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興行収入を見守るスレ5723
- 1 :名無シネマさん:2022/10/25(火) 17:30:02.06 ID:B7WlvUyC0.net
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このスレは映画が日本で売れたか売れないか、だけ
作品、人等について語りたい方は関連スレで。実況は実況板で。
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煽り目的の表や同じコピペを繰り返すのはスレの容量を重くする荒らしです。スルー推奨
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海外興行収入、円盤売上は原則禁止。
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>>900を踏んだ人が宣言した上で、>>950までに次スレを立てること、無理な場合は速やかに他の人に頼むこと
>>950を超えて次スレが立たないなら速やかに減速する
スレの流れが速い場合は、確実に立てられる人間が宣言をして900以前にスレ立てをしても可
関連リンク
・MovieWalker(月) http://movie.walkerplus.com/ranking/japan/
・興行通信社(月) http://www.kogyotsushin.com/archives/weekend/
・eiga.com(月) http://eiga.com/ranking/jp
・MOJO http://www.boxofficemojo.com/intl/japan/
・THR.com http://www.hollywoodreporter.com/topic/asia-movies-film-reviews
・THE NUMBERS http://www.the-numbers.com
・文化通信速報 http://www.bunkatsushin.com/news/list.aspx?nc=1
・社団法人日本映画製作者連盟 http://www.eiren.org/toukei/index.html
・週間動員ランキング http://www.kogyotsushin.com/archives/weekly/
・Korean Film Council https://www.kobis.or.kr/
※前スレ
興行収入を見守るスレ5722
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/movie/1666619728/
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- 828 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:03:34.16 ID:5TEczSfJ0.net
- 大男はルビナ姫が気絶したのを見て不気味に笑った。
大男は首を傾げ、人たち指を突き立てて左右に小さく振り挑発する。そして、両手を大きく横に広げる。
「ショータイムはこれからだ! 今からデスゲームを始める。オレが屋敷に仕掛けた爆弾の爆破スイッチを押す。制限時間は三分だ。その間に逃げれば、お前たちの勝ちだ。出口はオレが塞いだ。この絶望を味わうがいい! フハハハハッ」
大男は両手の手首をクロスさせ爆破のジェスチャーをした。
大男は不気味に笑いながら後退して、空間が揺らいで大男は毒ガスの中に消えた。
爆破だって?
なんて残酷なんだ。
僕は床を拳で叩き、大男が消えた方を睨んだ。
背中には嫌な汗をべっとりと掻いている。
麻里亜の治療で少し楽になったが、絶望感で今にも意識が吹っ飛びそうだ。
僕は麻里亜を見る。麻里亜は僕の期待に応える様にゆっくりと瞼を開けた。
- 829 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:03:39.07 ID:l8dKCNVn0.net
- >>812
新規獲得できてないって事か┐(´д`)┌ヤレヤレ
それワンピ的に何の意味があるの?
つまりは今回の映画はワンピとは関係ないって言ってるようなも
Mr.サンデー★2
http://sora.5ch.net/test/read.cgi/livecx/1662296775/
客の感想
「歌はすごいよかったです」
「ウタちゃんのコンサートを見てるみたいだった」
ミヤネ「私も見ましたけど・・・とにかくadoさんの歌唱力が凄い映画でした」
実際関係なさそうで草
- 830 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:03:44.75 ID:5TEczSfJ0.net
- 「チャージ完了。ジン様。三分後にワタシのシールドは強制解除され、ワタシのエネルギーが限界に近づきます。どうしますか?」
麻里亜が片膝を突いたまま、僕に振り向いて冷たく言い放つ。
僕は床に手を突いて、麻里亜の傍に寄る。
「麻里亜、無茶させてごめん。僕がしっかりしていれば、こんなことにはならなかったのに……」
僕は麻里亜の傍で片膝を床に突き、麻里亜の肩にそっと手を載せる。
麻里亜と顔を合わせられず、僕は俯き瞼を閉じて首を横に振る。
「警告。爆破まで三分です。組員は速やかに退避してください。繰り返します……」
その時、感情のない女性の機械音声が監禁室のスピーカーから聞こえる。
僕は絶望に駆られ、両手の掌を床に突き、拳で思いっきり床を叩く。
くそっ。どうすればいいんだ。
考えろ、なにか策があるはずだ。
嫌な汗が頬を伝い顎から滴る。
- 831 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:05.89 ID:5TEczSfJ0.net
- 「警告。爆破まで三分です。組員は速やかに退避してください。繰り返します……」
その時、サイレンとともに感情のない女性の機械音声が監禁室のスピーカーから聞こえる。
僕は絶望に駆られ、両手の掌を床に突き、拳で思いっきり床を叩く。
くそっ。どうすればいいんだ。悔しくて歯を食いしばる。
考えろ、なにか策があるはずだ。床に突いた掌を握り締める。
宙を見つめ、嫌な汗が頬を伝い顎から滴る。
- 832 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:12.50 ID:R9lgQzbK0.net
- 完全に負けてるな一人演技
特典一覧だけじゃ自分で勝てる見込みがないと言ってるようなもんだ
- 833 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:15.78 ID:TXnvk0Xda.net
- >>782
今のところ公開してないですよ
天気が配ったんだからすずめもランダムでしょうな🤣
- 834 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:16.27 ID:5TEczSfJ0.net
- その時、青白い障壁内に暗闇に浮かぶ大男の上半身のアップ映像が映る。
映像が乱れ、大男の不気味な呼吸音が響く。
「諸君、御機嫌よう。寛いでいるかね?」
ノイズの混じった大男の声は勝ち誇ったように不気味に笑っている。
この声は……あいつだ。
「!?」
僕は顔を上げて、大男を睨み据える。
僕は怒りに狂って立ち上がり、青白い障壁内を叫びながら拳で何度も叩く。
- 835 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:33.23 ID:5TEczSfJ0.net
- 大男は挑発するように不気味に笑いながら人差指を突き出して小さく左右に振る。
「死ぬ前にお前たちを拉致した理由を教えてやる。兵器だよ、わかるか? 生体実験のためにお前たちを拉致した。生体兵器開発のために人間を攫い、極秘の研究施設で生体研究を行う。軍事兵器を創るのだ。フハハハハッ。ちょうどいい、完成したばかりの生体兵器シェリアの性能テストをしよう」
大男は椅子から立ち上がり、カメラ目線で奥へと腕を伸ばす。
奥には燃えるような紅く長い髪とオレンジ色の瞳で戦闘スーツに身を包んだ少女が無表情で椅子に座っている。
少女は瞬きもせずに太腿の上で拳を握り締めている。
椅子の後ろで手枷を嵌められ、足には足枷を嵌められている。口にはさるぐつわ。
- 836 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:44.05 ID:5TEczSfJ0.net
- 大男が少女の頭に布を被せ、腰のホルスターからオートマチック銃を抜き、少女のこめかみに銃口を突きつける。
少女は無抵抗で無言のまま。
僕は悲しくなり、涙が滲む。
「やめろ……やめてくれ……」
僕は映像に釘付けになり、両膝を床に突き、俯いて拳で青白い障壁内を叩く。
「オレの名前はジョー。西のアルガスタ、闇の支配者だ。時は来たり、時代は暗黒を迎える!」
大男は引き金を引いて一発の銃声が響く。
「!?」
僕は銃声に驚いて顔を上げる。
- 837 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:04:58.66 ID:IpOCddgx0.net
- うわあ奈良婆降臨🤮
興行収入141億の名作もこんな婆さんに推された所為で天気どころか○器の子ですわ
一周回って天気の子可哀想😭
- 838 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:05:18.29 ID:l8dKCNVn0.net
- >>821
また寝ぼけてんのか┐(´д`)┌ヤレヤレ
天気の子が特典配ったのは125億地点だぞ
鬼滅は特典の分全部引いても最終興行は250億を超える
ワンピは全部引くと40億程度か
- 839 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:05:43.99 ID:5TEczSfJ0.net
- 許さない。僕は、お前を許さない。
僕は歯を食いしばって大男を睨み据える。
少女はぐったりと俯いている。
大男が両手を広げて高笑い、映像はそこでブラックアウトした。
僕は動揺して眼がさざ波の様に揺れ、しばらく青白い障壁内の一点を見つめていた。
悔しくて涙が滲み、手の甲で涙を拭う。
僕はやるせなくなり、拳を握り締めて俯く。
脱出してやる。絶対、脱出してやる。
平気で人を殺す人間を野放しにはできない。
でも、どうすれば。考えるんだ。
ふと頭の中で大男が消える瞬間が過る。
そういえば、あの男はどうやって脱出したんだ?
