(月) 13:09:37.95 ID:F/jMUWtA.net
 漢詩が黙読を前提に「開発」されたものでないことは言を俟たない。
ここにその端的な例として、最初期の漢詩、『愚猿詩』の労働歌を引こう。

 毆毆汚猿 快快虐之
 蹵蹵瞽猿 楽楽弄之
 殺殺愚猿 急急消之
 弑弑禍猿 疾疾滅之

 猿田猴人『漢詩史概論』では、これを解説して、「人に害をなす猿を退治する唄と思われるが、歌詞の内容は”さあ、猿を殺っちまおう”というだけのもの。
単純で覚えやすく、大声で声を合わせて唄うにもよく、また歌詞の繰り返しが身体と心とに一種のエネルギーを呼び起こし、猿退治の能率を上げたことだろう。」とする。

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