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【儒教】孔子の哲学【論語】

1 :小魔玉  ◆.c.c.k.k.. :2012/02/14(火) 01:11:11.08 0.net
今から2500年前に五常(仁、義、礼、智、信)と五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)を以って
理想社会の実現を夢み、独自の哲学を持っていた孔子の教えを色々な視点から議論するスレです

412 :考える名無しさん:2013/06/15(土) 11:01:51.63 O.net
樊遅さんが今度は仁について質問した。
「人を愛することじゃよ」
知について質問した。
「人を知ることじゃよ」
よく分からなかったのでさらに尋ねた。
「正直な人間を曲がった人間の上に置けば、そのうち曲がった人間も真っ直ぐになるさ」
樊遅さんは退出した。
そして子夏さんに会ったので先生の言う正直な人間云々の意味を尋ねた。
「十分な含蓄ある説明ですよ。
舜が天下を治めてた時に、皐陶を抜擢したので悪いのはいなくなりました。
湯が天下を治めて時に、伊尹を抜擢したので悪い奴は遠ざかりました。
人の性質を知り、政治を行うそれが知なんですね。」

413 :考える名無しさん:2013/06/16(日) 07:33:17.75 O.net
子貢問友 子曰 忠告而善道之 不可則止 無自辱焉


子貢友を問う。子曰く、忠もて告げて善もてこれを道く。不可なれば則ち止む。自ら辱じめらるることなかれ。


子貢さんが友情について質問した。
「忠実な気持ちで善い方向に導くことじゃな。
しかしどんないいアドバイスも無理強いはするな。
それは自分を辱めることになる。」

414 :考える名無しさん:2013/06/17(月) 08:14:47.31 O.net
曾子曰 君子以文會友 以友輔仁


曾子曰く、君子は文を以て友を會し、友を以て仁を輔く。


曾子さんがおっしゃった。
「君子は文化を以て友達を集め、その友情の輪から仁を世界に広げる。」

415 :考える名無しさん:2013/06/18(火) 07:19:15.51 O.net
子路問政 子曰 先之勞之 請益 曰 無倦


子路政を問う。子曰く、これに先んじてこれを勞す。益を請う。曰く、倦むなかれ。


子路さんが政治について質問した。
「まずは率先して自分がお手本をやってみせ、それから人々に行わせる。」
「もう少し教えて下さい。」
「途中で投げ出さないことだよ。」

416 :考える名無しさん:2013/06/19(水) 07:53:00.28 O.net
仲弓爲季氏宰 問政 子曰 先有司 赦小過 擧賢才
曰 焉知賢才而擧之 曰 擧爾所知 爾所不知 人其舎諸


仲弓季氏の宰と為りて、政を問う。
子曰く、有司を先にして、小過を赦し、賢才を挙げよ。
曰く、焉んぞ賢才を知りてこれを擧げん。
曰く、爾の知る所を挙げよ、 爾の知らざる所、人其れ諸れを舎てんや。


仲弓さんが季氏の宰となったので政治について先生に質問した。
「とりあえずお前の手足となる役人のことが第一番だ。
今までの少しのミスや経歴などは気にせず、才能ある者をどんどん起用しなさい。」
「でもどうやって才能があるなんて分かるんです。」
「まずはお前の知ってる才能のある者を起用すればいい。
そうしたらその噂が広まって周りが才能のある者を推挙するようになるから。」

417 :考える名無しさん:2013/06/20(木) 12:12:56.60 O.net
子路曰 衛君待子而爲政 子将奚先 子曰 必也正名乎
子路曰 有是哉 子之迂也 奚其正
子曰 野哉由也 君子於其所不知 蓋闕如也 名不正 則言不順 言不順 則事不成
事不成 則禮樂不興 則刑罰不中 刑罰不中 則民無所措手足 故君子名之可言也
言之必可行 君子於其言 無所苟而已矣


子路曰く、衛の君子を待ちて政を爲せば、子将に奚れをか先にせん。
子曰く、必や名を正さんか。
子路曰く、是れ有る哉。子の迂なるや。奚んぞそれ正さん。
子曰く、野なるかな由や。君子はその知らざる所に於いて、蓋闕如たり。
名正しからざれば、則ち言順がわず、言順がわずんば、則ち事成らず。
事成らずんば、則ち禮樂興らず。則ち刑罰中らず。
刑罰中らずんば、則ち民の手足を措く所なし。故に君子はこれに名づくれば言うべきなり。
これを言えば必ず行うべきなり。君子は其の言において苟しくもするところなき已み。

418 :考える名無しさん:2013/06/20(木) 12:15:33.17 O.net
子路さんがもし衛の君主が先生に政治を任せたらまず何を先にするのか聞いてみた。
「ワシならまず真っ先に名を正しく定義することから始めるよ」
「アイヤー、先生も本当悠長ですね〜w、なんで今さら名称の定義なんか暇な学者みたいなこと始めちゃいますかw」
「お前は本当アンポンタンの田舎っぺ大将だね〜、
君子は知りもしないことは嘲笑したりせず黙ってるべきだ。
いいかい、名称の定義が曖昧だから、議論が噴出して意思疎通が曖昧になる。
言論が適当で混乱してるから、結果、行動も適当で混乱し成果も現れなくなる。
狙った目的と不一致な成果ばかり現れていては世の中はちゃめちゃだ、そうなるとあらゆるものに調和を見出だす禮樂も興らない。
ギター弾くのにまず、弦の音程を合わせなきゃ、演奏なんかできっこないだろうが!
そんなこんなで禮樂で行動に規則性を与えて人々に模範を示さければ、どうやって刑罰など人に課せるのかね?
模範となる肯定的なイメージを与えず、否定的でダメな姿ばかりをイメージさせる刑罰で脅かすようでは人は悪くなるばかりだよ。
するなするなはしろって暗示かけてるに等しい。

419 :考える名無しさん:2013/06/20(木) 12:22:38.62 O.net
そういうわけで上の者が賞すべきこと罰すべきことをきちんと決めず
刑罰ばかり適当に乱発しているようでは民は手足の置く場所さえなくなるだろうさ。
だから君子は一度それを名付けたら、言うべきことはいい。目指すべきものは目指し、やるべきことはやる。そしてダメなものはダメとなる。
君子は適当にスレ立てしてワイワイガヤガヤ議論して
百家争鳴、事態は混乱してもみんなで楽しく盛り上がって愉快なりゃそれでいいやということではないんだよ。

衛のごたごたは後継者の定義が曖昧だから起こったんだね。
その定義さえしっかりしておけば問題など起こらなかった。
分かったかね?由ちゃんwww」

420 :考える名無しさん:2013/06/21(金) 12:48:29.73 O.net
樊遅請學稼 子曰 吾不如老農 請學爲圃 曰 吾不如老圃
樊遅出 子曰 小人哉樊須也 上好禮 則民莫敢不敬 上好義 則民莫敢不服
上好信 則民莫敢不用情 夫如是 則四方之民 襁負其子而至矣 焉用稼


樊遅稼を学ばんことを問う。
子曰く、吾老農に如かず。圃を爲すことを學ばばんと請う。曰く、吾老圃に如かず。
樊遅出づ。子曰く、小人なる哉樊須や。上禮を好まば、則ち民敢て敬せざることなし。上義を好まば、則ち民敢えて服せざることなし。
上信を好めば、則ち民敢て情を用いることなし。
夫れ是くの如くなれば、則ち四方の民、其の子を襁負して至る。焉んぞ稼を用いん。


樊遅さんが止せばいいのに先生に民を豊かにする農業技術について質問した。
「ワシはその件に関してはそこらの老いた農家に及ばないよ」
野菜作りに関して質問した。
「それも農家には敵わない」
樊遅さんが退出して先生がおっしゃった。
「樊須は困ったもんだね。上の者が禮義を好めば、民は敬虔になる。
正義を好めば物事に服するようになる。
信義を好めば誠実になる。
このようにすれば四方から人々は子供をおんぶしてでもやってくる。
富国強兵とはこういうことを言う。」