- 840 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:05:48.04 ID:PZdq8oGUd.net
- >>795
鬼滅は映画効果ではなくフジが朝昼晩ずっとCM流してたおかげ
それでもワンピの最高視聴率の半分もいかなかった
- 841 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:05:57.30 ID:5TEczSfJ0.net
- あの男が消える時、空間が揺らいだ様に見えたけど。
そうだ。あの男が脱出に使った技術を使えれば、ここから脱出できるかもしれない。
でも、僕じゃ無理だ。やっぱり、麻里亜が頼りだ。諦めちゃいけない。
僕は瞼を閉じて首を横に振る。
顔を上げて、僕は希望を胸に麻里亜を見る。
麻里亜は僕に背を向けて両手を横に広げ、両手の掌が青白く光っている。
麻里亜の周りに球形の青白い障壁が形成され、青白い障壁の周りに青白い電気がバチバチと走っている。
麻里亜が無表情で僕に振り向く。
- 842 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:06:12.42 ID:5TEczSfJ0.net
- 「ジン様。私のコアを犠牲に、これより空間移動を展開します。最善の脱出法を検索した結果です。パワーチャージに時間を要します」
麻里亜の眼が寂しそうに顔を戻した。
麻里亜、何をしようとしてるんだ?
嫌な予感がして僕の鼓動が高まり、僕はぐっと胸を押さえる。
「空間移動? 麻里亜、どういうこと? 麻里亜は死んじゃうの!?」
僕は泣きながら麻里亜の首に両手を回して、麻里亜の背中に抱き付く。
麻里亜は僕の手を優しく握った。
「短い間でしたがお世話になりました。ジン様と口づけをした時、ワタシは胸の鼓動が高まりました。これが恋という感情なんでしょうか? ワタシは泣くことができません」
麻里亜はそっと僕の手から自分の手を離し、また腕を広げて掌を広げる。
- 843 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:06:23.87 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕は悔しくて麻里亜の肩を拳で叩く。
「別の脱出法を探せばいいじゃないか! まだ時間はあるだろ!? 麻里亜が死ぬなんて、僕は嫌だからな!」
僕は麻里亜の背中に抱き付いたまま嗚咽する。
こんなの嫌だ。
「時間がありません。ジン様、ワタシはジン様の母親になれましたか?」
麻里亜の冷たい声が棘の様に降ってくる。
僕は溢れる涙を手で拭う。
「……もちろんだよ。麻里亜、僕のこと好きだったんだね。初めて知ったよ、ありがとう。最期に麻里亜とキスできて嬉しかった。麻里亜のことは絶対忘れない」
僕は洟をすする。垂れた鼻水が麻里亜の背中に張り付く。
僕は麻里亜の服に垂れた自分の鼻水を拳でごしごしと擦る。なんだか可笑しい。
夢だと思って、頬を強く摘まむ。痛い、夢じゃない。
- 844 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:06:37.41 ID:5TEczSfJ0.net
- 麻里亜は僕を死ぬ気で守ろうとしている。
麻里亜が本気なんだと理解した。麻里亜との思い出が頭に過る。
麻里亜がメガネを掛けて家庭教師をしてくれたり、麻里亜が色んなことを知っていたり。
麻里亜と一緒に街に出掛けたこと。麻里亜と一緒に遊んだこと。
僕は涙を手で拭う。僕たちを守るために、麻里亜は命を犠牲にする。
だったら、麻里亜を止めちゃいけない。
僕は溢れる気持ちを抑えるように、拳を握り締めた。
僕は片膝を床に突いて立ち上がり、麻里亜の肩にそっと手を載せる。
「ジン様との思い出を共有できてワタシは光栄です。ワタシはジン様とお付き合いしたかったです」
麻里亜が残念そうに俯く。
- 845 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:06:52.54 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕は照れて頭の後ろを掻く。
「そ、そうだね……キ、キスくらいなら、できるんだけどねっ。な、なに言ってるんだろ、僕ってば。アハハハハッ」
僕の頬が恥ずかしさで火照り、頭の後ろを掻きながら、気を紛らわすように愛想笑いする。
そういえば、麻里亜は女の子っぽくなった気がする。僕は麻里亜の背中を見つめる。
あれ? 麻里亜って何歳なんだろ? 見た目は僕より年上な気がするけど。
麻里亜が顔を上げて、僕に振り向く。
「ジン様。私の最期の我が儘です。ワタシはジン様が好きです。もう一度、ワタシと口づけしてくれますか?」
麻里亜の年齢を聞こうとした矢先に、麻里亜の淡い願いが込められた冷たい声が降ってくる。
- 846 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:07:03.88 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕は思わず麻里亜の肩から手を離して後退り、間抜けに飛び上がる。
「え、ええー!? や、やだよっ。恥ずかしいよ……そ、その、心の準備が……」
麻里亜から顔を背け、僕の顔が火照り、気まずそうに人差指で頬を掻く。
もじもじと指を絡めながら僕の視線が、何故か気絶しているルビナ姫にいってしまう。
今のルビナ姫に聞かれてないよね? うわー、恥ずかしくなってきた。
「ワタシは最期までジン様を守ります。ワタシの想いを無駄にするつもりですか? 後悔しないでください」
麻里亜の熱の入った言葉が聞こえる。
僕は俯いて拳を握り締める。
「!? そ、そうだね……」
僕は生唾を飲み込み喉を鳴らし、麻里亜の横顔を一瞥して麻里亜の脇を回り、胸を手で押さえて麻里亜と向き合う。
僕は恥ずかしさで麻里亜の顔をまともに見ていられず、麻里亜から顔を背け瞬きしながら麻里亜を横目で見る。
- 847 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:07:14.39 ID:5TEczSfJ0.net
- スピーカーから警告音のサイレンが鳴り響く。
「爆破まで残り一分です。組員は速やかに退避してください。繰り返します……」
その時、感情のない女性の機械音声が監禁室のスピーカーから聞こえる。
僕は緊張で生唾を飲み込んで喉を鳴らし、両手の拳を握り締める。
意を決して瞼を閉じ、瞼に力を入れてゆっくりと麻里亜と口づけした。
僕の鼓動が高まる。
『ありがとうございます。ジン様、ワタシはこれでプログラムを消去できます。思い残すことはありません』
麻里亜の優しい声が頭に響く。
麻里亜のテレパシーだろうか。
とても心地がいい。
- 848 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:07:20.78 ID:YXqTVVetr.net
- >>768
同じ座席数…?
鬼滅勝たせるためにワンピより多い座席数もってきててワロタ
同じ座席数だと負けちまうもんな
- 849 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:07:23.90 ID:5TEczSfJ0.net
- 「!?」
僕は麻里亜と口づけしたまま、驚いて眼を見開く。
麻里亜も瞼を開く、麻里亜は両手を広げたまま、優しい眼がさざ波の様に揺れ、麻里亜が僕に微笑む。
球形の青白い障壁の青白い電気がバチバチと音を立てて一層激しくなる。
僕は安心してゆっくりと瞼を閉じる。
ありがとう、麻里亜。さよなら……僕は麻里亜にテレパシーを送る。
僕は麻里亜の頬に両手を当てて、麻里亜と濃厚に口づけする。
僕の鼓動のリズムが落ち着いてゆく。
『さよなら、ジン様……』
麻里亜の声が耳に残る。
麻里亜のメッセージの様に耳鳴りがする。
- 850 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:07:36.44 ID:5TEczSfJ0.net
- 警告サイレンが鳴る中、激しい揺れとともに、向こうで天井が崩れる音が聞こえる
「爆破まで30秒前。カウントダウン開始します。これより臨界点突破。繰り返します……」
感情のない女性の機械音声が監禁室のスピーカーから聞こえる。
その時、雷が落ちた様な衝撃と轟音が響き、次の瞬間に物凄い重力が僕にのしかかり、僕は押し潰されそうになり苦しくて声を漏らす。
息苦しくて息が荒くなる。ゆっくりと瞼を開けると、麻里亜が僕の唇から離れてゆっくりと瞼を開ける。
麻里亜は僕に微笑む。写真で見た母さんの笑顔がそこにあった。
麻里亜の身体から無数の光の玉が溢れ天に昇ってゆく。
麻里亜は魂が抜かれた様に静かに瞼を閉じて僕に寄り掛かった。
僕は麻里亜を抱き締め、天に昇ってゆく麻里亜の光の魂を仰ぐ。
- 851 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:07:47.35 ID:5TEczSfJ0.net
- 周囲の景色が物凄い勢いで変わってゆく。映像の巻き戻しのように廊下を抜け、玄関を抜けていく。
次の瞬間には、大きな噴水の傍に空間移動していた。
正面には大きな屋敷が建っている。
ゆっくりと球形の青白い障壁が、青白い電気を激しく走らせながら、火花を散らして消えてゆく。
次の瞬間、屋敷が大爆発して、爆風で僕は麻里亜の身体から離れ、麻里亜に手を伸ばすが爆風で吹っ飛ばされる。
僕の身体がくの字に吹っ飛び、僕は車のドアに激突して、僕は痛みで顔をしかめながらゆっくりと顔を上げる。
車のドアは爆風の衝撃で凹んでいた。誰かが近づいてくる影が見える。
僕はそこで気絶した。
- 852 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:05.21 ID:5TEczSfJ0.net
- 次の瞬間、屋敷が大爆発を起こす。
爆発の熱気が僕を襲い、爆発の熱気が僕の髪を撫でる。
ガラスの破片、壁の破片が僕の腕を掠め、僕は麻里の胸に顔を埋めて痛みで顔をしかめる。
爆風の強い力に押されて僕は麻里亜の身体から離れ、麻里亜に手を伸ばすが僕は爆風で吹っ飛ばされる。
僕の身体がくの字に吹っ飛び、僕は噴水の傍に停めてあった白いバンのサイドドアに激突。
僕は痛みで顔をしかめながらゆっくりと顔を上げる。
振り向くとバンのサイドドアは爆風の衝撃で凹んでいた。
顔を戻すと、誰かが僕に近づいてくる揺らいだ影が見える。
僕はそこで気絶した。
『ジン様。起きてください。危険が迫っています』
暗闇の中で、僕の頭に麻里亜の声が響く。
- 853 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:12.63 ID:TXnvk0Xda.net
- 天気の特典が初日はないからセーフという謎な根拠草
- 854 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:15.04 ID:5TEczSfJ0.net
- 麻里亜? どこなの?
