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【儒教】孔子の哲学【論語】

1 :小魔玉  ◆.c.c.k.k.. :2012/02/14(火) 01:11:11.08 0.net
今から2500年前に五常(仁、義、礼、智、信)と五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)を以って
理想社会の実現を夢み、独自の哲学を持っていた孔子の教えを色々な視点から議論するスレです

444 :考える名無しさん:2013/07/13(土) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子泰而不驕 小人驕而不泰


子曰く、君子は泰にして驕らず。小人は驕って泰ならず。


君子は泰然たる態度でゆったりしているが傲慢さは微塵もない。
小人は傲慢であるが全然泰然としてないでこせこせしている。

445 :考える名無しさん:2013/07/14(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 剛毅木訥 近仁


子曰く、剛毅木訥は仁に近し。



剛毅木訥の人は仁に近い。

446 :考える名無しさん:2013/07/15(月) NY:AN:NY.AN O.net
子路問曰 何如斯可謂之士矣 子曰 切切偲偲怡怡如也 可謂士矣 朋友切切偲偲 兄弟怡怡


子路問いて曰く、何如そ斯れを士と謂うべき。
子曰く、切切偲偲怡怡如たり。士と謂うべし。朋友には切切偲偲、兄弟には怡怡。


子路さんが士について質問した。
「切切偲偲怡怡如だよ、士というものは、
友人とは信頼の情をもって時に厳しく励まし合う。
兄弟には和やかさに接する。

447 :考える名無しさん:2013/07/16(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 善人教民七年 亦可以即戎矣


子曰く、善人民を教うること七年、亦以って戎に即くべし。


善人が七年ぐらいその国の民を教導すれば、軍事さえよく行わせることができる。
しかしきちんと教育もしないで戦争に従事させれば野蛮な国家となるであろう。

448 :考える名無しさん:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 以不教民戦 是謂棄之


子曰く、教えざる民を以って戦う、是れこれを棄つと謂う。


ガチの喧嘩の駆け引きややり方を教えないで喧嘩するよう仕向けるならそれは見殺しにするようなもんだ。
徹底した戦争の技術を授けずに、根性論・精神論で戦争させるのは、民を棄てるに等しい。

449 :考える名無しさん:2013/07/18(木) NY:AN:NY.AN O.net
憲問恥 子曰 邦有道穀 邦無道穀 恥也


憲、恥を問う。子曰く、邦道あれば穀す。邦に道なきに穀するは恥なり。


憲さんが恥について質問した。
「道徳の行き渡っている国に仕えて給料を貰いたいものだ。
無道の国の官僚として給料を貰うのは恥ずべきことである。」

450 :考える名無しさん:2013/07/19(金) NY:AN:NY.AN O.net
克伐怨欲不行焉 可以爲仁矣 子曰 可以爲難矣 仁則吾不知也


克伐怨欲行われず。以って仁と爲すべし。
子曰く、以って難たしと爲すべし。仁は則ち吾れ知らざる也。


「常に他人に勝とうとする闘争心
そしてその勝利を誇り、
そしてしょうもないことに根に持ち、
なんでもかんでも自分のものにしようと欲張る。
こうした心から自由な人は仁と言っていいと思います」
先生が言った。
「それは難しいことだ。
しかしそれで仁と言っていいかとなるとわしは知らんよ」

451 :考える名無しさん:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 士而懷居 不足以爲士矣


子曰く、士にして居を懷うは以って士と爲すに足らず。


今日はお家に帰って何しようかな〜何食べようかな〜なんてばかり仕事中考えてるようでは士とは呼べないよ

452 :考える名無しさん:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 邦有道 危言危行 邦無道 危行言孫


子曰く、邦に道あれば、言を危くし、行いを危くす。
邦に道なければ、行いは危くして言は孫る。



国が道徳的に統治されているなら言葉も行いも高尚にして構わん。
しかし国に道が行き渡っていない時は行動は高尚でも言葉は多少控えめにし、
あまり高尚なことは口にしないがよろしかろう。

453 :考える名無しさん:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 有徳者必有言 有言者不必有徳 仁者必有勇 勇者不必有仁


子曰く、徳有る者は必ず言あり。言有る者は必ずしも徳有らず。
仁者は必ず勇有り、勇者は必ずしも仁有らず。


有徳の人は言葉も立派であるが、言葉の立派な人が必ずしも徳があるとは限らない。
仁者には勇気が備わっているが、勇者が必ずしも仁者とは限らない。

454 :考える名無しさん:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN O.net
南宮カツ問於孔子曰 ゲイ善射 ゴウ盪舟 倶不得其死然 禹稷躬稼而有天下
夫子不答 南宮カツ出 子曰 君子哉若人 尚徳哉若人


南宮カツ孔子に問いて曰く、ゲイは射を善くし、ゴウは舟を盪かす。
倶に其の死を得ざるがごとく然り。禹と稷は躬ずから稼して天下を有つ。
夫子不答ず、南宮カツ出づ。子曰く、君子なる哉若くのごとき人。徳を尚ぶ哉若くのごとき人。

南宮カツさんが先生にいった。
「古えのゲイは弓の名手でしたし、ゴウは舟を動かすほどの大力でした。
しかし両名ともに畳みの上で死ぬことはできませんでした。
それに対して禹や稷といった人は自ら農業に従事して天下を保ちました」
先生は何も答えなかった。
南宮カツさんが退出して先生がおっしゃった。
「あいつは君子だね〜、道徳主義者だよ」

455 :考える名無しさん:2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子而不仁者有矣夫 未有小人而仁者也


子曰く、君子にして仁ならざる者有り、未だ小人にして仁なる者あらざるなり。


君子といえるほどに立派な徳を備えた人間でも仁愛のある人物でない
厳格な道徳家に過ぎないということはありえる。
しかし小人で仁に至った者はいない。

456 :考える名無しさん:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 愛之 能勿勞乎 忠焉 能勿誨乎


子曰く、これを愛す、よく勞ぎらうことなからんや、忠なり、よく誨うることなからんや。


これを愛するなら優しくいたわりたくもなるし、
人に忠実であろうとするならアドバイスしたくもなるのじゃ

457 :考える名無しさん:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 爲命 裨ジン艸創之 世叔討論之 行人子羽修飾之 東里子産潤色之


子曰く、命を爲るに、裨ジンこれを艸創し、世叔これを討論し、
行人子羽これを修飾し、東里の子産これを潤色す。


先生がおっしゃった。
「鄭の国では外交の文案を作るのに大変慎重で丁寧であった。
裨ジンがまず草案を作り、それを世叔が検討し
、さらに外交の係の子羽がそれを修飾して、
最後に東里の子産が仕上げをおこなった。」

