【韓国】トランプ勝利：「ただ乗り批判に韓国は貸借対照表を示すべき」[11/12]

ねこ名無し ★＠＼(^o^)／

　米国の次期大統領に当選したドナルド・トランプ氏は昨年末、大統領選挙出馬表明のような形で『傷ついたアメリカ（Crippled America）』という本を書いた。同書に、韓国という単語はたった5回しか登場しない。いずれも「韓国・日本・ドイツを守ってやる代価として、アメリカは何を受け取っているのか」という趣旨の内容で登場する。トランプ氏の答えは「アメリカが受け取っているものはない」で終始一貫している。こうしたトランプ氏の「安全保障ただ乗り」認識は、想像以上に根が深い。トランプ氏は既に1987年の時点で、米国の主要紙に寄稿して「なぜ日本・サウジアラビアといった金持ち国を米国がカネを出して守ってやるのか」と主張している。

　このため、在韓米軍の駐屯費用およそ2兆ウォン（現在のレートで約1827億円。以下同じ）のうち、半分に当たるおよそ9300億ウォン（約850億円）を韓国側が負担しているという主張は、トランプ氏に受け入れられない可能性が高い。トランプ氏は韓国の防衛費分担金について「はした金（peanut）」とか「なぜ100％ではないのか」と主張してきた。

　韓米両国は91年から交渉を通して在韓米軍の駐屯防衛費を分担してきた。91年の時点で1073億ウォン（役98億円）だった韓国側の分担金は、昨年は9320億ウォン（約852億円）とおよそ9倍に増えた。同じ時期、韓国の国内総生産（GDP）は、ウォン建てで6.5倍になった。14年に締結した第9次合意は18年まで有効で、早ければ来年から両国は分担金交渉に入るものと見られる。

　韓国は25年間で分担金を9倍に増やしたが、「何も受け取っていない」というトランプ氏の発言の背景は何か。専門家らは「事業家出身のトランプ氏は、かつて米国が犠牲を払ったことについての代価も受け取るべきだという立場」と語った。

　こうした流れは、トランプ氏の政策諮問を務めるアレキサンダー・グレイとピーター・ナヴァロが今月7日に外交・安全保障専門メディア『フォーリン・ポリシー』に寄稿した内容によく表れている。2人は、韓国と日本がそれぞれ世界第11位、第3位の経済大国だという点を強調しつつ「米国の納税者が、破滅的な戦争に直面した両国を再建しただけでなく、米国の資金と血によって両同盟国は成熟した民主主義と先進経済を有する国へと成長できた」と語った。すなわち、韓国の繁栄は「米国の資金と血」をもとに実現したもので、これに対する利子まで考慮すると「米軍駐屯費の100％を払え」という主張も過剰ではないと考えているのだ。

　要するに今後、韓米防衛費交渉は徹底した「やりとり」スタイルになる可能性が高い。パク・ウォンゴン韓東大学教授は「トランプ氏とは徹底してビジネスライクに数字で交渉すべき」と語った。韓国の防衛費分担金を増やす場合には使用済み核燃料の再処理権を要求したり、防衛費分担金を増やさないかわりに米国の兵器購入を増やしていくといった、「貸借対照表交渉」をすべきだという。

趙儀俊（チョ・ウィジュン）記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/11/12/2016111200434.html