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洋書・読み終えた本の感想を書きまくれ 2冊目

1 :名無しさん@英語勉強中 :2020/02/05(水) 22:08:35.29 ID:XKFWUfV00.net
読み終えた本の感想を書いてください。ジャンル不問。

【注意】ここは読んだ本の感想を書くスレです。
雑談したい方は下記のスレでお願いします。
雑談を放置しておくとただの雑談スレになってしまい、
感想を書く人が書きにくくなりますので、こちらに移動をお願いします。
 洋書・読み終えた本の感想スレ・雑談あり 1
 https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/english/1580439906/
前スレ
 洋書・読み終えた本の感想を書きまくれ 1冊目 [無断転載禁止](c)2ch.net
 https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/english/1457845426/

2 :名無しさん@英語勉強中 :2020/02/05(水) 23:11:26.61 ID:XKFWUfV00.net
こっちのスレはたとえ閑散としても、一向に構いません。
静かにやっていきましょう。

3 :名無しさん@英語勉強中 :2020/02/09(日) 14:21:33.70 ID:ojYlScdh0.net
 James Cook: A Life From Beginning to End by Hourly History

キャプテン・クックの伝記。Amazon に無料で出ていたので読んでみた。全46ページ。
オーストラリアを発見し、南極圏を初めて航行し、ハワイ諸島を発見したた人。
農家の息子とした生まれたクック。当時の階級社会にあって、やがてイギリス海軍の
エリートとしての評価を得ることができたのは、彼の勤勉さと合理的な考え方によるもの。
当時、ビタミンCの欠乏による壊血病が問題になっていたけど、クックの最初の航海では、
死者が一人も出なかった。でも、原因を突き止めるまでには、
まだいろいろ紆余曲折があったようです。

4 :名無しさん@英語勉強中 (ワッチョイ 1796-56gX):2020/02/10(月) 02:18:28 ID:zgymJ3N60.net
Philip K. Dick の Do Androids Dream of Electric Sheep? の冒頭には、
キャプテン・クックが1777年にトンガ国王へ贈ったカメが、200歳ほどで
きのう死んだというニュースが冒頭に記されている

5 :名無しさん@英語勉強中 :2020/02/14(金) 12:48:09.96 ID:xzjASEaCMSt.V.net
あっちのスレは特定の人が占領してたり脱線が多くて書きにくいので。

Cathedral by Raymond Carver

Carverは村上春樹の翻訳を通じて知った人も多いと思う。
私は村上春樹が現代文学で特別重要な作家だとは思わないけど、
Carverは読むことがある。
表題作のCathedralの盲人やA Small, Good Thingの電話のような、
何か場違いawkwardなあるいは一見無関係irrelevantな契機で現実が揺さぶられて、
不意に思いがけぬ切り口が露呈する。
別の作品集に収められたWhat We Talk About When We Talk About Loveも、
愛について語りながら何か別のもの(別の愛)について語っているようにも取れて、
Carverの小説作法を示唆しているようでもあり興味深い。
決して愛について何か深遠な思想が語られるわけでもないのに、
それでも愛と名指すしかない何かが生起して共有される。

英語の文学では短編には独自の地位が与えられているので、
短編ならではの味わいが好きな人もどうぞ。

6 :名無しさん@英語勉強中 :2020/02/16(日) 15:34:34.67 ID:Y02hM58mM.net
Between Past and Future by Hannah Arendt

The Origins of Totalitarianismの著書としてつとに知られるけど、
実際にはずっと幅広い20世紀の最も重要な思想家の一人。
いくつかのテーマに沿って論じた政治論集だけど、一例として自由の概念に関して、
Arendtの読者にはすでにお馴染みではあるが、
自由freedomが行為actionから切り離されて意思willの属性と見なされて以来自由の政治的本質が失われたとする議論は、
自由を個人的な「政治からの自由」freedom from politicsと見なす近代的な政治理論全般を批判の俎上にのせる。

別の著作On Revolutionでは、
フランス革命に対してアメリカの独立革命を高く評価して、
既存の政体を根こそぎにしたフランス革命をモデルにしている従来の革命の概念を鮮やかに転覆してみせたり、
教科書で習うような手垢のついた政治理論を退屈で時代遅れな骨董品にしてしまう。
過日メディアが有名にした某政治哲学者などを読むくらいならこちらをどうぞ。

7 :名無しさん@英語勉強中 :2020/02/16(日) 16:30:38.07 ID:mzxnBtL2M.net
ついでながら、ArendtがOn Revolutionでも度々参照しているTocquevilleは、
フランス人でありながら独立直後のアメリカを訪れたわずか2ヶ月の見聞をもとに帰国後著したDemocracy in America(原著はフランス語)が、
その後長くアメリカの政治や民主主義を論じる際の基本文献となるほど傑出した才能で、
近年の民主主義の危機との関係でも名前を聞く機会が増えてきた。
Trump政権ばかりでなく安倍政権の日本でも、
民主主義を再考するヒントを与えてくれるかもしれない。

8 :名無しさん@英語勉強中 (ワッチョイW b396-PvJ/):2020/02/24(月) 17:49:00 ID:HJ3VRJ6s0.net
Sylvie and Bruno by Lewis Carroll

