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米軍ついにゾイドを開発。

1 :名無し獣@リアルに歩行:04/01/14 22:41 ID:UzXmpWlo.net
コマンドウルフとガイサックかな?

ttp://www5.big.or.jp/~hellcat/news/0401/08a.html

232 :151-152:2008/09/28(日) 01:04:02 ID:???.net
>>228
>>ガイロス帝国から提供された試作機、という設定です。実験部隊の保有するゾイドだから、そこらのものじゃダメだなと思いましてね。
>>それで書き始めの頃は、まだまだ放映中(だった筈の)ゾイドジェネシスから引用してしまった、と
なるほど、そういうことでしたか。
そういえばジェネシスが終わってからもうずいぶん経つなあ…

>>>現在、ワタクシもこのスレに投下しようと、ゾイドが地球にやってくる(ヤア! ヤア! ヤア!)SSの構想練っとります。
>>それは是非読みたい!投下をお待ちしております
はは、プレッシャーっすな。なにぶん資料持ってないので書き始めるまでに相当かかりそうですし。
それに、前から書いてるのもありまして、それらに区切りついてからでないと資料ないのとあわせて進められなさそうでし。
そいつらは「貴方がゾイドになったとしたら」スレと、
「最速512kb目指すスレ」に書き出し投下したヤツは、もし向こうで許可出たら
創作発表板のゾイドスレに移動して終わらせてやりたいと思ってます。
書きたいのいくつかあるんだなあ…

まあいずれにせよ、私の書くものですから、かなりの率で
 読 み た い 奴 は 独 楽 犬 さ ん 以 外 に ま ず い な い
でしょうから、下手に急ぐより納得するまで練ってから投下しようと。

でもとりあえず、書けている導入部分を投下してみます。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 全ては終り、人々はまた新たな時代を、ある時はそれをつくり、ある時はそれに翻弄されながら生きていこうとしていた。
自分もまた、同じ様に生きていこうとしているある老人は、その奇妙な人生を振り返り、そして呟いた。
 「クル…、お前の勝ちだ」


233 :151-152:2008/09/28(日) 01:05:40 ID:???.net
 イェルヌイ・クル伍長のガンスナイパーには、またヘルメットが積まれていなかった。
 戦闘ゾイドへの歩兵用ヘルメットの搭載は、別段、規定されていることではない。
しかし、高度な素材技術が盛り込まれた歩兵用ヘルメットは、
戦場を飛び交う銃弾や弾片からほぼ確実に頭部を守ってくれる。
無論、至近弾片や対物狙撃銃でも喰らえば話は別だが、
それでも、身を伏せていても周囲を見るために高くなりがちで、また人体の急所でもある頭部を
銃弾や弾片から保護出来るということは大きな意味を持つ。
といっても、戦闘ゾイド内で歩兵用ヘルメットを被っているのは、邪魔になったり重かったりとろくなことが無く、
戦闘ゾイド兵は、ハッチ開口部近く等、戦場で戦闘ゾイドから降りた際に手に取りやすい位置に
歩兵用ヘルメットを引っ掛けておいたりすることが多かった。
隊に手先の器用な者がいたり、整備班の手が空いていたりすると、
ハッチ開口部脇にラックを設けて小銃と一緒に積んでおくこともよくあるほどなのだが、
ヤルメル・ギューイ少尉は、いつ補給に行っても、
この“勇猛果敢”な伍長のガンスナイパーが歩兵用ヘルメットを積んでいるのを見たことが無い。
どうせ聞く耳持たんだろうが、注意はしたほうがいいな―――

234 :151-152:2008/09/28(日) 01:07:41 ID:???.net
 ギューイは上半身ごと横を向いた。
そうすると視界に入るゾイドは、
自分が乗っている前線補給用ゾイドとそれに補給作業を受けているガンスナイパーだけである。
他のガンスナイパーと前線補給用ゾイドの姿は近くにはない。
前線での戦闘ゾイドへの補給は、弾薬・燃料の運搬及び戦闘ゾイドへの搭載を行う前線補給用ゾイド
―――前線において実用的な時間内に搭載作業を終えるのは人力では不可能といっていい―――が
補給対象のゾイドに横付けして行うが、
弾薬・燃料搭載作業は一機ずつ行い、その間他の戦闘ゾイドと前線補給用ゾイドは作業中の機体から距離を取るよう
規定されている。
これは、襲撃を受けた場合、弾薬・燃料搭載作業中の戦闘ゾイドと前線補給ゾイドは即座には対応機動がとれないためで、
他の戦闘ゾイドと前線補給用ゾイドは、作業中だった機体が切り離されたとき咄嗟に動けるよう、
それらから距離を取って周囲を警戒することとされているのだ。
もっとも、これはあくまで規定であって、現場では複数の戦闘ゾイドに同時に搭載作業を行うことも多いが、
敵高速ゾイドの襲撃を受ける恐れが大きく、また補給作業中の部隊に対する援護に部隊を裂く余裕のない、
戦況の厳しい地域であればあるほど、この規定は遵守される傾向にある。
ここの部隊もそうだった。
 このきかん坊も、こういうことには従うのか、
それとも、集団での配置であるから自分一人で逆らうというわけにはいかないだけなのか。
 ギューイは、自機に並んだガンスナイパーのコクピットに納まっている男に呼び掛けた。