421 :考える名無しさん:2013/06/22(土) 13:38:25.55 O.net
子曰 誦詩三百 授之以政不達 使於四方不能専對 雖多亦奚以爲


子曰く、詩三百を誦し、これを授くるに政を以ってし達せず、
四方に使して専り對うること能わざれば、多しと雖ども亦た奚を以って爲さん

詩三百を暗記してても、仕事をさせてもうまくできない。
四方の国に使者として派遣しても一人で答えられないようでは、
どんなに数多く詩を暗記してても何にもならない

422 :考える名無しさん:2013/06/23(日) 09:07:09.08 O.net
子曰 其身正 不令而行 其身不正 雖令 不従


子曰く、其身正しければ令せずして行わる。
其身正しからざれば、令すると雖ども従わず。


自分が正しく模範を示していれば命令などしなくて人はそれに従うものだ。
自分が正しくない情けない姿を晒していれば命令するといえども誰も従わないだろう。

423 :考える名無しさん:2013/06/24(月) 10:37:03.52 O.net
子曰 魯衛之政兄弟也


子曰く、魯衛の政は兄弟なり。


魯も衛もその政治の有様は兄弟である。その発祥もその混乱も。

424 :考える名無しさん:2013/06/25(火) 14:58:24.21 O.net
子謂衛公子荊 善居室 始有曰 苟合矣 少有曰 苟完矣 富有曰 苟美苟


子衛の公子荊を、善く室に居ると謂う。
始め有るに曰く、苟か合る。
少しく有るに曰く、苟か完し。
富んに有るに曰く、苟か美し。


先生が衛の国の公子荊の家計を褒めた。
「彼は財産ができはじめたころには、どうにか集まりましたと言っていた、
それよりさらに貯まった時は、なんとかできたと言った。
そして相当貯まった時に、それなりに立派になったと言った。」

425 :考える名無しさん:2013/06/26(水) 07:11:20.16 O.net
子適衛 冉有僕 子曰 庶矣哉 冉有曰 既庶矣
又何加焉 曰 富之 曰 既富矣 又何加焉 曰 教之


子衛に適く、冉有僕たり。子曰く、庶き哉。
冉有曰く、既庶し。又何をか加えん。
曰く、これを富まさん。曰く、既に富めり。又何をか加えん。
曰く、これを教えん。


先生が冉有さんを御者にして衛の国へと向かった。
「おい冉有!見てご覧!大変な人の数じゃないか!」
「先生、とっても多いですね。それではこの国にあと何を加えますか?」
「経済的に豊かにするね」
「それじゃ経済的に豊かになったら何を加えますか」
「教育を施すんじゃ」

426 :考える名無しさん:2013/06/27(木) 12:29:19.80 O.net
子曰 苟有用我者 期月而已可也 三年有成


子曰く、苟しくも我を用うる有らば、期月のみにして可なり。三年にして成る有らん。


「ワシを登用するなら12ヶ月でとりあえずなんとかする。
三年あれば事業を完遂する。」

427 :考える名無しさん:2013/06/28(金) 13:08:08.81 O.net
子曰 善人爲邦百年 亦可以勝残去殺矣 誠哉是言也



子曰く、善人邦を爲むること百年。亦た以って残に勝ち殺を去るべし。誠なる哉是の言や。


「善人が百年国を統治したら乱暴者はいなくなり、
死刑制度も不要になるというのは本当の言葉だ。」

428 :考える名無しさん:2013/06/29(土) 14:00:02.69 O.net
子曰 如有王者 必世而後仁


子曰く、もし王者あらば、必ず世にして後に仁ならん。


王者が現れても、仁の世界の実現には30年はかかるだろうな。

429 :考える名無しさん:2013/06/30(日) 10:13:20.91 O.net
子曰 苟正其身矣 於從政乎何有 不能正其身 如正人何


子曰く、苟しくも其身を正しくす。政に從うにおいて何をか有らん。
其身を正しくすること能わずんば、人を正すことを如何せん。


自分の身を正しくできれば、政治を行うのなんかなんの障害もない。
しかし自分の身を正しくできない人間が、どうやって人を正しくできるのか。

430 :考える名無しさん:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN O.net
冉子退朝 子曰 何晏也 對曰 有政 子曰 其事也 如有政 雖不吾以 吾其與聞之


冉子朝より退く。子曰く、何んぞ晏きや。
對して曰く、政有り。
子曰く、其れ事なり。如し政有らば、吾を以いずと雖ども、吾れ其れこれを與かり聞かん。



冉有さんが会議から帰ってきた。先生がおっしゃった。
「随分と遅かったじゃないか」
「いや、政務があったもんですから」
「それは家老の季氏に言い付けられた事務か密談の類だろ、
重要な国の政務なら私がお呼びじゃなくとももう耳に入ってきてるはずだよ」

431 :考える名無しさん:2013/07/02(火) NY:AN:NY.AN O.net
定公問 一言而可以興邦 有諸 孔子對曰 言不可以若是其幾也
人之言曰 爲君難 爲臣不易 如知爲君之難也 不幾乎一言而興邦乎
曰 一言而喪邦 有諸 孔子對曰 言不可以若是其幾也 人之言曰 予無樂乎爲君 唯其言而莫予違也
如其善而莫之違也 不亦善乎 如不善而莫之違也 不幾乎一言而喪邦乎


定公問う。一言にして邦を興すべきもの、これ有りや。
孔子對して曰く、言は以ってかくの若く其れ幾きかる可からざるなり。
人の言に曰く、君たるは難く、臣たる易からずと。
如し君たるの難きを知らば、一言にして邦を興すに幾からずや。
曰く、一言にして邦を喪ぼすものこれ有りや。
孔子對して曰く、言は以ってかくの若く其れ幾きかる可からざるなり。
人の言に曰く、予れ君たるに樂しむことなし。唯だ其の言いて予に違う莫き也と。
如し其れ善くしてこれに違うこと莫きは、亦善からずや。
如し善からずしてこれ違うなきは、一言にして邦を喪ぼずに幾からずや。

432 :考える名無しさん:2013/07/02(火) NY:AN:NY.AN O.net
定公様が先生に質問した。
「一言でもって国を繁栄させる秘訣のようなものはありますか?」
「なかなか言葉で真実に肉薄するのは困難ですが、しいていえば、
諺にいう、君たるは難く、臣たるは易からずがそれでしょうな。
もし君主であることが難行であるということを理解していれば軽率さも減って国の繁栄に益する言葉となるでしょう」
「一言で国を失うようなのはありますか?」
「たいして君主である楽しみはないが、誰も逆らわないのは愉快だというのがそれですな。
良いことを言って逆らわないのであれば結構ですが、
良くないことを言っても誰も逆らわないのであれば、国の滅亡は時間の問題でしょう」

433 :考える名無しさん:2013/07/03(水) NY:AN:NY.AN O.net
葉公問政 子曰 近者説 遠者來


葉公政を問う。子曰く、近き者は説び、遠き者は来たる。


楚の重臣の葉公様が先生に政治について質問した。
「近くにいるものはその徳の恩恵に喜び、
遠くの者はそれを求めてやって来るのが政治です。」

434 :考える名無しさん:2013/07/04(木) NY:AN:NY.AN O.net
子夏爲筥父宰 問政 子曰 無欲速 無見小利 欲速 則不達 見小利 則大事不成


子夏筥父の宰となる。政を問う。
子曰く、速やかなるを欲するなかれ、小利を見るなかれ。
速やかなるを欲すれば、則ち達せず。小利を見れば、則ち大事は成らず。

子夏さんが筥父の宰に任じられたので先生にアドバイスを求めた。
「焦ってスピードばかり追い求めてはダメだよ、あとつまらん利益ばかりを追い求めてもダメだよ。
スピードを追い求めれば、物事の達成は覚束ないよ。
利益ばかりを追い求めてそろばん勘定ばっかやってると大事は達成できないよ」

