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グクサナポエム
- 1 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/07/29(金) 18:47:51.86 .net
- ※ sage進行
※アンチ、モメサは徹底スルー
※コテは出禁
※メンバーsage禁止
※モモミナ話禁止
※他アーの話や比較は禁止
※次スレ立ては>>990が立てましょう
※立てられない場合は他の人に依頼してください
※バンタン×サナポエムもどうぞ
前スレ
- 133 :ジングク13:2016/08/11(木) 18:09:36.59 .net
- そう言われて悪い気はしない。
頭を撫でようとする、と、マンネはスッと逃げる。
「でもごめん、突然こんなこと言い出して。僕間違ってたよ。こんな夜這いみたいなこと。もっとちゃんと明るいときに話したらよかった」
ジョングクは想いを断ち切るように立ち上がる。
「今日は帰るね」
「ジョングク!」
***
よし、うまいこと切り抜けた。
してやったりの顔を表に出さないようにマンネは立ち去ろうとする。
と、その腕をジンヒョンが掴んだ。
え!?
***
ジョングクの腕を掴みながら、ジンは甚だしく焦っていた。
ああ、もうなにやってんのぼく。
せっかくジョングクが一人で退場するって言ってるのに、うっかり引き止めちゃったよ。
もう持ちネタ無いのに。
でも。
ジョングクの気持ちに感動したのも事実。
この純粋な弟をこのまま帰すのは忍びない。
心ばかりのプレゼントを。
ジンは決心した。
***
ジンはジョングクの腕を掴んで引き寄せる。そしてその広く逞しい胸に力一杯抱きしめた。
兄と弟の肌が密着する。
やはり男の体はゴツゴツしていて固い。柔らかそうに見えるマンネの体でさえそうである。
- 134 :ジングク14:2016/08/11(木) 18:10:15.81 .net
- にも関わらず、ジンは胸の中に何かが発芽するのを感じた。
あ、まずいかな。
***
うああああ
ジョングクは心の中で悲鳴を上げた。
男同士、抱き合ってる!
ジンヒョンの肌と密着!
ヤバくない?ヤバい!
もう正直に「冗談でした」と告白しよう。殴られるかもしれないけどしかたない。
思い切ってジンの顔を見上げたジョングクはあることに気がついた。
ジンヒョン、震えてる…?
おかしくなった。
なんだやっぱり、無理してたんだな。
そうとわかれば…
***
ジンの腕の中でジョングクがもぞもぞした。
「どうした?」
「ヒョン、ぼく、やっぱり…」
マンネはガバッと体を起こし、ヒョンをベッドに押し倒した。
ジンは大きく目を見開く。
マンネは囁く。
「ジンヒョン、キスしたい」
ジンの中で限界メーターが振り切れる音がした。
ジンは後ずさりする。
「いや、ちょっと待て」
マンネはジンの腕を掴んで離さない。
「やだ。キスしたい」
近づいてくるマンネの顔を手でガードするジン。
「うん、ありがとう。気持ちはうれしいよ」
「ジンヒョン…」
ここはマンネの力がものを言う。
ジンはあっけなく手の自由がきかなくなって暴れる。
「ちょっと待って、ちょっと待って、俺にも心の準備が」
「だめだよ、逃げないでよ」
「だめだってば!!!」
- 135 :ジングク15:2016/08/11(木) 18:10:54.48 .net
- 大あわてのジンをベッドに押さえつけながら「ヒョン可愛い」とジョングクは思った。
色白の頬に赤みがさして、力一杯押し返してくる。
ヒョンなのに僕の腕の中。
可愛い。なんか変な気持ちだ。
からかってるはずなのに。
からかってるだけ、のはずなのに。
なんで唇が引き寄せられるんだろ…
「じょ、じょんぐぅ!まて、ま…」
「…」
「…」
あ。
しちゃった、キス。
***
ジンは口を押さえて憮然とした表情をしている。
ジョングクも我に返り、バツの悪い顔をした。
恐る恐る切り出す。
「あのヒョン、キスしといて何なんですが」
「…なに」
「冗談です」
「…」
「すみません」
「…はあ!?」
「違うんですよ、もうちょっと前にやめるつもりだったんだけど、ヒョンが可愛いから、つい」
「…」
「すみません」
「許さないよ」
「ヒョン〜」
「許してほしい?」
ジョングクが返事をする間もなく、今度は反対にジンに押し倒される。
「もう一度するから」
- 136 :ジングク16:2016/08/11(木) 18:11:57.59 .net
- 今度あわてるのはマンネの方だ。
「え、いやいや、だから冗談だってば、ジンヒョン、ほんとにじょ、」
「…」
「…じょうだ…ん」
ジンニムの唇がさっきとは比べものにならないくらい、深く重なる。
ジンは落ち着いてマンネとのキスを楽しんでいた。
「ん…」
腕の中でマンネが身じろぎする。
可愛いやつ。
舌を絡めれば、嫌がらず応えてくる。
今マンネの頭の中は真っ白のはず。
ただただぼくのキスを受け止めることに夢中。
冗談?
いやいや、それこそご冗談を。
君、才能あるでしょ。
初めてなのにこんなに合うなんて。
そのまま首筋に舌を這わせれば、マンネは目を閉じたまま甘いため息をついた。
「あ…ジン…ヒョン…」
だからダメだって言ったのに。
ぼくを本気にさせるから。
悪い子だね、ジョングゥ。
「まだ朝まで時間があるよ。さあ、どうやって遊ぶ?」
感じる部分に手を伸ばすと、あ、といって、身じろぎするジョングゥ。
可愛いマンネ。ぼくのオモチャ。
悪い子だね、ジョングゥ。
ヒョンが遊んであげるよ。
夜はまだ長い。
ー終わりー
- 137 :ジングク:2016/08/11(木) 18:14:07.00 .net
- 以上でジングク終わりです。
自分の読みたいものだけ書いてる気がします。
- 138 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/11(木) 18:36:44.06 .net
- お互い冗談だったのにやってるうちに本気になるのいい〜
話や相手が変わってもキャラがブレなくて好きです
すごく楽しんでますのでご自身が書きたいものがまたあったら書きに来てください
- 139 :ジングク:2016/08/11(木) 18:55:06.74 .net
- ありがとうございます。
恐縮です。
ほんとに占有してしまってすみません。
私もこの場所お借りしてるだけなので、
どなたか投稿してください〜
- 140 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/11(木) 20:00:08.54 .net
- 2のコピペされた物語書いた者ですが、続きここに書いていいですか?
- 141 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/11(木) 23:07:32.23 .net
- >>140
スレ乱立してるし、BLとヨジャドル妄想話は分かれた方がいいかも
元々の妄想スレに書いたらどうかな?
それかBLがそっちに移動するか
防弾少年団カプスレ7 [無断転載禁止]©2ch.net・
http://shiba.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1468166970/
- 142 :ホプミン:2016/08/13(土) 00:31:09.45 .net
- >>91
の続きです。
どちらのスレに投下しようか迷ったのですが、続きなので、とりあえずこちらに置かせてください。
- 143 :ホプミン続き1:2016/08/13(土) 00:32:09.42 .net
- ソフトクリームを食べてる間はニコニコしてたのに、食べ終わって歩き出すとだんだんジミンの元気がなくなってきた。
ふざけた話を振っても、どことなくおざなりな笑いが返ってくるだけ。
まだ、さっきのこと引きずってんのか?