235 :151-152:2008/09/28(日) 01:09:32 ID:???.net
「伍長。お前の―――」
「ああ、言われなくてもわかりますって少尉殿。ヘルメットを積めってんでしょう」
 こう毎度毎度言われてんじゃね―――
苦笑いのような表情を浮かべて見せている男は、ちょっと肩をすくめてそう言った。
「確かに戦闘ゾイドに乗っているときには必要ないだろうがな。脱出した時に狙撃されることを―――」
「敵さんの狙撃兵だって一々俺達みたいな下っ端に構ってられるほど暇じゃありませんよ。
 こいつが見えるようにしとけば大丈夫です」
そう言いながらクルは階級章を指先でつつき、少尉殿の場合はそうもいかないんでしょうがねと付け加えた。
「伍長。本気で言ってるのか? それに弾片だって―――」
「よくわかってますよ、少尉。ガイロス野郎が見境無く人を殺すことくらい」
クルは目を細め、口をきつく結んで視線を正面にするとこう言った。
「だから俺達はガイロス野郎を殺してとっとと戦争を終らせなければならないんだ」
その様子を見て、ギューイはさらに何か言うべきか、言うべきだとすれば何をどう言うべきかを考えながら、
視線をクルと彼のガンスナイパーから外した。
 するとふと――― ギューイは自分の視野内の光景に奇妙な違和感を覚えた。
 具体的にどこがどうおかしいのかと訊かれれば答えようがないが、その違和感は確実に感じられる。
 まるで、自分の周辺の空間と、それを包む世界のそれ以外の空間との間に、同じ空気が流れていないかのような―――
 自分の目がおかしいのかと思ったが、それにしてはほんの今まではそんな違和感はまるで感じていなかった。
 自分の目のせいだとしてはいくらなんでも変化が急過ぎるのではないか。
 何だ、“これ”は―――


236 :151-152:2008/09/28(日) 01:10:29 ID:???.net
「何だ!? 何が起こった!?」
「知るか! 何がどうなって―――」
ZAC2101年、
弾薬・燃料登載中のガンスナイパー一機及び前線補給用ゾイド一機、そして、補給士官一名と戦闘ゾイド兵一名が、
混乱を残して補給部隊員と戦闘ゾイド部隊員の眼前から忽然と姿を消した。


237 :151-152:2008/09/28(日) 01:11:26 ID:???.net
 正直に言って、もう戦争にはうんざりだった。
 祖国のために勇敢に戦って栄光とともに故郷に帰り歓声に迎えられる日を夢想していたが、
そんな日は―――少なくとも裁きの日より前には―――やってきそうにない。
この分じゃあ、あの日陰者だった反戦論者達が大きな顔をする日も近そうだ。
負け惜しみじゃないが、自分にだって戦争に行くのが嫌だという気持ちがなかったわけじゃない。
無論死ぬのは怖かったし、人を殺すのも嫌だった。
ただ、まあ、それらの恐怖やら何やらの諸々を、克服して戦うのが、勇気であり忠誠である、
と教えられもしたし言われもしたし、
そういう中で自分もそれが正しいと考えたのも事実ではあるのは否定できないのであって、
そうでもなければはるばる海峡を渡ってこんな国になんざ勇んでやってくるわけがない。
 高邁なる道徳的態度より、生理反射的な原始的反応の方が高く評価される世の中になる、ということか?
 偉大なる軍人の時代は遠くになりにけり、
それこそまるで巨大な恐竜(ダイノソア)の闊歩していた先史時代や
狂猛な竜(ドラゴン)の暴れ回る叙事詩の世界くらい遠くに、
ああ、俺にはなんて詩的才能が溢れているんだろう、こんなとこなんかに来ずに詩人でもやってればよかった、
などと思っていたが、よもや寝とぼけてもいなければヤクをやってもいないのに
その失われし世界(ロスト・ワールド)の住人と出くわすことになるとは。
 この分じゃ存外、ネルソンも実在したのかもしれないな―――


238 :151-152:2008/09/28(日) 01:13:57 ID:???.net
ひとまずここまでです。わかる人にはいつどこにゾイドが来たかわかりますやね。
なるべく早く続きを書こう、と思ってはいます。

239 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2008/11/05(水) 00:23:57 ID:???.net
>>228続き
 自衛隊と米軍はゾイド部隊による思わぬ損害により、沿岸の防衛陣地を放棄して内陸に撤収した。
 上陸したゾイド部隊と海軍歩兵はただちに北上して天塩の市街地を占領した。海軍歩兵部隊の先導により、ソ連軍第1悌団が上陸を開始した。
1個の自動車化狙撃兵師団である。彼らの任務は日米軍の防衛線に穴を空けて、主力部隊である第2悌団の進む道をつくることにある。それは、
かつてロシアの名将、トハチェフスキーが考案した典型的な縦深戦術の再現であった。

「我々から離脱して、独立行動をするだと?ふざけているのか!貴様の部隊は日本の防衛線突破のための大切な兵力なのだぞ!」

 自動車化狙撃師団の司令官の怒号が師団司令部に響いた。相手はメディッチである。

「お言葉ですが、これは中央からの直接命令なのです」

 ソ連において中央は、共産党を意味する。

「同志師団長、貴君の考えもわかるが、党の命令なら仕方が無い。同志メディッチ大佐に任せよう」

 師団付政治将校がメディッチを擁護した。

「いい加減にしないと、私は君の言動を中央に報告せざるをえない」

 そうなれば師団長は党への反逆者となる。共産圏ではそれが致命的になる。

「分かった。ただし援護はできないぞ」
「かまいません」


240 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2008/11/05(水) 00:26:55 ID:???.net
―洋上
 数機のTu-22Mと数十発のミサイル、SA-4キッチン超音速対艦ミサイルが撃墜されたが、またかなり多くのミサイルが生き残ってF-14の防空圏
を突破した。次の相手は艦隊の防空網である。その中枢となるのがイージス艦である。
 メディア等により拡張され、現在の戦艦大和とか無敵艦の如きに思われることもあるが、その実態は高度なセンサーと管制システムを装備する
防空艦である。単体でも高い能力を誇る兵器であるが、複数のイージス艦が共同で戦うことでその能力はさらに向上する。単純に数が多いので強い、
という問題では無い。各艦はデータリンクによって電子的に結ばれ、艦隊が巨大な1つの生物のように有機的に動き、それぞれの艦が最適な行動
を行なえるようになっているのだ。
 その統制を行なうイージス巡洋艦<ヨークタウン>のCICにオブザーバーとして招かれた<シーゴースト>艦長のマクマレン大尉は、イージスシステム
に圧倒されていた。

