【外交/南シナ海】東アジアサミット、名指しで中国批判の首脳なし　経済支援を切り札に抑え込む [11/13]

かじりむし ★＠＼(^o^)／

東アジアサミット:名指しで中国批判の首脳なく　南シナ海
http://mainichi.jp/select/news/20141114k0000m030120000c.html
毎日新聞　2014年11月13日　23時21分

　【ネピドー隅俊之】ミャンマーの首都ネピドーで１３日に開催された東アジ
アサミットでは、参加１８カ国のほとんどが南シナ海問題に言及したが、名指
しで中国を批判した首脳はいなかった。直前に北京で開かれた米中首脳会談で、
中国の習近平国家主席は米国との協調関係の演出に成功。東アジアサミットで
も経済支援を切り札に領有権を巡り対立するフィリピンなどを抑え込んだ格好
で、南シナ海での実効支配を進める思惑に変わりがないことを示した。

　「南シナ海の情勢は全体的に安定しており、航行の自由と安全は保障されて
いる」。サミットに出席した中国の李克強首相はそう主張し、南シナ海問題の
平和的な解決が重要だと繰り返した。

　中国は今年５～７月、西沙（英語名パラセル）諸島近海での石油掘削を巡り、
ベトナムと激しく衝突した。

　さらに、南沙（英語名スプラトリー）諸島で岩礁埋め立ても進めた。軍用機
の滑走路建設が目的と見られ、フィリピンは制空権確保のためだと非難。主要
７カ国（Ｇ７）首脳会議でも懸念が表明されるなど、国際的な対中批判が強ま
った。

　サミット直前に開催されたアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）のホスト
国だった中国は、ＡＰＥＣ成功のため、周辺国との対立が表面化するのを避け
ることに腐心した。

　新華社通信によると、習氏は１０日に北京でベトナムのチュオン・タン・サ
ン国家主席と会談。１１日にはフィリピンのアキノ大統領と立ち話をして「意
見の不一致がある問題を処理する上で、いくつかの共通認識ができた」と強調
した。

　米中首脳会談では、軍艦船などの偶発的衝突防止の連絡メカニズムの導入な
どで合意。中国のある海洋問題専門家は「（米中の）協調姿勢は南シナ海など
での緊張緩和に向けて中国も望むものだ」と評価する。だが、その一方で「だ
からといって南シナ海での中国の正常な発展は阻害されないし、中国の立場が
揺らぐと解釈すべきではない」と強調した。

　中国側には、強硬姿勢は控えつつ、南シナ海の実効支配を強化する下地を作
りたい狙いがある。李氏はサミットで、習氏が打ち上げた４００億ドル（４兆
６２２０億円）規模の「シルクロード基金」を紹介。ＡＳＥＡＮ加盟国に優先
的に融資することも表明し、経済支援をちらつかせた。

　オバマ米大統領はＡＰＥＣや東アジアサミット、１５日に豪州で始まる主要
２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議などを通じ、アジア重視の姿勢を改めて発
信する考えだ。しかし「米国が自国の利益を犠牲にしてまでフィリピンを守っ
てくれる保証はない」（フィリピンの政治学者）と、懐疑的な声も上がり始め
ている。

【外交/南シナ海】東アジアサミット、名指しで中国批判の首脳なし 経済支援を切り札に抑え込む [11/13]

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