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☆中村壱太郎【成駒家】二幕目★

491 :2/:2022/02/28(月) 08:07:06.58 .net
>>490
六条の御息所が薔薇を食べ…

 壱太郎:30分でまとめるのですから、伝わるように役の軸を明確に据えました。藤壺が「流される女」、葵の上が「凍てつく女」、六条の御息所が「絢爛たる女」、そして夕顔が「ほころぶ女」です。
夕顔は自分がほころぶというよりも、相手をほころばせるところがありますね。
『あさきゆめみし』には、女性達に花のイメージがあります。藤壺は藤、紫の上は山吹などが効果的に描かれていました。私も演出の際に、六条の御息所が薔薇、葵の上が百合など花のイメージを充てました。

 大和:六条の御息所は薔薇なんですね。『あさきゆめみし』では、彼女は薔薇を食べたんですよ。そうそう、私、彼女の背景にこんにゃくの花を描いたことがありました。

 壱太郎:こんにゃくの花!? 初めて聞きました。画像検索してみます……わ! これは怖い。南国の花のようなイメージですね。

 ――制作過程で苦心したところはなんでしょうか?

 壱太郎:グリーンバックでの演技、CGによるデザインなど技術的なところも大変でした。衣裳 での表現も、グリーンバックでは使えない素材や色があります。
通常の舞台とは異なり、さまざまなジレンマがありました。そこで、わかりやすさと美しさを追求して仕上げていったのです。

 大和:『源氏物語』をビジュアル化するのはどれもこれも大変ですよね。私としてはとにかく原作を読み込んで、自分の解釈をしていくことに力を注ぎました。
資料が少ない中で、必死で調べて背景を描き、着物の模様を起こしていく……スタッフとの共同作業でした(注1)。

 今のようにパソコンで検索すれば資料などが出てくるわけではないですし、ビジュアル資料も本当に限られていたのです。
それに、平安時代の寝殿作りはどこにも現存しておらず、住んでいるところはもちろん、食べていたものさえもわからないのですから。
そこで調べると、いろんなことがわかってくるんです。当時の貴族は調味料は塩と酢だけで、1日4合のご飯を朝晩の2回にわけて食べていたんですよ。

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注1:源氏物語を描くときの大学のゼミのような調査の様子は大和和紀さんインタビュー「源氏物語に千年の命を吹き込む『あさきゆめみし』大和和紀さんに聞く誕生秘話」に詳しい
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 壱太郎:イメージとは異なりますね! 今のお話を伺って、もう一度『あさきゆめみし』を読み直します。

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