「なるほど、過去の世界とは言えやはり地球。何百年も前の世界の筈なのに我々よりも進んでいる」

 騎士の伝統が今なお強く、戦闘は個々の兵士・ゾイドの能力によって成り立つと考えるゾイド人にとってイージスシステムとデータリンクを組み合わせた
日米連合艦隊の防空体制は衝撃的なものであるのだ。

「共和国人なら、もっと理解できるのかもしれんないが…いや、彼らもここまで徹底していないだろうな」

 CICの画面上では、各艦から次々とミサイルが発射されるのが確認できる。この艦からもスタンダードSM-2型対空ミサイルが放たれている。
ただ比較的旧式の<ヨークタウン>には旧式のMk26型ミサイル発射機を装備している。プテラスやステルスバイパーの対空ミサイルユニットにも似たそれは、
一度に2発しか発射できず発射の度に新たなミサイルを装填する必要があるので、なかなか多くのミサイルを発射することができないようだ。

「マーク、インターセプト!」

 次々と敵のミサイルが撃墜されていくが、さらにソ連水上艦隊や巡航ミサイル潜水艦も攻撃を開始したこともあって、まだ全てを撃墜するに至らない。
ソ連の飽和攻撃はそれほど熾烈なのである。

241 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2008/11/05(水) 00:28:20 ID:???.net
―遠軽駐屯地
「ゾイドが出現した?しかもZi製の!」
 テトラが自衛隊の連絡員の報告に対して思わず叫んでしまった。
「我々が出撃するべきです。今の地球の兵器ではゾイドと遣り合えません」
「ダメです。私の一存では」
 連絡官の3尉はオロオロしているばかりであった。武闘派の強襲隊や突撃隊の連中なら、さらに怒るところであるが、もともと技術屋のテトラは
自分を抑えることができた。
「分かりました。しかし、戦場の状況は逐一報告してくださいね」
 そう言うと、後ろを向いて自分達のスペースに戻ってしまった。残された連絡官はその場に立ち尽くすのみである。

「で、状況は?」
 遠軽駐屯地内には臨時大隊の野戦指揮所が設置されていた。そこでは自衛隊の連絡官からだけでなく各地に派遣されているオブザーバーから
独自の情報を集めていた。
「海軍に派遣されたマクマレン大尉からは連絡が途絶えています。あとはステップ軍曹ですね」
 エヴァンスが答えた。ステップはスミシーの部下で歩兵小隊に属する下士官である。彼は第25普通科連隊に同行している。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本日はここまで
前から二ヶ月ぶりですorz私生活が忙しくて、ならまだ自分を許せるんですが某所に投稿しまくっているのにこっちはこの様ってのは…
執筆速度を上げるよう努力します

>151-152氏
一ヶ月ほど遅くなりましたが、投稿お疲れ様です
>わかる人にはいつどこにゾイドが来たかわかりますやね
うーん、ベトナムですかね?

242 :名無し獣@リアルに歩行:2008/11/16(日) 06:03:20 ID:???.net
あごあご

243 :名無し獣@リアルに歩行:2008/11/27(木) 04:00:02 ID:???.net
保守&期待age

244 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2008/12/15(月) 22:58:49 ID:???.net
―天塩郡 幌延町
 陸上自衛隊の第25普通科連隊を中心とする戦闘団は、ソ連軍が上陸した天塩町の隣町である幌延町、特に雄信内と呼ばれる地区に陣取っていた。
そこには北海道の中心である旭川まで延びる国道が通っていて、第25普通科連隊はトンネルを前にして国道の両側に広がって防御陣地を構築していた。

「凄いな。ここまで巨大な塹壕を準備するとは」

 ステップが感嘆の言葉を述べた。
 惑星Ziには実のところ、地球のような塹壕の伝統はあまり無い。巨大なゾイドが闊歩する戦場において歩兵の塹壕はそれほど重視されなかったのだ。

「だが、これではゾイドを隠すことはできないね」
「うちにはあんなモノはありませんから」

 烏丸は冷ややかに答えた。すると小隊長の鵜飼の叫び声が聞こえてきた。

「前哨陣地の警戒部隊が敵を発見した。敵が来るぞ。ゾイドだ!」


 防衛線を構築していた第25連隊戦闘団は1個普通科連隊を中心に1個戦車中隊、1個特科(砲兵)大隊、1個施設(工兵)中隊などの部隊を
組み合わせた小型の諸兵科連合部隊である。連隊長である仁科は地下に埋められた連隊本部で地図と睨めっこしていた。

「OMGかな?」

 ソ連軍が得意とする縦深突破戦術、それは第1悌団が敵の防御線に穴を開けて、そこから主力の第2悌団が突入して敵軍の包囲を図る一方で、
装甲部隊とヘリコプター機動部隊から成る機動作戦集団OMGを敵中に突入させて敵の指揮系統を引き裂くというものだ。そして敵側に核兵器を
使う暇を与えず勝利をもぎ取る。それがこのソ連式電撃戦、無停止進撃である。そしてOMGこそがそのの要を言える存在であり、それをいかに
阻止するかが日本側のポイントである。