一計を案じスタンドでビールを一杯奢った。いい気持ちで歩いていても、いつの間にかジミンは萎れている。
ホソクは立ち止まった。
「ジミナ〜。いいかげん機嫌なおせよ」
ジミンはえ?というように顔をあげ、あわててホソクの側に行った。
「僕、機嫌悪かった?そんなつもりなかったんだけど」
「悪かっただろ。ソフトクリームもビールも奢ったのに、ムッツリ黙って」
「あ、それは…」
目を伏せる。
「少し考え事を…」
ホソクはジミンのお尻を足で軽く蹴る。
「なんだよ考え事って」
「あ〜ヒョンには関係のないことですよ。僕の未来について」
「ジミンの未来?聞かせろよ」
ホソクに促されて、ジミンは困った顔をしたが、ボソボソ喋りだした。
- 144 :ホプミン続き2:2016/08/13(土) 00:33:59.77 .net
- 「僕ら、今思った以上に成功して、仕事もいっぱい入って毎日忙しいじゃないですか。でもね、やっぱり人気ってそんなに長くは続かない…」
「そうかもな」
ホソクがジミンの肩を叩き、二人は再び歩き出す。
「僕は誰かがやめようって言うまで、ばんたんを続けたいと思ってるけど、皆がやめたいって言ったら、そうか、と思って、納得しちゃうかもしれない」
「うん」
「それはすごい悲しいことなんだけど、皆にとって意味のあることなら、僕も受け入れなきゃいけないし」
「おう」
「でもそういうこと考えてたらすごく悲しくなって」
「ジミナ」
ホソクはジミンの両肩に手を置いた。
ジミナはまばたきをする。
「はい」
「他の誰かがやめようって言ったら、お前はホイホイやめるの?」
「ホイホイやめるって言い方はやだな」
ジミンが抗議する。
ホソクは重ねて言った。
「皆じゃなくてお前はどうしたいんだ
「僕、僕は皆といたいけど…」
「ジミナ、俺もだよ」
- 145 :ホプミン続き3:2016/08/13(土) 00:36:14.28 .net
- ホソクはジミンと肩を組んで、頬を寄せた。ん?と言い聞かすように肩を揺らす。
ジミンはゆっくりとホソクの手を振りほどいた。
真面目な顔でヒョンの顔を見つめる。
「ホソギヒョンと一緒にいたいんだ」
ホソクは返事をしない。
ジミナはもう一度声を張る。
「ホソギヒョンのいない世界なんて、僕には意味がないんだよ」
「ジミナ〜、俺も愛してるわ」
おどけるホソクだったが真面目なジミナの顔を見て、ふざけるのをやめた。
「いいんだ。僕の気持ちは僕だけのものだから」
そのままズンズン歩いていく。
ホソクは後ろから呼び掛けた。
「ジミナ〜」
立ち止まったジミンに追いつき、手を差し出す。
「ジミナ、握手」
手を差し出す。
- 146 :ホプミン続き4:2016/08/13(土) 00:57:13.23 .net
- 「ずっと一緒にいたらいいじゃん」
ジミンは差し出された手をじっと見つめた。
ホソクは続ける。
「ずっと一緒にいたらいいじゃん、俺ら。今までもそうだったし、これからも」
ジミンは寂しそうに首を振った。
「気休めなんていいんだ」
「気休めじゃないぞ?」
白い歯を見せてニッと笑う。
手を更に前へつき出した。
「お前が望む限り、一緒にいてやるから」
ジミンはホソクの手を見つめた。
自分の手を差し出し、ゆっくりヒョンの手を握る。
顔を上げるとホソクが微笑んでいる。
と、
「ジミナ」
「なんですか、ヒョン」
「何で引っ張るの。力比べ?」
「そうですね」
「すごい力だな、お前」
「ヒョン、力無いですね」
- 147 :ホプミン続き5:2016/08/13(土) 00:57:59.09 .net
- そのままジミンはグイッとホソクを引き寄せ、小さな腕の中に抱きしめた。
「僕ね、腕の力はジョングクにも負けないんですよ」
ホソクは顔を赤くして、体を離そうとしたが、
ガッチリ。
「ジミナ〜?」
「ヒョン。奢りついでにもう一つ奢ってください」
「…なに?」
「甘いもの」
「甘いものぉ?さっきソフトクリーム食べただろうが…ふぐ」
ジミナの柔らかい唇が有無を言わさず、ホソクの唇に重なっていた。
あわてて体を離し、口をパクパクさせるホソク。
ジミナはニヤニヤしながら知らんぷりをしている。
- 148 :ホプミン続き6:2016/08/13(土) 01:00:45.46 .net
- 「ジミナ〜」
「はい、なんですかヒョン」
「甘いもの…」
「甘かったです。ごちそうさま!」
パタパタと逃げるジミナ。
ホソクは唖然として見送っていたが、やがて走って行ってチビ助を捕まえた。
そして今度はホソクが主体的にジミンに甘いものを奢ったという話。
「う…ヒョン。捕まえるなんてひどいですよ」
「うるさい」
「ヒョン」
「だまれ」
「…ヒョン」
「静かに」
「黙るから…もう一度…」
「お前…食べ過ぎだからな…」
「ヒョンだって………」
「ね、もう一度………」
ー終わりー
- 149 :ホプミン続き:2016/08/13(土) 01:01:22.26 .net
- 間が空いてしまってすみません。
ホプミン続き、終わりです。
- 150 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/13(土) 01:04:36.87 .net
- >>149
とてもかわいいカップルですね
ここ他に使い道ないし埋めないといけないのでここで続けてください!
- 151 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/13(土) 01:07:49.14 .net
- 鬼更新しながらリアルタイムで読んでましたw
こんな理想的なホプミン読んだの初めてで本当に嬉しい
ありがとうございます
- 152 :ホプミン続き:2016/08/13(土) 01:23:38.92 .net
- ありがとうございます…感想うれしいです
お言葉に甘えてもう少しここにいさせてください。またできたら投稿します。
- 153 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/13(土) 20:35:19.14 .net
- 乱立スレを埋めるため下記のスレは
エロ腐ネタその他なんでもオッケーのスレになりました!
もちろんど下ネタもオッケー
好きに書き込んでください
BTSカプスレ11 [無断転載禁止]©2ch.net
http://shiba.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1468740809/
- 154 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/14(日) 00:55:52.82 .net
- いつもありがとうございます
楽しみにしてます
- 155 :ジミテテ:2016/08/14(日) 13:54:29.96 .net
- ジミテテ途中まで書いて見ました。
長いですがキス止まりです。
続きます。
- 156 :ジミテテ1:2016/08/14(日) 13:54:58.73 .net
- 喉が渇いた。
Vアプリの中継を終えて、セルカ棒からスマホを外す。
食べかけの食事を見下ろした。
とっくに腹は膨れている。
誰もいないホテルの部屋は妙に広い。
さっきまで画面の奥で多くの、世界中のファンが僕の一挙手一投足を見守っていたのに、僕がなにか喋るたびに「ジミン可愛い」「ジミンもっと喋って」とメッセージが画面に表示しきれないほど映し出されていたのに、
今は誰もいない。
シンとしている。
僕は部屋を見回した。
早く寝よう。
シャワー浴びて、歯も磨いて、ベッドへ潜り込もう。
明日もライブだ、今は感じてないけど、きっと体は疲れてる。
早く眠りに入って、明日万全の体制でステージに立とう。
…酒でも飲むかな。
神経がたかぶって、このままでは眠れそうにない。
何か、ビール…あ、ウイスキー。
父から送ってきた荷物にあった小瓶。
ウイスキーあんまり飲まないけど、寝酒にはちょうどいいかもしれないな。
密封された小瓶の蓋を少し力を入れて捻ったところで、部屋のドアをノックする小さい音が聞こえた。
ドアを開けると四次元の風が入り込んできた。
「放送終わった?」
座っていいとも聞かず、ベッドに寝転がる。
僕たちには一人でツインの部屋が一つ割り当てられていた。
- 157 :ジミテテ2:2016/08/14(日) 13:55:41.71 .net
- 座っていいとも聞かず、ベッドに寝転がる。
僕たちには一人でツインの部屋が一つ割り当てられていた。
テヒョンはベッドでゴロゴロしている。
何をしにきたんだ。
そのまま寝に入りそうになったので、尻をスリッパで踏んだ。
「おい、寝るなよ」
四次元はうーんと言ってそのままゴロリと上を向く。
特に用はないのか?
「特に用が無いんだったら帰れよ」
と言ってみたがもちろん本心じゃない。
むしろ寂しかったので来てくれてうれしかった。
こういう言葉は二人の間ではお約束みたいなもんだ。
テヒョンは口を尖らせた。
「用はあるよ」
「へえ、なに?」
再び腹ばいになると、両手をクロールのように搔くまねをしながら、足をバタバタさせる。
「泳ぎにきた」
面白いのでそのまま泳がせておくと、すぐに飽きて寝ている。
同い年だけど、テヒョナは本当に子どもみたいだ。精神年齢が小学生で止まっている。しかし完全に子どもじゃない。当たり前だけど、たまにはまともなことを言う。が、普段が普段なので、どうがんばってもませたクソガキにしか見えない。
テヒョンのやることは時々ハラハラさせられて、保護者のような気分にさせられるけど、反対に僕が凹んでいてテヒョナに気を使われてるなと気づくこともある。
ギブアンドテイク?
テヒョンはベッドの上に腹ばいで、ポフッと寝ている。
このままここで眠るつもりか。
ふざけて、同じような格好でテヒョンの上に重なってみる。
テヒョンがうーと言った。
僕のアゴの下にテヒョンの頭がある。
- 158 :ジミテテ3:2016/08/14(日) 13:56:26.81 .net
- テヒョンの体の温かみは僕の気持ちを落ち着かせるようだ。温かいというよりは暑いけど。
「重い」
テヒョンが抗議したが、僕は気持ちいいのでそのまま乗っている。
「やー!暑い!」
「黙っとけ。おまえはしばらく俺のマットじゃ」
釜山訛りで喋ると、テヒョンがクックッと笑った。
ジッとしている。
それから5分くらいテヒョンの上に乗り続けてやっと気が済んだ。
僕が降りると、テヒョンも体を起こす。
何がうれしいのかニコニコしている。
ウイスキーの小瓶を見かけて
「ちょうだい」
と手を伸ばすので、取り上げる。
「テヒョナ飲めないくせに」
「飲めるよ。舐めるくらいだけど」
「そんなんやったら飲まんでええやん」
テヒョンはあきらめたようだった。
立ち上がる。
「帰るわ」
なんとなくその手を掴む。
「もうちょっといろよ」
「何もくれないじゃん」
「さっきカップ麺あげたろ?」
Vアプリ放送中にテヒョンが入ってきて、カップ麺が欲しいと愛嬌をしたのを思い出す。
「愛嬌する?」
そう言うとテヒョナはすぐに、ぱっちり目を開いて体をくねらせ、「ぷいんぷいん」と言った。
可愛い顔を見せたのは一瞬だけで、すぐにいつものテヒョンに戻る。
「ウイスキーくれよ〜」
「まだだめ。秘蔵のなんだから」
そうでもなかったが出し惜しみした。
テヒョンはまたベッドに寝転がった。
僕もその脇に腰かける。
「ねえ、テヒョン…」
テヒョンは一瞬で寝ていた。
嘘だろと思ったが、嘘じゃない証拠に薄目が開いている。
- 159 :ジミテテ4:2016/08/14(日) 13:56:59.06 .net
- 無防備だな。
見てると無意識なのか体をかいている。
そのうち寝ながら上衣を脱ぎ出した。
暑いのかな。
上衣を脱ぐと下も脱ぎ出し、さっさと一糸まとわぬ姿になると、安心したようにぐっすり眠ってる。
どうしたものか、これ。
彼のミルクティー色の肌に手を伸ばした。背中に触れても感じないのかピクリとしない。
そのまま手を滑らせて、それでも起きないので、両手でテヒョンの背面を首から尻までサワサワしてみる。
スベスベだな。
背中に顔を近づけるとボディシャンプーの甘い香りがした。
右を下にして寝ているテヒョンの横に寝転がり、背後から抱きついた。
落ち着く。
そのとき「ん…」と言ってテヒョナがこっちを向いた。
可愛い寝息を立てて眠っている。
ほんの悪戯心で唇を指で触ってみた。
反応はない。
それをいいことに、ぷにぷに押してみる。
テヒョナはぐっすり寝ている。
そうか。起きないのか。
…そうか。
ほんの出来心。
僕はちょっとドキドキしながらテヒョナに口づけてみた。
…
おう。
や、柔らかい。
…思った以上にいい感じだ。
くせになりそう〜。
ヤバイヤバイ。
「ん」と言ってテヒョナが上を向く。
ドキッとしたがまだ目は覚まさない。
それに気を良くして、もう一度キスを試みる。
彼の唇と僕の唇が接触する。
- 160 :ジミテテ5:2016/08/14(日) 13:58:17.43 .net
- …
き、気持ちいい〜
なんだこの感触。
ごめん、テヒョニ。僕って変態。
でもやめられない。
もう一度…もう一度…
僕は夢中になって熟睡のテヒョンに口づけを繰り返した。
…
なんか唇合わせてるだけじゃ物足りなくなってきた….