435 :考える名無しさん:2013/07/05(金) NY:AN:NY.AN O.net
葉公語孔子曰 吾黨有直躬者 其父攘羊 而子証之
孔子曰 吾黨之直者 異於是 父爲子隱 子爲父隱 直在其中矣


葉公孔子に語げて曰く、吾が黨に躬を直くする者あり、其の父羊を攘む、而うして子これを証す。
孔子曰く、吾が黨の直き者は、是に異なれり。父が子の為に隱し、子は父の為に隱す。直きことは其の中に在り。

葉公様が先生に語った。
「私どもの村には正直者がおります。父親が羊を盗んだのですが、子供が正義感から証言をして有罪にしたのです。」
「私どもの村ではちょっと違っておりますな。
父親は子供の為に罪を隠しますし、子供は父親を必死に庇います。親子の情愛に正直なのです。
正直はこの両者のいずれか一方ではなくその中間にあります」

436 :考える名無しさん:2013/07/06(土) NY:AN:NY.AN O.net
樊遅問仁 子曰 居處恭 執事敬 與人忠 雖之夷狄 不可棄也


樊遅仁を問う。子曰く、居處は恭、事を執りて敬 、人を與わりて忠なれ、夷狄に之くと雖も 棄つ可からず。


樊遅さんが仁について質問した。
「全てにわたって恭しい態度を崩すべきでない。
あらゆる物事全般にわたって従事するときは敬いの心をもってせよ。
人との交わりでは何事にも忠実であれ。
そしてこのような態度は外国でも未開の地だろうが崩してはならない。
何事も馬鹿にしたり甘くみるところから崩れていくからじゃ」

437 :考える名無しさん:2013/07/07(日) NY:AN:NY.AN O.net
子貢問曰 何如斯可謂之士矣 子曰 行己有恥 使於四方 不辱君命 可謂士矣
曰 敢問其次 曰 宗族稱孝焉 郷黨稱弟焉
曰 敢問其次 曰 言必信 行必果 コウコウ然小人哉 抑亦可以爲次矣 曰 今之從政者何如
子曰 噫 斗ショウ之人 何足算也


子貢問いて曰く、何如ぞ斯れ之れを士と謂うべき。
子曰く、己を行うに恥あり。四方に使して、君命を辱かしめず。士と謂うべき。
曰く、敢えて其の次を問う。
曰く、宗族は孝を稱す。郷黨は弟を稱す。
曰く、敢えて其の次を問う。
曰く、言は必らず信。行は必ず果。コウコウ然として小人なるかな。抑も亦た以って次と爲すべし。
曰く、今の政に從う者は何如。
子曰く、噫、斗ショウの人、何んぞ算うるに足らんや。

438 :考える名無しさん:2013/07/07(日) NY:AN:NY.AN O.net
子貢さんが質問した。
「いわゆる士とはどういう人を言うんでしょうか」
「自己の行動を常に良心に照らし、
四方に使者として遣わされれば、君命を辱めないようなのじゃな」
「それに次のものはどんなのでしょう」
「親戚縁者から孝行者と言われ、地域村ぐるみで隣人愛を讃えられているようなのじゃな」
「その次をどうですか」
「言葉に信用があり、行いは果敢。多少窮屈な人間であってもそういうのじゃろうな」
「今の政治家達はどうです」
「器量の狭い人間ばかりだ。物の数にも入らんよ」

439 :考える名無しさん:2013/07/08(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不得中行而與之 必也狂狷乎 狂者進取 狷者有所不爲也


子曰く、中行を得てこれと與にせずんば、必ずや狂狷か。狂者は進み取る。狷者は爲さざる所あるなり。


中庸の徳をわきまえバランスを得た行いの人と共に行動するのがベストだが、
それが無理ならわしは気違いじみた奴か頑固一点張りのような人間と行動するさ。
曹操や織田信長みたいな気違いじみた奴は果敢に行動するし進取の気性がある。
頑固一点張りの人間はならぬものはならぬの一点張りでそれとは対照的だがやらないことがあるから。

440 :考える名無しさん:2013/07/09(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 南人有言曰 人而無恆 不可以作巫醫 善夫 不恆其徳 或承之羞 子曰 不占而已矣


子曰く、南人言えること有りて曰く、人にして恆なければ、以って巫醫を作すべからずと。
善いかな、其の徳を恆にせざれば、或いはこれを羞じを承く。
子曰く、占わざるのみ。


「南の人の格言に、行動に一定の恒常性のない支離滅裂の人をお祓いしたり治療したりすることはできないというのがあるね。
これは善い言葉だ。易の言葉に
行動に恒常性がなければ恥を受けるとある。
行動に恒常性がなければ法則の適用も不可能で
未来の予測も不可能だから占いようもないわけだ。」

441 :考える名無しさん:2013/07/10(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子和而不同 小人同而不和


子曰く、君子は和して同せず、小人は同して和せず。


君子は人と調和することができるがむやみやたらと人に同調したりはしない。
小人は人にイエスマンの如く同調するが人と調和することができない。

442 :考える名無しさん:2013/07/11(木) NY:AN:NY.AN O.net
子貢問曰 郷人皆好之 何如 子曰 未可也 郷人皆惡之 何如
子曰 未可也 不如郷人之善者好之 其不善者惡之



子貢問いて曰く、郷人皆これを好まば、何如。
子曰く、未まだ可ならざるなり。
郷人皆これを惡まば、何如。
子曰く、未まだ可ならざるなり。郷人の之善き者これを好み、其の善からざる者これを惡むに如かず。



子貢さんが質問した。
「自分の村の人全員に好かれている人物はどんなもんでしょう?」
「未だ可ならざるじゃ!」
「それじゃ村人全員に憎まれるぐらいでないとダメですかな?」
「それも未だ可ならざるじゃ!村人の善人には好まれ、悪人に疎まれる者には及ばないのじゃ!」

443 :考える名無しさん:2013/07/12(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子易事而難説也 説之不以道 不説也 及其使人也 器之
小人難事而易説也 説之雖不以道 説也 及其使人也 求備焉


子曰く、君子は事え易くして説ばせ難きなり。これを説すに道を以ってせざれば、説ばざるなり。
その人を使うに及びてや、これを器とす。
小人事え難くして説ばせ易きなり。これを説すに道を以ってせずと雖ども、説ぶなり。
其の人を使うに及びてや、備わるを求む。


君子に仕えるのは易しいが、喜ばせるのは難しい。
道を以ってしかその人は喜ばないからだ。
そういう人が人を使えば適所適材、うまく使いこなす。
小人は仕えるのが難しく喜ばせるのは簡単だ。道理に反したことでも喜ぶからだ。
そういう人が人を使うと完璧を他人に求める。
他人に厳しく自分に甘いということだ。

444 :考える名無しさん:2013/07/13(土) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子泰而不驕 小人驕而不泰


子曰く、君子は泰にして驕らず。小人は驕って泰ならず。


君子は泰然たる態度でゆったりしているが傲慢さは微塵もない。
小人は傲慢であるが全然泰然としてないでこせこせしている。

445 :考える名無しさん:2013/07/14(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 剛毅木訥 近仁


子曰く、剛毅木訥は仁に近し。



剛毅木訥の人は仁に近い。

446 :考える名無しさん:2013/07/15(月) NY:AN:NY.AN O.net
子路問曰 何如斯可謂之士矣 子曰 切切偲偲怡怡如也 可謂士矣 朋友切切偲偲 兄弟怡怡


