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◎女形役者について語るスレ◎

528 :玉三郎インタビュー 4/:2021/05/09(日) 18:33:30.94 .net
>>527

「養父は『自分で一点でもいいと思ったら、役者は終わりだよ』という教育でした。それはずっと忘れないでいます。『あの見栄をした時、気持ちよくやっていなかったか。
おまえが気持ちよくやったのでは、お客さまにとっていいか分からない。苦しいなかから、務めなさい』と言われました。
養母には『あの瞬間、役ではないところを見ていたんじゃない?』と、目線を細かく叱られました。確かにその時、うつつの感情があったと思います」

10代後半から大役に抜擢され、類いまれな美しさで三島由紀夫や澁澤龍彦からも見いだされる。19歳の時に芸術選奨新人賞を受賞。
チケットを取るのが困難なほど注目を集め、「玉三郎ブーム」が巻き起こる。そして人気は定着し、アメリカやフランスなどで公演を行うと、海外でも絶賛された。やがて女形の最高峰、立女形となる。

世襲で伝統を継ぐことの多い歌舞伎界で、玉三郎は梨園の出身ではない。しかしそれを逆境と感じたことはないと言う。

「いろいろな先輩方に引き上げていただいたので、逆境ってあまり感じたことがないんです。血縁って何なんでしょうか。血縁があれば、父から子どもに、そのまんまが渡るんでしょうか。
血縁だけが家族のような気がしないんですね、僕の中では。長いこと一緒に仕事をしていて理解し合えている人も、
隠しごとのない友達も、家族だと思っています。ただ、実父、実母は、自分に心を注いでくれましたから、やっぱりかけがえのない家族です」

家族をつくり、子に後を継がせたいという気持ちにはならなかった。

「それは自分が自然に生きてきたのと同じように、自然の流れの中から生まれてくるものだと思いましたので、自分から招いてもできないものだと初めから理解していました」

舞台上の女性をどう作り上げるか

小さい頃から女形に憧れたが、10代半ばには身長が170センチを超えていて、女形としては長身だった。そのため、小さく見せるための工夫をした。

「膝を折って、相手役のそばに行った時には、相手役に合う寸法になっていきます。日本舞踊は腰を入れたり伸ばしたりすることが基本ですから、苦ではありませんでした」

浮世絵や近代画家の美人画が参考になるという。舞台上の女性をどう作り上げるのか。

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