Alice(Wonderland & Through the Looking Glass)に比べてずっと知られていないが、
文法的に間違いだらけのBrunoの会話や有名なMad Gardenerの歌など、
すでにお馴染みのpunやnonsenseに留まらない。
長年書き溜めたlitterature(litter+literature)をもとに、
Victoria朝時代と架空の世界の物語を撚り合わせているが、
ありきたりな入れ子になった枠物語ではなく、
実際のテキストの一部が蝶番のようになって二つの物語が接合される目眩を誘うような作品。

おそらくThe Hunting of the Snarkでさえそこから着想を得た宮部みゆきの同名の作品ほども知られていないので、
Carrollと言えば猫も杓子もAliceというのに飽き足りない人に。

9 :名無しさん@英語勉強中 (ニンニククエW 6f96-QQwt):2020/02/29(土) 02:15:54 ID:IocfVypj0GARLIC.net
Dubliners by James Joyce

Ulyssesと共にDublinを現代文学の最も重要な都市の一つに押し上げた言わずと知れた古典であり、
抑圧された自民族の言語Irishではなく英語という支配民族の言語で書き、
Kafkaと共に今日的なminor literatureの完全な実践であるJoyceの文学の出発点。

自ら‘a chapter of the moral history of my country’と語った試みは、
英国支配下のIrelandにおける精神的moralな麻痺paralysisの症例研究であり、
そこで我々は伝統的な文学の充実したful-filled意味の営みから遠ざけられている。
そうした意味の手前にある挫折した形象を集めたこの短編集は、
しばしばとらえ難い空虚な印象を与えるかもしれないが、
それはここでは欠陥ではなく長所である。

現代文学の最も重要な源泉としてのminor literatureへの一つの手引きとして。

10 :名無しさん@英語勉強中 (ワッチョイ 6bf0-Lqe9):2020/03/08(日) 13:51:59 ID:7UUfHLw10.net
 In Bed with Strangers: Swinging My Way to Self-Discovery
  by Casey Donatello

 スウィングの世界で活躍している単独女性の自伝。
料理学校を卒業してレストランの厨房に就職。そこの上司と不倫関係になって、
二人でスワッピングの世界に入る。その彼氏と苦い別れのあと、
単独の女性としてこの世界でたくさんの人達と性交。まるで最高のセックスを求めて
冒険の旅に出たような感じです。
 潮吹きを実現するコツ、激しいセックスの最中に男のペニスが骨折(?)する事故、
膣に二本のペニスを同時に挿入、、、どんどんエスカレート。
 やがて精神的に破綻して、ライフコーチのカウンセリングを受ける。
そして態勢を立て直して再びこの世界に。
 彼女は性的な優越性を自負することで、この世界に自分の居場所を見つけたようです。
性的なプライドの獲得とたくさんのセックスフレンド。
 でもねぇ、若いうちはいいけど年取ったらどうするの。やはり人間は一対一の
愛着関係が基本ではないかと思いました。

11 :名無しさん@英語勉強中 (JP 0H3f-Inmc):2020/03/08(日) 14:58:12 ID:Gl3X/iyjH.net
アスペやな

12 :名無しさん@英語勉強中 (JP 0H3f-Inmc):2020/03/08(日) 14:59:23 ID:Gl3X/iyjH.net
アスペやな

13 :名無しさん@英語勉強中 (ワッチョイ 3b92-6bZ6):2020/03/10(火) 21:58:26 ID:jGAnmgUx0.net
>>12
ちがうよ

14 :名無しさん@英語勉強中 (アウアウクー MM51-g9+3):2020/03/17(火) 12:40:23 ID:xtrxeHC3M.net
The Big Sleep by Raymond Chandler

古典的なdetective storiesが余りに本当らしさを欠いて不自然contrivedであることを批判したChandlerが、
Philip Marloweを初めて登場させたhard-boiled作品。
知性が遂行する論理的な推理deductionの連鎖よりもplausibleな量的な尺度に従うChandlerのrealismは、
一分のすきもない推理よりもことによると一層難解である。
古典的な探偵が専ら頭脳によって仕事をするのと対照的に、
彼は絶えず車を乗り回し危険を冒して怪しげな場所を渡り歩く。
古典的な探偵小説が無縁であった暗黒街の社会的milieuがここでは決定的な意味を持つ。

Chandlerが古典的な探偵小説は‘has learned nothing and forgotten nothing’と皮肉ったように、
密室の死体のようなConan DoyleやAgatha Christine以来百年一日の探偵小説の仕掛けにうんざりした人に。

15 :名無しさん@英語勉強中 (アウアウクー MM51-g9+3):2020/03/17(火) 12:50:10 ID:xtrxeHC3M.net
ついでながらHoward Hawksによる映画化にはFaulknerが脚本に手を貸し(つまりただの映画ではない)ているが、
おそらく原作以上に難解で、
いつだったか原作を読む前に一度見たきりだがまるでついて行けなかった。
黒沢清(無論ただの映画作家ではない)がまったく同じように語っていたので、
私の理解力が乏しかったわけでもないと思う。

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