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少しは歌謡曲の話でも【5時から男のララバイ】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 06:59:28.04 ID:+oDyzhT4.net
歌謡曲なんて何で聴いても同じだろ!
そう思ってるアナタ。
ヌンチャクひとつで男を磨け。

前スレ:
少しは歌謡曲の話でも【四畳半・ナイトクラブ】
ttps://lavender.5ch.net/test/read.cgi/pav/1490268634/
少しは歌謡曲の話でも【御三家・三人娘】
ttp://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1478948029/
少しは歌謡曲の話でも(プレイバックPart2)
ttp://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1472355982/
少しは歌謡曲の話でも
ttp://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1465126238

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 09:35:04.87 ID:+oDyzhT4.net
1970年代の男子に必要だったのは、ヌンチャク、スプーン、UFO。
これにノストラダムスとチャールズ・ブロンソンが加われば最強だった。

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 10:01:41.83 ID:+oDyzhT4.net
1970年代にステレオコンポは合体ロボを思わせるメカニックデザインになった。
結局、アイドルしか聴かないのに、恰好だけは男の子っぽい。
ステレオを秘密基地となぞらえれば分かりやすいかも。

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 17:23:38.49 ID:+oDyzhT4.net
オーディオに女性的なデザインがあるのか?
欧米では家具の実権を奥さんが握っていることがあり
家具調デザインも手の込んだものがあった。
ttp://www.lansingheritage.org/images/altec/catalogs/1971-home/page14.jpg
スペースエイジともなれば、オーディオの機能性をも超えようとしてた。
ttp://quwa.fc2web.com/1L-1.jpg
おそらく、ステレオのデザイン性に最も気を使っているのはB&Oである。

ただこの手のデザイン・オーディオは
ファッションモデルは似合っても、アイドルには似合わない。
どうしてだろうか?

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 17:46:04.50 ID:+oDyzhT4.net
日本のオーディオ公告のアイドル路線で最も成功したのは
サンヨー「おしゃれなテレコ」である。
ウォークマンほどの社会現象ではなかったかもしれないが
カワイイと実用性が一体化したという意味では稀有の存在だ。

ウォークマンの時代は、服装の自由度もあってイヤホンが主流だったが
これはデザインを押し隠すことで事なきを得ている点で減点。
逆にヘッドホン萌えというのもあって、意外にイカツイのでもOK。
丸顔の多い日本人でも、コアラのように収まる利点がある。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 17:59:45.82 ID:+oDyzhT4.net
デザイン・オーディオにアイドルが似合わないのは
庶民性を排除した、高飛車な感じがして、鼻持ちならないから。
カワイイを通り越して、お高くとまったお嬢様のように見えるからだ。

それだけ、高級オーディオには高所得のステイタスのような
オーラというか威圧感がある。それがアイドルに似合わない。
お金や名誉では買えない「若さ」「カワイらしさ」へのシンパシーが
オーディオマニアには足らない。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 18:30:09.42 ID:+oDyzhT4.net
少し時代は遡るが、イギリス製のトランジスターラジオで
ロバーツ R250というのがある。
ttp://kent-uk.com/jp/wp-content/uploads/2015/03/RR-r250.jpg
Swinging Radioという名称のとおり、持ち歩き可能な電池駆動で
ハンドバックのような革装を施したのがミソだ。

あとDansette社のレコードプレーヤーも結構おしゃれで
1960年代に人気のあったものだ。
ttp://www.modculture.co.uk/wp-content/uploads/2012/09/dansette_conquest.jpg
壁紙を使った赤、水色とビビッドな色合いがポップな雰囲気で
見ているだけで楽しい気分になる。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 18:59:27.42 ID:+oDyzhT4.net
じゃあ自分はどうか? というと
現状でモックアップの製作は、ほぼ完了したものの
デザイン的にはまだまだ。
ttp://quwa.fc2web.com/monoralsystem20.jpg

スピーカーだけのアレンジを考えてみるとこんな感じかな。
ttp://quwa.fc2web.com/Jensen14.jpg
ttp://quwa.fc2web.com/Jensen13.jpg

性能は、ステップ応答まで鋭いカミソリのような感じで
逆に高域を落とさないとバランスが取れない。
ドラムはスタスタ決まり、ボーカルのイントネーションは正確。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-2068.png
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-2228.png
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-2296.png

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/04(金) 20:07:50.48 ID:+oDyzhT4.net
一般にインパルス応答の鋭いスピーカーは
ツイーターのインパルスだけが先行してウーハーは遅れる。
このため高域だけがささくれだって神経質に響く。
なので歌謡曲の場合は、穏やかなほうが扱いやすい。これが常識だ。

ところが1940年代のエクステンドレンジは
ジャズ・ビックバンドとガチンコ勝負でボーカルやギターを拡声してたため
出音が遅れると生楽器に埋もれてしまうので
たとえコーンスピーカーでもスピードが命だった。

Jensen C12Rのステップ応答は以下のようになる。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-19223.png
これを3.5kHzで切ってもほとんど鈍らない。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-2705.png
対して組み合わせたリボンツイーターのステップ応答は以下のとおり。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-2816.png
両者の立ち上がりのピークはほとんど差がない。
むしろ、Jensenがリボンツイーターの出音を覆っている。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-2296.png

つまり、広帯域で出音がピタッと合って出てくるので
ボーカルで高域だけがささくれることはない。
マイクの生音と同じような正確なイントネーションが再現される。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/05(土) 16:26:19.45 ID:21y+Shqc.net
一方で、Fountek NeoCD2.0は音調が寒色系なので
歌謡曲に優しさを求めるときには物腰の柔らかいほうが好まれる。
このときにはフォステクス FT28Dがおすすめで
おそらく相性の悪いユニットはないだろう。
ttp://quwa.fc2web.com/monoralsystem19.jpg
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-4435.png

インパルス、ステップ応答は共にリボンツイーターよりシャープなところがあって
それでいて耳ざわりなところがないのは、振動板がリバウンドを緩衝するからだろう。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-4611.png
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-4683.png

タイムコヒレントの優秀性は、チャンデバ、マルチアンプといのも
大いに寄与しているかもしれない。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/05(土) 20:46:06.80 ID:21y+Shqc.net
タイムコヒレントが優れていると、歌謡曲にとって何が得かというと
人間の声の複雑な要素が、ひとつの出来事として整合性が保たれることだ。

胸声(100〜200Hz)実声(200〜1200Hz)喉声(800〜2500Hz)子音(3〜6kHz)
色々な音程の共振を使って発されるが
これを別々の意味合いで認識する人はいない。
例えば胸声はバス、喉声はソプラノ、子音はさらに別の人、という分担はできない。

ところがオーディオの世界では、この要因をマルチウェイで別々に扱うときがある。
一人の声を要素で分解して、子音が声に先行し、胸声は長く尾を引く
というようなことが、タイミングの違いとして不整合を起こす。
特に胸声と子音に挟まれた喉音の領域は、タイミングが遅れるとマスキングされて
歌謡曲で一番重要なニュアンスが埋もれやすくなる。
歪を減らして分解能を挙げても、タイミングが悪いと埋もれる。

多くの2wayは重たいウーハーの反応で遅れ
3wayではこの領域が逆相で繋げたものも多い。
普通のラジカセのロクハンのほうが、ボーカルが明瞭なのは
喉音のタイムコヒレントの辻褄が合っていることからだ。

12 :440UA8:2018/05/05(土) 23:01:04.85 ID:w0xjAtQJ.net
ラジオ日本速くfm化しなよ、

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/05(土) 23:02:52.23 ID:xd79Jw+M.net
>>12
ラジコじゃ聴けんの?

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/05(土) 23:27:34.25 ID:w0xjAtQJ.net
>>13
ハイファイチューナーで聞きたいんだよ。

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/06(日) 08:50:40.32 ID:RaClzBFV.net
ある意味、放送インフラって凄いコスト掛かってるよね。

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/06(日) 18:37:41.78 ID:CpSV+2Tc.net
歌謡曲ファンならこの番組がおすすめかもしれない

BS朝日5/6 (日) 21:00 〜 22:54
お宝レコード発掘の旅 あなたの思い出の曲かけさせてください 3

伊代ちゃん命!現役親衛隊長の(秘)アイドル応援グッズ
▽元タカラジェンヌの輝く星座▽42年前に別れた彼との思い出の内藤やす子
▽仲良し姉妹の失神GSレコード▽新婚旅行のカリフォルニアで聞いたご当地ソング
▽3000枚収集マニア

【MC】野口五郎、犬山紙子

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/06(日) 20:59:42.33 ID:RaClzBFV.net
う〜ん、3000枚は微妙だ。
1000枚超えた時点で麻痺するが、10000枚で反省しだす。

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/06(日) 21:13:16.71 ID:CpSV+2Tc.net
人のレコードコレクション見るの面白いな。
マニアじゃない普通のおばさんなのがいい。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/07(月) 07:30:39.71 ID:Z/yIhgi3.net
BS見れない俺にももう少し内容を教えてくれ。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/07(月) 22:07:04.22 ID:yue7dQSM.net
>>19
一般の人にレコード持ってますかと聞いて、
持ってる人の家に押しかけてレコードを聴く番組。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/08(火) 06:29:35.65 ID:Dsk36vyz.net
>>20
いくつか質問させてください。

親衛隊長はもはや一般人でないような気もするが
応援グッズの自作もやっているのだろうか?

元タカラジェンヌはオーディオ的にこだわりがありそうだが
紹介があったかどうか。

失神姉妹は可愛らしい人だったか。

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/08(火) 20:27:40.20 ID:p5c4GFVA.net
>>21
この写真を見るといいでしょう

http://www.bs-asahi.co.jp/record_trip/

左上 応援グッズは特注と言ってた
右上 姉妹。レコードを聞いて泣いてたのはかわいかったね。
タカラジェンヌの写真はないけど、別にタカラジェンヌだからってオーディオにこだわりがあるなんてことはないでしょ。
そもそも番組のコンセプトは「思い出」が主軸でオーディオではないからw

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/09(水) 05:33:13.34 ID:UlyIXWBJ.net
>>22
ありがと。たしかに普通のおばさんの雰囲気だね。
しかし自分もそうだけど、老眼で針を落とすのは難しいな。
あと3000枚マニアの旦那さんの呆れ顔がカワイイ。
野口五郎以外に研ナオコとか別動隊で出るとオモロイかも。

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/12(土) 07:09:54.38 ID:ksXuZp3g.net
>>12-14
https://www.youtube.com/watch?v=G3DxhtPcB8Q
[新日本放送]夜の名曲 ED 〜 放送終了 1956年3月17日
https://www.youtube.com/watch?v=Cl8ODRhqqSw
[朝日放送]夢のディスク ED 〜 美しく正しい音のために 〜 放送終了 1957年3月20日
https://www.youtube.com/watch?v=Ayu4pd5XEFA
NHKニュース 1955年12月3日

NHKは大阪第一放送(JOBK)での受信
人の声だけを聴いていると、恐ろしく「ハイファイ」な音がする・・・
この音でクラシックから歌謡曲まで、音楽番組を楽しんでた人も多かったのかな

プリアンプからテープデッキまで自作、広帯域AMチューナーを使わないと、こういう音じゃ録れない
録音した人は高度のアマチュアか、ラジオ雑誌の編集者か何かだったんだろうか

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/13(日) 08:54:46.59 ID:OfjELEbA.net
>>22
何これ、面白そう
転載しようそうしよう

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/13(日) 09:04:23.12 ID:OfjELEbA.net
歌謡曲の歌詞なんかまともに聴いたことないけど、最近ジャンクのレコードが
歌謡曲だのそんなのが多いので買って聴いてみると、今まで気づかなかった事に気づいて
驚かされる、、、確かに面白い
歌謡曲の作詞はいかにもプロの作品、仕事って感じ。深読みできるように作ってたんだな
これに対してフォークソングは本当に身につまされる、身近から出てくる言葉だな、と
しかも貧乏だ。こんな貧乏が普通だったんだよw
確かそんな貧乏臭さに嫌気がさして出て来たのがニューミュージックだっけ?

それが今や金に困ったことなど無さそうな二世三世のボンボンがラップだっけ?
そんなのに夢中になったり金出してる貧乏人の二世三世なんかいい面の皮だよな
もしかして貧乏人などもうこの世にはいないのかもしれないw

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/13(日) 16:22:58.65 ID:B7+XvCgW.net
今の貧困は、相対的な貧困と呼ばれてるね。
人並の生活レベルが上がっているのでエンゲル係数が下がる人々。
子供部屋にゲームソフトが積んであっても貧困。
無ければ友達と共通の会話もなくなるので食料と一緒に重要。
逆に生活保護でエアコンが禁止されて熱中症というのもあった。
貧困をカッコ悪いとしか思わない社会の視線が悪循環を生んでる。

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/13(日) 19:16:16.37 ID:3BFoOofy.net
身につまされるような貧乏はフォークよりも戦後の歌謡曲だね。
フォークソングは景気がいい時代の「戦争を知らない子供たち」の歌だし、
アメリカから入ってきたプロテスト・ソングの影響を受けたインテリが歌ってる印象があるな。
ニューミュージックは貧乏臭さに嫌気が差したと言うより、
説教臭さとか社会的なメッセージがなきゃ歌じゃないみたいな風潮に嫌気がさして出てきた気がするね。

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/13(日) 19:26:50.57 ID:YkyWJCx2.net
高田渡を聴きたまえ

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/14(月) 06:03:48.83 ID:nfGsJ0NM.net
>>26-28
中村八大、宮川泰、前田憲男、三保敬太郎、山屋清、平岡精二

1950年代にジャズミュージシャンとして名を揚げて、
その後歌謡曲の作曲家・編曲家として有名になった人々
(今でも現役なのは前田憲男さんだけになってしまった)

この人々が作曲や編曲で携わった曲も、貧しさ、って印象があまりないね
同時期の日本の一流ジャズバンドもそんな感じ(当人はその日暮らし、って場合もあっただろうけど)
よい状態の音源で聴くと尚更思う
ニューミュージック、シティポップの源流もこの時代の人々にある気がしてる

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/14(月) 07:51:37.77 ID:OzOJ+Wwm.net
あがた森魚をなめるように聞き給え

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/14(月) 08:22:30.59 ID:jyT+Bd5a.net
言われてみれば、貧乏と貧困はまた別だな
フォークは貧乏だが困ってない、だから曲も明るいよな
高度成長期のおかげだろう
貧困は演歌に受け継がれたんじゃないの?

今は貧乏じゃないのに希望だけがないとかふざけたこと抜かして不貞腐れてる
つい最近も高須クリニックが正論言って叩かれてるw

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/18(金) 18:46:21.65 ID:lAzXZuP1.net
YMCAのバックコーラスはファンの人たちで担当した。。。
ええ話やな。

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/19(土) 16:12:03.74 ID:RZQ6bEL6.net
ヒデキは歌い方でなにげにグレイやラルクを始め日本のロック、ポップスに影響を与え
今ビデオを見ると、振り付けもリズム感があってキレがいい
けっこう偉大な人だったんジャマイカ?
まあダンスはヒロミGo!もスゴイけどね

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/22(火) 05:00:29.48 ID:WrBLnBjd.net
今はグループアイドルかアニソンばかりで一般的ヒットは無いよね

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/22(火) 18:45:13.98 ID:hImSOqTk.net
カスラックの努力の賜物
そりゃ聴きもしないものヒットする訳がない

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/13(水) 17:50:47.53 ID:yRu83gsa.net
歌は世につれ世は歌につれ、、、名言、名文句だ
フォークやニューミュージックは今聴くと能天気とも言える歌詞で
今の若い人にはどう聞こえるんだろう、と興味が湧く
そして今の若い人が共感する歌や曲にも興味が湧くけど
今現在なのに、なんか思い浮かばない

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/07/26(木) 18:52:32.07 ID:g8iTpPjM.net
あなたはどっち派?

あなたにもチェルシーあげたい

う〜んマンダム

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/09/04(火) 20:24:53.27 ID:BWFVR8m8.net
うたコンで柏木由紀が歌ってたんだが・・・
驚愕だ!
誰よりもピッチが正確!!

今までAKB関係者には何の期待もしてなかったけど、柏木のことは見直したわ

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/09/05(水) 11:24:01.34 ID:KtNI2NNL.net
鼻にんにく親衛隊?

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/09/15(土) 08:29:15.13 ID:7FQYt39Q.net
岡村孝子アンダンティーノ、ジャンクLPで買ってきたので聴く
なんていうか才能の枯渇? インスピレーションもへったくれもない歌詞の酷さが
一小節も聞いたかどうかのうちから耳につく
まあこんなことどシロウトに指摘されなくたって本人たちがよくわかってんだろう
なんか薬に手を出す芸能人を責められない気がちょっとだけした

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/09/16(日) 17:08:20.85 ID:kbVQstvr.net
ジュリー〜〜ッッッ!!!

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/10/05(金) 19:03:28.98 ID:OPbcgN0o.net
今回のジャンクLPはだいたいハズレだな
まずは富田靖子、思春期・前期
一人おニャン子、一人AKBという感じ
さびしんぼうとあるが時かけみたいな、、、
制作の工夫と苦労がしのばれる

GODIEGO
ゴダイゴの平均値以下か、なんかなんか

西島三重子 風車
演歌系?内容的にはマシなんだろうが凡庸

イルカ 植物誌
ニューミュージック系の割には音も良くないし内容もパッとしない
イルカってニューミュージックでいいんだよね?

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/22(木) 21:37:10.33 ID:OxAGL4M4.net
美空ひばりの「日本情緒を唄う」LPをSPUで聴いたが実に素晴らしい!

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/22(木) 21:39:46.75 ID:OxAGL4M4.net
クラシックやジャズばかり聴いてきたが、ここんとこ歌謡曲LPに興味深々。

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 07:09:27.17 ID:dtFfJqjl.net
1970年代の歌謡曲の録音は機材もちゃんとしているので
三流アイドルでも結構なクオリティで聴けます。
逆にニューミュージックの旗手たちがバックに控えていた
という別の聞き方も可能なほど。

ましてや女王ともなれば最高のクオリティ。
この録音の少し前の年代には、美空ひばりの録音で
アルテックのA2を使ったレコードコンサートが開かれるほどでした。

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 10:06:59.95 ID:dtFfJqjl.net
ごめん。大きさ半分のA4だった。

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 10:54:23.01 ID:dtFfJqjl.net
あとこの頃の日本コロムビアのモニタースピーカーは
タンノイのレクタンギュラー・ヨーク。
マルチトラックが急激に膨張するなかで
シンプルで誇張のないサウンドが好まれたのだと思う。

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 17:47:56.87 ID:DNpuxbL1.net
へー、ラジオプレイを前提にしているので
ダイナミックレンジが10デシベルしかないレコードが「結構なクオリティ」なんだ

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 18:45:05.65 ID:dtFfJqjl.net
それは不幸な聴き方だ。
平面的にしか鳴らないなら捨てたほうがいいよ。
そのオーディオ。

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 18:55:49.64 ID:DNpuxbL1.net
>>50
へー、ダイナミックレンジが狭いと「平面的」な音になるんだw
ずいぶんと奇特なオーディオをお持ちで

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 19:23:42.15 ID:dtFfJqjl.net
ああ〜真逆だよ。
表向き10dBでも、躍動感のある再生は可能。
入ってる音がピアニッシモということはないからね。
個々の音の分解能というより
生演奏にあるゆらぎの再生ができるかが重要だよ。
1970年代の歌謡曲の音が潰れて聞こえるのは
オーディオ機器としてどこかおかしいんだよ。

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 19:36:48.60 ID:dtFfJqjl.net
あえていうと200〜1500Hzくらいの帯域の分解能かな。
普通に言う中域よりも1オクターブ低い領域も含む
母音のニュアンスが埋もれない腰の強さがないとね。
その意味では、ラジカセのフルレンジは低域が被らないので
この帯域の明瞭さが確保されてる。

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 19:51:36.42 ID:kYp7+SyL.net
意外と良かった稲垣潤一

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 19:54:24.59 ID:DNpuxbL1.net
>>52
>表向き10dBでも、躍動感のある再生は可能。
>入ってる音がピアニッシモということはないからね。
>個々の音の分解能というより
>生演奏にあるゆらぎの再生ができるかが重要だよ。

そういうポエムはいいから、なんで10dbなのか
技術的に説明できるかね?

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/23(金) 20:24:00.06 ID:dtFfJqjl.net
>なんで10dbなのか 技術的に説明できるかね?
電波障害を含む雑音成分との戦い

ただラジオで聴く歌謡曲と
レコードやCDで聴くものを一緒クタにすると
その見解だけで再生方法を見誤って損をするよ。

>そういうポエムはいいから
理屈は結構。歌謡曲を楽しめないなら、とっとと史ね。

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 08:05:44.35 ID:UY9Q1yyh.net
歌謡曲の生命線であるボーカル域の再生は
昔からあるラジオ用スピーカーが得意とするところ。
それらは精々3Wも入れれば歪みが増大し
重低域も出なければ、中高域の分割振動も多い。
しかし1960年代までのポップスは全て
AMラジオ用に特化したデフォルメがされていた。

一方で、こうしたプアな規格のもとで製作された音楽も
1950年代に設計されたシアター用、PA用の機器で鳴らすと
水を得た魚のように生き生きと再生される。
ボーカルに潤いがあるのは当たり前として
ドラムの躍動感、エレキの艶やかさなど
今の奥行き感と称して遠鳴りしている印象とは全く違う。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 08:18:28.13 ID:UY9Q1yyh.net
逆に境界線にあるのが1970年代で
初期ステレオのいびつなミックスに悩まされたあとは
マルチトラックになるに従い各楽器の線が細くなり
周波数レンジも伸びてないと、音に潤いが出ない。
レーベル毎のサウンドの癖も意外に大きく
シングルとアルバムでもステレオ感が異なったりする。

オーディオ機器自体の技術体系も大きく変わり
前半は真空管からトランジスターへ
後半はテープからデジタルへの移行という深い溝があり
時代なりのビンテージというマッチングが難しい。
多くの人は1980年代の機器から見下す形で
録音の寸評をしているのではないかと思う。

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 09:01:00.39 ID:UY9Q1yyh.net
一方でスタジオで使われる機器はベーシックな内容が多く
アルテック、タンノイ、JBL、ダイヤトーンなど2wayスピーカーを
モニタースピーカーとして使っていた。

これと並行して、ラジオ音声用のモニターとして
オーラトーンが模擬的に使われており
1980〜90年代に主流になるヤマハのテンモニは
オーラトーンよりワイドレンジにした代替品として生まれた。

これと対峙するように、国産オーディオのバラエティに富んだ
素材&技術競争が存在する。
個人的にはビンテージというより、フェイクだと思っている。

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 18:38:20.45 ID:UY9Q1yyh.net
三菱 P610Aについては、現状ではちゃんと鳴る個体が手に入りにくく
今さら話題にするのはおこがましいように思う。
かつてはロクハンの代名詞となり、NHK局用モニターとして
低域と高域のバランスのお手本のように思われていた。

ただ注意しなければならないのは、2kHz以上の指向性が狭く
おそらくはステレオ用にチャンネルセパレーションを高めた結果だと思われる。
開発が1950年代末ということもあり、モノラル時代のモニターと思われがちだが
当時としては最新の技術が盛り込まれており、そのぶん息も長かった。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 19:16:10.77 ID:UY9Q1yyh.net
そういえば2025年の大阪万博の開催が決定して
1970年という時代のターニングポイントについて
改めて語りだす機会が増えそうな気がする。

歌謡曲についていうと、ビートルズ解散〜GS停滞
かわってフォークブームと学生運動などが影響しながら
南沙織以降のアイドル歌手の出現にはまだいたらないという感じ。
演歌では藤圭子、森進一、青江三奈、渚ゆう子という布陣。
もっとも売れたのは「黒猫のタンゴ」。

高級オーディオはまだ真空管が主流の時代。
ラジカセの出現で家電では一気にトランジスターが主流に。
FMステレオ放送などインフラ方面の文化的影響のほうが大きそうだ。

1970年という時間をきっちり区切ると
その後の歌謡曲の展開と必ずしも一致していない。
すごく流動的に物事が動いていったような気がする。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 20:11:46.10 ID:UY9Q1yyh.net
例えば、エレクトリがアルテックの取り扱いを始めたのが1969年。
JBLにはまだスタジオモニターがなく、サンスイの販売も家庭用Lシリーズ。
タンノイは1967年にゴールドに代わって数年経っているが
クラシックを中心に聴くマニア向けとして定着。
日本ではFM放送も含め三菱 2S-305が中核にあったと考えていいだろう。

一方で、一般の人が聞いていたステレオのほとんどが
オールコーンの2〜4wayだったりしたが
タンノイのIIILz、JBL LE-8Tのほうが評価が高かった。
長岡鉄男氏は、この時期の国産マルチウェイについて
アナウンサーの声を聞けば、不自然な胸声で
テレビ用スピーカーのほうがずっと自然だと一蹴した。

それでも海外向けのチューナー&アンプ一体型のレシーバーが
物凄く好調で、それに付属するスピーカーもセットで売れた。
ステレオが中流家庭のリンビングに君臨するのもこの時期だ。

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 20:28:52.86 ID:UY9Q1yyh.net
オーディオの名機で、サン・トリ・パイが定番で
サンスイのアンプ、トリオのチューナー、パイオニアのスピーカー
これで基本形が出来上がると言われていた。
アンサンブル型からセパレート型に移行するときに
どれを選んでよいやら迷ったらコレ、という意味で定番だった。

今だとラックスマンのアンプ、JBLかタンノイのスピーカー
デノンのカートリッジがあれば、定番の組合せになると思ってる。
国産のスピーカーは高域が神経質で、録音の相性を選ぶと思うし
JBLもタンノイも日本が育てたといって過言ではない。
JBLの家庭用高級オーデイオなど本国では売ってないんだから。

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 20:43:52.29 ID:UY9Q1yyh.net
ただ1970年代の歌謡曲についていうと
その多様性というか、バラエティの広さそのものが魅力ともいえる。
一概にアナログ的とか、セピア色で染めて良いものでもない。

アナログ的=柔らかい音ではなく、もっと色艶のあるもので
純金の鈍い反射、ビロードの黒光りのような、しなやかな艶。

この飴色の甘い色艶を出すのに
今のデジタル技術では本当に苦労する。

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/24(土) 20:48:21.54 ID:KhUhQQuu.net
JBLはREVELブランドで家庭用高級スピーカー作ってるよ
しかしスネルはどーした?
ダボリドアレイはドツボでアレ〜ってか?

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 07:08:23.08 ID:lPvgpE4j.net
マークレビンソンとの共同ブランドというところまでは理解した。
しかしREVELは。。。もはやJBLではない。
今どきのエンジニアが造った、ただの抜け殻だ。

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 07:34:35.31 ID:lPvgpE4j.net
1970年代に50年代のモダンジャズの録音が再評価されたのは
JBLの新しいモニターシリーズのお陰だった。
同じ頃にアブソリュートサウンド(厳密な音響再生)という概念が生まれ
フラットな特性、生々しい音が有り難がられるようになり
現在のオーディオ理論の多くはその延長上にある。

これとは逆に、歌謡曲のサウンドはショービズ特有のデフォルメが多く
それは単純に電子楽器を使ってるとか、そういう類のものでもない。
聴く人の常識や期待を超えるような世界を奏でているように思う。
それを厳密に再生する。。。このこと自体がパラドックスなのだ。

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 07:56:45.31 ID:lPvgpE4j.net
1950年代のモダンジャズの録音でよく言われるのは
ヴァン・ゲルダーを代表とする近接マイクによって
楽器のディディールを極限までテープに収めることで
通常のコンサートでは聞けないリアリティを再現できるからだ。

一方で、1970年代のJBLは、日本でのスタジオモニターより
ロック会場での巨大PAのほうにステータスがあった。
D130のように化石のような設計が重宝したのは
エネルギー変換率の高さと、そこから生まれる音の勢いの良さであり
直接マイクから拾った生音の再現性に優れていたからだ。

実際に家庭で使うD130は、中高域とのバランスが御しがたく
それよりさらに個性の強い075ツイーターでないとしっくりこない。
ただこれをアブソリュートとするよりは、強烈なデフォルメというべきだし
ロックのステージで重宝されたのも頷ける。

日本でスタジオモニターとして導入の多かったのは4320〜4330のほうで
英アビーロードでいち早く採用されたのを皮切りに増えていった。
それまでアルテック 604シリーズの独占状態だったのだから
1960年代と1970年代の録音の質感の違いを理解する手助けとなる。
これに真空管アンプ、DCアンプの違いを加えるとより鮮明になる。

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 08:18:48.34 ID:lPvgpE4j.net
アルテックからJBLへの移行とともにサウンドに立体感が生まれる一方で
日本の歌謡曲でのもうひとつの特徴は、母音のニュアンスを繊細に収めることだろう。
おおよそ200〜1200Hzに集中する母音のフォルマントは
欧米での子音2.5〜6kHzのニュアンスに比べるとずっと低く
2wayだとウーハーの帯域に集中する。

RCAの77型リボンマイクは、製造時期が1950年代に集中していて
1970年代には既にオフコンだったのだが、中域での立ち上がりが繊細で
録音スタジオで長らく重宝されていた。

難しいのは、ウーハー帯域に集中する母音のニュアンスを
立体的なサウンドステージに自然に収めることで
声だけ張り付けたようになったり、逆に奥に引っ込んだり
録音の新旧の違いが一番現れやすい。

1970年代以降では、100Hz以下の重低音をいかにフラットに再生するか
という目標が先走ってしまい、中域のレスポンスが疎かになりがちだ。
ヘタに広帯域のスピーカーよりも、シンプルなフルレンジのほうが
ボーカルの再生に優れるという意見は今でも根強い。

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 08:32:23.31 ID:lPvgpE4j.net
歌謡曲とジャズ・ボーカルの録音の違いを説明するのは
聴いているほど簡単ではないかもしれない。

どっちもクルーンを基礎にした近接マイクだし
あえていえばジャズ・ボーカルがリミッターぎりぎりを狙って
音の飽和感がたっぷりしているのに対し
歌謡曲がピークだけ落としてmpを中心に語り掛けることだろうか。

よく日本人の歌手は声量がないと言われるが
それを逆手にとって、すぐ隣でおしゃべりしているような
自然な語り口を大切にしているように思う。
実際にはクルーン唱法の持ち味はこっちにあるのだ。
戦前のビング・クロスビー、ペギー・リーなどを聴くと
そのお手本がいかに大切にされているか分かる。

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 08:57:21.00 ID:lPvgpE4j.net
演歌でブルースという用語が大切にされているが
いわゆるシカゴ・ブルース、デルタ・ブルースのような
弾き語りを中心にした黒人ブルースとは大きく違う。
戦前のジャズバンドをバックにした歌唱がそのまま使われた。

とはいえ両者に共通するのは
黒人が抱えた言語的な感情表現の違和感だろうと思う。
ラッパ吹き込み時代のラグバンドの録音を聴くと
ドモリと同じような感じで、それをやや滑稽にデフォルメしている。
つまり言いたいことが伝わらないもどかしさを
感情的な言い回しで何とか伝えようという
衝動的な嗚咽のようなものである。

普通に話せば何てことないことでも
演歌で歌うと心のこもった感じに聞こえる。
実際には、こんなことを大っぴらに話すことは
恥ずかしくてとてもできない。
だからブルースと呼んでおこう。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 09:11:30.75 ID:lPvgpE4j.net
よく演歌を日本の心と呼ぶが
半分以上はゆがんだ恋愛感情を歌っていると思っていて
今どきの不倫報道の過熱ぶりと似てなくもない。
オーディオ的に評価するのは難しい問題だが
ちゃんと機構として説明できるとスゴイことだとも思う。

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 11:18:13.02 ID:VyrDv0wp.net
演歌のブルースは夜のイメージというだけで、音楽ジャンルのブルースじゃあないYo〜
ブルースの女王淡谷先生も、さすがりゅうせき流れ石、南流石は振付師の音楽学校出なので
自分が歌っている歌はブルースコードを使ってないので本物のブルースではないただの歌謡曲だと言っていたお
日本語のブルースといえば憂歌団だけど、タイムボカンの主題歌も何気にブルース
♪ちゅんちゅん ちょわちょわっ ちゅんちゅん ちょわちょわっ
タ〜イム ノカ〜ン〜

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 11:23:03.18 ID:VyrDv0wp.net
おおっと!
× ノカ〜ン
○ ボカ〜ン

演歌なんぞ聞くコトはなかったが、住区センターのカラオケボランティアをやる様になった為
イヤでも聞く様になったが、演歌歌手はやっぱ上手いわ
そして作曲家も売れてる人はやっぱ上手
下手な作曲家の作る曲は、歌っていてなんかひっかかるんだよな

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 18:33:15.37 ID:lPvgpE4j.net
>>73>>71

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 19:00:25.19 ID:lPvgpE4j.net
>>74
そういえばマイクだけの生の歌声と
録音した後のものでは、こぶしの勢いが違うように感じるけど
どうだろう?

昔のテレビのビデオをYoutubeで聴いても
観客を前に歌ったスタジオライブだと
レンジこそ狭いけど、息遣いなどの気迫が違う。
録音スタジオは、リップノイズやブレスの管理が厳しいかな?

