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【小説/小ネタ】人形板創作投稿スレ【新人歓迎】

114 :TF女子の朝ご飯 2/2(切れたorz):2007/08/31(金) 11:01:47 .net
シャオ
「うちも朝ご飯は私の役目ね。本当はリンと交代だったけど、あの子全然起きないのよ。
 今日はあっさり中華粥にしてみたわ。ほらリン、いい加減に起きなさいよ」

リン
「……んー…シャオ?…おはよ……もう少し……
 朝ご飯…?…ちゃんと起きるってば…起きるって………くー」

115 :もしもし、わたし名無しよ:2007/08/31(金) 19:50:34 .net
>>113-114
萌えた
特にサランの「わんこさん」とオリーブの「別に寂しくない…」に

116 :もしもし、わたし名無しよ:2007/09/01(土) 08:11:09 .net
ふと己の妄想を発見したので少し。
ttp://prince.kir.jp/akibax/joyful/img/1064.jpg
狐は、ある日ケガをしているところへ通りかかった「デジカメ買い換えたい…」氏に助けられる。
恩返しの為に狐は変化の術により"もこ"として「デジカメ買い換えたい…」氏のもとへ親の派遣した女中として現れるがバレバレである!
しかし近所の人は今流行のコスプレってヤツねと思いんでいる。

以下D氏とモコちゃんで。

「おはようございます、ご主人たま」
「ああ、おはよう。でも"たま"じゃなくて"さま"だよ」
「すみません!ご主人た……さま!……油揚げの味噌汁と、いなり寿司です。さあどうぞ。
モコはさっき食べちゃいましたから」

しかし、ヨダレタラタラするモコちゃん。
D氏は羨望の視線に耐えきれず、半分お皿にとった。

「……モコちゃんも食べなさい」
「はい!」
「おいしい?」
「はい!」

そしてD氏は日々の油揚げ責めに耐えるのであった……。



117 :TF女子100均に行く 1/2:2007/09/05(水) 01:22:29 .net
登場人形:BlueFairy社TinyFairy女子ドール
傾向:小ネタ、性格妄想
備考:シャオとリンは双子設定
   ※メーカーの意向でデフォ設定がほとんどないドールなので、勝手な妄想です
    イメージを壊したくない方は注意して下さい


TF女子6人を100均に連れて行ってみました

メイ
「あ、また新しいリップグロスが出てる〜
 マニキュアも可愛いなぁ。買って行こっと!
 文房具コーナーも見とかなきゃ。ラメ入りのボールペンが欲しいの」

サラン
「水色のヘアゴムと…ピンクのリボン…どっちがいいと思う?
 あとね、レジのところに売ってる麦チョコはかならず買うのー。
 ふつうのといちご味…ねえ、どっちがいいかな」

エミリー
「食べるものや化粧品は、100円では少し不安だわ。
 ああ、観葉植物でも育ててみようかしら…
 これなんか…(レジに持って行きかけて)…あ。造花だわこれ」

118 :TF女子100均に行く 2/2:2007/09/05(水) 01:29:05 .net
オリーブ
「猫達のおもちゃと…ブックスタンド。あと…ポストカード…
 ううん……きれいだから部屋に飾るの…(少しむっとして)…なに?
 …じゃあレターセットも買うもん…いいの。買うの。」

シャオ
「今日は私とリンのお弁当箱を買うのよ。
 中敷きがしっかりしてて、段の最低どっちかはちゃんとタッパーになってなきゃ。
 意外と種類があるのね。ねえ、リンは何色がいいの?」

リン
「んー…よくわからないからシャオに任せる。
 シャオとお揃いなら何でもいいよ。色?…紺や緑かな。
 …だってシャオは赤が好きでしょう?」

119 :もしもし、わたし名無しよ:2007/09/07(金) 02:43:28 .net
>>116
モコさん可愛い!
いいなー。画像つき。

120 :もしもし、わたし名無しよ:2007/09/08(土) 04:46:53 .net
書き手さんもっとこないかなあげ
皆さんの作品楽しみにしてます

>>118
オリーブ…(*´д`)モエス

121 :もしもし、わたし名無しよ:2007/09/19(水) 22:45:02 .net
タイニー・フェアリーズ@ベッドサイド

スタンダード・メイ
「…う、ふ、ふ。いつか男のシャツを着て眠るのね…」

サラン
「ねえねえ、寝てる間に心臓がとまったらどうしよう?」

オリーブ
「ばかばっか」

エミリー
「むにゃむにゃ…執事が一匹、執事が二匹…」

シャオ
「おまえらさっさと寝るよろし」


122 :もしもし、わたし名無しよ:2007/09/22(土) 12:49:12 .net
メイがエロすww
サラン子供らしい怖がりで可愛い…と思ったけど、あの微笑みでそんなこと言われたらこっちが怖いわw