子路問いて曰く、何如そ斯れを士と謂うべき。
子曰く、切切偲偲怡怡如たり。士と謂うべし。朋友には切切偲偲、兄弟には怡怡。


子路さんが士について質問した。
「切切偲偲怡怡如だよ、士というものは、
友人とは信頼の情をもって時に厳しく励まし合う。
兄弟には和やかさに接する。

447 :考える名無しさん:2013/07/16(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 善人教民七年 亦可以即戎矣


子曰く、善人民を教うること七年、亦以って戎に即くべし。


善人が七年ぐらいその国の民を教導すれば、軍事さえよく行わせることができる。
しかしきちんと教育もしないで戦争に従事させれば野蛮な国家となるであろう。

448 :考える名無しさん:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 以不教民戦 是謂棄之


子曰く、教えざる民を以って戦う、是れこれを棄つと謂う。


ガチの喧嘩の駆け引きややり方を教えないで喧嘩するよう仕向けるならそれは見殺しにするようなもんだ。
徹底した戦争の技術を授けずに、根性論・精神論で戦争させるのは、民を棄てるに等しい。

449 :考える名無しさん:2013/07/18(木) NY:AN:NY.AN O.net
憲問恥 子曰 邦有道穀 邦無道穀 恥也


憲、恥を問う。子曰く、邦道あれば穀す。邦に道なきに穀するは恥なり。


憲さんが恥について質問した。
「道徳の行き渡っている国に仕えて給料を貰いたいものだ。
無道の国の官僚として給料を貰うのは恥ずべきことである。」

450 :考える名無しさん:2013/07/19(金) NY:AN:NY.AN O.net
克伐怨欲不行焉 可以爲仁矣 子曰 可以爲難矣 仁則吾不知也


克伐怨欲行われず。以って仁と爲すべし。
子曰く、以って難たしと爲すべし。仁は則ち吾れ知らざる也。


「常に他人に勝とうとする闘争心
そしてその勝利を誇り、
そしてしょうもないことに根に持ち、
なんでもかんでも自分のものにしようと欲張る。
こうした心から自由な人は仁と言っていいと思います」
先生が言った。
「それは難しいことだ。
しかしそれで仁と言っていいかとなるとわしは知らんよ」

451 :考える名無しさん:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 士而懷居 不足以爲士矣


子曰く、士にして居を懷うは以って士と爲すに足らず。


今日はお家に帰って何しようかな〜何食べようかな〜なんてばかり仕事中考えてるようでは士とは呼べないよ

452 :考える名無しさん:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 邦有道 危言危行 邦無道 危行言孫


子曰く、邦に道あれば、言を危くし、行いを危くす。
邦に道なければ、行いは危くして言は孫る。



国が道徳的に統治されているなら言葉も行いも高尚にして構わん。
しかし国に道が行き渡っていない時は行動は高尚でも言葉は多少控えめにし、
あまり高尚なことは口にしないがよろしかろう。

453 :考える名無しさん:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 有徳者必有言 有言者不必有徳 仁者必有勇 勇者不必有仁


子曰く、徳有る者は必ず言あり。言有る者は必ずしも徳有らず。
仁者は必ず勇有り、勇者は必ずしも仁有らず。


有徳の人は言葉も立派であるが、言葉の立派な人が必ずしも徳があるとは限らない。
仁者には勇気が備わっているが、勇者が必ずしも仁者とは限らない。

454 :考える名無しさん:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN O.net
南宮カツ問於孔子曰 ゲイ善射 ゴウ盪舟 倶不得其死然 禹稷躬稼而有天下
夫子不答 南宮カツ出 子曰 君子哉若人 尚徳哉若人


南宮カツ孔子に問いて曰く、ゲイは射を善くし、ゴウは舟を盪かす。
倶に其の死を得ざるがごとく然り。禹と稷は躬ずから稼して天下を有つ。
夫子不答ず、南宮カツ出づ。子曰く、君子なる哉若くのごとき人。徳を尚ぶ哉若くのごとき人。

南宮カツさんが先生にいった。
「古えのゲイは弓の名手でしたし、ゴウは舟を動かすほどの大力でした。
しかし両名ともに畳みの上で死ぬことはできませんでした。
それに対して禹や稷といった人は自ら農業に従事して天下を保ちました」
先生は何も答えなかった。
南宮カツさんが退出して先生がおっしゃった。
「あいつは君子だね〜、道徳主義者だよ」

455 :考える名無しさん:2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子而不仁者有矣夫 未有小人而仁者也


子曰く、君子にして仁ならざる者有り、未だ小人にして仁なる者あらざるなり。


君子といえるほどに立派な徳を備えた人間でも仁愛のある人物でない
厳格な道徳家に過ぎないということはありえる。
しかし小人で仁に至った者はいない。

456 :考える名無しさん:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 愛之 能勿勞乎 忠焉 能勿誨乎


子曰く、これを愛す、よく勞ぎらうことなからんや、忠なり、よく誨うることなからんや。


これを愛するなら優しくいたわりたくもなるし、
人に忠実であろうとするならアドバイスしたくもなるのじゃ

457 :考える名無しさん:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 爲命 裨ジン艸創之 世叔討論之 行人子羽修飾之 東里子産潤色之


子曰く、命を爲るに、裨ジンこれを艸創し、世叔これを討論し、
行人子羽これを修飾し、東里の子産これを潤色す。


先生がおっしゃった。
「鄭の国では外交の文案を作るのに大変慎重で丁寧であった。
裨ジンがまず草案を作り、それを世叔が検討し
、さらに外交の係の子羽がそれを修飾して、
最後に東里の子産が仕上げをおこなった。」

458 :考える名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN O.net
或問子産 子曰 惠人也 問子西 曰 彼哉彼哉 問管仲 曰 人也 奪伯氏駢邑三百 飯疏食 没齒無怨言


或るひと子産を問う。
子曰く、惠人なり。子西を問う。
曰く、彼を哉彼を哉。管仲を問う。
曰く、人なり。伯氏の駢邑三百を奪う。疏食を飯らい。齒を没わるまで怨言なし。



ある人が先生に東里の子産についてに質問した。
「恵み深い人だった」
次に子西について質問した。
「あれはだな」
次に管仲について質問した。
「あの人は、伯氏の駢邑三百の知行を取り上げたが、
伯氏は怨みごとも言わず一生粗食に甘んじたというから人物だよ」

459 :考える名無しさん:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 貧而無怨難 富而無驕易


子曰く、貧しくして怨むことなきは難し。富みて驕ることなきは易し。


ワーキングプアだとかニートだとか無職だとか非正規だとか穀潰しだとか人に罵られても意に介しないでいるのは難しいし、
自分の貧しさを政治・経済・社会や運命のせいにしてルサンチマンの塊となって怨んだりしないのはなかなか困難だ。
それに比べりゃ金持ち連中が
慎ましくして、人々に笑顔と感謝の気持ちを忘れず、低姿勢でいるのなんかは容易なことだ。

460 :考える名無しさん:2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 孟公綽 爲趙魏老則優 不可以爲藤薛大夫


子曰く、孟公綽、趙魏の老と爲れば則ち優、以って藤薛の大夫と爲る可からず。


魯の孟公綽は趙や魏などの経済的に余裕のある晋の重臣の家の家老なら十分勤まるだろう。
しかし人手不足・資金難の小国である藤や薛だと一人でなんでもやらねばならぬから大夫は難しいであろう。

461 :考える名無しさん:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN O.net
子路問成人 子曰 若臧武仲之知 公綽之不欲 卞莊子之勇 冉求之藝
文之以禮樂 亦可以爲成人矣 曰 今之成人者何必然 見利思義 見危授命
久要不忘平生之言 亦可以爲成人矣


子路成人を問う。
子曰く、臧武仲の知、公綽の不欲、卞莊子の勇、冉求の藝の若くして、
これを文るに禮樂を以てし、亦た成人と爲すべし。
曰く、今の成人の者何んぞ必ずしも然らん。利を見ては義を思い、危を見ては命を授ける。
久要は平生の言を忘れず、亦た以て成人と爲すべし。