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 20:43:18.91 ID:sq+4/0JX.net
先週のカラオケバトルで、鈴木杏奈が思いっきりはじけていたな
うなり、がなりを多分に入れて、勝負に出ていた 予選100点、決勝は2位惜敗

優勝したデカ女は、中山秀和ごときに「前は、音程を外さないように、音を置きに来ていた」
なんて言われていたけど、確かに、少し大胆さが出てきたと感じた
実力者の宮本美希もそう 音程を取りに来たら右に出るものがいないほど正確だが、
それが見えてしまったらダメだろ、と思う あの城南海ですら、「カラオケ機械に合わせた
歌い方というのはある」となんかの番組で言っていた

音楽チャンプでごり押ししていた田舎娘が、2週間前だったか、うたコンに出ていたな
緊張しまくりで、よさが全然出ていなかった 所詮、カラオケ番組で、司会者や
審査員にいじってもらってナンボということだ

土曜日のミュージックフェアは森山良子(フォーク世代の生きた化石)、
平原綾香(J-POPに近い中堅)、新妻聖子(ミュージカルの準トップスター)、
サラ・オレイン(カラオケ番組で、Let It Goで、May.Jの連勝を止めた実力者)という
夢の競演 中でも70歳の森山の輝きが半端なかった 化石というより怪物だわ
げっ、長野県で震度2の地震があったとかでテロップが出やがった Jupiterの途中に
平原&新妻の競演もなかなか 

多少音程が外れてもいいから、スタジオのカメラに向かって歌うのではなく、
公開放送で観客を前にしたほうが、より生き生きとしてくるのだろうな

憧れの声を持つアーティスト
森山 ベット・ミドラー  平原 マイケル・ジャクソン 
新妻 セリーヌ・ディオン  オレイン ボーイソプラノ(ウィーン少年合唱団など)

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 20:43:36.86 ID:sq+4/0JX.net
54年前の放送開始から、塩野義製薬の一社提供か
森山良子は1967年から51年間で百数十回の最多出演記録保持者
音楽ジャンルの呼び方が時代によって変遷してきても変わらずに守り通してきたものがある
いつもならCMをスキップして録画を見るが、今日だけはCMを見てやるか
そんな気にさせられたほど、個人的にはうれしい回だった
ほお、来週はコブクロ20周年か 平原とJupiter競演のVTRも流れるらしい

上で名前を挙げたアーティストのCDはほぼ持っている
ウィーン少年合唱団も、何かの企画CDに入っていたような気がする
ベット・ミドラーは、森山がDJやっている番組で宣伝していて感化されて買った
平原のラジオ番組は毎週2本聞いているし、新妻やオレインは個人的に大好き

Billie Holidayの15枚のオリジナルアルバムを10枚のCDにまとめたボックスで、
1枚目は1946年のライブ音源 どこかの酒場か何かだと思われる その断り書き

Due to the fact that these are rare historical recordings the sound quality may not be
perfect, but the performances certainly are.
直訳 これらは歴史的な録音であるという事実のために音質は完ぺきではないかも
しれないが、パフォーマンスは確かに完璧だ
意訳 ちょっと古い録音だから音質は難ありかもだが、パフォーマンスは太鼓判押せるぜ

まさにその通り ジャズというジャンルがカビの生えたとろくさい爺向けの音楽という
イメージを根底から覆す、みずみずしくフレッシュで生き生きとした、まさに極上のライブ
ビリーが楽しそうに歌って、観客との掛け合いまで記録されている
第二次世界大戦終了直後、世界唯一の戦勝国アメリカ合衆国の姿が透けて見えた

音楽が時代を映す鏡なら、かつての夜のヒットスタジオも貴重な資料となる
今、そういう音楽番組が少なくなってしまって、残念
プロ野球中継は、プロ野球への興味が薄れた今、全試合完全生中継で見られるわけだがw

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/25(日) 21:15:59.75 ID:8yIYTKyK.net
>>76
CDをオーディオで聞くよりも、TVで素人のど自慢の生歌の方がずっとええんやでえ〜
営業車のバネットバンのショボイカーラジのAMで聞いた手数姫もえがったぜえ〜
どう考えてもローファイなんだが、何故だろう? 何故かしら?
オーディオ7不思議の一つやな

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/26(月) 19:27:43.45 ID:GHK3fpsh.net
1970年前後の演歌やムード歌謡を聴いてると
UREIのスタジオ機材がもってるアメリカンでファットな音が
聴いてて何とも心地よい。

高域も低域もそれほど伸びてないのだが
中域のハスキーな倍音成分が、人肌の温もりを感じさせる。
洋楽の最先端はNEVE卓を使っていたが
日本ではまだAMPEXのテープ録音機に付属していた
簡易なバランス調整のできるミキサープリが主流。
楽曲のアレンジはシンプルにせざるを得ないが
歌声をしっかり収めている。

国産のプリメインアンプでも
真空管からトランジスターに移行する最中で
音質の違いをできるだけ少なくするため
サンスイも結構ずぶとい音の出る機種がある。
JBLのLシリーズを鳴らすため少しほの暗いサウンドだ。

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/27(火) 06:06:06.73 ID:M0E7pMlK.net
ほの暗い、ヤニ臭いというと、マッキンのアンプが思い浮かぶが
1970年代初頭のサンスイのブラックフェイスのアンプには
ラックスの飴色の艶とは違う、落ち着いた色合いがある。

もっとも、ほとんどの人が知るサンスイは
DCアンプとなった後の、率直で力強い音だ。

米クラウン社が出したDCアンプは音の立ち上がりが鋭敏で
JBLの新しいスタジオモニターシリーズにあてがわれたが
家庭用ではマッキンのアンプのほうが好まれた。
DCアンプは、かつてのウィリアムソン回路のように
どのアンプも同じような音になった時期があったが
4〜5年もするとメーカー毎の個性も出てくるようになった。

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/27(火) 06:30:02.99 ID:M0E7pMlK.net
アンプで音色というと、スピーカーのそれに比べると微々たるものだが
表現力でいうと、システム全体の体質的なものを握っている。
喜怒哀楽は人間の全てに宿る感情だが
そのどれが優勢に立つかでキャラクラターが決まる。
スピーカーの音色が表面的なら、アンプの場合は動的な対比によって
表情の変化が判るような感じだ。

1970年代前半の歌謡曲を考える時
今のようにアグレッシブではなく、内相的で地味な印象を受ける。

よく録音が古いので、レンジが狭いという偏見も聞くが
真空管のリンギングやコーン紙の分割振動と共存していたことを
すっかり忘れて「原音再生」に興じているようにもみえる。

多くのラジオ用フルレンジは2〜3Wで、急激に歪みを増大させる。
このしきい値を考慮したうえで、内面の破綻が聴けるようになる。

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/27(火) 06:50:26.91 ID:M0E7pMlK.net
1970年代の歌謡曲のシルキーな雰囲気は
テープやトランス、カートリッジといった磁性体のもつ
ヒステリシス特性によって起こる
膨らみや溜めのようなものも起因している。

3極管のアンプが好きな人なら判ると思うが
出力トランスの性能で全く違う結果になる。
今の主流は磁気ヒステリシスを排除した
コアボリュームのたっぷりしたトランスだ。

ラジカセなど初期のトランジスター音響機器には
プッシュプル反転用のドライバートランスと出力トランスがあり
現在でも橋本電気で「サンスイトランス」として製造している。

試しにハイインピーダンスのものをライントランスに入れてみると
これがまた、なんとも懐かしい音が蘇ってきた。
自分の好みは、甘い倍音を出すST-17Aだが
より高域の伸びたST-78はFM放送のような感じでいい。
ttp://www.hashimoto-trans.co.jp/frame/sansuitr.html

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/27(火) 07:02:05.02 ID:M0E7pMlK.net
ラジカセ用のドライバートランスは
コアボリュームが極端に小さいため
出力が増えるとレンジが狭くなり
その分、倍音(歪み)が増える傾向がある。

これをライントランスとして使うコツは
通常よく使っているCDのすぐ後に付けるのではなく
プリとパワーの間に入れることで、破綻するポイントを調整できる。
実際に聴いている音量でブレークポイントを合わせることで
いい感じでくだけた雰囲気が生まれる。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/27(火) 07:13:47.42 ID:M0E7pMlK.net
こうしたライントランスの磁気飽和の効果を使った製品は、以下のようなものがある。
ttp://miyaji-parec.jugem.jp/?eid=1209
ただしサンスイトランスの800円前後と、どう比較していいか判らない。

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/27(火) 23:14:09.37 ID:2Rp7BnNx.net
UREIは使い易い8インチの820A?がハイハイ堂に出たのでよし買おうと思ったら、もう売れていたw
15インチ、時には15インチWのやつもたまに出るんだが、置く所がない
オレが心から欲しいコーナータイプではないクリップシュホーンも買う金はあっても置く場所が・・・
あゝ、広い部屋が欲しいものよのう・・・ じっと手を見る

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/28(水) 07:10:37.70 ID:ekVyDtzK.net
部屋が小さくても15インチというのは贅沢すぎる。
小出力でも鳴らしやすい12インチに落とすほうがいいかも。
ビンテージだとJBL L101、Altec 602、EV 12TRXが鳴らしやすい。

現役だと、LS5/9、JBL 4312、TANNOY EATONかな。
4312はアンプをラックスマンのA級にすると、しっとりしていい感じになる。
あとMusikelectronicの製品も腰が座っていて聞き易い。

あとは8インチのフルレンジで修行しなおすか。
個人的には、自分の耳を一度ブラッシュアップする意味で
1年ほど時間をかけてやると効果が大きいと思ってる。

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/28(水) 21:09:33.53 ID:ekVyDtzK.net
JBL 4312Eが製造中止になって、4312Gに代わる。
両者の違いは、ウーハーとスコーカーのクロスオーバーで
Eまではウーハーにはネットワークを通さずに
スコーカーを2〜5kHzに使うという、ギミックな構成だったが
Gは640Hzからスコーカーを使うようにしている。

これは70周年記念の4312SEで打ち出して好評だったためで
SEを聞く限りでは、より重心の低い低音がきっちり鳴る感じになる。

スコーカーとの640Hzというのが微妙な切り分けで
女声はクリアに、男声は深くえぐる感じを、意識して鳴らし分けている。
逆にアコギなどは、音色がアベコベに感じるなどの人工的なところもある。

ただ、Eでは女性ボーカルでツイーターのキラキラ感が耳についたところは
SEではスコーカーの中域のコクが深まっている分、自然に感じる。
個人的には、昔のコーンツイーターでのバランスが好きで
最もボーカルが自然だったように思ってる。

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/29(木) 07:11:58.47 ID:tUskSFHH.net
BBC LS5/9は、LS3/5aやLS5/8の影に隠れて目立たない存在だが
日本の家屋に収まりやすい大きさで、ボーカル域の芳醇さが得られる
ウェルバランスのスピーカーだと思う。

開発時の技術レポートを読むと
ウーハーの素特性は、500〜2,000Hzに山があり
しかも2次高調波歪みが低く抑えられている。
ttps://www.bbc.co.uk/rd/publications/rdreport_1983_10
実際にはディップフィルターを通してフラットに抑え込んでいるが
ボーカル域での過度特性そのものが良いということには変わりない。

こうした声の明瞭さを求める伝統は、BBCに昔からあり
LS5/8がクラシック向けなら、LS5/9はよりポップス向けとなる。
実際に開発目的として、シリアスな音楽とポップな音楽の両方を
満足する十分なレンジをもつように書いてある。

ボーカル域の明瞭さを支えるもうひとつの要因は
2.4kHz以上を受け持つツイーターの控えめな特性で
高域は16kHzで抑えてある。FM音楽番組のレンジである。
一方で、45度振っても10kHzまでほぼフラットであり
ステレオでのサービスエリアの広さはPA並で
スピーカー設置を微調整しなくても大らかに鳴る。

アナログ時代の末期に設計され、B&Wと入れ替わったと考えると
その時代性の微妙な立場と、その希少性が分かるだろう。

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/29(木) 21:15:41.39 ID:4IeUlxZN.net
LS5/9の新品は、日本ではグラハムでしか買えないみたいだな

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/11/30(金) 07:08:49.87 ID:Oq/aYIGS.net
同じクラスだと日本ではハーベスのCompact 7のほうが有名だったかも。
ウーハーの中域がダンプされているので、ボーカルは大人しい感じだが
何を聴いても破綻しないというのは、意外に得難い個性かもしれない。

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 07:58:54.49 ID:C7+pts6Y.net
1970年代のBBC系列のスピーカーは
ネットワークの補正が重たく、能率が悪いということで
当時からアンプ喰いの傾向があったが
基本的にはトランジスター時代の設計である。

だが1980年代のセレッションSL-6の登場以降に
アンプの電力供給能力も鍛えられて
けして鳴りにくいスピーカーとはなくなった。

日本ではQUAD、NAIMのように英国製のうちでも
比較的マットな音色のアンプが選ばれる傾向がある。
1980年代初頭の純正の組合せであり
中低域の太さを維持したうえで
むしろ高域のしゃくりあげを抑える方向だろう。

一方で、独特の中高域の艶やかさを引き出すとなると
EARやラックスマンのように上品な艶をもつアンプを
充てるという趣向が好ましいように思う。

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 08:58:05.92 ID:C7+pts6Y.net
独特な艶のある国産アンプとして、マランツとヤマハが挙げられる。

マランツはどちらかというと、B&W製スピーカーを基準に
低域のマッシブな電力供給と高域の伸びを狙ったものだが
ラックスマンのように中域のふくよかさはなく
もっとスッキリした感じに仕上がっている。
逆に、営業統合したデノンのアンプのほうに
マランツの艶やかさが少し乗り移っている感もある。

ヤマハのほうは、昔からヤマハ・ビューティと言われる
高域のスッと伸びた夏空のようなきらびやかなサウンドがあったが
最近のものは、中域に少し油の乗った大人びた雰囲気になっている。
ヤマハというと音楽振興会のポプコンの功績が大きく
1970年代のニューミュージックのサウンドを牽引していた。
今からこうした伝統を蘇らせるということはないと思うが
現在のNS-5000路線と並行して、ラインナップに加えてもいいと思ってる。

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 09:18:49.12 ID:C7+pts6Y.net
マランツやヤマハの方向性が歌謡曲と離れていくのは
時代性のことを考えると、致し方ないような気がする。
共に「今」という音楽シーンのなかで機器の開発をしているからだ。

一方で、これらは現在のアナログ・ブームを説明できない。
音楽の一体感というか、有機的なつながりが感じられる響きが
分解能や高精度という言葉では、説明しがたいからだと思う。

何気なくラジカセから流れていた、まとまりのある響きが
何となく頭に残っている、その意味が判らないままだ。

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 09:40:35.18 ID:hXiK0Az8.net
こんな音がソフトに入っていたんだ!
ミュージシャンは(メイン楽器の陰で)こんなコトもやっていたんだ!
ということが手に取る様に分かる、驚きの高分解能と共に
音楽の一体感、高揚感、熱気までをも同時に再現出来るのが、現代のハイエンドスピーカー
ビンテージの名スピーカーには、それはそれでそれらでしか聞こえない音の良さもあるんだが
現代のスピーカーには、かっての名機からでは絶対に聞こえてこない音が出るのもまた確か

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 09:46:57.05 ID:hXiK0Az8.net
しかし石川さゆりの「ちゃんと言わなきゃ愛さない」をハイエンドスピーカーで聞くと
本当にさゆりさんは歌が上手いねえ(´▽`*) と思うと共に
あゝ、さゆりちゃんもお歳を召されたねえヽ(´Д`)ノ
とも感じてしまう
これは歌謡曲を家で聞くにあたって、なんか違うんではないのか?

というコトで
青い人、なんとかして〜
はい! サブスピーカー
というのがファイナルアンサー

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 12:21:28.45 ID:C7+pts6Y.net
歌謡曲に向いている「現代のハイエンドスピーカー」というと
TAD -ME1、 Piega Coax 711あたりかな。
このクラスになると、確かに中域のクリアネスが卓抜で
音数が増えても、ボーカルが埋もれるなんて下衆なことはおこらない。

しかし、録音品質の悪い録音は、ひたすら聴くに堪えないので
マルチトラックの位相管理が適当な1970年代以前では
音の切り貼りがチグハグに聞こえて
お気に入りの録音なんて5%もなくなるのではないか?

ちなみに石川さゆりさんはタンノイを自宅で使っていて
2010年のステサン誌でインタビューに答えている。
ちなみに高級オーディオは、録音の隅々まで再生してくれて
感心はするのだが、歌い手としては、もっとチープな機器で聴いてる人でも
感動できるような歌を心掛けているとのこと。とても無難な答だ。

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/01(土) 16:13:10.45 ID:Wole+zjb.net
しろうとのど自慢は生放送なので
チープなTVのスピーカーで聞いてもええぞ(´▽`*)

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/02(日) 08:33:31.25 ID:FE3BHYfY.net
チープな特性のスピーカーということで
Jensen C6Vというギター用スピーカーで色々と聴き漁ってみた。
特性は100〜9,000Hzという蓄音機なみのものだ。
ttps://www.jensentone.com/vintage-ceramic/c6v
これをダイトーの簡易バスレフ箱につっこんでみた。

耳が慣れるまで10分くらいかかるけど
慣れてくると、昔のラジカセのパラレルワールドの登場。
実際に1972年のラジカセのスピーカーの特性は以下のとおり。
ttp://quwa.fc2web.com/RF-848-1972.jpg

聴いてみると昭和30年代から50年代までの歌謡曲を
おおむね並行的に聴き比べるには便利なアイテムだ。
喫茶店で流れた有線放送という雰囲気もあり。
冷めたアメリカン・コーヒーでもすするとでもしよう。

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/02(日) 08:45:22.74 ID:jjD1TF6c.net
                   ____
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           (___)|(___ )___|__ .|     えっ!?
           |<・>)=(<・> ̄|   |  ⌒).|
           |___// \___/  ノ   6) |       100ゲットですって?
           | |  / 〉\     |    |  |
           \ | んつ  〉   |     |  |   まぁ・・・
            |/  U       \   | /
            | (  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ) |     /
            \  ⌒\      ノ    /
              \________ /

                 柳沢先生

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/02(日) 11:08:40.74 ID:FE3BHYfY.net
Jensen C6Vのラジカセトーンと相性のよかったがGS。
過剰ともいえるキラキラ感が、ちょうどいい塩梅におさまる。
タイガースのコンピ赤盤など、声がまっすぐに伸びてくる。
あとはアイドル発掘に走ったNAVレコードのシングル集なども
初々しさが素直に伝わり胸がキュンとくる。

C6Vの前身のP6Vは、1947年頃から電蓄用ユニットとして
製造されてたのだが、現在のJensenブランドは1970年代の
リブなしストレートコーンの復刻版で、ギター小僧のスタイル。
とはいえ、このレンジ感はまさに、昭和のラジカセ・サウンド。
サンスイ・トランスと合わせると、倍音も効いて天井も高くなる。

これに似合うのは、キャラメルコーンと日東紅茶。
ttps://aderia.jp/item_aderia60/index.html

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/02(日) 13:26:17.69 ID:FE3BHYfY.net
1970年代の美術というと、トンと思い浮かばない。
マンガや映画で芸術的なものはいくらでも思い浮かぶのに。
歌謡曲も大衆文化という仮面をかぶった芸術かな。

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/03(月) 07:17:57.87 ID:lqIg27Qa.net
電蓄なみの周波数レンジをローファイとするのは勝手なんだが
1970年代初頭のラジカセの特性を考え合わせると
歌謡曲は、このローファイ帯域の質感を大切にしていると思う。
むしろ重低音や超高域は、強調されてアレンジされていると感じる。
人肌恋しい季節に歌謡曲をきくと、半世紀も時間を経てなお
人間の不自由さ、不器用さに、心動かされる。

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/03(月) 19:34:57.94 ID:lqIg27Qa.net
ちなみに電蓄なみと言われる周波数レンジの家元は
米ビクトローラのクレデンザで、WEも電気録音と共に開発に携わった。
ttp://quwa.fc2web.com/Ortophonic.jpg
ttp://quwa.fc2web.com/89044c.jpg
この周波数レンジが元で「40万の法則」が生まれた。
つまり100〜4,000Hzを掛け合わせると40万となり
低域と高域のバランスがいい、という通説である。
最終的には20〜20,000Hzという可聴領域にいたる。

これには異論があって、1960年代末には
80万のほうが実用的なのではないか?とも言われ
50〜8,000よりも50〜16,000のほうが普通である。
そういう意味では、ラジカセのローファイ度は
100〜8,000Hzでバランスよくなる。

ラジオでの試聴でバランスよく聞かせるため
実際の録音スタジオではオーラトーン5Cが使われ
150〜8,000Hzという帯域をうまくカバーしている。
ttp://quwa.fc2web.com/image47.jpg

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/03(月) 19:41:41.28 ID:qcC8x16j.net
>>77
自分の記憶では中山秀征ってすごい歌うまかったようなw
大昔テレビで歌ってたの聞いてサム・クックかと思ったよ。

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/03(月) 21:29:57.70 ID:kkyNGGPy.net
ヒデってそんなに歌上手かったかなあ?
夜もヒッパレじゃそんなでもなかった記憶が・・・

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/04(火) 17:48:38.78 ID:5qz5DLK7.net
>>106
去年アルバムを出してる。

https://www.youtube.com/watch?v=Ie9mEglbIpw

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/04(火) 17:51:07.36 ID:5qz5DLK7.net
たしかたのきんとかシブがき隊とかと同世代で、
とんねるずの歌とかが流行ってた時代だから、時流に乗れなかったんだろうね。

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/04(火) 19:01:51.52 ID:ydIe1lqL.net
そつなく巧いという程度だと印象に残らないのは当然かと。

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/04(火) 20:08:08.60 ID:kYk7jS0/.net
昔からこの人の声質とリズム感にはソウルを感じてたもんでね。
どこか引っかかるものがあって、そつがないなんて感じた事はない。
ずっと歌い続けていればよかったのにと。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/04(火) 21:18:15.60 ID:gl5bfxAl.net
歌手だったんだ

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/05(水) 05:25:21.90 ID:1ETHFU/p.net
俳優も司会もこなすマルチタレント=芸能人

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/05(水) 18:28:08.44 ID:u+VRr2Zb.net
中山秀征ってめちゃくちゃいい声だと思うんだけどね。
あの声で古いR&Bやソウルの曲歌ったら最高なんじゃないかな?

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/07(金) 22:09:05.84 ID:xXFBZ3wE.net
美空ひばりと島倉千代子のLPが好き。またiPhoneにも転送してる。

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/08(土) 09:28:05.70 ID:ps0ROx1e.net
1970年代の録音?

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/08(土) 09:30:30.31 ID:r53FE9Ho.net
人生いろいろ失敗や後悔ダラケだが、SACDPすら持ってないうちに
松田聖子ステサンSACDを発売に合わせて買って全部そろえたことは正しい判断だった
その後いろいろ好転して自宅も持ちオーディオも10倍の値段になった

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/08(土) 11:20:49.65 ID:ps0ROx1e.net
システム構成を晒さんと何のこっちゃわからんがね

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/08(土) 18:57:24.40 ID:ps0ROx1e.net
世の中にはパワハラとかセクハラとかあるけど
モノラル・ハラスメント、ラジオ・ハラスメントとか
オーディオ業界にもあるなと思った。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/10(月) 07:54:31.30 ID:QI+ZZJfY.net
考えてみたら、うちのモノラルスピーカーは、メインとサブで価格が10倍違う。
メイン:30cmフルレンジ+ツイーター+後面解放箱+チャンデバ=8万円
サブ:16cmフルレンジ+バスレフ箱=8千円
ジュークボックスと電蓄くらいの差かな。

同じ音源を反芻して比較試聴すると、1粒で2度おいしい。
ただし試聴時間はいくらあっても足りないな。

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/12(水) 11:45:10.77 ID:GbhCJD/u.net
>>114
最近発売した島倉千代子の紅白DVD買ったら昭和30年代のラジオ音声も収録されてたけど臨場感があって良かった

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/12(水) 13:16:02.99 ID:7xIs+tNe.net
ヤフオクで買ったトーレンスの130番台、全然低音が出ないんで即お払い箱。
ただヴォーカルだけはリアル、っていうか自分のイメージしてる通りの歌手の声。
どこかで聴いたと、よ〜く思い出すとTVの音だった。

あの極端な低音不足は劣化か故障か、はたまたデフォなのか?

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/12/13(木) 05:13:47.63 ID:L3cTK8AQ.net
ガラードもトーレンスも家電向けの製品を作ってたからね。
同じメーカーでもパナソニックとテクニクスみたいな違いはあるかも。
針圧が不適切とかそういうことない?

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/02(水) 01:43:28.50 ID:ZoETYTql.net
♪人生がついに終わる前に〜
持ってるソフト全て聴き直す
本当に大切なものだけ選ぶんだ
明日もオーディオ聞けるといいな〜

AKBもええぞ、泣けるでしかし!
ショーミの話しが!

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/14(月) 16:22:26.60 ID:1FP4bY99.net
寒くてレコードどころじゃないというのが本音だけど、ジャンクレコードもたまってきたので
少し聴く。まず松本伊代セカンドアルバム、、、いいよ、という感じでギブアップ体調良いときにでもまた
NSPファースト、ライブアルバム、歌い出し何だこりゃという感じで一瞬ハズレかなと思ったけど
定位、音場感、プレゼンス、声の歪み感の少なさが際立っていて、なかなか面白い。自然な音場とは
全然違う何考えてミックスしたんだって感じだけど何か狙いがあるのかと思わせる良さがある

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 10:23:55.16 ID:+oOEKoQb.net
大昔の歌謡曲LPの録音ってHighEndで聴くと絶品と云って良いのではないかなぁ...

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 11:39:40.14 ID:2oef0VUd.net
歌謡曲の話するスレだろ
上の方の機材を長々とする奴は何なんだ、他所へ行け

歌謡曲ったら藤圭子と八代亜紀

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 12:26:05.46 ID:x7qo8fDz.net
藤圭子が歌う宇多田のカバーアルバムは絶品

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 18:28:03.77 ID:SS26if3Y.net
>>125
安物のプレーヤーでかけるのを前提にマスタリングしてるからどうかねえ

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 20:25:11.81 ID:FSqWnHun.net
>>128 なんでもそうだけど、モノによるとしか言いようがない。
俺はここ一年くらいで演歌、歌謡曲のレコードを買い始めたにわかだけど、
最近買ったなかでは水原ひろし、美川憲一、青江三奈あたりのLPは音いいよ。
あと、サム・テイラーなどのサクッス奏者の歌無しも音いいよね。

ただ↑にあったハイエンドではどうなんだろ? 俺のオーディオは当時を
ターゲットにしたヴィンテージ系だから、太く前に出てくる音を目指して
るからアラが目立たないだけかもしれない。 あと音数が少なくないと無理かも。

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 21:04:31.55 ID:FEdlY2RI.net
歌謡曲は7インチシングル聴かなきゃ

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/16(水) 21:25:43.53 ID:P3ckV5YJ.net
普通にラジカセで聴いて心地良いのが良い録音

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/17(木) 00:43:00.29 ID:M86oh8NH.net
青江三奈はパツキンのカツラ被って歌ったユービーソーが絶品
良く言えば手堅い、悪く言えば凡庸なピアノソロの後、満を持して切れ込んでくるブラウニーのラッパがサイコー

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/17(木) 11:13:57.87 ID:6PHuHLds.net
石川さゆり「花供養」LPは素晴らしい。見かけることがあれば買って損はないと思う。
18歳の時のアルバムで、1月〜12月の各地の心情を唄っていてとても心地よく聴ける。

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/17(木) 21:15:42.66 ID:V9sn5+dg.net
本日の一枚、石川優子、恋愛孤独人
聞いたことあるような無いような、、、ググるとシンデレラサマーって曲がすぐ出る
やっぱ知らないwww
音は普通に良いというか好録音、良くジャケット見たらなんかシールが貼ってあって
LAレコーディング!!! おお、やっぱ舶来それもロスだよロス西海岸はやっぱええのんかのぉ

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/18(金) 08:44:09.37 ID:jJiagq5i.net
>>133 実は石川さゆり1枚も持ってない。 逆差別っていうか、キレイな人は
不細工に比べて実力がなくても売れるから、つい軽く見ちゃう。

俺的には都はるみや川中美幸あたりが許容できる美人の限界。

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/18(金) 12:27:51.55 ID:PLgNFonc.net
都はるみは歌は上手いが顔は許容出来ない
川中美幸はオケ

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/18(金) 20:19:55.31 ID:QobI7+8Y.net
山田くーん、これ貼っといてー

 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 | ここはバカ瀬戸公一朗自演隔離スレ  |
 |_________________|
    ∧∧ ||
    ( ゚д゚)||
    / づΦ

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/27(日) 22:54:45.57 ID:dYGFdBJU.net
>>134
石川優子、恋愛孤独人 LPが100円で数枚あったよ

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/01/31(木) 07:54:00.72 ID:ZAbggJgb.net
古い米国製エクステンデッドレンジで聴く歌謡曲は原点回帰のようで楽しい。
実帯域は100〜8,000Hz、AMラジオ規格に合わせて1940年代に設計され
JBL D130、D208、Altec 400B、WE 728Bなどのビンテージ品が有名だ。

現在製造中のものではJensen P6Vというギターアンプ用ユニットがあって
耐入力が20Wとタフで、分割振動も盛大に出て声にシルキーな艶がのる。
これより大きい径のP8R、P12Rは1950年代のジュークボックスにも使われたユニットで
昭和30年代の流行歌にはコスパの良い選択だと思う。
P6Vのほうは1970年代のモノラル・ラジカセと同じようなスペックで
1960年代の英米のラジオ電蓄と並んで、ポップス試聴の原器のように思う。
高域の過剰な情報でまみれた耳を洗い直すにもちょうどいいかな。

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 06:49:26.29 ID:V1ydDqKs.net
Jensen C6VはQo=1.09とダンピングが強いので
fo以下はどんなに大きな箱に入れても伸びない。
ダイトーの廉価バスレフ箱に入れてみたが
フレーム周辺を爪楊枝で浮かせてあることもあり
以下のように150Hzくらいが盛り上がるようになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-19370.png

これだとすごくドンシャリに感じるかもしれないが
モノラル&斜め45度から聞くとシャリシャリがしなやかになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18746.png
モノラル時代のスピーカーには、こうした斜めから聴いてフラット
というのがAxiom 80を含め結構ある。

このときもパルス系の信号には過剰に分割振動を起こす。
これはリバーブのない時代に音に艶を出す技術のひとつだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png
つまり出音の反応はクッキリしているのに、耳当たりが柔らかい。

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 07:16:25.11 ID:V1ydDqKs.net
カマボコ型のAMラジオ特性は、タフに分割振動を出すことで
録音の骨格をしっかり出してくれる。
逆にいえば楽音の裏まで聞こえるような解像度はないが
ボーカルを中心としたバランスが崩れない。
アイドル、演歌は、テレビ、ラジオで聴き映えのする不動のバランスだ。

斜め横から聴くJensen C6Vは、イーストコースト系の音調だが
意外にロックもいける、シカゴブルースの血族でもある。
はっぴいえんど、カルメン・マキ&OZ、りりィなど
ニューミュージックと言われる以前のスタイルを巧く引き出す。

でも、ロック=アングラという感覚と合わせて聴くと
歌謡ロックと揶揄されたアレンジの闇もだんだんと広がる。
ローファイを陰影のあるサウンドと言ってみると良いかもしれない。

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 07:40:28.64 ID:V1ydDqKs.net
ロクハンと六畳間とは、いにしえからの黄金の組合せだが
Jensenのロクハンは、昭和のラジカセの正統な位置を再現する。
フォークル「紀元二千年」、あがた森魚「乙女のろまん」
ポリドール時代の中島みゆきなど
かつての深夜放送の淫靡な世界へと誘い出す。
当時のハレンチさ加減を、陰影のある表現で奏でる。

こうした語りに癖のある音楽は、1970年代の3wayなんかで
けして聴いてはいけないもので、理由はウーハーの反応が鈍く
いわゆる胸声が強く出て、セリフがモゴモゴしてくるからである。
これが昭和のラジオの正統な位置を再現する秘訣だ。

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 07:52:53.38 ID:V1ydDqKs.net
とりあえず、自分のラジカセ風システム構成を曝すと以下のようになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem22.jpg
他にも色んなアプローチがあると思うが参考になれば。
ステレオもモノラルミックスして聴いている。

サンスイトランスは昭和30年代から製造を続けているやつで
元はマッチングペアしていないトランジスターをB級プッシュプルで
動作させるためのもので、これもカマボコ特性だ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-4328.png
個人的には、MMカートリッジ、テープヘッドなどの磁気ヒステリシスを
ライントランスは巧くだしてくれると思ってる。
これでボーカルに潤い、粘りが出てくるし、CD特有のパルスノイズも
いい感じで除去してくれる。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 20:33:50.14 ID:V1ydDqKs.net
多くのモノラルシステムは、モノラル録音を聴き込むために構築する。
昭和30年代(1955〜64)の流行歌が主なターゲットになるが
1960年以前の録音は基本的にSP盤でのリリースで
その谷間にはラジオの黄金期が横たわっている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-22697.png
ちょうどこの谷間が懐メロと歌謡曲の境界線となっていて
SP盤の再生機器を備えている人と、ドーナッツ盤以降のコレクターとで
大きな差となって現れてくる。

ステレオにあってモノラルにないと思われるのが音場感だが
ステレオ録音の多くは、高域のパルス波で定位感を強調する。
これは1970年代以降のスピーカーで顕著で
正面から15度でも逸れようものなら、2kHz付近から急激にロールオフする。
以下はロジャースLS3/5aの指向性
ttps://www.stereophile.com/images/archivesart/R35fig3.jpg
これがチャンネルセパレーションを保持する秘訣なのだ。

一方で、高域のパルス成分がただのノイズとみなされていたモノラル録音は
中央定位で曇った感じの音、高域から乾いた音が突き刺さるように聞こえる。
これがモノラル録音の嫌われる要因になっている。

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 20:53:49.13 ID:V1ydDqKs.net
ステレオ録音からみた昭和30年代以前の録音の差別感は
高価なステレオ装置で聴くモノラル録音があまりに酷いので
見落とされた感じがする。
あきらかに電蓄、ラジカセのほうが相性が良いのだ。

とはいえ、それで誰も困らなかったことも確かだ。
人気歌手はステレオでセルフカバーアルバムを作るのが常だし
過去に売れた曲なので安心感がある。

ただ初吹き込みのときの不安と期待が入り混じった独特の雰囲気は
その時代のものでないと感じられないものがある。
その楽曲の魅力がどこにあったのか? その理由を問うのに
100〜8,000Hzに帯域を絞って、エッセンスを聴き込むことで
かえってはっきりと聞き取れるように思う。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/01(金) 21:18:15.58 ID:V1ydDqKs.net
ただこうした議論で見落とされているのは
高価なステレオvs安物ラジカセという図式は
良質なモノラルシステムの不在が起因している。

1950年代初頭のJBLのカタログをみれば判るが
D130やD123のような、ラジオ帯域を豪快に鳴らす基幹ユニットがあって
それをHi-Fiに拡張するために075が存在してた。
ttp://www.lansingheritage.org/images/jbl/catalogs/1956/page06.jpg
この基本形はジュークボックスでもJensen P12R+RP103となる。
ttps://www.jukebox-world.de/Forum/Archiv/Rock-Ola/R.O.TempoII.htm
ラジカセでは1970年代までずっと引き継がれており
トークを明瞭に保ちつつ、Hi-Fiを楽しむ方向性があった。
ttp://plaza.harmonix.ne.jp/~ita/1123/h197709-02.JPG

つまりラジカセっぽい音から、グレードアップする際に
重たいウーハー、パルス波の鋭敏なツイーターに翻弄されて
バランス感覚を失っているのが現状だと思う。

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 08:35:31.47 ID:+nRM/XTJ.net
AMラジオ規格というとモノラルでローファイという印象だが
一般的な受信では200〜4,000Hzというのが精々だろう。
これを上下1オクターブ伸ばしたのがエクステンデッドレンジだ。
古くは1930年代にWEがトーキー用の新規格として打ち出し
1940年代の放送用アセテート盤も同様のレンジだった。

レコードの歴史では1947年にLP、10年後にはステレオと進展するが
実際にはFMステレオ放送が全国ネットになる1970年まで
AM規格は40年間に渡り存命していて、特にポップスの分野では
卓上プレーヤーが洋の東西を問わずEP盤再生の基準だった。
その意味では、エクステンデッドレンジの100〜8,000Hzの再生品質を
高密度に保つことが、ポップスの再生環境として必須になる。

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 09:03:46.12 ID:+nRM/XTJ.net
ポップスの場合、レコード規格の歴史よりも10年遅れで浸透しており
1950年代末までSP盤と共存し、1960年代半ばまでモノラル盤が主流
LP販売される人気歌手のみがステレオ収録の栄誉に与れた。
イギリスなどはFMステレオ放送は1960年代から始まっていたが
ポップス向けのチャンネルは1970年代初頭までAMのみだった。
ただし、収録マイクやテープ録音機は最新のものが使われたので
再生グレードの齟齬が生じる感じがするし、都市伝説も結構多い。

よくラジカセの音をバカにする人は多いが
今どきそれを再現するのに機材を集めなければ成立しない。
ICアンプ&10cmフルレンジではどうしても味がでない。
ラジオ用ライントランス、エクテンデッドレンジ・スピーカーは
キーパーツだが、CDからでも問題なく往時の音が鳴る。

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 17:12:52.88 ID:+nRM/XTJ.net
うがった見方であることを承知のうえで言うと
歌謡曲の試聴でステレオが浸透したのは1978年以降
ステレオラジカセが売れ始めて以降かもしれない。
もちろん売られているレコードは全てステレオなのだが
テレビやラジオで聴く圧倒的多数の視聴者はモノラル試聴だ。
実際には1980年代前半のアナログ収録時代まで
オーラトーン5Cでのモノラル試聴はスタジオ標準だった。

そういうオーラトーンもレプリカ生産がはじまり
それまでペア販売だったのが、1個売りもはじめた。
ttp://umbrella-company.jp/auratone-5c-super-sound-cube.html
これもまた75〜15.000Hzという表記に関わらず
実際は200〜10,000Hzというもので典型的なカマボコ型だ。
ttp://www.gammaelectronics.xyz/images/sound-repro_2-6.jpg
アナログ時代にあって、デジタル化で失ったものは
ローファイで歌謡曲を聴く試聴者の群れだ。

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 17:47:11.51 ID:+nRM/XTJ.net
ちなみに1970年代の洋楽ポップスのスタジオモニターは
Altec 604EからJBL 4320〜4331へ移行していたが
2wayのタイプは超高域がはるかにおとなしい。
ttp://www.lansingheritage.org/images/jbl/specs/pro-speakers/1977-4331-4333/page3.jpg
とはいえ、このクラスで高域が足らないという人はいないだろう。
Altec 604Eでも同様で15kHz以上は未知の領域である。
ttp://www.hostboard.com/forums/hbmcp/images/forum/700/imported/2010/05/1.png
CDだと20kHz周辺にパルスノイズが重積しやすいので
個人的には超高域の再生は耳ざわりだ。
デジタルフィルターもスローロールオフのほうが好み。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28369.png

