【中国】香港独立派躍進に中国警戒　立法会で否決ライン確保　世代交代[9/7]

ダース・シコリアン卿 ★＠＼(^o^)／

香港立法会（議会、定数７０）選挙は５日開票され、急進的主張を掲げる若手候補が複数当選した。中国からの独立を主張する「本土派」が６議席を獲得、民主化拡大を求める「民主派」勢力と合わせて３０議席に達し、選挙制度改革など香港政府の重要法案を否決できる「３分の１超」を確保した。

これまで中国政府は香港の分離独立の動きに強硬姿勢で対応してきたが、今回の選挙結果を受け、新たな課題を突きつけられた格好だ。

立法会選挙の投票者数は約２２０万人で投票率は約５８％と、香港で初の直接議会選挙が行われた１９９１年以降で最高を記録した。また、香港行政長官の民主的な選出方法を求め、若者が中心となった２０１４年の抗議運動「雨傘運動」以降、最大規模の選挙となった。

深セン大学の香港マカオ基本法研究センター、鄒平学ディレクターは、香港の独自性を重視する「本土派」について、「必ずしも全員が独立を主張しているわけではないが、香港の利益を何よりも優先し、極端になると独立を唱えるようになる。これは中国政府が非常に警戒しているものだ」と説明している。

香港は来年７月に中国返還２０周年を迎える。中国政府は１９９７年の返還以降、５０年先の２０４７年までは言論の自由や裁判所の独立性、資本主義に基づく金融システムを保証し、社会主義政策を実施しないことを約束しているが、その基となる１国２制度が形骸化しているのが実情だ。

雨傘運動を指揮した元学生リーダーの羅冠聡（ネイサン・ロー、２３）氏も最年少で初当選した。同氏が選挙公約に掲げたのは、２０４７年以降の香港のあり方を問う選挙の実現だった。

香港・嶺南大学のジェームズ・ライス准教授（哲学）は「選挙結果は（住民が）北京に対する不信感を募らせていることと、梁振英行政長官の統治体制への失望感が高まっていることを示唆している。思想的にはもちろん、世代も交代している」と指摘した。

国営新華社通信は５日、香港とマカオの関連当局の広報担当者の話として、中国側は香港の独立を支持する一部の組織や候補者が基本法に抵触しているとの認識を持っていると報じた。独立は「国の主権を脅かし、香港の繁栄と安定に害する」と断じ、「いかなる形であれ分離独立の動きには反対し、法に基づいてこれらの行動を処罰する香港政府を断固支持する」と伝えた。

SankeiBiz　（ブルームバーグ　Ｄａｖｉｄ　Ｔｗｅｅｄ、Ｎａｔａｓｈａ　Ｋｈａｎ）
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160907/mcb1609070500003-n1.htm

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