【埼玉】韓国白菜の本格栽培始める　日高の高齢農業者グループ[9/07]

ねこ名無し ★＠＼(^o^)／

　日高市の高齢農業者グループが、キムチの本場・韓国の白菜の種を使い、キムチ用白菜の栽培を本格的に始めた。東京都新宿区の在日韓国人経営者らでつくる新宿韓国商人連合会（呉永錫（オヨンソク）会長）がキムチに加工し、県内外で販売する予定だ。
今年は朝鮮半島からの渡来人が同市を中心とする地域に高麗（こま）郡を建郡してから千三百年の節目にもあたり、関係者は「一層の日韓友好につながれば」と期待する。　（服部展和）

　韓国白菜の本格栽培に乗り出したのは、日高市高麗地区の五十～八十代の農家でつくるグループ「高麗高齢者農業生産集団」のメンバーら十一人。連合会側の提案を受け、二〇一四年から二年間、試験栽培に取り組んだのが始まりだ。

　一昨年は、韓国から取り寄せた四種類の白菜の種から計約二千株を栽培。昨年、その中から最もうまく成長した一種類を選び、計約二千株を育てた。
この白菜で作ったキムチは、県内のスーパーで「日高市産キムチ白菜使用　熟成生キムチ」の商品名で販売され、人気を集めた。本格栽培を始めた今年は、計約五千平方メートルの畑で約一万三千株を栽培する。

　「ここで作る白菜は甘みが強いのが特徴。本場のキムチにすると、その甘みが引き立つ」と、同集団の比留間俊夫集団長（７６）は自信をのぞかせる。比留間さんは「この辺りの土地は乾燥すればかちかちに固まり、雨後の水はけもよくない」と指摘。
「農家にとっては大変だけれど、適度に厳しい環境で育つと野菜の甘みが増すのでは」という。

　同集団は一九八八年、高齢者の技術を生かし、農業振興につなげようと設立された。干し芋作りに始まり、さまざまな野菜を栽培。現在もニンニクやコンニャクイモ、サツマイモなどを作り、直売所やイベントなどで販売している。
連合会側は来年以降も韓国白菜の栽培を同集団に依頼する方針で、比留間さんは「韓国白菜がグループの活動の柱になれば」と期待する。

　八月二十六日には、日高市役所で栽培契約の締結式があり、谷ケ崎照雄市長の立ち会いのもと、比留間さんと呉会長が契約を交わした。その後、栽培農家の一人、横手澄男さん（６６）の畑で、関係者ら約三十人が韓国白菜の苗を植えた。

　栽培した韓国白菜は十一～十二月に収穫し、キムチに加工される。今年はスーパーなどでの販売のほか、十一月上旬に都内と韓国・ソウルでそれぞれ開かれる催しでキムチ作り体験にも使われる予定だ。

　横手さんは「日高で作った白菜のおいしさを知ってもらえるのが楽しみ」。比留間さんは「こうした取り組みを通して民間レベルでの日韓交流を深めていきたい」と話している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201609/CK2016090702000169.html

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201609/images/PK2016090702100099_size0.jpg
白菜畑で思いを語る比留間集団長（右）と横手さん＝日高市で

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