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 19:30:40.79 ID:+nRM/XTJ.net
1970年代までの歌謡曲の再生要件として
AMラジオ規格の100〜8,000Hzでの充実がとても重要だ。
これを1オクターブずつ折りたたんでいくと
200〜4,000、400〜2,000、800〜1,000となるが
これを受け持つスピーカーは、ほとんどの場合ウーハーであり
ボーカル域でのレスポンスの自然さ、濃密さなどが大きく効いてくる。

ところが、多くのウーハーは100Hz以下の再生能力を争っていて
200Hz付近がボヤけて、1,000Hz近傍が凹んでしまう。
低域の拡張とセンターコーンの高次歪みを抑え込むあまり
ボーカルの勢いが低下してしまう。
これが高級オーディオが、歌謡曲ではラジカセ以下の音しか出ない理由だ。
別段、歌謡曲の録音が悪いわけではない。不適合なのである。

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 20:04:01.35 ID:+nRM/XTJ.net
AMラジオ帯域を充実させる方策として
まず耳自体がその音に慣れていなければと思う。
その意味で、エクステンデッドレンジのスピーカーでの試聴は
耳をリセットする意味でも必要だと思っている。
8kHz以上がそれほど伸びていなくても
バランスよく聴けるように(かえって高域が聞き取れるように)
耳を鍛える必要があるのだ。

AMラジオ規格での試聴でバランスが整えられるようになったら
抜けの良いボーカル帯域を保持しながらマルチウェイ化に進められる。

個人的にはJBL D130、それも1950年代のフィックスドエッジが最有力だが
今どき程度のよいユニットを見つけるのは困難なので
同じ時代の汎用ユニットだったJensen C12Rのレプリカ製品で
なんとか構築するように考えている。レンジ感はカマボコ型だ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png
(計測は斜め45度からのもので、映画館のXカーブに準拠してる)

Jensenのユニットはギターアンプ用として知られるが
これとて往年のRock-ola社のジュークボックスにも使われていた
純然たるプロ用スピーカーであり、ボーカルの勢いは天下一品である。
リボンツイーターはPA用のタフなタイプで、EMIやKrangfilmが
最初にHi-Fi規格のために実験用に作ったスピーカーを模擬している。

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/02(土) 20:17:10.28 ID:+nRM/XTJ.net
Jensenのエクステンデッドレンジの凄いのは
出音のタイミングがおそろしく早いことで
リボンツイーターと比べてもそれほど遜色ない。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2228.png
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2296.png
1947年に開発されたユニットが、優れたタイムコヒレントをもつ理由は
当時のPAスピーカーの役割が、スウィングジャズのビックバンドのなかで
ボーカルやギターの拡声器として、生楽器とガチンコ勝負していたから。
出音が遅れると、どんなに出力を上げても音が埋もれてしまう。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/EV-630-1940-Alied-Radio.jpg

ラジカセの音を正統にグレードアップしたければ
大口径のエクステンデッドレンジを基礎に置くことがいい結果を生む。
実は戦後のポップスの発展は、ここから始まっており
ラジカセはこれを家庭用にダウンサイズしたものだからだ。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/03(日) 07:36:52.21 ID:rjdMQe+u.net
1970年代前半までのAMラジオの役割の大きさは
ステレオの普及率と反比例の関係にある。
1970年を基準にすると、日本の世帯毎の所有率は31%
その5年前は13%、その5年後は52%であり
その後の普及率はそれほど上がらない。

逆に考えると、1965年の87%の世帯はモノラル試聴
1975年でも半分の世帯はテレビ、ラジオでのモノラル試聴
ステレオ試聴の一般化は、ウォークマン、おしゃれなテレコの発売以降
という感じになることが判る。

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/03(日) 08:04:49.72 ID:rjdMQe+u.net
歌謡曲のモノラル試聴にこだわる理由は
1975年以前にちゃんとしたステレオ定位をするミックスが少ない
サウンドも狭い帯域でデフォルメされたものが多いから。
これをパルス成分に鋭敏なツイーター、広帯域でフラットな音で聴くと
やさしさの欠片もない音で鳴るのはしかたないのではないだろうか。

よく「元気が良くてポップス向け」というオーディオ批評は
ポップスをちゃんと聞いてない人のたわごとのように感じる。
アイドルだって、未だ成就できない恋心に揺れているのに
元気が良ければいいんじゃね? というのは判ってないのだ。

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/03(日) 08:24:50.63 ID:rjdMQe+u.net
そうこう考えると、歌謡曲を本格的にステレオで聴こう
という発想自体が単細胞な憧れに思える。
その前に本格的なモノラル&ローファイで聴くべきなのだ。

しかし現状で本格的なモノラルシステムは市販されていない。
これまでもラジオとトーキーのように、1か10かの話題しかなく
家庭用に最適なサイズを特定できずにいる。
Hi-Fi創生期に多かった、大口径エクステンデッドレンジ+ツイーターで
システム構築できるような環境が整っていないのだ。
この組合せは1970年代のラジカセの音響設計にも生かされていた。

それはSP盤とLPを同じターンテーブルに載せていた時代であり
AMラジオとLPを共存させた1970年代も同じだ。
ウォークマンとステレオコンポを二者択一していた時代より
遥かに前の時代であったことを忘れて、スペックのみを追い続けている。

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/04(月) 06:41:09.90 ID:98dnrVTX.net
例えば、歌謡曲でのデフォルメでは
低音は100Hz前後を持ち上げて量感をもたせ
高域は4〜8kHzあたりにアクセントをもたせる。

昔のアンプに装備されていたラウドネススイッチに似ているが
歌謡曲を聴く環境に合わせた小音量を考慮している。
ttps://astamuse.com/ja/drawing/JP/2013/143/763/A/000025.png

さらにラジオ用フルレンジ=エクステンデッドレンジに合わせた音調でもある。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/RF-848-1972.jpg (1970年代)
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28275.png (1950年代)

これらは小音量&狭帯域という制限のなか
スッピンだと目鼻立ちが弱く、胸のほうも詰め物をしてという風に
原音とは異なる意味での美音を追い求めていたといえる。

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/04(月) 07:05:43.44 ID:98dnrVTX.net
AMラジオ受信の場合、電波状況によってノイズの低減も必要なので
高域にフィルターを掛けている。以下は1950年代の国内Hi-Fi放送時のもの。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/2017-03-31/Resized/002.jpg

この狭帯域IFT(上)と広帯域IFT(中)、JIS箱(下)での高域の差は以下の通り。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28429.png
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28275.png
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28008.png
狭帯域フィルターは3kHz付近からフィルターが掛かっており
低域はラジオ筐体の小ささから250Hz以下はダラ下がりである。
これを補正するように流行歌〜歌謡曲のレコードはできている。
フラットで大音量で聴くととんでもない結果になることは明らかだ。

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/04(月) 07:29:47.65 ID:98dnrVTX.net
この特性は現在の映画館のXカーブというものとも似ていて
AMラジオ〜映画館は、実行的な周波数の考え方が一緒だった。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Xcurve.gif
WE陣営とRCA陣営とでは、各々の映画館のスピーカー特性に合わせ
アンプ側でイコライジングすることをしていた。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/MOTIOMA7505A_21-22a.gif
(左:WE陣営用、右:RCA陣営用)
ttp://usr.audioasylum.com/images/y2011/01/44064/Motiograph3.jpg
単純にはWE陣営は高域が強く、RCA陣営は3〜5kHz(子音)が弱い。
一般的には西海岸と東海岸のサウンドの違いと言われていて
ちょうどEMIとDeccaのような音調の違いがあった。

個人的には大音量で聴いて大丈夫な特性として以下のように調整している。
(ただし正面ではなく斜め45度からの試聴)
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png
200〜4,000Hzでフラット、その両端は10dBも落ちているが
これだと、ラウドネスを強調した録音でも、耳ざわりなく迫力をもって聴ける。

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/04(月) 07:40:39.12 ID:98dnrVTX.net
このラウドネス競争が現在も続いていて
例えば日本ビクターのスタジオから満を持して出された
モニターヘッドホンの特性は以下のとおり。
ttp://en.goldenears.net/16638
3kHz以上が10dB落ち込んでフラットに伸びているが
これはスタジオでの音とクロスチェックして同じ特性だった。
ttps://av.watch.impress.co.jp/docs/news/425566.html
ポップスのローファイ規格は1940年代からまだ続いているのだと思う。

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/05(火) 06:34:59.93 ID:IqYg731b.net
AMラジオの音をステレオで聴くとひどく音質が落ちることがある。
ところがラジカセのほうが普通にバランスのとれた音がするのである。

これには使われているスピーカーにも問題があって
通常のステレオは高次歪みを抑え込み余計な倍音がほとんど出ないようにできているが
昔のラジオ用のエクステンデッドレンジは強烈に倍音を出す。
Jensen C6Vの場合は以下のとおりである。(上:正面特性、下:パルス応答)
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-19370.png
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png
1つ言えば倍の返事が返ってくるようにペチャクチャしゃべる。

1970年代はこの歪みを抑え込む代りに、プレートリバーブが多用されたが
このリバーブ成分は磁気劣化で急激に失われるのが常である。
このリバーブ成分の補完のためにも、スピーカーの分割振動は大切だと思ってる。

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/05(火) 06:46:21.06 ID:IqYg731b.net
1940年代のエクステンデッドレンジは正面から聴くと
すごく中高域の盛り上がった特性をもっている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-19370.png
これはこの頃に研究発表されたラウドネス曲線に沿っていて
小さい音を大きな音のバランスで聞かせようとすると
その差分の成分はこのようになる。

一般にラウドネスというと、低音と高音を強調するように考えられてるが
実際には中高域を持ち上げることによって補正され
ステージの遠くで鳴っている音が、あたかも耳元でささやくように錯覚する。
つまり音の大小というよりは、遠近というほうが正しい。

この強烈な中高域をもつエクステンデッドレンジも
斜め45度から聞くと、さすがに高域は落ちてフラットになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18746.png
これでも出音のパルス成分は共振現象で止まらないので
中高域の明瞭度は保ったままで、トーンは落ち着いた感じになる。

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/05(火) 07:08:18.15 ID:IqYg731b.net
モノラル時代の音響技術が、小出力を補うラウドネスを効かせていたのに対し
ステレオ以降の音響技術は、フラットネスとチャンネルセパレーションを意識している。
ttps://www.fostex.jp/wp/wp-content/uploads/2014/08/FE166En-F1.jpg
つまり正面を向け10kHz以上までフラットに聞かせる一方で
左右の音声が干渉しないように2kHz辺りからロールオフするようにできている。
これもAM放送のような高域の落ちたモノラル音声を再生したときに
中高域のモッサリした音に聞こえやすい。

これはフルンレジならまだ救いがあるが、小型2wayともなると
ウーハー帯域で音声の9割方をカバーしなければならないので
そのモッサリ感はさらに酷い状況になるだろう。
これはAM放送のように極端な例での話だけではなく
リバーブ成分を失いかけたテープ録音も似た状況にある。

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/05(火) 07:38:13.89 ID:IqYg731b.net
こうした新旧の音響理論の違いについて分かりやすいのは
JBLのD208とLE8Tである。

D208がラウドネス効果をもったエクステンデッドレンジで
出音が前のめりのガッツのある鳴り方をする。
LE8Tは頭文字のLinear Efficiencyのとおりフラットネスを基調としている。
それでも耐入力が通常のフルレンジに比べ一桁大きかったので
パワーハンドリングの良さから迫力ある音を叩きだすことができる。

おもしろいのは同じLE8Tでも、1960年代のゴムエッジは高域にエッジ感があり
1970年代の発泡ウレタンエッジは、クラシックもいける位に大人しい。
1979年にステサンのフルレンジ特集でのレビュー(菅野、瀬川、岡の鼎談)では
LE8TとD208とのサウンドの乖離が議論され、新LE8Tはメッタ斬り
挙句の果てにエレボイのSP8Cの中でも返り血を浴びせる始末だった。

ゴムエッジ&アルニコのLE8Tは人気もあり高騰しているが
肝心のゴムエッジが硬化して動きの悪くなっている(低音が出ない)ものが多く
それも音のエッジの強さを強調しているかもしれない。
逆にビスコロイド塗りのフリーエッジであるD208のほうは
エッジが柔くなって高域が大人しくなっている感じ。
こちらは1950年代から1970年代まで長く製造されており
その時代時代の音楽に適合しているように感じる。

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/05(火) 07:50:32.73 ID:IqYg731b.net
ただしD208にせよ、LE8Tにせよ、ビンテージ製品なので
劣化やグレードの偏りはどうしても免れない。

個人的には、現在も製造されているユニットを使いこなす意味で
D208→Jensen C6V、LE8T-H→Fostex FF165WKで構わないと思っている。
まずは自分の好みの問題と向き合って、相性の良し悪しを吟味すべきだ。

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 06:37:51.51 ID:XpNpZFNO.net
歌謡曲再生の定番というか原器のように扱われているものに
デンオン DL-103、ダイヤトーン P610がある。
どちらもNHK技研のBTS規格が大きくモノを言う製品だが
P610が1950年代に設計されたHi-FI規格への対応品ならば
DL-103は実質的に1970年代のFMステレオの時代の産物だと思う。
つまり1954年からのAM広帯域放送を入り口として
1969年のFMステレオの本放送という出口に至る違いがある。

その最も大きな違いは、P610がラウドネスを若干効かせていることで
1970年代のP610Aなど2世代目には中高域と低域を若干持ち上げていた。
ttp://quwa.fc2web.com/P610-1.jpg
1960年発売の初号機にはこのデフォルメはなかったのが
1966年に認可されたパイオニアPE-16はほぼ同じ特性なので
この時期に規格が少し変更されたと予想される。

その意味では、ロクハンの代名詞であるP610Aの時代性は
少し繰り上がって1960年代中頃になるわけで
開発年が1964年に遡るDL-103と同じことになる。

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 08:46:52.14 ID:BBqwcyAz.net
長いうえに役に立たない情報

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 09:43:11.57 ID:DiCPoSAa.net
>167 とんでもない、すごく役に立ってます。
この知識の重要さが分からないのは仕方なくても、
嫌ごとを書く必要もないと思いますよ。

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 10:10:40.55 ID:9Wm2uCae.net
あまりの懐かしさでハドオフで青江三奈のLP
なんと50円
盤面はきれいだが少しチリチリノイズ、まあ楽しめた

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 11:24:46.70 ID:w2aHU064.net
端唄のソノシート買った。想像と違ってとっても良い音。
あんなにペラペラなのに両面に音溝があることに驚いた。

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 12:22:32.45 ID:RziXszvr.net
歌謡曲を聴くシステムはクラシックやジャズを聴くシステムと
なんら変わらないもんな
あえて言うなら主に使うカートリッジが
DL-103なことくらい

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/06(水) 12:23:45.46 ID:RziXszvr.net
ちなみに最近のお気に入りは橋幸夫

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/07(木) 06:07:34.81 ID:d2kbXiHg.net
>>156
『スイング・ジャーナル・オールスター・バンド』(KICJ-2656)
ttp://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKICJ-2656/
『ハイカラー・クラブ・サンデイ・ジャズ・コンサート』(KICJ-2657)
ttp://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKICJ-2657/

今CD(SHM-CD)で再発されてるこの2枚、ナロウレンジだけど、この時代なりのよい録音で
今のシステムでも充分通用するマスタリングがしてある
>Hi-Fi創生期に多かった、大口径エクステンデッドレンジ+ツイーター
これで聴いてみたいね
演奏メンバーにも、その後歌謡曲の世界で活躍する人が多いよ

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/08(金) 20:23:59.20 ID:VAt/uyvO.net
>>173
その時代の流行歌はずっとナロウレンジだけど
声だけは今より色艶よく録れているんだな。
ただ高次歪みも仲間に惹きつけないと
心の内できしんでるものが表に出てこない。
三味線で言うサワリのような感じ。

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/09(土) 15:21:40.17 ID:Ji5CDvEe.net
ttps://www.focal.com/jp/high-fidelity-speakers/chorus-700/chorus-706
昨年からこのスピーカーをスタンドに載せて使ってる(2mほどの視聴位置)
ステレオ以前のモノーラル音源(LP〜SP時代)をかけても、演奏や歌の重要な部分を落とさず聴かせてくれる
いかにも「オーディオから音楽を聴いた」楽しさが残るスピーカーだと思ってる
>>174で言われてるような高次歪みは少なめで、嫌味がないとも言えるし
素っ気ないと言えば素っ気ない

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/09(土) 17:04:01.25 ID:em9spJJ2.net
Focalのツイーターには、ハイレゾ領域で強い共振がある。
ttp://i.nextmedia.com.au/Assets/focal_chorus_706_loudspeakers_review_test_lores.pdf
これは同じユニットを使用しているJMlabでも同じ傾向がみられる。
ttps://www.stereophile.com/content/jmlab-chorus-706-loudspeaker-measurements
よくスーパーツイーターを付けると、サウンドステージが広がり音が滑らかになる
という現象が起きるが、これは超高域のパルス成分の立ち上がりが強いと
可聴領域のパルス音をマスキングして粗さを目立ちにくくするため。
逆にそれ以下の帯域のダイナミックレンジを抑え込む傾向がある。

一方で、ツイーターの指向性が広く、60度逸れても8kHzまでキープしているので
モノラル音源でも明瞭さは保てるようにできている。
通常だと30度逸れると2kHzからロールオフするので音が曇る。

昔、ヤマハのテンモニの使い方で、ツイーターにティッシュを張っていたが
中域の楽音の定位感を把握するためのものと思ったりするので
試してみると超高域のマスキング効果が判るかもしれない。

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/09(土) 17:27:49.11 ID:em9spJJ2.net
ということで、自分のシステムのリボンツイーターにティッシュを被せてみると
アルテックのような、ふくよかな中域がモリモリ出てきた。
1950年代よりも、1970年代の録音のほうに、筋肉質な感じが出てくる。

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/09(土) 19:19:37.88 ID:em9spJJ2.net
1970年を前後して、マルチトラックの倍々ゲームがはじまって
ミキサー卓が真空管からトランジスターに置き換えられた。
サーモノイズの低下でノイズフロアは下がったが
天井の低いパンチの無い音で結構痛手を負ったらしい。
多くはマルチトラック化によるテープ幅の減少のせいにしていたが
デジタル環境に変わった1985年頃とも重なってくる。

そういう意味では、70年代の歌謡曲も例外ではなく
ボーカルが薄く甲高くなる傾向は否めない。
しかしノイマン製マイクの使用など、収録方法は大きく変化していない。

そこの溝を埋めるのがティッシュ。
よく一枚ベールを剥いだような、と解像度の話をするが
当時はそれほど重視されていない超高域のパルス音は
ティッシュで覆ったほうが正解なようだ。

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/10(日) 04:56:13.87 ID:dDqJWZ9Z.net
>>176

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/10(日) 04:58:51.59 ID:dDqJWZ9Z.net
>>176
補足(書き込もうとしたら誤送信・・・)
フォーカルはスピーカーユニットからエンクロージャーまで自社生産の会社だけど、
ユニットのみを「フォーカル」で、完成品のスピーカーシステムを「JMラボ」で発売していたから
同じ一つの会社だよ(現在は社名もブランドもフォーカル)

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 08:54:48.36 ID:QkqY5AUG.net
テンモニで有名なティッシュ張りは、以下のような感じ。
ttp://www.bobhodas.com/examining-the-yamaha-ns-10m.php
ティッシュの種類で異なるが、3kHzと11kHzにディップができる。

この特性が何を意味しているかというと
SONY MDR-CD900STの特性が非常によく似ており
ttp://en.goldenears.net/6993
フラットに聞こえるためには、中高域を上げなければならず
古くはオーラトーン5Cから続く、ラウドネス競争の終着点でもある。

つまり、テンモニ・ティッシュ張り→900STというラインで
1980年代以降のJ-POPサウンドのガラパゴス化が深化した。
1970年代後半からの歌謡曲に有効なのも言うまでもない。

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 09:32:45.12 ID:QkqY5AUG.net
最近のリマスターCDで、当時の印象よりもずっとキラキラ感が強いときがあり
マスターテープに忠実という感じもしないこともないが
人によってはJ-POP風に若ぶってる(人工的な化粧肌)と感じる人も多いだろう。
ティッシュ張りはこうした違和感への処方箋だと思う。

これは大瀧詠一の初代ナイアガラのように、本人がリミックスしても
それを認めないファンが多いのと状況が似ている。
三文ソングにふさわしいチープな雰囲気さえも
一種の文化的価値をもつというのだから、案外根深い問題だと思う。

これはミュージシャンの意向も含まれているようで
同じヤマハ財団所属でも、高木麻早はキラキラ感を強く押し出しているが
中島みゆきはカセットテープから興したんじゃないかと思うほどカマボコ型だ。

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 10:50:03.66 ID:Fvl2y7jR.net
>>181
>ラウドネス競争の終着点
ラウドネスと周波数特性にどう言う関係があるんだ?w

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 10:57:49.41 ID:QkqY5AUG.net
昔の話だけど、ラウドネス曲線を最初に策定したときに
補聴器の明瞭度を説明するのに使われたのが最初。
その後は、音圧そのものを指す以外に
音の遠近を表現するために、音調を整えている。
例えば、風船が近くで割れたか、遠くで割れたかの違い
というのが比較的わかりやすい例だ。
また500〜2000Hzを+3dB/octで山を作ってあげると
スピーカーから音が「一歩前に出る」効果が得られると
JBLの顧問がレコーデング教本で書いていたりする。
こうした効果は1970年代のD130のようにPA技術に応用された。

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 11:33:28.74 ID:Fvl2y7jR.net
いよいよラウドネス競争とは関係ないんだがw

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 13:54:55.39 ID:QkqY5AUG.net
コンプレッサーで波形潰してれば迫力が出るとか
そんな風に思ってる人があまりに多いんだ。
ラウドネス曲線を策定した1940年代よりも低俗なオーディオ理論で
そこから先に一歩も出られずサウンドがマンネリ化するだけ。

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 14:16:51.22 ID:TWQq6ctk.net
>>186
ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文に聞く ロックバンドは“低域”とどう向き合うべきか?
https://realsound.jp/tech/2019/02/post-316161.html

この一部分だけ読んでも、たとえば「40万の法則」
(40という数の平方根は約630、630Hzを境目にして周波数のグラフを二つ折りにしてみて、
高音と低音の曲線が対称に重なりあうような特性が快い音の条件)が、一見とても時代遅れかのように思わされた
俺は決してそうじゃないと思うけれど

この記事のパート1の方で、ヤマハのNS-10Mは80Hzより下が切ってあるから、後藤正文が言うような「気持ちの良い低域」は出てこない・・・
ともあったよ
秋元康が「田原俊彦の「NINJIN娘」が鹿児島の漁港の割れそうなスピーカーで鳴ってるのを聴いて「これがポップスなんだ」と実感した」って話も出てくる
ここの初代スレから言われてる話とは、住む世界が違うと思った

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 14:17:30.68 ID:QkqY5AUG.net
現在のスピーカーは奥に引っ込むこと(奥行き感)を重視するから
歌謡曲を再生すると、ほとんどの場合ラジカセ以下の音しか出ない。
あと12〜16kHz付近に音をまぶしとかないと、素の音が汚く聞こえる。
ヒスノイズや三角ノイズにまみれてた時代が良かったかもしれない。

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 14:55:20.90 ID:QkqY5AUG.net
>>187
書いてあることに業界用語が多くてイメージが湧きにくいけど
実際どんなヘッドホンでも40Hz以下はそれほど聞こえないし
解像度の悪いウーハーでいくら伸ばしてもドーンとなるだけだし。
自分の場合は、フィックスドエッジのウーハーしかありえない。
80Hz以下はストンと落ちるけど、ベースラインはスマートに流れる。
多分、オークターブやさらに5度上の高次倍音を中心に聞いてる。

ラップ系の低音マニアのルーツは
例えばジャマイカのサウンドシステムという野外PAなんてもっと歴史が長いし
ダブという概念自体もそこから生まれてきた。
ポップスの場合よくあるんだけど
ある地域のみで好まれてたエスニックな癖のあるサウンドが
他の国の音楽に影響して新しいジャンルが生まれることがあって
そこも面白いんじゃないかと思う。

そういう意味ではJ-POPも海外で新しい潮流を生む可能性があるし
アニソンまで幅を広げると既に始まってるかもしれないと思う。

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 15:52:42.07 ID:QkqY5AUG.net
あと40万の法則について言うと
自分の場合は200〜4000Hzから同心円に広がるカマボコ特性で
おそらく楽音の言語的性質を聴き取っているんだと思う。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png
それの出音のタイミングが全帯域で一致していることが重要。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2228.png

現在はその両端で不自然なデフォルメが目立つオーディオ製品が多く
低音は重く遅く、高音は鋭く速い、というキャラクターで支配される。
これがサウンドのマンネリ化を招いている。
小型ウーハーだと余計に重く設計されるので
高音のエッジだけで聞かせる音楽が多くなっていくのは仕方ないと思う。

昔のインナーイヤー型ヘッドホンも中抜けのしやすい構造で
さらに個々人の外耳の共振の違いで癖が出やすい。
ttp://en.goldenears.net/19023
ただしJ-POP自体がこのサウンドキャラを抜けられないままなので
新しいカナル型でも低音は太くなっても、高域は同じ傾向がある。
ttp://en.goldenears.net/53678

これはShureやEtymotic Researchと比べても違いははっきりしてる。
ttp://en.goldenears.net/30016
ttp://en.goldenears.net/20770

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/11(月) 20:50:57.75 ID:QkqY5AUG.net
見方を変えると、ヒップホップのサウンドは日本製のラジカセが生んだと言える。
JVC RC-550はモノラルながら25cmウーハーの3wayで
マイク入力可能な簡易PAとして機能し、ストリートでのパフォーマンスに最適だった。
ttps://66.media.tumblr.com/9718fcf3087ae18673fab8f2c759cd3e/tumblr_inline_mom2s28wN61qz4rgp.jpg
ttps://www.reddit.com/r/OldSchoolCool/comments/4anisj/a_teenager_holding_his_jvc_rc550_boombox_also/

ただしネットワークは、25cmウーハーがスルー
10cmスコーカー(10μF)は逆相つなぎ
5cmツイーター(3.3μF)は共にコンデンサーのみでカット。
ttp://stereo2go.com/forums/data/attachments/12/12855-ff7514e5a1a9a4cd0c2fc62d17c70577.jpg
8Ω換算だと、2kHz、6kHzのクロスオーバーになる。

基本構成としてはJBL 4310と同じで
実はJBLも8μF、3μFのコンデンサーのみで
ユニットをほぼ素のまま鳴らすように設計されていた。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/12(火) 06:51:20.75 ID:uUvE3QLx.net
>>188
スピーカーは奥行き感を重視したつくりでも、音源の方にその情報がない
音はデジタルマスターでクリアなだけに、聴き手側もそれに気づきにくい・・・
ってのは、ずっと言われていることだと思うけど、今こそ大切だと思う

たとえばキングレコードの一発録りのポピュラー・歌謡曲だと
(1950年代の江利チエミ、1960年代のザ・ピーナッツ)
今よく言われる「昭和歌謡」的なチープな音じゃ無くて、録られた場所の空間が見えてくる良さが
きちんと出てくるね

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/12(火) 07:37:31.08 ID:xWVqXyBt.net
>>192
1965年頃まで、収録マイクは30cmくらい離れていたので
ルームエコーも少し拾う感じで録られている。
ttp://peanuts-holiday.jp/recording.htm
ttp://peanutsfan.net/StHiFi3705.html
少しの空気の距離感と、それを埋めようとする明瞭な歌声とで
バランスを取っていたような感じ。

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/13(水) 20:14:21.89 ID:zsdUgCJf.net
録音の年代的な区切れを示す判りやすい例は
ノイマンのカッティングマシーンの型番で
SX-45が1958年頃のステレオLP用
SX-68とSX-74で溝が細かく切れ高域が伸びていった。

レコードで聴く以外に、CDでもこの区分はなぜか有効で
同じモノラルでも1955年より前のポップスはSP盤と変わりないし
1968年以降に急激にステレオ感が良くなる。
74年以降だと現在のものとほとんど変わらないだろう。

ただ、現在のオーディオ機器との相性は1974年以降に傾きがちで
1968年以前は周波数バランスが崩れているように聞こえ
1955年以前になると高域が明らかに足らないと感じる。
昔の人は悪い音でガマンしてたんだろうか?
じつはけしてそうではないとも思えるのだ。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/13(水) 20:44:35.75 ID:zsdUgCJf.net
昔のオーディオ機器と現在のものとの違いについて
周波数レンジのほうを持ち出す人は多い。
旧規格のAM放送は100〜7,500Hzだったのに対し
新規格のFM放送は50〜15,000Hzと倍増
CDでさらに20〜20,000Hzと伸びたとされる。

しかし中身をみると、古いオーディオ機器は高次倍音が大きく
真空管のリンギング、トランスの磁気歪み、スピーカーの分割振動など
至るところにリバーブに相当するようなものが沢山覆いかぶさっていた。
例えばJensen C6V+サンスイトランスST-17Aだと以下のようになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png
高調波歪みのほうが基音の1kHzよりも大きく出てくるくらいで
ピュアな音からほど遠いようにみえるが
リンギングは初動のパルス波で最も大きな反応を示すので
エレキのクリーントーンのように澄んだ音が基調だ。

こうした高次倍音(高調波歪み)を抑え込んだ現在のオーデイオ機器では
古い録音は、無響室に入れたように潤いのない音になる。
ビンテージそのものでなくとも、当時の設計思想に沿った再生が必要なのだ。

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/13(水) 20:59:35.93 ID:zsdUgCJf.net
1974年以降の録音とそれ以前の大きな違いは
エコーかリバーブかの違いがあって
EMT社のプレートリバーブ、AKG社のスプリングリバーブなど
1970年代の録音には欠かせないエフェクターだった。
リバーブが掛かることで、高次倍音を重ねたリッチな音になり
マルチトラック間の音の馴染みもよくなる。

リバーブは高域に集中する特徴があり
今のオーディオ機器は、高域にリバーブを掛けてないと
音が乾いたり、こもっったりで、どうしようもなくなってしまう。
またテープの磁気劣化の最も感じやすいのがリバーブ音で
音がこもった感じに聞こえる要因になりやすい。

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/13(水) 21:36:17.45 ID:zsdUgCJf.net
ここで意外な落とし穴が1968〜74年の録音で
それ以前の真空管ミキサーのように音が豊潤でもなく
さりとてリバーブの恩恵も受けられなかった過度期にある。
1970年を前後してFMステレオ放送の本放送が始まるので
そのときの区切れも若干あるが、全体にこじんまりとした
良く言えば慎ましい日本的な音がする。

実際に欧米も含むポップスの分野でサウンドステージの概念が現れるのは
BBCでの1970〜75年のAcoustic Scalingの研究以降で
それ以前はバーチャルな立体感はほぼ存在しなかった。
ttps://www.bbc.co.uk/rd/publications/rdreport_1970_13 など

昭和40年代という区切りも可能だが
文化的に混沌とした雰囲気(エログロナンセンスから学生運動まで)も含め
現在のオーディオでは聴き取りにくい内容も多くあるような感じがしてる。

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/14(木) 07:03:14.82 ID:O3qyG8Xc.net
昭和40年代のステレオというと
日本製のほとんどはアンプ&チューナーの一体型レシーバーで
アメリカが現在の日本マランツに目を付けてOEM生産したのもこの時期だ。

どのレシーバーにもヘッドホンジャックがついており
パイオニアを筆頭にヘッドホンが結構売れていたらしい。
米KOSS社の世界初のステレオヘッドホンが1958年
パイオニアが1961年なのでやや先走りの感があるが
FMのステレオ放送で一気に需要が伸びた。

古いヘッドホンは、ステレオ機器ではアクセサリーに属してたので
音質のレビュー記事などはほとんど残っていない。
現在でも製造されているKOSS社 Pro/4AAは以下の通り。
ttp://www.alliedcatalogs.com/html/1971-300/hr110.html
ttps://www.innerfidelity.com/images/Headphone101_InterpretingFrequencyResponse2_Graph_KossPro4AANew.jpg
400〜2,000Hzを中心にした超カマボコ型で
低音と高音に耳がまだ過敏だった時代だったようだ。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/14(木) 07:53:42.47 ID:O3qyG8Xc.net
日本製の海外OEMスピーカーは安くてフラットというのが売りで
例えばFostex FE103は以下のsolo-103として売られていた。
ttp://www.radioshackcatalogs.com/html/1967/h045.html
こちらは名称的にテクニクス Oneかと思ったらフォスターのOEMだった。
ttp://www.radioshackcatalogs.com/html/1967/h044.html
密閉型全盛の時代でどうやって低域を伸ばしてたかというと
BOSEの小型スピーカーのようにネットワークでイコライジングしてる。
ツイーターは現在でも同等品があるので参考になるだろう。
ttps://dp00000116.shop-pro.jp/?pid=37748391
エコーがそれほど映えないとか、そういう効果も確認できると思う。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:fc5433912aa55592f73f2dda4d43bdf8)


200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/15(金) 05:17:34.88 ID:n2blY3oD.net
昭和40年代の国産のカートリッジ、アンプ、スピーカーと並べてみると
フラットより少し大人しいサウンドが浮かび上がってくる。
一方で、この頃になると欧米の機器が輸入代理店を通じて
一般に知られるようになった。

かつてのクラシック、ジャズに向けた「黄金の組合せ」も
この時代の洋楽の鑑賞に国産品では飽き足らない人の嗜好品で
シュアーのカートリジは売れ行きがよくなったときに価格を下げたら
逆に販売数が減ったという変な逸話もある。
おそらく同価格帯の国産品と比べて性能が拮抗していたからと思われ
実際にバーチカルアングル、楕円針などは日本が先行していた。

ポップスの世界でもビートルス以降は「オリジナル曲」が
歌手やバンドのステータスになり、カバー曲での歌唱力はアピール度が減退する。
こうした個性を競う時代でのオーディオは
まじめな音響工学と向き合うオーディオメーカーと
セールスを重視するレコード会社との間で
徐々に溝が深まる結果になったような気がする。

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/15(金) 05:37:50.83 ID:n2blY3oD.net
実際にはビートルズは、英国でレコードの放送は禁止されていたので
BBCの放送音源はほぼ100%カバー曲だった。
むしろ米国のコアなR&Bをお茶の間に届けたという点で衝撃的だった。
こうしたことは、生演奏が主体だった歌番組では、洋の東西を問わず共通で
日本だけがカバー曲が好まれていたわけではなかった。
特殊なのは、日本語に訳して歌われた、この点に限られている。

録音の性格をみると、昭和30年代の録音は
アメリカのスタンダードな録音技術(RCAやコロンビアなど)を踏襲しており
R&Bに多いインディペンデント系のあざとさは影を潜めている。

ところが昭和40年代に入ると、GS、ムード歌謡と急激に過激さが増してくる。
この辺で、旧来のラジオ、電蓄で試聴していた人たちに
新しい時代の到来を告げる、歌舞伎でいう「見得」の張り合いが出てくる。
この時代の保守性と革新性のギャップを埋める方策が必要なのだ。

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/15(金) 06:17:28.18 ID:n2blY3oD.net
昭和40年代前半のGSやムード歌謡の革新性を読み解くのに
いくつかの矛盾を解いておかなければならない。
それは当時の国産オーディオ機器では表現力が浅く
日頃からスタンダードな曲調に耳慣れていなければ分かりづらく
逆に解像度の高いオーディオ機器だと、下手な化粧がばれてしまう
という具合にバランスが取りにくい。

個人的には、JBL LE8T、サンスイ AU-777、シュアーM44G
または、Altec DIG、ラックス SQ38F、デンオンDL-103
のような組合せが、バランスが良い感じに思えるが
当時の人なら同じ価格で国産3〜4wayスピーカーを購入しただろう。
しかし、当時のピラミッド型バランスのスピーカーでは
GSをはじめとする新しい音楽は聞き映えがしない。
オーディオ的に蔑む気持ちは深まるばかりである。

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/15(金) 06:48:40.44 ID:n2blY3oD.net
昭和40年代の高級ステレオと歌謡曲のサウンドの乖離は
FMステレオ放送からカセットデッキの標準装備が一般化する
昭和50年代初頭まで続いていたと言っていいだろう。
その意味では、昭和40年代の歌謡曲の音質評価は
昭和50年代の基準でみているということもできる。
つまりギャップは埋められることなく放置されたのだ。

こうした事象は、欧米では1968年前後で起きており
ビートルズのオリジナルなサウンドを巡る議論は終わりがない。
これに比べれば、歌謡曲の扱いはまだこれからという感じだ。