「だが早過ぎるな」

 OMGは敵側の指揮系統を引き裂き、主力部隊の行動を容易にすることを目的とする。主力部隊がまだ動いていないのに、OMGだけ先走っても意味がない。

「となると、別の目的があるのか?」

245 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2008/12/15(月) 23:01:19 ID:???.net
 前哨陣地から見張りの隊員たちは戻ってこなかった。敵の進撃があまりに速過ぎるため戻る猶予を得られなかったのだ。
 先頭をやってきたのは赤色の4つ足のゾイドで姿はサイに似ていた。それが3機。

「レッドホーンだ!」

 ステップが叫んだ。それは帝国軍が誇る<動く要塞>、スティラコサウルス型ゾイドのレッドホーンであった。101実験大隊は鹵獲した敵機の試験も行なう部隊で、
西方大陸戦争時代に鹵獲したものを支援機として戦後も配備しつづけていた。

「支援砲撃を要請しろ!」

 仁科は通信兵に命じた。すぐに第2特科連隊に配備されている75式自走155ミリ榴弾砲による砲撃が始まった。レッドホーンが爆発によって生じた砂煙の中に
消えてゆく。だが、ステップも自衛隊隊員たちもそれで撃破されたと信じるほど楽観的ではなかった。

「対戦車戦闘用意!」

 陸上自衛隊の普通科(歩兵)連隊には対戦車隊が組織されていて、60式自走無反動砲や87式対戦車誘導弾といった各種の対戦車火器が装備されている。
普通科隊員だって歩兵携行型の対戦車兵器、81ミリ無反動砲カールグスタフや120ミリ携帯対戦車弾パンツァーファウスト3が配備されている。さらに今、
第25普通化連隊は戦闘団を組んでいるので第2師団直属の対戦車隊から分遣隊が配属されている。師団の対戦車隊には79式対舟艇対戦車誘導弾が配備されている。
これは87式に比べると大型で、戦車は元より小型の船舶に対しても使うことを想定して開発された兵器で、強力な装甲を持つゾイド相手にも威力を発揮することを
期待されている。
 仁科の考えた戦術は、まず陣地に篭った普通科連隊が敵部隊を阻止し、その隙に戦車隊が敵側面に突入して殲滅するといったものだ。

246 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2008/12/15(月) 23:05:33 ID:???.net
 砂煙の中からレッドホーンが再び姿を現した。速度も変わらず、表面には傷1つついた気配が無い。まさか撃破できるとも思っていなかったが、ここまで損害を
与えられないとは自衛隊員たちは夢にも思っていなかった。

「なんてこった!あれほど激しい砲撃の中を駆け抜けてきたというのに無傷なのか!」

 烏丸は、自分がトンでもない敵を相手にしているということにようやく気づいたようだ。

「あたりまえだ。それでこそ陸戦の王者、ゾイドじゃないか!」

 ステップはそれでも冷静さを保っていた。

「だが、無敵じゃない。倒そうと思えば倒せるさ」

 次の一撃はミサイルであった。巧妙に隠蔽された陣地から数発の87式対戦車誘導弾が発射された。それは先頭のレッドホーン、それも頭部に集中した。

「奴ら、人の話を聞いていなかったのか!」

 その様子を見てステップが叫んだ。

「あそこは一番頑丈なところだ!狙うなら側面か、脚部だと言っただろう!」

 だが、人の心とはそう理屈で割り切れるものでは無い。レッドホーンの脅威は、名前からも分かる通りに頭部の角なのである。兵士というものは、無意識のうちに
自らに最も脅威となるものをまず排除しようと行動するのである。
 さらに各種対戦車火器が次々と発射されるが、正面から発射されるので、また装甲の厚い頭部に命中しはじき返された。脚部を狙う者も居たが、かなりの速度で
突撃してくるゾイドの間接に当てるのは至難の業であった。

「敵を惹きつけるんだ。近接攻撃で側面を狙うしかない!」

 鵜飼が叫んだ。だが、彼にも近接攻撃でレッドホーンを倒せるという自信はなかった。
ーーーーーーーー
今日はここまで

247 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2009/02/27(金) 23:40:14 ID:???.net
 いよいよレッドホーンが突入してきた。道路上に掘られた防御線を跨いで、越えようとする。そのすぐ横から1人の隊員がパンツァーファウスト3を発射する。
しかし、至近距離から側面に撃ちこんだにも関わらず、弾かれてしまった。

「なんという奴なんだ!」

 そんな有様だがレッドホーンのパイロットはこれを鬱陶しく感じたらしい。レッドホーンの頭部の下にある砲口から霧状の物体が噴射された。

「いかん!逃げろ!」

 ステップが警告を発したが、遅かった。霧を浴びた隊員はその場で倒れてもがき苦しみだし、やがて動かなくなった。

「なんだあれは!」

 鵜飼がそう叫んで、倒れた隊員を助けにいこうとしたがステップに止められた。

「ダメだ。濃硫酸だ。触ってはいけない」

 それはレッドホーンに搭載されている恐るべき対人兵器であった。

「なんてことだ!」

 自衛隊は毒ガスなど化学兵器への対応策は当然に行なわれているが、高濃度の硫酸が戦場で直接噴射される状況など想定はしていなかった。
それではあらゆる防毒マスクや化学防護服も無意味である。歩兵はその攻撃に対して無力なのだ。