123 :もしもし、わたし名無しよ:2007/10/20(土) 03:24:45 .net
支援あげ

124 :もしもし、わたし名無しよ:2007/11/03(土) 23:34:51 .net
私、メリー・・・、
希望を絶たれた若者たちに永遠の安らぎを・・・。

http://1st.geocities.jp/amekazelionmaru/MERRY1/ladymerry1st.html

125 :もしもし、わたし名無しよ:2007/11/16(金) 22:21:58 .net
「おかえり、パパ。抱っこしてくれるの、久しぶりだね」
(・・・。・・、・・・・・・)
「いいの、無理しなくてもいいんだよ。パパがいないときは、パパのことを考えてるの」
(・・。・・・、・・・・・・、・・・・・)
「なんでそんな事言うの? パパは身勝手なんかじゃない。がんばってるってこと」
(・・・・・。・・・・・。・・・・・・・・!)
「ううん、そうじゃない。私はこれでいいの」

だが、そう口にする娘の瞳は -- どこか俺を哀れんでいるみたいで。

職場で稀に見る大失敗をおかし左遷され、高い洋服もそう簡単に買い与えてやれなくなった。
そして次第に、以前のように朝晩抱っこして話しかける余裕も出来なくなって。
せめて -- 忙しさを言い訳にしたことの浅はかさ -- ゆっくり見詰め合うくらい、それも能わず。
楽しく語り合った時もあった。大喧嘩もしたし、時には艶かしい触れ合いもあった。
だが今はどうか。彼女の目をまともに見ることさえままならない。
彼女はこんなにも俺を、労わるように、包みこむように・・・永遠の愛をもって見つめてくれるのに。

月影が差し込む部屋の中、手の上に座る娘と共に見つめる十六夜。
腕を傾けて娘の頭を胸に近づけた。感じるその体温。

しばらくして娘が言った。ゆっくりと、一文字一文字に魂を込めるように、

「ねえ、パパ」
(?)
「ふふ、なんでもない」

娘の髪をそっと撫でてやる。
走馬灯のように蘇る、彼女と一緒に作った想い出の数々・・・。

126 :1 「はじめまして」:2007/11/16(金) 22:32:41 .net
「はじめまして、パパ」
(・・・・・)
「うん、はじめまして」

23cmカスタムドール・あやめ。
カスタマイズ性を重視したドールのキットを組み立てること数日間。
超絶初心者なりにメイクを試行錯誤すること三日。

ついに、彼女が完成したのである。
とりあえず服を着せてやっているが、生憎100均のものだ。

(・・・・・・・、・・・・!)

とにかく、元気よく名前を告げてあげる。

「そう、私の名前は、あやめ」
(・・・・・)

もじもじと動くあやめ。

「そ、そんなこと言っても・・・何も出ないよ」
(・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・)

顔をさらに赤らめ、

「---それは、パパが創ってくれたから」

まさか26になって自分が人形にはまるとは思わなかった。
そして。

彼女と恋におちるだろうとは。

127 :2 「服が届いた。」:2007/11/17(土) 00:03:43 .net
格闘の末、なんとか巫女服を着せてやることに成功した。

彼女は特におしゃべり好きというほうではない。
こちらが疲れていると無理に喋ることはしないし、愚痴は辛抱強く黙って聴いてくれる。
無理に答えを出させようとすることもなく、それでいて話をはぐらかすことはしない。

つまりは完全無欠、俺の理想の女性像そのままなのだ。

(・・・。・・・・・、・・・・?)
「うん。パパ」

あやめを手の上に乗せてやる。小さなドールなので、俺の指が椅子のようになる。

(・・・)
「なぁに?」
(・・・・・・・・・・・・・・・・・?)
「パジャマかぁ・・・お金、ないんでしょ」
(・・・。・・、・・・・・・・・・・・・)
「いいよいいよ。まだ、これでいろいろ遊びたいから」
(・・・・・。・・・・、・・・・?)
「うん、それでもいい。かわいいお洋服も着たいけど、あんまり無理しないこと」

