【朝鮮日報】米メディア「北が開城工団の設備奪い衣類生産」、韓国側は否定[5/23]

右大臣・大ちゃん之弼 ★

北朝鮮が開城工業団地内の工場設備を無断で別の場所に移設し、衣類を生産しているという主張が飛び出した。米国政府系放送局のラジオ自由アジア（RFA）が22日（現地時間）、報じた。報道が事実だとすれば、韓国政府が承認した開城工団の韓国企業関係者の訪朝にも影響が出る可能性がある。韓国統一部（省に相当）はこの報道を否定している。

　中国で活動する北朝鮮のある貿易商は、RFAに対し「平安北道東林郡をはじめ複数の地域に開城工団の設備を移設して衣類を生産しており、結構な外貨収入がある」として「現在もそれらの設備で生産した衣類が中国に密輸され、日本や欧州に輸出されている」と話した。平安北道の消息筋も「（朝鮮労働党）中央は表面では開城工団再開を求めつつ、裏では南朝鮮（韓国）企業が工団に残していった衣類や電気製品を中国に密輸して半額で処分し、設備も勝手に移設して外貨稼ぎに利用している」として「このような状況で南朝鮮の企業関係者が開城工団に入ったら、われわれは恥をさらすことになる」と話した。

　韓国政府は先ごろ「資産点検」の名目で、開城工団の企業関係者の訪朝を承認した。2016年2月に開城工団が操業を停止して以来初めてだ。しかし北朝鮮は、韓国側の動きに全く反応を示さずにいる。韓国政府は、水面下で北朝鮮と韓国企業関係者の訪朝について協議を進めているという。そのため今回、微妙なタイミングで北朝鮮を刺激しかねない報道が出てしまったといえる。北朝鮮の消息筋は「北朝鮮が開城工団の資産を無断で使っているのが事実だとすれば、近日中に韓国企業関係者の訪朝を受け入れる可能性はほとんどない」と指摘した。

　韓国統一部の当局者は同日「現在、南北共同連絡事務所を通じて開城地域に24時間韓国の職員が滞在している」として「報道に出ているような動向は全く把握されていない」と報道を否定した。統一部は17年、RFAが「（北朝鮮による）開城工団の無断稼働説」を報じた際にも「具体的な動向は把握されていない」と述べた。しかし、このとき北朝鮮の宣伝メディアは「そこ（開城工団）でわれわれが何をしようと傀儡（かいらい）たちが関係することではない」と主張した。そのため、北朝鮮が開城工団の無断稼働を間接的に認めたものと解釈された。

ワシントン＝趙儀俊（チョ・ウィジュン）特派員 , ユン・ヒョンジュン記者

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朝鮮日報／朝鮮日報日本語版 2019/05/23 22:05