【韓国】22年前の強姦殺人事件が1審で無罪・免訴になった理由［09/17］ [Ttongsulian★]

Ttongsulian ★

2021.09.17 13:10:00
https://newsis.com/view/?id=NISX20210917_0001587941

法院が22年前にゴルフ場で女性を性暴行して殺害した疑いで裁判に掛けられた男性の殺人容疑を無罪と判断して、『強姦致死』容疑だけを適用した。しかし、これも公訴時効が過ぎており、処罰することはできないと結論した。

検察はこの男性に公訴時効が廃止された殺人罪を適用して死刑を求刑したが、法院は殺人の故意などを認めることはできないと考えた。

17日ソウル中央地方法院刑事合意29部(部長判事キム・チャンヒョン)は性暴力犯罪の処罰及び被害者保護等に関する法律違反(強姦等殺人)の疑いで起訴されたA氏に無罪を宣告した。

裁判部は「A氏が強姦申告をできなくする目的で被害者を殴ったということを超えて、殺害する故意を持っていたり、(殺害を)共謀をしたと断定することは難しい」と明らかにした。また、A氏に適用することができる特殊強姦、強姦致死に対しては公訴時効が成立したとして『免訴』決定を下した。この容疑でも処罰することはできないということだ。

A氏は1999年7月6日、ソウル江南所在のゴルフ練習場で被害者Bさんを性暴行して殺害した疑いを受けている。検察によれば、BさんはA氏と第3の人物であるC氏が運転する車を自分を迎えに来た車と勘違いして搭乗して、その後に降ろしてほしいと言った。しかし、A氏とC氏はそのまま車を運転して、ひと気のないゴルフ練習場に連れて行ってこのような犯行を犯したものと検察は見ている。

被害者が死亡して目撃者の供述も明らかではなく、長期未解決として残っていたこの事件は去る2016年12月、被害者から発見されたDNAと別件で収監中だったA氏のDNAが一致して再捜査が始まった。A氏は当時、他の強盗殺人容疑で無期懲役を宣告されて服役中だった。

一歩遅れて裁判が進行されて、この事件は最初から公訴時効が争点になった。A氏の殺人容疑が有罪と認められれば、公訴時効の適用を受けないが、故意が認められず『致死』容疑だけ適用されれば、公訴時効の満了で処罰が不可能だったからだ。傷害致死の公訴時効は10年だ。

これに検察はA氏の殺人容疑を立証するために総力を傾けた。去る1日に開かれた結審公判では「被害者は若い年齢で命を失って、長期間未解決事件として残っていた中で一歩遅れて科学捜査で被告人を法廷に立たせることができるようになった」として「被害者の魂を慰める厳しい処罰が不可避だ」と死刑を求刑した。

しかし、裁判部は検察が適用した殺人容疑に対して「犯罪の証明が無い場合に該当し、無罪を宣告する」と明らかにした。殺人容疑を立証する証拠が不足だと考えたのだ。

裁判部は「検察の公訴事実は(唯一の目撃者である)証人キム某氏の意見に相当依存しているが、キム氏の供述は多少曖昧なだけでなく、事件発生から20年が過ぎた後なので大部分の内容を記憶していない」として「事件直後のキム氏に対する供述調書は現在紛失されており、証拠として提出されていない状態」とした。

一方、被告人の主張に対しては「性関係の場所、性関係以降の状況に関する主要部分に対して具体的な内容を比較的一貫して供述している」と判断した。A氏は事件当時、自分はBさんを暴行していないと主張していた。Bさんとの性関係直後にC氏とBさんを駐車場に降ろした後、1人で車に搭乗して駐車場の外で待っていたというなどの供述もした。Bさんを死亡に至るほどに暴行した人物が誰なのかなどが曖昧になったわけだ。

裁判部は「刑事訴訟で犯罪事実に対する証明は検事が提示しなければならず、被告人の弁訴が不合理でウソのようだとしても被告人の不利にすることはできない」とした。