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【朝日新聞/社説】慰安婦問題を放送するか否か政府の顔をうかがうNHK会長、資質に深い疑問 NHKは政府でなく視聴者と向き合え
- 1 :動物園φ ★@\(^o^)/:2015/02/07(土) 22:11:11.14 ID:???.net
- NHK会長―向き合う先は視聴者だ
2015年2月7日(土)付
NHKの籾井(もみい)勝人会長が、おとといの記者会見で、公共放送のトップとして、また見過ごすことのできない発言をした。
戦後70年で「従軍慰安婦問題」を取り上げる可能性を問われ、こう答えたのだ。
「正式に政府のスタンスというのがよくまだ見えない。そういう意味において、いま取り上げて我々が
放送するのが妥当かどうか、慎重に考えなければいけない。夏にかけてどういう政府のきちっとした方針が
分かるのか、このへんがポイントだろう」
まるで、NHKの番組の内容や、放送に関する判断を「政府の方針」が左右するかのような言い方だ。
就任会見で「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」と発言し、批判を招いて1年余。
籾井会長は相変わらず、NHKとはどういうものか理解していないように見える。
当たり前のことだが、NHKは政府の広報機関ではない。視聴者の受信料で運営する公共放送だ。
公共放送は、政府と一定の距離を置いているからこそ、権力をチェックする報道機関としての役割を
果たすことができる。番組に多様な考え方を反映させて、より良い社会を作ることに貢献できる。
そして、政府見解の代弁者でないからこそ、放送局として国内外で信頼を得ることができるのだ。
政府の立場がどうであれ、社会には多様な考え方がある。公共放送は、そうした広がりのある、
大きな社会のためにある。だからみんなで受信料を負担し、支えているのだ。
公共放送が顔を向けるべきは政府ではない。視聴者だ。
NHKがよって立つこの基盤が、籾井会長には、まだ分からないのだろうか。この1年の間、
繰り返し指摘されてきたことだ。もはや失言や理解不足というレベルではない。
多くのNHK職員らは、視聴者のために、より良い番組作りを目指しているはずだ。そこには
様々な考え方や意見が反映されなければならない。
政府に寄り添うような考えを公言する会長のもとで、現場が息苦しくなったり、番組内容が
過度に抑制されたりしていないか、心配だ。こういう懸念が生まれること自体が、NHKの価値を
大きく損なっている。
この事態を招いた籾井氏には重い責任がある。会長としての資質をめぐる疑問は深い。経営
委員会は、近く一部の委員が交代する予定だ。新体制で、厳しく向き合ってもらいたい。
http://www.asahi.com/paper/editorial2.html
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