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邪馬台国畿内説 Part1014

367 :日本@名無史さん:2024/04/18(木) 18:08:56.95 .net
>>344
門脇禎二
「ここで念のため、狗奴国を東海地方とみる説にふれておきたい。(中略)学問的手続きをあまりにも欠いている。邪馬台国=大和(近畿)説を前提にしてのみ着想できる典型的な亜流学説」
「狗奴国=東海説の主張者は全然ふれないが、「狗古智」の地名だけではなく、「狗古智卑狗(ヒコ)」という官名にも注意して欲しい。つまり、対馬国、壱岐国、狗奴国の大官の称にはヒコが付いている。ヒコという官名は、中国では『国の良臣』(『魏志』)、つまり立派な官をいう」
「しかも、「周旋五千余里ばかり」の中に、女王国と対立した狗奴国も入っている。これら東夷の諸国の範囲にかかわる「東夷伝」の記事を、大和(近畿)説はまったく無視する」
「狗奴国を東海地域に宛てる説は(中略)東海地域が「温暖」なことや、呉と交通した可能性はもとより、女王国と「素より不和」であったことなど問題にもされない。東海説は、邪馬台国=大和(近畿)説が正しいことを前提としてのみ成り立つ所論にすぎない」
「文献的には、静岡県の西の方で「久努国造(くぬのくにみやつこ)」というのが出てくることなどで、ここが狗奴国だろうとおっしゃるんです。しかし、国名を地名で語呂合わせしていくのは明治以降の論争でも、もう相当行き詰っている」

森浩一
「『後漢書』の成立は新しいとはいえ、古い資料が使われている場合もある。だが、今引いた狗奴国の箇所は(中略)の箇所を合成し、さらに狗奴国の名を拘奴国に変造したものである。おそらくこれは五世紀ごろの日本列島の政治体制の影響を受けて、つまりヤマト中心の地理観に影響されての資料操作の結果であり、原典として用いることのできない史料である」
「文献にある史料はすべてがそのまま使えるわけではない。もっと丁寧にいえば「倭人伝」の該当箇所も『魏略』を参考にしたものである。『魏略』には「海を度る千里、また国あり、皆倭種」とあって先ほどの「女王国の東に海を千里渡る」のなかの「東」は陳寿の追加個所である」
「以上の説明にも聞く耳のない狗奴国東海説を信奉する者は、せめて『後漢書』から忠実に引用して狗奴国東海説をいえばまだしもの救いがある。(中略)専門の書物に接することの少ない一般人には、新聞やテレビがたれ流す軽薄な情報がいつしかそれなりの知識のように頭にインプットされてしまう」

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