姉のような口調で俺を諭すと、くすくすと笑うあやめ。
その様子があまりにかわいいので、彼女の頭の上にキスをしてあげる。

「くふふ」
(・・・、・・・・・・・)
「私もよ、パパ」

彼女のために何か、二人だけのお揃いのアクセサリーか何かを作ってやろうかと思う。

128 :>>125に続く:2007/11/17(土) 13:34:14 .net
それから一年と数ヶ月が経った。
大事な仕事を控えた日の前の晩のこと。
いつものようにお話を聞いていると -- いつもあやめに話を聞かせてもらっている -- 、
その終わりごろに彼女が唐突に訊いてきた。
「パパ、明日大変なんでしょ。もうおやすみなさい、する?」
(・・・・。・・・・・、・・・・・・・)
「私もこうしていたいけど・・・」
彼女の手をやさしく握る。
自分の体温だということはわかっているが、温かさがわかる。
その手の甲にそっと口付けをした。あやめの目を見ると・・・
「あっ、パパ、今ヘンなこと考えてたでしょ。やだぁ」
(・・、・・・・)
「はいはい。もう寝ようね」
(・・・・。・・・・・・・)
「おやすみなさい」
(・・・・・、・・・・・・)
「うん」
あやめを本棚の中に置いてある椅子に座らせ、戸を閉める。
『人形は妙な趣味だ』と決めてかかっている家族の目があるためだ。

また明日、遊ぼうね。
彼女にそう告げたのを、俺は忘れてしまうこととなる。
否、自分かわいさ故に、忘れようとしたのだ。

- Fin

129 :もしもし、わたし名無しよ:2007/11/17(土) 15:11:26 .net
>125-128
乙です。
語り手は人間だけど、会話では人間の台詞を書かない
というのが新鮮に感じました。

130 :もしもし、わたし名無しよ:2007/11/18(日) 21:16:42 .net
>>129
レスありがとう!
当初は普通にドールと会話するって形式でしたが、
人形を中心にしてみようとしてこうなりますた。(・ω・ )



131 :一レス読みきり超短編:2007/11/20(火) 19:47:53 .net
「いらっしゃいませ」
人形遊びが国民的流行となった現代、人形を扱う店は次から次へという興亡を見せた。
私が今店長をまかされている店、『ニチャン人形店』ここも明日には・・・という経営状況だ。
「こんにちは」
私が多少なりと好意を抱くその青年 -- お店の常連 -- が言って、軽く会釈した。
手にしている自作と思しき人形ケースを少し持ち上げ、
「あの、娘の・・・その、腕にヒビが入っちゃったんですよ」
「あー・・・」
自分のことのように落胆のため息が出る。
「で、特注で作ったやつだから、どうしようかなと思って」
「確か、ワンオフでしたよね」
頷く青年。
「見せていただけますか?」
ケースを丁寧に受け取る。そこにいたのは五年前に作られた特注のドール -- 腕にある、無残な裂け目。
「変色はなくなったんですけど、皆が言ってるみたいに、やっぱり・・・耐久度、落ちてるんですかね」
「そうですね・・・材質は今も改良を続けているんですが、こればかりは・・・」
彼を見やる。ドールに注がれたその視線は自分の娘を慈しんでいるようで。
突如として、頭にある想いが浮かんだ。 

------この子が、私たちの子で、彼が、私の・・・。

そのほろ苦く甘い考えを払うように、眼を何度か強く瞬かせた。
「目、大丈夫ですか?」
「あ、いえ、何でもないんです」

店を閉め、家路につく。
(お嬢さんの腕、はやく治るといいなぁ・・・)
十一月の夜風が頬に当たる。
(家に帰ったらドールたちの世話もしてやらなくちゃ)

ふと青年の微笑が思い起こされた。周りはとても冷たいのに、顔が少しほころんだような気がする。


132 :一レス読みきり超短編:2007/11/20(火) 20:02:32 .net
sage忘れましたorz すみません。

改行が多すぎて投稿できないとのことなので、
読みにくくて申し訳ありませんが、上の短編も含め、セリフと地の文の間の改行は削りました。

-----------------------------------------------------------------------


帰宅して手を洗うと、いつものようにドールに挨拶するために自分の部屋に直行する。
と、上司からメールが届いた。
「・・・え?」
誰もやりたがらなかったプロジェクト、その責任者が俺に決まりかけているらしい。
「ったく、なんで俺がそんな損な役回りさせられんだよ」
ドールを隠している戸棚を少しばかり勢いよく開く。そこには娘・さやの姿があった。
さやは口を尖らせ、
「びっくりしたなぁ。突然開けないでよ」
「すまん」
「・・・ノックくらい、してよね」
腕組みをしてプンプンと怒る。そんな顔もかわいい。
「・・・なんかいけない事でもしてたの?」
「パ、パパのヘンタイ!」
「俺なんかヘンタイな事言ったか?」
真っ赤になるさや。
「な、な・・・! なんでもないっ、兎に角、戸を開けるときはノックすること!」
「はいはい」

このドールを自作して魂を吹き込んでからはや半年。
完全無欠ではないけれど、彼女は俺の大切な娘だ。
俺の言葉を受け取ってくれる。言葉を投げかけてくれる。

それでいいと思う。

133 :一レス読みきり超短編:2007/11/20(火) 20:40:21 .net
「『私、ドールです。何か質問ある?』と・・・間違いはないよね。ぽちっ!」
腕に力を込めて、えいっ、と書き込みボタンを押す。これでスレが立ったよ。