僕は暗闇の中で辺りを見回す。
『あの男が来ます。ワタシはジン様の心で生きています』
麻里亜の声が聞こえなくなると、光が射した様に僕の視界が明るくなり、僕は顔の前を手で遮る。
「!? ぐっ」
次の瞬間、急に誰かに首を絞められて息苦しくなり、僕は瞼を開ける。
あの男がバンの傍で僕の首を絞め上げ、僕は大男の腕を拳で何度も叩く。
大男の腕を爪先で蹴って必死に抵抗する。
苦しくて言葉が喉に引っかかって出せない。
- 855 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:27.48 ID:5TEczSfJ0.net
- 大男は僕を睨み、不気味に喉の奥で笑っている。
「外の空気はどうだ? やはり、あの女の力か。あの女を甘く見ていた。言え、あの女は何者だ!?」
大男は噴水の傍の石畳に横になって倒れている麻里亜を力強く指さす。
僕は歯を食いしばって大男の手首を両手で押さえ、首を横に振る。
麻里亜のことは何も知らない。父上なら、麻里亜のことを知っているはずだ。
大男はつまらなそうに鼻で笑う。
「まあいい。オレの邪魔をする奴は容赦せん」
大男は僕の首から手を放し、麻里亜に振り向いてバンのトランクに向かう。
- 856 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:38.37 ID:5TEczSfJ0.net
- 大男が自分の首から手を離した時に、僕はお尻を地面に打ち付けた。
お尻を優しく擦り、首を押さえて咳き込む。
あいつ、麻里亜になにする気だ。
やめろ。麻里亜は僕が守る。
僕はゆっくりと立ち上がり、よろけながらバンのサイドドアに凭れて咳き込む。
大男の背中を睨み据え、バンのサイドドアに凭れながら、僕はバンのトランクに移動する。
大男は鼻歌を歌いながらバンのトランク開け、トランクの中からポンプアクションショットガンを取り出す。
ポンプアクションショットガンの銃身を見つめ、片目を瞑ってポンプアクションショットガンを構える。
大男は麻里亜に振り向き、ポンプアクションショットガンに弾を装填してゆく。
- 857 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:48.08 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はバンのトランクに凭れて咳き込む。
「やめろ。麻里亜に手を出すな……」
僕はポンプアクションショットガンに手を伸ばして、ポンプアクションショットガンの銃身を掴む。
大男は僕の手を払いのけ、片手でポンプアクションショットガンの銃口を僕の顔に向ける。
「邪魔をするなら撃つぞ。顔に風穴を開けたいか?」
僕は黙り込んで、大男から顔を背ける。
大男は勝ち誇った様に喉の奥で笑い、ポンプアクションショットガンを肩に担いで麻里亜の元へと向かう。
- 858 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:08:49.51 ID:YXqTVVetr.net
- >>807
????
- 859 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:09:03.96 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はバンのトランクに凭れて、大男の背中を睨み据える。
あの男を止めないと。
僕はバンのトランクを離れて、よろけながら大男の元へと向かう。
大男は麻里亜の元に寄ると麻里亜の肩を片足の爪先で乱暴に蹴り、麻里亜をうつ伏せにさせる。
大男は不気味に笑って麻里亜の肩を踏んづけ、ポンプアクションショットガンを肩に担いだまま、呻りながら麻里亜の顔を覗き込む。
大男は訝しげに顎に手を当てて顎を擦る。
「まだこの女のコアは生きてるな。この女が動いたら厄介だ。オレがこの女のコアを破壊する。おっと、邪魔はするなよ?」
大男はポンプアクションショットガンの銃口を麻里亜の胸に向けて僕に振り向き、人差指を僕に突き出して小さく左右に振る。
- 860 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:09:24.24 ID:5TEczSfJ0.net
- 「くっ。やめろ……やめてくれ……」
僕はやるせなくなり、地面に両膝を突いて俯く。
「それ以上近づくとこの女を撃つぞ。この女のコアを破壊してもいいのか?」
大男の冷たい声が聞こえる。
麻里亜を助けたい気持ちと僕の命が天秤に掛けられた気分だ。
気持ちは僕の命にぐらつく。
僕は生唾を飲み込み喉を鳴らす。
「わ、わかった。これ以上近づかない……」
僕は俯いたまま、拳を握り締める。
なんとなく顔を上げて、麻里亜の様子を見る。
- 861 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:09:34.67 ID:5TEczSfJ0.net
- 大男は顔を戻し、ショットガンを肩に担いで、麻里亜を見下ろして残念そうに首を横に振る。
「残念だよ。お前みたいな優秀な戦士が、うちの部下に欲しかった」
大男は麻里亜の胸にポンプアクションショットガンの銃口を向け、引き金を引こうとしている。
僕は悔しくて歯を食いしばって地面を拳で叩き、麻里亜に手を伸ばして叫ぶ。
「よせ! 話が違うだろ! 麻里亜ぁぁぁぁぁ!」
その時、大男の背後に向かって剣を横に構えて靴音を響かせ、大男の背中に剣を振り上げるルビナ姫。
「ジョー! あなたの好きにはさせない!」
次の瞬間、硬い金属音が鳴って火花が散り、ジョーが振り向きもせずにルビナ姫の剣を受け止め刀身を握り潰す。
ルビナ姫の剣の刀身がガラスの様に砕け散った。
ルビナ姫がジョーの背中で肩で息をしながら砕けた刀身を握った腕を垂らし、驚愕の表情を浮かべて後退る。
- 862 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:09:43.70 ID:5TEczSfJ0.net
- 「ル、ルビナ姫!?」
僕は驚いて腰が抜けて盛大に尻餅をつく。
な、なにやってんだよ。キミは大人しくしてればよかったんだ。余計なことを。
あの男を倒すのは、麻利亜しか無理だ。
でも、どうすれば、麻里亜は目覚めるんだ。
くそっ。僕たちじゃ敵わない。毒には毒を。
僕はジョーを睨み据えて、歯を食いしばって拳を握りしめる。
ジョーがルビナ姫に振り返って、ポンプアクションショットガンを肩に担ぎ、ルビナ姫に振り向いて掌を向けて喉の奥で笑う。
「余計な真似をしてくれる。姫にはしばらく眠ってもらおう」
ルビナ姫に向けられたジョーの掌が紅く光り、ルビナ姫はジョーの掌から放たれた衝撃波で吹っ飛んだ。
ルビナ姫は顔の前で腕をクロスさせてくの字に吹っ飛び、噴水に背中が激突して気絶した。
ルビナ姫が握っていた剣がするりと落ちる。
- 863 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:09:59.59 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はルビナ姫を助けようと立ち上がり、よろけながらルビナ姫の元に向かう。
ルビナ姫。キミの勇敢な行為は称賛に値するよ。僕がその目撃者だ。
麻里亜、ごめん。後で助けるから待っててくれ。
僕は麻利亜に振り向く。
大男が麻利亜に振り返り、ショットガンの銃口を麻利亜の胸に向ける。
えっ? 僕は嫌な予感がして鼓動が高まり、胸を手で押さえる。
落ち着け。麻里亜は大丈夫だと言い聞かせて深呼吸する。
大男の呼吸音が響き、不気味に笑う。
「手間取らせやがる。フハハハハッ。さらば、同胞よ!」
一発の重たい銃声が響き、麻利亜の身体から衝撃波が放たれ、麻利亜の身体から火花が散る。
- 864 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:10:09.51 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はやるせなくなり、その場で両膝を床に突き俯く。
「そ、そんな……麻利亜……」
両手の掌を地面に突き、俯いて拳で地面を何度も叩く。
麻里亜を助けていれば、こんなことにはならなかったかもしれないのに。
なんで僕はルビナ姫を助けようとしたんだよ。くそっ。
僕は悔しくて涙が滲んで、手の甲で涙を拭う。
その時、門から車やバイクのエンジン音が近づき、やがて僕たちの前で急停止する。
僕は驚いて顔を上げる。なんだ?
