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【中国】中国政府が首都のサブセンターとして開発を発表した「雄安新区」[8/29]

1 :ねこ名無し ★@\(^o^)/:2017/08/29(火) 22:52:22.93 ID:CAP_USER.net
http://www.newsweekjapan.jp/marukawa/assets_c/2017/08/marukawa170829-3-thumb-720xauto.jpg
雄安新区の一部に指定された河北省保定市容城県で、地上げを戒めた横断幕。「今日勝手に土地を買うやつは明日はすっからかんだ」とある Jason Lee-REUTERS

<中国政府が首都のサブセンターとして開発を発表した「雄安新区」。通うには遠いようだが、期待できるのか? ゴーストタウン化は避けられるのか? 早くも「雄安」の標語が林立する現場にも行ってみた>

2017年4月1日、中国政府は首都・北京の過密問題を解決するために、河北省保定市に属する雄県、容城県、安新県にまたがる地域に「雄安」という名の新しい都市を作り、そこに「首都のサブセンター」を作ることを発表した。

これは深?特区、上海浦東新区に並ぶ「千年の大計、国家の大事」だというのだから、すごく力が入っているのは間違いない。

ただ、ここのところ中国で新都市を作るというとすぐに「鬼城」(ゴーストタウン)になりはしないかとの心配が頭をもたげてくる。実際、内モンゴル・オルドス市のカンバシ区だとか、天津の「マンハッタン」と称する響螺湾ビジネス街など壮大な都市計画が失敗するケースが続いている。

「雄安新区」もそうなってしまうのではないか、新しい入れ物を作るより、既存の入れ物を売り切ることを考えたほうがいいのではないかと思ってしまう。

雄安には北京の「非首都機能」を移すというのだが、そもそも「非首都機能」とは何を指すのかはっきりしない。日本では1980年代の竹下政権時代に「首都機能移転」が始まったが、首都機能といえば省庁やその関連機関、国会などを指すのは明らかであろう。

では首都の「非首都機能」とは何だろうか。例えば、北京のベッドタウンを雄安に作るというのは、後で述べるように、距離が遠すぎてまったく現実的ではない。すると人口の多いところに付随する商業や文化施設なども移る可能性はない。

企業の本社に移ってもらうというのもありうるが、政府が移転させることのできるのは国有企業だけであろう。北京にある工場を移すということも考えられるが、もともと北京の工場はすでに郊外や唐山市などへの移転を済ませており、移転することで北京の過密問題解消に寄与できるような工場はもう余り残っていない。

「非首都機能」とは何か

また、大学や研究機関の移転は、筑波学園都市の先例もあるからありうる話である。北京で、長年の友人に「非首都機能」とは何だと思うか聞いてみたら、政府関連機関、たとえば試験施設とかではないかという。ただ、それらを移転しただけではごく小さな都市にしなかならない。

しかし、これだけ鳴り物入りで始めたプロジェクトを失敗させるわけにもいかないだろう。ここにどんな都市ができる可能性があるのか、現地に行って考えてみた。

まず地理的な事実から確認しておく。雄安新区の中心部と目されている雄県のあたりは北京市の中心から直線距離で110キロ、天津市の中心から直線距離で100キロの位置にある。東京丸の内を起点に同じ大きさの三角形を書いてみると、東京―沼津―軽井沢がほぼ同じぐらいの大きさになる。

雄安新区は、「北京―天津―河北の共同発展」という構想のなかから生まれてきたものだが、これを東京圏に引き付けて考えてみると、いささか拠点どうしの距離が離れすぎているように思う。

つまり、東京―横浜、東京―千葉は30-35キロぐらいの距離で、これぐらいであれば毎日通勤する人も多いが、軽井沢や沼津から東京に毎日通うというのは、ありえなくはないものの、それを実践する人は少ない。そんな遠いところに北京の「サブセンター」を作っても、移動に時間がかかりすぎる。

となると、北京、天津、雄安は全体として一つの大都市圏を構成するというよりも、基本的にはそれぞれ完結するような都市圏となり、部分的に補完関係を持つとするほうが現実的である。今年7月には北京と雄安が高速鉄道で結ばれた、と報じられたが、まだ1日片道2便で、所要時間は1時間20分である。

「これだったら通える」と日本の感覚で考えてはいけない。

http://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2017/08/post-30.php

>>2以降に続く)

2 :ねこ名無し ★@\(^o^)/:2017/08/29(火) 22:52:42.56 ID:CAP_USER.net
>>1の続き)

中国の高速鉄道は日本の新幹線と違って町はずれに駅があるし、乗車前に荷物検査や身分証のチェックなど飛行機並みに手続きが煩雑なので、仮に雄安の自宅から北京のオフィスまで通おうとしたらどんなにひいき目に見ても2時間半、普通は3時間ぐらいかかるだろう。

雑貨商も大きなビルに

さて、将来「雄安新区」になる地域の過去と現在をみると、実は中国の農村としてはなかなか素晴らしい発展をしてきたところなのである。このあたりで最も有名な場所の一つは、正確に言えば雄安新区の第1期開発地域の範囲の外なのだが、白溝鎮といって、雑貨の巨大な集散地になっている。

1990年代前半にはすでに有名だったが、当時見に行った時は、主に農村で売られるような様々な安い雑貨の卸売商が埃っぽい道路沿いに延々と軒を連ねていた。

北京からは、主に農村出身の人たちが利用する木?園の長距離バスターミナルから20分に1便ぐらいの頻度でバスが出ている。今回私はバスで北京から白溝に行ったのだが、途中渋滞やら道路工事やらで3時間かかってしまった。やはり簡単に通える距離ではない。