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/15(金) 07:11:05.15 ID:n2blY3oD.net
昭和40年代の歌謡曲を再生する際のアンバランスは
電蓄やラジオでの試聴体験からグレードアップする際に
周波数レンジを据え置いて、パワーハンドリングを増強するセオリーを外れ
室内では極小音量、周波数レンジは伸ばす方法論を選んだことから来ている。
つまりステレオの音量はこれまでのラジオとそれほど変わらないのに
周波数レンジを伸ばすと、ラウドネス効果も加わり、かなりドンシャリになる。
昭和マルチウェイスピーカー+真空管アンプだとド〜ンチャリかもしれない。

そもそも昭和40年代の録音は、イコライザーやエフェクターを使いだして
新奇性を打ち出したものが多いので、元の音調はドンシャリだ。
このためグレードアップするには、周波数レンジを据え置かなければならない。
JBL LE8TやAltec DIGがちょうど良いのは、旧規格を保持しているからだ。
ttps://audio-heritage.jp/SANSUI/speaker/sp-le8t.html
ttps://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-23-4d/macky2288/folder/1227379/02/40642502/img_0_m?1477920552
ポップス全般のことについて言えると思うが、オリジナルテープが正しい音響で
ちゃんと入っているかは色々と試行錯誤が必要だと思う。

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/15(金) 07:48:58.99 ID:n2blY3oD.net
戦後日本の録音史で比較的まとまったものがあったので紹介。
ttps://www.jas-audio.or.jp/jas_cms/wp-content/uploads/2018/01/201801_045-052.pdf
ttps://www.jas-audio.or.jp/jas_cms/wp-content/uploads/2018/03/201803_016-022.pdf

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 06:58:10.59 ID:lcJ508ob.net
>>204で20cm径のフルレンジについて紹介しているが
20cmフルレンジには名機が多く、いずれも個性的なサウンドをもっている。
WE 755A、アルテック 755E、Jensen P8P、エレボイ SP8B
独ジーメンス 6 Ruf.lsp.17e、独SABA グリーンコーン、英ローサー PM6A
日本だとパナソニックのゲンコツがあった。

現状だとフォステクス FE206En、FF225WKがあって
どちらかというとスーパーツイーターを足して聴く人が多いだろう。
理由は、分割振動のレベルが抑えられているからで
英ローサー PM6A、JBL LE8Tと比べると違いがはっきりする。
1975年くらいを区切りに起こる新旧の録音品質の差と重なってくる。

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 07:21:32.13 ID:lcJ508ob.net
>>206のビンテージ品は半世紀以上前に製造されたものなので
劣化などを含めグレードが様々で、結構ハズレも多い。

自分の場合は、そうした散財に見切りをつけようと
新品で手に入るJensen C6Vで何とかガマンすることにしてる。
ギターアンプ用で、大体4千円前後で購入できる。
ttps://www.jensentone.com/vintage-ceramic/c6v
これのアルニコ磁石は、古くは1947年から存在している。
ttp://www.alliedcatalogs.com/html/1947-112/h100.html
これでも結構いい奴で、古いSP復刻でも難なく走破できる
どちらかというとオフロード向きのタフな面をもっている。
1980年代の復刻盤だと高域をバッサリ切ったものが多かったが
それを強力な分割振動で楽音を明瞭に縁取ってくれる。

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 07:35:38.96 ID:lcJ508ob.net
Jensen C6Vは正面特性は、強い中高域のピークがあり
これだとピーキーな音だと想像しがちだが
これはモノラル時代に斜め横から試聴してフラットになるように
トーンを整えているためだ。
正面: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-19370.png
斜め45度: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18746.png
こうした設計はグッドマンズのAxiom80などでも同じ傾向がみられる。

これの分割振動がどれほどかというと以下の通り。
パルス応答: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png
これもエレキギターのような強力な歪みを想像しそうだが
楽音に連動した倍音なので、イコライザーで持ち上げるよりずっと上品な音になる。
上品だというのは、イコライザーだとノイズも一緒になってザワザワした感じになるが
分割振動は楽音に伴うパルス波だけを拾いあげるので
普通にHi-Fiなスピーカーに比べてもクリアな感じになる。

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 08:01:31.39 ID:lcJ508ob.net
この手の分割振動を積極的に使ったサウンドは
ラジオやテレビではお馴染みのもので、昔の楕円スピーカーはその代表だ。

1967年の長岡鉄男のコラムでは、安いステレオのマルチウェイよりも
テレビに付属しているスピーカーのほうが正常な音をしていると論戦を張って
その証拠にアナウンサーの声が、ステレオだと胸声の強い不自然な音
テレビは隣の部屋で聴いても肉声と勘違いすると言っている。
それに加え、放送録音はイコライザーやエコーであまり音をいじらない
アンプも五極管をジャリジャリ鳴らすのが良いとした。

もともと反骨の人なので、音楽の友に連載していた当時のコラムは
「モノーラル再評価」だとか、「団地ステレオ論」だとか
ステレオ初心者が躓く内容を斜めからぶった切るようなものが多かった。
実践的な姿勢は、1970年代のFMfan時代にも引き継がれる。

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 08:17:08.14 ID:lcJ508ob.net
一方で、分割振動の多い安物フルレンジの欠点は
ヴァイオリンやトランペットのように、楽器そのものの高次倍音の多い場合で
およそ実際の音とは掛け離れたピーキーな音になる。
このため、クラシックやジャズのファンからは見放される結果になったが
ポップスの場合はどうだろうか? さらに歌モノ中心の歌謡曲なら?
この点が評価の分岐点であり、オーディオ発展史が逆転するのだ。
効果的な低音、効果的な高次歪み、これらの「効果的」は
小出力で聴くラジオ、テレビの視聴者に向けて出されたメッセージである。

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 08:35:13.05 ID:lcJ508ob.net
16cmのC6Vは卓上ラジオや電蓄のスタンダードな音だが
当時のペナペナのコーン紙に比べると、かなりしっかりと音量をだせる。
ナローレンジなままで大音量を出すと、グッとラウドな感じが増してくる。

最近になって気付いたのだけど
新しいリマスタリングのうち、デジタルリバーブを掛けたものは
この手のスピーカーだと急激に音がくもってしまうことだ。
理由はパルス波の帯域を超高域に振り分けたためで
古いタイプのフルレンジは、この帯域が出ない。
高域を切った古い復刻盤のほうが高域がクリアに聞こえる
逆転現象がみられる。

購買層に恵まれた新しいリマスター盤は
リボンツイーター付きの12インチ・エクステンデッドレンジに任せ
より多くの楽曲を手広く聴きたいときは6インチのフルレンジ。
1960年代後半で重なり合う拡声器のタイプを使いわける。

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/16(土) 09:09:46.47 ID:lcJ508ob.net
1970年代に増えてくる演歌歌手のリサイタル盤だが
よく言われるのは、テレビ音声なみの収録音という評価だ。
舞台のプロモートそのものがテレビのものと遜色ないのと
会場ノイズ、オケ伴との音被りなど、様々な制限があるので
実際の帯域は100Hz以下、10kHz以上はバッサリと切られている。
なおかつトランジスター時代なので、元テープの倍音成分は
グローに沈んだ感じである。

これが新しいHi-Fi機器だと、超高域のパルス成分がないと
ステレオの音場感や定位感をコントロールできないので
帯域もサウンドステージも狭い、ローファイな音に様変わりする。

逆に古い高次倍音バリバリのシステムで聴くと
天井の高い澄んだ音になるのだから不思議だ。
昔なら、ラジカセ、テレビで、どこでも聞けたサウンドだったが
今ではそのどちらも、かつての輝きはない。

こうした放送録音の規格でも、充実した音の出せるのが
Jensen C6Vのような古い設計のスピーカーだ。
サンスイトランスST-17A、ECL82アンプなど組み合わせれば
さらに倍音が蜜のようにしたたり落ちる。

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/17(日) 09:00:38.42 ID:TvcluYNm.net
あらゆる録音に相性のよいオーディオ機器というのは存在しないが
緩和処置としてイコライザー、エフェクターで音をいじることも必要だと思う。
にわかのマスタリングを施すわけだが、何事も適度なのが心地よい。
イコライザーは±3dB以内、エフェクターは30%程度織り交ぜる。

最初の頃は、真空管プリ、英ORAM社のイコライザーHi-Def 35
Lexicon社のデジタル・エフェクターなど、色々と使ってみたが
現状はヤマハの簡易ミキサーMG10XUで十分な感じ。
3バンド・パラメトリック・イコライザー、デジタル・リバーブが付いていて
ステレオ録音をモノラルミックスする際に利用している。

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/18(月) 06:09:01.17 ID:MZ7J7cyx.net
家庭用オーディオ機器にエフェクターが搭載された機種は
1950年代の独グルンディッヒのラジオ3D-Klang方式で
音場感をコントロールするリモコン 3D-Dirigentが搭載された。
ttps://thumbs.worthpoint.com/zoom/images1/1/0116/30/grundig-3d-dirigent_1_231160f37372d6dac9d4f56329264094.jpg
これはFMモノラル放送時代に多かったオーケストラ実況のためのもので
高域拡散のためにツイーターを多数配置することと併用していた。

日本ビクターの1960年代初頭のステレオ機器にも
スプリングエコーが付属しており、こちらは音場感の補完のためと思われる。
ttp://www.ne.jp/asahi/radiomuseum/japan/images/victor-cat.jpg

クラシックの分野だと、1950年代の放送音源にリバーブ処理するのは当たり前で
それが新リマスター盤として出回っている。

エコーというと、どうも下手なカラオケか風呂場の鼻歌を思い浮かべる人が多く
原音主義との齟齬も含めて、エコーを掛けないほうが良いと言う人も多い。
でもリバーブをうまく掛けると、声の艶やリズムの流れが出てくることが多い。
ステージ系だと中高域に艶が乗り、ルーム系だとリズムはタイトに引き締まる。
ヤマハの場合は、中心周波数を動かせるようなので
なるだけ200〜800Hzの間の低めに合わせると
音色の変化をほとんどなくエモーショナルな感じに仕上がる。

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/18(月) 06:37:20.25 ID:MZ7J7cyx.net
中低域でのリバーブで緩和処置を取るのは
自分の使用しているJensen製フィックスドエッジのウーハーの反応が非常に鋭敏で
通常の柔らかい低音でバランスが取れる録音もおおよそ半数は存在するからだ。
単純にいうと、Jensenを後面解放箱に入れたままだと乾き過ぎている。

逆にJensenのような大げさな表現でないと、良さが判りにくい音楽も半数ある。
例えば、昭和30年代の美空ひばりとかフランク永井は胸声がこもりやすく
ウエスタン・カーニバル系のロカビリーなどは、リズムが弾んでこないことが多い。
また1970年代のソフト・ロックのグルーブ感も表現しにくいもののひとつだ。
一歩前に踏み込んだスピード感を出せるかどうか、それで損をしてる録音もまた多い。

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/19(火) 06:27:29.22 ID:4zqeHclX.net
>>205でのキングレコードの録音史で分かりやすい音源として
「蘇る!キングSP原盤再録名曲集」というのがあって
5枚組のうち2枚目8番の「トゥ・ヤング」から米キャピトルの指導で行われた録音
それより前が旧テレフンケンの機材での収録になる。
ttp://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKICW-316/

残念ながら、旧テレフンケンの機材で収録された盤は
深いエコーが掛けられており、本来の音という感じではないが
金属マスターの原盤を保管しているとのことなので
いずれちゃんとしたリリースがなされると思われる。

ちなみに>>205の第2編では
1951年以降の録音でエコールームを効果的に使ったとあるので
そうした辻褄を合わせてみたかったのかもしれない。

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/19(火) 07:54:25.76 ID:4zqeHclX.net
>>205で出てくるアメリカン・マイクロフォン社というのが
あまり他では聞かないものだったので調べてみると
以下のようなリボン&ダイナミック併用マイクだった。
ttp://www.coutant.org/american/
同じような構造はWEの鉄仮面があり、それよりずっと小型で手持ちも可能。
WEのほうはRCAの特許ハズシだったという噂もあり
米キャピタルはノイマン製のコンデンサーマイクだったりと
色々と裏の事情も含めて選ばれた感じもする。

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/20(水) 07:27:47.03 ID:1sPLtlWI.net
戦後の録音史で非常に分かりにくいのが1955〜60年頃で
ちょうど78回転盤から45回転盤への移行期にあたり
日本レコ―ド協会資料によると以下のようになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-22697.png
録音史の表記だとドーナッツ盤の生産開始が1954年だが
実際の流通にはさらに5〜6年の年月が必要だったことが判る。

ひとつは欧米では1947年のLP発売でボツになりかけた録音が多く
1954年のEP盤リリースに伴い旧規格の生産調整があったと思われる点。
もうひとつは1953年から開始されるテレビ放送以降
家電購入でのHi-Fi機器の優先順位が下がった点である。

このレコード売り上げの谷間によって現れるのは
SP盤とテープ録音の区分と共に、懐メロと流行歌のジャンル分けにも波及してる。
ところがその境界線にある1955〜60年の流行歌は
テープ収録&SP盤リリースというどっちつかずの状況のなかで
忘れられがちである。

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/20(水) 07:43:50.99 ID:1sPLtlWI.net
SP盤だからということで、鉄針のラッパ蓄音機で聴いてたと思いがちだが
実際にはラジオ電蓄での試聴というのが一般的で
クリスタル・カートリッジ、ダイナミック・スピーカーという点では
45回転盤とそれほど違いがあるわけではなかった。

ただ78回転盤はシェラック盤という特質上スクラッチノイズが多く
これの除去のため後の人が高域にフィルターを掛ける習慣が根付き
高域のあまり伸びていない録音という誤解が生まれたと思われる。
実際は>>217でのマイク特性からみる通り
8kHzくらいまで伸びていれば十分にHi-Fiであり
これを戦前のラジオ放送の4kHzまでの規格に抑えようとした結果だった。

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/20(水) 07:55:08.92 ID:1sPLtlWI.net
1955〜60年の録音の変換を知るのに最適なのが
美空ひばり「船村徹の世界を歌うVo.1」
フランク永井「懐かしのフランク永井 シングル全集1〜3」あたりで
同じ歌手での聞き比べが可能なものになる。

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/21(木) 07:09:18.85 ID:BeYapd15.net
レコードに記録された実行的な周波数レンジを考える時
比較として映画音声を取り上げると判りやすい。
もともと、映画館の音響特性は高域の丸まったもので
戦前のアカデミーカーブから現在のXカーブまで一定している。
アカデミーカーブ ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Academy-Curve.gif
Xカーブ(ISO2969) http://cent20audio.html.xdomain.jp/Xcurve.gif

1950年代を考えると、例えば浅草や銀座のWestrexの再生機器で聴けば
普段から聴いている電蓄やラジオの音など吹っ飛ぶだろう。
逆に1980年代の家庭用オーディオ機器から考えれば、これは完全にカマボコ型である。
この点についてホームシアターのTHX規格では「Re-EQ」という補正をして
サウンドトラックの周波数バランスを最適化すべきだと提案している。

”THXのホームシアターに対する重要なステップは
 映画のサウンド・トラックのカン高い音を補正することです。
 映画館で合成された音響はいわゆるXカーブによって
 高域がロール・オフするように調整されています。
 この特性は国際規格ですが、映画館での再生装置の全てを合わせた状態で、
 すなわち狭くない空間で鳴るようにソースは高域の減衰に合わせてあります。

 しかし依然として家庭での試聴は近距離でおこなわれているため、
 Xカーブ用にミックスされた音響はフラットな特性のスピーカーで再生すると
 非常にカン高い音に響きます。

 THXは、小さい空間や距離での音響に合わせるため、
 独自のイコライゼーション・カーブを使い、
 家庭環境で映画のサウンドトラックの総合的なバランスを
 補正するように設計しています。”

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/21(木) 07:46:23.92 ID:BeYapd15.net
映画館と家庭用のオーディオシステムを比較すると
1965年以降にFM放送が世界的に広がると
家電量販レベルでのレコード試聴環境が画期的に良くなったと推察できる。
つまり電気音響のランドマークだったトーキーシステムが
スタジオモニターという方向に変わっていったともいえる。

ここでの課題は、同じテープ録音によるHi-Fi録音でも
昭和30年代と昭和40年代では実行的な周波数レンジが異なり
前者は高域の丸まった音響機器で聴くことを前提に練られていて
10kHz以上はほとんどノイズと区別できないランダムな情報だということ。

そのかわり、再生機器側で1〜6kHzくらいに高次歪みを加味することで
音の明瞭度を上げていた。高次歪みの元凶は、真空管のオーバーシュート
トランスの磁気歪み、スピーカーの分割振動などである。
このほうが、パンチがあって、天井が高い(抜けが良い)ということができる。
今では、真空管とトランスは、無味無臭のデジタル録音に欠かせない
アナログテイストを出すためのアイテムになっている。

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/22(金) 07:28:36.32 ID:0Nd0gIk+.net
昭和30年代と40年代の違いは、大きくはステレオとモノラルに分かれるが
両者を分け隔てなく公平に試聴するのに、多くの人はHi-Fiなステレオを選ぶ。
私個人は、モノラルでカマボコのほうが楽しいと感じる。

以前に、女性の顔写真を何百枚と重ねたモンタージュ写真があったが
ttps://buzzap.jp/news/20130928-avarage-woman-face/
そういう感じで聴き返すと、トーキーのアカデミー・カーブに近いものが自然に感じた。
アカデミーカーブ ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Academy-Curve.gif
自分のメインシステム ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png

とはいえ、指向性が90度以上でこの周波数レンジを確保している点と
その実行的な周波数レンジ内で、俊敏なタイムコヒレンスを達成している。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2296.png
高域が低音がという分け隔てなく、一度にドッと攻め寄せてくる。

1940年代設計のフィックスドエッジと、最新のリボンツイーターの組合せは
掛けた費用の少なさ(チャンデバ含め約8万円)からを考えれば
十分に満足な出来だと思う。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/22(金) 07:30:35.29 ID:0Nd0gIk+.net
SP盤の時代はそれしかレコードの流通媒体がなかったが
LPの出現以降は、長時間録音の恩恵を受けたクラシック、ジャズを中心に
レコードがオーディオファイルの一部として取り込まれるようになった。
シングル盤はモノラル、LPはステレオという時代も結構長かったし
アルバム・バージョンになると急に音場感が広がるので違和感のあるものもある。

ただ初期のオーディオマニアは、ただの好事家という感じで
自慢したくても青天井の機材に誰も関心を向けないという感じ。
それを跳ね返す情熱とロマンがなければならなかったと思う。
何よりも金銭では贖えない音楽体験が本当の目的なのだ。

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/22(金) 07:50:00.99 ID:0Nd0gIk+.net
ただ歌謡曲やロックのレコードマニアはやや特殊で
オーディオマニアをすごく毛嫌いする。
おそらくクラシックやジャズのオーディオマニアは
機材に負けないくらいのレコードマニアでもあるが
歌謡曲とロックという大衆性は、家電レベルで評価できないと
ヒットするための足掛かりが掴めないということかもしれない。
ヒットした時期のメディアを総動員した宣伝も
音楽とそれほど関係がないようなゴシップも含め
クラシックやジャズとは大分違うのだと思う。

ただそれがレコードをオーディオ的に評価できないというのは間違いで
ヒット曲という時事性を越えて、音楽鑑賞の対象にして聴こうとすると
リアリティをもって再生する手段としてオーディオ機器が必要になる。
やはりクラシックやジャズと同様に、大切な記録として聴き続けるために
オーディオファイルを整えていくことが必要なのだ。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 06:08:09.62 ID:eeR7QuBh.net
ヒット曲が家電レベルの音響機器から生まれるというのは
メディア戦略という名のとおり、大掛かりなプロモーションとも関連している。
ところが、今になって思うのは、その家電の音響デザインの特徴を
あまり一般の人は知らないことだ。存在自体が当たり前すぎて印象が薄い。

そう思っているうちに、ラジオもテレビも昔に比べ音が悪くなった。
なんというか、音がはじけていない、元気がないのである。
最初は、自分も歳をとって、耳も心も感性が鈍くなったと思っていたが
色々とビンテージの機材をいじっているうちに、その印象は間違いないと確信した。

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 06:24:57.31 ID:eeR7QuBh.net
私の考えるビンテージ機器は1950年代のものを指すが
ちょうどSP盤からHi-Fiへの移行期にあたり
その時期のサウンドデザインがその後のオーディオ業界の方向性に
深く入り込んでいるからだ。
よくメーカーの最高級機種をフラッグシップ(旗艦)と呼ぶが
その旗印の先頭に立っているオーディオ機器と呼べるだろう。

その頃のオーディオ機器の凄さは、Hi-Fiで世界を一新しようとするかのような
凄い覇気を感じるもので、真空管1本、ラジオ用フルンレジに至るまで
丁寧に作り込まれたものだと思う。やはり音に覇気があるのだ。

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 06:42:57.89 ID:eeR7QuBh.net
家電レベルの音響機器に、音の勢いがあるというのは
その時代の流行歌やロカビリーを聴くとすぐに判る。
それはネガティブな意味で、今のオーディオ機器だと刺激のない
いかにもアコースティック楽器でやってました、というサウンドに聞こえる。
過去形になるのは、アコースティック楽器のもつ出音の鋭さが削がれ
ホールの一番奥で聴くような印象があるからだ。
逆に言えば、昔のオーディオ機器は、音がスピーカーより前に出る。
音楽が前のめりで推進する感じに聞こえるのだ。

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 06:54:03.90 ID:eeR7QuBh.net
逆に昔のオーディオ機器が苦手なのは、立体感というか定位感で
ステレオ効果が押し並べてスクリーンに張り付いたように展開する。
初期の2マイクのステレオ録音、特にクラシックの録音で
最近になって素直で優秀なのが判ってきたのは
昔のオーディオ機器ではあまり気付かなかったことだ。
むしろコッテリとマルチマイクで味付けしたほうが聴き応えがあった。

このことは何を意味するかというと、ステレオ効果は絵画の遠近法と似た
一種の錯覚を用いたサウンドデザインであり
1940年代のバイノーラルの幻影を現在も追い続けていると言える。
それを人工的に作成して、大衆が理解するまで、1975年頃まで掛かった。

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 07:08:03.31 ID:eeR7QuBh.net
なぜ1975年頃かというと、ひと頃4chステレオが失敗した頃に
BBCなどを筆頭に、ホールでの臨場感の表現について研究され
ホールの音響特性の差が、ほぼ8kHz以上の超高域に特徴があり
ほんの2〜3dB差で違いを表現しなければならない一方で
その帯域でのインパルス応答の鋭敏さがキーポイントになるとした。
古いオーディオ機器がこの表現で難しいのは
高次倍音で埋もれて定位感の情報が聞き取りにくいからだ。

この頃になると、ライブステージを模擬したサウンドステージが
ポップスの分野でも確立してきて、多くはステレオ放送に応用された。
それより以前に、宇宙空間のようなエコーの来襲は存在したが
そのUFOがついに地上のライブ会場に降臨した。

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 07:27:00.78 ID:eeR7QuBh.net
このステレオ効果の表現にはメリット、デメリットが当然あって
私が注目するのは、旧来の高次倍音に頼った場合
高域の成分は楽音と連動してしか発生しないのに対し
ステレオ効果は、その成分だけを抽出して録音に加えていることだ。
そのお陰で、1975年代以降のステレオ機器はそちらにシフトして
超高域のアンビエント成分がなければ聴き映えがせず
従来の録音をモノトーンに鳴らす傾向が強くなった。
新しいレコード売り上げに貢献するという一面と
過去の演奏の記録をチープな録音とする傾向も増した。

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 07:36:58.11 ID:eeR7QuBh.net
そこで、なぜ過去の演奏の記録にこだわるのか?
単純には、それぞれ癖があって人間として面白いからだ。
自分などテレビでみるアイドルは、サンダーバードの人形のように
誰もが憧れるように作られたロボットだと幼心にも感じていたが
今ではそれも人間味のある成長を見届けることができる
一級のエンターテインメントだと思えるようになった。
その一瞬一瞬をピカピカのまんまで聴かせてくれる
オーディオ機器を所望するようになったのだ。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 08:14:29.36 ID:eeR7QuBh.net
1950年代後半〜1970年代前半の古い録音を聴くのに
ライントランスは絶大な効果を生むが
ポップスを聴くのに個人的におすすめなのがサンスイトランス。
ttp://www.hashimoto-trans.co.jp/frame/sansuitr.html
もとはラジカセ用のB級動作のためのプッシュプル分割用だが
ハイインピーダンス用としてST-17AとST-78があって
前者は昭和30年代、後者が昭和40年代のテイスト。
個人的にはST-17Aの中域の倍音がいっぱい乗った音が好きだが
ST-78のスッキリと伸びた高域も十分に魅力的だ。
不要な低音をカットしてくれるのでリズム感も良くなる。

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 10:53:26.75 ID:eeR7QuBh.net
よく真空管の音が甘くて暖かいとか言う人が多いが
実際にはトランスの音が8割程度で
真空管の生の音はトランジスターより澄んでいる。

高次倍音を加えるのに一番上品なのがトランスで
最近のマイクプリにも入っているものが増えている。
デジタルの直球勝負の単調さから、アナログ的な緩急を加える
嗜好品にも近いアクセサリーで、ビンテージ物はすごく高いし
最近のものは高域まで伸びきっていて薄味すぎる。

サンスイトランスは800円前後の安物なので見落としがちだが
まさに往年のラジカセの味の素だと確信にいたるもので
フェライトヘッドのカセットデッキ、MMカートリッジの音とも似て
中域に一種の力強さと粘りをもつサウンドに変えてくれる。

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/23(土) 17:44:24.89 ID:eeR7QuBh.net
チープな磁性体のラジオ用トランスはすぐに磁気飽和して
いわゆるテープコンプレッションと同じような効果が得られる。
それが力強いと感じるのは、レンジを若干絞りながら音圧を出し切るためで
ちょうどホースの先を絞ったときのように勢いが増してくる。
いわゆる音量だけがドーンと押し寄せてくるのではなく
テンポにドライブ感というか加速するときの緊張感が出てくる。

思えばこの効果は、かつてはラジカセの2〜3WのB級プッシュでしか
聴けなかったので、あまりオーデイオ的に注目してこなかったが
パワーアンプの前段に入れることで、勢いの良い音がクローズアップできた。

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/25(月) 07:16:54.86 ID:NHulT6bf.net
一方で昔のラジカセやテレビの音の勢いの良さは、B級動作にも起因していて
小型ライントランス、楕円形スピーカー、全てが混然一体となっていた。
あらためて、そのサウンドを再現しようと思うと、各々のパーツを再検討しなければならない。
サンスイトランスは、昭和の音質を残している絶滅危惧種で
ジェンセンのエクステンデッドレンジはロックの殿堂入り。

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/26(火) 06:43:09.96 ID:L1Ihs+xv.net
ラジカセの音の縁取りの明瞭さは、メインソースだったAM放送に起因していて
限られた帯域で最適なパフォーマンスを出せるようになっていた。
思えば、スピーカーのフィックスドエッジ、後面解放型というのも
出音の勢いを最優先に考えると都合のいい構造だった。

そのAM放送の音質も段々と落ちていく方向にあり
1950年代後半の広帯域→ステレオ試験放送の流れから
テレビ、FM放送へのシフトなどの影に埋もれていった。
改めて1950年代の放送音源を聴いてもそれほど悪くない。
むしろ脚色の少ないため、素直に聴ける。

またエアチェック用のテープ録音機能がチープに抑えられた部分もあり
市販の音楽テープを再生すると、凄い音が出てきて驚いたことがある。
これもカセットデッキとの優位性を出すためのものかもしれない。

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/26(火) 07:04:16.13 ID:L1Ihs+xv.net
1950年代の放送音源で最初に出会ったのは
「なつかしのテレビ・ラジオ番組主題歌全集」で
放送用モノラル録音の良さが改めて理解できた。
他に、上方漫才の実況、美空ひばりの芸能生活10周年コンサート
三木鶏郎の冗談音楽など、本当にバラエティ−に富んでいる。

1970年代後半に念願のステレオを購入したとき
AM放送の音がブカブカ、モゴモゴでとても聞けたもんじゃなく
こっちのほうはラジカセのほうが音が良かったので
AM放送はラジカセで聴くことにしていた。

それでもトランジスターのラジカセは
真空管ラジオに比べると音が悪くなっていると言われる。
個人的には、ラジカセの音響設計が、戦前の電蓄から続いた
100〜8000Hzのローファイ規格に合わせた最後の灯火だったと思ってる。

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/26(火) 07:18:26.02 ID:L1Ihs+xv.net
真空管ラジオで思い出したが、過去に英国製の真空管ラジオを購入して
外部入力からCDの音を入れて、1960年代のロックを聴いたことがあったが
イギリス製=渋くてクラシック向けという下馬評が完全に吹っ飛ぶほど
パッツリとした勢いのある音が出てきてびっくりしたことがあった。

メンテがほとんどなされていないので電源を入れて1時間もするとブツブツいうのと
使われている真空管が特殊で交換が不可能だったのですっかり忘れていたが
そもそもサウンドバランスが違うことだけは覚えている。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/26(火) 07:43:15.24 ID:L1Ihs+xv.net
ラジオ用スピーカーというと、薄っぺらいコーン紙にちっちゃな磁石という印象だが
16cmを超えるとそれなりの音が出てくるようになる。
昔のHMV製 楕円スピーカーの特性は以下のとおり。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/EMI-1944.jpg
中高域にアクセントのある独特なカーブで
ドイツ製のフルレンジを知ってる人なら、キレの良い音だと理解できるだろう。
以下は右がHi-Fiモニター用、左がラジオ試聴用というもの。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/50iger_Jahre/Seite_12_13.jpg

この手の中高域をカツンと持ち上げる特性は
一番最初のダイナミック型スピーカーだったライス&ケロッグまで遡る。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Rice-Kellogg_Frequenzgang.gif
もう少しさかのぼると、クレデンザとの比較で出てくる旧規格の蓄音機で
低音が伸びず甲高い音で鳴らしていることが判る。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Ortophonic.jpg
電気録音への移行期でも、やはり小型のラッパ蓄音機の音が温存されて
ラジオの音へと引き継がれていったと思うのが自然だ。

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 06:22:59.01 ID:PW+bzQCR.net
ただ日本の戦前のラジオと言えば、並四のペナペナスピーカーという感じだが
海外のほうはHi-Fiへ確実に向かっていた。
特に生演奏の実況放送はAM放送でもワイドバンドで受信すれば結構な音質だった。
数多く残されている放送用のアセテート盤でその片鱗に触れることができる。

当時のHi-Fi技術は10kHzまでだったが
ドイツとアメリカでの高級ラジオは、スーパーヘテロダイン、2wayスピーカーが
一般に手に入るようになっていた。
独Telefunkenの例)
ttp://www.radiohistoria.fi/yabbfiles/Attachments/JS.JPG
ttps://www.radiomuseum.org/r/telefunken_spitzensuper_7001wk.html
米Zenithの例)
ttps://caseantiques.com/item/rare-zenith-stratosphere-console-radio-model-16-a-63/
ttps://www.oldradios.com/strat/
ttp://www.nutsvolts.com/magazine/article/the-colossus-of-radio

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 06:35:05.27 ID:PW+bzQCR.net
ちょっとしたダンスホールでも十分に機能しそうな大型ラジオは
AM放送が主体だった時代には無用の長物のように考えがちだが
32kHzのバンドフィルター(高域は16kHz再生)をもっていたこと
SP盤再生用に高域のノッチフィルターを装備していたことなど
実際にはAM放送のほうが高音質であったことが伺える。

こうした技術基盤のうえに立つAM放送の実力と
1970年代のラジカセの機能性を見比べて
ローファイ時代のサウンドデザインの継承を取り繕うのが
私なりの懐メロ〜歌謡曲の再生技術の考え方になる。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 07:18:15.62 ID:PW+bzQCR.net
懐メロ〜歌謡曲の再生技術の谷間については、以下のものを参照すると判る。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-22697.png
1950年代を境にSP盤vsEP盤のコレクターの区分けが明瞭で
オリジナル盤の再生技術の違いからくるものが大きく原因して
どちらも平等に聴くことを難しくしている。

これに1960年代のステレオまで被さると
SP盤=懐メロは、モノラルでローファイという二重のハラスメントを受けている。
実際にはAM放送規格(モノラル、100〜7500Hz)は
1970年代まで有効なフォーマットだったと考えている。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 07:51:12.62 ID:PW+bzQCR.net
ところが、このAM放送規格から見据えると
時代を超えた草の根の大衆音楽の面白さが傍観できる。
100〜8000Hzを均質なスピードで再生できると
古い録音もちゃんと表情豊かに聞こえてくる。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 21:08:17.95 ID:A1s8zqYG.net
なんで最低限のシステムの話してるんだずっと
最高に再生できるシステムの話しろよ

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 21:39:24.92 ID:PW+bzQCR.net
たかがローファイ帯域と言いながら
意外とちゃんと再生できない機器が多いんだよ。
何かが良くなれば、どっかが引っ込むという具合で
アンバランスなものが付きまとう。

それと最高というのは、高音質ソフトを連れ添ってることが多く
その意味では歌謡曲やポップスの類は、ほとんどが落ちこぼれ。
これをサルベージできるシステムが欲しいだけなんだけど
1950〜70年代までの録音を9割方ニュートラルに再生できる状態を
測ってみると見事なカマボコ型。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png
この理由について考えてみると、これまでのHi-Fiの理想形がおかしいと気づいた。

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/27(水) 22:15:15.37 ID:PW+bzQCR.net
カマボコ型の秘訣は、アジア系言語で感情表現に富んでいる
400〜2000Hzの喉音(母音の第二フォルマント)を中心に
1オクターブ広がるごとにラウンドしていく特性だということ。

もうひとつは出音のタイミングがボーカル域で揃っていること
つまりタイムコヒレントが優れていることが挙げられる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2296.png
ジェンセンの30cmエクステンデッドレンジを後面解放箱に入れているせいか
リボンツイーターと同じくらい出音のスピードが速く、中低域が埋もれない。
いわゆるドンシャリとは真反対の特性なのに、100〜8000Hzが万遍なく聞こえる。
おそらくチャンデバでマルチアンプにしているのも功を奏してる。

あとは、これだけだと結構やんちゃな音なので
サンスイトランスを噛ませて倍音の出方を整えている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg

各部品や機材のグレードを上げることも可能だけど
このバランスを保って揃えようとすると4〜5倍の費用がかかると思う。
最低限だけど、結構あなどれないと思うぞ。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/28(木) 06:44:16.47 ID:hHqIHpHv.net
このバランスの保持が難しいのは
例えばアルテックの大型ホーンで500Hzクロスを狙うと
400〜2000Hzを中心とした同じような効果が出る。
ttp://kiirojbl.web.fc2.com/audio/1001.jpg
しかしこれのウーハーがドライバーの反応に喰い付くまで
どれだけのパワーを入れなければならないか?
おそらくJBL 130Aや、励磁型のウーハーでないと
小音量でドライバーとのレスポンスのバランスがとれない。

小音量というのは、歌謡曲のもうひとつのキーワードで
ミニワットのAMラジオでも心地よく聴けるように
サウンドのバランスを調整してある。

これをフラットで大音量で聴くというのは間違っていて
どう考えてもドンシャリに収録されている。
それも100Hz付近と4kHz付近にアクセントをもつ。
低音に量感をもたせたシステムはリズムが平坦に聞こえ
高域のレスポンスが突出するシステムはザラザラした歪みに悩まされる。

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/28(木) 07:08:33.20 ID:hHqIHpHv.net
ただポップスの分野でドンシャリ傾向が分離する以前は
トーキーからラジオまで、一種の船団方式でサウンドが統一されていた。
Hi-Fiステレオの登場で、近接試聴での高域の可聴領域がフラットになり
THXの提案では、ホームビデオが出回る1980年代以前のサウンドトラックは
映画館の音響規格に合わせ、高域を落としてあげなければいけないとした。

こうした旧規格であるトーキー、SP盤、AM放送でのポップスの対応は
一般のオーディオ技術史よりも10年程度遅れていて
1950年代半ばまでアメリカでもSP盤が主流だったし
モノラル盤が1965年前後まで新譜で売られていたのは良く知られる。