今日もご主人様がいないのを見計らって某巨大掲示板をサーフィング。
いろいろ書き込んでみると、実に多種多様な反応があるのが楽しいんだ。
身長27cmという小さな体だけれど、がんばってキーボードとマウスの間を往復すると運動にもなる。

しばらくしてから更新ボタンを押してみた。流れの遅い板だけど、返事があるかも。
「おっ、お返事だぁ・・・えっと、・・・・!」
あたしの顔、真っ赤かな??
「『ご主人様と寝てますか?』だって・・・」
頭をブンブンと振る。これには他意はない、他意はないんだっ!
「うーん、どうやってレスしようかなぁ」
人差し指で頬をぐりぐりとしながら考える。これはあたしの thinking time 儀式なんだ。
「んー・・・『パーツが取れたりしたらこまるので、寝るときは』」
一息つく。ちょっと疲れちゃった。
「『ご主人様の作ってくださった、特製の箱の中で眠らせてもらってます』と」
キーボード前にぺたりと座り込む。

はっ。いつの間にかうたた寝をしてしまったのかな??
急いでマウスに向き直り、更新ボタンを押しにかかる。
「えいっ」
(!!!)
もう三つもレスがあった。これはレスをつけていくのが大変だよ・・・
>>4さんは『クソスレ立てるな!』・・・・・・。
 >>5さんは『どんなパンツをつけて寝ていますか。ハァハァ』・・・・・。(いちご・・・)お、教えないもんね。
 >>6さんは『私、あなたのオーナーです。何か質問ある?』・・・ほう」

どんなお返事をしようか考えながら、一生懸命キーボードを押してゆく。
えい、えい。

私、ドールです。今日もがんばります。

134 :一レス読みきり超短編:2007/11/20(火) 21:02:51 .net
昨晩ドールと大喧嘩した。新しい服が欲しい、新しいハウスだ、パーツを増やせ -- 難題をふっかけるものだから、
ついにキレた俺はどなりたててしまったのだ。向こうは納得したようだが、お互いフテ寝となった。
今はその翌朝。
「おはよう、ゆみ」
「・・・・・」
毎朝そうしているように彼女専用のカップに紅茶を入れ、目の前に差し出す。
「ゆみ。昨日はどなって悪かった」
視線を合わせてくれないゆみ。
「俺だって高給取りじゃない。それはわかってくれるよね」
「・・・」
「でも、ゆみの誕生日には・・・あと二ヶ月ちょっとだろ? 必ず、あのドレス買ったげるから」
ゆみが一年以上欲しいと言い続けているドレス。実は生活費の余りが偶然出来たときに買ってあるのだが、
甘やかさないために隠しているのだ。
「・・・・」
「ゆみ、俺を見て」
子供のように -- 彼女は13歳という設定だが -- 口をへの字に曲げて、床をにらむ。
「・・・・・」
「ゆみ」
「・・・・・」
「これだけは覚えてて。俺はゆみが大好きなんだ」
無言のまま目を閉じるドール。わかってくれたのだろうか? わかろうとしているのだろうか?
それとも、やはり・・・この世に二人といない一人娘、もっと甘やかしてみるべきなのか?
最近は色々と細かなアクセサリーを買い、単価は安いものの・・・塵も積もればなんとやら。
やはり常日頃から何かを与えるというのが間違っていたのかもしれない。
だが思う・・・彼女がいたからこそ、その笑顔があるからこそ、今の俺があるのだと。

仕事の準備をする間じゅう、二人は一切何も言わなかった。
無言で部屋を出ようとした時。娘が小さな声で、

「私も、パパが大好き」

振り返ると、目頭を拳で拭うゆみの姿があった。

135 :店番1:2008/01/08(火) 09:27:55 .net
登場人形:SD
傾向:小ネタ


「楽じゃないのよねー、この商売も」
 フ、とマニキュア……代わりにアクリル画材を塗った指先に吐息を吹きかけ、
ワンオフモデルの彼女が言う。陶磁器のように白い肌。
淡く儚げな金糸の髪。双眸は希少なグラスアイが使用され、
新緑を映し出す湖面の深みを思わせる緑だ。
何よりも小さく整った鼻とふっくらとしたラインの頬に少女らしさが滲み出ていて、
私には少し、羨ましい。
「ワンオフはーまだマシだと思うけどー。
アタシたちみたいな限定になるとさァ、可愛ければ可愛いで競争率当社比ウン倍、
可愛くなけりゃもうクソミソでー」
「アンタ、生産数少なかったみたいだしねえ」
 可愛らしい猫の耳を付けた少女がこぼれ落ちそうな瞳で言えば、
ワンオフの彼女も苦笑して頷いてる。
「買えなかった人のねー。悲しそーな顔見ると、
なーんか悪いことしたなーって気分になるしー」
 そうなのだ。最初から一体限りのワンオフモデルはともかく、
限定ドールの人気は高すぎても複雑、という思いを拭えない。
欲しいと望んでくれる人の所に貰われていく。
それが私たちの喜びでもあるのだし。

