2ちゃんねる ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

【鈴置高史】朴大統領を弾劾に追い込んだデモを「名誉革命」と自賛する韓国人[12/11]

2 :ねこ名無し ★@\(^o^)/:2016/12/11(日) 00:23:44.24 ID:CAP_USER.net
>>1の続き)

――世界3大革命の1つになったのですね。

鈴置:英国の名誉革命に例える向きもありますので「世界4大革命の1つ」と言った方が正確かもしれません。先ほど引用した中央日報の社説では以下のように称賛しています。
?英国の名誉革命と米国革命で新たな政治体制が作られ、フランス革命で自然法と人権が普遍的価値として受容されたとするならば、いま韓国のろうそく革命はこの地に真の市民社会が到来したことを告げる祝砲といえるだろう。

大統領だけが悪いのか

――なるほど、少なめに出る警察発表の数字を使うと怒られる理由が分かりました。

鈴置:前回に引用した朝鮮日報の「すべてが大統領だけのせいなのだ」(11月25日、韓国語版)。こうした「デモを称賛するムード」に対し、結果的に警鐘を鳴らす記事となっています。

 これを書いた朴正薫(パク・ジョンフン)論説委員の主張は「大統領だけが悪者ではない。問題の根は韓国のシステムにある」です。もちろん見出しの「すべて大統領のせい」は強烈な反語です。記事の冒頭の要約部分を訳します。
・そもそも大統領1人の問題なのか。
・崔氏の国政壟断を幇助し、沈黙したシステムの後進性がもっと問題だ。

 記事の結論部分は以下です。
・大統領1人を引きずり降ろせば済む問題ではない。国政システムを預かる統治エリートらの後進性を葬らなければ、絶対に変わらない。
・公職者、官僚、政治家、教育者、言論人、企業人の「古朝鮮」意識を根こそぎにせねばならない。

 こうした視点からすれば「デモ称賛」は危ういものを含んでいます。「大統領だけが悪い」と叫ぶデモは「その他の人々」を免罪し、韓国の抱える構造的問題にはメスを入れようとしないからです。

悪を叩いて責任回避

 「シンシアリー」のペンネームで日本語のブログを書く韓国人がいます。韓国に対する辛口の評論です。

 11月14日の「デモ参加者、3歳児にピケ持たせて『良い教育の場だった』」はデモ参加者、つまりデモそのものに疑問を投げかけました。

 この記事は1960年の4月革命、韓国での略称は「4・19」――に関して考察していますが当然、現在の「ろうそくデモ」参加者を念頭に置いて書いています。シンシアリー氏は以下のように嘆きました。
・李承晩(イ・スンマン)を追い出した419参加者たちが、主に若い学生たちを中心に叫んだのは、「北朝鮮へ行こう。北朝鮮は南韓に来い」でした。
・朝鮮戦争が起きたのが、419のわずか10年前。その犠牲の全てを、「李承晩のせい」「強大国のせい」にし、今の自分たちは「正しい」と叫びだしたのです。
・彼らは、問題を「直す」ことには最初から興味がありませんでした。そんなことを認めたら、自分たちにも責任が生じるからです。
・ただ、悪を設定して無慈悲に叩くことで、自分たちが善として、「それらの問題とはなんの関係も無い存在」として君臨したかっただけです。関係は、ある種の責任感でもあります。

 朴槿恵大統領はクーデターで権力を握ったわけではありません。ちゃんとした選挙で過半の票を得て当選しました。集会やデモに参加した人の中にも、朴大統領に投票した人が結構いるはずです。

 シンシアリー氏はデモ参加者の動機に「怒り」よりも「責任回避」を見出したのです。しかも「上」の存在になれるというおまけ付きです。

今のやり方に同調しない人も

――これを韓国人が読んだら?

鈴置:ほとんどの人が怒り心頭に発するでしょう。「何を言うか。デモは悪に対する憤怒の表明だ」と。もちろん、その部分もあるのでしょうが。

――シンシアリー氏や朴正薫・論説委員の冷静な議論は受け入れられるでしょうか。

鈴置:簡単ではないと思います。下手すると「世界4大革命」の1つを否定すると見なされます。シンシアリー氏のブログの末尾の方にこんなくだりがあります。

・率直に言って、もう疲れました。
・でも、これといって出来ることがあるわけでもなく・・・「朴槿恵を擁護するつもりはないけど、今の韓国のやり方に同調しない韓国人だっている」の一人として存在していることが、それなりの意義なら意義ですが。
・その意義とやらが、韓国では排斥の対象になってしまいますけど(苦笑

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)
日本経済新聞社編集委員/1954年、愛知県生まれ。早稲田大学政経学部卒。

(おわり)

総レス数 1000
319 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★