では1970年代はどうかというと、テレビは依然としてモノラル
ラジカセのステレオ化は1970年代も末になり
そのままウォークマンに時代は移っていった。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/28(木) 07:29:32.80 ID:hHqIHpHv.net
私なりに昭和の歌謡曲をニュートラルに聴くシステムとして
トーキーとラジオの間にある中規模の音響機器を考えたとき
1960年前後のジュークボックスに思いいたった。
ビートルズ以前のロカビリー、ブルースを得意とするが
もちろん懐メロ、流行歌もいける。

そこで使われているユニットを調べたところ
Jensenのギターアンプ用ユニットP12Rが主流だった。
現在も伊SICA社で製造を続けており、値段も手ごろだ。
こうした情報は、ジュークボックスのメンテを手掛けるサイトで知った。
ttps://www.jukebox-world.de/en/Speaker/Jensen-speaker-P12R-16.html

ここで使われているJensen P12Rは、口径30cmのエクステンデッドレンジで
通常のウーハーが2kHz以上の分割振動を抑えるのに対し
2〜6kHzに大きなピークを作るように設計されていて、多くは高次歪みである。
もうひとつは8kHz以上は出ないことで、フルレンジとは言い難い。
この喰えないサウンドが、実は1950年代のオーディオ史のミッシングリンクで
ラジオ用スピーカーでは普通に装備されいたもの親玉的存在だ。

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/28(木) 07:41:21.48 ID:hHqIHpHv.net
自分の使っているのはJensen C12Rで
理由はセンターキャップが省略されてフェライトが張ってあるところ。
ボイスコイルの共振がジャリジャリ出るようにできている。

安いとは言いながら、大口径フィックスドエッジの端くれ
中低音の瞬発力は驚くほど速い。
foが90Hz前後、Qo=2.0を超えるハイコンプライアンス
後面解放箱でないと使えないような代物だが
300Hz前後までは直接空気を振動させるので
それが瞬発力を支えている。
小型のラジオ用フルレンジとは全く違う世界だ。

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/02/28(木) 07:53:38.46 ID:hHqIHpHv.net
このJensenにFountek社のリボンツイーターを付けるアイディアは
もともとPiegaのフロア型を持っていたのでリボンに慣れていたのと
1945年頃にデッカのリボンツイーターを使ったHMVの高級電蓄があって
この時代の録音水準からして多少疑問に思いながら試しに使ってみた。
ttp://quwa.fc2web.com/1950/BBC/HMV-1609a.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/BBC-M008-16.jpg
これまで、コーン、ホーン、ドームと色々試してみたが
どれも一長一短で、どうもスピード感が噛み合わなかったらしい。

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/01(金) 06:51:16.35 ID:1W4DPXI7.net
大口径エクステンデッドレンジを使うと判るのは
裸で鳴らしたときに、アクティブに振動できる最低周波数で
コーン紙を平面バッフルとして計算すると凡そ合ってる。
foc=2*4250/B、 B:バッフル幅(cm)

これだと、10cm:925Hz、16cm:531Hz、30cm:283Hzとなり
10cmクラスはステレオでの定位感が良好
16mクラスは女性ボーカルが綺麗(第二フォルマントがクリア)
30cmクラスからは肉声の躍動感が出てくる。

このアクティブに振動できる最低周波数より下の帯域は
エンクロージャーで反射、共鳴した2次的な反応で
輪郭の曖昧な音になりやすい。
多くは高域のパルス波で音の輪郭を補うようにしている。
しかし、古い録音は積極的にパルス成分を収録していない。
なので曇ったモゴモゴした声に聞こえる。
これは高域をイコライザーで持ち上げてもノイズだけ増してダメだ。

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/01(金) 07:13:43.31 ID:1W4DPXI7.net
大口径エクステンデッドレンジのもうひとつの特徴は
分割振動(高次歪み)の多さで、測ってみると基音よりも多いくらいだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png
これでは音楽どころじゃないと思うだろうが
エレキのクリーントーンのように艶のある音が鳴り響く。
まだリバーブのようなエフェクターがなかった時代の産物でもある。

こうした倍音成分の豊富さは、真空管やトランスからも発生していて
カートリッジでも生じる。いわゆるアナログ的な味わいである。
1960年代の録音スタジオでは、真空管とトランスの山に埋もれた環境で
試聴して音決めをしていた。初期のNEVE卓のトランスの艶やかさも定番だ。
トランスレス→デジタル化にいたる時期は1975〜85年の10年に過ぎない。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/01(金) 07:48:00.94 ID:1W4DPXI7.net
ところが、1970年前後の国産ビンテージ機器で組もうとしても
アンプとカートリッジ以外は、特にスピーカーがほとんど思い浮かばない。
ビクターSX-3が1973年、ヤマハNS-1000Mが1974年というのがあるが
この2つはその後のロングランで勝ち取った未来志向が入れ混じって
ニューミュージックの系譜を知りたい人にとっては宝物のようなものだ。

大瀧詠一の昔の写真にもSX-3は写っていて
米AMI社のジュークボックスと比較試聴していたように思う。
ttp://livedoor.blogimg.jp/pyan10/imgs/4/7/47f6a380-s.jpg
ttps://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/migrate.musicman-net.com/2017/02/f589d89109df3c.jpg
アンプはラックスのSQ38、サンスイの777〜999あたりが良いだろうか。

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 06:11:22.88 ID:WzEwU9dY.net
1970年代初頭の頃のシステム構成は
アンサンブル型(一体型)ステレオからセパレート型へと進んだ時期で
サン・トリ・パイ:サンスイのアンプ、トリオのチューナー、パイオニアのスピーカー
を買えば間違いない、というような感じだった。

ところが一番売れたのは、チューナーとアンプが一体化したレシーバーで
レコードプレイヤー、スピーカー、カセットデッキが選ぶ対象として残された。
レシーバーの広告には、ほとんどスピーカーが写り込んでおらず
おそらくヘッドホンでの試聴が始まった時期でもあった。

当時最も売れたのはパイオニアのヘッドホンで
1961年からステレオ・ヘッドホンを販売していた。
当時はELEGAとSTAXくらいしか製造しておらず
まさにパイオニアの名前通りのもの。
ちなみにスタジオユースは圧倒的にELEGAで
現在のSONY 900STの原型にもなった。

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 06:50:54.37 ID:WzEwU9dY.net
当時と同じ仕様のヘッドホンというとあまりにマニアックだが
KOSS PRO/4AA、Sennheizer H-414、Beyerdynamic DT-100あたりで
いずれも独特なサウンドをもっていることが判るだろう。
ELEGAのヘッドホンは、耳を測定するような検聴用なので少し特殊な感じ。

名称だけ引き継いでいるのはAKG K240Studioで
1990年代にDiffuse Field Equalization対応のため
音調が変わっていると思う。

ちなみにDiffuse Field Equalizationとは
外耳の共鳴を加味した補正曲線で
ダミーヘッドマイクで測定したときに、もろに出る共鳴ピークを
実際の聴感に合わせて表示させるためのもの。
ttp://en.goldenears.net/388

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 08:21:28.42 ID:WzEwU9dY.net
ヘッドホンの場合、見た目の周波数特性よりも
インパルス応答やステップ応答のほうがむしろ実感があるかと思う。
パルス波が鋭く収まっているかで高域の立ち上がりの繊細さが判るし
ステップ応答でちゃんとライトシェイプしているかで自然なバランスかが判る。

例としてSennheiser HD600を上げると以下のとおり。
ttp://en.goldenears.net/8072
ステップ応答で超高域のリンギングが若干出るが中高域からスムーズに推移
インパルス応答も反動の少ない構造だと判る。
AKG K240 STUDIOも同様な感じだが、低音の収まりがタイト。
ttp://en.goldenears.net/17565
SONY MDR-CD900STは遠目に見るとステップ応答が綺麗なライトシェイプだが
インパルス応答で中高域のリンギングが比較的大きいことが判る。
ttp://en.goldenears.net/6993

特殊なのがEtymotic Research ER-4Sで理論的な動作だが
実際に試聴すると従来のサウンドデザインが変に聞こえる。
ttp://en.goldenears.net/20770
これより妥協案を出しているのがSHURE SE846で
インパルス応答は正常、ステップ応答の低域のブーストが尋常じゃない。
ttp://en.goldenears.net/30016
これに比べるとSE425はいたってまとも。
ttp://en.goldenears.net/6114

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 08:40:06.40 ID:WzEwU9dY.net
SONY 900STでリンギング(分割振動)が多いのだが
実際は世の中のヘッドホンでは、リンギングを容認するほうが多数派で
例えばShure SE425の上位モデルSE525はリンギングが多い。
Etymotic Researchのイヤホンを聴いて感じたのが
全ての音がスマートすぎて、音楽の骨格だけを聴いている感触である。
さらにイヤホンでは耳穴にフィットしてないと低音不足を感じやすいので
バスブーストする構造も好まれる。

こうした嗜好性の多様さもヘッドホン、イヤホンの特徴で
自分の好みの音が何かということを知っておくのも大切だと思う。
実際にはドンシャリが好まれているという別の側面が浮かび上がるのだ。

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 09:10:08.84 ID:WzEwU9dY.net
個人的には、オープン型の醤油味が好きなので
Sennheiser HD598、AKG K501などを愛用してきたが
寝転がって聴く癖があって、いずれも早期に断線の憂き目にあって
それ以来ヘッドホンの購入を自重している。
どちらかというとユーロビートのほうが合っているスマートな鳴り方で
歌謡曲に合ってるとは少し言い難い。

思い出のあるのは、フォステクスのT-5Mで
見せかけのファットなベース、きつくない高域と
個性が強すぎて、どの録音もバランスが崩れない安定感があった。
あと最終的に残ってるのがSONY MDR-Z700DJで
これも低音ドカドカでアメリカン・ロックのマニエリスム調だが
こちらもサウンドが崩れない安定感がある。

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 10:13:47.55 ID:WzEwU9dY.net
やや気になってるのが以下のもので
JVC JVC HA-MX10-B ttp://en.goldenears.net/16638
Pioneer SE-MJ591 ttp://en.goldenears.net/10587
中域と高域の段違い平行棒のような特性だが
インパルス、ステップ応答の両方とも良好。
ほとんどの人の印象は、高域不足、中域過多らしいが
歌モノにはフェイズの乱れがなくて合ってそうな気がする。

高域の出し方については、STAXのイヤースピーカーにも同じ傾向があって
耳から少し距離を置いてセットするタイプなので
必ずしもDiffuse Sound Field補正が正しく機能しないかもしれない。
ttps://www.innerfidelity.com/images/StaxSR007SZ31576.pdf

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/02(土) 20:33:58.09 ID:WzEwU9dY.net
私個人が普段からモノラル試聴なので
ステレオヘッドホンの話をしても何だかな?という感じだが
実はモノラルミックスしてからステレオヘッドホンで聴いても
特に違和感がない。

2〜3年の経過で「モノラル耳」が既にできているからで
右耳から脳内で左に受け渡す、脳内ステレオが再生される。
これは普段はスピーカーから斜め45度に座り右耳から試聴していて
当然ながら左耳は凄く高域が聞こえていないはずなのだが
あたかも左耳でも聴いているかのように脳内で補完している。
この訓練が瞬時にできているので、勝手に脳ミソがリズムを刻みだす。

モノラルだと1次元的な音響と勘違いしている人が多いが
実は脳幹が活発に反応するようなエモーショナルな体験が得られる。
これを何次元と呼べばいいのだろうか?

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 08:42:15.06 ID:AHVw8vnn.net
>>261のJVCやパイオニアのヘッドホンの特性は
個人的には一種のJ-POP病の一種だと思っていて
2kHzを境にした段違い平行棒のような特性は
古くはオーラトーン〜テンモニで醸成されたサウンドだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/aura5c-ns10.jpg
これらは小音量&ラジオ視聴者に向けたバランスチェック用で
これとヘッドホン試聴でのパーソナル化に伴うメガヒットにより
むしろポップスのミックスバランスの標準となった感じがする。

興味深いのはJVC HA-MX10-Bの開発段階で
ビクタースタジオで鳴っている音をそのまま移行したと言われることで
そうだとすれば、ラージモニターも段違い平行棒になっている。
ttps://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1102/07/news119.html
ttp://en.goldenears.net/16638

とはいっても、実際のミックスバランスは動的に変化するので
必ずしもトーンキャラクターが全てを支配するわけではないが
5dBの穴を埋めるためにどれだけ音数を増やさなければならないか?
電車でシャカシャカ鳴る状況が理解できるだろう。

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 09:09:57.78 ID:AHVw8vnn.net
とはいえ、個人的にはビクタースタジオの作るリマスター音源は
そのグラマーなサウンドが結構好みではある。
艶の良いサラブレッド、ボンドガールのような血統の良さだ。
そっちのほうではJBL 4331や4343などが使われていて
多様性の担保というか、ユニークな協力体制があるようだ。
ttps://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/pr_takumi-report/index3.html
ttp://blog.fmyokohama.jp/ckb/2011/09/post-93e2.html

とはいえ、このグラマー路線のサウンドを好まない人が居ることも確かで
藤圭子や吉田美奈子などはソニーのほうで化粧替えをして
クールなサウンドにリマスターされてたりする。

ビクタースタジオがGenelecをメインモニターに導入する際の話を読むと
 「80年代後半、スタジオで作った音を、
  コンシュマー用のオーディオ・システムで再生すると、
  何だか違和感を覚えるようになったんです。」
という言葉に集約されているように思った。
ttps://www.genelec.jp/references/victorstudio/

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 09:39:42.93 ID:AHVw8vnn.net
ビクタースタジオのグラマー路線は
例えば1999年に出されたシモンズとペドロ&カプリシャスを聴くと判る。
シモンズの清楚さと高橋真梨子の情の深さとは、何だか真逆に感じるが
そのどちらからも中域に深い艶をもつ肌の感触が伝わる。

一方で、吉田美奈子のFlapperはドンヨリした音調だったりしてキレがない。
後ほどタワーレコードから吉田保当人によるリミックスに近い状態で発売されたときは
解像度が上がった一方で、何かオーラのようなものがすっかり抜けた感じだった。
これは藤圭子のアルバムについても言えて、音は正確なんだけど…味がない
というのが最初の印象。しばらくその情報量をもてあましていた。

現状では、これらの奥底から湧き出るディティールがバランス良く再生できるので
むしろ誤魔化しのない、ガチンコ勝負での試聴が可能になったが
こうしたポテンシャルをもつ機材をもつ人がどれだけ居るか?というと
ヘッドホン試聴をメインに考えていることが何となく判った。
ttps://mora.jp/topics/interview/yoshida-tamotsu/

藤圭子については「藤圭子劇場」の最後に収録された盤で
本来のビクターサウンドでの藤圭子の声が聴ける。
どちらか1枚というよりは、色々な切り口があって良いものだと思う。

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 10:12:49.72 ID:AHVw8vnn.net
ヘッドホン試聴で気を付けなくてはならないのは
外界との音響から遮断れるため、個人の嗜好の差が出やすく
そのうえイコライゼーションも容易くできるため
かなり癖のある音響でも受容して慣れてしまうことだ。

一般のオーディオマニアにも、高音のきつい音を好む人は多いが
フラットで聴くという行為そのものが、ルームアコースティックの関係からすると
少し高域を持ち上げた状態になっている。
有名な録音スタジオの音響特性は以下の通りで、5dB前後ラウンドする。
ttp://en.goldenears.net/en/files/attach/images/249/388/1f52df8624d9b1bef9b77674162e6979.png

これでも実際にヘッドホンを聴くと、もっと強い高音に晒されるわけで
難聴とまではいかなくとも、聴覚がダメージを受けてもおかしくない。
心地よい音が、習慣的に変化しているというほうが正しいかもしれない。

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 10:20:40.19 ID:AHVw8vnn.net
一方で、ハイファイの要件を満たすためには
ヘッドホンとスピーカーでは、アンプも含めると1ケタどころか2ケタも費用が違う。
費用対効果を考えると、ヘッドホンほど便利なシロモノはないとも言える。

個人的な体験を言うと、この状況からモノラル〜ローファイに慣れて
ちゃんと高域が聞き取れるようになるまで、2年くらい掛かった。
昔の初心者にフルレンジから修行して、ステレオ再生のノウハウを学ぶことがあったが
こうして耳を育てながら、機材のグレードアップを図っていくのが順当だと思う。

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 10:36:10.45 ID:AHVw8vnn.net
ローファイで聴くことの必然性は
オーラトーンやテンモニでサウンドバランスを確認するように
1970年代から意識され始めたラジオ音との共存体制だと思う。

実はラジオのサウンドデザインには、1940年代のPA機器にあった
強力なラウドネス効果が仕組まれていて
それを録音側に組み込むことによって、良い音の概念が変わった。

デジタル化でクラシックやジャズはむしろニュートラルになっていったが
(このため1950年代のモダンジャズが今でも重用される)
ポップスではその逆のことが起こっているのだ。

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 11:11:19.25 ID:AHVw8vnn.net
1970年代に設計されたスタジオ用ヘッドホンの特性について
Koss Pro/4AA ttps://www.innerfidelity.com/images/KossPro4AA1975.pdf
Beyerdynamic DT100 ttps://www.innerfidelity.com/images/BeyerdynamicDT1002X2kOhm.pdf
当時の計測方法が、diffused sound fieldの補正を考慮せず
スピーカーと同じ特性で考えていたことが判るが
今からみるとボーカル域と高域のキャラクターが明瞭に分かれている。
まだスタジオ用の第一要件が音漏れの少なさと堅牢さだった時代でもある。

4kHz付近に一種の耳ざわりな音が付きやすいのは認識していたようで
かなり抑え込んだディップがある。その一方で1〜2kHzの吹き上がりが演出され
これは音が1歩前に出るような前のめりのトーンである。
DT100の10kHzのピークは、Pro/4AAよりも強調されており
この時代がマルチ録音でのタイミング合わせを重視したことと関連があるし
シンセベースの導入によって、重低音の聴き取りが条件として追加されている。

一方で、これらでサウンドバランスを取るようなことはしていないので
録音ブースでの便宜上のものと考えるのが妥当だろう。

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 19:02:19.47 ID:AHVw8vnn.net
4kHz辺りのディップで思い出したのが
テープ再生時に必ず生じたヒスノイズで
これを抑えて楽音をクローズアップする役割も当然あっただろう。

ドルビーがBかCか、はたまたSRかで世代が判るが
Bタイプのエンファンシスは以下のとおりである。
ttp://www.rfcafe.com/references/popular-electronics/images5/dolby-noise-reduction-popular-electronics-august-1972-3.jpg

CD時代になってこうした苦労はほとんどなくなったが
何か雰囲気みたいなものが失われたという感じもある。
個人的には音量が上がっていくときのザワッとしたのが好きだが
どうも歪みの一種らしい。

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 20:38:42.44 ID:AHVw8vnn.net
初期のカセットテープの音というと、あまり音源は残っていないと思うが
意外なのはアメリカでソニー製のカセットレコーダーを使ったブートレグ盤が多く
なぜかヴェルベットアンダーグラウンドで集中していたりする。
ttps://audio-heritage.jp/RADIO/SONY/portable/tc-100a.html
ttp://www.alliedcatalogs.com/html/1969-280/h156.html
この頃、日本は硬質なフェライトの精密加工技術で先行しており
世界中でシェアを獲得していた。

1972年のマックス・カンザス・シティでのラストライブは
当時のカセットレコーダーの扱いが、コダックのインスタントカメラと同様に
若者文化のアイコンだったことが判る。

もうひとつのほうは西海岸でのクワイン・テープで
期待どおり(?)の悪音だが、放浪していたバンドの記録として貴重なもの。

こうした録音には、サンスイトランスST-78を挟むとしっくりくる。
低域を切って、少しスレンダーにまとめてくれるようだ。

この延長上にシュガーベイブのソングズがあると言ったら言い過ぎか?
シティポップの教祖のように思われているが
音質はガレージロックのはしりだったように感じる。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 21:12:26.17 ID:AHVw8vnn.net
日本のロック史で面白いのは、海外バンドの偽ライブ盤で
ローリング・ストーンズ、ジャニス・ジョプリンとその影響力が凄く強い。
ストーンズ派のザ・タイガースの初アルバムがライブ盤だったのも
この影響だと言われるくらい。

個人的には村八分の1971年ライブ「ぶっつぶせ!」が
ブートレグ風のアングラ感一杯で、最高の内容だと思う。

イレギュラーなのが、あがた森魚の世界史B#1で
屋外テントのアングラ劇場を彷彿させる。

どちらもフィルムの粒子まで荒々しく印画した
森山大道のストリート写真を思い起こさせる
淫靡な雰囲気がただよう。

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/03(日) 21:56:38.99 ID:AHVw8vnn.net
フォークルが1967年に放った深夜放送&アングラ路線は
メジャーデビューの際にも、むしろチープな宅録をわざと狙ったといわれ
その原盤製作の売り上げを元手にURC(アングラ・レコード・クラブ)が始動した。
テレビはおろかラジオでも顔を出せないので謎めいていたが
シングル集を聴いてもあのときの情熱を窺い知るにはやや気だるい感じもする。
レコーディングスタジオに入って救済されたという安堵感が先行しているのだと思うし
見えない未来を画く点では、デビューしたてのアイドル歌手の声の震えのほうが
リアルに何かを感じ取っていたように思う。そのバックバンドの緊張感はもっと厳しい。
それを知ってか知らぬか収録していたと思うのだ。

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/04(月) 07:51:34.04 ID:IiOdkoZ3.net
70年前後の深夜放送は、ジャストタイムで聴いていなかった私など門外漢だが
今も続くラジオパーソナリティの伝統は、ぶっちゃけ、本音の多いわりに
今の情報化社会では炎上必須のものも多かったのだと思う。
聴いてる人と共有し、3日もすればキレイに忘れる。
話し上手というほうが適切かもしれないが、歌詞もそういう時代感覚が流れるのだろう。

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/05(火) 07:17:27.82 ID:ZzQ7ORM+.net
深夜放送枠のフォークは思春期の終わりを告げるための儀式のように思っていて
かと言って大人の管理社会にも馴染めない宙ぶらりんの世界だ。
この宙ぶらりんという感覚は、身体性を離れた幽体離脱のようなもので
とても精神的なもので、オーディオのスペックなんかで縛りたくない
ましてやオーディオマニアになど、その内容のどこが理解できよう?

200〜6000Hzの帯域に詰め込んだメッセージは
喩えていえばインスタントラーメンのようなもので
麺の細さ、味の濃さなど、ちゃんと調整しないと
カップからドンブリに移し替えたときの、あの不味さといえば
本格的なステレオで聴くAM放送のように興ざめする。

電波とレコードの間にある距離感は
声を届けるための商業システムの手順の違いにあるが
情報化社会のなかでサイバー化された記録=記憶は
ヘッドホンで頭内定位するだけでは精神性の欠片も感じられない。
やはり人肌が恋しい、肩が触れ合う程度の身体性は必要だ。

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/05(火) 07:25:41.26 ID:ZzQ7ORM+.net
興味がてらにフォークジャンボリーの抜粋盤を買ってみたが
みんな仲良く平和になんていうのは嘘で、K1グランプリのような格闘技戦だ。
ほとんどの人が、舞台での本気度を示すために怒鳴るように歌っており
少しでも気を緩めると舞台に乱入されかねない緊張感のなかにいる。
フォークが軍歌になった、そういう時代でもあったのだろう。

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/05(火) 07:50:39.62 ID:ZzQ7ORM+.net
このときの関西フォーク陣と東京フォークゲリラ陣営の対立軸は鮮明で
説教じみた関西陣、怒鳴るフォークゲリラという感じだ。
岐阜の山奥に集結したものの、空中分解するのは目に見えていて
そのもがきっぷりがどうにもならないほど切ない。
今ではカレッジフォークの人たちとも仲良くステージに並ぶというのだから
半世紀たって商業主義のしがらみから自由になったのだろう。
どの会社も派遣さん25%の契約社会で
金銭にともなう人間関係の束縛は益々厳しいものになっているが
オリンピックと万博でもう一度夢をみようなんて思いたくないもんだ。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/06(水) 06:25:27.27 ID:cQBY+I8/.net
さて四畳半フォークの話とふけ込もうと思ったのだが
再生する装置がこじんまりとフルレンジというのでよかったか?
ということを考えている。
加えて自作の真空管アンプなど灯すといいだろう。

ところがフォークジャンボリーに参加したミュージシャンをみると
よしだたくろう、はっぴぃえんどはロックバンドだし、その後の分散が激しい。
フォークというスタイルは、シカゴブルースのように音楽の核の部分であって
そこから派生する演奏スタイルは色々なバージョンがありえる。

実際、ロクハンと直熱三極管の組合せで聴いても
あまりピンと来なかった。イヌエッチケーの醤油味である。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem1.jpg
当時は国営放送への反発があって、そこから抜け出す何かがあった。

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/07(木) 05:28:14.49 ID:p6XFGhfR.net
フォークとニューミュージックの間にあるものは
ラジカセとステレオのように違いがある。
アイワのラジカセとパイオニアのステレオコンポ。
ttp://plaza.harmonix.ne.jp/~ita/As431028.jpg
ttp://audiosharing.com/review/wp-content/uploads/2014/10/Pioneer.jpg
ライフスタイルの影響が大きいが、今は同じフォーマット(CDかレコード)で
聴くことになるので、このような棲み分けがはっきりしていない。

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/07(木) 06:27:08.51 ID:p6XFGhfR.net
四畳半フォークとラジカセがリンクしたのは
松本零士「男おいどん」を広告キャラに設定したソニーだ。
対抗した松下電器が「がきデカ」だったのはアレだが
どちらもラジカセでモテモテ気分を夢想するもので
精々テレビの前に置いて好みのアイドルの声を録音することで満足したのだろう。

アイドル歌手を前面に出したステレオ、ラジカセの広告は
日本の定番になったといって過言ではない。
例えばアメリカでTVコマーシャルは三流芸人の仕事なので
ジョディ・フォスターが日本でCMに出てて驚かれるという。
日本では人気があったから広告に出れたという印象が強いが
オーディオメーカーがレーベルを運営していた時代なので
デビューしたての初々しい頃のピンナップがみられる。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/07(木) 07:07:01.35 ID:p6XFGhfR.net
フォーク歌手はラジオのパーソナリティを務める人も多く
コンサートでのMCなども今では鉄板のようなもの。
レコードで聴ける内容は、パーソナリティの一部でしかない。

最近、米フォークの立役者だったウッディ・ガスリーのライブ音源が出たが
ともかくおしゃべりが長く、ステージの8割は独り語り、終わりに歌を披露する。
芭蕉の奥の細道にも似たような配分だが、短い歌の重みを主張すると
そのようなことになるのだろうか。英語なだけに退屈してしまう。

日本のフォーク歌手について最近思いを強めているのが
声だけで何かを伝えようとするあまり、本来あった実体感が薄れることで
アコースティックな演奏スタイルが生むフィジカルな部分がちゃんと出ないと
レコードからくる情報だけでは、記憶を留めておくことが難しいと感じることだ。
ラジカセで聴くのが良いのは、ラジオ・パーソナリティとの整合性が取れるからで
オンタイムで本音が聞けなくなったときに、本来の味わいが掴みにくくなってる。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/07(木) 07:19:03.92 ID:p6XFGhfR.net
同じことは、アイドル歌手にも言えて
振付のないUFO、パラシュートのないTOKIOなど誰が想像できるだろうか?
メディアと連動していない歌謡曲は、気の抜けたサイダーのようなもので
それに再び炭酸を入れ込むくらいの刺激がないと、再生したとは言えない。

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/07(木) 07:47:00.78 ID:p6XFGhfR.net
メディアと切り離された歌モノの鑑賞について
フォークソングは、その素材が限定されているだけに
オーディオ的に吟味するのに試金石ともなりそうな気がする。

歌声に実体感を出すために必要なのは
150〜300Hzくらいの胸声の反応の速さと
500〜2000Hzの第二フォルマント(母音)の抜けの良さで
このふたつが均一に揃っていると、日本語の情感がスムーズに伝わる。
どちらもウーハーの帯域で、胸声に重低音が被って不自然になったり
ネットワーク回路との関連で1.5〜2.5kHzは沈み込みやすい。
私はJensenの30cmエクステンデッドレンジを愛用しているが
1947年から現役のPA用スピーカーの端くれだ。

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/07(木) 07:58:16.56 ID:p6XFGhfR.net
面白いのはエレボイの初心者用のテスト方法で
マイクをつなげてチェックするというもの。
江川三郎がやっていた方法だが、あまり人気がなかった。

エレボイはタンス型マルチウェイスピーカーの元祖のような感じだが
米国の放送局用マイクでは昔から定番のもので、タッチノイズに強いこと
近接効果(胸声が被ってモゴモゴする)を抑制する技術で知られる。
そうした実声の再生との相関性に自信があったのだと思うが
今のスピーカーにマイクの生音を入れても、ほとんどは汚い音で
カラオケ用のエコーをかけて整うのが関の山である。

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/08(金) 06:51:04.59 ID:Cel/RdXj.net
フォークソングでオーディオシステムを整えるというのは
音楽の言語的性質を聴き取ることだ。
200〜4000HzのAMラジオ規格内でのポテンシャルを高めると
音楽のボディラインの基本的なところが整って心地よくなる。
背が高い、足が長いというよりは、抱き心地のような部類だ。
狭い帯域でもフィジカルな実在感が欲しい。

それとHi-Fi&ステレオの時代にあっても
ラジオの特性はほとんど変化がない。
1956年のナショナル製真空管ラジオの特性
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28429.png
1972年のナショナル製ラジカセの特性
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/RF-848-1972.jpg
これでもAMとFMの音質の違いは十分に判る。
なぜだろうか?

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/08(金) 07:21:41.33 ID:Cel/RdXj.net
狭い帯域でもリアリティを感じる理由は
生音での高域は瞬発的に出るパルス成分がほとんどで
ほとんどの録音を聴いてもエネルギーは微小だ。
ツイーターだけで鳴らすと、本当に蚊の鳴くような声しか出ない。

人間の聴覚も、外耳の共鳴によって3kHzをピークに急激に低下する。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/4128C_HATS.jpg (これの実線)
古いAM規格はこの曲線を都合よく解釈したもので
Hi-Fi規格は、9〜16kHzを累加することで成り立っている。
超高域は外耳のピークより10dB低くても、聞こえるものは聞こえる。
むしろ楽音の動きをエモーショナルに捉える耳のほうが必要だ。

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/08(金) 07:44:54.56 ID:Cel/RdXj.net
楽音をエモーショナルに捉える耳を鍛えるのと
オーディオ装置で補助して聞こえやすくするのとは
いわばバーダー取引のようなもので
オーディオマニアの陥りやすい罠のようなものだ。

ただし古いラジカセでも極端な高域の不足を感じないのは
古いスピーカーにはひどい分割振動が内在していて
1kHzを鳴らすと12kHzまで倍音が共鳴するという特徴がある。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png

1980年代に瀬川冬樹がデパートで売られるステレオの多くが
バイオリンの音がひどいので落第点をつけるのに対し
メーカーのほうはリンギングがあるほうが売れるという回答だったという。
理由はテレビの歌謡番組で聞きなれた音と整合性があるからだ。

今でもリンギングは好まれる傾向があり
Shureの高級イヤホンは上位機種のほうがリンギングが激しい。
(0.3.インパルス・レスポンスを参照)
ttp://en.goldenears.net/6114
ttp://en.goldenears.net/3381
高域が良く聞こえる=パルス音を重複して隈取をよくする という現象には
電気的に測る特性よりも、生理的な課題が大きく寄与している。

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/08(金) 07:54:55.30 ID:Cel/RdXj.net
電気的なフラットネスが楽音を正確に伝達できるという理屈は
人間の聴覚がフラットではないので、ほとんどウソだ。
それも2〜3dBというレベルではなく、10dB以上もの違いがある。
フラットな周波数特性で鳴っている音はホワイトノイズぐらいなもので
楽音の特徴を掴んでいるとは到底言えない。

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/09(土) 18:11:47.65 ID:9d+sKWtL.net
1960年代までの歌謡曲を聴くときに気になるのは
伴奏と歌とがあまりに緊密に接するため
洋楽のように楽器の役割分担が希薄なことだ。

アレンジとしては、歌謡曲も洋楽の端くれなので
同じ楽器構成ではあるのだが
ドラムやベース、ギター、ピアノ、ストリングなど
同じメロディーをなぞっているんじゃないかと思うほど
歌と一体化して流れていく。

ときおりアジアの音楽理論でヘテロフォニーに言及されるが
虫の声を言語的に理解する日本人のこと
楽器の音も同じように聞いてるような気がする。

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/09(土) 18:45:44.43 ID:9d+sKWtL.net
この楽器の役割分担をしっかりこなすオーディオ機器でも
1950年代の美空ひばりなどを聴くとまるでダメなことがある。

別に新しい機材でなくとも、同じ年代に製造されたシステムでもよくある。
多くは胸声がドーンと残ってしまったり、子音がキツく声がザラつくなど
その帯域を占める特定の楽器(ウッドベース、シンバル、トランペットなど)は
魅力的に鳴るのに、どうも日本人の歌声に一貫性がないのである。

その一方で、欧米のジャズシンガーの声はちゃんと鳴るのだから
一般の評価では「日本の流行歌は音が悪い」となってしまう。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/09(土) 19:28:02.95 ID:9d+sKWtL.net
例えば、1956年のエラ・フィッツジェラルドと美空ひばりを聞き比べると
どちらも胸声の豊かさは変わらないが、エラがハーモニー、リズムとかみ合ってるのに
美空ひばりの胸声はブロークンに発せられていることが判る。

ひとつの理由は、日本語の歌詞を楽曲にのせるときに
脚韻が整っていないために、楽曲のアクセントと歌詞が必ずしも一致していないこと。
それとエラはアクセントが合わないと、メロディーを断ち切ってでも、歌い崩して巧くかわす。
1956年の美空ひばりはうら若き19歳。まだ歌唱指導を受けて成長する段階で
裏声をレガートにこなすのに躍起で、楽曲を歌い崩すなんて芸当はまだできないし
ひたむきで純情という言葉で飾るには、芸能生活8年の重みものしかかってる。
ただ、ちゃんと再生できると、歌声が分離せずに、天女の舞いのように羽ばたく。

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/09(土) 19:45:04.79 ID:9d+sKWtL.net
裏声でシナを作るのは、芸者の歌い方をモディファイしたものだが
日本的情緒と新しい流行歌のスタイルの融合がはじまっていた。
洋楽が実声の200〜800Hz、子音の3〜6kHzで分離しているのに対し
日本語は800〜2000Hzの喉音のニュアンスが加わるので
この帯域の沈み込みは歌のニュアンスには致命的になる。

現在の2wayの設計で気になるのは、ウーハーの高次歪みを抑えるため
センターキャップを大きく覆って800〜2000Hzの音色が曇ってる。
一見するとクロスオーバー付近の歪みが抑制されて綺麗なのだが
発音の勢いが削がれてしまい、何を聴いても能面のような感じになる。
おそらく昭和の歌謡曲にいだく表情の薄さは、けして日本人の奥ゆかしさではなく
音場感でスコープを広げ過ぎて、表情が読み取れないのだと思う。

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/09(土) 20:01:55.84 ID:9d+sKWtL.net
音場感が声の勢いをそぐのは、ステレオ理論の弊害もあって
スピーカーの定位感を出すために2kHz以上で指向性を狭めて
チャンネルセパレーションを高めることをしている。
逆にいえば、2kHzまでは指向性が90度以上あるわけで
このため喉音を太く出す歌手の定位は、おしなべてビッグマウスになる。

ステレオ初期のBBC LS5/1では、ウーハーを縦方向に仕切って
中低域までチャンネルセパレーションを高める方法をとっていたが
実際にはあまり効果的ではなく
最近になって後面にキャンセリング機能をもった
Musikelectronic RL901Kが出るまでほぼ皆無だった。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1373217223365930009.JPG
ttp://esfactory.co.jp/products/musikelectronic-geithain/395-rl901k.html

低域から高域まで指向性を均一にすることも、歌謡曲の再生には有効だ。

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 06:33:27.98 ID:O7bCzq35.net
高域まで指向性の広いスピーカーの弱点としては
ステレオ効果の点で定位感や奥行き感が出ず
壁面のように音場が展開することだ。