「後退!後退!」

 鵜飼が命令を発した。烏丸はレッドホーンに小銃を向けていたが、結局のところ1発も撃たずに塹壕を出た。
 すると後退を援護するために味方の榴弾砲や迫撃砲の射撃が始まった。先頭のレッドホーンに火力が集中するが、相変わらずダメージを与えられる気配がない。

248 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2009/02/27(金) 23:42:44 ID:???.net
 次に攻撃を仕掛けたのは陣地に隠されていた90式戦車である。その主砲は44口径120ミリ滑腔砲。発射される砲弾は徹甲弾と成形炸薬弾。
そしてその装甲は主砲である120ミリ砲の射撃に耐えられる複合装甲である。しかし、21世紀初頭の地球において最強クラスの地上戦闘車両である
90式戦車といえども、レッドホーンに対しては劣勢であった。むろん乗員たちはそれが実感としてあるわけではない。彼らはゾイドを知らない人々なのである。
しかしレッドホーンを前にしてその威力が理解できた。

「チハでシャーマンに挑んだ先人たちはこんな気分だったのかな」
「車長、47ミリ砲ならシャーマンの弱点を狙い撃ちすれば勝てるんですよ」
「嘉数の戦いか。あれは戦車じゃなくて対戦車砲だがな。やれるな」

 彼らの決意は固まった。


 1個小隊4輌の90式戦車は横に並んで戦車壕に隠れている。前進してくるレッドホーンに砲口を向けた。先頭を行くレッドホーンが横っ腹を見せた時が
チャンスであった。120ミリ砲が一斉に放たれる。弾種は徹甲弾、タングステン鋼の鋭い強烈な針である。距離によっては世界中に存在するあらゆる戦車の
装甲を貫通できるであろうこの砲弾だが、レッドホーンには些か威力不足であった。側面もかなりの装甲が施されていたのである。そのため3発の砲弾が弾かれた。
だが、最後の1発にはツキがあった。装甲の薄い排気口に突っ込んだのである。そこをなんとか貫いた砲弾はレッドホーンの駆動部に損傷を与え、行動不能に
してみせたのである。隠れている自衛隊の隊員たちが一斉に歓声を上げた。


249 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2009/02/27(金) 23:44:05 ID:???.net
「よし。次の戦車壕に移るぞ!」

 90式小隊が一斉に動き始めた。待ち伏せの陣地は一度見つかってしまえば、意味がなくなる。ただちに次の陣地に移らなくてはならない。
だがゾイド乗りたちはそれを許すほど甘くは無かった。
 後続の2機のレッドホーンが90式戦車を狙って3連装対ゾイドリニアキャノンを撃ってきたのだ。地球最高峰の戦闘車両である90式戦車の
防御能力はかなりのものであったが、対ゾイド兵器を受け止めるには如何せん足りなかった。2輌の90式が瞬時に炎上した。さらに2機の
レッドホーンは残りの戦車隊に突っ込んで行った。クラッシャーホーンが90式戦車の正面装甲に突き刺さり、2輌の90式戦車は文字通りに
投げ飛ばされた。空中を舞う戦車はやがて上下逆さになり、レッドホーンのかなり後方に落下、爆発した。
 歓声は消えた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日はここまで
前の投下から2ヶ月以上経ってるやんorz

250 :名無し獣@リアルに歩行:2009/02/28(土) 00:14:19 ID:???.net
待ちくたびれたぞ乙

251 :名無し獣@リアルに歩行:2009/04/08(水) 00:08:32 ID:???.net
保守

252 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2009/04/18(土) 19:46:02 ID:???.net
 レッドホーンを先頭にゾイド部隊が難なく自衛隊の防衛線を突破した。残る敵は後続のソ連軍通常兵器部隊に任せてゾイド部隊は前進を続けた。
彼らの目標は第101臨時大隊の面々であった。

 だが地球人たちも彼らを黙って通させる気はなかった。アメリカ空軍は日本周辺に多くの航空部隊を展開している。第5空軍司令部はただちに
突出したゾイド部隊を阻止すべく出撃を命じたのである。
 ルイス・リチャードソン大尉は愛機のOA-10に乗り敵ゾイド部隊を追っていた。彼の乗るOA-10は傑作対戦車攻撃機A-10の派生型、
というよりそのままの機体である。頭にOがつくのは、リチャードソンの部隊は通常のA-10部隊には課せられていない特別な任務が
与えられているからである。それは前線航空統制である。リチャードソンの任務は敵を攻撃することではなく敵とその周辺を観測して、
味方航空機を誘導し効率的な攻撃の支援をすることなのである。

「見つけたぞ」

 リチャードソンは砂埃をあげながら疾走する金属の獣たちの姿を捉えた。リチャードソンと僚機はその後ろについた。先頭は3機のレッドホーン。
それに2機のガンスナイパー、10機ほどのプロヴォルヌイが追随している。

「イーグルアイ、こちらバードウォッチャー。攻撃目標を捕捉した」

 イーグルアイは一帯の空域を統制している米軍のE-3C早期警戒管制機のコールサインで、バードウォッチャーはリチャードソンのものである。

<バードウォッチャー。まもなくF-16の編隊、コールサイン<イレイザー>がそちらに向かう、攻撃目標を指示せよ>
「イーグルアイ。了解し…」

 リチャードソンは咄嗟に操縦桿を横に倒した。次の瞬間、赤い光がOA-10を掠めた。レッドホーンの対空レーザー砲である。

253 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2009/04/18(土) 19:51:20 ID:???.net
<どうした?バードウォッチャー、応答しろ!>
「大丈夫だ。敵の対空砲火を受けたが損傷は無い。畜生、マジにスターウォーズの世界じゃないか!」