パトロール隊のレスキュー車だ。エアバイクまである。
エアバイクはタイヤがなくて、エンジンが掛かると宙に浮くバイク。水上も走れるから便利だ。
でもエアバイクはパトロール隊の乗り物なんだよね。カッコイイけど。
パトロール隊が来たってことは、僕たちは助かったのか?
僕は緊張で生唾を飲み込み喉を鳴らし、固唾を呑んで見守る。
- 865 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:10:09.54 ID:PZdq8oGUd.net
- >>829
ワンピ1巻からまた売れたから確実に新規いるぞ
ブックオフに売られまくった鬼滅と逆で
- 866 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:10:24.76 ID:5TEczSfJ0.net
- その時、正門をぶち破って車やバイクのエンジン音が近づき、やがて僕たちの前で急停止する。
僕は驚いて顔を上げる。なんだ?
パトロール隊のレスキュー車のバンだ。エアバイクまである。
エアバイクはタイヤがなくて、エンジンが掛かると宙に浮く近未来バイク。水上も走れるから便利だ。
でもエアバイクはパトロール隊の乗り物なんだよね。カッコイイけど。
パトロール隊が来たってことは、僕たちは助かったのか?
僕は緊張で生唾を飲み込み喉を鳴らし、固唾を呑んで見守る。
エアバイクに跨って黒い制服を着た隊員が次々にエアバイクから降りて、ヘルメットを脱ぎヘルメットをシートの上に置く。
隊員はジョーの元へと駆け寄り、ジョーを取り囲む。
- 867 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:10:36.42 ID:5TEczSfJ0.net
- 隊員は一斉に腰のホルスターからオートマチック銃を抜いて、オートマチック銃をジョーに構える。
その時、レスキュー車の運転席のドアからヘルメットを被ったオレンジ色の制服を着た隊員が下りてくる。
ヘルメットを弄りながら、レスキュー隊員が僕に駆け寄ってくる。
レスキュー車の車内で無線が入り、男性の声で何か喋っている。
「ルビナ姫から緊急発信があった。お前はジョーだな。ここで何している!?」
一人の隊員が声を張り上げ、ジョーに訊く。隊長だろうか。
ジョーは不気味に喉の奥で笑い、ポンプアクションショットガンを肩に担いで隊長を睨む。
「姫がパトロール隊を呼んだか。オレの計画が狂ったな、まあいい」
ジョーは左右に首を振り、隊員たちを見回す。
- 868 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:10:48.38 ID:5TEczSfJ0.net
- 計画? なんのことだ?
僕が物思いに耽っていると足音が近づいてきた。
レスキュー隊員が僕の両肩に手を置いて身体を軽く揺らす。
「君、大丈夫か?」
レスキュー隊員は僕の顔を覗き込む。
僕は声を掛けたレスキュー隊員の顔を見て頷く。
「は、はいっ」
僕はジョーが気になって、ジョーに視線を戻す。
レスキュー隊員が僕に微笑んで、僕の肩に手を回す。
「もう大丈夫だ。歩けるかい?」
レスキュー隊員が立ち上がって歩き始める
- 869 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:10:57.43 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕は数歩歩いてルビナ姫に振り向いて俯く。
「あ、あの……僕はまだここにいます。ルビナ姫が心配で、僕にも責任があるんです……」
レスキュー隊員は「そうか」と言って、それ以上何も言わなかった。
レスキュー隊員は噴水で気絶しているルビナ姫の元に僕を連れて行ってくれた。
「キミはここで休んでなさい。私は救急箱を取ってくる。傷の手当てをしよう」
レスキュー隊員が噴水で気絶しているルビナ姫の隣に僕を座らせて、レスキュー隊員はレスキュー車に向かって走った。
僕は隣のルビナ姫に振り向いて微笑む。助けに来たよ。
僕は噴水に凭れて、ジョーをぼんやりと眺める。
- 870 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:11:09.14 ID:TXnvk0Xda.net
- >>838
ワンピは天気みたいにランダムじゃないぞw
鬼滅は特典ひいたら30億くらいだろ
- 871 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:11:16.43 ID:5TEczSfJ0.net
- ジョーはポンプアクションショットガンを肩に担いだまま、挑発するように片手で肩を竦めて首を傾げて隊長に近づく。
ジョーが隊長の傍に来ると、ジョーは隊長の頭を掌で子犬のようにくちゃくしゃに撫で回した。
「どうした? オレを逮捕しないのか? それとも、令状がないのかな? 上に許可取ってこい。その間にオレは逃げるぞ?」
ジョーは調子に乗って頭を撫で回した隊長の顎にポンプアクションショットガンの銃口を突きつける。
そのまま隊長の顎をくいっと上げて、隊長の顔の前で指を鳴らして挑発する。
「隊長、今がチャンスです。ジョーを逮捕しましょう。このまま見逃すんですか?」
隊長の隣に立っていた隊員がジョーにオートマチック銃を構えたまま、隊長の顔を覗き込む。
ジョーは首を傾げて、ポンプアクションショットガンを隊長の隣の部下に銃口を向ける。
部下の顔が引きつって小さい悲鳴を上げ、ジョーから顔を逸らす。ジョーにオートマチック銃を構えたまま。
- 872 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:11:28.20 ID:5TEczSfJ0.net
- 隊長は瞼を閉じて首を横に振る。
「できない……上の命令が出ないんだ。上の連中は裏でジョーと繋がってる。私にはどうすることもできない……」
そして、隊長は悔しそうに俯き、震える手でオートマチック銃を下ろす。
部下が隊長に振り向く。
「で、ですが……」
部下の震えた小さな声が聞こえる。
隊長は隣の部下にオートマチック銃の銃口を顔に向ける。
「私は上に脅されているんだ! これも家族を守るためだ。お前にも大事な人がいるだろ!? お前たち銃を下ろせ!」
隊長は隊員たちの顔を見回しながらオートマチック銃の銃口を隊員たちの顔に向けてゆく。
- 873 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:11:37.70 ID:5TEczSfJ0.net
- 隊員たちは顔を見合わせながら、オートマチック銃を下ろす。
ジョーは高見の見物が終わって不気味に喉の奥で笑う。ポンプアクションショットガンを肩に担ぎ、僕に背を向けて隊長の肩に肘を置く。
隊長は魂の抜けた人形の様に俯いている。隊員たちは心配そうに隊長を見ている。
ジョー隊員たちを見回して、ポンプアクションショットガンの銃口を隊員たちに向けてゆく。
「お前たちの正義はちっぽけなもんだ。逆らうこともできず、従順で犬のように尻尾を振っていればいい。お小遣いを減らされたくなければ、オレに逆らわないことだ。法など、偽りに過ぎん。そうだろ? 闇も光なのだ」
ジョーは親指で自分を差して、「西のアルガスタを支配しているのはオレだ」、言葉を吐いて隊員たちに言い聞かせる。
そして、ポンプアクションショットガンを肩に担ぎ、隊長の肩に手を回して空を仰いで不気味に喉の奥で笑う。
- 874 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:11:47.96 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はジョーの背中を睨み据え、歯を食いしばり、拳を握り締める。
僕は黙って見ているのか? 僕じゃ何も出来ない。
ジョーに逆らえず、ただ支配される。そんなの国じゃない。
どうすることもできないのか?