こうした平面的なサウンドステージは
クラシックの録音でさえも1960年代までは普通であり
ちゃんとした定位感の整理は1970年代のBBCモニターで
ミニチュアのサウンドステージのシミュレーションを行ってからだ。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1970-13.pdf

それまでの録音が、ウォール・オブ・サウンドの世界であり
ステレオのチャンネルセパレーションも10dBもあれば
音の広がりが得られるという程度であった。
極端なピンポン・ステレオも、ポップスのあだ花のように残されている。

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 06:41:26.89 ID:O7bCzq35.net
ポップスのステレオ録音を語るうえで欠かせないウォール・オブ・サウンドだが
実際のオリジナルはモノラル録音であることを、1990年代になって告白された。
フィル・スペクター本人が過去の録音を「Back to MONO」と銘打ってリリースしたのだ。

その後は1960年代のポップスにおけるモノラル録音へのリスペクトは急展開したが
個人的には1970年代までの歌謡曲については、モノラル試聴で問題ないと思ってる。

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 06:58:42.31 ID:O7bCzq35.net
日本の場合、1950年代のベテラン歌手が1960年代末から
率先して過去のヒット曲をステレオで再録音してアルバムを残したので
モノラル時代の音盤はしばらく影に忘れられていたが
最近の10年の間で随分と環境が変わってきたように思う。
このため戦後歌謡のうちテレビ放送以前のアーカイブがかなり充実してきて
ステレオ録音への発展史のようなことも描けるようになったと思う。

ただし忘れてはならないのは、45/45方式のステレオ盤は
モノラルとの下位互換を意識して策定されたもので
歌謡曲においては1985年くらいまで
AMラジオや有線放送での試聴をすっと意識してミックスされていた。

このモノラル試聴の下位互換性をちゃんと評価すると
1950年代から1980年代までの歌謡曲をニュートラルに再生できる
夢の共演が可能になる。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 07:35:19.02 ID:O7bCzq35.net
とはいえ、映画館のトーキーシステムはスクリーン上の音抜けを防ぐため
2〜3本のスピーカーを並べることがあるので、ステレオもモノラル互換である。
某王国誌は、こうした背景もあって必ず劇場型の2ch試聴を続けている。
ところが一般の日本家屋では、モノラル録音をステレオ装置で聴くと
指向性の広いPA機器では部屋に音が氾濫してバランスを失い
指向性を狭めた高域がギスギスにやせ細った貧しい音で聴くことになる。
このため全帯域で指向性の広いスピーカー1本で聴くのがいい。

一方で、ステレオ録音をモノラル・ミックスする際の問題は
音場感を出すためのエコー成分が左右逆相であることが多く
モノラルにミックスした途端に高域がこもってしまうことである。
私なりに考えたのは、ミキサーで高域の差分を作ってあげることで
昔に疑似ステレオで行った方法の逆のことを行っている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image58.jpg

逆にモノラル音源を同じようにして、少しリバーブを掛けると
ステレオで聴いても広がりが出て心地よくなる。
モノラルでないとキレが悪いなんていうのはジャズファンくらいだ。
ところが初期ステレオの2chモノ録音では
パンミックスを中央に寄せなければ不自然になる。

最近のコンピ物では、この時代感が混在してるのもあって
いちいち面倒なのでモノラル試聴に統一している。

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 07:48:00.64 ID:O7bCzq35.net
ちなみに2chモノラルの分離を解消するのに
2ch信号のパンミックスを±3〜6dB程度に中央に寄せると
ちゃんと普通のステレオに聞こえる。

おそらく当時のセラミック・カートリッジの性能からみて
ちゃんとステレオに分離することは稀だったと思われる部分もある。
例えばソノトーン社のカートリッジは左右分離するのが6kHzまでで
スピーカーのほうが2kHz以上でしか分離しないことを考えると
かなりの狭帯域でステレオ感を演出しなければならない。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Sonotone_9T.jpg
過剰とも思えるエコー、左右楽器配置の分離は
当時のあまり性能の良くないステレオ再生環境に起因している。

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 08:17:52.85 ID:O7bCzq35.net
ピンポン・ステレオの異名は、どうもAM立体放送でのテスト信号で
ピンポン球の音が左右でラリーしたことから来ているらしい。
しかし、左右に完全分離したステレオは、洋の東西を問わず共通のもので
オーケストラでも効果を出すため、ストコフスキーが右に低音、左に高音へと
グラディエーションが出るように配置代えをしたというのは有名な話である。
ディズニー映画でのトッカータとフーガでその効果が覿面に出てくる。

ただピンポン・ステレオからみえる家庭用ステレオの発展史は
けしてモノラルから急にステレオに移行したわけではなく
普通にふたつの信号を合わせるとバランスが整うという
モノラル試聴での下位互換性と理解するほうが道理が立つ。
つまりステレオ理論からみれば異端でも、モノラルで正統性が立つのだ。
この境界線を引き直すと、1960年代末までモノラル派に染まり
テレビがモノラル放送だった1970年代末までがグレーゾーンになる。

多くの人がステレオとカラーテレビを同世代に数えたがるが
歌謡曲の視聴者の実態はモノラルに支えられていた。
オーディオマニアとレコードコレクターの間にある溝くらいに深刻でないにしろ
その違和感が放置された結果、デジタル時代の試聴方法に齟齬が残っている。

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 08:38:41.00 ID:O7bCzq35.net
1970年代のステレオ装置のステレオらしくないのは
オールコーンのスピーカーが多かったことで
この場合10kHz以上は全て分割振動である。
ヤマハNS-1000Mがかなり先進的だったこともあり
ハードドームがその時代のスタンダードだと思いがちだが
実際には1980年のCD発売以降に時代は下ることになる。

ここで問題なのは、コーンツイーターで聴いたことのある世代と
ドームツイーターでスタートした世代とで「良い音」の価値観が
思ってるより開きのあることだ。
あるいはウォークマン世代とも言えるが
超高域がいつも耳を刺激していないと落ち着かない。
若者だからモスキートノイズが聞こえるとか
そういう問題でもないように思えるのだ。

ところが1970年代までの歌謡曲は
10kHz以上はヒスノイズ、三角ノイズなど曖昧な領域で
むしろ高次歪み(リンギング)があってようやく艶やかに聞こえるくらいで
一部の最優秀録音だけがその辺まで楽音に留意していた。
1990年代のJ-POPに至る10年間がひとつのキーワードだと思う。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 18:47:34.77 ID:O7bCzq35.net
コーン紙から出る高次歪みは「紙臭い」と言われる音だが
歪みにもセンスがあるのだと感心させられるのが
JBL D130、Jensen P12Rのような古いギターアンプ用ユニットだ。
この場合は3kHzあたりから、リバーブのように高次倍音がのってくるが
むしろ活きの良さを保つために、D130が2.5kHz、P12Rが4kHzのクロスが標準。
共に30cm以上のコーンスピーカーとしては破格の周波数だが
それより下でクロスさせると、普通のウーハーと同じくらい大人しくなり
そのうえ低域が伸びないので、何とも食えないシロモノになる。

ところが、この大口径ユニットから出るボーカルが絶品で
歪みはむしろ声に艶をあたえるように作用する。
それと胸声の軽く弾む感覚も捨てがたい。
狭い帯域、低いアンプ能力でも魅力的に拡声する能力は
生バンドのなかでもピンと引き立つものだ。

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 19:52:03.10 ID:O7bCzq35.net
日本語の喉音の繊細なカラーレーションを味わうのに
大型ホーンは最後の砦のような気もするが
個人的には大口径エクステンデッドレンジのほうをまず聴いてほしい。
比較的ローコストで、歌の真髄を満喫できるからだ。

腹の底から出てくる声の実体感を逃さず聴けるのと
何よりも軽いステップを刻むポップスの真髄がそこにある。
あえていえば口先だけではない、身体ごと投げ出すような勢いがある。
胸の奥底からでる溜息のようなものも、ふっと飛び出てくる。
このニュアンスを神妙な顔ひとつせず、自然体で出すのが本当のポテンシャルだ。

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 20:21:56.86 ID:O7bCzq35.net
個人的にJensen P12R(C12R)を勧めるのは
現在も製造されていて安価に手に入るからで
それも本格的なジュークボックスで使われたからだ。
(C12Rが6,000円、P12Rが13,800円程度)
最初のエージングに時間が掛かるが
少しずつトーンを整えていくと、あらゆるポップスのアレンジは
このスピーカーから生まれたという意味が判る。

これはけして大げさなことではなく、アメリカ経由の電子楽器は
Jensenのスピーカーを標準として広まっていった。
そしてR&B、ロックンロールもジュークボックスを通じて
Jensenのスピーカーから流れていた。
下手にバスレフ箱などに入れずに、後面解放箱、平面バッフルに付けると
より自然なアタックでテンションの高い声が聴ける。
昭和の古い流行歌からアイドル歌謡までが活き活きと鳴り渡る。

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/10(日) 20:52:18.82 ID:O7bCzq35.net
Jensenの大口径エクステンデッドレンジがポップス向きなのは
ラジカセやテレビで聴いていた音調を拡大解釈するのに
最も的確なシミュレーションを兼ね備えているからだ。

10〜16cmだと当たり前に思えるボーカル域の機敏な反応は
機械的なバネを利用したフィックスドエッジにより
大口径になっても衰えないばかりか、迫力を伴ってくる。
少しキャッチーな分割振動は、大入力でも破綻せずに
楽音と連動してキッチリ艶のある隈取を与えてくれる。
小型フルレンジより6dBくらい能率が高いのも
小音量でも音痩せしない特徴につながり
声量の少ない日本人の歌唱を表情豊かに支えてくれる。

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/11(月) 18:18:47.13 ID:HS/QXFhs.net
小音量でも音痩せせず、表情が豊かというのは
声の切れ際でのニュアンスが繊細というのに結びつく。
日本語の喉音には、他のアジア言語ほど明確なルールはないのだが
喜怒哀楽の表情は、おそらく日本人にしか分かりにくい内容だと思う。

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/11(月) 19:33:01.25 ID:HS/QXFhs.net
ただし日本語の歌唱が外人だとダメというのは全く間違いで
テレサ・テン、グラシェラ・スサーナなど、それぞれの得意とする歌唱方法で
言葉のニュアンスを極限まで出し尽くす。

テレサ・テンの場合は、歌謡番組をみてビックリしたのが
他の日本人歌手が「気持ちを込めて」歌うように努力するのに対し
喉声のコントロールを完璧にこなした歌唱を披露する努力をしたことだ。
同じ印象をもつのはビング・クロスビーのような完璧なクルーン歌唱で
観衆を前にしたラジオ番組でも、全くブレずにバラードを歌いきった。

グラシェラ・スサーナは、ファドの歌唱法を取り込んで
日本人以上に静謐な間を演出するのが巧い。
誰もいない海、竹田の子守唄など、歌うことで静けさが増す
不思議な感覚に囚われる。自分の孤独に向き合うのに
絶唱で告白するよりも、ずっと暖かみのある感覚に包まれる。

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/11(月) 20:09:48.83 ID:HS/QXFhs.net
ただオーディオ的に解釈すると
テレサ・テンは胸声をほとんど出さないピュアなトーンであり
グラシェラ・スサーナは深い胸声とファルセットを交互させる
全く逆のアプローチである。

テレサ・テンの難しいのは、800〜1200Hzくらいのニュアンスが命で
そこがマルっと抜け出さないと、歌の勢いがでない。
ぶっちゃけ、電話音声でもニュアンスは十分に伝わる。

グラシェラ・スサーナは200Hzと800Hzのレスポンスが揃わないと
語り掛けやつぶやきに深みが出ない。
実声に対し胸声とファルセットを瞬時に入れ替えてリズムを生むが
胸声がボワっと残ると繊細さが失われるし
中域のファルセットが繊細に出ないと歌が切れ切れになる。
音量とタイミングが揃うと、すぐそばに寄り添って歌ってる感じになる。

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/11(月) 20:47:40.50 ID:HS/QXFhs.net
2人の外国人歌手の歌い方は、すごく理路整然としたもので
日本語の特徴を楽音として明瞭に形にしたものだ。
実は歌謡曲の再生には、もう一歩先の闇があって
言葉のニュアンスが楽音と完全に分離しないで混沌としていることが多い。
むしろ混沌とわだかまっているほうが、素直な心を示すとも理解されてる。

このカオスとなって中域に凝り固まるニュアンスの渦を
丁寧に解きほぐすことが、歌謡曲再生の第一歩となる。
低音や高域が伸びていても、ラジカセやテレビ以下の音しか出ないなら
昔の歌謡曲の音が悪いと言う前に、自分のシステムを疑ったほうがいい。

309 :疑うのは自分の耳とモラルだろクズ瀬戸:2019/03/13(水) 03:29:18.80 ID:7BG7ZYdX.net
308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2019/03/11(月) 20:47:40.50 ID:HS/QXFhs [4/4]
2人の外国人歌手の歌い方は、すごく理路整然としたもので
日本語の特徴を楽音として明瞭に形にしたものだ。
実は歌謡曲の再生には、もう一歩先の闇があって
言葉のニュアンスが楽音と完全に分離しないで混沌としていることが多い。
むしろ混沌とわだかまっているほうが、素直な心を示すとも理解されてる。

このカオスとなって中域に凝り固まるニュアンスの渦を
丁寧に解きほぐすことが、歌謡曲再生の第一歩となる。
低音や高域が伸びていても、ラジカセやテレビ以下の音しか出ないなら
昔の歌謡曲の音が悪いと言う前に、自分のシステムを疑ったほうがいい。

310 :瀬戸って何かの隠語?:2019/03/13(水) 05:57:53.87 ID:F7Sj4ODd.net
トーキー用のシステムを開発していたメーカーには
スピーカーやアンプの出力の差に関わらず
サウンドポリシーに進化論の系統樹のような類似性があって
小さいフルレンジから大きなホーンまで、ほとんど同じようなバランスで鳴る。

WE〜アルテック、ジーメンス〜クラングフィルムなどが挙げられるが
おそらくこうした系統樹的な整理はドイツが最初だったと思われ
1934年に既にできていた。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wigge1934_9.gif
良く知られる20cmフルレンジの出力は1〜2Wクラスなのだが
ここからオイロダインのような10〜20W級までいくのではなく
大口径エクステンデッドレンジ、ホーン型拡声器を経ていく。
この2〜10W級の谷間は、高級オーディオ、小規模PAの世界である。

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/13(水) 06:45:47.48 ID:F7Sj4ODd.net
トーキーの規模にいたる系統樹には、小規模PA=高級電蓄が含まれていたのだが
そこにステレオが入り込んだため
ラジオ→ステレオ→トーキーというように、繋がりのないスケールができた。
ステレオがこの隙間に入り込むためにやったのは「高音質」のための
従来の高級電蓄へのネガティブキャンペーンであり
今でも高域10kHzまでをローファイと呼び、モノラルなのが残念という論評が目立つ。

これには1960年代のHi-Fi商戦において買い替えが思うように進まない実態があった。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-22697.png
1960年代のモノラルEP盤に対しステレオLP盤の上昇カーブが6年ほど遅れている。
これは日本だけの問題でもなく、イギリスにおいて五味康祐氏のコラムが興味深い。
ttp://www.audiosharing.com/people/gomi/junrei/jun_03_1.htm
米モータウンの録音エンジニアは、モノミックスの後にステレオにトラックダウンしてたが
社長が視察に来た際、ステレオでミキシングしていないことでクビになりかけたという。
今では1960年代のアメリカのレコード試聴者の90%はモノラルだったと言い切っている。

これらが全てラジオ向けの音声だったか? といえば違うと思うだろう。
ラジオから映画館まで、共通のサウンドポリシーが存在したのだ。

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/13(水) 07:20:40.65 ID:F7Sj4ODd.net
日本でのレコード売り上げを分析すると
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-22697.png
EP盤とLP盤の売り上げが拮抗するようになった1975年辺りから
ようやくステレオ普及に目途が付いたと言える。

歌謡曲を高音質で聴きたいという思いは
ほとんどの人が1975年以降のステレオ機器を念頭に思い浮かべる。
そしてその頃に起こった旧来機種へのネガキャンによって
ステレオ機器のスペックを読み取り、高音質の在り方を定める。

しかし実際には、1965年頃まではモノラル互換の傾向が強く
ステレオLPで聴ける歌唱はほんの一握りで、食わず嫌いでは損をする。
再生側の性能では1975年頃まではグレーゾーンで
ステレオといえども多くのコーンツイーターが10kHz以上は不正確だ。
1977年の大型ステレオラジカセの特性をみると、この傾向はハッキリする。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/h197709-01.JPG

狙っているターゲットがHi-Fi(50〜16,000Hz)ではなく
周波数拡張の前提として100〜8,000Hz、200〜4,000Hzの骨格があるのに
100Hz以下、10kHz以上の質感を問うことが間違っている。

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/13(水) 07:52:03.55 ID:F7Sj4ODd.net
モノラルでローファイというと、高音質とは矛盾していると思われるし
実際に購入できるメーカー製品は皆無なので、以下のモックアップを作ってみた。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg
これの周波数特性は斜め45度から計測して以下のとおりである。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png

コアな部分は200〜4000Hzで、Jensen C12Rの再生帯域となり
コーン紙が直接振幅して発するので、タイミングが一致している。
200Hz以下は後面解放箱の反射波だが、音圧は低いものの
音程や引き際がしっかりと安定している。
4kHz以上はリボンツイーターの領域で、音圧は低域とバランスを取ってる。
8kHz以上の降下は、ミキサーのイコライザーとライントランスの影響で
ツイーターの特性は40kHzまで伸びてるらしいが、ツイーターの音色が耳ざわりなのと
エクステンデッドレンジとの繋がりのほうを意識している。

これのインパルス、ステップ応答は以下の通りで、すごくシャープに収まっている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2228.png
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2296.png
100〜8000Hzが一度にドバっと押し寄せる快感は驚くほどのものだ。

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/14(木) 05:42:15.13 ID:2crFojg7.net
録音のローファイ度への耐性というものに注目していて
要はどれだけチープな仕様で楽曲の印象がキープできるか?
というテストである。

ヤマハのミキサーに付属のデジタルエフェクターに
「ラジオボイス」というのがあって
中心周波数を可変しながら上下1オクターブだけに絞る機能だ。
ttp://quwa.fc2web.com/wps_clip_image-26140.png
このままだと上下の位相がグチャグチャの電話声だが
元の音の比率を上げていくとローファイ度が加減できる。

通常は加工音:元音=7:3程度で音を上げるが
なかには8:2くらいまで耐えられるものもある。
トーラス時代のテレサ・テン、シュプリーム時代のダイアナ・ロス
島倉千代子、石川さゆり、ユーミン、吉田美奈子など
全般に「可愛らしい声」がその筆頭にあがる。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/14(木) 06:07:44.38 ID:2crFojg7.net
「ラジオボイス」フィルターの加工音:元音の比率でいうと
10:0で電話声、9:1〜8:2で携帯ラジオ、7:3でラジカセという感じ。
実際には1985年以降のJ-POPの録音は、ローファイ度の耐性が強い。
インナーイヤ型ヘッドホンで電車の騒音に勝つための秘策だ。
意外なオチがあるのは、1970年代の大瀧詠一のナイアガラ・レーベル
ポリドール時代の中島みゆきも、ラジオ向きのミックスだと思う。

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/14(木) 06:23:30.97 ID:2crFojg7.net
楽曲のローファイ耐性は、喩えレコードでもパンダレコードプレーヤーのように
携帯レコードプレーヤーでの試聴にも耐えられることが第一条件になる。
中島みゆきやユーミンは、ラジカセでのエアチェックに耐えられる芯の強さがある。
雑草だって立派な緑化だろ? そういう草の根の音楽活動が理念としてある。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/14(木) 06:47:54.24 ID:2crFojg7.net
小型ラジオのような機器でも楽曲のバランスが崩れない工夫は
オーラトーン5cのようなサイコロスピーカーでのチェックがあった。
ttp://umbrella-company.jp/images/auratone/QUINCY2.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Alan_Parsons.JPG
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image47.jpg

オーラトーン5cの特性は、自作用のフルレンジに対しても劣るものだが
これでフラットに保つと、中高域に少し艶のあるサウンドに仕上がる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image50.jpg
これはShure社のボーカルマイクと似た特性でもあり
屋外ステージでもよく通る声になる特徴的なサウンドだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/frequency-response_sm58.gif

こうしてみると1970年代のポップスの録音にまつわる、いびつな構造が判るだろう。
しかしこうしたサウンドの方程式は、1960年代のヒット曲から導き出された。
ビートルズの前期〜中期の録音もまた、ローファイ度の耐性が強い代表だ。

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/14(木) 07:12:40.92 ID:2crFojg7.net
ビートルズの楽曲には強力なロビー団体が日本に居て
現在のアップル商品は全て日本向けのサービスかと思うくらいである。
おそらくオリジナル盤も最も集積されていると思われる。

ところがビートルズの再生で困惑するのは、そのサウンドの捩じれ具合で
おそらく英国製プレーヤーで米国のR&Bを鳴らした印象を
そのまま耳コピしてサウンドを形成したように思えるフシがある。
つまりボーカルのブリリアンスが倍増しているのである。
このネジれ度がもっと強いのがR&B崇拝期のストーンズで
さすがに米国でもプラスチック製と言われたのもうなずける。

しかしながら、マスターテープを忠実にカッティングした東芝盤は
米国盤に比べてパンチがないとも言われてきたので
むしろフラワームーヴメントに対抗して化粧替えをしていたものが
1970年代にそれらしいサウンドとして流布したのかもしれない。
US編集の赤盤、青盤というベスト盤でビートルズを知った人も少なくないだろう。

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/14(木) 07:32:41.00 ID:2crFojg7.net
イギリスでのマージービート最盛期の頃のオーディオは
基本的にモノラルの卓上プレーヤーと電池駆動ラジオが主流で
ステレオ装置で聴く若者などいなかった。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Dansette_1962.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Roger_Daltrey_1960s.jpg
イギリス独自の33回転のEP盤はこうした背景から生まれた。

卓上プレーヤーは、セラミックカートリッジ、ECL82、楕円フルレンジという
ラジオに毛のはえた程度のものだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/hqdefault.jpg
日本でステレオを買えない家庭でレコードを聴くために
電蓄と呼ばれたオーディオ家電を理解する必要があるのだ。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/15(金) 07:56:54.22 ID:FmWpVIKi.net
ユーミン、中島みゆきの録音がローファイ耐性の強いことは
裏を返せばアイドル歌謡と同じ土俵でポップスの地平を開いていたことを物語る。
印象が異なるのは、シンガーソングライターという新しい職業に対する畏敬と
テレビの露出度が全く違うことで、情報の発信元を自分に引き寄せていたことだ。
1970年代のアイドルはマスメディアにもまれて超過密スケジュールをこなす
スーパーキャリアガールでもあった。

さて、ローファイ耐性を語るのにアイドル歌謡が最もふさわしいのだが
アイドルだからローファイで良いとはけして言えない。
むしろHi-Fiでも再生のツボがあるのだ。

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/15(金) 18:29:14.26 ID:FmWpVIKi.net
現在のウェブ配信への移行期において気になるのは
ウェブ配信での圧縮音源での耐性のように思うかもしれないが
ローファイとは言いながら、圧縮音源で間引かれた音のon/offは判る。
不思議といえば不思議なのだが、CDに比べても主要な音を平面的に並べたのが判る。
ローファイ好音質は、帯域を狭めても音の勢いが失われないというのがミソだ。

とはいえMP3などを聴くと、逆に音数が整理されて聞き易い感じもある。
何が聞こえないかというと、息遣いというか、一種の衝撃音が削がれていて
帯域は十分に広いのに、プラスチックケースの中に入れたような感じ。

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/15(金) 19:46:11.40 ID:FmWpVIKi.net
アイドル系の録音を「ラジオボイス」フィルターで帯域を
400〜2000Hzが5〜10dB持ち上げるように絞っていったとき
Jensen 30cmだと音の勢いが増すのに
Jensen 16cmだと逆にただモゴモゴした音になる。

30cmで勢いが増すのは、不要な低域が抑えられて
中域の立ち上がりが強調されるからだが
アイドルの声は可愛らしい=声が弱いところがあるのだが
800〜1200Hzの喉音のニュアンスをしっかり録ってあるので
そこが他の帯域よりもクリアに抜け出すことで
歌手の個性がはっきりと判るようになる。

しかし不要な低音が無くなってタイトに締まると
NAVレコードのシングル集でも、おどろくほどロック魂が燃え上がる。
200〜4000Hzで必要な楽音をすべて詰め込んでいながら
その両翼の帯域が-5dB落ちてもバランスも勢いも保てている。

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/15(金) 20:03:33.42 ID:FmWpVIKi.net
もともとロクハンのサイズは喉音をクリアに出す傾向があって
日本語のニュアンスが伝わりやすいのだが
400〜2000Hzを強調したところで、むしろ音圧の下がった帯域の
デメリットのほうが目立ったようだ。

ローファイ耐性を調べるのに低音や高音の伸びを考慮するのは
矛盾するように思えるが、実際にはSP録音の時代でも
独クラングフィルムや英Deccaはリボンツイーターを製品化していたが
確かに実音だけでなくパルス性の立ち上がりを補完する効果がある。
それも高次歪みのような二次的な音の累積でパンチが増すようだ。

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/15(金) 20:35:11.39 ID:FmWpVIKi.net
1970年代のアイドル歌謡のローファイ耐性の強さは
そのままテレビやラジオのようなマスメディアでの存在感と直結している。

ところが翻って「氷の世界」をローファイ化して聴くと
歌のメッセージ性がX線でみた骨格のように透けてくる。
そもそもローファイで録られたシュガーベイブのアルバムと同じニュアンスだ。
このローファイメディアの窮屈な感覚と、そこから弾け飛んで自由になる解放感は
1970年代の都会生活のゴミゴミした雰囲気と重なっている気がする。
誰もが自分の居場所や存在理由を求めてさまよっていた時代だ。

狭い帯域に込められたメッセージ性と
オーディオ的にリアルなサウンドとの谷間に落とし忘れたものを
今一度確かめることが必要なのだ。

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/15(金) 21:05:17.54 ID:FmWpVIKi.net
一般に周波数バランスで有名なのが40万の法則だが
そもそもクレデンザのような蓄音機の音が
それより広帯域のオーディオ機器よりも音が良いのはどうしてか?
という疑問のもと、低域と高域のバランスに注目したことによる。
クレデンザの特性: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Ortophonic.jpg
しかし実際にはリプロデューサーのリンギングに大きく助けられており
同じSP盤を再生しても艶やかに鳴る傾向がある。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/plan-img036.jpg

長岡鉄男は1967年に、40万の法則が蓄音機を基準にしていることから
少し繰り上がって80万の法則なのではないかと言っていた。
個人的には80万のほうが正しいように感じていて
40万の平方根632Hz、80万の平方根894Hzがその中心になり
今は中心が1500〜2000Hzくらいにあるように思っている。

80万の法則に従うと、FM:50〜16,000Hz、AM:100〜7,500Hz
さらに絞り込んで200〜4.000Hz、400〜2,000Hzと実行周波数が絞られる。
実はオーラトーン5Cでバランスチェックしていたのは、この帯域だった。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image47.jpg
このルールを把握しておくことが、ローファイでバランスが崩さない秘訣だ。

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/16(土) 09:12:51.38 ID:rX3WUzH3.net
歌謡曲で400〜2,000Hzを強調して聴くことは
日本語の母音のニュアンスを聴くことになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image64.jpg
この帯域での感情表現は、歌のコアな部分であり
メッセージ性を強調して聴くことになる。

歌謡曲の聴き込み方として
ハイファイで楽曲を評価するのと並行して
ローファイでメッセージを読み取っておくと
より味わい深いように思う。

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/16(土) 11:17:40.92 ID:rX3WUzH3.net
歌謡曲が、特にアイドル歌謡において、ローファイ耐性が強いのは
逆にいえば、コアな周波数レンジが狭いことも示している。
このため、狭いレンジに収斂される楽曲を描き出すことが必要で
現在のほとんどのオーディオ・システムが、この点が苦手だと思う。
何というか音がはじけないのだ。

理由は、多くの2wayスピーカーが、クロスオーバー付近の歪みを抑えるため
800〜2000Hzのリンギングによる隈取が足らないように感じる。
その弊害は、低音がデフォルメされた録音で、さらにモゴモゴして沈み込み
高音で明瞭さを強調してもザラザラ感が増すだけ、という悪循環に陥る。

最低でもライントランスで磁気歪み=倍音を足してあげること
真空管のラインプリなども有効で
最近はテープシミュレーターなるものも出ている。
TDHなんて言うと、ピュアではバイ菌扱いされるが
デジタル時代の無味無臭から抜け出してみるのもオツなもの。

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/17(日) 08:18:31.66 ID:t6/5GgP0.net
歌謡曲のコアな周波数を母音の800〜2000Hzに設定したところで
この帯域の明瞭度を保持したまま、両翼の周波数帯域をビビっとに
再生するのは意外に難しい。

特に人間の聴覚が中高域にポイントを置いているので
その帯域とうまくリンクしないと、母音のデリケートな雰囲気が判らない。
さらに嗚咽や溜息という深い心情は、200Hz付近の胸声のなかに含まれるが
これの反応にデリケートさが要求されるで、太さ以外に俊敏性が必要だ。

この歌声を置いてしゃしゃり出ずにサポートするのがバンドの役目だが
おそらくこの点において、日本のバンドメンほど丁寧に演奏した例は少ないだろう。
たとえアイドルのバックにも最高の演奏が潜んでおり
それだけに、巧みなバック・バンドの演奏をダイナミックに鳴らすのと同時に
非力な歌手の話し言葉のような些細なニュアンスを拾い上げる、という
矛盾した課題を解決しなければならない。

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/17(日) 12:30:56.11 ID:xlHWyey4.net
昨今流行りのBluetoothスピーカーなんかは、
昔のラジカセなどの代替再生装置に近いと思うのですが。
これで70年代〜80年代の音源
(LP音源ではない、CDもしくは圧縮音源)を
ある程度以上の音量で聴くと結構楽しめたりする。
これって、お手軽歌謡曲再生のヒントにならないですかね。
考察をお願いします。

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/17(日) 15:09:30.60 ID:t6/5GgP0.net
>>329
昨今のBluetoothスピーカーはヘッドホンでの試聴と背比べをするため
小口径でも低音をイコライジングで膨らましているのが一般的です。
1990年代に売れたBOSEの101などは、豆電球を付けて音量に応じて変化する
低音用のイコライザーを実装しており、結構売れたものです。
これもやり過ぎると、JBLのようなメーカーでも中域の木管が沈むような
ドンシャリの製品を出すので、一概にBluetooth=歌謡曲向きとは言い難いです。

それと、ある程度以上の音量で聴くと良くなるのは
スピーカーの音圧が飽和してコンプレッサーのような効果が生まれて
ストレートに拡声するよりも量感が出てくることもあります。
あるいは音量が小さくなるに応じて膨らみを増やすタイプは
低音と中域のバランスが良くなるポイントがあることになります。

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/17(日) 15:37:39.50 ID:t6/5GgP0.net
携帯型スピーカーに多い5cmクラスのフルレンジに注目すると
5cmのスピーカーだと、ダイレクトに駆動できる領域が1500Hzを超えるので
それ以下はエンクロージャーなりイコライザーの手助けが必要で
基本的に中域以下の反応が柔らかい音となり
大きさに比して音色の渋いものが多い印象をもちます。
この点が歌謡曲を落ち着いて聴ける要素があります。

あとFoが200Hz前後というのが、胸声の被りを回避できるので
低音をデフォルメしているアイドル系の歌謡曲では、明瞭さを保持できます。
昔のラジカセの特性と似ているといえば似ていますが
違うのは中域の反応で、12〜16cmは母音をほとんどカバーするので
AM放送でも発音が明瞭ですが、5cmではアナウンスの声が沈みます。

5cmフルレンジは、中域以下の音色が柔らかめで、低音の被りが少ない
という要件はうまくクリアしているので、歌謡曲入門用には良いでしょう。
このバランスで大型化するときに、大概失敗するように思うのです。

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/17(日) 16:41:54.30 ID:t6/5GgP0.net
5cmフルレンジの特性をよく見ると、Qtsが1.0以上のものが多く
通常のバスレフだとfo付近でモッコリ低音が膨れるのだが
おそらくここで低音のバランスを取るような設計をしているようだ。
通常だと、この程度Qtsが高いと後面解放でもいけるのだけど
低音の量とのバランスを取るとバスレフで膨らますことになる。
小さい径なのに低音の太く柔らかい印象はここから来ている。

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/17(日) 17:12:58.19 ID:t6/5GgP0.net
あと伝統的なバランスで、三菱P610のように
200Hzと4kHzを少し持ち上げたものもあって
1950年代のようにマイクの生音を小音量でチェックするには適しているが
1970年代の歌謡曲のようにすでに低音と高音をデフォルメしている場合には
声が沈みこんでしまうときがある。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/P610-1.jpg
ttp://www.toptone.co.jp/products/full/F120C85-1.html
ttp://www.toptone.co.jp/products/full/F160A120-3.html
少し狭いバッフルのエンクロージャーのバッフルステップで
中域を持ち上げることも考えられるが、音圧の問題ではなく
過度的な反応の良し悪しでも、声の伸びが全く違うので
やはり基礎的な性能で、中域の抜け出しを確保しておきたい。

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/18(月) 07:38:19.76 ID:urbLpg+e.net
初心者向けというのが難しいのは
最初のオーディオ体験というのが後々まで尾を引くからで
安易に5cmが良いとか言わないほうがいいような気がする。
私の場合はモノラル・ラジカセとNS-10Mの影響がすごく強い。

あと1970年代までの歌謡曲を初めて聴く人は
当然ながら最近の録音と比較して聴くだろうから
ボーカルのニュアンスの焦点が800Hzから2000Hzに上ずってるのと
一緒に評価しなければならずこれも難しい。

リファレンスとして、どの音盤を勧めればいいだろうか?
個人的には山口百恵、ペドロ&カプリシャス、荒井由実のシングルベストで
当時のレーベルの嗜好が網羅できるので、テスト音源として最適だと思うが
好みの音を見つけるための標準となると、これも悩ましい。

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/18(月) 20:25:27.21 ID:urbLpg+e.net
昔からオーディオの基礎を確認しながらグレードアップするという方法があり
昔はロクハンからスタートして段々とワイドレンジ化と音量を増やす方向に行って
またフルレンジに戻る人と、大型マルチウェイでゴールする人とで別れていた。

ところが今では、NHKのBTS規格からくる折り目正しいサウンドが
通用するような新録音はむしろ希少になりつつあり
普段からヘッドホンでのワイドレンジに慣れているので
今更フルレンジから修行しろというのは、考え付かないかもしれない。

とは言っても、ジュワッと肉汁が溢れるような中域の味わいを知らずに
アナログ録音の歌謡曲の愉悦を語るのは難しい。
そこに歌のニュアンスが詰まっていて、繊細な感情のひだが漂っている。

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 07:19:07.67 ID:ik1rtbEf.net
フルレンジ修行の難しさは…
ヘッドホンに対しスピーカーでの試聴というメリットが説明しにくい
さらに小型2wayに対し高域特性が不利(価格的にも)
自作だとユニット以外にエンクロージャー、アンプと購入しなければならない
このように、いろいろと敷居が高いのが現状だ。

ヘッドホンに対しては高音や低音の聞こえやすさと引き換えに
耳の酷使がリスクとしてあることをもっと知られていいと思う。
難聴とまではいかないが、高域の聴き取りが明らかに悪くなる。
これは中域中心の歌謡曲にとっては致命的だ。

小型2wayもウーハーの質をちゃんと考慮する必要があり
特にツイーターのパルス成分でマスキングした音に慣れると
中域の躍動感や繊細な感情がほとんど聴き取れなくなる。

10cmフルレンジでの代表的なユニットをあげると
Fostex 1FF105WK
ParcAudio DCU-F121W
MarkAudio Pluvia7PHD-Rectangler
いずれもコイズミ無線で専用設計のエンクロージャーを販売してるので
キットと考えて購入すれば良いだろう。

2万円前後の国産FETプリメインアンプで十分に鳴らし切れるが
パソコン、スマホを音源にする場合は、USB-DAC、Bluetoothなど搭載した
デジタルアンプも視野に入れる。

