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【鈴置高史】米国も今度は許す? 韓国の核武装 核抑止論が専門の矢野義昭客員教授に聞く(1)[6/11]

2 :ねこ名無し ★@\(^o^)/:2015/06/11(木) 04:28:29.30 ID:???.net
>>1の続き)

矢野:でも、核の縛りが緩くなったのも事実です。米国の同意――暗黙裡の同意も含みますが――さえあれば、韓国は核開発に動けるようになったのです。

「黙認の時代」が始まる

「核の黙認」の時代が始まるというのですね。

鈴置:米国の外交誌で「アジアの同盟国に核を持たせるべきか」で議論が起きました。

 2014年1月30日、The National Interestは戦略国際問題研究所(CSIS)のデヴィッド・サントロ(David Santoro)シニア・フェローの「Will America's Asian Allies Go Nuclear?」を載せました。

 「韓国や日本が核武装に走る可能性が出てきた。その際、米国はそれらの国との同盟を打ち切るべきだ。核拡散防止条約(NPT)体制の崩壊を呼ぶからだ」との主張です。
はっきり言えば、韓国や日本の核武装は何があっても止めるべきだ、との意見です。

 これに対し、新アメリカ安全保障センター(Center for a New American Security)のエルブリッジ・コルビー(Elbridge Colby)フェローが2月28日、同じ雑誌に「Choose Geopolitics Over Nonproliferation」を寄稿して反論しました。

 その主張は見出し通り「事実上破綻している核不拡散を守るよりも、同盟国をつなぎ止めておく方が重要だ」です。

 2つの意見は真っ向から対立します。が、共通点もあります。「北朝鮮が核兵器を持ち、中国が膨張するのに対抗し、韓国や日本が核武装に走るのは当然だ」との認識です。

日本も核を持て

矢野:ちょうどその頃、日本に対して核武装を勧める米国の安全保障専門家が登場しました。ウォルドロン(Arthur Waldorn)ペンシルバニア大学教授が2014年3月7日の日本経済新聞で「核武装の勧め」を書いています。

鈴置:そうでした。経済教室欄に寄稿した「米国との同盟、過信は禁物」ですね。肝心の部分は以下です。

・日本のミサイル迎撃システムは、おそらく世界の最先端だが、英国やフランスに匹敵するような安全保障を提供できないことは明確に理解する必要がある。
・システムが「飽和状態」になってしまう、つまり対処できる以上の攻撃にさらされる可能性があるからだ。
・大規模な通常兵器と核兵器を開発している敵対的な中国を背景に、これらの事実は、日本がこれまで考慮してこなかった、政治的に微妙だが現実的で避けることのできない問題を突きつける。
・日本が安全を守りたいのであれば、英国やフランス、その他の国が保有するような最小限の核抑止力を含む包括的かつ独立した軍事力を開発すべきだ。

2014年に変わった米国の姿勢

なるほど、はっきりと核武装を勧めていますね。

矢野:この記事が載った少し後、訪日した別の米国の安保専門家も少数の日本人の前で核武装の勧めを説きました。

 「日本は米国から原子力潜水艦を購入すべきだ」との言い方でした。核武装を前提にした議論でして、核ミサイルを発射するためのプラットフォームも必要だから整備しろ、という意味です。

 米国の専門家の間では「日本人に対し、核武装を認めるような発言をしてはならない」との暗黙の合意がありました。でもそれが、2014年初めを境に突然、変わったのです。

鈴置:矢野さんは2014年に核抑止に関する共同研究のため、フランスに滞在されました。欧州の専門家は「アジアの核」をどう見ているのでしょうか。

ドゴールの核の独立

矢野:フランスの複数の核の専門家が「韓国が核兵器開発を念頭に置いていることは我々も承知している。驚くにはあたらない。北朝鮮がそれを実際に進めていてかつ、韓国には潜在能力があるからだ」と語っていました。

 これが世界の常識的な見方でしょう。日本は被爆国ですから国民は核に対し強い忌避感を持ちます。しかし、韓国人に核アレルギーはありません。そして過去に侵攻してきたうえ、今も厳しく敵対する国が核兵器を持ちつつあるのです。

 東西冷戦下の1960年、フランスは初の核実験に成功し、核保有国となりました。「米国の核の傘の信頼性への不信」からです。

 米国は様々の特恵と引き換えに、仏の核の引き金も共同で持とうと持ち掛けました。しかし、フランスは拒否したのです。当時のドゴール大統領は「どの国も、自分のためにしか核の引き金は引かない」と信じていたからです。

 旧・西ドイツのアデナウアー首相も核を持ちたかった。しかし敗戦国であり、フランスや英国など他の欧州諸国からの不信感が根強く、とても持てなかった。そこで「核シェアリング」の権利を確保しました。

(続く)

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