458 :考える名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN O.net
或問子産 子曰 惠人也 問子西 曰 彼哉彼哉 問管仲 曰 人也 奪伯氏駢邑三百 飯疏食 没齒無怨言


或るひと子産を問う。
子曰く、惠人なり。子西を問う。
曰く、彼を哉彼を哉。管仲を問う。
曰く、人なり。伯氏の駢邑三百を奪う。疏食を飯らい。齒を没わるまで怨言なし。



ある人が先生に東里の子産についてに質問した。
「恵み深い人だった」
次に子西について質問した。
「あれはだな」
次に管仲について質問した。
「あの人は、伯氏の駢邑三百の知行を取り上げたが、
伯氏は怨みごとも言わず一生粗食に甘んじたというから人物だよ」

459 :考える名無しさん:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 貧而無怨難 富而無驕易


子曰く、貧しくして怨むことなきは難し。富みて驕ることなきは易し。


ワーキングプアだとかニートだとか無職だとか非正規だとか穀潰しだとか人に罵られても意に介しないでいるのは難しいし、
自分の貧しさを政治・経済・社会や運命のせいにしてルサンチマンの塊となって怨んだりしないのはなかなか困難だ。
それに比べりゃ金持ち連中が
慎ましくして、人々に笑顔と感謝の気持ちを忘れず、低姿勢でいるのなんかは容易なことだ。

460 :考える名無しさん:2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 孟公綽 爲趙魏老則優 不可以爲藤薛大夫


子曰く、孟公綽、趙魏の老と爲れば則ち優、以って藤薛の大夫と爲る可からず。


魯の孟公綽は趙や魏などの経済的に余裕のある晋の重臣の家の家老なら十分勤まるだろう。
しかし人手不足・資金難の小国である藤や薛だと一人でなんでもやらねばならぬから大夫は難しいであろう。

461 :考える名無しさん:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN O.net
子路問成人 子曰 若臧武仲之知 公綽之不欲 卞莊子之勇 冉求之藝
文之以禮樂 亦可以爲成人矣 曰 今之成人者何必然 見利思義 見危授命
久要不忘平生之言 亦可以爲成人矣


子路成人を問う。
子曰く、臧武仲の知、公綽の不欲、卞莊子の勇、冉求の藝の若くして、
これを文るに禮樂を以てし、亦た成人と爲すべし。
曰く、今の成人の者何んぞ必ずしも然らん。利を見ては義を思い、危を見ては命を授ける。
久要は平生の言を忘れず、亦た以て成人と爲すべし。


子路さんが完成された人について質問した。
「臧武仲のような知恵があり、公綽のように無欲で、
卞莊子ぐらいに勇敢で、冉求ぐらいに多芸である
さらにそれらの諸徳に加えて禮樂で調和を体得したなら完成された人だろうさ」
「今の時点ではそれほどの理想の体現は難しいから、
損得の話でもそこに義があるかどうかを吟味し、
緊急事態においては命を投げ出す準備があり、
古い約束もおろそかにしないようであれば完成された人だろうさ」

462 :考える名無しさん:2013/07/31(水) NY:AN:NY.AN O.net
子問公叔文子於公明賈 信乎夫子不言不笑不取乎
公明賈對曰 以告者過也 夫子時然後言 人不厭其言 樂然後笑 人不厭其笑 義然後取 人不厭其取
子曰 其然 豈其然乎


子公叔文子を公明賈に問いて曰く、信に夫子は言わず笑わず取らざるか。
公明賈對して曰く、以って告ぐる者過つなり。
夫子は時に然る後に言う。人其の言を厭わず。樂しくして然る後に笑う。人其の笑いを厭わず。義にして然る後に取る。人其の取を厭わず。
子曰く、其れり然る、豈に其れ然らんや。


先生が公明賈さんに衛の大夫の公叔文子について質問した。
「あの方は、ものを言わず、笑わず、何も受け取らないという話は本当ですか」
「それは間違いです。
あの方は適切な時に人の後で控えめにものを言うので誰もその言葉を嫌がりません。
みんな楽しくしている時に最後に笑われるので最初の時点で笑ってないからそう言われるのです。だから人はその笑いを嫌いません。
義を見て最後にものを受け取るので誰もものをよく受け取る人だとして厭わないのです。」
「そうですか〜、でも本当にそうなんですかね〜」

463 :考える名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 臧武仲以防求爲後於魯 雖曰不要君 吾不信也


子曰く、臧武仲、防を以て後を魯に爲すを求む。君を要せずと曰うと雖も吾信ぜざるなり。



先生がおっしゃった。
「臧武仲の亡命騒ぎの時に、
自分の領地である防の地での反乱を臭わせて
後継ぎによる家の存続を主君に認めさせたのは、
主君への強要でないというものがいても私は認めない。
臧武仲の知とはこういうものだ」

464 :考える名無しさん:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 晋文公譎而不正 齊桓公正而不譎


子曰く、晋の文公譎りて正しからず、齊の桓公は正しくして譎らず。


晋の文公は天下の覇者になるのに謀略を駆使したが正しい方法ではなかった。
齊の桓公は天下の覇者になるのに大義名分をもって他国を正し謀略を用いたわけではなかった。
どちらも武力で捩伏せたことに変わりはないわけだが。

465 :考える名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN O.net
子路曰 桓公殺公子糾 召忽死之 管仲不死 曰 未仁乎
子曰 桓公九合諸侯 不以兵車 管仲之力也 如其仁 如其仁


子路曰く、桓公公子糾を殺す。召忽これに死す。管仲は死せず、曰く、未だ仁ならざるか。
子曰く、桓公諸侯を九合し、兵車を以てせず。管仲の力なり。其の仁に如かんや、其の仁に如かんや。


子路さんがいった。
「齊の桓公が兄弟の糾を殺して君主の座についた時に召忽は殉死しましたが、管仲はそれもしないで桓公に仕えました」
そして言った「彼はまだまだ仁とは言えないでしょうな」
先生がおっしゃった。
「桓公をして戦争させることなく諸侯を九度会合させて覇者にしたのは管仲の力だ。
それで世が一時平和になったのだ、管仲が世に仁を施したのだ、
彼が殉死していたら多くの戦争が無用に起きただろう。
結果的に多くの人々が平和を享受し睦まじく和やかに暮らせたのだ。


466 :考える名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN O.net
子貢曰 管仲非仁者與 桓公殺公子糾 不能死 又相之
子曰 管仲相桓公 覇諸侯 一匡天下 民到干今 受其賜 微管仲 吾其被髪左衽矣
豈匹夫匹婦之爲諒也 自経於溝トク而莫之知也