子路さんが完成された人について質問した。
「臧武仲のような知恵があり、公綽のように無欲で、
卞莊子ぐらいに勇敢で、冉求ぐらいに多芸である
さらにそれらの諸徳に加えて禮樂で調和を体得したなら完成された人だろうさ」
「今の時点ではそれほどの理想の体現は難しいから、
損得の話でもそこに義があるかどうかを吟味し、
緊急事態においては命を投げ出す準備があり、
古い約束もおろそかにしないようであれば完成された人だろうさ」

462 :考える名無しさん:2013/07/31(水) NY:AN:NY.AN O.net
子問公叔文子於公明賈 信乎夫子不言不笑不取乎
公明賈對曰 以告者過也 夫子時然後言 人不厭其言 樂然後笑 人不厭其笑 義然後取 人不厭其取
子曰 其然 豈其然乎


子公叔文子を公明賈に問いて曰く、信に夫子は言わず笑わず取らざるか。
公明賈對して曰く、以って告ぐる者過つなり。
夫子は時に然る後に言う。人其の言を厭わず。樂しくして然る後に笑う。人其の笑いを厭わず。義にして然る後に取る。人其の取を厭わず。
子曰く、其れり然る、豈に其れ然らんや。


先生が公明賈さんに衛の大夫の公叔文子について質問した。
「あの方は、ものを言わず、笑わず、何も受け取らないという話は本当ですか」
「それは間違いです。
あの方は適切な時に人の後で控えめにものを言うので誰もその言葉を嫌がりません。
みんな楽しくしている時に最後に笑われるので最初の時点で笑ってないからそう言われるのです。だから人はその笑いを嫌いません。
義を見て最後にものを受け取るので誰もものをよく受け取る人だとして厭わないのです。」
「そうですか〜、でも本当にそうなんですかね〜」

463 :考える名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 臧武仲以防求爲後於魯 雖曰不要君 吾不信也


子曰く、臧武仲、防を以て後を魯に爲すを求む。君を要せずと曰うと雖も吾信ぜざるなり。



先生がおっしゃった。
「臧武仲の亡命騒ぎの時に、
自分の領地である防の地での反乱を臭わせて
後継ぎによる家の存続を主君に認めさせたのは、
主君への強要でないというものがいても私は認めない。
臧武仲の知とはこういうものだ」

464 :考える名無しさん:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 晋文公譎而不正 齊桓公正而不譎


子曰く、晋の文公譎りて正しからず、齊の桓公は正しくして譎らず。


晋の文公は天下の覇者になるのに謀略を駆使したが正しい方法ではなかった。
齊の桓公は天下の覇者になるのに大義名分をもって他国を正し謀略を用いたわけではなかった。
どちらも武力で捩伏せたことに変わりはないわけだが。

465 :考える名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN O.net
子路曰 桓公殺公子糾 召忽死之 管仲不死 曰 未仁乎
子曰 桓公九合諸侯 不以兵車 管仲之力也 如其仁 如其仁


子路曰く、桓公公子糾を殺す。召忽これに死す。管仲は死せず、曰く、未だ仁ならざるか。
子曰く、桓公諸侯を九合し、兵車を以てせず。管仲の力なり。其の仁に如かんや、其の仁に如かんや。


子路さんがいった。
「齊の桓公が兄弟の糾を殺して君主の座についた時に召忽は殉死しましたが、管仲はそれもしないで桓公に仕えました」
そして言った「彼はまだまだ仁とは言えないでしょうな」
先生がおっしゃった。
「桓公をして戦争させることなく諸侯を九度会合させて覇者にしたのは管仲の力だ。
それで世が一時平和になったのだ、管仲が世に仁を施したのだ、
彼が殉死していたら多くの戦争が無用に起きただろう。
結果的に多くの人々が平和を享受し睦まじく和やかに暮らせたのだ。


466 :考える名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN O.net
子貢曰 管仲非仁者與 桓公殺公子糾 不能死 又相之
子曰 管仲相桓公 覇諸侯 一匡天下 民到干今 受其賜 微管仲 吾其被髪左衽矣
豈匹夫匹婦之爲諒也 自経於溝トク而莫之知也


子貢曰く、管仲仁者にあらざるか。桓公公子糾を殺す。死すること能わず。又たこれに相たり。
子曰く、管仲桓公に相として、諸侯に覇たらしめ、天下を一匡す。民今に到りて、其の賜を受く。
管仲微かりせば、吾れその髪を被りて衽を左にせん。
豈に匹夫匹婦の諒をなすや。自ずから溝トクに経びれて之を知るものなきが若くならんや。

467 :考える名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN O.net
子貢さんが言った。
「管仲は仁者じゃなかったんじゃないですか。桓公が公子糾を殺した時に共に死ぬことさえせずに、
自分の主を殺した桓公の宰相になったんですから」
先生がおっしゃった。「管仲は桓公の宰相になって、諸侯の覇者たらしめ、天下を一つにまとめた。
民はその恩恵を今も受けている。
管仲があの時死んでいたら、我々は国内が目茶苦茶になって夷狄の侵略を受け、
髪はざんばらで左側を前にした夷狄風の服装をしていたことだろう。
どうしてそこらの夫婦のように連れ合いが死んだからと言って、
首を吊って溝の中で誰にも知られずにいられようか。
管仲は公子糾には不義理だったかもしれないが人民に仕え恩恵を施したのだ。
その点から見れば彼は仁者だよ。」

468 :考える名無しさん:2013/08/05(月) NY:AN:NY.AN O.net
公叔文子之臣大夫セン 與文子同升諸公 子聞之曰 可以爲文矣


公叔文子の臣大夫セン、文子と同じく諸れを公に升す。子これを聞きて曰く、以って文と爲すべし。


公叔文子の臣下の大夫のセンは能力があったので、文子は自分と同等の位に取り立てた。
先生がこれを聞いておっしゃった。
「なるほど文の諡に相応しい人だな」

469 :考える名無しさん:2013/08/06(火) NY:AN:NY.AN O.net
子言衛靈公之無道也 康子曰 夫如是 奚而不喪
孔子曰 仲叔圉治賓客 祝ダ治宗廟 王孫賈治軍旅 夫如是 奚其喪


子衛靈公の無道を言う。
康子曰く、夫れ是くの如くば、奚んぞ喪びざる。
孔子曰く、仲叔圉は賓客を治め、祝ダは宗廟を治め、王孫賈は軍旅を治める。夫れ是くの如し、奚んぞ其れ喪びん。


先生は衛靈公を無道だったと評した。
季康子がきいた。
「それじゃなんで滅びなかったんですかね」
「仲叔圉が外交担当。祝ダがお祭り担当。王孫賈が軍事担当。これじゃ滅びようがないですな」

470 :考える名無しさん:2013/08/06(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 其言之不サク 則爲之也難


子曰く、其の言のはじざるは、則ち之を爲すや難し。


自己の行動を言明する場合恥じらったり謙遜するようなことがないようでは
実際の困難さを甘く見積もってる場合が多いのであまりあてにならない。

471 :考える名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN O.net
陳成子弑簡公 孔子沐浴而朝 告於哀公曰 陳恆弑其君 請討之
公曰 告夫三子 孔子曰 以吾從大夫之後 不敢不告也
君曰 告夫三子者 之三子告 不可 孔子曰 以吾從大夫之後 不敢不告也


陳成子簡公を弑ず。孔子沐浴して朝し、哀公に告げて曰く。
陳恆其の君を弑す。請うこれを討たん。
公曰く、夫の三子に告げよ。孔子曰く、吾れ大夫の後に從うを以て、敢えて告げずんばあらざるなり。
君曰く、夫の三子者に告げよと、三子に之きて告ぐ、可かず。
孔子曰く、吾れ大夫の後に從うを以て、敢えて告げずんばあらざるなり。