 リチャードソンが無線に向かって叫んでいるうちに、イレイザー編隊が到着した。4機のF-16であった。

<バードウォッチャー、こちらイレイザー。攻撃目標を指示せよ>
「イレイザー、こちらバードウォッチャー。了解した。攻撃目標は国道上を進んでいる。進入角度は…」

 リチャードソンの指示に従って4機のF-16戦闘機がゾイド隊の後方から突入した。

「投下!」

 先を飛ぶ2機のF-16の翼の下から何発かの爆弾が投下された。それはゾイド部隊の上まで飛んでいくと、爆弾が割れて中から小さな物体が
次々と飛び出した。投下したのはロックアイ2の愛称が与えられているCBU-59クラスター爆弾である。小さな物体は対装甲用小型爆弾だったのである。
ロックアイUの愛称が与えられたこの爆弾は247個の子弾を内部に搭載していて、弾頭の成形炸薬により戦闘車両の比較的装甲の薄い上面を
破壊することを目的に開発されたものである。
 子弾が次々と炸裂し、ゾイド縦隊の周りで次々と小爆発が起こる。爆発によって生じた煙が晴れるとプロヴォルヌイの半分が破壊され、
残りの半分が何らかの損傷を負っているが、レッドホーンとガンスナイパーは無傷であった。

「畜生!化け物め!」

 リチャードソンは無傷の機体があることに驚いた。


254 :独楽犬 ◆aDC37xH6dI :2009/04/18(土) 19:52:07 ID:???.net
 もう2機のF-16にはマーベリック対地ミサイルが装備されていて、ロックアイUの攻撃を"幸運にも逃れた"敵に止めを刺す任務を与えられていた。

「幸運でもなんでもないじゃないか!あの新型は強力だぞ!気をつけろ。先頭の赤い奴に火力を集中するんだ」
<バードウォッチャー、こちらイレイザー。了解した>

 2機のF-16は早速、マーベリック対地ミサイルによる攻撃態勢をとった。マーベリックは大型のTV誘導式ミサイルで57kgの高性能爆薬を
弾頭に搭載している。さっきカイオワ偵察ヘリが使用したヘルファイアー対戦車ミサイルの炸薬量が9kgに過ぎないことを思えばどれほど強力な兵器
であるかが理解できるであろう。
 そして1発ずつ、合計2発のマーベリックが先頭のレッドホーンに向けて発射された。地面すれすれを高速で飛ぶマーベリックはレッドホーンの
対空砲火に阻まれることなく、2発ともその側面に飛び込み大爆発を起こしたのである。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日はここまで
相変わらず遅筆ですみませんorz

255 :名無し獣@リアルに歩行:2009/08/29(土) 09:17:29 ID:rWvgE8E6.net
ながい

256 :名無し獣@リアルに歩行:2009/09/24(木) 17:36:03 ID:???.net
続きはまだか

257 :名無し獣@リアルに歩行:2009/11/08(日) 21:28:43 ID:???.net
改良型を量産しろ

258 :名無し獣@リアルに歩行:2010/03/12(金) 18:14:14 ID:???.net
ほほう

259 :名無し獣@リアルに歩行:2010/08/04(水) 18:00:25 ID:???.net
tes

260 :名無し獣@リアルに歩行:2010/08/11(水) 07:16:23 ID:???.net
改良型を量産してくれ

261 :名無し獣@リアルに歩行:2010/08/17(火) 02:19:32 ID:???.net
すごくおもしろいです
続編まだー?

262 :名無し獣@リアルに歩行:2012/01/03(火) 01:01:44.97 ID:???.net
テスト

263 :名無し獣@リアルに歩行:2012/02/12(日) 11:30:34.34 ID:???.net
独楽犬さん、生身でゾイドを倒すお話とかもできれば考えてくれませんかねぇ…?

ジェノザウラーを倒すべく奮闘する陸上自衛隊歩兵とかたまらんのですが…

264 :名無し獣@リアルに歩行:2012/04/21(土) 17:23:39.73 ID:???.net
こうして2ヵ月もレスつかないわけだが・・・
            ∧_∧
     ∧_∧  (´<_`  ) まぁこんなスレだしな兄者
     ( ´_ゝ`) /   ⌒i.
    /   \     | |
    /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |.

  __(__ニつ/  FMV  / .| .|____
      \/       / (u ⊃ 
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

265 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/17(木) 18:42:13.93 ID:eJFIYzmd.net
独楽犬さんの話、面白かったんだけどなぁ、もう4年くらい経ってるし、望み薄かな
自衛隊も敵からゾイドを鹵獲して使用するシナリオとか 陸上自衛隊にはモルガやスネークスが似合いそうかもw
でもあえて通常兵器で対抗とかも面白いかも、GUNDAM IGLOOの第2話のヒルドルブを90式戦車に差し替えて
ザクを撃破してたネタ動画がニコニコ動画にあったけど、そんな感じでゾイドを90式戦車で圧倒とかも面白そうw
イグアンあたりとか適任かもね、物資集積所を襲ったソビエト連邦のコソ泥のイグアンを撃退とかねw
IGLOO第2話をベースに、俺も書いてみたいんだけど、いかんせん文章力がないんだよ、俺・・・

266 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/17(木) 18:49:46.63 ID:???.net
おっと、ageてしまったか、失礼

267 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 13:53:12.15 ID:???.net
どうせ誰も見ていないだろうから書いちゃおっと
とある90式ではなく10式戦車vsイグアンのお話にしましたw
_____________________________________________________________________