僕は一度テヒョンを起こすことにした。
「テヒョナ、テヒョナ」
「……………あ?」
「起きて」
「……………お?あれ、なんで僕はだか?」
「自分で脱いだんだよ。なあ、」
僕の中で悪魔が囁く。
「テヒョナ、ウイスキー飲む?」
琥珀色の液体をテヒョナが飲み干すのを僕は見守っていた。
ご機嫌のテヒョナはニコニコしている。
「大丈夫か?」
横に座ってテヒョナの手をとる。
酒に弱いテヒョナの目は早くもトロンとしていた。
「だいじょうび」
「無理すんな」
片手でテヒョナの頭を抱き寄せる。
テヒョナはニマーッと笑ってピースサインを作った。
可愛い。
僕はテヒョナの唇に何かついているフリをして、彼の顎をクイっと持ち上げた。
「ちょっと待ってテヒョナ」
そのまま口づけてみた。
…おう。いい。
唇を離すとテヒョナはキョトンとしている。
ウイスキーで頭がよく回らないみたい。
「あれ?ジミナ?」
唇を触ってキョトンとしている。
自分に何が起きたのか把握してないな。
その仕草が可愛くて、その手をとってもう一度唇に口づけた。
あ、おお。いい〜
- 161 :ジミテテ6:2016/08/14(日) 13:58:57.78 .net
- 再び唇を離すと、テヒョナは今度は顔中にいっぱいハテナマークを並べている。
なぜ僕はこんなことされてるのかという顔だ。
「ジミナ?」
ああ、もう我慢できない。
両手でテヒョンの頬を挟むと、何度目かのキスをした。
「あ、」
テヒョンが口を開けた隙に舌を滑り込ませ、絡ませる。
「…ん、…ん、んぁ」
唇を二度吸い、彼の舌と舌を絡ませ、もう一度唇を吸った。
テヒョナ〜
そこでテヒョンに突き飛ばされ、ベッドから転がり落ちた。
(続きます)
- 162 :ジミテテ:2016/08/14(日) 13:59:23.06 .net
- ジミナがちょっと変態入っててすいません。
- 163 :ジミテテ、Vミン:2016/08/15(月) 19:13:43.15 .net
- 呼び名がよくわかりません。
続きです。長〜〜いクオズエロなので苦手な方はスルーで。直接表現あります。注意。
- 164 :ジミテテ、Vミン6:2016/08/15(月) 19:14:32.56 .net
- 「わ、悪かった」
「テヒョン〜悪かったってば」
「て、テヒョナ〜もう無理…」
ジミンは酒を飲ませて親友によこしまなことをした罰として、ベッドのマットレスの下敷きにされていた。
ジミンの上のダブルベッドのマットレスのそのまた上にはテヒョナが寝転がって不機嫌にスマホのゲームをしている。テヒョナは下のジミンに向かって怒鳴った。
「変なことするからだ、バカ」
ジミンは弱々しく応答する。
「ごめんよ〜、反省してるって」
「変態!」
「ほんの出来心だって〜」
「おまえエロ動画見すぎなんじゃねえの」
ジミンの声が小さくなってきた。
「出して…」
「…なあ、反省ついでにコーラ買ってきてよ。なあ、ジミナ?ジミナ?…ジミナ?」
マットレスの下で力尽きたジミンをテヒョナはあわてて引きずりだした。
「ジミナ〜!ジミナ〜!ああ、良かった、死んだかと思った」
ジミンが目を開けるとテヒョナはほっとした顔をする。
ジミンは走馬灯が回ったような顔をしている。綺麗なアーミーボムの走馬灯が見えたらしい。
安心して笑顔のテヒョンだったが先ほどの件を思い出したのか、急にムスッとした顔を作る。
しかしさすがに悪いと思ったのだろう、ジミナにコップの水を差し出した。
ジミナはありがとう、といって受け取ろうとしたが、急に肩を抑えて唸った。
「痛え〜」
テヒョナが乗っていたあたりの右肩が痛むらしい。
そうジミンが言うと、テヒョンは自分の部屋からコーラを取ってくるついでに、痛み止めだという薬を持ってきた。
見たことのない薬らしくジミナは首を捻っている。
「これ、何の薬?」
「痛み止めだろ?」
「どこで買ったの?」
「ソンムルに入ってた。これ説明書」
中国語だ。読めない。韓国語の説明書きがないかジミンが説明書をひっくり返していると、隣でテヒョナが件の薬をコーラで飲みくだしてる。
ジミナは驚愕した。
「おい!」
「ん?」
「テヒョナ〜!なぜ得体の知れない薬を簡単に飲むんだよ!?いま説明書読んでるのに!」
- 165 :ジミテテ、Vミン7:2016/08/15(月) 19:15:04.88 .net
- 説明書きには「媚」とか「精」とかの漢字が並んでいる。
あった、韓国語!
ジミンは急いで目を通す。
…
…
「テヒョナ?」
「ん?」
「体なんともない?」
「…別に?痛み止めだったろ?」
「いや…」
媚薬だった。
ジミンはあわててテヒョナを彼の部屋まで送り届ける。
「いいか、すぐ寝ろよ。フラフラ外に出て歩き回るなよ!」
「…ジミナ」
テヒョンが弱々しい声を出した。
気がつくと赤く熱っぽい顔になっている。
「だ、大丈夫か、テヒョナ」
「変…気持ち悪い…」
胸をさするようにしてベッドに転がると、肩でハッハッと息をしている。
額に玉のような汗が浮かんできた。
テヒョンが呻く。
「暑い…」
「テヒョナ、誰か呼ぼうか?」
あわてるジミンにテヒョンは手を伸ばした。
「辛い…ジミナ、来て…」
ジミンはベッドのテヒョンの傍らに乗る。
テヒョナは身悶えている。
「ぅぅ、っ、、」
「テヒョナ、大丈夫か…」
ジミンが心配で覗き込むと、喘ぎながらテヒョナがいった。
「…して」
「ん?」
「…して」
「なに?」
「キスして、ジミナ」
- 166 :ジミテテ、Vミン8:2016/08/15(月) 19:15:36.68 .net
- テヒョナは汗を流しながら起き上がったがハッと口を押さえると、あわてたようにベッドの上を這いずる。
「ウソ。ウソだ今の」
ジミンはテヒョナの後を這って追いかけ、彼を捕まえると優しく言った。
「テヒョナ、なに?もう一度言ってみて」
「…うるさいな〜、なんでもないよ」
悔しそうに目をそらすテヒョナ。
ジミンは更に言う。
「言ってごらん?僕、なんでもしてあげるよ?」
テヒョナはハアハア息をしながら、チラッとジミンを見る。
じいっとジミンの唇を見てたが、あわてて視線をそらす。
「いやいや」と首を振りながらブツブツ独り言を言ってる。そう言いながらもますます息は荒く、腕で体をこすっていた。
「ねえ?なんかしてほしいんだろ?」
ジミンがテヒョナの耳元で囁いた。
感じたのか、寒気がしたのか、テヒョナはぶるっと震える。
「言ってみたら?今だけの秘密にするから」
テヒョナはハアハアしながら黙っている。
ジミンがもう一声かけようと身を乗り出したそのとき、クルッとテヒョナが振り返った。
あっという間にジミンをベッドに押し倒す。
テヒョンは意を決したようにジミンの耳元に囁いた。
「秘密だからな」
- 167 :ジミテテ、Vミン9:2016/08/15(月) 19:16:28.99 .net
- そして熱っぽくジミンの顔を見つめると、右手でジミンの前髪を掻き上げて言った。
「おまえ、可愛いな」
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、ジミンの唇に唇を重ねた。
一度、二度、三度…
情熱的なキスだった。
どちらからともなく舌をからませる。
「ジミナ…」
テヒョナの色気のある低い声がジミナの耳元で囁く。
「ねえ、もっとしていい?」
「もっと?」
「ん…この先のことしていい?」
「…でも、僕、男同士のやり方知らないし…」
「僕も知らない…」
「やめようよ」
「でもしたいよ…」
テヒョンが全て脱いだので、ジミンもそれに従った。
ベッドの上にお互い膝立ちしてキスしながら抱きしめ合う。
お互いのものがお互いを押し返している。
ジミンが手を伸ばしてテヒョンのものに触れると、テヒョンは一瞬目を閉じてからジミンの首筋にキスをしていく。
ジミンが手を動かすと「はぁ」と汗をかきながらため息をもらす。
テヒョンもジミンに手を伸ばすが、ジミンが制した。
「まだいいよ」
そしてテヒョンをベッドに押し倒す。
テヒョンにキスしながら優しく動かす。
「僕が先?」
テヒョンが汗をかきながらニヤッと笑う。と、感じたのか「おぉう」と言った。
「そうだよ、僕テヒョンのイクとこ見てるから」
「僕、自分でだって見たことないのに」
「…それもそうか、僕も」
「ジミナのは僕が見るよ」
「やめてよ〜恥ずかしい」
「なんでだよ」
いつものように笑う二人だが、ふとまじめになってキスをする。
と、テヒョナが起き上がった。
「テヒョナ、どうしたの?」
「やっぱりジミナ、先にイかす」
「なんでだよ〜」
「だって見たい」
- 168 :ジミテテ、Vミン10:2016/08/15(月) 19:17:14.19 .net
- 今度はジミナが押し倒された。
ジミナはテヒョンの手つきにうめいた。
「ちょ、っと、痛いよ」
「あ?ごめん」
「んん〜」
「だめ?」
「ああ、もう!こうして!」
ジミンは起き上がるとテヒョンの手に自分の手を添える。テヒョンが囁いた。
「いい?」
「ん…うん」
「ジミナ、色っぽい」
「ふ?やめてよ〜、あっ」
と、テヒョナがジミナの下腹部へ降りていった。ジミンをくわえ込む。
ジミンが呻く。
「あっ…テヒョナ…それ…」
片手で体重を支え、片手でテヒョナの髪の毛をつかむ。
テヒョンの頭が動くにつれて、ジミナの密やかな吐息が部屋に響いた。
「ぁっ、っ、…」
と、テヒョナの動きが止まる。
ジミンは荒く息をしている。
「あ…テヒョナ…」
「続ける?」
ジミンが激しく頷くと、テヒョナは笑って今度は手を動かす。
喘ぐジミンに優しくキスをしながら。
「見るよ」
「テヒョナ…っぁ、ぁ」
ジミナの白い綺麗な喉がしなり、テヒョナの手を熱いものが濡らした。
テヒョンはジミンにキスをして言った。
「色っぽい。好きだよジミナ」
- 169 :ジミテテ、Vミン:2016/08/15(月) 19:17:46.71 .net
- とりあえずここまで。
続きはまた今度です。
- 170 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/15(月) 21:15:23.02 .net
- 続きも待ってます〜
- 171 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/15(月) 21:18:13.91 .net
- >>169
続きもすごく気になるけどいつかホソクとユンギでも読んでみたいです〜
気が向いたらでいいので
- 172 :ジミテテ、Vミン:2016/08/15(月) 21:45:33.12 .net
- ホソクとユンギ…
おお〜おおお、なるほど…
新しい扉が…
ちなみにそれはどちらが攻めですか?