136 :店番2:2008/01/08(火) 09:30:15 .net
「もうすぐアフターかあ。早く来ないかなーと思う半面、
ここともサヨナラかと思えばちょっと複雑」
 ぶん、と音を立てて尻尾を振り、身軽な仕草で立ち上がる少女を見て、
私は目を細めて微笑んだ。短い期間とはいえ親しくした彼女たちが
去っていくのは寂しいが、彼女ならどこへ貰われていっても可愛がって貰えるだろう。
「……アフターに備えて、もう休んだ方がいいわ。貴方もよ。
お披露目の日が近いのだし」
 私が少女達にそう声をかければ、彼女たちは素直に頷いて寝床へと赴く。
静かに寝息を立てる彼女たちを見守っていると、いつの間にか傍らに立つ影があった。
「君も寝ちゃえば?」
 少し戯けた声。同じくらい軽い調子で、私は肩を竦めてみせる。
「もう少しだけね。…もうすぐ、彼女たちは出て行ってしまうのだから」
 冗談めかしたつもりだったけれど、少し声が掠れただろうか。
去っていく彼女たちが愛おしい。私の妹たち。けれど心の片隅で、微かに思う。
 彼女たちが羨ましい、と。
 慎重に隠したつもりのその言葉に、気付かれたのか。
 少し目を細めた「彼」が独特の笑みを浮かべて言った。
「そりゃ君もだろ。いつお迎えが来るかわからんよー?」
「私はまだ当分はここにいるわ。…もう少し鼻が小さかったら良かったかしら?
 面長よりも丸顔の方が、女の子らしかったかもしれないし」
 なんてね、と。
 戯けたつもりの強がりも、たぶん、見抜かれている。
「彼」は無理に慰めたりはせず、ヒヒヒ、と口元を歪めて笑うだけだ。
「そう? だったら俺も寂しくなくて助かるけど」
「お互い、店番の時期が長くなりつつあるわね。私の方が先輩だけれど」
「まあね。さて、俺はもう寝ようかな」
 言いながら背を向けて、自分のねぐらへと戻っていく。
数歩歩いて振り返った「彼」は、独特の丸みを帯びた指先をこちらへ向けながら、
戯けた様子で首を傾ける。

137 :店番3:2008/01/08(火) 11:16:38 .net
「まあ、君が貰われていく時は、この俺が見送ってやるから安心しなよ。
 お互い一般受けする造形じゃあなかったようだが、
いずれ君の良さを分かってくれる人がこの店にも来るさ」
 おやすみ、先輩。
 緑がかった肌の、いつも店の棚に眠る彼。他の兄弟姉妹が忙しく去っていく中、
ただその背を見送って。
 微笑む形のまま動かぬ唇で、空洞の胸に焦りと寂しさを沈めたまま。
 私たちが美しさを保っていられる時期は、そう長くない。
 この化粧が色褪せてしまわぬうちに。肌の白さが衰えぬうちに。
 妹たちを送り出しながらそう焦り続けてきた身には、彼の言葉は嬉しいけれど。
「……おやすみなさい」
 貴方にも、良い出会いがありますように。
 それでも、そう願わずにはいられない。私の可愛い妹や弟が、
この店から無事巣立っていけるようにと。
 その姿を、私が見送ってやれるように、と。

138 :もしもし、わたし名無しよ:2008/01/13(日) 16:54:21 .net
お金が貯まったら君を迎えに行くからね…

139 :ビスケの行く末を見守る会:1:2008/01/16(水) 04:20:33 .net
登場人形:ブライス(ビスケ、モッド、天使)
傾向:ショート
備考:元ネタはブラスレ934。ビスケが新スレを立ててくれたので