ジョーは一人の隊員を指さして首を傾げる。
「お前、似ているな。オレが嫌いだった親父に」
ジョーが隊長の肩から離れて、指を差した隊員の元に向かい、ポンプアクションショットガンの銃口を隊員の顎に突きつける。
そのまま隊員の顎をくいっと上げる。
隊員の顔が引きつり、小さく悲鳴を上げて気まずそうに視線をジョーから逸らす。
- 875 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:11:58.24 ID:5TEczSfJ0.net
- ジョーは隊員の顔を覗き込んで、不気味に喉の奥で笑う。
「オレの親父は、生体兵器のために実の息子であるオレを実験台にしたのだ。その結果、オレは化け物になった。オレは親父を憎み、この手で親父を殺した。オレの中で殺意が芽生え、母親も兄も殺した。オレは化け物になったのだ。フハハハハッ。お前を見ていると思い出す。親父をな」
隊員がジョーから顔を背けたので、ジョーは口許を押さえて、自分に顔を向けさせる。
隊員の顔が引きつり、「こ、殺さないでくれ」と、生唾を飲み込み喉仏が動く。
ジョーは隊長に顎をしゃくり、喉の奥で楽しそうに笑う。
「お前が殺せ。自分の部下を殺すか、それともお前が死ぬか」
ジョーはポンプアクションショットガンを肩に担ぎ、肩を竦めて首を傾げて後退った。
ポンプアクションショットガンを肩に担いだまま、腰に手を当てて、楽しそうに二人の高見の見物をしている。
- 876 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:12:09.27 ID:5TEczSfJ0.net
- 隊長はジョーが指さした部下にオートマチック銃の銃口を静かに構え、震える手で部下にオートマチック銃の銃口を向ける。
「……できない。自分の部下を殺すなんて、私にはできない。職を辞めた方がマシだ……」
隊長は泣きながらオートマチック銃を下ろし、俯いて胸のバッチを取って地面に落とす。
部下も静かに俯き、拳を握り締める。
「隊長……僕も職を汚すなら、ここでバッチを捨てます」
部下は胸のバッチを取って地面に放り投げ、オートマチック銃も放り投げる。
ジョーは瞼を閉じて片手で肩を竦め、残念そうに首を横に振る。
「ショーを見れなくて残念だよ。お前たちの敬意を込めて、オレがお前たちの正義を散らしてやる」
- 877 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:12:18.70 ID:5TEczSfJ0.net
- ジョーはポンプアクションショットガンを構えて、隊長と自分の父親似だと指さした隊員を撃つ。
二人は抵抗することなく、ジョーに撃たれて仰向けに倒れた。
そ、そんな。
僕は目の前で起きたことを、黙って見ているしかなかった。
僕が無力だから? 僕は瞼を閉じて首を横に振る。違う、そうじゃない。
僕が立ち上がろうとしたら、横からルビナ姫の手が伸びてきて僕を制する。
ジョーは喉の奥で不気味に笑いながら、ポンプアクションショットガンを下げて倒れた隊長の元に向かう。
隊長の傍でポンプアクションショットガンを肩に担いで、片膝を地面に突いて膝の上に腕を載せて屈み込み、ジョーは隊長の顔を覗き込む。
隊長の開いた瞼をジョーは片手で閉じ、ジョーは瞼を閉じて胸の前で静かに十字を切る。
- 878 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:12:28.08 ID:5TEczSfJ0.net
- 「戦士よ、安らかに眠りたまえ」
ジョーが立ち上がり、何故かポンプアクションショットガンを投げ捨てる。
「降参だ。好きにするがいい」
ジョーは隊員を見回しながら、その場でゆっくりと両膝を地面に突き、両手を高く上げた。
どういうことだ?
意図的に降参したのか?
ルビナ姫に手で制されたまま、僕の眼が動揺でさざ波の様に揺れている。
その時、ルビナ姫がおもむろに起き上がり、よろけながらジョーの元に向かう。
僕はルビナ姫を眼で追う。
- 879 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:12:43.80 ID:PZdq8oGUd.net
- >>853
奈良は前は効果ないからセーフつってたぞw
- 880 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:12:49.52 ID:GG8YyDald.net
- >>829
SNSだとルフィとウタの関係性についても高く評価されてるからそれは無い
アニメおたくだからアニメしか指標が無いんだろうけど評価の低いアニメは見ないから関係ない
もういいよ、自分の見たいものだけ見て好都合な条件下でのみ勝利宣言してるだけだし
お前と違って暇じゃ無いので寝るね
どう足掻いてもクオリティでも興収でもRED>天気は確定
これは特典は関係ない、見てみりゃわかる
Yahoo映画評価
RED 3.9
天気 3.6
- 881 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:12:50.52 ID:5TEczSfJ0.net
- 「お、おい」
僕はルビナ姫の背中に手を伸ばす。
キミが行ったところで、どうなるっていうんだ。
僕はどうなっても知らないぞ。
僕はルビナ姫の背中に手を伸ばしたまま、ルビナ姫を静かに見守る。
ルビナ姫が鬱陶しそうに髪を掻き上げる。
「あなたたち、何してるの? 突っ立ってないで、さっさとジョーを拘束しなさい。それでも国を守る人間なの? ジョーを逃がすつもりかしら? 答えは目の前に出ているでしょ?」
ルビナ姫が隊員の間を割って入り、ジョーの前まで歩み寄る。
ルビナ姫はスカートを捲って太ももに巻き付けて装着したホルスターからオートマチック銃を抜いて、ジョーにオートマチック銃を構える。
- 882 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:13:04.21 ID:5TEczSfJ0.net
- 隊員の一人がルビナ姫に驚いて振り向き、死人でも見るようにまじまじとルビナ姫の顔を見る。
「ひ、姫様……気絶してたんじゃ……」
隊員たちが顔を見合わせている。
ルビナ姫はオートマチック銃をジョーに構えたまま、ジョーを睨み据える。
「目の前で人が死んだのよ!? 私は暢気に寝てられない。もう甘えてる私じゃないの。ジョー、動かないで。あなたの身柄を拘束し、ゾット刑務所に連行します。そこで罪を償いなさい。時間が罪深さを教えてくれるわ。少しでも動いたら撃つわよ?」
ルビナ姫がよろけて、傍の隊員が慌ててルビナ姫の肩を両手で支える。
- 883 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:13:14.74 ID:5TEczSfJ0.net
- ジョーはルビナ姫に振り向いて、ルビナ姫を睨んで不気味に喉の奥で笑う。
「まだ立てるか、姫よ。オレを逮捕するのか? 面白い。お前になにができる?」
ジョーが喉の奥で笑い、挑発するようにルビナ姫を指さし、人差指を突き出して人差指を小さく左右に振る。
ジョーは人差指をルビナ姫に向けて、人差指の指先から赤いレーザーを放つ。
赤いレーザーはルビナ姫の肩を貫く。
「うっ」
ルビナ姫は顔をしかめてオートマチック銃を地面に落とし、怪我を負った肩を押さえる、
ほらみろ。足手まといになっただけじゃないか。
僕は拳を握り締める。
- 884 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:13:25.14 ID:5TEczSfJ0.net
- 王女のくせに、自分で何も出来ないのに無茶して。
僕は歯を食いしばる。もう我慢できない、黙って見ているのは嫌だ。ルビナ姫を助けないと。
僕は噴水から立ち上がって、よろけながらルビナ姫の元へと向かう。
ジョーは両膝を地面に突いたまま緑のシャツの袖を捲って、デジタル腕時計を見て空を仰ぐ。
「時間だ。オレはこれからズール砂漠に新型ミサイルのテストに向かう。ミサイル一つで街が吹っ飛ぶ。会場には悪どもが集まっているのでな。さて、幾らでミサイルが売れるかな?」
ジョーは挑発する様に人差指を突き出し小さく左右に振り、両手首をクロスさせて爆発のジェスチャーをして、不気味に喉の奥で笑う。
ジョーが立ち上がろうとすると、ルビナ姫が地面に落としたオートマチック銃を素早く拾い上げて、片手でジョーを撃った。
ジョーはそのままの態勢で首を傾げ、不気味に喉の奥で笑う。不気味な呼吸音が響く。
- 885 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:13:26.79 ID:weyVZWwWa.net
- とりま、特典いらんから
あばら骨、アムステルダム、
シャイニーシュリンプス2、
天間荘の三姉妹、貞子DX
オネアミス。これは観る
- 886 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:13:34.98 ID:5TEczSfJ0.net
- 街が吹っ飛ぶ新型ミサイル?
そんなことさせない。
僕は拳を握り締める。
ルビナ姫が自分を支えてくれている隊員の脇腹を乱暴に肘で小突く。
「なにしてるの!? さっさとジョーを拘束しなさい!」
ルビナが顔をしかめて両膝を地面に突き、怪我をした肩を手で押さえたままジョーに顎をしゃくり大声で叫ぶ。
隊員たちが驚いて顔を見合わす。
「は、はっ!」
隊員がジョーの元に駆け寄り、制服のポケットから銀色の輪っかを取り出し、ジョーの両手首に銀色の輪っかをかける。
すると、銀色の輪っかはぴっと機械的な音が鳴ってジョーの両手首に締まる。
ジョーが隊員に連行されてゆく。
ジョーが連行されてパトロール隊のバンに乗り込もうとしたとき、ジョーが空を仰ぎ人差指で空を指さす。
- 887 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:13:49.75 ID:5TEczSfJ0.net
- その時、噴水の傍の石畳に影が現れ、少しずつ影が大きくなる。
隊員たちが不思議そうに空を見上げる。
ルビナ姫が額に手を当てて空を見上げ、僕も空を見上げる。
空から四つのパラシュートをつけたジープの装甲車が風に揺られながらゆっくりと落ちてくる。
ジープの屋根にはミサイルが二発積まれて固定されてある。
ジープの装甲車が地面に近づく時、運転席の窓から銀色の筒が落ちてきた。
地面に落下した銀色の筒は転がりながら、筒の穴から白いガスが噴出された。
- 888 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:14:02.81 ID:5TEczSfJ0.net
- その時、噴水の傍の石畳に影が現れ、少しずつ影が大きくなる。
「なんだあれは?」
隊員たちが不思議そうに空を見上げる。
隊員たちの顔が影で翳る。
ルビナ姫が額に手を当てて空を見上げ、僕もルビナ姫を見習って空を見上げる。
空から四つの黒いパラシュートを付けたジープの装甲車が風に揺られながらゆっくりと落ちてくる。
ジープの屋根にはミサイルが二発積まれ、しっかりとベルトで固定されてある。
ジープの装甲車が地面に近づく時、運転席の窓から銀色の筒が落ちてきた。
- 889 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:14:19.41 ID:5TEczSfJ0.net
- 地面に落下した銀色の筒は転がりながら、筒の穴から白いガスが噴出された。
数秒後に隊員の悲鳴が聞こえる。
「ぐあああああ!」
次々に隊員が地面に倒れる重い音が聞こえる。
僕はパニックに陥り、なんとなくルビナ姫を見る。
ルビナ姫が慌てて口元を手で覆いながら、スカートのポケットから二枚のハンカチを取り出す。
ハンカチで口元を覆い咳き込みながら、ハンカチを手に持ってスカートの裾を持ち、慌てて僕の元へ駆け寄る。
僕はルビナ姫を見習い、慌てて袖で口許を押さえる。
白いガスに目を凝らす。また毒ガスなのか? それとも、ジョーの新しい兵器か?