齊の家老である陳成子が君主である簡公を殺害した。
先生は沐浴して朝廷に行き、君主の哀公に告げた。
「陳恆が主君を殺害しました。これを討ち取りましょう」
「三家老に言ってくれ」
退出して先生がおっしゃった。
「大夫の末席にいるものとして言わざるをえなかったのだ、
しかし君主は三家老に言えとのこと」
そして同じように三家老のもとへと行って同じように告げたが、
意見は却下されたのだった。
「大夫の末席にいるものとしては言うべきことを申しあげたまでだ」

472 :考える名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN O.net
子路問事君 子曰 勿欺也 而犯之


子路君に事うることを問う。
子曰く、欺くなかれ、而して之を犯せ。


子路が君主に仕えることについて質問した。
「君主が喜ぶことを言って真実を欺くな。
真実の為なら君主と衝突することも辞さない心構えであれ」

473 :考える名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子上達 小人下達


子曰く、君子は上達す、小人は下達す。


君子は道の偉大さに適うもののみ上達するが、
小人はくだらないことにはよく通暁する。

474 :考える名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 古之學者爲己 今之學者爲人


子曰く、古えの學者は己の爲にし、今の學者は人の爲にす。


昔の学者は己を知り自己を高める為に学問をしたが、
今の人はそれで名声やお金や地位を獲得して
自己ならざる他者の視線が自分に向く為にのみ学問をしている。

475 :考える名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN 0.net
四書五経それぞれの大まかな内容ってどんなもの?一覧がほしい
例えばこれは道徳書だ、とか、人生訓だ、とか、処世術だ、とかそんな表現で言うとどうなの

476 :考える名無しさん:2013/08/12(月) NY:AN:NY.AN O.net
キョ伯玉使人於孔子 孔子與之座而問焉 曰 夫子何爲 對曰 夫子欲寡其過而未能 使者出 子曰 使乎 使乎


キョ伯玉人を孔子に使いす。孔子之とともに座して問う。
曰く、夫子何をか爲す。對して曰く 夫子は其の過ちを寡なくせんと欲して、未だ能わざるなり。
使者出づ。子曰く、使いかな。使いかな。


衛の大夫であるキョ伯玉さんが先生に使者をだした。
先生がやって来た使者と座っている時に質問した。
「ご主人はどうしてますか」
「私の主は過ちを少なくしようとしてなかなかできずにおります」

使者が帰っていた。
「あれはたいした使者だな」

477 :考える名無しさん:2013/08/12(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不在其位 不謀其政 曾子曰 君子思不出其位


子曰く、その位に在らざればその政を謀らず。曾子曰く、君子は思うことその位を出でず。


先生が以前おっしゃった「その地位にいなければその仕事についてとやかく言わない」ということについて
曾子さんが易の言葉を引いて補足した。
「君子は自分の分を弁えて物を思う」



>>475Wikipediaを見るのが一番かと思います

478 :考える名無しさん:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN 0.net
>>477
そこをなんとか、君の要約でいいから書いてよ

479 :考える名無しさん:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN O.net
●易経 陰陽哲学に基づいた周の時代の占い本
●書経 西周から戦国時代までの歴史書
●詩経 古いポエム集
●礼記 冠婚葬祭などの古い儀礼集
●春秋 魯の国を中心とした歴史書


○論語 孔子一門の言行録
○孟子 孔子の孫の子思の弟子である孟子の論集
○大学 礼記の中の学問の目的を述べた部分をまとめた小論集
○中庸 礼記の中の人間の本性について述べたものをまとめた小論集

480 :考える名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN 0.net
>>479
ありがとう!

481 :考える名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子恥其言而過其行


子曰く、君子はその言いてその行いに過ぐるを恥ず。


君子というものは口が行動より過大なのを恥じるもんだ。

482 :考える名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子道者三 我無能焉 仁者不憂 知者不惑 勇者不懼 子貢曰 夫子自道也


子曰く、君子の道なる者三なり。我能くすることなし。
仁者は憂えず。知者は惑わず。勇者は懼れず。
子貢曰く、夫子自ずから道うなり。


先生がおっしゃった。
「君子というものには三つの道がある。わしにはできないけどね。
仁者は憂うことがない。知者は迷わない。勇者は恐れない」
子貢さんがいった。
「先生は自分のことをおっしゃってるんだよ」

483 :考える名無しさん:2013/08/16(金) NY:AN:NY.AN O.net
子貢方人 子曰 賜也賢乎哉 夫我則不暇


子貢、人を方ぶ。子曰く、賜や賢なるかな。それ我は則ち暇あらず。



子貢さんが人をあれこれ辛口批評をして批判していた。
「賜ちゃんは賢いでしゅね〜、
ワシのような愚才には自分を批判する暇はあっても人を批判している暇はないw」

484 :考える名無しさん:2013/08/17(土) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不患人之不己知 患其不能也


子曰く、人の己を知らざるを患えず。其の能くするなきを患えよ


人が自分のことを知らないと歎くよりも、知られるだけのものをもたない自分を歎げけ!
自己を磨き修業しろ!

485 :考える名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不逆詐 不憶不信 抑亦先覺者 是賢乎


子曰く、詐りを逆えす。不信を憶わず。抑も亦先に覚る者は、これ賢なるか。


騙されるんじゃないかと警戒したり、信用できないなどど先に決めつけない。
最初から全てお見通しで分かっている人間が賢いだろうか。
騙されることなどとるに足りない。
ダメな人間だと分かっていても無心無欲で信じてやることも重要じゃ。
それは度量の大きい人間にしかできないのだから。

486 :考える名無しさん:2013/08/19(月) NY:AN:NY.AN O.net
微生畝謂孔子曰 丘何爲是栖栖者與 無乃爲佞乎 孔子曰 非敢爲佞也 疾固也


微生畝孔子に謂いて曰く、丘、何んぞこの栖栖たる者をなすや。乃ち佞を爲す無からんや。
孔子曰く、敢えて佞を爲すにあらざるなり。固を疾むなり。


微生畝さんが先生を評しておっしゃった。
「丘は何でそこらをハイエナのようにうろついているのだろうか。
おべっかを使って遊説しようが無駄なこと!」
先生がこの話を聞いておっしゃった。
「もとよりおべっかを使いたくてそうしてるわけではないんです。
ただ自らの徳の境地にとどまって自己を清めることだけに固執したくないのです」

487 :考える名無しさん:2013/08/20(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 驥不稱其力 稱其徳也


子曰く、驥その力を稱せず。その徳を稱するなり。


「名馬というものは無論、生まれながらの能力が高いわけだがそれを称賛されるわけではない。
よく飼い馴らされて水のごとき柔順の徳を讃えるのである
人も同じだ、生まれながらの才能がいくらあってもダメでそれをいかに使うかが大事だ」

488 :考える名無しさん:2013/08/21(水) NY:AN:NY.AN O.net
或曰 以徳報怨 何如 子曰 何以報徳 以直報怨 以徳報徳


或るひと曰く、徳を以って怨らみに報ゆるは何如。
子曰く、何を以ってか徳に報いん。直を以て怨に報い。徳を以て徳に報ゆ。


ある人が先生に言った。
「徳でもって怨恨に報いるのはどんなもんでしょう?高徳な態度だと思うんですが」
「それでは相手が高徳な態度で自己を推し出してきたときはどうするのかね?
ワシなら怨恨には正しい真っ直ぐな態度で望むよ。
そして高徳な態度にはこちらも高徳な態度で推し出していくのじゃ」

489 :考える名無しさん:2013/08/23(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 莫我知也夫 子貢曰 何爲其莫知子也 子曰 不怨天 不尤人 下學而上達 知我者其天乎