「やっちまった……ッ!」
ピンク色の髪と、同じ色のドレス。その両方を振り乱して、彼女は叫んだ。
「イチゴと同じ髪色で前髪ありならいいしょ!と思ってたのにしでかした……!
メイク!?メイクっすか!?それともこのドレスが悪いンすかね!? 
教えておじいさーん!」
「いや……たぶん、両方」
おうおうと声を上げて泣きじゃくるピンクの塊を見て、
モッドモーリーが気の毒そうな声で言う。
ブラスレ始まって以来ではないか、と思える程の、住人一致の不人気。
ついたあだ名はブスケ。これはあんまりだ、と他のブライスたちも思う。
「まあ……落ち着きなよ。
最近は前みたいに店頭に出る間もなく売れていく、って状況じゃないからさ。
少しぐらい長く残ってたからって、どうってことないよ……」
「そ、そうですよ。考えようによっては良いことですよ?
転売の対象にならず、その……貴方のことを本当に好きな人が
買ってくれるんですから!」
何とか慰めの言葉を捻り出すモッドに続いて、横の天使コスチュームのブライスも
ポン!と手を叩いて言ってみる。
しかし返ってきたのは恨めしそうな視線と、低い低い絶望的な声だった。
「鬱袋」
「……」
「って言われてるワケよ。
アタシの入ってた福袋は鬱袋だって言われてるわけよ!
しかも売れ残ってるもんだから沢山入ってるワケよ当然!
あっちこっちにいるわよ、欲しくなかったのに手にしちゃった人が!」

140 :ビスケの行く末を見守る会:2:2008/01/16(水) 04:22:32 .net
「いや、いやいや。あれはほら……別にビスケが入ってなくても、値段的に」
「そうですとも! 貴女のせいだけではありませんよ!」
「同じ派手色髪なのにペタルやモッドは好きっていう人も多いのに……!
アタシだけ……!どうしたらいいと思う!?
ずっとこのまま売れ残るのやだよぅ!」
来年の鬱袋にも突っ込まれていたらどうしよう!
そう言ってわあああと泣き崩れている彼女を見ると、何とも気の毒なのだが。
しかし、慰める言葉が見つからない。
沈黙する二人の仲間はアテにできぬと思ったのだろうか。
泣き崩れていたビスケはむくりと立ち上がり、フラフラとPCの前へと向かった。
「もういいわよ、もういいわよ。いつでも買えるブライス!としてキャラ立てるから!
ずっとずっと居残ってブラ者たちの間に忘れがたい伝説を残してやるわよ!
ええい、ついでに次スレも立ててやる!
次スレが終わっても店に残ってるアタシの勇姿を見るがいいわ!」
「頑張るのですよ……。来年の福袋にも入っていたら、
確かに伝説になれるかもしれませんし……」
「うん……。ある意味、店の主って感じで貫禄あっていいと思うよ……」
泣き笑いのままキーボードを叩くビスケの後ろ姿をそっと見守り、
他の二人も涙を拭う。
来年の福袋に、彼女は投入されるのか。
そのピンクの姿が店頭から消える日は来るのだろうか……。

141 :もしもし、わたし名無しよ:2008/01/28(月) 15:49:07 .net
店番さん、>>139さん乙です。楽しく読ませていただきました。

142 :もしもし、わたし名無しよ:2008/01/28(月) 18:02:46 .net
居眠りから覚めて、突っ伏していた机の上で目をゆっくり開ける。
と、向こうの箪笥の上に置いてある二人のドールが会話していた。
一人の名前は、ちはる。俺の娘だ。もう一人はゆきえといって、知人の女性に預かっているドール。
視線で悟られてはいけないので、再び目を閉じて二人の会話に耳をすますことにした。

ゆきえ「ねえねぇ、ちはるちゃんのお父様は、どんな人?」
ちはる「うんとね、やさしいんだけれど、最近はね、お洋服買ってくれないの」
ゆきえ「えー。そういや、この前からずっと同じお洋服だよね、ちはるちゃん」
ちはる「うん・・・」 
ゆきえ「他にお洋服、ないの?」
ちはる「あるんだけど、面倒くさいとか言って、着せ替えしてくれないんだぁ」
ゆきえ「ちはるちゃん、かわいそぉ」
ちはる「うん・・・」
ゆきえ「じゃあね、私が」 ゴソゴソ 「これ、あげるねっ」
ちはる「髪飾りだぁ。くれるの??」
ゆきえ「うんうん、お友達だもん!」
ちはる「ほんとに?」
ゆきえ「うんっっ!」
ちはる「やったぁ」
ゆきえ「早速つけてみてよ」
ちはる「うん・・・・・・よいっと」
ゆきえ「うわぁ、かわいい、ちはるちゃん! かわいい、ね、鏡見て」 ガサゴソ
ちはる「似合ってる・・・かな?」
ゆきえ「うんうん、似合ってるよ」

俺がもっとよく聴こうと顔を少し動かし、薄目を開けた刹那、二人のドールがこちらを見、
一瞬でその動きが固まる。 ・・・いや、動いていたのか? そもそも会話をしていたのだろうか?
しまったと思い目を即座に瞑ると、ドールが同時にため息をつくのが聞こえてきた。