- 173 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/15(月) 22:01:44.98 .net
- >>172
ここでも少しだけ話したのですがどっち派が多いのかな?
私はどっちもいけるけどユンギにあれやこれやいたずらしたいホソクを見てみたいです!
くおずの媚薬の読んでたぎりましたw
BTSカプスレ11 [無断転載禁止]©2ch.net
http://shiba.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1468740809/
- 174 :ジミテテ、Vミン:2016/08/15(月) 22:43:20.05 .net
- >>173
ありがとうございます。
見てきました。ホソク人気ですね。
ホプミンかな?
ではホプユン??で媚薬考えてみます。多謝。
- 175 :ホプユン:2016/08/16(火) 08:38:49.89 .net
- ジミテテ途中ですが、ホプユン少し投下します。
ユンギのミクテ発表された日に、なんてもの出すんだ感ありますが、今日の分はミクテ発表前に書いたのでお許しあれ…
- 176 :ホプユン1:2016/08/16(火) 08:39:49.90 .net
- カップル名に詳しくなくて、おかしかったら教えてください。
***
メンバーがドヤドヤとホテルの部屋を出たあと、ホソクは最後の見回りをしていた。
とあるメンバーのベッドの下に何やら薬の箱が転がってるのに気づく。
ホソクは何気なく、本当に何も考えずにそれを自分のバッグに入れた。あとで落とし主に渡すつもりだったが、薬の存在自体を忘れてしまった。
その薬の正体を知ったのは少し経ってからで、ホソクは恥ずかしい気持ちになったが何となく捨てずに薬をとっておいた。
それからしばらくして。
ホソクが朝からイライラすることがあった。
ユンギがジンと一緒に焼肉を食べに行ったと聞いたのだ。
なぜイライラしたのかホソクにはわからない。
昨日飲みに行こうと約束はしていたが、それはいい。
しかし。
たしかユンギは疲れて寝ると言ってなかったか。
俺との約束は断って、ジンヒョンとは行ったのか。
まあそういうこともあるだろう。
しかし。
そういえばユンギは最近ジンと仲良しだ。
ラジオでもいいルームメイトだといっていた。
- 177 :ホプユン2:2016/08/16(火) 08:40:23.28 .net
- ルームメイト。
同室。
ユンギヒョンと同室。
イラッ。
ホソクはなんとなく、あの薬を握っていた。
***
宿舎に比較的近いテニスコートで、久しぶりのバンタンボムの撮影が終わった。
ユンギはふと、異常に心臓がドキドキすることに気づいた。
あれ?なんだろ。疲れてるのかな。
遠くでテヒョンが「飯行きますよ〜」と呼んでいる。
手をあげて答えようとした瞬間、汗がドッとでてきて、思わずふらつく。
「おっと」
いつの間にか後ろにホソクが立っていて、よろけたユンギの肩を抱きかかえた。
「どうかした?ユンギヒョン」
ホソクは早朝からの撮影の疲れも見せず、いつも通り、いやいつも以上に明るかった。なにかいいことでもあったのかな。
ユンギはホソクの顔を見上げながら、息が切れている自分に気づいた。
「俺、飯いいわ。ちょっと疲れた。皆に言っといて」
- 178 :ホプユン3:2016/08/16(火) 08:41:07.22 .net
- フラフラ歩き出すと後ろからホソクが心配そうについてくる。
「ユンギヒョン、大丈夫?顔が赤いよ?」
「そう…?」
熱でも出たのか、ヤバいな。明日もイベントがあるのに。
フラフラ歩きながらユンギは仕事のことを考える。
それにしても全身にビリビリくるこの感覚はなんだろう。
首筋が妙に暑い。
喉が渇く。
おかしいな、水分はさっきとったばかりなのに。
バンタンボムで得体の知れないジュースの一気飲みをした。
クソまずかったけど、何が入ってた?
あれを作ったのはたしか。
「おい、ホビ。あのジュース、何が入ってたんだ?」
「まずかった?ケールとキムチとザーサイと、パクチー、あと何入れたっけ」
「…うえ」
ホソクはジュース作製時にユンギの分だけ特別な材料を入れたのだった。
例の薬である。
- 179 :ホプユン4:2016/08/16(火) 08:41:48.84 .net
- ユンギは無性に喉が渇いている。
水が飲みたい。
「ユンギヒョン」
息を切らして立ち尽くしていると、ホソクが後ろから抱きしめてきた。
「ユンギヒョン。宿舎に戻る?」
ユンギは頷いた。
なんだか。
おかしいな。
なんだかムラムラする。
***
ホソクがマネージャーのようにユンギの肩を抱えて宿舎の非常階段を昇らせる。
なんでエレベーター使わないんだ?
ユンギはそう思ったが、頭が回らない。
汗が止めどなく出てきて、びっしょりとしたTシャツは肌に貼り付いている。
「ちょっと、すまん、息が切れて」
階段でへたり込むユンギの隣にホソクも並んで座った。
「いいよ。ゆっくりして」
「すまん」
ホソクは肩を抱いてユンギを引き寄せる。ユンギは力無くホソクに寄りかかった。
「ユンギヒョン、先に謝っときます。ミアネ」
「? なにが?」
- 180 :ホプユン5:2016/08/16(火) 08:42:31.32 .net
- ホソクの言葉の意味がわからないユンギは顔をあげる。
いつになく真剣なホソクの顔があった。
瞬時に危険を察知して逃げようとしたユンギだが、
ゴッ!
後頭部が非常階段の壁に当たって鈍い音を立てる。
「っ痛え」
「大丈夫か?」
あわてて気づかうホソク。
後頭部を抑えるユンギとふと目が合う。
二人は黙って見つめ合っていたが、やがてホソクはユンギの両肩に手を置きヒョンにキスをした。
ユンギは避けなかった。
ホソクはユンギの上にまたがるようにして、片手でユンギの顎を持ち上げ、憧れの人の唇を味わっている。
ユンギは抗う気力もないのかおとなしくされるがままになっている。
やっと唇が離れると、ユンギは息を吐いた。
「気が済んだか?」
ホソクはムッとして、よろよろ立ち上がろうとするユンギの腕をつかんで引き止める。
「ヒョン、待てよ」
「もういいだろ」
「待てって」
「気分悪いんだよ」
「だめだ。まだ終わってない」
「おい、ホソギ」
再びキスをしようとするホソクの顔をユンギはふいっと避けた。
「調子に乗んなよ」
少しドスを効かせたつもりだったが、今日のホソクには効かないようだ。
ホソクの顔が再び近づいてきて言った。
「嫌だ。それに」
ホソクはニコッと笑った。
「今日は調子に乗らせる、ユンギヒョン」
ユンギの額を汗が伝った。
- 181 :ホプユン:2016/08/16(火) 08:42:55.09 .net
- とりあえずここまでです。
続きできたら投下します
- 182 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/16(火) 09:14:47.23 .net
- >>181
本当に書いていただけるなんて!