- 890 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:14:29.36 ID:5TEczSfJ0.net
- こんなの惨すぎる。罪のない人を殺すなんて。
許せない。僕は片手で拳を握り締める。
ルビナ姫が僕の傍に来ると、僕はルビナ姫からハンカチを受け取り、口元をハンカチで覆った。
ルビナ姫は僕と手を繋ぎ、パトロール隊のバンに顎をしゃくって駆け出す。
ルビナ姫の足元がおぼつかずこけそうになり、慌てて僕がルビナ姫を抱いて支える。
ルビナ姫が僕から離れて頷き、僕たちはパトロール隊のバンに向かって再び駆け出す。
ガスが生き物のように辺りに満ちてゆく。
ガスが僕たちを死の世界に誘うために白い手を伸ばす。
- 891 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:16:14.61 ID:5TEczSfJ0.net
- ガスから逃げるため、僕たちがパトロール隊のバンに向かう途中。
近くでジョーの不気味な呼吸音が聞こえる。
「シェリア、遅かったな。五分遅れだ。輸送機の離陸が遅れたか?」
不気味に喉の奥で笑う声が聞こえる。
僕の横を一人の少女が通り過ぎる。僕は驚いて少女に振り向く。
ルビナ姫は少女を無視している。そんな状況じゃないんだろうな。
少女は紅く長い髪と目許を覆う黒いバイザーを装着し、戦闘スーツを身に包んでいた。オレンジ色の瞳が黒いバイザー越しに鋭く光る。
僕は思わず立ち止まって少女の背中を見送る。
やがて少女の影がガスの中に吸い込まれるように消えた。
ルビナ姫が僕の手を引っ張って僕は我に返る。
僕はルビナ姫に振り向くと、ルビナ姫はハンカチを口許で押さえたまま首を横に振る。
- 892 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:16:27.65 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫の意思が伝わり、僕は頷く。
僕たちは手を繋いだまま、パトロール隊のバンに向かって駆け出した。
僕は走りながら首を傾げる。
あの子、どこかで見た様な……紅い髪、オレンジ色の瞳。どれも特徴的だ。
そうだ。麻利亜の空間移動の時に、映像に映ってた女の子だ。
あの子、麻里亜と似てたから印象に残ってる。
名前はシェリアだったかな。でも、あの子はジョーに撃たれて死んだはずじゃ……
僕は否定するように瞼を閉じて首を横に振る。まさかね。
ガスの中でオートマチック銃の銃声が聞こえる。僕は動揺して振り向く。
数秒後にドアが閉まる音が聞こえて、エンジン音が遠ざかる。
くそっ。何が起こってるんだ。僕は動悸で息が荒くなる。
ガスが晴れないと見えない。麻里亜を助けないと。
- 893 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:16:34.86 ID:weyVZWwWa.net
- おまえら、あばら骨の
レポート期待しとけよ
- 894 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:16:36.28 ID:5TEczSfJ0.net
- でも、今はガスを吸うと危険だ。ガスが晴れるまでバンの中で待たないと。
ルビナ姫がパトロール隊のバンのスライドドアを開けて、僕を片足で蹴って乱暴に中に押し込む。
ルビナ姫が乱暴にスライドドアを閉め、僕はドアを閉める音に驚いて両耳を両手で塞ぎ、片目を瞑る。
ルビナ姫が運転席のドアを開け、運転席に座り、運転席のドアを勢いよく閉める。
僕はハンカチを乱暴にシートに投げつけ、シートから身を乗り出す。
「何する気だよ! ガスが晴れるまで待つんだ、麻里亜を助けないと」
車内の上にはショットガンやマシンガン、さらには弾や手りゅう弾が金属ベルトで固定されている。
- 895 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:18:30.36 ID:5gd+tm+Y0.net
- 3年半前、まだコロナウイルスのコの字も
世の中に広まっていない頃…
要介護の年寄りを抱えながら
仕事に悪戦苦闘するワイに助手として会社が送り込んできたのが
齢29の既婚女性だった
何でも結婚〜出産を経て、子どもが保育園に通うようになったので
職場復帰を兼ねての着任とかで、なかなかの才女とのウワサが
伝わってきたものの、当時のワイには余計なお節介以外の何ものでもなく
「1、2ヶ月様子を見たら、理由をでっち上げて突き返そう」くらいの
つもりだった
ところが、一緒に仕事をしてみると意外にもこれが大当たり
仕事は迅速にこなすし、機転は利くし、数週間ののちには
こっちが舌を巻くほどになっていた
たちまち意気投合したワイと彼女は
外回りに出て時間が余ったときなどはいそいそとホテルへ…
などとことは決してなかった反面
「行っちゃおうか」「行っちゃいましょう」なんて言い合っては
二人でこっそりユナイテッド浦和へしけ込む仲になった
- 896 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:19:50.50 ID:weyVZWwWa.net
- 俺の勘ではあばら骨より
天間荘のほうが地雷くさい
予告が薄すぎ150分あるのに?
あれかよ。あばら骨は
一発の魅力秘める
- 897 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:20:42.57 ID:weyVZWwWa.net
- 完
- 898 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:23:38.88 ID:upJ2pfTur.net
- あーばらあーばらあーばら ばらばら
ぼーぶ
ぼーぶ
- 899 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:24:32.75 ID:upJ2pfTur.net
- せっぼね せっぼね せっぼね
びっしりししゅー
- 900 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:24:37.12 ID:39x0W3Cua.net
- あぼーん途切れたぞ
手動で荒らすの疲れましたってか?