このたび約20年ぶりに白溝を訪ねてみたら、かつての埃っぽい卸売街の雰囲気も残っていたものの、中心部には地上6階地下1階の白溝国際商貿城という大きな商業ビルが開設され、中には雑貨の卸売商が多数入居していた。

売られているものはまさに「雑貨」と総称するよりほかにないもので、おもちゃ、台所用品、調理家電、健康器具、カバン、アクセサリーなどである。もっぱら農村向けに売られるような安い商品が中心だが、20年前に見た時と比べると、その品質も内容もずいぶん向上していた。おもちゃ屋ではドローンの飛行実演をしていた。

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地上6階地下1階の大きなビル、白溝国際商貿城には雑貨屋が多数入居

白溝にはこのほかにも靴やぬいぐるみに特化した卸売センターもあり、20年前よりだいぶ発展しているようである。ただ、雄安新区の第1期の開発地域から外れているためか、「雄安新区」に対する期待を示すような表示はみあたらなかった。

雄安特区の範囲内で観光地として有名なのは白洋淀である。昔の中国映画が好きな人であれば、1993年の映画「香魂女 湖に生きる」の舞台だといえばわかっていただけるだろう。白洋淀は河北省の最大の湖で、面積は366?というから琵琶湖の半分より少し大きいぐらいである。

水深が浅く、湖面には葦や蓮が群生している。湖畔に温泉宿発施設が作られているところがあるものの、手つかずの自然が残っているところが多い。船でしか行けない島が数多くあり、そうした島には漁業で生計を立てる人が数千人住んでいるという。

湖畔で借りたボートを操縦する男性は、夏の観光シーズンは観光客をモーターボートで案内し、それ以外の季節は湖でザリガニや魚を捕り、秋には蓮の実を採っているという。

8月の土曜日に行ったこともあり、湖面には私が乗ったような低速モーターボートだけでなく、高速モーターボートも多くて、ときどき静寂が乱されるのは残念だった。

操縦していた男性も、雄安新区計画で観光客が増えるのは歓迎だけど、モーターボートが多くなっては湖水が汚れるから、将来はモーターボートが禁止されて手漕ぎボートだけになるんじゃないかと言っていた。

彼は白洋淀は「手つかずの自然」だと盛んに言っていたが、それと都市開発とをどう両立させるのか、なかなか難しいところである。自然と漁業を破壊して開発した結果、ゴーストタウンができた、ということにはならないようにしてほしいものである。

http://www.newsweekjapan.jp/marukawa/marukawa170829-2.JPG
河北省の最大の湖、白洋淀

雄安新区の中心部へ

白洋淀でのボート遊びを終えて、雄県に向かった。ここは雄安新区の中心部になるところで、まだトウモロコシ畑が広がっているが、方々に雄安新区に関する標語の看板が林立し、雄安への期待が最も高い地域である。すでに何かの建設が始まりそうな土地も散見された。

雄県の中心市街は人口2万人ぐらいで、一見これといった特徴のない田舎町だが、実は経済的にはかなり面白いところである。まず、ここの地下には豊富な温泉資源がある。

それを観光よりもむしろ地熱資源として利用しており、雄県では暖房のための石炭ボイラーをすべて廃止して、冬季の暖房はもっぱら地熱を利用している。さらに、天然ガスの資源もあり、畑のそこかしこに天然ガスを汲み出すポンプがみられる。

(続く)

3 :ねこ名無し ★@\(^o^)/:2017/08/29(火) 22:52:54.23 ID:CAP_USER.net
(続き)

さらに、農村企業も盛んで、水道などに使うポリエチレン管の工場が密集した村もあれば、プラスチック包装や風船の製造が盛んな村もある。

雄安新区に指定された他の地域でも、容城県のアパレル製造業、安新県の製靴業などそれぞれ地場の産業が発展している。そうした産業の経営者たちは、雄安新区の計画に興奮しつつも戸惑いを見せている(『証券時報』2017年5月1日)。

なぜなら新区計画により、この地域では早くも不動産価格の上昇が起き、すでに土地資産を持っている企業にとっては朗報だが、他方で、新区はハイテク産業をメインにするとされているので、既存の地場産業は立ち退かされるのではないかという懸念もあるからである。

この地域のこれまでの内発的な発展と、トップダウンの政策がもたらす新たな事業機会とをうまく調和させることを考えるべきであろう。

雄安新区の計画とそれが引き起こす不動産ブームとが、地元の内発的発展を押しつぶしたあげく、ゴーストタウンだけが残るという最悪のシナリオだけは避けなければならない。

丸川知雄
1964年生まれ。1987年東京大学経済学部経済学科卒業。2001年までアジア経済研究所で研究員。この間、1991〜93年には中国社会学院工業経済研究所客員研究員として中国に駐在。2001年東京大学社会科学研究所助教授、2007年から教授。
『現代中国経済』『チャイニーズ・ドリーム: 大衆資本主義が世界を変える』『現代中国の産業』など著書多数

(おわり)

4 :<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん@\(^o^)/:2017/08/30(水) 00:32:16.82 ID:onRN9ULY.net
ブラジリアみたいに失敗すると思うよ

5 :<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん@\(^o^)/:2017/08/30(水) 00:53:51.96 ID:TdmU9Sn8.net
バブルを維持するために無理やり中規模都市を作って
都市戸籍を餌に貧民スレスレの農村戸籍の奴を追い立てたり
学校を建てて学生を追いやったりw
でも、肝心の経済の中核が無いからゴーストタウンになる
その分早い速度でインチキ経済が巨大な負債を作り続けて居るのにな
もう中国の経済そのものが巨大なネズミ講になってて草生えるw

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