ありがとうございます!すごく嬉しいです
ミクテ公開記念ということでw
- 183 :ホプユン:2016/08/16(火) 13:10:29.81 .net
- 続きです。エロなので嫌いな方はスルーで。
- 184 :ホプユン6:2016/08/16(火) 13:11:05.59 .net
- 「離せよ」
ホソクに引きずられるようにして、ユンギは自室に連れてこられた。
ユンギをベッドに放り投げると、ホソクは後ろ手にドアの鍵をかける。
さっさとシャツを脱ぎ上半身裸になるとユンギの上にのしかかる。
ユンギは暴れた。
「やめろっ!狂ってんのかホソギ」
「時間がないからさ。飯食った奴らが戻ってくるまでにすませないと」
それに、とホソクは笑った。
「狂ってくのはユンギヒョン」
「なに…?」
ユンギはホソクに押さえつけられた腕にビリビリ快感が走るのに気づいた。
ホソクが少し動いただけで、全身に突き上げるような衝動が起きる。
「…なんか変だ、俺」
「いいんだよ、ヒョン」
ホソクは自分の下にいる可愛いヒョンの汗をかいた額にキスし、ヒョンの服を脱がせにかかる。
「やめ…」
抵抗しながらも、ユンギは体を這い回るホソクの手の快感にクラクラしていた。
ホソクはユンギのTシャツを脱がせるとユンギに添い寝し、背後から腕を回す。
ユンギは胸の先端を弄られて喘いだ。
「やめろ、そんなとこ…」
「感じる?」
「感じるわけない…っ…っ」
「ほんと?へぇー」
- 185 :ホプユン7:2016/08/16(火) 13:12:00.79 .net
- ホソクの息が耳元にかかり、ユンギはぶるっと身を震わす。
「あ…」
思わず声が漏れてユンギは恥ずかしくて死にたくなる。
「感じる?」
ホソクはユンギに声をかけながら、ヒョンのダメージデニムの前を開けてずらした。
ヒョンのものを取り出す。
「すごいことするんだな、おまえ」
皮肉たっぷりなユンギの言葉も今日のホソクには届かない。
「すごくなってるよ、ヒョン。見る?」
ホソクの言葉にユンギは吐き棄てるように言った。
「見るかよ。俺はなにも見ない」
「ふーん」
チャラッと金属の音がする。
ユンギの両腕が素早く後ろに回されると、冷たく硬いものが手首にはまる。
カチャンという音と共にユンギは自由を奪われた。
ユンギは焦った。
「なに?」
「手錠」
ホソクの言葉と同時にふっと目の前が暗くなる。
いつの間に取り出したのか、衣装のサッシュベルトのようなものでユンギは目隠しされていた。
「ホソギ…」
さすがに不安になり、目隠しされたままホソクの名を呼ぶ。
ホソクはサッシュベルトの下から見えているユンギの小さな唇にキスした。
「ここにいるよ」
「何するんだ」
「なにって」
ホソクは何か考えていたが、ふいに強くヒョンのものを動かした。
「あっ………」
体を貫く快感にユンギは思わず声を出した。
「そうだな、しばらく俺自分の部屋で昼寝してくるわ」
「………は?俺は?このかっこうは?」
「もうすぐジンヒョン帰ってくるからとってもらいなよ」
「………待て」
「じゃあ、おやすみ」
「ホソギ!」
- 186 :ホプユン8:2016/08/16(火) 13:12:37.82 .net
- パタンとドアが閉まり静かになった。
ユンギはありったけの力を使って手錠を外そうとしたが外れない。
足を使ってみるが半分仰向けになるのが精一杯だ。
汗が噴き出てくる。
暑い。
今度は腹ばいになり、身をよじって目を覆ったサッシュベルトを外そうとする。
だがサッシュベルトはなかなか外れてくれなかった。
身をよじっているうちに、体の異変に気づく。
たまらないほどの快感の膜が体中を覆っている。
身動きするほどに身体に快感がめり込んでいくようだ。
ユンギは荒く息をし、快感を意識の外へ追いやろうとした。
が、もう限界だ。
「あ…、ああ、」
ユンギは悶えた。ベッドの上で体を尺取り虫のように曲げたり伸ばしたりする。
「はぁ、う、あ、あ、あ」
誰か、助けて。
この波から救って。
男の手がユンギの体に触れ、ユンギはビクッとした。
誰?
まさかジンヒョン…
「俺だよ」
いつの間に戻ったのか、それとも最初から部屋を出て行かなかったのか、ホソクの声だった。
「…ホソギ」
「辛そうじゃん」
「別に」
強がりを言うユンギの体は今にも燃え上がりそうになっている。
再びホソクの声がした。
- 187 :ホプユン9:2016/08/16(火) 13:13:20.24 .net
- 「言ったら手伝ってあげる」
「は?」
「俺に『手でして』って言ってみ、ユンギヒョン」
「言うか!馬鹿!」
あ、そ、と言いながら、ホソクはユンギにキスをした。
舌を入れてくる。
ユンギは耐えていたが、いつの間か舌を絡ませている自分に気がついた。
舌が、体が止まらない。
「ユンギヒョンの舌、エロいね。好きだよ」
そう言いながら舌を優しく絡めてくるホソク。
ユンギの快感は高まっていく。
「う…」
「ん?どうかした?」
「…なんでもない」
「そう?」
ホソクの指先がユンギの根元に触れた。
体を快感が突き抜ける。
ユンギは声を抑えることができなかった。
「ああっ」
ホソクは指先でユンギ自身を弄んでいる。
ユンギは荒く息をした。
視界と腕の自由を奪われているため、全神経がそこに集中している。
「やめ、やめろ、ホソギ」
「やめるの、濡れてきたよ?」
先端からユンギが流した涙をホソクはユンギ自身に塗りたくる。
そして。
ユンギは緊張した。
「おまえどこ触ってんだよ」
「どこって。気持ちいいだろ」
ユンギの尻の間からホソクの指がある場所を刺激している。
恥ずかしさで舌を噛んで死にたい反面、そこからやってくる快感でまた死にたい。
「…、… …」
「聞こえない」
「つあっ」
「いい?」
「……」
- 188 :ホプユン10:2016/08/16(火) 13:14:12.83 .net
- なかなか堕ちないヒョンに手を焼いたホソクは強引にいった。
「ごめん、ヒョン。犯すよ」
部屋にユンギの悲鳴があがる。
「やめろっ、なんでこんなこと…ぅっ、あっ、ぅっ、あぅっ…ホソギ、ホソギ」
ホソクはヒョンの耳元で囁いた。
「好きなんだ」
そう言って激しく揺さぶる。
ホソクもまた高まりを抑えられない。
部屋に男二人の息遣いと、粘着質の音が響く。
ホソクが動くほどにユンギは体が溶けそうな感覚を味わっていた。
「ホソギやめて、もう、俺…」
ユンギ自身が破裂しそうだ。
ホソクはユンギにキスして言った。
「一緒に行こう」
ホソクの腰の動きにユンギは喘ぐ。
自分もまた汗を垂らしながら、ホソクは愛しいヒョンを見下ろした。
「ユンギヒョン、いい?」
ユンギは頷いた。
「いい」
うれしくなって、ホソクはユンギを後ろから抱きしめる。
そしてまた繰り出す。
ユンギは呻く。
「ぁあ、あ、おかしくなりそうだ」
「なってよ」
「狂ってる」
「一緒に狂おうよ」
「それもそうだな…あぅっ、あっ、あっ、」
「ユンギヒョン」
昇りつめたホソクは思い切りユンギを汚した。
ユンギもまた絶頂を迎える。
男二人はベッドの上で力尽きた。
- 189 :ホプユン11:2016/08/16(火) 13:14:57.01 .net
- 「ごめん、ユンギヒョン」
汚したものを拭いながら、ホソクはヒョンにキスをする。
思い出して、手錠とサッシュベルトも外す。
途端にユンギから蹴りを入れられて、ホソクは後ろにふっとんだ。
「ごめん」
したたかに打ちつけた腰をさすりながら、ホソクが立ち上がるとベッドからユンギが手まねきする。
「早く。来いよ」
「え、でも」
「いいから」
ユンギはホソクの後頭部をつかんで、キスをした。
「でもユンギヒョン、もう皆が」
「いいから」
「でも」
「うるさい、おまえが俺をこんなにしたんだろ。責任とれ」
「まだ感じてるの?」
「だまれ」
「感じてるんだ」
ユンギのパンチを交わすと、ホソクは再びヒョンを押し倒した。
皆が帰ってくるまでにすませなければならない。
あの薬ききすぎだ。
- 190 :ホプユン:2016/08/16(火) 13:15:41.02 .net
- これで終わりです。
ちょっとホソクがブラックになってしまいました。
- 191 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/16(火) 14:04:20.81 .net
- お願いした人より先に感想書いちゃいますけど
嫉妬に駆られてユンギの事めちゃくちゃにしちゃうなんて
ホソクユンギの事好きすぎて最高…
どのお話も楽しませてもらってます
いつもありがとう
- 192 :ホプユン:2016/08/16(火) 16:28:51.03 .net
- いえいえ、果たしてこれでよかったのでしょうか。あんなに人の良さそうなホビを悪にしてしまったのが悔やまれますw
ユンギ受けクセになりそうです…
- 193 :お願いした者です:2016/08/16(火) 16:53:51.65 .net
- >>190
あああ素晴らしい展開……書いていただき本当にありがとうございました!
ユンギヒョンが本当にまんまイメージ通りでした
まさかの闇ホソク攻めハマりそうですw
他の作品もどれも楽しく読ませていただいてます
メンバーに対する愛を感じます
- 194 :ホプユン:2016/08/16(火) 18:18:31.12 .net
- 多謝です。妄想の中のユンギがエロ過ぎの暴れ馬で、抑えるのに必死でした。
またよろしくです。
- 195 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/16(火) 18:47:51.40 .net
- 作者様、いつもありがとうございます。
真っ昼間からユンギの乱れ姿想像しちゃってやばかったです。
攻守逆転のユンホプも読んでみたいです!
- 196 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/16(火) 19:44:56.61 .net
- ホプユンエロすぎ
- 197 :ホプユン:2016/08/16(火) 20:58:07.65 .net
- >>195
ユンホプ了解しました。
- 198 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/16(火) 21:06:09.41 .net
- 作者さんは本命カプとかあるの?
