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歴史言語学総合 ★3

656 :世界@名無史さん:2018/10/17(水) 09:40:48.67 0.net
大野晋によるタミル語(大野は「タミール語」と呼んだ)と日本語が同系だという説は
類似を多数羅列しただけで、それでも法則を立てたわけではなかった
(ある程度の規則性は挙げたものの法則に至ったと認知されなかったのは朝鮮語説のときと同じ)
また比較を試みたのはタミル語単独であり、ドラヴィダ語族全体との比較でもなく、
またタミル語をドラヴィダ語族全体の中でどう位置づけるかも言及せず、
タミル語の内的再構も行なっていなかった(当然日本語については潤沢な知識を活用した)

ちなみにドラヴィダ語族全体と日本語との比較は藤原明という人が同時期に行なっているが、
こちらはもっと比較言語学の手続きに則らないものだった。だが議論を通じて比較の手続きを取るように
なったものの、本人の学会での振る舞いに非常に問題があって無視されるようになっていったらしい

またドラヴィダ語族は語彙も多く、語の持つ意味も語形も多彩で、
様々な言語とこじつけることができてしまう言語であるらしく、西アフリカの言語やシュメール語やエラム語とも
同系説を立てる人がそれぞれいるが、それぞれどれかを信じると他が成り立たないという内容
何より比較言語学において重要な議論は19世紀に出尽くしていて、新たな系譜関係自体が望み薄、
というか埋もれた系統を探るという考え自体がとっくに言語学の主流ではなくなっていた

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