【大阪】「レイシストは帰れ！」にらみ合い、罵声応酬続く　右派系とカウンター団体　ヘイト抑止条例施行２カ月申し立ては１９件[9/13]

ねこ名無し ★＠＼(^o^)／

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右派系団体の街宣に抗議する反対派のメンバーら＝平成２８年９月１１日、大阪市中央区

　「ヘイトスピーチ」（憎悪表現）の抑止を目指す全国初の条例が、大阪市で７月に全面施行されて２カ月あまりが経過した。すでに２０件近い申し立てがあり、諮問を受けた市の審議会がヘイトスピーチに該当するか協議している。
一方、条例施行以降、市内では条例に異議を唱える右派系団体が継続的に街宣活動を行い、対峙（たいじ）する反対派との間で、スピーカーなどを使ってののしり合う状況が続いている。大阪府警も、不測の事態に発展するのを防ぐため、警戒を強めている。

「お前らこそレイシストだ！」

　「レイシストは帰れ！」「お前らこそレイシストだ！」

　今月１１日午後、大阪・御堂筋の韓国総領事館近くの歩道上。府警の捜査員越しに、右派系団体の関係者とみられる約２０人と、「カウンター」と呼ばれる反対派約５０人がにらみあい、互いに激しい怒声をあげた。

　７月１日に全面施行した同条例。右派系団体は同月中旬から市役所前などで条例に反対する街宣活動を、週２回程度のペースで継続的に行うようになった。

　街宣に抗議するため、姿を見せていたカウンター側は、当初数人程度だったが、インターネット上で参加を呼びかけるなどして、最近では右派系団体を上回る人数になっている。

　９月１１日の総領事館前での街宣は、「慰安婦問題に関する日韓合意を糾弾する」との名目だったが、演説が始まると同時に、カウンター側もスピーカーなどで大音量をあげて音声をかき消した。
スピーカーを使って互いに激しくののしり合う傍らを、通行人たちは眉をひそめて通り過ぎた。

　府警幹部は「（右派系団体は）道路の使用許可を取っており、街宣をやめさせることはできないが、違法行為があれば断固とした対応を取る」と話す。右派系団体は今月下旬にも市内でデモを計画しており「不測の事態が起きないよう警戒を強化する」としている。

事前規制に踏み込まず

　５月に成立した国のヘイトスピーチ対策法には罰則はない。
これに対し大阪市の条例は、ヘイトスピーチに該当すると判断された場合、当事者の名前や団体名を公表すると規定している。ただ条例では、施設の利用を拒否するなど事前規制には踏み込んでいない。
吉村洋文市長はこれまでの市長会見などで、条例について「憲法２１条の表現の自由との関係が一番難しい」としたうえで、条例による事前規制には「抑制的であるべきだ」との考えを示している。

　一方、川崎市では５月、在日コリアン排斥を求める団体に公園の使用を不許可とし、横浜地裁川崎支部も「人格権の侵害で集会や表現の自由の範囲外」として翌６月、デモを一定範囲で禁じる仮処分決定を出している。

結果が出るのに少なくとも数カ月

　大阪市人権企画課によると、条例の全面施行後にヘイトスピーチに当たるとして申請があったのは、今月１３日現在で１９件。在日コリアンの団体などが行ったもので、ネット上に投稿された動画や文章、街宣での発言内容が対象となっている。

　市の担当者は「表現の自由との兼ね合いもあり、慎重に審議会が審査している。結果が出るには少なくとも数か月はかかる」としている。

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　大阪市ヘイトスピーチ抑止条例　特定の人種や民族に対し、社会からの排除や権利・自由の制限、明らかに憎悪や差別意識、暴力をあおることのいずれかを目的として行われる表現活動をヘイトスピーチと定義。
被害を受けた市民からの申し立てを受けて大学教授と弁護士の計５人からなる審査会が審査する。
ヘイトスピーチと認定されれば発言者の名前や団体名を公表するほか、インターネット上に動画や発言内容が閲覧可能な状態で公開されていれば、プロバイダーに削除要請を行う。
国の対策法ではヘイトスピーチの被害者を「日本以外の国・地域の出身者かその子孫」としているが、条例は日本人も被害者に含まれるとしている。

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【大阪】「レイシストは帰れ！」にらみ合い、罵声応酬続く 右派系とカウンター団体 ヘイト抑止条例施行２カ月申し立ては１９件[9/13]

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