カプスレに普通の萌え話とかしにも来てくださいねw
- 199 :ユンホプ:2016/08/17(水) 09:11:27.58 .net
- ユンホプ途中までです。
- 200 :ユンホプ1:2016/08/17(水) 09:12:08.96 .net
- 一年ぶりの場所にホソクとユンギは足を踏み入れた。
「や〜懐かしいなあ。たった一年前までここに住んでたなんて信じられない」
ホソクが嘆息した。
ユンギも同調する
「な、ほんとに狭いな。よくこんなところで7人暮らしてたよ」
「いつ取り壊しになるんですか?」
「来週だったかな」
「そっか、ここも無くなるのかあ」
二人はデビュー以前から昨年まで住んでいた練習生用の宿舎が取り壊されると聞いて、最後にもう一度見ておきたいとこの場所を訪れたのだ。
ユンギはカメラで室内の様子を撮影している。
ホソクは窓を開けて身を乗り出した。
「この景色。懐かしいわあ」
「あの頃はこの景色が憎かったわ。いつここから抜け出せるんだろうって」
心地よい風が吹いてくる。
ホソクは窓枠に腰掛けて目を閉じた。
そんなホソクにユンギはカメラを向ける。
目を閉じたままホソクは注文する。
「綺麗に撮ってね。アイドルだから僕」
シャッター音が消えてホソクが目を開けると、ユンギはぼんやりと部屋の二段ベッドを見つめていた。
ホソクが声をかける。
「ベッドもそのままとは思わなかったですね」
「だな」
- 201 :ユンホプ2:2016/08/17(水) 09:12:47.05 .net
- 二人の頭に同じ記憶が蘇る。
続いた沈黙を先に破ったのはホソクだった。
「ありがとうユンギヒョン」
「なに」
「俺のこと気にかけてくれて。正直ユンギヒョンがいなかったら俺、ここまでやれなかったよ」
ユンギは鼻をすすった。
「なに言ってんだよ。無関心だっていうくせに」
「それはポーズだって知ってるから」
照れたように場所を移動したユンギは、ホソクの向かい側の二段ベッドにもたれかかった。
そんなヒョンを見つめながらホソクは続ける。
「練習生になって最初の正月に、実家に帰らなかった俺がここで具合悪かったとき、ユンギヒョンが予定より早く帰ってきて看病してくれたね」
ユンギは黙っている。
「うれしかったよ。俺、本当はあのとき、すごく寂しかったんだ。ありがとう」
照れてるのかユンギはしばらく黙っている。やがてこう言った。
「看病は口実だったんだ」
「口実?」
「そうだよ。口実。ほんとは俺、おまえを抱きたかったんだ」
ホソクは絶句して顔を赤らめた。
「…あれ、夢かと思ってた」
「夢じゃないよ」
「…だって次の日ユンギヒョン、何もなかったみたいな顔をしてたじゃない。それからだって、なにも…」
言葉を切る。
「夢じゃなかったのか」
- 202 :ユンホプ3:2016/08/17(水) 09:13:27.27 .net
- ユンギは静かにカメラをホソクに向ける。
「卑怯だろ、俺。弱ってるおまえを狙ったんだ」
ホソクは言葉に詰まっている。
ユンギはシャッターを押す。
「すまんな。忘れてくれていいぞ」
「なんでだよ」
「嫌な思い出だろ」
「嫌なんて言ってないじゃないですか」
少し怒った顔をしたホソクがファインダー越しに見えた。
「うれしかったよ」
ユンギを見据えている。
「俺も抱かれたかったんだ、ユンギヒョンに」
ユンギはカメラを降ろした。
「ほんとに?」
「…ほんと」
「じゃあ、」
ユンギはまじまじとホソクを見た。
「ここでもう一度抱いていい?」
ホソクはじっとユンギを見ていたが頷いた。
「いいよ」
あのときと同じようにホソクは狭い二段ベッドの下段に横になった。
ユンギが猫のように上に乗ってくる。
ホソクが笑い出した。
「そうそう、あのときもユンギヒョン、こんなふうに」
マットレスがミシリと音を立てる。
「具合どうだって。俺、熱が出てたけど、なんでこの人俺の上にいるんだ?って思った」
「ホソギ」
「それで薬飲めって言って、ユンギヒョン、口移しで…」
ユンギはホソクの唇に唇を重ねた。
「そうだ、こんなふうに」
「ホソギ、ちょっと黙れ」
ホソクは黙らない。
「水も飲めって、何度も、こうやって口移しで…俺、熱で朦朧としてたから不思議に思わなかったよ」
ユンギは苦笑した。
- 203 :ユンホプ4:2016/08/17(水) 09:14:17.98 .net
- 「それから?」
「それから…汗かいてるから着替えろってパジャマ脱がせて、パンツも脱がせて…ユンギヒョンが隣に潜り込んできた。俺、あれ?着替えは?って」
「俺、詐欺師の才能あるから」
ユンギはホソクのシャツを脱がせた。
「それから?」
「それから…寝るまで側にいてやるよって言ってくれて、添い寝してくれたけど…」
「ん?」
「なぜか寝られなかった」
「なぜかな?」
「俺、なにも知らなかったのに」
「悪い」
- 204 :ユンホプ:2016/08/17(水) 09:14:51.76 .net
- とりあえずここまでです。
続きはもうしばらくお待ちを。
- 205 :ユンホプ:2016/08/17(水) 09:20:39.55 .net
- 本命カプは特に無いですが、ユンギとジミンはエロくて書きやすいですね。
- 206 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/17(水) 10:58:51.86 .net
- 作者様の書くユンギが自分の中のイメージとかなり近いので
毎回毎回楽しみにしています!
- 207 :ユンホプ:2016/08/17(水) 12:38:44.84 .net
- 続きです。どエロなので苦手な方はスルーで。
- 208 :ユンホプ5:2016/08/17(水) 12:39:15.56 .net
- 喋り続けるホソクの唇をユンギは塞ぐ。
「少し黙れよ」
ホソクは目を閉じてユンギの唇を受け入れたが、すぐにまた笑う。
「ホソギ」
「ごめん、だっておかしいんだ」
「なにが」
「俺、ほんとに忘れてたみたい。ヒョンに抱かれたこと」
ユンギは再び煩い弟の口を閉じようと試みる。
「もういいから」
舌をペロッと出し、ホソクを促す。
「ん?」
ホソクは喋るのをやめ、ユンギに倣って舌を出した。
ユンギは顔を近づけ、ホソクの舌先と舌先を合わせる。
そのまま器用に舌先を使って、ホソクの舌を遊び、唇を接触させる。
「は…」
ホソクは目を閉じて応えている。
少し唇が離れた隙にまた何か話そうとするが、そのたびにユンギに口を塞がれてとうとう諦めたらしい。
なのにユンギはこんなことを言う。
「なにか話してよ」
さっきから話させなかったくせにというホソクの視線にニヤッと笑うユンギ。
「だってユンギヒョンさ、っああ…」
耳を舐められてホソクは喘いだ。
ユンギは笑う。ここが感じるのは変わってないんだな。
「喋って」
「…」
「なにか喋って」
「だって話すとユンギ…」
また耳を責められ、ホソクは震えた。
「ああ、あ、あっ、はぁっ、あっ、あぁ」
「ほら。喋れ」
「ユンギヒョン、S…あっ、はぁっ、ああっ」
たちまち汗をかいてしっとりしてくるホソクを見下ろしながら、ユンギは自分のシャツのボタンを外す。
「まだこれからだぞ。今からそんなに感じるなよ」
そんなこと言ったって。
恨めしそうにヒョンを見上げるホソク。
上半身裸になったユンギは再びのしかかってした。
「どら」
本格的に動き始めるという意味か。
カチャカチャという音と共にベルトのバックルが外される。
自分で脱ごうとするホソクの手を押さえ、ユンギはホソクのデニムの中に手を入れた。
ユンギの細い指がホソクをなぞっている。
ホソクの耳元で囁いた。
「ん?」
「うん…いいよ…」
何度も往復させてホソクを元気にさせるとデニムの中が窮屈になる。
「苦しいよ、俺」
「出そうか?」
- 209 :ユンホプ6:2016/08/17(水) 12:39:57.84 .net
- 「出そうかって、もう。やめて、そんな言い方」
笑うホソクをユンギは真面目な顔で見下ろす。
「遠慮すんな。今日死ぬほどイカすからな」
「……え」
スルリとデニムが剥けるとホソクの若さが顔を出す。
ユンギが顔を近づけると、ホソクは恥ずかしがって
「あ〜、やめて」と言った。
ユンギは躊躇なく奥までくわえ、舌で刺激を加えはじめる。
ホソクは驚きと恥ずかしさと気持ちよさが同時に襲ってきて、どうしていいかわからない。
と、あっという間に羞恥を快感が飲み込んだ。
「はぁああ!あっ、ユンギ…」
柔らかいヒョンの髪に指を絡ませると、まるでヒョンの頭を自分に押しつけて奉仕させてるみたいで頭がクラクラする。
ユンギの舌はテクニシャンだ。
快感の筋を捕らえ、ゆっくりと刺激しながら上下に移動する。
唇がまた吸いつくようで、ホソクは全て吸い取られるような気がした。
気がついたときには頂点が迫っていた。
「ヒョン、俺ヤバ…」
あっという間もなく、ユンギの口中に出していた。
ショックで言葉も出ないホソク。ユンギは喉を鳴らして飲み込むと、手の甲で口元を拭った。
「イッたか?」
申し訳ない気持ちで頷くホソク。
「ごめん」
「いいんだよ」
「ヒョンのも…」
「俺はいいの」
「おまえの味がするぞ」
ユンギが言うのもかまわず、ホソクはユンギに熱い口づけをした。
自分自身は苦い。
ヒョンの口中は熱い。
ホソクとのキスで高まってきたのか、ユンギの息が荒くなる。
「ホソギ、イカせたい」
「待って。俺、今まさにイッたから。ユンギヒョンの番だよ」
「俺はいい」
「いいって、ちょっと、あ、う、ちょ、ユンギヒョン、ヘルプ!」
今度は指が侵入してくる、ありえないところから。
ホソクは想像できない感触に仰け反った。
「ゆ、ユンギヒョン」
「ん?」
「前も…これやった?」
「さあ?どうだったかな?」
「ひょっとして、俺、はじめて…あ、あ、あっ、は…ちょっとヘルプミー」
「やってみればわかるって」
「ミンユンギ〜」
- 210 :ユンホプ7:2016/08/17(水) 12:40:39.00 .net
- ホソクの記憶がだんだん戻ってきた。
あのとき寂しさで泣き出した俺をユンギヒョンは後ろから抱きしめてくれて…
そして、そのまま…
朝までグッスリ眠って…
やってない。
ホソクが抗議するとユンギはシレッと言った。
「やってないよ。だっておまえ泣くんだもん」
いくら鬼畜でもできないよ〜と言いながら耳にキスするユンギ。
「騙したな〜」
「ホソギだって言ったじゃないか。ヒョンに抱かれたかったって」
「……」
「ほんとは夢で俺に抱かれたんだろ」
図星なのかホソクは真っ赤になった。
ユンギはニヤッとした。
「可愛いなおまえ」
「……」
「続けるぞ」
否と言う間もなく再開されて、ホソクは声をあげて仰け反った。
「あ、あ、シュガヒョン、優しく…」
「わかった」
「あああ、ほんとにわかってるの?」
「ん?たぶん?」
「たぶんって…ああ!ああ、あ〜」
「…可愛い…」
ホソクが高まり出すと、ユンギはまた手を添える。
「え、これって、俺ひょっとしてまたイクの?」
「うん、たぶんな」
「ちょっと待ってよ、無理だ」
「大丈夫だろ」
「勘弁してく…うん、うん、あ、ああっ、ああ、あ、あ、あっ」
「イッていいよ」
「やめ……あ」
2回目はユンギとキスしながら、ユンギの腕の中でイッた。
ユンギの手の中からホソクの放出したものがドボドボと溢れ出ている。
ホソクは疲れ果てた顔でぼおっとしている。
揺れる視界の中でユンギが立ってミネラルウォーターを飲むのが見えた。
あれ?夢か?これ?
