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都市を哲学する【都市哲学】

32 :考える名無しさん:2017/01/28(土) 18:21:20.79 0.net
>>31

1)デトロイトでは、都市再生の空間で「協働の起業スペース」「民間ディベロッパーの活躍」「都市農業の勃興」などの興味深い動きが広がっている。
いずれも自生的、自発的な取り組みである。しかし、政府の影は薄い。
貧困地区を撤去し、大規模都市再開発をした時代のアーバンリニューアル(都市更新)では、
連邦の補助金を得て都市政府が主導的な役割を果たしたが、
レーガン時代以降、連邦の都市政策は後退し、
税額控除制度(tax-credit)を活用する市場先導型の都市再開発が主流になったことなどが影響していると考えられる。
また、本来的にアメリカは「小さな政府」志向が強いことが、
都市再生の場面で働く「都市社会システム」が市場重視型になることにつながっている、と思われる。
2)それに対してトリノの都市再生では、州政府/都市政府、それにEUが重要な役割を発揮している。
政府が調整役を果たしながら水平的な協働/連携の「都市社会システム」が機能している。
半面、民間の自生的、自発的な動きは乏しい。
3)両都市に共通しているのは、大学、文化機関などが都市再生の舞台で活躍していることである。
特に、民間財団が、伝統的な活動領域(慈善活動)を超えて、スモールビジネスの育成や革新的な技術開発、
コミュニティ支援で中心的な活動をしている。

2都市の比較調査は、他の産業都市の縮小を考える際にも有益であり、貴重な知見を与えてくれた、と考えています。

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