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アカデミー賞 OSCAR 94

551 :名無シネマさん:2024/01/08(月) 16:41:44.08 ID:4OMO/kzTp.net
>>550
違うんだ、宇多丸の映画時評から一部転載するね

『で、当初はですね、これはやっぱり普通に考えたらそっちを進めるんでしょうね、FBI捜査官トム・ホワイト役前提でディカプリオ、それでストーリーを検討して、進めていったわけです。なんだけど、やっていくうちに、これはもうみんな、結構一同が……このプロダクションノートによれば、「これ、違くね?」っていう感じにみんななっていった、ということですね。

要は原作ノンフィクションも……このトム・ホワイトを主役にしても、たとえば彼は、フーバーに後年、すごい軽んじられていくわけですね。彼はテキサス・レンジャー出身で、フーバーの、なんというか都会的な組織みたいなイメージに合わない、っていうことで、非常に軽んじられていく。なのに、「フーバーさん! なんか今度、(自分たちのかつての仕事を)映画化するらしいですね! そしたら俺、全然協力しますんで!」「ああ、はいはい。うん、いい。ありがとう」みたいな(笑)、こんな感じの扱いを受けて。そこも、味わい深いっちゃ味わい深いんですけど。

ただ、それはその方向でやると結局は、「白人男性ヒーローが、かわいそうなマイノリティたち、弱者のために活躍しました」という、それこそさっき言った『連邦警察』っていうあの映画と本質的には変わらない、旧態依然とした形に陥ってしまうんじゃないか?ってことに、みんなそこで気づいたわけですね。しかも、その彼が登場するシーンとかを想像するだに、スコセッシが「こんな映画、もう腐るほど観てるだろう? そんなのやってもしょうがないだろう」みたいな(ことをプロダクションノートで言っている)。あと、ディカプリオ的にもおいしくない、みたいなことを考えたり。で、ここで発想を大転換したというのがこれ、なにしろ本作の大英断だし、ここで勝ちが決まった、って感じですね。』

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