視界がかすむ。
ユンギの声がする。
「飲むか?」
答える気力もなくグッタリしていると、ユンギから口移しで水がやってきた。
軽くむせたおかげで少しホソクの視界がはっきりする。
ユンギが言った。
「よし、やるか」
- 211 :ユンホプ8:2016/08/17(水) 12:41:46.83 .net
- え、なにを?
1分後、再び快感の海に投げ込まれたホソクはさすがに抵抗した。
「お願い、今度にして」
「なんで」
「もう体力が」
「若いから大丈夫だろ」
「いや俺2回も…」
唇にシッというように指を当てたユンギが言った。
「まだ2回だろ?」
ホソクを押し倒しながらこうも言う。
「そのうち回数なんか気にならなくなるって」
今なんていった。
石のように疲れていたが、ユンギは魔法の指を持っているのか、彼に触れられたところは感じ始め鳴り出す。
数分後、やはり喘いでいる自分に呆れるホソクだった。
ユンギが囁く。
「な?大丈夫だろ?」
ホソクは憎まれ口を聞いた。
「ユンギヒョンうますぎるんだよ、俺と違って」
どこでテクニックを磨いたのかという皮肉を交えたつもりだった。
ユンギはケロッとしている。
「いい材料を料理するには料理人の腕が良くないともったいないだろ?」
なんだよ、今までどんな材料を料理したって言うんだよ。
ホソクはぼんやり考えたが、料理の時間がやってきた。
料理人が入ってくると、材料は料理されるのがうれしいのか震えている。
しなるホソクの背中にユンギは舌を這わせる。
ホソクの状態に合わせて、ゆっくり進んだ。
「ん?」
ユンギの問いかけにホソクは返事をしない。少し怒っているようだった。
ユンギはホソクの背中を抱きしめると「好きなのはおまえだけだよ」
と言った。
信じるか。詐欺師。
- 212 :ユンホプ9:2016/08/17(水) 12:42:13.92 .net
- ホソクは心の中で悪態をつく。
「嘘じゃないよ。おまえだから、俺いまこんなに興奮してる。おまえを抱けるから」
ユンギがホソクの手をとって自分のに導く。熱かった。
そっとキスをされてホソクは落ち着いた。
再びヒョンが入ってくる。
「…あ」
「辛いか?」
「…いや、大丈夫」
「辛かったらやめる。ホソギ」
「いいよ」
ユンギの動きは高まっていく。
「あ、あ」
「可愛いよ」
「はん、ん、ん、…あぅ、う」
「ホソギ」
「ゆ、ユンギ…ミンユンギ…」
「なんだよ」
「……!あっ」
「なに」
「あ、だから」
「だからなんだよ」
「好きだって」
「……俺もだって」
ミンユンギは達するときにホソクの肩をつかみ、奥へ奥へと放った。
まだホソクが達してないのを見ると、すぐに手を伸ばす。
ホソクは喘いだ。
「もういいって」
「ダメだ」
「もういいよ!」
「ダメ。一緒に」
「だってさっき俺だけ…あ、あ、あ、あユンギ、ユンギ…ユンギ…」
イッたの何回目だっけ。
容赦ないヒョンに徹底的にしごかれたホソクの視界はぼんやりしてる。
「ヒョン…」
「ん?」
「俺、夢見てるのかな?」
ユンギは笑って弟にキスをした。
「たぶんね。俺も」
ー終わりー
- 213 :ユンホプ:2016/08/17(水) 12:43:22.57 .net
- ユンホプ終わりです。
精力絶倫なユンギでした。すみません…
ミクテ記念ということで…
- 214 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/17(水) 13:45:44.22 .net
- そりゃこんなテク持ちユンギヒョンには香港に送られちゃう…
年末宿舎に1人でいたホソクの所にユンギが帰ってきてくれたエピソード大好きなんで織り込まれてて萌えました
本当にいつもありがとうございます
- 215 :ユンホプ:2016/08/17(水) 17:52:46.57 .net
- ありがとうございます。私もユンギに香港に送られてきます。その前に海に沈められそうですが。
- 216 :195:2016/08/17(水) 19:24:37.01 .net
- さ、作者様最高ですっ!
まずは綺麗に撮ってねのくだりでボンボヤ思い出してニヤニヤ
ユンギの強気とホソクの素直さのバランスが私的にどストライクでした
これからも楽しみにしてます
- 217 :ユンホプ:2016/08/17(水) 21:26:58.63 .net
- ありがとうございます。
よろしければ又お題をください…
- 218 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/17(水) 23:35:55.83 .net
- もしよければですがナムジンが読みたいです
すごく好きなんですがボンボヤでナムジュン帰っちゃったからあまり絡みが無いままで寂しくて〜
- 219 :ユンホプ:2016/08/17(水) 23:51:39.91 .net
- >>218
ナムジン!
了解しました。ありがとうございます。
すごくすごく難しそうです。ワクワクします。これはナムが攻めってことですよね?
爽やか系とエロとどっちがいいですか?
- 220 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/18(木) 07:37:53.00 .net
- >>219
ありがとうございます
ナムが攻めってことです
爽やかかエロかは正直どっちも読みたいので決め切れませんw
作者さんのお好みで!
- 221 :ユンホプ:2016/08/18(木) 08:55:08.08 .net
- >>220
了解しました!
- 222 :ナムジン:2016/08/18(木) 11:43:51.60 .net
- ナムジンです。ナムが攻めか若干微妙ですが、キス止まりの爽やか系にしました。
- 223 :ナムジン1:2016/08/18(木) 11:44:48.05 .net
- 曲が切れた。
疲れ果ててレッスン場の床に横になると、天井の蛍光灯が目に入る。
ナムジュンは無性に腹を立てていた。
俺なにやってんだ?
ラッパーなのにダンスレッスンだ?
