【大阪】「ダンスはゴールのないマラソン」韓国から来日…ダンススタジオ　アジャ代表、ＨＡＲＵ（ハル）さん[2/25]

ねこ名無し ★＠＼(^o^)／

　「右、左。そのまま柔らかく…」

　大阪市中央区道頓堀。ビル５階にある「ＤＡＮＣＥ　ＳＴＵＤＩＯ　ＡＪＡ（ダンススタジオ　アジャ）」に入ると、代表のＨＡＲＵ（ハル）さん（３６）がレッスンに熱を込めていた。集まった若い女性や男性に、ダンスの基本となる体の動きを教える場面。両脚が難なく１８０度に開き、体がなめらかに上下左右に動く。

　スタジオでダンスを教えるのはＨＡＲＵさん一人。月曜日から日曜日まで年齢やレベル、ダンスの種類に応じてさまざまなクラスが設けられているほか、韓国政府が運営する駐大阪韓国文化院（大阪市北区）でもダンス講座を隔週で担当している。「休む日はほとんどありません。休んでしまうと何をやっていいかわからなくなる」と笑う。

　韓国・ソウル出身。現在、大阪を拠点にダンスインストラクターとして活躍している。ヒップホップ、ロック、ハウスなどあらゆるジャンルのダンスをマスターした。スタジオでは特に、歌と踊りが一体となった韓国のポップス「Ｋ－ＰＯＰ」のダンスが人気を集めている。

　韓国では小学校入学前からダンスのビデオを見て育ち、自宅で米国のテレビ番組を見ながら独学でダンスを学んだ。高校卒業後、韓国の芸能界で、インストラクターとして歌手たちにダンスを教えたという。

　だが、そんな生活に飽きたらず、海外でダンスを本格的に学びたいと思うようになった。同じジャンルのダンスでも国によってスタイルが違い、幅を広げようと考えたのだ。

　米国行きも考えたが、友人から「日本はどうか」と言われ、平成２０年に来日。東京ではなく、大阪を選んだ。なぜ大阪か。「東京より田舎だけど、人々が暮らすにおいがするから」と表現した。

　最初は日本語が全くできない状態だったが、日本語学校で言葉を覚え、大阪市内の専門学校に３年間通いダンスを学んだ。卒業前後から各地のスタジオを借りてダンスレッスンを始め、２５年に道頓堀に今のスタジオを立ち上げた。

　ＨＡＲＵという名前は、高校時代、早くもダンスインストラクターとして活動していた頃、自らつけた。韓国語では「一日」という意味で、「一日がんばろう」という思いからだった。来日後、日本語で、「春」という意味にも解釈できることを知り、「暖かい季節だし、それもいい」と思った。仕事もプライベートもこの名前で通している。

　道頓堀のスタジオは開設から今月９日で丸４年。「ダンスは僕にとってゴールのないマラソン。一歩一歩前に進みたい」と語る。

　韓国にいた当時は、テレビでバックダンサーとして踊った経験もあったが、今は自ら表舞台に立ちたいとは思わないという。

　スタジオでダンスを学ぶ会員は１０代から６０代までの約６００人。趣味で通う人のほか、本格的にアイドルを目指す若者もいる。「とにかく自分よりうまくなってほしい。それがやりがいなんです」

（張英壽）

http://www.sankei.com/west/news/170225/wst1702250013-n1.html
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スタジオでダンスを指導するＨＡＲＵさん（右）＝大阪市中央区

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