【朝鮮日報】中国人客がのんびり免税ショッピング、航空機引き返す[5/5]

もろ禿

Chosun Online | 朝鮮日報
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中国人客がのんびり免税ショッピング、航空機引き返す

　先月14日午前、仁川国際空港には航空機の出発時刻が迫っても搭乗ゲートに来ない中国人の男女乗客に呼びかけるアナウンスが慌ただしげに響き渡った。この日、中国安徽省合肥行きの
飛行機に乗って帰国の途に就くはずだった20代の中国人カップルを探す放送だった。飛行機の出発時間ギリギリに空港に到着した2人は、やっとのことで出国手続きを終えて飛行機に荷物を載せた。
ところが、空港スタッフに案内されて搭乗ゲートに走っていた女性客が突然、「免税店の引渡所でグッチのバッグを受け取るのを忘れた」と言い出し、脚を止めた。空港スタッフと男性客は「免税品を
受け取る時間はないから購入を取り消して飛行機に乗ろう」と説得したが、この女性客は「バッグを受け取るまでは飛行機に乗れない」と駄々をこねた。結局、このカップルは飛行機の搭乗をあきらめ、
ブランドのバッグを受け取ることを選んだ。

　だが、そうしたやりとりの間、2人が乗るはずだった飛行機は離陸のため滑走路まで移動していたため、2人が乗らないことを確認してからゲートに引き返さなければならなくなった。「乗客が乗らない
場合は、その乗客の荷物も下ろさなければならない」という保安規定に基づき、2人の荷物を下ろすためだ。中国人旅行客の「ブランド嗜好（しこう）」が138席の飛行機を引き返させたというわけだ。

　中国人観光客の増加に伴い、観光業界では「ヨウク（游客＝観光客）が食べさせてくれる」という話が出ているが、仁川空港や航空会社は彼らが原因で苦労が絶えない。仁川空港免税店で
買い物をしたり、免税品引渡所で品物を受け取ろうと待っていたりする「慢慢的（のろのろ）ショッピング」で時間通りに飛行機に乗れないケースが続出しているからだ。韓国のある航空会社関係者は
「中国人客が空港スタッフに案内されて搭乗ゲートにあたふた走っていったり、出発10分前に搭乗手続きカウンターに来て『乗せろ』と抗議したりする姿は当たり前の光景になった。この間はある中国人
女性客が離陸2分前に搭乗ゲートに飛び込んできて『母がシャネルのバッグを買うというから遅れている。少しだけ待ってほしい』と泣き付いてきたものの、結局1人で飛行機に乗って帰った」と言った。

チャン・ヒョンテ記者