【お兄ちゃん】お兄ちゃんの隣から「党中央」に？ [6/11] [新種のホケモン★]

新種のホケモン ★

後継者を意味する「党中央」の呼称…北、最近繰り返し使い金与正氏を持ち上げ

　最近になって北朝鮮の労働新聞には、過去に後継者を強調する際に使用された「党中央」という表現がよく登場している。「党中央」という呼称は、金与正（キム・ヨジョン）労働党第1副部長の対南談話（4日）直後だけで党の機関紙に3回続けて登場した。「北朝鮮は金与正氏を金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長の後継者にした」との分析も出ている。

　11日付の労働新聞1面の論説「最高尊厳はわが人民の生命であり、精神的な柱だ」には「党中央の周りにより堅く集まって」という表現が登場した。前日には「主体朝鮮の絶対兵器」という見出しの記事に「偉大な党中央と思想も考えも歩みも共に」という表現が出た。7日には「われわれの国家第一主義」という見出しの記事に「党中央と思想も息遣いも共に」と記載されていた。

　「党中央」という表現は、1974年2月に故・金正日（キム・ジョンイル）総書記が後継者に内定した直後、北朝鮮の国営メディアで後継者を意味する表現として初めて登場した。金総書記は1980年10月の「労働党第6次大会」で正式に後継者として登場するまで、「党中央」という地位を使用していた。労働新聞は金正恩氏が後継者として登場した2010年9月にも「党中央の周囲で団結しなければならない」と主張していた。

　専門家は「金正恩氏が金与正氏に党中央の称号を与え、後継者体制を準備している」とみている。韓国統一部（省に相当）長官を務めた丁世鉉（チョン・セヒョン）民主平和統一諮問会議首席副議長は10日、自らの回顧録出版記念会で「最近、金与正氏を党中央と呼べという指示が聞こえてくるほどだ」と述べた。

　国会立法調査処のイ・スンイル立法調査官は今年4月「金正恩・国務委員長が妹の金与正氏に、後継者を意味する『党中央』という地位と役割を与えるだろう」と分析した。北朝鮮が金与正氏に「党中央（後継者）の役割まで任せ、統治権の強化に乗り出したということだ。金与正氏が今年3月以降、金正恩氏に代わって対南・対米談話を繰り返し発表したことも同じ脈絡と考えられる。自由民主研究院のユ・ドンヨル院長は「党中央が後継者を意味するのか判断するのはまだ早いが、北朝鮮の権力において金与正氏の地位が以前よりも高まったのは明らかだ」との見方を示した。

　しかし「党中央」という表現については「後継者ではなく、金正恩氏と労働党中央委員会を意味するもの」との指摘もある。

キム・ミョンソン記者

朝鮮日報／朝鮮日報日本語版 2020/06/12 15:00

Copyright (c) Chosunonline.com
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2020061280080