【こどおじ】アームズ魂【元祖凍結芸人】

1 ：マンセー名無しさん：2020/05/27(水) 23:21:15 ID:GaHAvWDp.net

夜は早めに切り上げて10時過ぎまでたっぷり睡眠、後はひたすら子供部屋からツイ廃三昧。
カラオケで歌う曲は全て70年代日本のフォークソング。
それでも、本人は頑なに「30代後半のメーカー系サラリーマン」を主張。

狙ったアカウントにはしつこく粘着し同じリプを日に数10回も飛ばして嫌がらせ。

某民族を貶したアカウントは身バレさせて社会的制裁を与え、親分からのボーナスで有機ELテレビをゲット！

そんな初老のおじさんについて語りましょう🙂

952 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:38:19.55 ID:RPDeUs6P.net

　オレは斜め掛けの鞘に収めた剣の柄に手をかけたまま。

953 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:38:40.61 ID:RPDeUs6P.net

　魔物に警戒しながら、魔物を刺激しないように体制を低くし、慎重に動きながら辺りを見回す。

954 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:39:03.45 ID:RPDeUs6P.net

　こいつら、オレが小石につまずいた隙にオレたちを囲いやがった。

955 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:39:25.62 ID:RPDeUs6P.net

　オレたちを囲んだ魔物は、すぐに襲おうとはせず遠くでオラたちの様子を窺っている。

956 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:39:46.61 ID:RPDeUs6P.net

　オレは後退るうちにネロの背中とぶつかり、ネロと背中合わせになる。

957 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:40:07.41 ID:RPDeUs6P.net

　オレは深呼吸して落ち着きを取り戻し、姿勢を正してネロに振り向く。

958 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:40:28.29 ID:RPDeUs6P.net

「こいつらなんなんだ？　アルガスタに魔物がいるなんて聞いたことねぇぞ」

959 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:40:49.09 ID:RPDeUs6P.net

　オレは斜め掛けの鞘に収めた剣の柄に手をかけたまま、ネロに訊く。

960 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:41:10.77 ID:RPDeUs6P.net

　ネロは瞼を閉じて、肩を竦めて首を横に振る。

961 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:41:31.23 ID:RPDeUs6P.net

「わからない。もしかしたら、禁断の森に棲んでいる新種の魔物かもしれない」

962 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:41:51.67 ID:RPDeUs6P.net

　ネロは黒縁メガネの鼻のフレームを、人差指と中指で挟んで持ち上げた。

963 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:42:13.93 ID:RPDeUs6P.net

　ネロは顎に手を当てて腕を組み、魔物を観察して考え込んでいる。

964 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:42:34.90 ID:RPDeUs6P.net

　ネロの黒縁メガネのレンズには、魔物の黒いシルエットが回転して赤く点滅している。

965 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:42:55.83 ID:RPDeUs6P.net

　その時、ネロの左耳に装着しているインカムに、幼馴染のミサから無線が入る。

966 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:43:18.65 ID:RPDeUs6P.net

「ネロ、どうする？　囲まれちゃったわよ？」

967 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:43:37.95 ID:RPDeUs6P.net

　ネロのインカム越しから、ノイズ交じりで幼馴染のミサの暢気な声が聞こえる。

968 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:43:59.92 ID:RPDeUs6P.net

　ミサはホバーボードで禁断の森の偵察に行ったままだったが、やっとミサから無線が入る。

969 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:44:20.87 ID:RPDeUs6P.net

　オレは額に両手を当てて空を仰ぐ、ミサどこにいるんだよ。

970 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:44:41.85 ID:RPDeUs6P.net

　つうか、いままでどこ行ってやがった。オレのことは無視かよ、ミサ。

971 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:45:02.05 ID:RPDeUs6P.net

　オレは空を睨んで拳を振り上げる。

972 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:45:24.02 ID:RPDeUs6P.net

腹を空かしているのか、魔物たちがジリジリとオレたちとの距離を縮める。

973 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:45:42.78 ID:RPDeUs6P.net

　魔物は低く唸り、吠えたり、涎を垂らし、歯を噛んで鳴らし、仲間の首に噛みついたりじゃれている。

974 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:46:04.40 ID:RPDeUs6P.net