子曰く、我を知するなきかな。子貢曰く、何ん爲れぞ其れ子を知るなきや。
子曰く、天を怨まず、人を尤めず。下學して上達す。我を知る者は其れ天か。



先生がおっしゃった。
「私を知るものなどいないのじゃ」
子貢さんが言った。
「どうして先生のことを知らないわけがありましょう」
「私はどんな理不尽な天命も怨まず、人の間違いを尤めずの精神で推し進めてきた。
人の下で卑賎の身を厭わず驕ることなく学んで上達したのじゃ。
ワシを本当に理解してくれているのは天じゃよ。
天よご照覧あれというのがワシの今の気持ちなのじゃ」

490 :考える名無しさん:2013/08/24(土) NY:AN:NY.AN O.net
公伯寮愬子路於季孫 子服景伯以告曰 夫子固有惑志 於公伯寮 吾力猶能肆諸市朝
子曰 道之将行也與 命也 道之将廢也與 命也 公伯寮其如命何


公伯寮子路を季孫に愬う。子服景伯以って告げて曰く、夫子は固に惑える志あり。公伯寮に於いては、吾れ力猶お能く諸れを市朝に肆さん。
子曰く、道の将に行れんするや、命なり。道の将に廢られんとするや、命なり。公伯寮其れ命を如何せん。


公伯寮さんが子路さんを主の季孫様に讒言した。
子服景伯さんがそれを先生にそれを告げていった。
「季孫様は讒言で心が揺れています。
公伯寮の如き者であれば私の力で死体を市場に晒すぐらいおやすいことです」
「道が行われるのも天命なら、道が廃れるのも天命です。
公伯寮如きが天命に向かって何ができましょう。ほっといて構いませんですじゃw」

491 :考える名無しさん:2013/08/25(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 賢者辟世 其次辟地 其次辟色 其次辟言


子曰く、賢者は世を辟く。その次は地を辟く。その次は色を辟く、その次は言を辟く


賢者は時代が時代なら世間そのものから身を避けてしまう。
その次の者はヤバい土地を見て危険を回避する。
その次の者は人の顔色を見て危険を回避する。
その次の者は言葉によって危険を回避する。

492 :考える名無しさん:2013/08/26(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 作者七人矣


子曰く、作す者七人なり。

世を辟けるに巧みな者は七人いたのだった。

493 :考える名無しさん:2013/08/27(火) NY:AN:NY.AN O.net
子路宿於石門 晨門曰 奚自 子路曰 自孔氏 曰 是知其不可 而爲之者與


子路石門に宿る。晨門曰く、奚れ自りする。 子路曰く、孔氏よりす。
曰く、是れ其の不可を知りて、而もこれを爲す者か。


子路さんが石門の宿場に泊まった時のこと。
門番が尋ねた。
「どっからきなさったね」
「孔氏のとこからだよ、おじさん」
「ああ、できないと知りつつそれをしようとしてる人だね」

494 :考える名無しさん:2013/08/28(水) NY:AN:NY.AN O.net
子撃磬於衛 有荷簣而過孔氏之門者 曰 有心哉 撃磬乎 既而曰
鄙哉 コウコウ乎 莫己知也 斯已而已矣 深則レイ 浅則掲 子曰 果哉 未之難矣



子磬を衛に撃つ。簣を荷ないて孔氏の門を過ぐる者有り。
曰く、心あるかな。磬を撃つや。
既にして曰く、鄙しいかな。コウコウ乎として、己を知る莫ければ、これ已まんのみ。
深きときは則ちレイし、浅きときは則ち掲せよ。
子曰く、果なる哉。之を難しとするなし。


先生が衛の国に滞在した折りにパッカーションに熱中していた。
もっこを担いだ人足が通り掛かっていった。
「なんでぇい未練がましい音じゃねぇか、無心というものを知らんのかい」
そしてしばらくしてまた言った「つまんねぇ野郎だ、カチコチじゃねぇかよ
自分が理解されないならそれまでのことよ
深い川なら入ればいい
浅い川なら裾を掴めばいい
と詩にもあるってもんよ、
業の深いお人だよ」
「勇ましいもんだね。しかしそうやってバッサリ全部捨てることはワシには難しいことではないんじゃ」

495 :考える名無しさん:2013/08/29(木) NY:AN:NY.AN O.net
子張曰 書云 高宗諒陰三年不言 何謂也
子曰 何必高宗 古之人皆然 君薨 百官總己 以聴於冢宰三年



子張曰く、書に云う。高宗諒陰三年言わずと。何んの謂いぞや。
子曰く、何んぞ必らずしも高宗のみならんや。古の人は皆然り。
君薨ずれば、百官己を總べて、以って冢宰に聴くこと三年。


子張さんが質問した。
「書経に書いてある、
高宗が父親の喪に服して押し黙ったまま三年沈黙を守ったとはどういうことですか」
「そんなもん高宗ばかりではない、昔の人はみんなそうだった。
君主が亡くなると、全ての官僚は三年間、首相の指示に従って、
後継ぎの君主は喪に服するのが普通だったんじゃ」

496 :考える名無しさん:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 上好禮 則民易使也


子曰く、上禮を好めば、則ち民使い易きなり。


上の者が禮を重んじるようになれば、民は従順になる故に使い易くもなるというものじゃ。

497 :考える名無しさん:2013/08/31(土) NY:AN:NY.AN O.net
子路問君子 子曰 脩己以敬 曰 如斯而已乎 曰 脩己以安人
曰 如斯而已乎 曰 脩己以安百姓 脩己以安百姓 尭舜其猶病諸



子路君子を問う。子曰く、己を脩して以て敬す。
曰く、斯かくの如き已みか。曰く、己を脩して以て人を安んず。
曰く、斯くの如き已みか。曰く、己を脩して以て百姓を安んず。
己を脩して以て百姓を安んずは、尭舜も其れ猶これを病めるか。



子路さんが君子について質問した。
「自己を抑制して他人を敬うのが君子だ」
「それだけでしょうか」
「自己を抑制して人の心に平安をもたらすのが君子だ」
「それだけっすか」
「自己を抑制して全ての人に平安をもたらすのが君子だ、しかしこれは尭や舜でさえ日々悩んだものだ」

498 :考える名無しさん:2013/09/01(日) 09:04:44.84 O.net
原壤夷俟 子曰 幼而不孫弟 長而無述焉 老而不死 是爲賊 以杖叩其脛


原壤夷して俟つ。子曰く、幼くして孫弟ならず。長じて述べらるるなく。老いて死せず。
是を賊と爲すと。杖を以って其の脛を叩く


先生の幼なじみの原壤さんが尋ねてきた時に立て膝で先生を待っていた。
「お前は子供の頃は素直でなくひねくれていた。
成長しても誰もお前のことを語る人間はいなかった。
年老いては死にもせずに相変わらず人に迷惑ばかりかけるごろつきだ」
先生はブチ切れて杖でその脛を打った。

499 :考える名無しさん:2013/09/02(月) 06:35:27.28 O.net
厥黨童子将命 或問之曰 益者與 子曰 吾見其居於位也 見其與先生竝行也
非求益者也 欲促成者也


厥黨の童子命を将う。或ひとこれを問うて曰く。益する者か。
子曰く、吾れその位に居るを見る。其の先生と竝びて行くを見るなり。
益を求むる者に非ざるなり。促成を欲する者なり。

厥黨の少年が来客の案内をしていた。
ある人がそれで先生に質問した。
「向上心のありそうな少年ですな」
「あれが大人と一緒の席に座りたがり
大人と肩を並べて歩きたがるのをワシは見たよ。
向上心があるというよりただ背伸びしたいだけだろうな」

500 :考える名無しさん:2013/09/03(火) 21:00:48.10 O.net
衛霊公問陳於孔子 孔子對曰 俎豆之事 則嘗聞之矣 軍旅之事 未之學也 明日遂行


