【朝鮮日報】反科学が作った「新型コロナ2流政府」なぜ韓国は「2等ワクチン」をまず接種？ [1/10] [昆虫図鑑★]

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イスラエルの新型コロナワクチン接種率が驚異的だ。先月20日の初接種以降、半月足らずで109万人以上がワクチンを接種した。このペースなら今春前に国民の70％以上が接種することにより集団免疫獲得達成が予想される。2カ月前に米ファイザー社とモデルナ社のワクチン700万人分を契約したおかげだ。イスラエル政府はそれでも安心できなかったのか、情報機関「イスラエル諜報特務庁（通称：モサド）」を使って中国製ワクチンまで入手し、効果を検証したという。二重三重に防護幕を張った最後に、それらの中でも最も優れたワクチン接種に成功したのだ。

　韓国も来月からワクチン接種が始まる。英オックスフォード大学とアストラゼネカ（AZ）社が開発したワクチン1000万人分を順次導入し、医療従事者・高齢者などハイリスク群からまず接種するという。AZワクチンの効果は1回接種の3週間後から70％程度、2回まで接種しても70－80％と言われている。それより遅い今年4－6月期あるいは7－9月期に導入されるファイザーやモデルナのワクチンは90－95％だ。世界の数十カ国が既に接種を開始している「1等ワクチン」を、韓国は5カ月後にやっと接種できるようになる。なぜ韓国は「2等ワクチン」から接種するのかという不満が出るのは避けられない。

2009年の新型インフルエンザ流行時、ドイツで「2等ワクチン騒動」があった。複数のワクチンのうち、副作用が少ないワクチンを政治家や官僚らが先に接種していることをメディアが暴露したのだ。メルケル首相が「私も一般のワクチンを接種する」と言って、ようやく騒動が鎮まった。ワクチン確保と同様に重要なのがワクチン接種だ。国民の間になぜこのようなワクチンを接種しなければならないのかという疑問が膨らめば、集団免疫獲得達成に大きな支障となる。大統領や主な政治家たちがAZワクチンを真っ先に接種することを検討する必要がある。

　ワクチンを接種しなくても新型コロナに打ち勝っている国の代表例が台湾やニュージーランドだ。台湾は8カ月間、ニュージーランドは4カ月間死亡者数が0人だ。一日の新規感染者数は多くて10－20人前後。韓国では毎日数十人が死亡し、新規感染者は1000人台を上下している。事態が韓国よりも深刻な米国・欧州連合（EU）・イスラエルなどは良いワクチンを早々に確保して国民にまず接種させている。防疫に失敗した上、ワクチン確保競争でも後れを取っていたら、それこそまさに「2流政府」だ。

ニュージーランド政府は「科学的防疫」を成功の秘訣（ひけつ）に挙げている。予想される流行の段階別措置を科学的に分析し、これにそのまま従ったと広報している。昨年初めに中国で新型コロナ感染が発生すると、ニュージーランドも台湾のようにすぐに国境封鎖に乗り出した。その先頭に立っているのがジャシンダ・アーダーン首相だ。アーダーン首相は当初、「スウェーデンのように自然な感染拡大による集団免疫形成」または「感染者増加を一定水準で抑える」という案を念頭に置いていたという。ところが、「病床不足などの状況を防ぐには封鎖しかない」という首相首席科学顧問の助言を聞き入れ、考え方を180度変えた。アーダーン首相は先日、国際学術誌「ネイチャー」が選ぶ2020年の「10大科学関連人物」に、世界の政治家の中で唯一選ばれた。科学防疫と科学者に対する信頼が選定理由だった。

　韓国政府は専門家の警告を無視したまま、「門戸を開いて防疫」「開かれた防疫」に固執していたが、今は自ら作った防疫マニュアルも守っていない。「3段階－α（アルファ）」「第2.999段階」という珍妙な言葉まで登場した。ワクチンこそが新型コロナを終結させるということは誰でも知っている。それでも安全性が検証されたワクチンを「我々が世界1番目、2番目などに接種する理由はない」と言う。現政権の人々の「反科学」ぶりは十分知られている。電磁波の量が人体許容基準の1％にも満たない終末高高度防衛ミサイル（THAAD）の配備をめぐって「電磁波で体が熱せられる」と扇動し、脱原発を押し通す時にはイワシ数匹分にもならない放射線がまるで人を殺すかのように恐怖を助長した。「新型コロナ2流政府」と言われてもおかしくはない。

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