【跳梁跋扈】クッキー☆投稿者オナサポスレ【狐仮虎威】4ｷｬﾊ目

219 ：名無し戦隊ナノレンジャー！：2020/07/16(木) 12:49:24.17 .net

だが、こかちゃは自分が有名になった原因が、しりり兄貴やremmuh兄貴をはじめとした大物MAD作者がいなくなったことによる成り行きであることも心の奥で理解していた。クッキー☆の人口は減る一方。こかちゃの不満の矛先は、ある界隈へと向いていた。Vtuberである。クッキー☆の視聴者が減ったもうひとつの原因は、Vtuberの爆発的なブームによって人口が吸収されたことではないかと睨んでいたこかちゃは存在を認知するやいなやあからさまに敵視した。その敵視には、姦しい嬌声を上げてスパチャを稼ぐVtuberたちから想起される、こかちゃがかつて教室の隅で机に突っ伏していた頃に嫌でも耳にしてきた、何度も同じジャニーズやボーカロイドの不毛な話題を交わす女子たちの黄色い声への私怨も含まれていた。注目を集めたい。視聴者を取り戻したい。
そんなこかちゃが思いついたのが、自分もVtuberになることだった。自分ならあの有象無象達よりもうまくできる。自分にはクッキー☆で築いてきた経験があるからだ。流行っていた牛乳と市長を組み合わせてみたし、声がなくて扱いにくい死相姉貴とぢゆしをフリップボードで喋らせてみた。自分は誰もやったことがない試みを率先してやってきたのだ。先人の猿真似で人気を集めるあいつらとは違う。かつて少しコラボしただけで彼氏面をしてきたあのキモい投稿者の男が褒めた自分の声も、きっと役に立つはずだ。そう信じたこかちゃは他人に作らせたLive2Dモデルを携え、新たな一歩へと踏み出した。
数ヶ月後、そこには簡単に視線を集められることによる性的な快感にも似た心地良さに溺れ、動画制作そっちのけでドン引きするほどの深夜にゲーム配信を重ねるこかちゃの姿があった。それは以前痛烈に非難していたVtuber達と何ら変わないということに、こかちゃが気付くことはなかった。
こかちゃの身バレまで、あと半年。