北海道の某所、物資集積所
自衛隊が警備に回っている最中、プテラスの翼が付いたイグアンがやって来た

「んあ?」

「おい!こいつのインパクトガンの弾あるか?」

「弾だけなら、うなるほどあるぜ!それにしても、お前ひどい訛りだなぁ!」

「ハッハッハ!そうかい?色々、訳アリでね・・・」

やって来たイグアンは、警備の自衛隊にインパクトガンを向け・・・
_____________________________________________________________________

とりあえず最初はここまでです 独楽犬さんも書いてないので勝手に書きましたw
こういうの書くの、初めてで慣れてませんw(見てる人いないと思いますが・・・)

268 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 14:43:42.17 ID:???.net
懲りずに続き書きます

「お、もう見えるぞ」

「様子が変だ、ランフォリンクスが!うわぁっ!」

突然の銃声と共に集積所を警備していた自衛隊のゴドスは倒れた。
プテラスの翼を付け、味方に偽装していたイグアンが6機、奇襲を仕掛けたのだ。
後ろからはT-80も追随し、集積所は占領された。

「先ほどのランフォリンクスは墜ちたでしょうか?」

「偵察は出ている、だが追撃が必要なら我々の出番だ。」

その頃、イグアンに攻撃を受けた輸送用に改造されたサラマンダー、ランフォリンクスは
輸送中だった10式戦車を地上に下ろした。
下ろされた10式の戦車長、尊念三佐はすぐさま集積所に近づき、

「集積所をやったのは連邦のコソ泥だ。・・・あろうことか、イグアンにプテラスの翼を付けてやがる。
ガイロス帝国のイグアンを、6機もだ。止まってる奴からやる。
背中向きの奴を第一、撃破したゴドス05号機を調べてる奴を第二目標。
APFSDSを装填。次弾も同じ!」

そして10式の44口径120mm滑腔砲からはAPFSDS弾が放たれた。

今後設定的に矛盾があったりするかもしれませんけど改修が行われたということでw
時々文章がおかしかったりするのは許してくださいw

269 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 15:36:58.42 ID:???.net
「何だ、光った!?」

着弾音と飛翔音。気付いたときにはクルスのイグアンはバラバラになり、爆発四散した。

「ペンター、伏せろぉぉぉ!」

「何です?」

また爆発音。しかし、ペンターのイグアンは辛うじて回避に成功した。

「・・・初弾命中。」

尊念三佐は、10式に後退移動を行わせた。T-80の砲撃から逃れるためだ。
何しろ、10式は前進最高速度・後進最高速度共に70km/hある。
10式は、主砲で応戦しながら敵のT-80の砲撃をひらりひらりとかわす。
至近弾もあったが、直撃は無かった。

「クソッタレ、今のが発射音かよ!」

「着弾から7秒、2キロ以上の距離だ!」

「イグアンをあんなに吹っ飛ばすって、どんなAPだ!」

「落ち着け、今のは止まっていた奴が狙われた。2キロも離れたら、動く目標には当たらん。
T-80部隊へ、稜線からから出ないように回り込め!イグアンは、追加武装のミサイルポッドの一斉射撃を。
二手に分かれて突進する!」

イグアンは追加武装のミサイルポッドを射出し、2両のT-80は稜線に沿って移動を開始した。

「フッ、来たな・・・戦争を教えてやる・・・曲射榴弾、込め!」

続きます

270 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 16:00:56.97 ID:???.net
「よーし、よーし!」

「見つけた!11時に発砲炎!」

「絶対に止まるな!動いていれば大丈夫だ!」

イグアン部隊は曲射榴弾の砲撃をかわすため突進。ここで尊念三佐は、

「次は、焼夷榴弾でびびらせる!」

と冷静に判断を下し、焼夷榴弾を装填、イグアン344号機に向けて発射した。

「うわぁーっ!機外、1200度です!誰かー!」

「只のナパームだ!」

その隙に尊念三佐は再びAPFSDS弾を装填、立ち止まったイグアン344号機に発射。

「止まるんじゃない!」

その瞬間、イグアンにAPFSDS弾の砲弾が直撃し、大破。

「ジャクソォォーーーン!」

続きます

271 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 17:26:37.04 ID:???.net
「隊長!回り込みました!敵映が見えました!自衛隊の最新鋭戦車のようです!」

「一気に接近するぞ!全機飛べぇぇぇーーーーーーっ!」

イグアンたちは一気に上昇した。最も、付けていたプテラスの翼は地球上ではあまり意味を成さなかったが。

「見えた、小さいぞ!?しかもすばしっこい!」

イグアンは滞空しながらインパクトガンを連射したが、当たらない。
そう、10式戦車は第三世代戦車とほぼ同等かそれ以上の性能を持っていながら、小型軽量化に成功しているのだ。
それに、このイグアンはゼネバス帝国時代に生産されたもの。旧大戦時、空挺部隊に配備され、使用されたらしい。
その際に機体は全て大破。しかしゼネバス帝国軍司令部は橋の攻防戦において活躍を残したこのイグアンに注目し、
ゼネバス帝国軍がヘリック共和国軍からプテラスを6機鹵獲した際にその翼をイグアンに取り付け、配備を待っていた。
しかしその間にゼネバス帝国軍はガイロス帝国に吸収されたため、この6機は倉庫で埃をかぶっていた。
この機体はガイロス帝国軍が簡単な整備と改修だけを済ませて送ってきたもので、整備状態は悪かった。
その為、インパクトガンの命中精度は悪化していたのだ。