子貢曰く、管仲仁者にあらざるか。桓公公子糾を殺す。死すること能わず。又たこれに相たり。
子曰く、管仲桓公に相として、諸侯に覇たらしめ、天下を一匡す。民今に到りて、其の賜を受く。
管仲微かりせば、吾れその髪を被りて衽を左にせん。
豈に匹夫匹婦の諒をなすや。自ずから溝トクに経びれて之を知るものなきが若くならんや。

467 :考える名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN O.net
子貢さんが言った。
「管仲は仁者じゃなかったんじゃないですか。桓公が公子糾を殺した時に共に死ぬことさえせずに、
自分の主を殺した桓公の宰相になったんですから」
先生がおっしゃった。「管仲は桓公の宰相になって、諸侯の覇者たらしめ、天下を一つにまとめた。
民はその恩恵を今も受けている。
管仲があの時死んでいたら、我々は国内が目茶苦茶になって夷狄の侵略を受け、
髪はざんばらで左側を前にした夷狄風の服装をしていたことだろう。
どうしてそこらの夫婦のように連れ合いが死んだからと言って、
首を吊って溝の中で誰にも知られずにいられようか。
管仲は公子糾には不義理だったかもしれないが人民に仕え恩恵を施したのだ。
その点から見れば彼は仁者だよ。」

468 :考える名無しさん:2013/08/05(月) NY:AN:NY.AN O.net
公叔文子之臣大夫セン 與文子同升諸公 子聞之曰 可以爲文矣


公叔文子の臣大夫セン、文子と同じく諸れを公に升す。子これを聞きて曰く、以って文と爲すべし。


公叔文子の臣下の大夫のセンは能力があったので、文子は自分と同等の位に取り立てた。
先生がこれを聞いておっしゃった。
「なるほど文の諡に相応しい人だな」

469 :考える名無しさん:2013/08/06(火) NY:AN:NY.AN O.net
子言衛靈公之無道也 康子曰 夫如是 奚而不喪
孔子曰 仲叔圉治賓客 祝ダ治宗廟 王孫賈治軍旅 夫如是 奚其喪


子衛靈公の無道を言う。
康子曰く、夫れ是くの如くば、奚んぞ喪びざる。
孔子曰く、仲叔圉は賓客を治め、祝ダは宗廟を治め、王孫賈は軍旅を治める。夫れ是くの如し、奚んぞ其れ喪びん。


先生は衛靈公を無道だったと評した。
季康子がきいた。
「それじゃなんで滅びなかったんですかね」
「仲叔圉が外交担当。祝ダがお祭り担当。王孫賈が軍事担当。これじゃ滅びようがないですな」

470 :考える名無しさん:2013/08/06(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 其言之不サク 則爲之也難


子曰く、其の言のはじざるは、則ち之を爲すや難し。


自己の行動を言明する場合恥じらったり謙遜するようなことがないようでは
実際の困難さを甘く見積もってる場合が多いのであまりあてにならない。

471 :考える名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN O.net
陳成子弑簡公 孔子沐浴而朝 告於哀公曰 陳恆弑其君 請討之
公曰 告夫三子 孔子曰 以吾從大夫之後 不敢不告也
君曰 告夫三子者 之三子告 不可 孔子曰 以吾從大夫之後 不敢不告也


陳成子簡公を弑ず。孔子沐浴して朝し、哀公に告げて曰く。
陳恆其の君を弑す。請うこれを討たん。
公曰く、夫の三子に告げよ。孔子曰く、吾れ大夫の後に從うを以て、敢えて告げずんばあらざるなり。
君曰く、夫の三子者に告げよと、三子に之きて告ぐ、可かず。
孔子曰く、吾れ大夫の後に從うを以て、敢えて告げずんばあらざるなり。


齊の家老である陳成子が君主である簡公を殺害した。
先生は沐浴して朝廷に行き、君主の哀公に告げた。
「陳恆が主君を殺害しました。これを討ち取りましょう」
「三家老に言ってくれ」
退出して先生がおっしゃった。
「大夫の末席にいるものとして言わざるをえなかったのだ、
しかし君主は三家老に言えとのこと」
そして同じように三家老のもとへと行って同じように告げたが、
意見は却下されたのだった。
「大夫の末席にいるものとしては言うべきことを申しあげたまでだ」

472 :考える名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN O.net
子路問事君 子曰 勿欺也 而犯之


子路君に事うることを問う。
子曰く、欺くなかれ、而して之を犯せ。


子路が君主に仕えることについて質問した。
「君主が喜ぶことを言って真実を欺くな。
真実の為なら君主と衝突することも辞さない心構えであれ」

473 :考える名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子上達 小人下達


子曰く、君子は上達す、小人は下達す。


君子は道の偉大さに適うもののみ上達するが、
小人はくだらないことにはよく通暁する。

474 :考える名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 古之學者爲己 今之學者爲人


子曰く、古えの學者は己の爲にし、今の學者は人の爲にす。


昔の学者は己を知り自己を高める為に学問をしたが、
今の人はそれで名声やお金や地位を獲得して
自己ならざる他者の視線が自分に向く為にのみ学問をしている。

475 :考える名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN 0.net
四書五経それぞれの大まかな内容ってどんなもの?一覧がほしい
例えばこれは道徳書だ、とか、人生訓だ、とか、処世術だ、とかそんな表現で言うとどうなの

476 :考える名無しさん:2013/08/12(月) NY:AN:NY.AN O.net
キョ伯玉使人於孔子 孔子與之座而問焉 曰 夫子何爲 對曰 夫子欲寡其過而未能 使者出 子曰 使乎 使乎


キョ伯玉人を孔子に使いす。孔子之とともに座して問う。
曰く、夫子何をか爲す。對して曰く 夫子は其の過ちを寡なくせんと欲して、未だ能わざるなり。
使者出づ。子曰く、使いかな。使いかな。


衛の大夫であるキョ伯玉さんが先生に使者をだした。
先生がやって来た使者と座っている時に質問した。
「ご主人はどうしてますか」
「私の主は過ちを少なくしようとしてなかなかできずにおります」

使者が帰っていた。
「あれはたいした使者だな」

477 :考える名無しさん:2013/08/12(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不在其位 不謀其政 曾子曰 君子思不出其位


子曰く、その位に在らざればその政を謀らず。曾子曰く、君子は思うことその位を出でず。


先生が以前おっしゃった「その地位にいなければその仕事についてとやかく言わない」ということについて
曾子さんが易の言葉を引いて補足した。
「君子は自分の分を弁えて物を思う」



>>475Wikipediaを見るのが一番かと思います

478 :考える名無しさん:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN 0.net
>>477
そこをなんとか、君の要約でいいから書いてよ

479 :考える名無しさん:2013/08/13(火) NY:AN:NY.AN O.net
●易経 陰陽哲学に基づいた周の時代の占い本
●書経 西周から戦国時代までの歴史書
●詩経 古いポエム集
●礼記 冠婚葬祭などの古い儀礼集
●春秋 魯の国を中心とした歴史書


○論語 孔子一門の言行録
○孟子 孔子の孫の子思の弟子である孟子の論集
○大学 礼記の中の学問の目的を述べた部分をまとめた小論集
○中庸 礼記の中の人間の本性について述べたものをまとめた小論集

480 :考える名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN 0.net
>>479
ありがとう!