糞食らえ。
やってらんねえ。
今すぐビッグヒットやめて家に戻ろう。
売れなくてもいいや、またアンダーグラウンドで一からやり直そう。
俺の声、俺の言葉だけで。
「ナムジュン」
ナムジュンの視界に顔が飛び込んできた。
ジンさんだ。
「ナムジュン、どうする?もう一度練習しようか」
防弾少年団のリーダーのはずのナムジュンは、ヒョンの言葉に黙って背を向けた。
「もういいです」
「やろうよ。僕ら遅れてるんだからさ」
「ジンさんだけやってください」
なんだよ、とジンはふくれたような声を出したが、立って音楽をかけに行く。
曲が始まると再びクリアできてない部分の練習を始めた。
つまり、まあ大部分だ。
- 224 :ナムジン2:2016/08/18(木) 11:45:27.86 .net
- ナムジュンは横になったまま、ジンのダンスを眺めている。
俺も相当踊れないけど、この人も才能無いよなあ。
ジンは音楽に合わせてバタバタと踊っている。
床に横たわったまま自分を見ているナムジュンに気づくと、近寄って手を差し出す。
「やろうよ、ナムジュン」
ヒョンの差し出す腕を跳ね除けるわけにも行かず、ナムジュンはジンの手を取り起き上がった。
ジンは再び曲をかけに行く。
再び戻ると又ナムジュンが座り込んでいた。
呆れるジン。
「ナムジュン〜」
「もういいです。俺」
「やらないと。僕たち遅れてるんだよ。デビューまで日が無いし」
「知ってます。でも俺はやらない」
ジンは目をつり上げていたが、「あ、そ」と言って再び曲を最初からかけに戻った。
再々始まるバタバタダンス。
ジンが皆に追いつこうと懸命なことだけはわかる。
がんばり屋だな。
ナムジュンは壁にもたれながらジッとその姿を見ていた。
***
- 225 :ナムジン3:2016/08/18(木) 11:45:56.99 .net
- ***
初めての音楽番組出演。
ふてくされていたナムジュンも、必死でがんばったジンも、どうにかこうにかかっこがついて、初出演は終わった。
高揚するメンバーたちとハイタッチを交わしているうち、ナムジュンは長兄の姿が見えないのに気づいた。
気になって目で探すと、メイクヌナに囲まれている。メイクヌナが紙でジンの目の辺りを押さえ、ジンはその紙を受け取って自分でも目のあたりを押さえている。
感動してるのかな。
ふいとジンが部屋を出て行くので、ナムジュンは長兄とも感動を分かち合おうと後をついて部屋を出た。
ジンは局の長い廊下をズンズン歩いて行く。
ナムジュンは小走りになりながら追いついて声をかけた。
「ジンヒョン」
ジンは怒ったようにキッと振り向いた。
その目つきの鋭さにナムジュンは思わずたじろぐ。
声をかけたのがリーダーだとわかり、ジンの表情がやや和らぐ。
「ナムジュンか」
「ジンヒョン?どうかした?」
ジンは口を開こうとしたが言葉が出ず真っ赤になっている。
ナムジュンが疑問に思って肩に手を置くと、ジンの両眼からパタパタと涙が落ちだした。
あわてるナムジュン。
「ジンヒョン?どうしたの?」
ジンは黙ってナムジュンに抱きついた。むせび泣く声が聞こえる。
「ジンヒョン…」
「失敗した。あんなに、あんなに練習したのに…」
そうだったのか。
ナムジュンは気の毒に思ってジンの体にそっと腕を回した。
失敗したと言えば、ナムジュン自身もラップはともかく、ダンスは到底成功したと言えるレベルでは無いのだが。
がんばってたもんな。
ナムジュンはヒョンの背中をよしよしする。
ジンはしばらく涙を流していたが、やがて恥ずかしそうに顔を上げ、
「悪かった。ごめん」
と言って楽屋に戻っていった。
ナムジュンのTシャツに涙の痕を残して。
楽屋に戻ると、ジンはもう平気な顔をしてマンネたちと戯れている。
ナムジュンはTシャツの濡れた部分にそっと手をあてた。
- 226 :ナムジン4:2016/08/18(木) 11:47:02.13 .net
- ***
活動のないある日、ナムジュンが帰ってくるとジンが台所で何か作っている。
「おかえり〜。他のやつらは?」
「ああ、なんか食べに行きました。ジンヒョン、それなに?」
「ん?ああ、ちょっとね」
何か新しいメニューでも考案してるのか。
そう思っていると目の前に湯気の出たカップが置かれた。
中にはスープらしきものと黒い海藻が浮かんでいる。
「これ…」
「ワカメスープ」
「ワカメスープ…?なんで?」
「ナムジュンの誕生日に忙しくて作れなかっただろ?ラジオのとき、『作ってくれなかった〜!』って騒いでたから。ずいぶん遅れちゃったけど」
ドキン。
ナムジュンは胸が急に高鳴り、あわててうつむいた。
ジンはスプーンを持ってきて、スープをすくってナムジュンに差し出す。
「はい、あーん」
「あー…ん」
ナムジュンの口にスプーンを入れると、ジンはニッコリ笑った。
「おいしい?」
スープを飲み込んで黙ってうなずくナムジュン。
「よかった」
満足そうに片付けを始めるジン。
「あ、たくさんあるから、どんどん飲んでいいよ〜」
ナムジュンは立ち上がった。
「片付け、手伝うよ」
ジンは笑う。
「なに珍しいこと言ってんだよ。ナムジュンの担当は食べる方の片付けだろ?」
「そうだけど、あの」
ジンは、ん?とナムジュンを見上げた。
「どうした?」
ナムジュンはジンに超接近している自分に気がつき焦った。
ジンも少し戸惑ったようだった。
「どうかした?」
「いやあの」
焦る声とは裏腹にナムジュンの足が一歩前に出た。
つられてジンの足が一歩後ろに下がる。
- 227 :ナムジン5:2016/08/18(木) 11:48:03.27 .net
- 「違うんだ、ジンヒョン」
また一歩前へ。
ジンは一歩後ろへ下がる。
「ど、どうしたの?」
「あの、いや、俺、」
ジンはナムジュンを避けるように横に踏み出した。
「あ、まだスープ飲む?」
大きな音がした。
「痛い!ちょっと何す…」
次の瞬間、ナムジュンは床にジンを押し倒していた。
ジンは驚愕してナムジュンの腕の中から逃れようとしている。
「ナムジュン、しっかりして!僕だよ!」
ナムジュンはジンを抑え込んでいた。
目を見開いて固まっているジンの耳にナムジュンの声が聞こえた。
「好きだよ」
ジンはナムジュンを見た。
申し訳なさそうな顔をしている。
ジンは身体の力を抜く。
「僕も好きだよナムジュン。なんだよ」
ナムジュンは首を振る。
「そうじゃなくて、友達としてではなくて、本当に、好き、というか」
ジンは黙った。
ナムジュンは頭を下げる。
「悪い」
「いいよ、謝らなくて。…僕も答えてあげられないから…ごめん」
「だよね」
ジンはそっと手を動かそうとした。
ナムジュンに押さえつけられている手はビクともしない。
ジンはあれ?と思う。
「ナムジュン…」
「ジンヒョンには本当申し訳ない」
「うん…わかってくれたらいいんだ。でね」
- 228 :ナムジン6:2016/08/18(木) 11:48:43.24 .net
- 「止められなかったんだ」
「うん、そうか、うん。ちょっとこの腕を…」
「ジンヒョン、実は」
「ん?」
「他のやつら、夜まで帰ってきません」
「……………え」
どどどどどうしよう。
パニックになりかけたジンだったが、ひょいとナムジュンが上から退いた。
「心配しなくていいよ。そんな無理にしないから」
立ち上がる。
「ワカメスープいただきます」
ズズーッと音がする。
ジンは立ち上がった。
スープをすすりながら、ナムジュンは気まずいのかジンと目を合わせない。
飲み終わると一息ついて首を振っている。
「どうかしてた」
「ナムジュン…」
「ごめんね、ヒョン。こわがらせて」
うつむく弟の肩にジンはそっと手を置いた。
「ううん」
そっと抱きしめる。
「気持ちうれしかったよ。ありがとう」
話を変えようとつとめる。
「そうだ、誕生日プレゼント、まだあげてなかったね。何がいい?」
ナムジュンは横を向いている。
「いいですよ。手に入らないから」
「高いもの?言ってみてよ、今回は無理でもお金持ちになったらあげられるかもしれないし」
「ヒョン」
ナムジュンは真面目な顔で言った。
「ヒョンが欲しい」
固まったジンを見て苦笑いする。
「嘘です」
ジンはどうしていいかわからず、流しに立って洗い物をした。振り返るとナムジュンの姿はない。
ナムジュンの部屋を覗くと二段ベッドに寝転がっている。
ジンは声をかけた。
「ナムジュンいいよ」
うつぶせになったナムジュンからくぐもった声がする。
「いいって何が?」
「プレゼントあげる。少しだけど」
ナムジュンは起き上がった。
- 229 :ナムジン7:2016/08/18(木) 11:49:42.47 .net
- ジンは緊張した面持ちでベッドの横に立っている。
「いつもリーダーとしてがんばってるからさ、ナムジュン。感謝してるんだ」
ナムジュンは信じられないといった顔をしている。
「ほんとに…?」
「あ、でも誤解しないでほしいんだけど、僕、本当にそっちの趣味はなくて、あくまでもこれはその、感謝の…」
ナムジュンがジンの手をとっていた。
「ありがとう」
ジンは顔を赤らめながらうなずく。
「いや…どういたしまして」
改めてナムジュンがジンの肩に手を置いた。
ジンは緊張してグッと目をつぶる。
くるか?くるか?
唇に微かに触れるものがあった。
ジンは待ったがそれ以上何もない。
薄目を開けるとナムジュンが真っ赤な顔をしている。
「?しないの?」
「しましたよ」
「…今のでいいの?」
「なんですか、不満ですか」
ナムジュンは恥ずかしいのか真っ赤になって騒いでいる。
ジンはポカンとしていたが、おかしくなって笑い出した。
「今の、今のって…」
ナムジュンが恨めしそうな顔で見ている。
「笑わなくてもいいだろ」
「だって…風が吹いたのかと思った…」
- 230 :ナムジン8:2016/08/18(木) 11:50:31.95 .net
- ジンはクックッと笑っていたが、やがてナムジュンを手招きした。
「ナムジュン、おいで」
おとなしくナムジュンが寄ってくる。
ジンは弟の顔を両手で挟んで言った。
「お誕生日おめでとう、ナムジュン」
そして、弟にしっかりプレゼントをくれてやった。
唇を離すと、ナムジュンはタコのように真っ赤になっている。
ジンは真面目くさって続ける。
「今のは誕生日プレゼント。で、これは」
再びリーダーの唇に唇を重ねる。
「いつもリーダーお疲れ様の感謝の気持ち」
毎日神経をすり減らしているであろうリーダーをねぎらって、ジンは丁寧にキスをした。
ナムジュンは潤んだ瞳でジンを見つめる。憧れの先生の話を聞く生徒のような目だ。
ジン先生は続ける。
「そして、そうだな、これは。ダンスの練習がんばってねのメッセージ」
三たび唇を重ねた。
優しいジンからのメッセージ。
優しくて、温かくて、優しい。
うっとりとキスを受け取ったナムジュンは目を閉じたまま呟いた。
「がんばります」
ややあって目を開く。
「おしまい?」
ジンは迷ったが、懇願するようなナムジュンの顔を見て、おまけをする気になったようだ。
ふっと笑って
「もう一回だけする?」
その言葉を聞くや否や、ナムジュンはジンを抱きかかえ、ベッドに優しく押し倒した。
ジンは注意する。
「一回だけだよ」
ナムジュンはうなずく。
「わかったよ。でも」
自分からおずおずとヒョンに口づけた。夢のように柔らかい唇を味わった。
「時間無制限でお願いします」
ー終わりー
- 231 :ナムジン:2016/08/18(木) 11:51:00.06 .net
- ナムジン終わりです。
ありがとうございました。
- 232 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2016/08/18(木) 11:55:29.01 .net
- >>231
天才ですか!
めっちゃドキドキしましたw
エロじゃなくても萌えられるんだなぁ
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