【米国】中国人同業者の参入で打撃、米国でヘアウイッグ（かつら）を扱う韓国系住民が窮地に―米メディア[1/22]

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　米国でヘアウィッグ店を営む韓国系住民が、中国からやってきた同業者との激しい競争によって窮地に立たされているという。
米メディアのフィラデルフィア・トリビューンの報道を、雨果網が２１日紹介した。

　この数十年、アフリカ系米国人が使用するウイッグ市場において、韓国系住民は重要な位置を占めていた。この市場は
競争が少なかったうえ、韓国系住民と韓国の紡績工場が緊密なつながりを持っていたことで、米国ウイッグ市場の優位性を
際立たせていた。

　米国には韓国系住民が経営する美容製品店が約８５００軒あり、毎年の売り上げは２億米ドル（約２３７億円）に上ると
みられている。客の７０％はアフリカ系米国人だ。

　しかし、各種産業のグローバル化が進む中で、韓国系住民が持っていたウィッグ業界でのアドバンテージは消えつつある。
韓国国内の労働コストが急上昇し、ウイッグメーカーの多くが低コストの中国へ移転したのだ。その結果、韓国系住民が営む
美容製品店はかつての賑わいを失ったばかりか、苦境に陥ってしまったのだ。

　アトランタの韓国美容製品供給協会主席は「消費者はより安価な美容製品を求め始めた。多くの中国人が業界に
入ってきたことで、韓国系住民の店の売り上げが減り続けている」と語る。また、世界的な景気後退により信用貸し市場も委縮し、
多くの韓国中小企業が米国の銀行から融資を受けづらくなったことも背景に挙げた。

　ある韓国系住民は、米国の銀行からお金を借りようとしたところ、言語コミュニケーションの問題からうまくいかず、仕方なく
韓国人コミュニティの銀行から融資を受けたという。利息は米国の銀行より高く、借りられる金額も小さかったが、言葉の問題なく
融資が受けられたことで満足したとのことだ。

　近ごろ高価なウイッグを盗まれる案件が急増していることも、業界の韓国系住民に立ちはだかるもう１つの試練になっている。
車で乗り付けて集団で品物を奪う手口で、狙いは数千ドルのウィッグを盗んでいく。彼らは１０００ドル（約１１万８０００円）の
品物が盗まれれば破産の危機に瀕するのだ。現在、店主らは現地の警察に協力を求めており、盗まれた商品の一部を
すでに取り戻したという。

（編集翻訳　城山俊樹）

フォーカスアジア　2015年01月22日
http://www.focus-asia.com/socioeconomy/photonews/407150/