481 :考える名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子恥其言而過其行


子曰く、君子はその言いてその行いに過ぐるを恥ず。


君子というものは口が行動より過大なのを恥じるもんだ。

482 :考える名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 君子道者三 我無能焉 仁者不憂 知者不惑 勇者不懼 子貢曰 夫子自道也


子曰く、君子の道なる者三なり。我能くすることなし。
仁者は憂えず。知者は惑わず。勇者は懼れず。
子貢曰く、夫子自ずから道うなり。


先生がおっしゃった。
「君子というものには三つの道がある。わしにはできないけどね。
仁者は憂うことがない。知者は迷わない。勇者は恐れない」
子貢さんがいった。
「先生は自分のことをおっしゃってるんだよ」

483 :考える名無しさん:2013/08/16(金) NY:AN:NY.AN O.net
子貢方人 子曰 賜也賢乎哉 夫我則不暇


子貢、人を方ぶ。子曰く、賜や賢なるかな。それ我は則ち暇あらず。



子貢さんが人をあれこれ辛口批評をして批判していた。
「賜ちゃんは賢いでしゅね〜、
ワシのような愚才には自分を批判する暇はあっても人を批判している暇はないw」

484 :考える名無しさん:2013/08/17(土) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不患人之不己知 患其不能也


子曰く、人の己を知らざるを患えず。其の能くするなきを患えよ


人が自分のことを知らないと歎くよりも、知られるだけのものをもたない自分を歎げけ!
自己を磨き修業しろ!

485 :考える名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 不逆詐 不憶不信 抑亦先覺者 是賢乎


子曰く、詐りを逆えす。不信を憶わず。抑も亦先に覚る者は、これ賢なるか。


騙されるんじゃないかと警戒したり、信用できないなどど先に決めつけない。
最初から全てお見通しで分かっている人間が賢いだろうか。
騙されることなどとるに足りない。
ダメな人間だと分かっていても無心無欲で信じてやることも重要じゃ。
それは度量の大きい人間にしかできないのだから。

486 :考える名無しさん:2013/08/19(月) NY:AN:NY.AN O.net
微生畝謂孔子曰 丘何爲是栖栖者與 無乃爲佞乎 孔子曰 非敢爲佞也 疾固也


微生畝孔子に謂いて曰く、丘、何んぞこの栖栖たる者をなすや。乃ち佞を爲す無からんや。
孔子曰く、敢えて佞を爲すにあらざるなり。固を疾むなり。


微生畝さんが先生を評しておっしゃった。
「丘は何でそこらをハイエナのようにうろついているのだろうか。
おべっかを使って遊説しようが無駄なこと!」
先生がこの話を聞いておっしゃった。
「もとよりおべっかを使いたくてそうしてるわけではないんです。
ただ自らの徳の境地にとどまって自己を清めることだけに固執したくないのです」

487 :考える名無しさん:2013/08/20(火) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 驥不稱其力 稱其徳也


子曰く、驥その力を稱せず。その徳を稱するなり。


「名馬というものは無論、生まれながらの能力が高いわけだがそれを称賛されるわけではない。
よく飼い馴らされて水のごとき柔順の徳を讃えるのである
人も同じだ、生まれながらの才能がいくらあってもダメでそれをいかに使うかが大事だ」

488 :考える名無しさん:2013/08/21(水) NY:AN:NY.AN O.net
或曰 以徳報怨 何如 子曰 何以報徳 以直報怨 以徳報徳


或るひと曰く、徳を以って怨らみに報ゆるは何如。
子曰く、何を以ってか徳に報いん。直を以て怨に報い。徳を以て徳に報ゆ。


ある人が先生に言った。
「徳でもって怨恨に報いるのはどんなもんでしょう?高徳な態度だと思うんですが」
「それでは相手が高徳な態度で自己を推し出してきたときはどうするのかね?
ワシなら怨恨には正しい真っ直ぐな態度で望むよ。
そして高徳な態度にはこちらも高徳な態度で推し出していくのじゃ」

489 :考える名無しさん:2013/08/23(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 莫我知也夫 子貢曰 何爲其莫知子也 子曰 不怨天 不尤人 下學而上達 知我者其天乎


子曰く、我を知するなきかな。子貢曰く、何ん爲れぞ其れ子を知るなきや。
子曰く、天を怨まず、人を尤めず。下學して上達す。我を知る者は其れ天か。



先生がおっしゃった。
「私を知るものなどいないのじゃ」
子貢さんが言った。
「どうして先生のことを知らないわけがありましょう」
「私はどんな理不尽な天命も怨まず、人の間違いを尤めずの精神で推し進めてきた。
人の下で卑賎の身を厭わず驕ることなく学んで上達したのじゃ。
ワシを本当に理解してくれているのは天じゃよ。
天よご照覧あれというのがワシの今の気持ちなのじゃ」

490 :考える名無しさん:2013/08/24(土) NY:AN:NY.AN O.net
公伯寮愬子路於季孫 子服景伯以告曰 夫子固有惑志 於公伯寮 吾力猶能肆諸市朝
子曰 道之将行也與 命也 道之将廢也與 命也 公伯寮其如命何


公伯寮子路を季孫に愬う。子服景伯以って告げて曰く、夫子は固に惑える志あり。公伯寮に於いては、吾れ力猶お能く諸れを市朝に肆さん。
子曰く、道の将に行れんするや、命なり。道の将に廢られんとするや、命なり。公伯寮其れ命を如何せん。


公伯寮さんが子路さんを主の季孫様に讒言した。
子服景伯さんがそれを先生にそれを告げていった。
「季孫様は讒言で心が揺れています。
公伯寮の如き者であれば私の力で死体を市場に晒すぐらいおやすいことです」
「道が行われるのも天命なら、道が廃れるのも天命です。
公伯寮如きが天命に向かって何ができましょう。ほっといて構いませんですじゃw」

491 :考える名無しさん:2013/08/25(日) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 賢者辟世 其次辟地 其次辟色 其次辟言


子曰く、賢者は世を辟く。その次は地を辟く。その次は色を辟く、その次は言を辟く


賢者は時代が時代なら世間そのものから身を避けてしまう。
その次の者はヤバい土地を見て危険を回避する。
その次の者は人の顔色を見て危険を回避する。
その次の者は言葉によって危険を回避する。