だらしねえな
- 901 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:25:00.37 ID:5gd+tm+Y0.net
- やがて、二人で映画を鑑賞した後は
近場のカフェに入って感想を語り合うのが定番に
「ミュンスターバーグが」「バラージュが」
「蓮実重彦が」「ドゥルーズが」と熱弁するワイの話を
彼女はニコニコしながら聞いていたものだが
今から思えば、そんなささやかな脱線も
仕事に家庭に子育てに奔走する彼女にとっては
ちょっとした息抜きになっていたのだろう
やがては彼女の鑑賞眼もめきめき上達し
映画館を出てタリーズの席に着くなり、開口一番
「今日のはダメでしたね」なんて言うまでになっていた
- 902 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:25:07.41 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫は僕を無視して、ハンドルの傍のエンジンスタートボタンを押す。
ぴっと機械的な音が鳴ってエンジンが掛り、警告音が車内に響く。
運転席のモニターが赤く点滅している。
「警告。車内に異常な神経ガスの侵入を察知しました。これより空調システムを起動します」
感情のない女性の機械音声が車内に響く。
運転席のクーラーやエアコンの通風口から、掃除機の様な音とともに車内に漂うガスが吸い取られてゆく。
- 903 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:25:40.82 ID:39x0W3Cua.net
- もう寝るので>>910さんスレ立てお願いしますー
ごめんねー🙏
- 904 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:25:41.63 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫が運転席から振り向く。
「ガスが晴れるまで待ちましょう。ガスが晴れたら飛ばすわよ!」
僕は窓の向こうの濃いガスの中、目を凝らして運転席の背もたれを拳で叩く。
「ふざけるな! 麻里亜を置いていけない! 麻里亜を助けないと……」
僕はスライドドアを開けて、今すぐにでも麻里亜を助けに行こうとする。
ルビナ姫がドアをロックしたのか、ぴっと機械的な音が鳴る。
スライドドアを開けようとしても開かない。ドアにロック解除も見当たらない。
「警告。外は神経ガスが満ちているため、外に出るのは危険です。死亡率100%」
感情のない女性の機械音声が車内に響く。
僕はシートから身を乗り出して、歯を食いしばってルビナ姫の襟首を掴む。
「ここから出せ! なにしてるんだ!」
狂ったようにルビナ姫の横顔を睨み据える。
- 905 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:25:55.58 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫が僕の手を払いのけ、僕に振り向いて僕の肩を掴んで必死に揺らす。
「あなた、どうしちゃったのよ!? まだ彼女に執着してるの!? 彼女はもう戻らないのよ!? 今やるべきことがあるでしょ!? 彼女なら隊員が弔いしてくれるわよ……他の隊員は恐らくガスにやられたでしょうね……」
ルビナ姫が僕の肩から手を離し、俯いて首を横に振る。
僕は怒りが込み上げ、またルビナ姫の襟首を掴む。
「そんなことはどうだっていいんだ! 父上の研究所で麻里亜を修理してもらえば、なんとかなるかもしれないだろ!」
僕は歯を食いしばってルビナ姫を睨み、片手の拳を握り締める。
- 906 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:26:04.18 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫がまた僕の手を払いのけて、僕の頬を平手で思いっきりぶつ。
肌と肌が触れる鈍い音が響く。
「甘えてるんじゃないわよ!? 逝ってしまった人は戻らないの。たとえ彼女がアンドロイドでも。目を覚ましなさい! これで、あたなに説教された借りは返したわよ? おあいこよ」
ルビナ姫はそっぽを向いて腕を組み、窓の外を寂しそうに見つめている。
運転席の窓にルビナ姫の悲しい顔が映る。
僕の眼が動揺でさざ波の様に揺れて、ルビナ姫にぶたれた頬を指先で擦る。
やがてやるせなくなり、シートにゆっくりと腰を下ろして俯く。
「な、なにするんだよ……あ、ありがとう、ルビナ姫。おかげで目が覚めたよ、僕が間違ってた。もう麻里亜は戻らない。僕たちができることを、今やろう……」
僕は滲んだ涙を手の甲で拭い、洟をすすった。
- 907 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:26:12.98 ID:5TEczSfJ0.net
- その時、窓を叩く音がして、僕は顔を上げて窓に振り向いた。
「た、助けてくれ……」
手や顔の皮膚が溶けて焼けただれ、変わり果てた隊員の姿。
やがて隊員が苦しそうに眼を剥いて喉元を掻き毟って、その場に血を吐きながら倒れた。
これは現実だ。ジョーが描いたシナリオなんだ。
僕は気分が悪くなって吐きそうになり、慌てて口許を押さえて窓から顔を背ける。
ルビナ姫が気分を紛らわすために小さい音量で音楽を掛けてくれる。
「これがジョーのやり方よ。ジョーを倒さない限り、深い闇は晴れない。こうしている間にも、西のアルガスタに危機が迫ってるわ。なんとしても、私たちでジョーを止めるわよ」
- 908 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:26:21.31 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫が振り向いて、僕に拳を突き出す。
僕はルビナ姫の拳に自分の拳を重ねる。小さな涙を拭って。
「ジョーはズール砂漠に向かったはずだ。ガスが晴れてからジョーを追いかけよう」
ルビナ姫から拳を離し、車内に二人きりという状況に僕は急に恥ずかしくなって顔が火照る。
慌てて両手を振りルビナ姫から顔を背ける。
気を紛らわすために人差指で頬を掻き、ルビナ姫を横目で瞬きしながら見る。
ルビナ姫が額に手を当てて瞼を閉じて首を横に振る。
「私、ちゃんと運転できるかしら。一応、訓練で運転はしたことあるけど。操作を覚えてないのよねぇ」
ルビナ姫が腕を組んで顎に人差指を当てて天井を仰ぎ、心配そうに首を傾げながら唸る。
- 909 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:26:30.86 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はわざとらしく咳払いする。
「あ、あのさ。僕はあなたじゃないから。ジンって名前があるんだ。今度から名前で呼んでよ……」
僕は後頭部を掻きながら、恥ずかしそうにルビナ姫を上目遣いで見る。
ルビナ姫の顔が狐に頬を摘まれたような顔をしてきょとんと瞬きしている。
「えっ? あっ、ああ、そうね。でも、ジンこそ王女である私を気安くルビナ姫って呼んでるじゃない? ま、まあ、しょうがないわね。特別に私のことをルビナ姫って呼んでいいわよ」
ルビナ姫は顔が火照って、慌てて運転席に向き直る。
運転席に向き直る際にハンドルに肘をぶつけたらしく、ルビナ姫は痺れた肘を手で擦っている。
- 910 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:26:40.61 ID:5TEczSfJ0.net
- しばらく気まずい二人の沈黙が続く中、ガスが少しずつ晴れてきた。
僕はゆっくりと後部座席から身を乗り出して、ルビナ姫に振り向く。
「あのさ、本当に運転できるんだろうね? なんか心配なんだけど?」
ルビナ姫の胸を見て、僕は唾を飲み込んで喉を鳴らす。
ルビナ姫が僕に振り向いて手刀打ちで僕の頭を軽く叩く。
「そんなに心配? じゃ下りる? ジンは大人しく後部座席で座ってればいいのよ。助手席に座ったら邪魔になるだけ。いい? 私が運転するわ」
ルビナ姫が呆れたように額に手を当てて瞼を閉じ、首を横に振ってため息を零す。
- 911 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:26:52.11 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はルビナ姫から目を逸らし、不安でため息が零れた。
ルビナ姫の胸を見て、僕の鼓動が高まって胸を手で押さえる。
「わかったよ。僕は後部座席で大人しく座ってる」
僕は口を尖らせて訝しげにルビナ姫を見ながら、後部座席に腰を下ろして後頭部で手を組む。
ルビナ姫が窓を一瞥して、瞼を閉じて肩を竦めてため息を零した。
「ガスが晴れてきたわね。これでも非常時に運転できる免許を持ってるのよ? まあ、免許は私の部屋にあるけど。これでも色んな訓練を受けたんだから」
ルビナ姫は瞼を閉じたまま額に手を当て、首を横に振っている。
僕はルビナ姫の肩に手を置いた。
「早くしないとジョーに追いつかなくなる。運転頼んだよ」
ルビナ姫は僕に振り向いて僕の肩に手を置き、僕に優しく微笑む。
「ええ。ジンの力が必要だわ。ご協力感謝します」
- 912 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:01.50 ID:5TEczSfJ0.net
- その時、運転席のモニターから映像と音が流れた。
「緊急速報。街中をジープの装甲車が暴走中。現在、ヘリで追跡中です。ナビゲーションしますか?」
感情のない女性の機械音声が車内に響く。
遠くでヘリコプターの飛ぶ音が聞こえる。
ルビナ姫は慌てて運転席のモニターに振り向いた。
「了解。ナビゲーション開始」
ルビナ姫が両手でハンドルを握り、気合充分に手を動かしている。
僕は後部座席に腰を下ろし、シートベルトを締めて天井の手摺を掴み、生唾を飲み込んで喉を鳴らした。
- 913 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:11.16 ID:5TEczSfJ0.net
- 運転席のモニターの映像と音が消えて真っ暗になる。
「登録外のため、あなたは運転できません。スロットにIDカードを通してください」
感情のない女性の機械音声が響き、警告音が車内に鳴り響く。
ルビナ姫が両手でハンドルを叩く。
「どうなってんのよ! IDカードなんて持ってないわよ!」
ルビナ姫はやるせなくなり、ハンドルに頬をくっつけてぶつぶつと文句を言っている。
どうするんだよ。
このままじゃ、ジョーに追いつかなくなる。
僕は腕を組んで唸った。
- 914 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:24.00 ID:5TEczSfJ0.net
- 運転席のモニターの映像と音が消えて真っ暗になる。
「登録外のため、あなたは運転できません。スロットにIDカードを通してください」
感情のない女性の機械音声が響き、警告音が車内に鳴り響く。
ルビナ姫が両手でハンドルを叩く。
「どうなってんのよ! IDカードなんて持ってないわよ!」
ルビナ姫はやるせなくなり、ハンドルに頬をくっつけてぶつぶつと文句を言っている。
- 915 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:26.00 ID:upJ2pfTur.net
- すたみな ズタズタにさせる
くるぶし スタンガンなみの ひだりあし
はだかいっかん がりがり
ひとよんで
アバラボブ
- 916 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:33.20 ID:5TEczSfJ0.net
- どうするんだよ。
このままじゃ、ジョーに追いつかなくなる。
僕は腕を組んで俯き、口を結んで唸った。
ルビナ姫が気合を入れて頬を両手で二度叩いた。
「しっかりしなさい、ルビナ姫。私は王女でしょ。諦めないわよ。ジン、IDカードを探してちょうだい。車内にあるはずよ」
ルビナ姫が運転席から身を乗り出して、助手席のダッシュボードを開けて書類を手探りしている。
書類をダッシュボードに入れ過ぎたのか、ダッシュボードから書類が雪崩の様に落ちる。
ルビナ姫が「ああもう」と文句を垂らし、頭を掻きながら座席の下に落ちた書類を拾い上げてゆく。
- 917 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:48.05 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕は書類を拾い上げるルビナ姫を見て頷き、シートベルトをゆっくりと外した。
「僕もIDカード探すの手伝うよ」
僕は後ろに振り向き、後部座席の上に雑に置いてあった黒いジャケットを手に取る。
胸にパトロール隊のロゴがある。ジャケットの両ポケットを手探りしてみるけど、IDカードはない。
あるのは丸めたレシートだけだった。
黒いジャケットを丁寧に畳んで、後部座席の上に置く。
ルビナ姫が乱暴にダッシュボードを閉める音が聞こえ、僕はルビナ姫に振り向く。
「もぉ、IDカードないじゃない! どこにあるのよ!」
ルビナ姫が頭を掻きながらの文句が聞こえる。
- 918 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:27:58.48 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕は運転席で茶封筒の中身の書類を取り出したり、茶封筒の中を見たり、IDカードを必死に探しているルビナ姫を見る。
僕はルビナ姫を見て微笑む。ふと運転席にかけてある黒いジャケットに目がいき、僕は腕を組んで首を傾げた。
意外とポケットにIDカードがありそうだな。運転席にジャケットがかけてあるし。
僕は身を乗り出して、運転席にかけてある黒いジャケットの胸ポケットを手で探ってみる。
何か写真の様な手触りがして、僕はジャケットからそれを抜き取った。
それは、隊員の家の庭でバーベキューをした時の家族写真だった。
息子と娘が笑顔で紙の小皿に盛られた肉を美味しそうにフォークでほおばっている。
- 919 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:28:08.96 ID:5TEczSfJ0.net
- 二人とも頬に小さなバーベキューソースが付き、息子はカメラから顔を背けている。
娘は愛犬シェパードと頬擦りしてピースを決めている。
夫が妻の背中に手を回して、二人ともカメラ目線で笑顔だ。
写真を撮ったのは誰だろ? 家族の誰かだろうか?
