【韓国】文大統領、米メディアに「韓米は価値感を共有」とアピール

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　文在寅（ムン・ジェイン）大統領は29日と30日に米国で行われる韓米首脳会談を前に、米メディアとのインタビューに相次いで応じた。これらのインタビューで、文在寅大統領はドナルド・トランプ米大統領が持つ考えとの共通点を強調する姿勢を見せた。終末高高度防衛ミサイル（THAAD）配備中止や文正仁（ムン・ジョンイン）統一・外交・安保特別補佐官の「ワシントン発言」をきっかけに起こった「気流の乱れ」をおさめると同時に、これまでの保守政権と同じく韓米同盟を重視するとのメッセージを送ったものと見られる。韓国大統領府は、文在寅政権が望んでいる北朝鮮との対話を開始するためにも、トランプ大統領と「周波数」を合わせなければならないと考えており、今回の首脳会談で「韓国は米国と価値・志向を共有している」ことに的を絞って伝える戦略だ。

　文在寅大統領は21日、トランプ大統領の大統領選挙陣営で外交安保諮問役をしていたリチャード・ハース米外交問題評議会（CFR）会長に会い、「（首脳会談で）トランプ大統領に会った時、どのように話すべきか助言がほしい」と言った。文在寅大統領はまた、同日報道された米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、「開城工業団地の再開などは国連決議違反ではないか」と質問された際、「私が言う（対話や接触などの）『関与』はトランプ大統領の『関与』に非常に似ている。トランプ大統領は北朝鮮の核問題を最優先課題として掲げ、『最大限の圧力と関与』という戦術を取っている」と答えた。北朝鮮が挑発行為をしてきたら「圧力」、非核化交渉の場に出てきたら「支援」という切り札を使うという自身の対北朝鮮政策は、トランプ大統領と変わらないということだ。

　さらに、文在寅大統領は「北朝鮮との対話は米国との緊密な協議の中で行われなければならない」とも言った。合わせて、「トランプ大統領も以前、『ハンバーガーを食べながら金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長と話し合いたい』と言った記憶がある」と語った。トランプ大統領に「私が言う北朝鮮との対話は、あなたが言っていたことと変わらない」というメッセージを会談前に米国の有力メディアを通じて伝えたものだ。

　また、このインタビューでTHAAD論争については「環境影響評価がTHAAD配備合意の取り消しや撤回を意図するものではないことをはっきりと申し上げる」と、文正仁補佐官の発言については「同氏の発言は個人的な見解」と述べた。北朝鮮に拘束され、昏睡（こんすい）状態で解放された米国人大学生オットー・ワームビア氏が死亡したことについて「北朝鮮が人権をきちんと守らないのは非常に嘆かわしい」と言ったことも、韓米首脳会談に先立ち「障害」を事前に取り除こうとしたためと受け止められている。

鄭佑相（チョン・ウサン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版

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