492 :考える名無しさん:2013/08/26(月) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 作者七人矣


子曰く、作す者七人なり。

世を辟けるに巧みな者は七人いたのだった。

493 :考える名無しさん:2013/08/27(火) NY:AN:NY.AN O.net
子路宿於石門 晨門曰 奚自 子路曰 自孔氏 曰 是知其不可 而爲之者與


子路石門に宿る。晨門曰く、奚れ自りする。 子路曰く、孔氏よりす。
曰く、是れ其の不可を知りて、而もこれを爲す者か。


子路さんが石門の宿場に泊まった時のこと。
門番が尋ねた。
「どっからきなさったね」
「孔氏のとこからだよ、おじさん」
「ああ、できないと知りつつそれをしようとしてる人だね」

494 :考える名無しさん:2013/08/28(水) NY:AN:NY.AN O.net
子撃磬於衛 有荷簣而過孔氏之門者 曰 有心哉 撃磬乎 既而曰
鄙哉 コウコウ乎 莫己知也 斯已而已矣 深則レイ 浅則掲 子曰 果哉 未之難矣



子磬を衛に撃つ。簣を荷ないて孔氏の門を過ぐる者有り。
曰く、心あるかな。磬を撃つや。
既にして曰く、鄙しいかな。コウコウ乎として、己を知る莫ければ、これ已まんのみ。
深きときは則ちレイし、浅きときは則ち掲せよ。
子曰く、果なる哉。之を難しとするなし。


先生が衛の国に滞在した折りにパッカーションに熱中していた。
もっこを担いだ人足が通り掛かっていった。
「なんでぇい未練がましい音じゃねぇか、無心というものを知らんのかい」
そしてしばらくしてまた言った「つまんねぇ野郎だ、カチコチじゃねぇかよ
自分が理解されないならそれまでのことよ
深い川なら入ればいい
浅い川なら裾を掴めばいい
と詩にもあるってもんよ、
業の深いお人だよ」
「勇ましいもんだね。しかしそうやってバッサリ全部捨てることはワシには難しいことではないんじゃ」

495 :考える名無しさん:2013/08/29(木) NY:AN:NY.AN O.net
子張曰 書云 高宗諒陰三年不言 何謂也
子曰 何必高宗 古之人皆然 君薨 百官總己 以聴於冢宰三年



子張曰く、書に云う。高宗諒陰三年言わずと。何んの謂いぞや。
子曰く、何んぞ必らずしも高宗のみならんや。古の人は皆然り。
君薨ずれば、百官己を總べて、以って冢宰に聴くこと三年。


子張さんが質問した。
「書経に書いてある、
高宗が父親の喪に服して押し黙ったまま三年沈黙を守ったとはどういうことですか」
「そんなもん高宗ばかりではない、昔の人はみんなそうだった。
君主が亡くなると、全ての官僚は三年間、首相の指示に従って、
後継ぎの君主は喪に服するのが普通だったんじゃ」

496 :考える名無しさん:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN O.net
子曰 上好禮 則民易使也


子曰く、上禮を好めば、則ち民使い易きなり。


上の者が禮を重んじるようになれば、民は従順になる故に使い易くもなるというものじゃ。

497 :考える名無しさん:2013/08/31(土) NY:AN:NY.AN O.net
子路問君子 子曰 脩己以敬 曰 如斯而已乎 曰 脩己以安人
曰 如斯而已乎 曰 脩己以安百姓 脩己以安百姓 尭舜其猶病諸



子路君子を問う。子曰く、己を脩して以て敬す。
曰く、斯かくの如き已みか。曰く、己を脩して以て人を安んず。
曰く、斯くの如き已みか。曰く、己を脩して以て百姓を安んず。
己を脩して以て百姓を安んずは、尭舜も其れ猶これを病めるか。



子路さんが君子について質問した。
「自己を抑制して他人を敬うのが君子だ」
「それだけでしょうか」
「自己を抑制して人の心に平安をもたらすのが君子だ」
「それだけっすか」
「自己を抑制して全ての人に平安をもたらすのが君子だ、しかしこれは尭や舜でさえ日々悩んだものだ」

498 :考える名無しさん:2013/09/01(日) 09:04:44.84 O.net
原壤夷俟 子曰 幼而不孫弟 長而無述焉 老而不死 是爲賊 以杖叩其脛


原壤夷して俟つ。子曰く、幼くして孫弟ならず。長じて述べらるるなく。老いて死せず。
是を賊と爲すと。杖を以って其の脛を叩く


先生の幼なじみの原壤さんが尋ねてきた時に立て膝で先生を待っていた。
「お前は子供の頃は素直でなくひねくれていた。
成長しても誰もお前のことを語る人間はいなかった。
年老いては死にもせずに相変わらず人に迷惑ばかりかけるごろつきだ」
先生はブチ切れて杖でその脛を打った。

499 :考える名無しさん:2013/09/02(月) 06:35:27.28 O.net
厥黨童子将命 或問之曰 益者與 子曰 吾見其居於位也 見其與先生竝行也
非求益者也 欲促成者也


厥黨の童子命を将う。或ひとこれを問うて曰く。益する者か。
子曰く、吾れその位に居るを見る。其の先生と竝びて行くを見るなり。
益を求むる者に非ざるなり。促成を欲する者なり。

厥黨の少年が来客の案内をしていた。
ある人がそれで先生に質問した。
「向上心のありそうな少年ですな」
「あれが大人と一緒の席に座りたがり
大人と肩を並べて歩きたがるのをワシは見たよ。
向上心があるというよりただ背伸びしたいだけだろうな」

500 :考える名無しさん:2013/09/03(火) 21:00:48.10 O.net
衛霊公問陳於孔子 孔子對曰 俎豆之事 則嘗聞之矣 軍旅之事 未之學也 明日遂行


衛の霊公陳を孔子に問う。孔子對して曰く、俎豆の事は、則ち嘗てこれを聞けり。
軍旅の事 未だこれを學ばざるなり。明日遂いに行く。


衛の霊公様が先生に陣形について質問した。
先生が答えた。
「祭礼の俎豆などの扱いなら知ってますが
軍隊のことは皆目学んでおりませぬ」
そういって先生は次の日、衛を去った。

501 :考える名無しさん:2013/09/04(水) 21:36:51.24 O.net
在陳絶糧 従者病 莫能興 子路慍見曰 君子亦有窮乎 子曰 君子固窮 小人窮 斯濫矣



