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アイヌの歴史 Part2

782 :世界@名無史さん:2020/07/12(日) 10:58:13 ID:0.net
>>773
アイヌ人の自称とされる「カイ」だが、
もともとは「蝦夷」を音読みしたものだろう
つまり和人の役人が使っていた言葉をアイヌが逆に借用したのだ
アイヌには各地域のアイヌ(人間)を指す言葉はあったが、
「シサム(和人)と区別される自分ら」の便利な総称は無かった、ゆえに借用が起こった

アイヌの最も古い自称はエンチウenciwで、「人」「男」という意味
樺太アイヌ語にはそのままの意味で日常語に残っているが、
北海道アイヌ語ではユーカラのような口碑伝承に出てくる古語だ
アイヌ語には有声音と無声音の区別(濁音と清音/半濁音との区別)がなく
拍ではなく音節の言語なので「ン」は時間を取らずエンジュのようになる
これが古代日本語でエゾと写されたりエミシと写されたりした理由

古代から日本語ではマ行とバ行は自由に入れ替わったらしく
かぶる/かむる、さびしい/さみしい、などの例があるが、
生物の海老/蝦にもエビ/エミという形があったらしい
またアメ→キリサメのように、母音で始まる単語が後ろ側に来て
複合語を作るとき挿入子音sを入れる法則があった
エミシという語を漢字の音や訓を使用して表記する時に
エミに「蝦」の訓、シに挿入子音s+「夷」の音を利用したのだ

「夷」の訓でもあるエビスはエミシとはダブレット(同源異形)の関係にある語で、
「北方から船に乗って交易にやってくる、富をもたらす民」
というおそらく北陸〜羽州方面で作られたイメージが神格化されて恵比寿神になった

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