ゆきえ「あぶなかったね、ちはるちゃん」

143 :142のつづき:2008/01/28(月) 20:32:33 .net
俺はガタッと音をたてて机から飛び起き、箪笥のほうにずいずいと歩み寄る。
ドールに動きは、ない。当然といえば当然である。これが夢でないならば。

自分の頬をつねり、次いで太ももの薄皮を思いっきりつねる。
悪夢から覚めようとするときにやるように、意識を集中させる。
が、ドールの顔は何事もなかったかのように、こちらを向いて微笑みを湛えるばかり。
これは夢ではない。それだけは確かだ。恐らく。もしくは先ほどの光景は夢の続きで、
今白昼夢から覚めたばかりということも考えられる。だが俺はそういう体質じゃないはず。
ドールが動くという超常現象は映画や漫画の世界ではいくらでもある。
それに今は2008年。このサイズで二人で会話するドールは市販されていない。

「ちはる」
家族が家にいないときにそうするように、語りかけてみる。
「ちはるは、喋れるんだよね」
(「うん」)

そう頭の中に返事が返ってくる気がした。だがこれも、いつもの脳内会話に過ぎない。
ところで先ほど見たとき・・・彼女達は、動いて会話をしていただろうか。
そう、確かに体全体を動かし、しかも表情豊かにキャッキャと言っていたではないか。

窓の外に目をやると、今年初めての雪が舞い降りてくるのが見える。
今夜も冷えるだろう。そう思い、ちはるを暖かい洋服に着替えさせてやることにした。
(あれ、そういや)
ゆきえを預かる前も、家に二人のドールを置いた後も・・・・・

誰もちはるの頭に髪飾りをつけてはいなかったはずだ。          


--終--

144 :sag:2008/10/13(月) 17:16:03 .net
お。
お話が読みたい人、ここ見たらいいんじゃないか・・・・・・・?
1月でとまってるけど

145 :sag:2008/10/13(月) 17:24:20 .net
144ですが
書くスレを間違えました。
失礼しました・・・・・・・・・。

146 :もしもし、わたし名無しよ:2009/04/14(火) 03:21:30 .net
お話要求age!

147 :もしもし、わたし名無しよ:2010/02/03(水) 18:34:04 .net
あげ

148 :もしもし、わたし名無しよ:2010/09/05(日) 10:59:03 .net
初めての保守。ついでにあげ。

149 :もしもし、わたし名無しよ:2010/09/07(火) 20:34:30 .net
てす

150 :もしもし、わたし名無しよ:2010/09/13(月) 00:15:55 .net
人形を初めに手にしたのは幼少のころか
それとも今、力無く空に浮く今なのか
人形とは何なのか
人の形をした、虚ろなものだ
ならば私ですらも人形で在るのか
力無く空に浮けども
誰の眼にも移らず、浮けども
誰かの眼に留まるまでは、存在しないのか
誰かの眼に留まった時
私は人形で在るのだろうか


151 :もしもし、わたし名無しよ:2011/06/24(金) 20:32:47.98 .net
ある夏の暑い日、それは始まった、、、

つづく、、、

152 :もしもし、わたし名無しよ:2012/03/03(土) 15:48:45.59 .net
とうとうヤツが動き出した

153 :もしもし、わたし名無しよ:2012/07/11(水) 01:57:31.26 .net
誰も書いてないお(´;ω;`)
誰か書いて…

154 :もしもし、わたし名無しよ:2012/07/11(水) 13:58:28.00 .net

「盆天丸さま。わたくしたち、これからどうなるの?」
ぷっくりとした頬の幼女が首をかしげる。
どうなる?
売られるのだ。
「新しいお館へお住まいを移すのですよ」
柔らかい助け舟が出された。
間違いではない。
「長谷倉は? 長谷倉も?」
「はい」
「みんな一緒? よかった、盆天丸さま」
「……」
ぷっくりした愛らしい笑顔と、憂い顔で神戸の地図に見入っているL-02ロング脚を見比べる。
層が違いすぎる。
みんな一緒は難しいだろう。
自分はどうだろうか?
「わたくしは、これからもお館さまにお仕えする所存ですから」
それはどのお館さまなのか、聞いても答えはないだろう。
自分達に選ぶ権利はない。
「……愛」
「はい?」
「優しい姉上が待っておる館であるとよいな」
「はい!」
「いつか愛の背丈が伸びたら、必ず……」
「盆天丸さま?」
「いや、なんでもない。……長谷倉、スタッフをこれへ。急ぎ、撮影を続けるよう伝えよ」
「はっ」

せめて写真の中では、いつまでもこの愛らしい笑顔と共にいられるように……



155 :人形がもしも生きてたら(ロリコンの場合):2012/07/11(水) 21:59:44.27 .net
せっかくだから、俺も書く

傾向 ギャグ(SD好きは読まない方が言いかも)
登場する人形 取り敢えず、MSD
登場する人間 ロリコンオーナー(通称:ロリ主)
       普通のオーナー(通称:普通主)