陳に在りて糧を絶つ。従者病んで能く興つことなし。
子路慍って見みえて曰く、君子も亦や窮することあるか。
子曰く、君子固より窮す。小人窮すれば、斯に濫す。



陳の国を通過しようとした際に、先生一行は軍隊に包囲され食糧が途絶えたのだった。
従者は病んで立つこともできなかった。
子路さんがブチ切れて先生に言った。
「君子という者が天に見放されこのような目に遭って困窮するなどありえましょうか」
「君子だって食糧がなければそりゃ困窮するさ。
しかし小人は困窮してそのうえ取り乱し大声で喚く」

502 :考える名無しさん:2013/09/05(木) 20:26:10.49 O.net
子曰 賜也 女以予爲多學而識之者與 對曰 然 非與 曰 非也 予一以貫之


子曰く、賜や、女は予を以って多く學びて爲之を識る者と爲すか。
對して曰く。然り、非なるか。
曰く、非なり。予は一以ってこれを貫く。



先生がおっしゃった。
「賜ちゃん、お前はワシがたくさんの知識を学んでそれを知る学者の先生だと思ってるのかい?」
「ええ、違うんっすか?」
「それが違うんじゃ、ワシは一本の道をただ歩んできたに過ぎぬのじゃ。
日本でもいうじゃろ
神武元来世に二道なしと」

503 :考える名無しさん:2013/09/06(金) 09:27:36.08 0.net
孔子の言葉よりユダヤ教の教えのほうが身に迫ってくる
やはりイエスやブッダよりかは何段か落ちるだろう

貧しき人は幸いなり、天国はその人のものなり

504 :考える名無しさん:2013/09/06(金) 20:48:47.34 O.net
子曰 由 知徳者鮮矣


子曰く、由や、徳を知る者、鮮なし。



由ちゃんや、言葉で徳について知っている者は多いが徳について本当に知っている者は少ないんじゃよ。

505 :考える名無しさん:2013/09/07(土) 07:14:51.06 O.net
子曰 無為而治者 其舜也與 夫何爲哉 恭己正南面而已矣


子曰く、無為にして治むる者は、其れ舜なるか。夫れ何をか爲すや。己を恭しくして正しく南面するのみ。



何事も成さずにこの世を治めることができたのは舜だな。
彼は何をしただろうか。己を恭順なる態度で律して正しくして南に向かって瞑想してたに過ぎないのだから。

506 :考える名無しさん:2013/09/08(日) 07:51:45.90 O.net
子張問行 子曰 言忠信 行篤敬 雖蠻貊之邦行矣 言不忠信 行不篤敬 雖州里行乎哉
立則見其參於前也 在輿則見其倚於衝也 夫然後行 子張書諸紳


子張行を問う。子曰く、言忠信、行篤敬なれば、蠻貊の邦と雖も行われん。
言不忠信、行不篤敬ならば、州里と雖も行われんや。
立てば則ち其の前に參なるを見る。輿に在れば則ち其の衝に倚るを見る。夫れ然して後に行われん。子張諸れを紳に書す。



子張さんが人に物を伝え行われる為の心構えを聞いた。
「言葉が忠実で信用があり、行いは篤実で敬虔であれば、北斗の拳の世界に言っても通用する。
そうでなければ自分のホームでも通用しない。
立っていても視線の先全てのものに忠信篤敬で対して、車に乗ってる掴み棒にさえ忠信篤敬の気持ちで掴む。
そのようであって初めて他人に意思が伝達され実行されるようになる。
子張さんはそれを忘れないよう帯にデカデカと忠信篤敬と書きしるした。」

507 :考える名無しさん:2013/09/09(月) 08:43:10.91 O.net
子曰 直哉史魚 邦有道如矢 邦無道如矢 君子哉キョ伯玉 邦有道則仕 邦無道則可巻而懐之


子曰く、直き哉、史魚。邦に道有るも矢の如く。邦に道なくも矢の如し。
君子哉キョ伯玉、邦に道有らば則ち仕え、邦に道なくば則ち巻いてこれを懐にすべし。


真っ直ぐなもんだな、子魚さんは、国に道がある時もない時も矢のように真っ直ぐ突き進んだ、マグロみたいなもんだな。
君子だなキョ伯玉さんは、国に道ある時は仕官して、
道が行われてない時は才能をまるごとくるくる小さくまとめて懐に隠してしまった。

508 :考える名無しさん:2013/09/10(火) 08:21:47.81 O.net
子曰 可與言 而不與之言 失人 不可與言 而與之言 失言 知者不失人 亦不失言


子曰く、與に言うべくして、これと言わざれば、人を失う。
與に言うべからずして、これと與に言えば、言を失う。
知者は人を失わず、亦た言を失わず。


話すべき人と話しをしなければその人のことは知らずじまいで終わってしまいます。
共に話しをすべきでない相手と話しをすれば無駄話で終わってしまいます。
知者は人も言葉も疎かにしません。


by仔牛

509 :考える名無しさん:2013/09/11(水) 09:07:01.74 O.net
子曰 志士仁人 無求生以害仁 有殺身以成仁


子曰く、志士仁人は、生を求めて以って仁を害することなく、身を殺して以って仁を成すことあり。


志ある仁の人というものは、自分可愛さや、生命への愛着から仁の道を害するようなことない。
かえって自己一身を犠牲にして仁をなすことさえある。

510 :考える名無しさん:2013/09/12(木) 08:29:14.71 O.net
子貢問爲仁 子曰 工欲善其事 必先利其器 居是邦也 事其大夫之賢者 友其士之仁者


子貢仁を爲することを問う。子曰く、工、其の事を善くせんと欲すれば、必らず先きに其の器を利くす。
是の邦に居るや。其の大夫の賢なる者に事え、其の士の仁なる者を友とせよ。



子貢さんが仁の実践について質問した。
「大工がいい仕事をしようと思えば、道具を研いで鋭くするものだ。
そのようにどんな国にいても、重臣の中から賢い人を選んで仕え、仲間は仁なる人を選べ」

511 :考える名無しさん:2013/09/13(金) 07:29:47.34 O.net
顔淵問爲邦 子曰 行夏之時 乗殷之輅 服周之冕 楽則韶舞 放鄭聲 遠佞人 鄭聲淫 佞人殆


顔淵邦を爲むることを問う。子曰く、夏の時を行い、殷の輅に乗り、周の冕を服し、楽は則ち韶舞。
鄭聲を放ち。佞人を遠ざく。鄭聲は淫、佞人は殆し。


顔回さんが統治について質問した。
暦は夏王朝、馬車は殷王朝のもの、冠は周王朝。
音楽は韶舞を用いよ。鄭の音楽を廃止し、口だけのものは遠ざけよ。
鄭の音楽は淫乱を助長するし、口だけのものはいろいろと殆い。

512 :考える名無しさん:2013/09/14(土) 07:23:12.63 O.net
子曰 人無遠慮 必有近憂


子曰く、人にして遠き慮りなければ、必ず近き憂いあり


長期的観点から考える視点を持たない者にはあれやこれやと身近に憂いが発生するのじゃ。
人は少なくとも1万2000年先を見越して行動するぐらいでないとダメじゃ。
そのぐらい長期的スパンで物事を見れば自ずから憂いはなくなる。

513 :考える名無しさん:2013/09/15(日) 09:06:46.08 O.net
子曰 已矣乎 吾未見好徳如好色者也


子曰く、已んぬるかな。吾れ未まだ徳を好むこと色を好むが如くする者を見ざる也。


オージーザス!
ワシはこれまでエロより徳を好む者を見たことがない!