オレは魔物を睨み据え、斜め掛けの鞘に収めている剣の柄に手をかける。

975 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:46:25.93 ID:RPDeUs6P.net

「こうなりゃ、戦うしかねぇだろ。ネロ、策はあるか？」

976 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:46:46.23 ID:RPDeUs6P.net

　オレは背中合わせのままネロに振り向く。

977 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:47:07.59 ID:RPDeUs6P.net

　ネロは瞼を閉じて肩を竦め、呆れて首を横に振る。

978 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:47:29.57 ID:RPDeUs6P.net

「この数を相手にするつもりか？　相手にするとキリがない。こいつでまとめて片付ける」

979 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:47:50.50 ID:RPDeUs6P.net

　ネロはジャケットのポケットから、銀色の小さな丸い球形を二個取り出した。

980 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:48:11.48 ID:RPDeUs6P.net

「受け取れ」

981 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:48:31.90 ID:RPDeUs6P.net

　ネロは後ろに手を回して、銀色の小さな球形をオレに手渡す。

982 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:48:53.83 ID:RPDeUs6P.net

　オレは首を傾げ、手を後ろに回してネロから得体の知れない銀色の小さな球形を受け取る。

983 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:49:13.34 ID:RPDeUs6P.net

「なんだよ、これ」

984 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:49:35.47 ID:RPDeUs6P.net

　オレは眉根を寄せ訝しげにネロから受け取った銀色の小さな丸い球形を両手の掌で転がす。

985 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:49:55.94 ID:RPDeUs6P.net

　オレは銀色の小さな球形が転がる動きを細い目でつまらなそうに追う。

986 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:50:17.03 ID:RPDeUs6P.net

　ネロが肘でオレの脇腹を小突かれて、オレはネロに振り向く。

987 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:50:38.12 ID:RPDeUs6P.net

「手前に水溜りがあるだろ？　こいつで奴らを感電させる。ある程度倒せるだろ、後のことは考えてない」

988 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:50:57.99 ID:RPDeUs6P.net

　ネロは手前の水溜りを睨み据え、左手をジャケットのポケットに突っ込んで銀色の小さな球形を放り投げて遊んでいる。

989 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:51:20.00 ID:RPDeUs6P.net

　オレは耳をほじくって鼻で笑い顔を戻す。

990 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:51:41.22 ID:RPDeUs6P.net

　ネロの作戦が耳に入ってなかったオレは数秒遅れて、両手の掌で銀色の小さな球形を転がす動きが止まった。

991 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:52:01.74 ID:RPDeUs6P.net

　今更ながらネロの作戦に驚き、オレは銀色の小さな球形を握り締め、そのまま拳を振り上げた。

992 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:52:23.02 ID:RPDeUs6P.net

「はあ！？　こんなもんで何ができるんだよ！？」

993 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:52:44.31 ID:RPDeUs6P.net

　周りを見渡せば、確かにオレたちの周りに大小の水溜りがある。

994 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:53:05.39 ID:RPDeUs6P.net

　こんなもんで、あいつらを感電させられるのかよ。

995 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 11:53:27.47 ID:RPDeUs6P.net

　オレは握り締めた指を広げて、掌に載っている銀色の小さな球形を見つめる。

996 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 13:48:17.20 ID:RPDeUs6P.net

ディーネは炎を吐いて火の粉が舞い、両手を地面にどすんと突いた。

997 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 13:48:39.12 ID:RPDeUs6P.net

　間抜けなことに火の粉がディーネの翼に降って、ディーネの翼に火が点く。

998 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 13:49:01.09 ID:RPDeUs6P.net

　ディーネは翼に点いた火を消そうと必死に翼を羽ばたかせたり、翼に振り向いて鼻息を吹いたりして暴れている。

999 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 13:49:24.02 ID:RPDeUs6P.net

　オレはそんなディーネを見て、腰に手を当てて額に手を当て、瞼を閉じてやれやれと首を横に振る。

1000 ：マンセー名無しさん：2020/09/14(月) 13:49:45.25 ID:RPDeUs6P.net

「なにやってんだよ。無暗に炎吐くからだろ。火事になるだろが」

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