【朝鮮日報】国際社会に「アベノミクスは隣国窮乏化政策」と訴えよ　カン元長官「円安は韓国経済に悪夢をもたらす」

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国際社会に「アベノミクスは隣国窮乏化政策」と訴えよ
為替戦争で日・中に遅れを取る韓国、取るべき選択は?

　中国政府が4月末から1兆5000億元規模の担保付き補完貸出（PSL）を実施し、大規模な金融緩和に
乗り出した。PSLは中央銀行に当たる中国人民銀行が市中銀行の保有する債券を担保に低金利で資金を
貸し出す制度。中国はまた、巨額の経常収支黒字が元高を誘発しないようにするため、海外での
資源投資、企業買収などの目的でドル資金を海外に放出している。その結果、今年第1四半期
（1－3月）に中国は経常収支では790億ドルの黒字を出したが、資本・金融収支では1590億ドルの
赤字だった。

　日本は中国に先立ち、量的緩和（中央銀行が債券を買い取る方式による資金供給）を断行し、
攻撃的に円安誘導を図っている。日本銀行の量的緩和政策で、円相場は1ドル＝124円台で推移して
おり、円は3年半で65％も下落した。

　日本と中国がグローバル為替戦争に加わり、自国の利益を極大化する一方、韓国は韓中日の為替
戦争で最も出遅れており、事態が慢性化している。ウォンは対ドルで過去3年半に3.6％上昇し、
輸出企業の競争力低下を招いている。遅ればせながら、韓国銀行も政策金利を過去最低の年1.75％
まで引き下げたが、中日両国による大規模な金融緩和と利下げに対応するには力不足だ。

■為替戦争で先行する日中

　中国人民銀行（中央銀行）は昨年11月、今年は3月、5月に政策金利を0.25％ずつ引き下げた。今年
2月には預金準備率を0.5％引き下げ、2カ月後にはさらに1％引き下げた。2回の預金準備率引き下げ
だけで市中には約300兆ウォン（約33兆5000億円）の資金が放出されたと試算されている。それでも
不足で、人民銀は担保付き補完貸出（PSL）まで導入した形だ。

　中国経済金融研究所のチョン・ビョンソ所長は「景気浮揚のために中国当局がさらに預金準備率
などを引き下げる可能性がある」と指摘した。

　日本は2013年4月に量的緩和に突入した後、昨年10月からは追加的量的緩和で資産買い取り規模を
年間80兆円に増やした。円安効果で日本は今年3月、過去7年で最高となる2兆7953億円の経常収支
黒字を上げるほど、輸出競争力を回復した。先月中旬、米連邦準備理事会（FRB）のイエレン議長が
年内利上げを明言したことで、ドル高が強まり、円安も加速している。

　急激な円安は中国けん制のために米国が日本との同盟を強化し、円安を黙認しているためだとの
見方もある。日本が米国とアジア太平洋地域の防衛を分担し、外交力で為替問題を解決しているとの
とらえ方だ。ハイ投資証券のパク・サンヒョン研究員は「急激な円安にも米国内で不満の声がほと
んど出ない理由は、米日の蜜月関係に答えを探さなければならない」と指摘した。

李陳錫（イ・ジンソク）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/06/06/2015060600382.html

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