514 :考える名無しさん:2013/09/16(月) 09:15:51.04 O.net
子曰 藏文仲其竊位者與 知柳下惠之賢 而不與立也


子曰く、藏文仲は其れ位を竊む者か。柳下惠の賢を知りて、而も與に立たざる也。


藏文仲はその地位を盗んだようなもんだ。
柳下惠の知恵を知りつつ彼を登用しなかったのだから。

515 :考える名無しさん:2013/09/17(火) 19:00:50.00 O.net
子曰 躬自厚 而薄責於人 則遠怨矣


子曰く、躬自ずから厚くして、薄く人を責むれば、則ち怨みに遠ざかる。矣


人の分も自己を反省して、人を責めることが少なければ、怨みから遠ざかる。

516 :考える名無しさん:2013/09/18(水) 21:07:56.36 O.net
子曰 不曰如之何如之何者 吾未如之何也已矣


子曰く、これを如何これを如何と曰ざる者は、吾これを如何ともするなきのみ。



「どうしたもんか、どうしたもんかと徹底して思い悩んでる段階でない限り、私だってなんともしようがない」

517 :考える名無しさん:2013/09/19(木) 22:10:23.07 O.net
子曰 羣居終日 言不及義 好行小慧 難矣哉


子曰く、羣居終日。言は義に及ばず。好んで小慧を行う。難い哉。


一日中つるんでも話は全く義に触れることさえない。
小賢しいことばかり抜かす、ダメ過ぎる。

518 :考える名無しさん:2013/09/20(金) 21:10:15.30 O.net
子曰 君子義以爲質 禮以行之 孫以出之 信以成之 君子哉


子曰く、君子は義を以って質と爲し、禮を以ってこれを行い。
孫以ってこれを出だし、信を以ってこれを成す。君子哉。


君子というものは正義を以って本質とし、禮を以って何事も行い。
謙遜を以って自己を表出し、信頼を以って完成する。
義禮孫信これを完備して君子ってもんだ。

519 :考える名無しさん:2013/09/21(土) 00:41:43.15 O.net
子曰 君子病無能焉 不病人之不己知也


子曰く、君子は無能を病みとす。人の己を知らざるを病みとせざるなり。


君子は自分の不徳の致すところから来る不能を悩みとする。
他人が自分を理解しないなどと名声欲に駆られた悩みを持たない。

520 :考える名無しさん:2013/09/22(日) 08:53:39.60 O.net
子曰 君子疾没世而名不稱焉


子曰く、君子は世没えて名の稱せられざるを疾む。


君子というものは死んだ後に自分の名が後世に残るかどうか心配する。

521 :考える名無しさん:2013/09/24(火) 08:35:11.59 O.net
子曰 君子求諸己 小人求諸人


子曰、君子は諸れを己に求め、小人は諸れを人に求む。

あらゆるものの原因を君子は己に求める。小人は全ての責任を他人に帰っする。

522 :考える名無しさん:2013/09/24(火) 08:40:07.07 O.net
子曰 君子矜而不争、羣而不党


子曰く、君子は矜かにして争わず。羣して党せず。


君子は誇り高いが争わない。人と仲良くするが派閥に入らない。

523 :考える名無しさん:2013/09/25(水) 22:46:12.61 O.net
子曰 君子不以言擧人 不以人廢言


子曰く、君子は言を以て人を擧げず。人を以て言を廢せず。



君子は言葉でその人を抜擢しない。人柄が怪しいという理由でその言葉を無視したりしない。

524 :考える名無しさん:2013/09/26(木) 22:59:32.38 O.net
子貢問曰 有一言而以終身行之者乎 子曰 其恕乎 己所不欲 勿施於人


子貢問いて曰く、一言にして以って終身これを行うべきものありや。
子曰く、其れ恕か。己の欲せざる所を、人に施すことなかれ。



子貢さんが質問した。
「一生涯でこのことだけ行っておけというものはありますか」
「思いやりだな。自分の嫌なことは他人にしない」

525 :考える名無しさん:2013/09/28(土) 06:21:58.44 O.net
子曰 吾之於人也 誰毀誰譽 如有所譽者 其有所試矣 斯民也 三代之所以直道而行也


子曰く、吾の人におけるや、誰をか毀り誰をか譽めん。
如し譽むる所ある者は、其れ試むる所あり。斯の民や、三代の直道にして行う所以なり。



私は普段人をけなしたり褒めたりということはない。
褒めるならそれは褒めることによってその人を伸ばそうと試みているに過ぎない。
それ故に私は三代の古来以来の直道を以て人にあたるのだ。
褒めたりけなしたりをもってする法家のような人心掌握術はダメである。

526 :考える名無しさん:2013/09/28(土) 21:40:40.67 O.net
子曰 吾猶及史之闕文也 有馬者借人乗之 今亡矣夫


子曰く、吾れなお史の闕文に及ぶなり。馬ある者は人に借してこれに乗らしむ。今は亡くかな。



昔の歴史家は文章に疑問があればそこは空白のままにした。
また馬を手に入れた人は他人に貸して調教してもらった。
この文章を日本語に今翻訳している者も疑問の所をさも分かったように流暢に翻訳しているのだから、
困ったものである。

527 :考える名無しさん:2013/09/30(月) 07:16:40.10 O.net
子曰 巧言亂徳 小不忍 則亂大謀


子曰く、巧言は徳を亂る。小を忍ばざれば、則ち大謀を亂る。


うまい言葉は徳を乱す。小さいことを我慢しなければ大きい計画を乱す。

528 :考える名無しさん:2013/09/30(月) 22:02:33.03 0.net
子曰 衣敝縕袍 與衣狐貉者立 而不恥者 其由也與 不忮不求 何用不臧 
子路終身誦之
子曰 是道也 何足以臧

先生は言ったのだ
アルマーニのスーツ野郎を前にして、ユニクロで恥ずかしがらないのは由ぐらいだな
「『殺してでも うばいとる』とか『他人が持ってるとそれだけで欲しくなるのぉぉぉぉ』とか駄目ゼッタイ」
って詩経に書いてあるとおりに生きてる男だな

