【中国】急増するうつ病自殺官僚との興味深い統計　習近平氏の反腐敗キャンペーンと関係が？[6/14]

ねこ名無し ★＠＼(^o^)／

　中国では比較的多くのメディアが取り上げていたが、日本ではほとんど報じられなかった世界保健デー（４月７日）。

　この日、中国の国家衛生計画生育委員会は、今年のメインテーマとして以下のスローガンを掲げた。

　ともにうつ病と向き合い　ともに心の健康を促進しよう－－。その目的は言うまでもなくうつ病の最も深刻な結末である自殺を防止すること。

　国家衛計委がなんでわざわざそんなスローガンを掲げなればならないのか。もちろん、中国ではうつ病による自殺者の増加が、いま大きな社会問題になっているということに他ならない。

　中国の国民といえば生命力にあふれ、どんな環境にも適応し、世界のどこに行ってもいるといったイメージが強い。

　長寿へのあくなき渇望を取り上げるまでもなく「生命」と現世利益への執着は尋常ではないほど強いというのが多くの日本人の共有する中国人の印象ではないだろうか。

　これはある意味見習うべき強さとも受け止められている。

　だがいま、そんな中国にあって、うつ病で自殺する人々が増えているとは…。

　実際、本当の話だろうか。

　これと同じ日、理系のシンクタンクである中国科学院の研究者は、一つの興味深い統計を公表している。

　それは官僚たちの自殺に関する調査だ。統計によれば２００９年から１６年までの８年間で２４８人の官僚が自殺したり唐突に失踪しているが、そのうちの約半数は、明らかにうつ病と診断されていたという。

　４月７日付『新京報』が〈自殺した官僚の半数はうつ病。年齢は４５歳から５５歳に集中〉というタイトルで詳しく報じている。

　中国科学院には、官僚の自殺にフォーカスして研究する心理研究所国家公務員心理健康応用研究センターがあるが、ここが０９年から自然死以外の死亡について専門に調べ始めたという。

　同センターの主任である祝卓宏氏は、同時に中央７０以上の省庁で働く官僚たちの心の健康についての相談も受けており、データにはそれが反映されている。

　８年間の自殺者（失踪者も含む）の変化は、２２人、２５人、２３人、１７人、１１人、６０人、５１人、３９人で、１４年から急増していることが分かる。

　これが習近平国家主席の反腐敗キャンペーンと関係するのかどうかは不明であるが、彼らに対するプレッシャーが年々高まってきたことだけは間違いなさそうだ。

　祝卓宏氏によれば、一般の社会では自殺者はおよそ１０万人に２０人、うち７０％がうつ病もしくはその他の精神疾患が原因だという。

　こうした統計の比較では官僚の自殺は決して多いとはいえないが、本来、非常にたくましく、かつ幸せな人々だけに意外な印象は拭えないのだ。

　■富坂聰（とみさか・さとし）　拓殖大学海外事情研究所教授。１９６４年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』（文春新書）など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』（ＰＨＰ新書）。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170614/soc1706140012-n1.html
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中国では、うつ病による自殺増加が社会問題になっている（ロイター）

【中国】急増するうつ病自殺官僚との興味深い統計 習近平氏の反腐敗キャンペーンと関係が？[6/14]

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