衛の霊公陳を孔子に問う。孔子對して曰く、俎豆の事は、則ち嘗てこれを聞けり。
軍旅の事 未だこれを學ばざるなり。明日遂いに行く。


衛の霊公様が先生に陣形について質問した。
先生が答えた。
「祭礼の俎豆などの扱いなら知ってますが
軍隊のことは皆目学んでおりませぬ」
そういって先生は次の日、衛を去った。

501 :考える名無しさん:2013/09/04(水) 21:36:51.24 O.net
在陳絶糧 従者病 莫能興 子路慍見曰 君子亦有窮乎 子曰 君子固窮 小人窮 斯濫矣



陳に在りて糧を絶つ。従者病んで能く興つことなし。
子路慍って見みえて曰く、君子も亦や窮することあるか。
子曰く、君子固より窮す。小人窮すれば、斯に濫す。



陳の国を通過しようとした際に、先生一行は軍隊に包囲され食糧が途絶えたのだった。
従者は病んで立つこともできなかった。
子路さんがブチ切れて先生に言った。
「君子という者が天に見放されこのような目に遭って困窮するなどありえましょうか」
「君子だって食糧がなければそりゃ困窮するさ。
しかし小人は困窮してそのうえ取り乱し大声で喚く」

502 :考える名無しさん:2013/09/05(木) 20:26:10.49 O.net
子曰 賜也 女以予爲多學而識之者與 對曰 然 非與 曰 非也 予一以貫之


子曰く、賜や、女は予を以って多く學びて爲之を識る者と爲すか。
對して曰く。然り、非なるか。
曰く、非なり。予は一以ってこれを貫く。



先生がおっしゃった。
「賜ちゃん、お前はワシがたくさんの知識を学んでそれを知る学者の先生だと思ってるのかい?」
「ええ、違うんっすか?」
「それが違うんじゃ、ワシは一本の道をただ歩んできたに過ぎぬのじゃ。
日本でもいうじゃろ
神武元来世に二道なしと」

503 :考える名無しさん:2013/09/06(金) 09:27:36.08 0.net
孔子の言葉よりユダヤ教の教えのほうが身に迫ってくる
やはりイエスやブッダよりかは何段か落ちるだろう

貧しき人は幸いなり、天国はその人のものなり

504 :考える名無しさん:2013/09/06(金) 20:48:47.34 O.net
子曰 由 知徳者鮮矣


子曰く、由や、徳を知る者、鮮なし。



由ちゃんや、言葉で徳について知っている者は多いが徳について本当に知っている者は少ないんじゃよ。

505 :考える名無しさん:2013/09/07(土) 07:14:51.06 O.net
子曰 無為而治者 其舜也與 夫何爲哉 恭己正南面而已矣


子曰く、無為にして治むる者は、其れ舜なるか。夫れ何をか爲すや。己を恭しくして正しく南面するのみ。



何事も成さずにこの世を治めることができたのは舜だな。
彼は何をしただろうか。己を恭順なる態度で律して正しくして南に向かって瞑想してたに過ぎないのだから。

506 :考える名無しさん:2013/09/08(日) 07:51:45.90 O.net
子張問行 子曰 言忠信 行篤敬 雖蠻貊之邦行矣 言不忠信 行不篤敬 雖州里行乎哉
立則見其參於前也 在輿則見其倚於衝也 夫然後行 子張書諸紳


子張行を問う。子曰く、言忠信、行篤敬なれば、蠻貊の邦と雖も行われん。
言不忠信、行不篤敬ならば、州里と雖も行われんや。
立てば則ち其の前に參なるを見る。輿に在れば則ち其の衝に倚るを見る。夫れ然して後に行われん。子張諸れを紳に書す。



子張さんが人に物を伝え行われる為の心構えを聞いた。
「言葉が忠実で信用があり、行いは篤実で敬虔であれば、北斗の拳の世界に言っても通用する。
そうでなければ自分のホームでも通用しない。
立っていても視線の先全てのものに忠信篤敬で対して、車に乗ってる掴み棒にさえ忠信篤敬の気持ちで掴む。
そのようであって初めて他人に意思が伝達され実行されるようになる。
子張さんはそれを忘れないよう帯にデカデカと忠信篤敬と書きしるした。」

507 :考える名無しさん:2013/09/09(月) 08:43:10.91 O.net
子曰 直哉史魚 邦有道如矢 邦無道如矢 君子哉キョ伯玉 邦有道則仕 邦無道則可巻而懐之


子曰く、直き哉、史魚。邦に道有るも矢の如く。邦に道なくも矢の如し。
君子哉キョ伯玉、邦に道有らば則ち仕え、邦に道なくば則ち巻いてこれを懐にすべし。


真っ直ぐなもんだな、子魚さんは、国に道がある時もない時も矢のように真っ直ぐ突き進んだ、マグロみたいなもんだな。
君子だなキョ伯玉さんは、国に道ある時は仕官して、
道が行われてない時は才能をまるごとくるくる小さくまとめて懐に隠してしまった。

508 :考える名無しさん:2013/09/10(火) 08:21:47.81 O.net
子曰 可與言 而不與之言 失人 不可與言 而與之言 失言 知者不失人 亦不失言


子曰く、與に言うべくして、これと言わざれば、人を失う。
與に言うべからずして、これと與に言えば、言を失う。
知者は人を失わず、亦た言を失わず。


話すべき人と話しをしなければその人のことは知らずじまいで終わってしまいます。
共に話しをすべきでない相手と話しをすれば無駄話で終わってしまいます。
知者は人も言葉も疎かにしません。


by仔牛

509 :考える名無しさん:2013/09/11(水) 09:07:01.74 O.net
子曰 志士仁人 無求生以害仁 有殺身以成仁


子曰く、志士仁人は、生を求めて以って仁を害することなく、身を殺して以って仁を成すことあり。


志ある仁の人というものは、自分可愛さや、生命への愛着から仁の道を害するようなことない。
かえって自己一身を犠牲にして仁をなすことさえある。

510 :考える名無しさん:2013/09/12(木) 08:29:14.71 O.net
子貢問爲仁 子曰 工欲善其事 必先利其器 居是邦也 事其大夫之賢者 友其士之仁者


子貢仁を爲することを問う。子曰く、工、其の事を善くせんと欲すれば、必らず先きに其の器を利くす。
是の邦に居るや。其の大夫の賢なる者に事え、其の士の仁なる者を友とせよ。



子貢さんが仁の実践について質問した。
「大工がいい仕事をしようと思えば、道具を研いで鋭くするものだ。
そのようにどんな国にいても、重臣の中から賢い人を選んで仕え、仲間は仁なる人を選べ」

511 :考える名無しさん:2013/09/13(金) 07:29:47.34 O.net
顔淵問爲邦 子曰 行夏之時 乗殷之輅 服周之冕 楽則韶舞 放鄭聲 遠佞人 鄭聲淫 佞人殆


顔淵邦を爲むることを問う。子曰く、夏の時を行い、殷の輅に乗り、周の冕を服し、楽は則ち韶舞。
鄭聲を放ち。佞人を遠ざく。鄭聲は淫、佞人は殆し。


顔回さんが統治について質問した。
暦は夏王朝、馬車は殷王朝のもの、冠は周王朝。
音楽は韶舞を用いよ。鄭の音楽を廃止し、口だけのものは遠ざけよ。
鄭の音楽は淫乱を助長するし、口だけのものはいろいろと殆い。

512 :考える名無しさん:2013/09/14(土) 07:23:12.63 O.net
子曰 人無遠慮 必有近憂


子曰く、人にして遠き慮りなければ、必ず近き憂いあり


長期的観点から考える視点を持たない者にはあれやこれやと身近に憂いが発生するのじゃ。
人は少なくとも1万2000年先を見越して行動するぐらいでないとダメじゃ。
そのぐらい長期的スパンで物事を見れば自ずから憂いはなくなる。

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