これを聞いた由ちゃん舞い上がってこの一節を死ぬまで歌ってた

先生は言ったのだ
まあ道ってのはそういうもんじゃけど、そればっかりってのは駄目だわな

529 :考える名無しさん:2013/10/01(火) 04:50:44.83 O.net
子曰 衆惡之 必察焉 衆好之 必察焉


子曰く、衆これを惡む。必らず察す。
衆これを好む。必ず察す。


みんなが憎んでもそれを鵜呑みにせずこれを調べる。
みんながいいといっても鵜呑みにせずに必ず調べる。

530 :考える名無しさん:2013/10/01(火) 08:04:07.52 O.net
子曰 人能弘道 非道弘人


子曰、人能く道を弘む。道が人を弘むにあらず。


人が道徳の拡充に努めるのであって、道が人の拡充に努めるのではない。

531 :考える名無しさん:2013/10/02(水) 17:52:10.78 O.net
子曰 過而不改 是謂過矣


子曰く、過って改めざる是を過ちと謂う。


間違いをして改めないことが実際は過ちなのだ。

532 :考える名無しさん:2013/10/03(木) 23:11:54.44 O.net
子曰 吾嘗終日不食 終夜不寝 以思 無益 不如学也


子曰く、吾れ嘗て終日食わず。終夜寝ず。以って思う。益なし。学ぶに如かざるなり。


「わしはかつて一日中食べず夜も寝ないで一人考えたが無駄じゃった。
読書から学ぶことには敵わない。」

533 :考える名無しさん:2013/10/04(金) 22:40:56.50 O.net
子曰 君子謀道不謀食 耕也餒在其中矣 學也祿在其中矣 君子憂道不憂貧



子曰く、君子は道を謀りて食を謀らず。
耕やして餒え其の中に在り。
學びて祿其の中に在り。
君子は道を憂いて貧しきを憂えず。


「君子は道について考えても食べ物の心配などしない。
直接農耕に勤しんでもその中にやっぱり飢饉の心配が伴うし、学問をしてもいささかの俸禄を貰うことは可能である。
君子は道について思い悩むが貧乏を悩まない。」

534 :考える名無しさん:2013/10/05(土) 23:22:53.97 O.net
子曰 知及之 仁不能守之 雖得之 必失之
知及之 仁能守之 不荘以リ之 則民不敬
知及之 仁能守之 荘以リ之 動之不以禮 未善也



子曰く。知これに及べども、仁これを守ること能わざれば、これを得ると雖ども、必らずこれを失う。
知これに及び、仁能くこれを守れども、荘を以ってこれにのぞまざれば、則ち民敬せず。
知これに及び、仁能くこれを守り、荘以ってこれにのぞめども、これを動かすに禮を以ってせざれば、未だ善からざるなり。



知性によってある地位まで到達しても
仁によってそれを守れなくては失うことになるだろう。
知性によってある地位に到達して仁によってそれを守っても
ある種の厳しさがないと民は敬わないだろう。
知性で地位につき仁で守って厳しさをもってのぞんでも
禮をもってしなくてはまだ善とはいえない。
知仁荘禮が大事じゃ。

535 :考える名無しさん:2013/10/06(日) 23:52:57.60 O.net
子曰 君子不可小知 而可大受也 小人不可大受 而可小知也


子曰く、君子は小知すべからずして大受すべし。小人大受すべからざるして、小知すべし。


君子は細々したことを知っているわけではないが、大きな仕事はできる。
小人は大きな仕事は任せられないが細かいことなら詳しく知っている。

536 :考える名無しさん:2013/10/07(月) 20:00:51.41 O.net
子曰 民之於仁也 甚於水火 水火吾見蹈而死者矣 未見蹈仁而死者也



子曰く、民の仁におけるや、水火よりも甚だし。
水火は吾蹈みて死する者を見る。未だ仁を蹈みて死する者を見ざるなり。


民の仁との関係は水や火よりも密接である。
水や火を踏んで死んだ者を見たことはあるが仁を踏んで死んだものはいない。
つまり水や火はそれなりのリスクが付き纏うが仁にはそれがないのだから大いに励むべきである。

537 :考える名無しさん:2013/10/08(火) 20:25:13.06 O.net
子曰 當仁 不讓於師


子曰く、仁に當りては師にも譲らず。



仁に関しては師匠にさえ譲歩するべきでない。

538 :考える名無しさん:2013/10/09(水) 19:46:13.33 O.net
君子貞而不諒


君子は貞にして諒せず。


君子は貞正を重んじるので簡単に諒しない。

539 :考える名無しさん:2013/10/10(木) 20:53:09.30 O.net
子曰 事君敬其事而後其食

子曰く、君に事うるには其の事を敬みて其の食を後にす。


君主に仕えるに仕事を敬い、給料のことは後回しにする。

540 :考える名無しさん:2013/10/11(金) 21:07:13.61 O.net
子曰 有教無類


子曰く、教え有りて類なし。


教育が問題なのであって人に種類はない。

541 :考える名無しさん:2013/10/12(土) 01:38:21.08 i.net
儒教はクズの思想

542 :考える名無しさん:2013/10/12(土) 20:34:52.78 O.net
子曰 道不同不相爲謀


子曰く、道同じからざれば相い為に謀らず。



道が違えば行く道のことで相談し合うことはできない。

543 :考える名無しさん:2013/10/13(日) 18:59:28.12 O.net
子曰 辭達而已矣


子曰く、辭は達するのみ。


言葉は意思伝達をまず重視する、装飾は副次的なものだ。

544 :考える名無しさん:2013/10/14(月) 20:23:00.07 O.net
師冕見 及階 子曰 階也 及席 子曰 席也 皆座 子告之曰 某在斯 某在斯 師冕出
子張問曰 與師言之道與 子曰 然 固相師之道也

師冕見ゆ。階に及ぶ、子曰く、階也。
席に及ぶ、子曰く、席也。皆な座す。子これに告げて曰く、某は斯に在り、某は斯にあり。師冕出づ。
子張問いて曰く、師と言う道か。子曰く、然り。
固より師を相くる道也。


盲目の音楽家の冕さんが階段を昇ろうとうすると先生は「階段ですよ」と告げるのだった。
席の前では「席ですよ」と告げるのだった。
一同着席すると「某はあそこにおります」「何々はそこにおります」と席次を告げるのであった。
冕さんが退出してから子張さんが質問した。
「あのようなやりかたが盲目の音楽家への接しかたなんですね」
「そうじゃ、あれが盲目の音楽家の介添えの仕方じゃ」

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