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 07:32:49.62 ID:ik1rtbEf.net
ただこれだけでもスピーカー・キットが4〜8万円/ペア
アンプで2〜4万円ということなので
高級ヘッドホンと比べると、我慢比べの座禅の世界だ。
それでも中域からバランスをとる試聴環境を構築するのに
通らなければならない道のように思う。

あと昭和の懐かしさを維持しているフルレンジは
エルシー電機 LC12S
DaitoVoice F120C85-1(東京コーン紙の製品)
などがあり、もはやビンテージの域に入っている。

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 19:00:43.63 ID:uraxR9cg.net
しかし、博識ですね、参考になります。
私の場合、70年代前半に、LE-8Tからオーディオに入って。
当時の歌謡曲を聞くには、低音不足だったことに
悩まされてきたのがトラウマ。
今時の入門機種(例えばBluetoothスピーカー)は、
昔の記憶と比較して、スッゲェ良い音に感じるわけです。
思い出を高音質で再現することを目標に
このスレを覗いてます。

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 19:23:02.38 ID:ik1rtbEf.net
個人的な嗜好でいうと、歌謡曲を等身大のスケールで楽しむのに
現状の30cmエクステンデッドレンジ+リボンツイーターのモノラル試聴が
コストパフォーマンスも加味すると結構いい線いくと思ってる。

ユニット:3万円+後面解放箱:3万円
2万円の卓上ミキサーでモノミックスして
1万円のチャンデバにステレオプリメインをつないで
モノラルの低域・高域に充てる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg

場所は回転イスが置けるスペースがあれば十分なので
まさに人体と等価のパースペクティヴになる。

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 20:33:27.11 ID:ik1rtbEf.net
>>338
低音の伸びはスピーカー再生の永遠の課題で
昔のフルレンジは素のままの特性で鳴らすので
最近のようにmoを重たくしてfoを下げるようなことはせず
それが素直なレスポンスを出す方向に貢献してます。

70年代初頭のLE-8Tは、エッジがゴムからウレタンに変わって大人しくなったほか
瀬川さんの評だとエンクロージャーの質が低下したと言ってます。
ttp://audiosharing.com/review/?p=4099
中域の張りの良さが売りだったのですが、それが失われると
もともとレンジの狭さが目立ってきたというべきでしょうか。

同じ傾向はアルテックの604Eから604Gに変わったときにも起きていますが
基本的には604Gは歌謡曲向きのナチュラル指向だと感じています。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 21:35:44.33 ID:ik1rtbEf.net
JBLと言えば、4312Gは1970年代の歌謡曲のツボを押さえていて
従来の4312シリーズとの大きな違いは、スコーカーのクロスオーバーで
従来がウーハーにネットワークを介さずに
2kHzからスコーカーを被せるように使っていたのに対し
640Hzまで下げてクリアネスを確保したところだ。

従来の4312Eの中域の躍動感も十分魅力的だったが
低域に信号が大きく入ると、声の勢いが沈み込む傾向があり
今回の変更で、低音の被りが回避されると思われる。
もうひとつは、スコーカーにベーシックなペーパーコーンを基調にしてることで
ドーム型とは違うウォーームな音を保持していることだ。

ここまでスコーカーの能力に傾いているなら
ウーハーはホワイトコーンでなくてもよかったと思うが
全体の音色そのものまでは変えるつもりはなかったというべきか。

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/19(火) 21:46:26.11 ID:ik1rtbEf.net
今どきだと、スコーカーはドーム型が多いのだが
ウーハーとのキャラクターの組み合わせが難しく
どうしても重たく反応の鈍い低音に負けて
声の一体性がばらけてしまう傾向がある。

その点で、今さらながらコーン型スコーカーを使い続け
中域まで倍音をコントロールしたウーハーと組み合わせることで
サウンドに一体感をもたせることができたのは幸運だった。

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 08:19:41.73 ID:mx0xgiUJ.net
あまりハイエンド機に興味がなかったのでアレだが
ドーム型のミッドレンジはやや古い設計で
新素材を含めコーン型のミッドレンジは普通のようだ。
B&W、Genelecのようなモニター用から
KEF、TADなどの同軸型ユニットまで含めると結構多彩だ。

価格的に手に届きそうなものでは
KEF R3というのが、ミッドレンジの扱いが巧みで良いように思った。
普通のUni-Qドライバーにウーハーを付けただけでは?
と思うかもしれないが、上位機種の350Hzクロスからの吹き上がりがすごくいい。
ttps://www.stereophile.com/content/kef-reference-2012-loudspeaker-measurements
これに追いつかせようとウーハーがややせせこましい感じがするが
こうした低音の被せ方は歌謡曲のミックスでデフォルメされたパターンなので
バイアンプ等でレベルを少し落とせばスッキリしたサウンドになるだろう。

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 08:53:09.03 ID:mx0xgiUJ.net
さらに安価でミッドレンジをもつスピーカーがヤマハ NS-F500で
この価格帯で580Hz/4.1kHzのミッドレンジを有して
「ヴォーカル帯域の質感にこだわった」というのが
明らかにポプコン世代を意識したような感じだ。

今どきのハイレゾ対応のためツイーターがやや異質だが
この辺もヤマハビューティと繋がるサウンドデザインなのだろう。
あえて真空管アンプに繋ぐと中域にクローズできるかもしれない。

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 09:43:19.09 ID:mx0xgiUJ.net
ヤマハのスピーカーの設計思想について興味深い記事があった。
ttps://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/637897.html

CDは16bit/44.1kHzで、ハイレゾと比べると全体的に音のエッジがカチッとしていて
響きがやや少ない傾向があります。
Soavo-1のようなスピーカーでは、それをアナログっぽく聴かせるために
少し響きを乗せるようなチューニングをしてきました。

心地良く女性の声を楽しむ”というコンセプトで作ったSoavo-1は
しなやかな振動板に柔らかめのエッジを組み合わせる事で
周波数特性の面では、ミッドレンジとツイータの間にあえてディップ(谷間)を作っていました。
こうする事で、音量を上げても刺激的で嫌な音が出ず、独特の心地良さが得られるのです。

バスレフは確かに量感は出ますが、音がボヤけます。
NS-F901では、それを避けるために、ダンプドバスレフでポートを
あくまでエア抜きとして使っています。
こうする事で、低域の量感は減りますが、周波数レンジとしてはなだらかに下がり
低域までキッチリと解像度が出せるようにしました。

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 09:59:51.98 ID:mx0xgiUJ.net
ミッドレンジを有するスピーカーは3wayということもあり
どうしても大型化しがちだ。
ただ最近の小型2wayも3π空間+スピーカースタンドとなると
置き場所を広く占めることになる。
トールボーイ型というのは合理的といえば合理的だ。

面白いのはJBL 4312はあくまでもブックシェルフで
30cmにしては箱の大きさがそれほど大きくない。
あくまでもダイレクトに振動させる音を重視している。
昔風のローチェストと合わせて、視線を下げるのもいいだろう。

KEF R3は、この辺の読みが巧く
各ユニットの周波数配置がギミックなのに結果オーライ。
実にポップス向けの布陣だと思う。

価格はもっと上がるがTAD ME-1なども同じ思想で
置き場所に困る3wayのエッセンスを凝縮したものになってる。

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 14:46:03.94 ID:mx0xgiUJ.net
Klipsch社は古き良きアメリカン・サウンドを今も継承していて
今では本当に希少な存在だ。

ttps://www.cnet.com/news/dont-back-down-klipsch-heresy-iii-speakers/
”Heresy IIIの12インチウーファーのおかげで
 ダイナミックなインパクトと低音の「ドカン」は驚くべきものとなる。
 ボーカルは、ほとんどの大型スピーカーよりも豊かな「ボディ」を持っている。
 Heresy IIIIは過去からの爆風のように聞こえる。
 Pontiac GTOやDodge Chargerのように、
 1960年代のマッスルカーに匹敵するスピーカーだ。
 Heresy IIIは繊細さに欠けているが、聞く楽しみがいっぱいだ。”

日本ではJBLの独り勝ちで、こうしたハンドメイド品は高くてなかなか手が出ない。
Dynacoの真空管アンプと一緒で、低域を基調にした
イーストコースト・サウンドのすばらしさを思い起こさせる。
ttps://www.dynakitparts.com

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 17:18:51.86 ID:mx0xgiUJ.net
このKlipshのシリーズは1950年代のオールドスクールだが
意外なことに1950年代のジャズやロカビリーよりも
1970年代のソウルやダンスに一種のノスタルジアを感じている人の
人気アイテムとなっている。

この種のスピーカーには、本来チープだった現実の生活を
リッチに増幅して聴かせてくれるような効果があり
そういう意味では、1970年代における保守性、退行現象の表れだ。

一方で、今の日本でこうした退行現象を受け止める器が
どのように機能しているかというと、色々と考える必要があるように思う。

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 18:24:21.76 ID:mx0xgiUJ.net
例えば、ラックスマンのアンプ、テクニクスのレコードプレーヤー
デノンのカートリッジと組み合わせれば
そこに1970年代の雰囲気を嗅ぎ取ることができるが
スピーカーに関して言えば、ほぼ全滅という感じだ。

フォステクスのユニットで長岡式バックロードホーン
BBC LS3/5a
JBL 4312E
TANNOY LEGACYシリーズ
エルシー電機 LCC-M3は面白そうだが見たことがない

へそ曲がりと言われようが、何だかパッとしない。

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 20:54:40.47 ID:akBx3I0W.net
歌謡曲の話をしてくれないかなぁ...
美空ひばりをWilsonAudio等のHighEndで聴いてみたが凄すぎて参った参った。

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 21:07:08.54 ID:mx0xgiUJ.net
何年代の美空ひばり?
1960年前後が絶頂期と言ったら怒られるかもしんないけど。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 21:38:11.07 ID:mx0xgiUJ.net
ちなみにWilsonAudioのミッドレンジの扱いも結構ギミックな部類。
ttps://www.stereophile.com/content/wilson-audio-sophia-series-3-loudspeaker-measurements
どちらかというと、サブウーハー付きの小型2wayという感じで
ボーカルレンジの実行性をすごく理解したうえで設計している。

ウーハーを抜いた特性が、オーラトーン5cと似ているのは
古典的な音声理論に則っていることが判り興味深い。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image47.jpg

これは現在のKEFも同じような設計思想に立っているけど
結局、人間の耳は、人間の言語的機能性から切り離せない。

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/21(木) 22:44:41.12 ID:4A1dDC4+.net
>>351
美空ひばりの絶頂期は人によっても違うからなあ
なんせ神様から歌の上手下手を越えて、胸を打つ歌を歌えるギフトを貰って生まれて来たひとだから
1967年の真っ赤な太陽が、日本のロックの金字塔だと思う
ウタダの歌をカバーすると、藤圭子はスゴイことになる様なもんだな
しかし美空ひばりのファンにはあれでも受け入れられず、その後はまた歌謡曲に戻っちゃうんだよねえ

>>352
ウィルソンの社長は昔ステサンのインタビューで、アメリカのユーザーはとにかくボーカルにはうるさいので
アメリカのスピーカーメーカーは、どこも人の声の再生には入念にチューニングしていると言っていたな

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 05:25:30.79 ID:A8QJ3mJv.net
>>353
WilsonAudioがボーカルの表現に神経を注いでいるというのは
ポップスをちゃんと聞いてるということで、いかにもアメリカらしい。
おそらくKEFもそうだけど、イギリス=クラシックという図式ではなく
もうロックやヒップホップをターゲットにする覚悟ができてるんだと思う。
そういうところを日本のオーディオ業界がどれだけ本気で考えているか?
むしろユーザー側にも責任があるような気がする。

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 05:48:13.64 ID:A8QJ3mJv.net
1960年代末のロスアンジェルスでドアーズを担当していたエンジニアが
ミックス中のテープがまだあるのに、ミキサーを真空管からトランジスターに
オーナーが勝手に入れ替えたとき、天井が低くパンチのない音になって
どうにも手が打てずに霹靂したようなことが書いてあった。

そのエンジニアの癖というか嗜好というのが、カーラジオでのAM放送で
深夜放送のリクエストでRCAやコロンビア等のメジャーに混ざって
自分の録音がどれだけインパクトをもって惹きつけられるか
そういうことをチェックしながら一日の終わりを過ごしたという。

これがチープな再生機で聴く人たちへの迎合だとか考えるのは
話が大分違うと思う。何か心地よく感動的なのかを評価すべきだ。

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 06:14:40.12 ID:A8QJ3mJv.net
ラジオや電蓄という旧規格のローファイ機器は
その帯域を万全に再生しないとバランスが崩れやすい。
万全というのは、録音で矮小化されたダイナミックレンジを
デフォルメしながら増幅することで、リアルな臨場感が得られる。

WilsonAudioやKEFにみられるローファイ・スタイルへの回帰は
実はラッパ録音の頃から継承されているエンタメの骨格だ。

クレデンザの発表時の旧規格の蓄音機の特性
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Ortophonic.jpg
以下のリンクのFig.9のミッドレンジの実際の聞こえ方
ttps://www.stereophile.com/content/wilson-audio-sophia-series-3-loudspeaker-measurements
以下のリンクのFig.3のミッドレンジの逆三角形の特性
ttps://www.stereophile.com/content/kef-reference-2012-loudspeaker-measurements
1970年代の録音スタジオで使われたオーラトーン5Cの特性
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image47.jpg
1970年代のライブステージで活躍したJBL 2135(D130)の特性
ttp://www.lansingheritage.org/images/jbl/specs/pro-comp/2135/page2.jpg
これらは500〜2000Hzを+3dB/octで盛り上げることで生じる
音が一歩前に出るラウドネス(近くで語りかけるような錯覚)に基づいている。

電気的なフラットネスが最も自然と考えるのは不都合で
音量の変化が大きいボーカルの拡声には
少しラウドネスを与えてあげたほうが心地良いのだ。

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 06:35:12.17 ID:A8QJ3mJv.net
これらのボーカル域にしぼったラウドネスの与え方は
拡声器の初期から経験的に練られたもので
むしろ文化的に受け容れられてきた歴史がある。

その最も小さいユニットが、ラジオやテレビのフルレンジで
人間の声の再生には、一番効率の良いデザインでもある。
ひとつは、ダイレクトに振動させることのできる領域が
16〜20cmのユニットで400〜600Hzからになっていて
これより下の帯域よりも反応が早く抜けの良い効果がある。
特にラジオ、テレビは後面解放型に近い構造なので
低域は筐体の反射によって補われ、柔らかく広がりのある音になる。
高域は、子音の明瞭さを出すために、ボイスコイルの共振を利用していて
声全体の輪郭を補強するようにできている。

日本語の歌詞は、母音の帯域(200〜2000Hz)にニュアンスが深く
子音(2.5〜6kHz)はむしろ上品に収める傾向があるので
多くのハイファイ・スピーカーでは、胸声の被りも重なって
モゴモゴした大人しい表現になりやすい。
ローファイ帯域での吹き上がり、高域のリンギングが正しい拡声につながる。

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 07:06:47.88 ID:A8QJ3mJv.net
ボーカルの電気的な拡声が文化的に受け容れられてきた理由に
クルーン唱法のことが挙げられ、特にラジオ放送の影響があると指摘される。
おそらくその先にはトーキーがあり、全面的に電気録音を採用している
音響的にクローズされたエンターテインメントの世界である。

個人的には、その他にスウィングジャズ期のビックバンドでの
ボーカルとギターの拡声のニーズがあって
ブラスやドラムの生音に負けない、強靭なPAスピーカーが必要だったと考えている。
これがJBL D130の前のめりにテンポを引っ張るポテンシャルの理由であって
私の愛用するJensen C12Rもその端くれとしてギターアンプに使われた。
このボーカルとギターを電気的に拡声する音楽の発展は
シカゴブルースからロックに至る電気音楽の受容に結び付いている。
Jensen C12Rはロカビリー世代のジュークボックスに
JBL D130はロック世代のステージPAにそれぞれ使われた。

このようにビックバンドの生音に埋もれない刺激的な音が
オーディオ理論では長らく異端のような扱いを受けてきたが
本来それは小さな音圧でも遠くまで聞こえるように
経験的に練られた音響特性でもある。
電気音響の100年の歴史を正しく評価する必要がある。

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 07:41:11.85 ID:A8QJ3mJv.net
歌謡曲がモゴモゴした大人しい感じになりやすいというのは
昭和歌謡の気品ある美点と思われがちな部分だ。

これに対しアメリカのブルースやロックで鍛えられたエクステンデッドレンジは
少々あざとさが過ぎるように思われるかもしれないが
歌い手のささいな動作に込められた躍動感を改めて教えてくれる点で
今まで心に抱いてたモヤモヤした気持ちを、素直に言えるようになった
そのスッキリ感が著しい。

そういう意味では、現代のSNS世代にあって初めて
歌謡曲に明け透けな感情があったことを発見する機会にもなる。
言い方によっては、従来ならバラエティー番組でリアクション芸人が
話題を盛り上げてなんぼのところを、歌手本人の口から本音が聴ける
そういうアイテムなのだと思う。

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 07:51:30.12 ID:A8QJ3mJv.net
ちなみにJensenなどのエクステンデッドレンジが
同じPA機器でも、現在のエレボイSX300やボーズ系列と違うのは
完全に電気信号のみで完成された音響ではなく
生楽器と格闘した時代の名残(傷痕?)をもっている点で
あくまでもボーカルレンジでのメリハリを中心に設計されているのに対し
現在は低音と高音のフラットネスな音圧が重視されてる点で異なる。
歴史の過程で、エンターテインメントに求められる刺激の質が
変わっているということも、素直に認めるべきだと思う。

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 19:23:52.92 ID:1P1PGFQ6.net
AM放送、廃止になるかも
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6317950

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/22(金) 22:21:14.07 ID:yf42G+I0.net
美空ひばりの所持LP10枚の一番のお気に入りは「日本情緒を唄う」(1973)
CDのお気に入りはステレオサウンドのFlat Transfer Series「悲しい酒」

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 07:47:13.11 ID:FtJLDaMP.net
AM放送以前に電波での放送というものが
ネットに呑み込まれるんじゃないかと。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 07:52:42.66 ID:FtJLDaMP.net
>>362
芸能生活10周年公演、船村徹の世界を唄うVol.1 あたりかな。
結局、自分のオーディオ装置との相性で決まってるような気がする。

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 08:15:36.34 ID:FtJLDaMP.net
大口径&フィックスドエッジのエクステンデッドレンジのもうひとつの肝は
ミッドローのパンチ力で、これだけは他のユニットには真似ができない。
コーン紙でダイレクトに振動できる帯域が200〜300Hzまで下りてくる。

一般的には、ドラムのキレのよさが一番の魅力として挙げられるが
ボーカルに対する効果は、胸声のリアルな再現で嗚咽、溜息のような
音圧は小さいのだけど、フッと漏れ出す瞬間をリアルに再現してくれる。
腹の底から湧き出る本音という感じだろうか。

よく、美空ひばり、ちあきなおみのような演歌歌手を指すことが多いが
中島みゆき、山口百恵など、少し憂いのある声でも、陰影を深く降ろす。
JensenやJBLというと、基本的にカラ元気なところがあって
こういう表現は難しいと思われがちだけど、陰影のコンストラクションが強く
バスレフ箱に入れることで陰影が黒く塗りつぶされることが多いのだと思う。
後面解放箱に入れると、低域の音圧が下がるが、陰影の模様がみえてくる。

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 08:40:49.37 ID:FtJLDaMP.net
大口径であるなら、ウーハーだって同じじゃないかと思うだろうが
500〜2000Hzの吹き上がりを持つか、持たないかが大きく違う。
Fostexウーハー ttps://www.fostex.jp/products/fw305/
Jensenエクステンデッドレンジ ttps://www.jensentone.com/vintage-ceramic/c12r

Jensenのカタログ値は正面特性で、斜め45度だと以下のようになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-8098.png
なんだか普通に感じるかもしれないが、実はパルス波の共振をみると
正面特性のアザとさが残っている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png

つまりエクステンデッドレンジの中域から中高域までの持ち上がりは
伸びている音のバランスは、指向性によって整うのだが
瞬間的なパルス波では癖が残っていることを示す。
この出音のアザとさと、楽音のバランスとのマッチングがユニークなのだ。

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 08:56:12.14 ID:FtJLDaMP.net
こうして500〜2000Hzの吹き上がり、200〜300Hzの瞬発力というのが
ひとつのユニットに充てられているのは、古いエクステンデッドレンジが
ビックバンドと対決してボーカルを拡声するために試聴を重ねて作り上げた結果だ。

ただそのアザとさは、ステージ上で効力を発揮するものであり
一般家庭の家屋にふさわしいかどうかには少し考える必要がある。
しかし、電気拡声を用いたエンターテインメントの基本的な骨格は
このJensenのユニットに凝縮されていると思っている。

このボーカル再生の骨格がしっかりしていることから
1950年代の流行歌から、1980年代初頭の演歌まで
ニュートラルに比較試聴できる環境ができた。

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 10:31:03.88 ID:FtJLDaMP.net
ボーカル域の再生にシフトしたシステムの癖は
クラシックの交響曲を聴くとよく分かる。
スピーカーから発する倍音=歪みで、響きが混濁するのだ。

しかし1950年代のモノラル録音は、そういうことがない。
むしろこの頃の録音は、普通のステレオ機器で聴くと
狭いレンジにゴチャッと音が凝り固まったように聞こえる。

もうひとつは、古楽器の録音は意外に自然に聞こえる。
マイクの生音に近いからだと思うが、元々痩せた音が多いのと
コンプレッサーを使わない、か弱い音の律動が良く分かる。

こうしたことを総合すると、ステレオ録音の交響曲が
一種のデフォルメを施しながらサウンドを再構成している
と考えるのが妥当なように思うのだが、どうだろうか?

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 10:59:22.61 ID:FtJLDaMP.net
ステレオ・スピーカーでのホールトーンの再構成は
中域以下が±60度以上広がるのに対し
高域は±15度程度という狭い指向性によって
チャンネルセパレーションを高めることと関連している。
ttps://www.stereophile.com/content/bampw-800-diamond-loudspeaker-measurements

この場合、チャンネルセパレーションを高めるために
個々の楽器の音色を左右する倍音成分や
定位感をもたらすパルス成分の帯域をツイーターの帯域に寄せている。
そのうえで、重低音の支えを大きく持たせている。

この手の大型スピーカーの低音は、部屋の定在波の影響を受けやすく
音量が増すときに瞬間的に音量が下がる縮退が起こりやすい。
上記のB&Wでも部屋ごとの違いを示すほか
そのために100Hz近傍を持ち上げるようなバランスで収拾している。
音量の小さいときにも聴感上のバランスが取れるように設計している。

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 11:20:00.72 ID:FtJLDaMP.net
さて、このデフォルメされたサウンドステージの理屈のなかに置くと
サウンドの強調点が重低音の量感と、高域の音色の正確さにあって
中域のフォルマント、ミッドローの瞬発力など、ほとんど問題にされていない。
つまりボーカル域をリアルに再生するための思想から外れているのだ。

ただB&Wについて弁解すれば、ミッドレンジの吹き上がりが確保されていて
ポップス向けの配慮もされていると伺える。
ただボーカルの味わいが、500〜1200Hzの明瞭さにのみ支配されるか?
というと、そうではない。Jensen導師がそのように言っているのだ。

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 12:18:44.62 ID:FtJLDaMP.net
ボーカルの味わいが、500〜1200Hzの明瞭さにのみ支配されるか?
というのは、アビーロード・スタジオのビートルズのCDリマスターの混迷に現れている。
最初のCD化で批判を浴びたので、1995年にジョージ・マーチンを監修に立てて
それでも収束しないので、モノミックス、真空管コンソールのリビルトなど
色々とやってみているが、これだけ資金を費やしても最終的な結論は出ない。

全てのリマスター音源は、アビーロードで独占&コントロールされているので
現在使用されているB&W800シリーズで聴けば原音体験できる
という催しものも後を絶たないが、どうなのだろう?

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 13:03:01.29 ID:FtJLDaMP.net
B&Wのような3wayが作り出すボーカルレンジの吹き上がりは
音声の人工的な切り抜きを施したもので
マイクの生音に対し一種の解釈がスクリーンとしてかかる。

元々、ビートルズのスタジオ録音は、ボーカルが微妙にイコライジングされていて
胸声をカットして、フォルマントを明瞭にするようにデフォルメされている。
これはそうしてないBBCセッションとの比較で判るが
そういうサウンドの文脈のうえに立つと、B&Wのミッドレンジの読みは適合しやすい。

もう一歩足らないのは、ローエンドの膨れによって、リズムのキレや躍動感が出難いこと
高域の指向性の狭さからくる、サウンドの一体感の希薄があげられる。
これはビートルズがR&Bをベースとするロックバンドなのに対し
ポップスターのようにみる傾向の強いことと相関していて
日本での試聴環境が1970年代後半からの文脈にあることが判る。

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 13:39:56.03 ID:FtJLDaMP.net
ソウルから胸毛を抜いたらどうなるか?
これがミッドローをただの低音に置き換えたときに感じる第一印象だ。
腰でリズムを取らないで直立不動で歌うのと似ている。

同じことは演歌にも言えるのだが
アイドル歌手でも、胸に秘めた原寸大の思いというのは
ミッドローの瞬発力が効く。
口先ではない、ちゃんと足で踏ん張って話しかける姿がある。

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 15:55:18.22 ID:+pwTznMN.net
https://www.youtube.com/watch?v=ddbJULH30hI
映画『ジャンケン娘』の1シーン(江利チエミ「スコキアン」)
当時の観客は、ウエスターン・エレクトリックの上等なスピーカーからの音で
このシーンを見てたのかな、と思った
今のシステムだと、当時よりワイドレンジに鳴るのかな

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 19:52:56.69 ID:FtJLDaMP.net
>>374
東宝の大きな節目はパースペクタ・ステレオの導入だけど
1961年の「モスラ」からなので1955年「ジャンケン娘」はまだだった。
ttp://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN18/fujiwara-article-2014.html
1957年に東宝ダビング(スタジオ)を設立してから準備したもので
1950年まではRCA録音方式(太泉スタジオ)を使用していた。
1955年には帝国劇場、OS劇場でシネラマサイズ(1:2.8)の上映が始まったが
ジャンケン娘は地方での配給も考慮してスタンダードサイズ。
ただし東宝スコープというカラーフィルムを使用していた。

当時のRCA系列の拡声器は、フルレンジにホーンを付けたものがほとんどで
羽島市歴史民俗資料館の映画関連展示ブース端に置いてある。
ttps://minkara.carview.co.jp/userid/130593/spot/787591/
国産で使用したユニットは励磁型エクステンデッドレンジで
日本フェランティ、日本ハーク、調所電機などが製造していたが
フリーエッジで密閉500Lのキャビネットを標準としていた。
ttps://blogs.yahoo.co.jp/chitoseame28/67221353.html
アメリカのRCAではランシングのシェラーホーンが使われていたらしいが
これが日本に上陸することはなかっただろう。
ttp://www.itishifi.com/2013/07/rca-deluxe-theater-sound-systems.html

あと日本で使われていたWestrex社のスピーカーはJBL製のもので
Ampex社がアッセンプリーしていた。
ttp://www.lansingheritage.org/html/jbl/specs/pro-speakers/1954-theatre.htm
ttps://blogs.yahoo.co.jp/fareastern_electric/folder/1511061.html?m=lc&p=1

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 20:19:10.04 ID:FtJLDaMP.net
あと1953年に日本ビクターでトーキーシステムを開発とある。
ttp://history-of-stereo.com/16a-jvc.html
ステレオサウンド別冊「世界のオーディオ victor」に
実際に設置された写真が含まれている。
基本的にアルテックのA2を模したものだが
1950年代は米国でもクロスライセンスしていた時代なので
技術を融通しあっていたと思われる。

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/23(土) 20:40:21.11 ID:FtJLDaMP.net
ちなみに1950年代のAltecの515+288、JBLの150+375は
今でも最強のコンビで、高額で取引されている。

アメリカの映画館では、田舎でもA5が最低ラインで
スタックス・レーベルの巨大モニターは、廃業した映画館をそのまま使ったから。
ttps://www.clashmusic.com/sites/default/files/styles/article_feature/public/field/image/bea%20studio%20a%20artists%20b%26w.jpg?itok=U7C7cQfp
レコーディングでは、この位置で最大音量で聴いていたので
おかげで配給元のアトランティックから、ボーカルの音圧が低いと苦情がきていた。

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 05:11:14.91 ID:kY7c8a5Y.net
>>376
日本ビクターのLCB-1Bのオリジナル、RCAのLC-1Aは
NHKで三菱2S-305の前に使われていたモニター用スピーカーじゃなかったかな
音を聴いたことはないけれど・・・

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 08:14:51.54 ID:dD3rQITt.net
>>378
放送系列の機器は米RCAの影響が一番大きいので
最初のHi-Fi対応の手本はLC-1Aということもあったかもしれません。

LC-1Aはリビングステレオのモニター用として有名ですが
中島平太郎著「ハイファイスピーカ」(1968)には
「アメリカでは、放送には…RCAのLC-1A複合形スピーカを主として用い」
とある一方で
「構造が複雑になって製造上量産がきかなくなる」
と難点を述べています。

以下のファイルでは、2S-305開発までの経緯が簡単に述べられています。
ttp://www.ama-net.ed.jp/school/e43/docs/tireki90.pdf
@昭和30年 2S-660(SC-5) 50台のみ生産
A昭和31年 2S-205、2S-206(改良型 2S-205から角が丸い形状)発表
B昭和33年 2S-305発表

LC-1Aにはイボイボと羽の付かない初代機があり
BBCレポートでは開発時のアナウンスが1946年とありますが
実際にアメリカで使われ出したのが1950年頃となっているので
NHKの2S-660が採用される5年ほど前までの出来事になります。
初代機は5〜10kHzをロールオフさせていると書かれており
AM放送との互換性を意識した折衷的な姿勢が見えます。
ttp://vintage-audio.jp/?p=198
ttp://www.scottymoore.net/images/RCA%20Loudspeaker%20MI-11401%20Speaker%20Cabinets/rca-lc-1a-speaker-cabinet-mi-11401-5.jpg
ttp://www.scottymoore.net/RCASpkr.html

実はBBCのパルメコも、単体の2wayではAM帯域
独ロレンツ製のスーパーツイーターを追加してHi-Fi対応となっています。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1949-03.pdf

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 08:44:39.08 ID:dD3rQITt.net
NHKのLC-1Aの購入については、以下のファイルがありました。
ttps://www.jas-audio.or.jp/jas_cms/wp-content/uploads/2016/11/201611-006-023.pdf
これによると、C37コンデンサーマイクの開発に携わった1949〜51年の頃
周波数特性を調べるスイープ信号発生器でスピーカー研究もはじめ
LC-1Aは実験用に購入して、最後には分解してしまったとのことでした。
2S-305はLC-1Aを超えるスピーカーという目標があり
その経過について1956年の技報に書かれているとのこと。

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 09:09:48.04 ID:dD3rQITt.net
ちなみにSony C37Aは、初期のNHK紅白などの収録のほか
ワルター/コロンビア響やフランク・シナトラの録音でも使われ
暖かみのあるサウンドが残されています。
ttp://www.coutant.org/sonyc37a/index.html

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 17:28:33.29 ID:QHY4DsSS.net
うぜぇ奴が日記書いてやがる
おかぁちゃんに雑記帳買ってもらって書いてろ

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 18:05:01.58 ID:dD3rQITt.net
瀬川氏のコラムを色々と眺めていると
例のサン・トリ・パイの話があって
アンプ、チューナー、スピーカーではなく
どうやら5級スーパーの自作ラジオの部品で
低周波トランス、高周波コイル、スピーカーで
この部品を使えば故障が少なく間違いない
ということだったらしい。

いやいや、トリオは春日無線工業だったし
パイオニアは福音電機だったじゃないか?
トリオもパイオニアも社名の決まる前の初号機からの商標だった。
ttps://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/83/485f49881a210b8cb25c4d7ab7aeb21d.jpg
ttps://jpn.pioneer/ja/corp/info/history/chronology/1937/img/A-8.jpg

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 19:26:11.93 ID:dD3rQITt.net
三菱 2S-305について言うと、ウーハーのクロスオーバー付近を
自然にロールオフさせるように、様々な工夫がされている点があげられる。
これによって、高調波歪みの低減と共に
ボーカル域の自然な位相の変化が得られる。
コーン紙のカーブ、コルゲーションのピッチなどはともかく
エッジの共振をダンプするためにスポンジを張り付けたりもしている。
まだステップ応答などなかった時代だが、聴感で一致を感じ取っていたと思う。

一方で、同じ放送局系のBBC LS5/9の開発レポートでは
この領域をむしろ過敏に設計して吹き上がりを確保し
通常はネットワークで逆スロープを与える、というギミックな仕掛けを施している。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1983-10.pdf
このことで何が起こるかと言うと、ボーカル域でのパワーハンドリングで
見掛けの周波数特性はフラットなのに、音圧の最大値は右肩上がりで
前のめりで拡声するという、不思議な効果が得られる。

実は、2S-305の前身だった2S-205は、2kHz前後に共振をもっていて
この癖を無くすことが2S-305の一番の課題だったとも読める。
1961年には205は208型になり、中高域の癖は取り払われたが
初代LC-1Aの特性をみると、ハイファイに最適と考えられた特性は
1950年当時と1960年代では違ってきたことも十分考えられる。
それがどうも懐メロと歌謡曲の境目のような気がするのだ。

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 19:46:07.60 ID:dD3rQITt.net
ボーカルを収録するマイクのほうは、今でもノイマンのものが使われているため
基本的な部分にそれほど違いがないように思えるが
東芝のGベロ〜Bベロ、ソニーのC37〜38の違いといえば
1950年代と60年代の違いが、より一層判りやすいと思う。

ただし1950年代はまだ78rpm盤が主流だった頃であり
1960年代と音質を比較すること自体ナンセンスな気がするが
1960年代でも1968年付近を境に新旧のサウンドの違いを感じる。
つまり1960年代前半の流行歌の録音には、まだ1950年代の香りがするのだ。

ぶっちゃけ10年区切りを西暦でなく
昭和30年代と40年代といえば通りが良いのだが
オーディオの技術史と合わせようとすると辻褄が5年ずれる。
結局、音楽そのものは測定して作ったわけでもなく
心地よい音響というものを耳で感じることが重要だと思う。
しかし、気になるのは旧機種の2kHz付近にある癖である。

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 20:12:32.66 ID:dD3rQITt.net
この2kHzのピークは、当時のAMラジオの性能とやや関連があり
昭和31年の松下電器の資料をみると、ノイズを回避するため
3.5kHzあたりからロールオフするのが普通だったようだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-28429.png
このため明瞭度を上げるため音声をエンファシスしていた可能性がある。

実際にエンファシスのことが知られるのは1980年代のことだが
これはOban社が仕様を公開したから判ったことで
実際にはそれ以前から行われていたと考えるほうが自然だ。

受信側では、昭和47年の松下電器のラジカセは
やはり3kHz付近を持ち上げるようにしている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/RF-848-1972.jpg

こうした文化的な慣習は、例えばコショウは肉の腐敗臭を防ぐためのもだったが
いつしか肉の味に欠かせないものとなっているのと似ていなくもない。
声が自然に聞こえるようにするには、フラットより少し辛目のほうが良いらしい。

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 20:22:35.67 ID:dD3rQITt.net
その意味では、1958年に発表された2S-305のフラット志向は
20世紀を覆い尽くすラウドネス志向への挑戦であり
その後35年に渡り送信側のルールとして堅持しようとしたと思える。
日本のオーディオ史におけるNHK技研の影響度を考えると
フラット=素直に再生することがオーディオの基本と思いがちだが
RCAもBBCも実はそのように考えてはいなかったと思えるフシがある。

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/24(日) 20:34:55.31 ID:dD3rQITt.net
ボーカルを魅力的に鳴らす秘訣として
200〜300Hzの胸声を出すミッドローの瞬発力
500〜2000Hzの喉音を響かす中域の右肩上がりの吹き上がり
これに2〜3kHz付近の外耳道の共振が加わることで
電気信号のダイナミックレンジの浅さを補うことができる。
(実際の録音ではコンプレッサーを使ってピーク信号を抑えないと
 抑揚の浅い声になりやすい)
スピーカーの音声原理は、まさに人間の言葉と似せて設計されていて
ボーカル域の骨格をデフォルメすることで魅力的に響くようになる。

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/25(月) 06:04:55.22 ID:cczudz2h.net
ボーカル域を魅力的に鳴らす秘訣は
むしろボカロのような人工音声によって一層強調されている。
しかし、このフォルマントを分析して区切る方法は
それだけでは不自然な声に感じる。
現状のボーカル域でのデフォルメが行き着く先は
心と心を繋ぐ言葉の鍵を巡って彷徨っているのだ。

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/25(月) 06:23:38.01 ID:cczudz2h.net
遠くのリスナーに声を伝えるラジオの技術は
トークや歌を通じてリスナーの心をつなぐための
様々なアイテムを築き上げてきた。
今風だとSNSでの共感に属するのだろうが
ラジオ自体は流してる側の支配権を維持したまま
SNSはその逆の立場をもっている。

マツコ・デラックスはSNSでの発言を抑えて
できるだけテレビでのコメントに絞ってるが
メディアのもつコミュニケーションの問題を認識し
タレントとして情報の発信元をはっきりしたいのだと思う。

今一度、声のもつパーソナリティについて考えてみたい。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/25(月) 06:33:50.70 ID:cczudz2h.net
昭和の歌謡曲を聴いていると
声のパーソナリティがとても強いことは明白だ。
ものまねが成り立つのは、個性ある歌いっぷりにある。
つまり、メッセージの元となる個人の特定が容易で
楽器の弾き癖のようなものよりずっと多彩だ。

歌謡曲を魅力的に再生するためには
この癖の強い歌い方でも破綻しないバランスが必要で
そうした音響設計にラジオは長けていたというべきだろう。

つまり高級オーディオは、ラジオでも聴き分けることのできる
歌手の個性をさらに魅力的に引き出すものでなければ
意味がない。

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/25(月) 07:18:04.23 ID:cczudz2h.net
どんな歌い方でも破綻しないオーディオ機器というが
実は歌謡曲には、型破りな歌唱が個性を醸し出している。
つまり、そもそも破綻している声を真正面から受け止めて
ストレートに響かせるのが理想だと思う。

ラジオの音響デザインは
元はPA機器での効率的な拡声を基礎にして
そのダウンサイズによって成り立っている。
つまりマイクの生音を拡声しても破綻しないバランスが
第一条件になってる。

前にも書いたが、ダイナミックスピーカーでのPA装置は
ビッグバンドに埋もれないボーカルとギターの拡声を目的に作られた。
トーキーも本来はセリフの拡声を中心に発達してきたが
地方の公会堂(タウンホール)をダンスホールに使う場合は
もっと簡易的なスーツケース型のスピーカーが使われた。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/EV-630-1940-Alied-Radio.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/Fargo_Crystal_Ballroom_1943.jpg
もちろんバンドがないときは、レコードを鳴らして踊った。
これがギターアンプの原型であり、ジュークボックスにも発展する
ラジオの音響設計を正統にグレードアップした姿だ。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/25(月) 18:09:05.56 ID:2+Kw9lYn.net
キングレコードの1950年代の録音は、アンペックスA400に金属リールのスコッチ111A、
そしてモニター用スピーカーはアルテック604-B
(菊田俊雄さんの回顧録より)
でも、よく言われる「アルテックでモニターした音」ではないような感じが、聴いているといつもある
動かしているのが日本人で、その耳で作られているから、と思っている
スレ主さんはいかがですか?