「奴の足を止めろ!」

苛立つイグアン部隊を相手にしていても、尊念三佐は冷静に走行しながらAPFSDS弾を発射。

「止まったらカモだ!」

ゾイドの強みである反応速度を生かし、隊長機は回避に成功。 そんな中、イグアン部隊の343号機は10式の背後を取ることに成功。

「後ろを取りましたー!近づいて仕留めまーす!」

と接近するが、尊念三佐は即座に

「スモーク散布!」

と叫び、スモークを展開。10式はスモークに包まれた。

272 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 17:36:59.92 ID:vRb0qbn0.net
おなにーあげ

273 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/19(土) 17:53:39.20 ID:???.net
「うわぁーっ!また動き出した!」

「くっ、こいつはやばいぞ・・・!下がれスチュアート!」

いくら優れた性能を持ったゾイドに乗っていても、近距離で120mm砲を向けられれば誰でも怖気づくであろう。
実際、砲を向けられたイグアン343号機は怖気づいた。
343号機を援護しようと、隊長機が突っ込んで来るが、10式の機銃による牽制射撃を受けて倒れこんでしまう。

「くそっ・・・」

「隊長ー!」

尊念は、隙を見せた343号機を至近距離から砲撃。343号機は吹っ飛んだ。
そしてすぐに向き直り、イグアン322号機と一両のT-80も撃破。

「さあ来い!残りはどこだァ!」

続きます それでは

274 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/20(日) 20:32:10.23 ID:???.net
続き

10式による攻撃をかわすため、全速力で走行するマリオンのT-80。

「マリオン!稜線の陰へ!」

「中佐!今度こそ取り付きました!」

「ボロゴノフ!」

隊長の指示を受けてマリオンのT-80は稜線の陰に隠れるが、
10式の120mm砲はそれをものともせずに貫き、T-80部隊は全滅した。

「最期のお客か!」

「この距離ならぁぁぁーー!」

「倒したイグアンのパーツを巻き込んだ、HE装填!次、タイプ3!信管、0距離!」

続きます

275 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/20(日) 21:14:49.79 ID:???.net
続き

そして10式は片方の履帯のみで走行。意外と勢いがあり、接近してきたイグアンを転倒させた。
転倒したイグアンはインパクトガンを構え発射しようとするが、先に撃ったのは尊念の10式だった。
こうして、イグアン342号機は撃破された。しかし、10式に突如、衝撃が走る。
隊長のフェデリコ・ツァリアーノが駆るイグアン321号機に接近を許してしまったのだ。
本来、イグアンはゴドスを鹵獲・帝国向けに改修したものなので、キックが得意である。
そのため、イグアンもキックが得意であり、イグアンの足で蹴り飛ばせば簡単に倒せるはずであった。
しかし、ツァリアーノは部下思いである。部下を全滅させられた怒りに燃え、イグアンの腕で10式を殴りつけていた。
尊念も照準を合わせようとするが、衝撃で定まらない。ツァリアーノは、インパクトガンが一発残っているのを確認し、

「手前なんざぁぁーーーっ!一発あれば、十分だ!」

と、10式にインパクトガンを突きつけ、発射した。衝撃とインパクトガンで、10式は満身創痍の状態だった。

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・後は、ランフォリンクス・・・!」

インパクトガンの弾薬を拾い、武装の無いランフォリンクスを倒そうとしたのだろう。
ツァリアーノ中佐のイグアンはボロボロで、足を引きずりながらもランフォリンクスへと向かった。

「来る・・・ランフォリンクスには、対ゾイド用の装備は無い・・・」

その時、突然閃光が走り、イグアンが爆発した。砲と尊念はまだ生きていたのだ。

「へっ・・・一発あれば・・・十分だ・・・10式・・・俺はまだ・・・戦える・・・」

276 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/20(日) 21:39:02.37 ID:???.net
_____________________________________________________________________

後に、尊念の10式を降ろしたランフォリンクスに搭乗していた折場2尉はこう語る。

「自衛官は・・・腐っても、野良犬以下じゃありません・・・」

また、尊念に訓練を受けていた女性自衛官の茂荷九1尉は、

「死んだらやっぱり・・・野良犬以下よ・・・!」

と語る。

こうして、尊念三佐の乗る10式戦車は、イグアンの整備状態が悪かったとはいえ、
たった一両で敵ゾイド部隊の6機のイグアンと敵戦車部隊の2両のT-80によって構成されたセモベンテ隊を殲滅した。
_____________________________________________________________________
                                終わり

277 :名無し獣@リアルに歩行:2013/01/20(日) 21:48:23.15 ID:63CTw+XU.net
えーということで終わりました。
これ、ちょっとしたパロディ文章なんですが、いかがだったでしょうか?
一体このスレを何人見てくれているか分かりませんけど・・・
もし文句なり何なりあればこのスレに書いてくださいw
それでは失礼します

278 :W・S:2013/04/01(月) 18:02:19.38 ID:XPB4ECez.net
テキサス州の米軍基地の司令官が沖縄の人々を侮辱するとんでもない暴言

http://yabaiyiyiyi.blog25.fc2.com/blog-entry-576.html

279 :おどるてつや:2013/04/02(火) 00:27:48.35 ID:IV5hxjYa.net
     かささぎが
     とんでいる
     
      ぼくんちのまえを
      とんでいる

280 :名無し獣@リアルに歩行:2013/06/08(土) 15:21:06.34 ID:G2bP2NVy.net
米軍がザバットつくったら怖い

281 :名無し獣@リアルに歩行:2013/09/07(土) 03:25:13.23 ID:???.net
6年前ウルさんの重力砲発射テストに巻き込まれたのは良い思い出。

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