写真の裏には撮影日が手書きで書かれ、『これが僕たちの家族だ』と、メッセが添えられている。
男性の顔を見つめる。彼はジョーの父親に似ているという理由で、ジョーに殺された。
隊員の家族写真を見ているうちに、ジョーの非情なやり方に心がいたたまれなくなった。
僕は拳を握り締め、瞼を閉じて首を横に振る。がくっと肩を落とし、瞼を閉じたまま俯く。
この家族写真を見て、彼は仕事していたのだろうか。
僕はそっと胸ポケットに写真を戻そうとしたら、ルビナ姫の手が写真に伸びた。
- 920 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:28:18.84 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫の指先が震えている。
「その写真……」
ルビナ姫が写真を手に取り、隊員の家族写真を見つめる。
数秒後にルビナ姫は洟をすすり、口許を手で押さえて嗚咽する。
ルビナ姫が無言で瞼を閉じて首を横に振り、口許を手で押さえたまま嗚咽して、写真から顔を逸らして僕に写真を返す。
僕は写真をジャケットの胸ポケットにそっと入れる。
泣いているルビナ姫を放っておき、僕は運転席にかけてあるジャケットの右ポケットを手探りする。
IDカードはなく小銭と飴玉が幾らか入っていて、僕は俯いてポケットに小銭と飴玉を戻す。
今度はジャケットの左ポケットを探る。頭の中でさっきの家族写真の映像が流れる。
- 921 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:28:29.51 ID:5TEczSfJ0.net
- 何かカード状の手触りがして僕は顔を上げてそれをゆっくりと抜き取る。
それはIDカードではなく、隊員の免許書だった。エドワードアーヴィング巡査35歳。
彼がジャケットのポケットに免許書を入れて、そのまま忘れたのだろうか。
これが彼の最期の任務になるとは知らずに……僕は瞼を閉じて首を横に振る。
僕は免許書に写った彼の笑顔を見て俯き、泣いているルビナ姫に免許書を差し出す。
「ねぇ……IDカードはなかったけど、隊員の免許書がジャケットのポケットに入ってた……」
僕はゆっくりと顔を上げて、ルビナ姫を静かに見つめる。
- 922 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:28:37.53 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫が涙を指で拭い、僕から免許書を受け取って免許書に目を落とす。
数秒後に口許を押さえて嗚咽した。
「……彼は、ジョーの父親に似ているだけで、ジョーに殺された……なんてジョーは非情なのかしら……残酷で、冷酷な男。それがジョーよ……残された家族のためにも、私は彼の家族に会うわ……そうね。運転できるかどうかわからないけど、スロットに彼の免許書を通してみましょう」
ルビナ姫が滲んだ涙を指で拭い、僕から免許書を受け取り頷く。
ルビナ姫は運転席のモニターのカードスロットに免許書を通してみる。
僕たちの祈りが通じたのか、機械的な音が鳴った。
「登録者確認、エドワードアーヴィング巡査。彼は現在IDカード更新手続き中のため、免許書での運転を許可します」
感情のない女性の機械音声が車内に響く。
- 923 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:28:46.35 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕たちは顔を見合わせて片手で叩き合う。
僕は胸を撫で下ろす。なんだか複雑な気持ちだ。
「本人確認のため、声紋と指紋を確認します。ハンドルに手を掛け喋ってください」
感情のない女性の機械音声が響き、ルビナ姫をテストするみたいだ。
ルビナ姫が運転席のモニターに振り向く。
僕は運転席に肘をかけて頬杖を突く。
ここまでシステムが厳しいのに、西のアルガスタは無法地帯だからな。
こんなシステム、ジョーが居る限り無意味だ。
- 924 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:28:55.05 ID:5TEczSfJ0.net
- ルビナ姫がハンドルを両手で乱暴に叩く。
「なんでよ! 私は王都ガランの王女、ルビナ姫よ! 犯罪者じゃないんだから! 非常時なのに! 頑固な機械ね! 少しはお利口になりなさいよ!」
先ほどの哀愁が吹っ飛んで、怒りで運転席のモニターを睨んで舌を出している。
「……声紋と指紋を確認した結果、エドワードアーヴィング本人ではありませんでした。ですが、先ほどの声紋と指紋を検索した結果、王都ガラン王女ルビナ姫と一致したため、特別に運転を許可します。データを本部に送信します」
感情のない女性の機械音声が響き、静かにエンジンが掛かる。
- 925 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:29:05.04 ID:5TEczSfJ0.net
- 「や、やったっ! やったわよ! ジン!」
ルビナ姫が顔を輝かせて僕に振り向く。
僕たちは互いに手を取り合って、踊って喜び合い、両手を高く叩き合わせる。
お互いに抱き付き、お互い身体から離れると顔が近くにあったので互いに顔が火照り慌てて二人は顔を背ける。
僕は気まずくなり人差指で頬を掻いている。
「視界、良好。天気、良好。交通状況、一台の暴走車在り。警告、ルビナ姫の運転歴が短いです。安全ドライブのため、ワタシがアシストします。ブレーキペダルを踏んだままハンドブレーキを下げ、シフトをドライブにシフトチェンジしてください」
- 926 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:29:14.45 ID:5TEczSfJ0.net
- 僕はハンドブレーキとシフトを指さしてルビナ姫に教えた。
これくらい本で読んだことあるから知ってる。
ルビナ姫が袖を捲って首を傾げながら、ハンドブレーキを下げたり、シフトをチェンジしたりしている。
すると、急なアクセル音とともに、バンが後ろに急発進し始めた。
ルビナ姫がパニックになりクラクションを鳴らす。
「な、なんでぇぇぇぇぇ!」
ルビナ姫が絶叫して慌ててハンドルを切る。
車が左へ右へと後進暴走が続く。
バンは停めてあったエアバイクに接触したり、レスキュー車に接触したりしていた。
- 927 :名無シネマさん:2022/10/26(水) 02:29:25.57 ID:5TEczSfJ0.net
- 「警告。現在、車が暴走中……ルビナ姫の運転適性率20%。事故率100%。そのため、緊急停止します」
感情のない女性の機械音声が響き、警告音が車内に鳴り、急ブレーキが掛かって噴水に激突する。
僕は座席から飛び出して、後ろに引っ張られて背中をシートに打ち付ける。
後ろを振り向くと、麻里亜が倒れていた所に何故か麻里亜の姿が消えていた。
顔を戻して、僕は瞼を閉じて首を横に振る。
そうだよ。もう麻里亜は逝ったんだ。僕は前を見て歩くんだ。
ルビナ姫が両手の拳でぽかぽかと頭を叩いている。
「私の運転がそんなに信じられないの! もう、どうなってんのよ!」
ルビナ姫が両手で頭を掻きむしっている。
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