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【ダ・ヴィンチニュース】「南京事件」は、あったのか、なかったのか。77年目の真実とは?[10/13]

2 :ねこ名無し ★@\(^o^)/:2016/10/13(木) 22:09:23.42 ID:CAP_USER.net
>>1の続き)

 「じいさんが日露戦争で活躍したっていうのは墓に書いてあるし親父からも聞いていたけど、墓の字なんて真剣に見てなかったんですよ(笑)。でも今回は墓を訪ね、書いてあることをヒントに調べてみようと思って。ずっと『戦争なんか俺には関係ない』と思っていたけれど、じいさんと父親がいなかったら僕は生まれてなかったわけだから、そう考えると『自分は戦争とは関係ない』とは言えないよね。あとは南京事件に関わった兵士の日記から、兵隊がしたことの罪深さを取り上げて番組を作ってきたけれど、調べてみたら自分のじいさんも戦時中に似たようなことをやっていた可能性は否定できない。見知らぬ兵士の罪は描いて血縁者の罪を隠すことは、自分の中では許されなかった。だから親戚から非難が来ることも想定しながら、あえて書いたんです。担当編集者が『おじいさんの写真があると説得力が増しますよね』というのでじいさんの写真を入れましたが、じいさんだけ晒して自分は逃げるわけにはいかなかったので、自分の写真も巻末に入れたりして(笑)」

何人死ねば「大虐殺」なのかの論争は不毛

 南京事件は「南京大虐殺」ともいわれるが、タイトルにはあえて「事件」という表現を選んだ。それは起こったことを矮小化する意図ではなく、殺人行為以外も起こった戦争犯罪を語るには、「事件」が一番しっくりきたからだと明かした。

 「何人死ねば大虐殺か。30万人説は正しいか正しくないのか。そこが取材のテーマではないし、不毛な議論を生んでしまう。何人であったとしても人は死んでいるし、南京では強盗や強姦なども起こっているので、『虐殺』より『事件』といったほうがしっくりくると思ったんです。前書きでも虐殺か事件かについては触れました。虐殺の定義は『むごい方法で殺すこと』と辞書にもあります。しかしネットなどでは『一般の人間を殺害することが虐殺だ』とか不思議な異説も見られます。そして中国は『30万人の被害者』にこだわっている。日本の『南京大虐殺はなかった』派は、『30万人の虐殺なんてなかった』にこだわっている。双方が『30万人』に拘泥するから、被害の実態が見えにくくなってしまっていると感じて。僕の仕事はまず事実を伝えることで、大虐殺の、『規模』ではなく事件の、『有無』にこだわったんです」

 事件取材を手掛けてきたジャーナリストの清水潔さんによる『「南京事件」を調査せよ』(清水潔/文藝春秋)は、南京事件をテーマにしたドキュメンタリー番組(2015年10月放送)の取材がきっかけで生まれた。事件に関わった元日本兵の日記や、虐殺被害者家族の声を拾いながら「起こったこと」の事実を描いているが、それでも「大虐殺はなかった」「調査をしたふりだけ」などというレビューが一部に寄せられてしまっている。清水さんは、本書の前書きの一行目で「あえて冒頭に明記しておきたいことがある。本書がある“一部の人たち”から拒絶される可能性についてだ」と予言しているが、まさにそのとおりの展開になっている。

 「事件に直接関係する人はプライバシー保護のために仮名にしましたが、たとえ実名を出しても『本当にそんな人間はいるのか! 証拠を出せ!』になったと思います。だからこの本では南京事件を否定する言説を1つ1つ検証していきました。それでも否定されるのは、もう否定が目的だからだと思うんです(苦笑)。だから、この本の前書きは否定されることを想定したものにした。事実の検証は本文の中でしています。否定するなら、最後まで読んでくださいと言いたいのですが、否定が目的だとどうせ読まないでしょう。だからあえて一行目に書いたのです」

中国人への差別意識は、自分にもあった

 戦争で受けた被害以上に、加害の事実を認めて語ることは誰にとっても容易ではない。そして中国や韓国などへの差別意識を自覚している者も、決して多くはない。清水さんですら、3年前に亡くなった父がたびたび口にしていた「中国人はどうしょうもない」という言葉がいつの間にか自分の心底に刻まれていたことを自覚していなかった。しかし取材を進め、家族のことを見つめなおす中で自身の差別意識と向き合っていく。「知ろうとしないことの罪」は他者にのみ向けられるのではなく、己にも突き付けられるものなのだ。

(続く)

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