 俺は残念なイケメン(と自負している)。
 胸の小さいかわいい女の子が好きな、どうしようもないロリコンだ。
 美少女ゲームでは、必ず、幼女を落としている。俺が狙って落ちなかった幼女はいない。
 そんな俺は今年の春、高校を卒業し、無事社会人となった。
 ネットも好き放題やるようになったある日…
「人形…欲しい」
 突如、人形者として目覚めてしまった。
 そして買ったのはミニスーパードルフィーの女の子たち。
 幼女も欲しいのだが、限定でしか手に入らないことを知り、
今回は彼女たちだけで我慢することにした。
「俺も立派な社会人だ。金の無駄遣いなんてしない」
 人形の箱を見た妹は横で「あほ、キモいよ、あほキモ」と言っている。
 コイツはもう高校生。だから胸がある程度ある。兄として…とても残念に思う。

「さて、今日は休み。頑張って組み立てるぞ」
 そう、ミニスーパードルフィー(略してMSD)は組み立てキットなのだ。
メイクも自分でやらなければいけない。
 頼めば担当の人がメイクも組み立てもやってくれるらしいのだが、
彼女たちの体をめでたい俺は、自分で組み立てたくなったのだ。
「さて、みれは最後のお楽しみだな…先にサクラから組み立てよう。
ぶっちゃけ言うと日本人形あんま好みじゃないし、みれで失敗したくないし」
『んだと?』
「ん? 今なんか声が聞こえたような。まあいっか」
 

156 :人形がもしも生きてたら(ロリコンの場合):2012/07/11(水) 22:09:30.94 .net
 そして組み立てたサクラ。さすが俺。けっこうかわいくできたじゃないか。
 プラモの塗装がとくいな俺。フィギアも作ったことがある。
メイクなんてちょろいちょろい。
 裸のサクラを抱き上げ、まじまじと眺める。はあ…ボディにもメイク施してよかった。
「あれ? よくみたら脚…やすりの跡が残ってる」
 しまった。もっと丁寧にやるんだった。しかも艶消しスプレーも済ませている。
「艶消しスプレーやり直したくないんだよな〜。あんま目立たないし、まあいっか」
『よくないんだけど』
あれ? また空耳だ…そう思ってると急に顎に激痛が走った。
 人形に…サクラに蹴られた。
『今すぐやりなおせよ。この不細工』
 声は、気のせいではなかったようだ。
 ハッキリと、目の前の日本人形から聞こえていた。
『いつまでボーッとしてるの? 早くきれいにしてよね』
 サクラは苛々したように、俺を睨んでいた。
…………((((;゜Д゜))) )
 この時の俺の表情は、まさにそんな顔文字がぴったりだったという。

長くなった
サクラのオーナーさんスマソ。誰か読んでたら続き書くかも


157 :島本町で凄惨なイジメを受けて廃人同様になった島本町民さんへ:2014/06/06(金) 05:58:54.35 .net
>大阪府三島郡島本町の小学校や中学校は、暴力イジメ学校や。
島本町の学校でいじめ・暴力・脅迫・恐喝などを受け続けて廃人同様になってしもうた僕が言うんやから、
まちがいないで。僕のほかにも、イジメが原因で精神病になったりひきこもりになったりした子が何人もおる。
教師も校長も、暴力やいじめがあっても見て見ぬフリ。イジメに加担する教師すらおった。
誰かがイジメを苦にして自殺しても、「本校にイジメはなかった」と言うて逃げるんやろうなあ。
島本町の学校の関係者は、僕を捜し出して口封じをするな

>島本町って町は、暴力といじめと口裏合せと口封じの町なんだな

子供の時に受けた酷いイジメの体験は、一生癒えない後遺症になるなあ

158 :もしもし、わたし名無しよ:2018/01/14(日) 12:46:51.96 ID:FocyVe4S.net
お人形さんのようになにもしなくても収入をネットで得る方法
グーグル検索⇒『稲本のメツイオウレフフレゼ』

15SNT

159 :もしもし、わたし名無しよ:2018/04/07(土) 16:26:57.76 ID:E41P10DN.net
>>157
0点

160 :もしもし、わたし名無しよ:2018/05/31(木) 03:44:32.47 ID:vYq+S04I.net
DXH5B

161 :もしもし、わたし名無しよ:2018/07/08(日) 23:46:57.88 ID:PElxUw+c.net
知り合いから教えてもらった確実稼げるガイダンス
一応書いておきます
検索してみよう『立木のボボトイテテレ』

5D6

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