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/25(月) 21:07:44.08 ID:cczudz2h.net
>>393
テープ録音機を使っていても、SP盤の原盤をカットしていたので
同じ時代の米国のジャズボーカルと比べると
レンジが狭く骨っぽい感じがあります。
これは同じような製作方式の米サン・レコーズも同じであり
特に技術的に遅れていたわけではありません。

一番違うように思えるのが、米国がノイマン製マイクを使ってることで
キックドラムの前に置いてもタフに収録してくれる一面があり
リボンマイクよりプレゼンスの高い収録が可能でした。
ヘレン・メリルのジャケ写真はかなり極端ですが
こういう録り方は同じテレフンケンでも戦前には考えつかないことでした。
それと歌手の声量そのものが違って
米ジャズ歌手ではリミッターが掛かるのに対し
日本では基本的にダイナミックの加減をせずに録っています。
素直といえば素直ですが、全体に線の細い感じになります。

あと604Bの使い方ですが、当時はプレイバックモニターであり
録った音を再度バランス調整することはほとんどありません。
むしろ最後の原盤をカットする時点で、音を少しいじっていました。
604Bはまだ高域の大人しかった時代で、5kHzからロールオフします。
ttp://www.lansingheritage.org/images/altec/catalogs/1949/page3.jpg
1952年発表の604Cのほうは10kHz以上までしっかり伸びるので
この辺もサウンドの中核だけを押し出すような音と関連があります。

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/26(火) 06:36:23.08 ID:A2dMBIK9.net
米サン・レコーズはメンフィスの地方レーベルですが
カントリー、ブルースの合流地点という地の利を生かして
エルヴィス、B.Bキング、ハウリン・ウルフなどの逸材を掘り起こしました。

このスタジオの音響が特異で、普通の店舗を拡張しただけですが
音量が上がると縮退という音圧の下がる現象が起きて
コンプレッサーが掛かったようになります。
通常のコンプレッサーだと高域が減衰して、音が鈍るのですが
サン・レコーズのほうは自然におこるため、音楽の鮮度を失わなかったのです。

録音を聞き返すと、今風の鈍い低音ではあまり良さが判りませんが
フィックスドエッジで聴くと、グルーヴ感がグルグル巡っているのが判ります。
これは日本のロカビリー・カバーについても同じ印象があります。

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/26(火) 06:55:11.69 ID:A2dMBIK9.net
昭和30年代の日本でダイナミックの加減をせず素直に録るというのは
今聴くと、素顔から綺麗な人を眺めているような感じがあります。
はじめにこの手の録音に接したのは、テレビ放送50周年を祝った
ラジオ・テレビ主題歌のコンピ・アルバムでしたが、スッと言葉が飛んでくる。
放送録音なので、無駄な演出はないというのもありますが
やはり録音方針の違いというのが大きいように思いました。

あとは1960年前後の流行歌でオリジナル・モノラルに手を伸ばすと
そのまま、その時代の人の思いが届いてくるような気になります。
素直な録音は、時代掛かった化粧がない分、実像にブレがない。
よくできたポートレート写真をみているような感じです。

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/26(火) 07:26:34.36 ID:A2dMBIK9.net
昭和30年代の脚色のない素直な声は、ラジオ放送向けというのが相場なので
16cmのフルレンジで聴いても、それなりに魅力的なのですが
これを等身大まで拡大するのは、意外に難しい感じがします。

ひとつはグレードアップの手順で
16cmからワイドレンジ化に着手すると躓きます。
ひとつは録音自体にそれほど豊富に高域成分をもっていないのと
ダイナミックレンジがツイーターの振幅に吸い込まれてしまい
かえって平面的に聞こえるのです。
この方法ではこれが限界で、腹からのこぶし、スイング感までは出ません。

当時のやりかたでは、ラジオが6吋ならば、高級電蓄は8吋
小さな映画館なら12吋というのが、正統なグレードアップでした。
以下のカタログは昭和20年代なので古いですが、考え方が整理されています。
ttps://blogs.yahoo.co.jp/chitoseame28/67221353.html
本来は、必要な音圧に応じて口径を増やすというのが本流で
低音再生能力の違いとは認識されていないのは注意が必要で
実際に口径を増やすとダイナミクレンジがより深くなったように聞こえます。
アンプのW数が変わったと思うくらい、能率も良くなるのです。

口径が大きくなるにつれて高域の特性も減衰するのですが
実際にはトーキーの音声規格が2kHzからロールオフするので
それに合わせた録音が提供されていたとも言えます。

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/27(水) 06:33:36.81 ID:nhPZo+aO.net
日本でのハイファイの受容ですが、欧米よりも一歩遅いように感じても
レコード売り上げの大半をポピュラー音楽が占めるのは洋の東西も同じで
ポップスのハイファイ化という点では、実はほとんど同じ歴史感覚です。
欧米では1955年頃のシングル盤は78rpm盤を指していましたし
エルヴィスのデビュー盤もSP盤でした。
イギリスではビートルズのSP盤も存在するくらい保守的でした。
新しい規格ができても庶民の音響機器の買い替えはほとんど進まなかったのです。

ただし、日本と欧米の違いはどこにあったかというと
モノラル時代に高級機器を製造してたか、しなかったかが大きく
当時の試聴環境を再現すると、四畳半フォークどころではない
しなびた印象しか思い浮かばないのです。

一方で、録音機材に関しては、当時でもトップレベルのものが並びます。
そのため、録音本来の実力を引き出すことための方策は
国内ビンテージ機器という縛りではなく、もっと幅広くみる必要があります。

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/27(水) 07:06:55.30 ID:nhPZo+aO.net
昭和30年代の日本にハイファイ用途の製品がなかったかというと
ダイヤトーン P-62F(1947年)
パイオニア PE-8(1953年)
パナソニックのゲンコツ(1954年)
とあるにはあるのですが、ダイヤトーンのP610Aはともかく
パイオニアもパナソニックも大人しい音調で音が弾けません。
低音が柔らかく広がり、高音が上品で嫌な音を出さないバランスです。
それが日本調かというと、どうもクラシックLPを再生するために
ユーザー層を絞った感じがします。

今もそうですが、日本でのクラシック需要の大半は海外録音にあるので
国内での録音に最も需要のある流行歌の録音は
その録音グレードをちゃんと知られないまま、ステレオ時代に突入したのです。

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/27(水) 07:50:44.82 ID:nhPZo+aO.net
昭和30年代の日本の流行歌の再生機器について
ラジオや卓上電蓄の上に、ポップス向けの高級機器が不在で
その遥か上にトーキー用の機材が並びます。

しかもステレオ時代に入ると、低音がタップリ、高音が伸びきるという
両翼の特性値に注意を引くように設計され、ボーカル域は沈みがちになります。
200〜4000Hzのうちにドラマチックなストーリーが画かれないと
途端に元気の無い音に成り下がっていきます。

ボーカル中心のAM放送規格と融通を効かせたハイファイ用スピーカーは
本当に探すのが難しいです。
例えば、Altec 604B、RCA LC-1A初期型、英国のパルメコなど
今ではほとんど聴くことのできないものです。
ttp://www.lansingheritage.org/images/altec/catalogs/1949/page3.jpg
ttp://www.scottymoore.net/images/RCA%20Loudspeaker%20MI-11401%20Speaker%20Cabinets/rca-lc-1a-speaker-cabinet-mi-11401-5.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/BBC-M008-12.jpg
現在でも手に入りやすい組合せはJBL 130A+175DLHですが
良質な130Aというのがまず見つからず、見つかっても高値の華です。

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/28(木) 06:59:07.23 ID:EOw1R2Hb.net
ラジオ時代のモニタースピーカー選びという点では
BBCが1948年から1952年に渡って書いたレポートが有用です。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1948-04.pdf
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1952-05.pdf
ここで重要なのは、以下の2点です。
1. 1940年代の欧米のユニットの特性が見られる
2. 選定の基準が英GEC製ユニットと整合性のとれるものであった

選定基準となったGEC社のユニットは放送開始時から使われた
ライス&ケロッグ型の25cmエクステンデッドレンジで200〜7000Hzの実行出力です。
特異なのは1.2〜3kHzにあるピークで、やや甲高い音だったようです。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/446cowell_archive.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/RK-GEC1930s.jpg
ただこの特性の面白いのは、悪い音も良い音も仲裁するように聴けることで
様々なソースを扱う放送局としては便利だということでした。

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/28(木) 07:32:30.62 ID:EOw1R2Hb.net
この様々な録音状態のソースを扱うという点がハイファイ初期のキーワードで
実はレコードマニアとオーディオマニアの境界線にもなっています。

元のGEC社のユニットの特異性のため
1948年にBBCで選ばれたパルメコの同軸ユニットも高域が7kHzまでで
AM放送の帯域をしっかり出し切るという点で選ばれています。
ttp://www.orbem.co.uk/marconi/images/marconi5f.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/BBC-M008-12.jpg

BBCはこのLSU/10モニターに代り1958年にLS5/1を発表します。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1958-31.pdf
さすがにこの頃にはグッドマン製ウーハー、セレッション製ツイーターで
フラット志向でステレオ向けの特性に入れ替わっています。
一方でLS5/1が使われたのはFM放送でのクラシック・プログラムのほうで
ビートルズが出入りしてたAM放送プログラムのほうでは
LSU/10は現役で使われ続けました。
ttps://ichef.bbci.co.uk/images/ic/640x360/p04zrvly.jpg
ttps://beatlesmantra.files.wordpress.com/2011/02/bbc-radio.jpg

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/28(木) 07:47:06.09 ID:EOw1R2Hb.net
こういうBBCでのモニタースピーカーの選定経緯をみると
NHKの2S-305の急進性が判ると思います。
フラット志向で低歪みというのは、当時では最新鋭でした。
見本になったRCA LC-1A(初期型)がまだ旧規格との折衷型なのに
戦後から一足飛びにハイファイ・ステレオに突入したのです。
その意味では、2S-305の発表された1958年の録音水準はまだ低く
2S-305の性能は最新のステレオ録音に匹敵するものでした。

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/29(金) 06:15:17.53 ID:FygqF5kl.net
三菱2S-305で示されたフラットネスのコントロールのうち
欧米のそれと大きく違うのは、中域での歪みを抑え込むことです。

これは少し言い方が難しいのですが、500〜1200Hzの歪みはそれほど耳につかず
コーン型スピーカーのエッジの共振と重なる部分でもあるため
欧米のユニットは意外にラフに造られている感じがあります。
むしろ積極的に過度特性を上げて、明瞭度を上げる工夫がなされ
このことはBBCの研究でも明らかなことで、1948年と1983年とで変わりません。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1948-04.pdf
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1983-10.pdf

これに日本人的なフラットネスの美質を加味するとすれば
母音のアイウエオを丁寧に話す=上品に喉音の質感を保つ
ということになり、NHKのアナウンサーにみる落ち着いた話しぶりと似ています。
中域ニュートラルの影響は、例えばトランペットが遠鳴りする
スネアの音が沈み込むなど、いわゆるジャズ的な要素を抑制します。

私個人は、BBC LS5/9は、LS5/8のコンパクトモニターというよりは
ロック世代に向けたモニタースピーカーの在り方を改めて定義した
という気がするのです。
一方で、この方針に気付くまでAltec、JBL等に対し10年の遅れがありました。
この辺がカウンターカルチャーに対する公共放送の態度の限界と言えるでしょう。

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/29(金) 06:36:23.28 ID:nMwcACk0.net
SP盤・アセテート盤から起こしたCDのスクラッチノイズ、マスターテープのヒスノイズに対して
「トランジェントを上げていくと、聴感上のS/N比が良くなって雑音が気にならなくなる」
「ノイズが楽音に絡みつくタイプのスピーカーやアンプ、プレーヤーと、そうではなくきれいに分離するタイプがある」
と、昔から言われていることがあるね
ここで出てくる歌謡曲・ポピュラーでの再生でも、この良し悪しは結構差が出るものかな?

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/29(金) 06:45:39.97 ID:FygqF5kl.net
話を1950年代まで巻き戻すと
日本の流行歌のバックに流れるバンド構成は
明らかにスウィングジャズ時代のビックバンドです。
ムード歌謡の舞台だったナイトクラブでは
ビックバンドが常駐していたという贅沢な時代です。

ここで2つの課題があって
中域でのボーカルの明瞭度を保ちながら
ビックバンドのダイナミックさを更に押し出すことです。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/29(金) 07:53:24.06 ID:FygqF5kl.net
>>405
スクラッチノイズが目立つのは、パルス成分が尾を引いて存在感を示すからで
喩えて言えば、ゴワゴワになった毛布のような感じです。
出音の反応の速いスピーカーで聴くと、楽音のほうが繋がりがある分
スクラッチノイズもサラララして気にならなくなる感じはあります。

ただし、トランジェントの高いスピーカーは、オーバーダンピング気味のところがあり
周波数特性はガタガタという感じで、そこら辺はバーダー取引です。
個人的には反応の強いタイプを抑え込むほうが御しやすいのと
リアクションの判りやすいほうが好きです。

歌謡曲に関して言えば、押しよりも引きのほうの表現が印象的で
その分だけスクラッチノイズは耳ざわりに感じる傾向はあります。
ただし押しの表現が濃いと、引きもコントラクションが高まり
全体にS/N比が底上げされ、ノイズが目立たなくなります。
歌謡曲で押し引きをダイナミックに聴かせるには
ウーハーのトランジェントが高くなければ出てきません。

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 07:05:30.26 ID:Sdj7Zilg.net
トランジェントが高いという用語には色々あって
歯切れがいい、音離れがいい、とか言うことがあります。

前者は中高域のプレゼンスが強い場合でも感じることで
これはスクラッチノイズが目立つ感じです。
後者は、中域から右肩上がりに音圧が上昇するタイプで
楽音がスピーカーより一歩前に出るのに対し
ランダムな雑音はスピーカーに張り付いて目立ちません。

おそらく人間の言語的性質を生理的に感じるからで
科学的現象というよりは、昔でいう音響心理学の分野です。

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 07:50:15.92 ID:ZA8+1JFu.net
>>408で出ている話
スピーカーの数字データや測定では全くつかめない部分で、聴いて判断するしかないものだね
何も高価なアクセサリーを使わなくても、基本の設置とケーブルの這わせ方まで気を配ったシステムなら、
旧い設計のスピーカーでも、音離れのよさ、録音された場の空間まで伝わる音が出せると思う

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 07:51:13.48 ID:Sdj7Zilg.net
>>406の続きです。
ボーカルがちゃんと前に出て、オケ伴の音も立派に聞こえるというのは
小型フルレンジでは無理で、ボーカルのアウトラインをオケ伴がなぞる程度です。
もちろん、それは流行歌の骨格でもあり、これを基調にしてオケ伴も盛り上げるには
中域の優位性を保ちつつ、低域と高域を広げていくという芸当が必要です。

ところがラウドネスの基準に照らしわせると
一般家庭で聴く音量では、中域ファーストのバランスとは逆になり
ややドンシャリの音でないと、ワイドレンジには聞こえません。

この矛盾をどうやって解けば良いのか?
キーワードは高域と低域のトランジェントなのです。
とは言え、100〜300Hzの中低域、4〜8kHzの中高域から考えましょう。

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 08:17:09.28 ID:Sdj7Zilg.net
ミッドローのトランジェントは定義が難しく
多くはバスレフの共振が被りやすく、トランジェントが失われがちなことがあり
重低音の量感とのバーダー取引のようなものです。

ただし、良く聴けば分かりますが、100Hz以下のファンダメンタルな風圧感は
余程のスピーカーでないと感じることはできません。
むしろアタック音と共に聞こえる倍音の部分で、実音を補完して聴いています。
ベースがブンブン鳴るなんてのは、この程度のものです。
むしろベースの量感よりも、音程が正しく聞こえるほうが重要です。


中高域の成分は、ホールの生音の音響エネルギーはボーカル域に比べずっと低く
そしてずっと鋭く立ち上がるので、逆にピックアップすることで
録音がリアルに聞こえるよう補強しています。

しかし、人間の耳というのは、この帯域では凄く鋭敏で
ほんの2〜3dB違うだけで、音の遠近や場の狭さ広さをすぐに感じます。
トランジェントの良い高域特性をもつと、中域より5dB落ちていても
ちゃんと存在感のある音が出ます。

その存在感の違いも、楽音の倍音があるかないかの違いなので
楽音と連動しなければ、むしろマスキングされて目立ちにくくなります。
本当は、ツイーターの出す倍音成分にも負けないくらい速い
中域のトラジェントが必要なのですが
これは地味にお金の掛かるものなので、メーカーもあまり強調しません。

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 08:43:53.14 ID:Sdj7Zilg.net
ミッドレンジの反応の速さを担保するのに地味にお金の掛かるのは
ハイファイオーディオの広告が歩んだ道が筋違いだったことと同義です。
宣伝文句を豊かな低音、どこまでも伸びた高音という両端の議論に傾け
人間の声を豊かに再生するのは当たり前のように言うのですから
これはスピーカーの本分から大分掛け離れた言動というべきでしょう。

1970年代のステサンのレビューでは、ブリテン「青少年のための管弦楽入門」での
指揮者の楽器紹介アナウンスと楽器のバランスを対象にしたり
結構マニアックな音源を対象に、スピーカー再生能力を批評してましたが
音響の自然さの定義が、生録で確認しやすかった時代でもあります。

翻って、歌謡曲の録音を作り物の極致と思っているなら
むしろボーカル域を中核にトラジェントの整った機器で聴けば
自然なバランスに聞こえることを承知しておくべきです。

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 09:27:55.16 ID:Sdj7Zilg.net
>>409
スピーカーの測定技術のなかで、出音の時系列の問題は
あまり良く周知されていません。
ステップ応答での位相の連続性、インパルス応答での共振音など
パッと見て何が良いやら分かりづらいし、日本のオーディオ誌では測定もしません。
それよりも定位感や音場感というほうが分かりやすいという判断ですが
これには高域のトランジェントを低域がじゃましないということと同意であり
中域はむしろ歪など出さないで大人しくしてて欲しいという本音があります。

高級アクセサリーは、ケーブルで高域の延滞を少なくしたり
インシュレーターで低域のブレを抑えたりと
中高域の出音に全ての権限を委譲したような処方箋が増えています。
これさえもヘッドホン試聴での外耳共振へとバランスがシフトしているので
現在のJ-POPサウンドのもつ問題とリンクしているように思います。
オーディオの見せかけの進化が、人間の聴覚を退化させているように感じるのです。

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 10:04:07.80 ID:Sdj7Zilg.net
スピーカーの時系列特性で注目すべきはKEFのQユニットで
特に3wayにしたときにミッドレンジを反転させ
ステップ応答で完璧なライトシェイプを人工的に作っている点で
John Atkinsonの短いストレートなコメントにその重みが現れています。
ttps://www.stereophile.com/content/kef-r700-loudspeaker-measurements
これとミッドレンジの200〜2000Hzの右肩上がりの特性は
ボーカル向けのものでもあります。
むしろサブウーハー付きの小型2wayという構成となりますが
この思い切ったサウンドデザインで、価格のダウンサイズまで図るという
すごく戦略的な部分もあります。

ただ自分には、ここまで人工的に仕上げてしまうと
本来の電気的音響の中核がどこにあったのか?
という、もっと大きな目標に思いを抱かずにいられません。
オーディオとは何を伝える道具なのか?
そういう根本的な問いです。

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 10:28:08.45 ID:Sdj7Zilg.net
オーディオとは何を伝える道具なのか?という問いに
最も適切な答えを導き出すのは、人間の感情表現だと思う。
そして自分の話す言葉で判断するのが最も分かりやすい。
歌謡曲とは本来そういうものだ。

池田圭氏の美空ひばり、上杉佳郎氏の沢たわき等々
昔からシステムの仕上げに歌謡曲を使うオーディオの達人が居て
人間の声から得られる情報は、本来もっと精緻なものだと思う。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 17:48:19.78 ID:Sdj7Zilg.net
沢たわきなんてタワケタことを言ってすみません。
でも女性ボーカルに掛ける熱情は、オーディオマインドの正統だと思いたい。

しかし、女性ボーカルの再生にフルレンジが最適というのは良く聞く。
じゃあ、オーディオマニアの多くがフルレンジに心血注ぐかというと
それが一番と言った時点で、オーデイオ趣味を引退という感じに聞こえる。

つまり、ボーカル至上主義を掲げるのに最適なグレードアップ手段が
現状のオーディオでは閉ざされているというのことの裏返しではないだろうか?

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 18:28:54.66 ID:Sdj7Zilg.net
日本の場合、ハイファイ用フルレンジのカタログが豊富で
パイオニア、パナソニック、フォスターも海外にも輸出され人気が高かった。
その裏返しとして、フルレンジはビギナー用という認識から抜けられないし
女性ボーカルの再生は素人でも簡単にできると誤解していると思える。

フルレンジがボーカル再生で優れている理由は
200〜300Hzの胸声はエンクロージャーで柔らかく包み
500〜2000Hzの喉音はダイレクトに振動させ抜け出し良好
2.5〜6kHzの子音は位相が滑らかに推移して自然
そしてシングルコーンの動作としてこれらの音の時間的整合性が
ひとつの音として自然にまとまっている点である。

実は、この項目をひとつひとつマルチウェイでグレードアップしようとすると
とてつもなく難しい課題に直面する。
その課題に向き合わずにスペック上の優位性を語ることが多いため
低音が〜高音が〜と口うるさいオーディオマニアのステレオタイプが横行する。
自分のことも含めて、この点については素直に反省すべき点だと思う。

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 18:49:00.71 ID:Sdj7Zilg.net
さて、オーディオにおけるボーカル至上主義の再興であるが
フルレンジでのサウンドデザインがスピーカーとしての役割
つまり人間の肉声を元に役割分担がされているという理解が
根本的にないと、これまでの議論の堂々巡りである。
胴体、頭蓋骨、歯茎という骨格をもっと具体的に
スピーカーの機能性に置き換えて話すことが必要だと感じてる。

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 19:34:19.11 ID:Sdj7Zilg.net
このボーカル至上主義でのフルレンジの合理的な設計の裏返しは
それほどコストを掛けなくてもボーカルは魅力的に再生できるという常識となって
ボーカル以外の何かを求める人が、オーディオ趣味に走ることを意味する。
その先にあるものが、ボーカル再生から離れてしまう傾向がまぬがれない。

自分のやり方だと、1940年代のエクステンデッドレンジが突破口になったが
それこそ、ボーカル再生のイロハが詰まっているとも言える恰好の題材だ。
再生という安直な言葉ではない、ステージでボーカルを拡声してもバランスできる
ビックバンドと並走できるPA技術に最も精力を傾けていた時代の所産である。
なにせオーデイオ用途として30フィートの距離から特性を測ってた時代である。
その再生能力は、ボーカルを楽器として扱うためのノウハウのかたまりだ。

最初はJBL D130(1950年代のフィックスドエッジ)でその面白さを知ったが
今は購入の手軽さからJensen C12R(伊SICA社のレプリカ)が良いと思ってる。

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 19:55:34.36 ID:Sdj7Zilg.net
大口径エクステンデッドレンジで最初に感じたのは
腰から湧き出るスウィング感で、歌が踊ってるのが初めて判った。
もちろんスローなバラードでも、メロディーが腹に沁み渡る。
大口径のコーン紙を一気に揺り動かすパワー感が加わると
ミッドローでの躍動感が歌に現れてくる。

その次が、500〜2000Hzでの声の吹き上がりで
これは中央の4インチ程の部分で口蓋音を受け持っていて
JBLではアルミドーム、Jensenではリブなし部分に樹脂を浸透させている。
この帯域は、現在のウーハーではセンターキャップで覆って抑制している。

残りは、2〜6kHzの強い噛みつきだが
これは1インチのボイスコイルから直接出している。
ただボイスコイルの形状までは吟味していないので
共振や歪みが多い部分であり、設計の古さが露呈する。

古いエクステンデッドレンジは、30〜38cmのコーン紙のなかで
ボーカル再生のためにどのようなストーリーを画くのか
それをショウビズの実戦のなかで勝ち取ってきたユニットだと理解している。

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/30(土) 20:31:15.34 ID:Sdj7Zilg.net
例としてJBL、Jensenを挙げたが、同様のユニットとして
WE 728、754、Altec 600B、RCA MI-12458(SL-12)、EV SP12などがあり
ドイツ製、イギリス製でも目立たないかたちで比較的安く取引されているが
クラングフィルムやEMI製のユニットは、最も高価な部類に入る。
そのなかでJensenは、現在でも製造している点で、特異な存在なのだ。

現在も製造中でこれと対抗できる由緒をもつのは、英セレッションのG12シリーズのみで
こちらはライブステージよりも高級ラジオ&電蓄のリプロデューサーでスタートした。
ただしG12シリーズは、JBLとJensenに比べると中域の吹き上がりを抑えた
むしろJBL 130Aに似たウーハー的な設計であることが判る。

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 06:43:29.38 ID:eUdkymEx.net
中高域の音圧の強さをプレゼンス(実在感)ということもあるが
これはラウドネス曲線の逆の効果、つまり近くで鳴ってるように感じることからくる。
これが一般にPA的と呼ばれる、かしがましい音の原因で
一般家屋で鳴らすにはそぐわないという意見も多い。

一方で、音離れが良いとされる効果に
中域の500〜2000Hzまで+3dB/octずつ右肩上がりにすることがあり
古いエクステンデッドレンジの多くは、この効果とプレゼンスを一体化して設計している。
JBL D130が、設計されて20年後にロックのライブステージで革命を起こしたのは
この前のめりの音響設計によっている。

JBL D130なら2.5kHz、Jensen C12Rなら3.5kHzで切ることで
かしがましさを抑えながら、音離れの良い中域を保持できる。

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 07:00:50.07 ID:eUdkymEx.net
>>420で書いたが、大口径エクステンデッドレンジの設計は
トーンの中核がコーン紙の中央部分にあり
その大部分が中低域をダイレクトに振動させるためだけに存在している。

現在では、コーン紙を重くして、バスレフ箱の共振を下げるなど
コンパクトにしながら低音を出す技術が主流であり
30cmもあって70Hzまでしか出ないなんて10cmフルレンジ並のレンジだ。

しかし、エンクロージャーを介して拡声する低音は、能率も低く柔らかい。
つまり、パイプオルガンのような持続音は出しやすいが
ベースやキックドラムの弾けるような音は、全て遠鳴りになる。

同じことが、人間の胸声にも言えて
古い録音でマイクを口に入れたように低音が被るのは
胸声の帯域でのレスポンスを箱の共振に頼ることで
一端 音が出ると尾を引くように鳴るからだ。

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 07:10:54.81 ID:eUdkymEx.net
アクティブな振動領域を中低域で鳴る胸声の領域まで下げると
歌のなかの肉体的な衝動のようなものが伝わってくる。
スウィング感のような腰の動きから、溜息のような息の流れまで
身体いっぱいで表現する状況が伝わってくる。

エンクロージャーの機能性は、逆転すると檻のようなものであり
そこから解放された声の躍動感は、30cmという大きさからでないと出ない。

大口径エクステンデッドレンジの大きさは
人間が肉声を発する器官を網羅するための実大模型であり
その実験をしながら設計していた時代の足跡が残されている。

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 07:47:12.35 ID:eUdkymEx.net
JBL D130やJensen C12Rというのは
共に設計時期が1945年頃になり、ハイファイ規格に突入する直前のユニットだ。
電気音響のリプロデューサーとして、家庭からダンスホールまでの全ての用途を想定した
ユニバーサルな設計が求められていた。

それより後の設計では、大口径といえども12kHzまで伸びていたり
フィックスドエッジからフリーエッジに転換してfoを下げる工夫もしていた。
それまでのSP盤、AM放送の規格が、100〜8000Hzだとすると
それより1オクターブ広い50〜16000Hzがハイファイとなる。
トーキーのXカーブでも判るように、劇場での実効レンジは
特に高域においてそれほど芳しくなく、家庭用とPA用とで用途は峻別された。

その後の家庭用オーディオの発展は推して知るべしだが
その進化の過程で、失われたものもあるように思う。
その退化する前の野生の状態を、エクステンデッドレンジは残している。
オフロード車のように、大きなタイヤや無駄な車高は
どのような場所や人数にも音楽を届けるためのデザインだと思う。
そのデザインが人間の声をもとに造られた、そのことが重要だ。

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 08:11:54.06 ID:eUdkymEx.net
大口径エクステンデッドレンジにユニバーサルな設計がなされている事例は
小音量でのバランスの良さにも現れている。
それは小出力のアンプでも遠くまで音を明瞭に伝える技術なのだが
1940年代のエクステンデッドレンジは、小音量でもレスポンスが鈍らない。
多くの大口径スピーカーは、大音響で一番良い音が鳴るように設計されるが
それとは反比例するように、大きければ大きいほど、反応が良いのだ。
それはまるで拡大鏡を見るように、広い範囲でクローズアップする。

ただし、その能率の良さと引き換えに、歪みの量も大きくなり
むしろ歪みも一緒に勘定に入れながら、効果的な音響を探っていた。
その過程が電気音響を主体とするポップスのサウンドそのものとなった。
Jensenの癖のある音には、そうした重みのある主体性が感じられる。

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 08:28:25.03 ID:eUdkymEx.net
Jensenのポップスに与えた影響はほとんどの場合
エレキギターの音に代表されるように思われがちだが
1950年代のアメリカ製ジュークボックスで一番のシェアを誇っていたのが
JensenのP12R〜C12RのRシリーズなのは、忘れられがちな事実だ。
つまり、ロックンロールの創生期から、Jensenはステージからスナックまで
全ての場所で鳴り響いており、その音を基準にポップスは発展した。

あの甲高く乾いたシカゴの音が、ラジオとトーキーの2大メディアを押し分けて
カウンターカルチャーとして認知されるまでに、それほど時間は掛からなかった。
その音をレコードに収めようとしたのが、ポップスのもうひとつの歴史となる。

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 08:40:31.24 ID:eUdkymEx.net
Jensenの戦後の歴史が、カウンターカルチャーの色合いと重なるのは
シカゴという街で起こったブルースのエレクトリック化の歩みと重なっている。
それまで南部のファームで熟成されたブルースは
東部沿岸への穀物の中継地だったシカゴで、都会の歌として拡張を遂げる。
その拡張期のオーディエンスを支えたのがギターアンプだった。
Jensen製のユニットは、近所のスーパーで買い物するように安かったので
真空管のように交換するにも手軽に手に入るパーツのひとつだ。
そのサウンドを真似ようと始まったのがロックの歴史そのものとなる。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 14:30:05.55 ID:eUdkymEx.net
さて、Jensenと日本の歌謡曲との関係を問うと
最初に重なるのは、1950年代末からロカビリーをカバーした時代だが
これをダンサブルと理解するのに、最も適したユニットと言える。
もちろん、ビートルズ以降のGSなども、思ったよりワイルドに鳴ってOKだ。

それ以前の懐メロでも、スウィングジャズの影響があれば
Jensenのもつ押しの強さが役立つ場面が多い。
エノケンの戦前〜戦中のSP録音集でも
当時の浅草レビューのこなれたスウィング感が楽しめる。

翻って1970年代のニューミュージック&アイドル系でも
ロックテイストがあれば、そこをあざとく突いてくる。
ともかくミッドローのドラムのキレの良さは、なかなか出るものではなく
日本人のバンドは迫力よりも早打ちのスマートさが際立つため
むしろキレのよさのほうが、リズム感を掬い出せる機会が多い。
結構複雑なアクセントを仕掛けることがあって
どれだけの人が聞き込んでいるんだろうと、謎に思うことがある。
まぁストレス発散も含めて、腕試しという感じだろうか。
その無駄遣いぶりが、ブルース・リーのカンフー映画を思わせる
ミラクルな瞬間でもある。

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 18:10:00.62 ID:eUdkymEx.net
Jensenというと、カルフォニアよりも明るいアレって感じだが
実は暗い表情もしっかり出せる面ももっている。

むしろ、心に秘めたものをひっそり告白するときの緊張感が
しっかり伝わってくるのだ。小さな声の震えまで拡声する能力は
リプロデューサー(変換器)としての優秀さを現わしている。

日本人のように恥ずかしがり屋を、歌として認める文化では
逆にJensenのようにリアクションを少し大げさにしてあげるくらいが
ちょうどいい。

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/03/31(日) 20:00:31.87 ID:eUdkymEx.net
少し面白いものを見つけた。1955年のオーディオフェアの記事。
ttp://www.preservationsound.com/?p=2510
デモ機の試聴に男しかいないのは、家具選びに主婦が主導権をもつアメリカでは
やや異常な光景に写ったようだ。
音楽喫茶の自作スピーカーが気になるが写真では判断が付かない。
レコードプレーヤーはデンオンの局用だと見受けられる。
アンプはかなりしっかり作られているが、棚がいかにも危ない。
秋葉原のことを神田と呼んでいるのは、発音が難しかったからと思われる。

このブロガーの面白いのは、日本のオーディオマニアが
今も巨大ホーンを愛していることに驚きをもっているようだが
明らかに話の出所がおかしい。

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/01(月) 07:49:53.74 ID:n8dCjsXR.net
>>431の音楽喫茶では、どうも立体音響の体験試聴をしていたようだ。
1952年の立体放送試験からはじまり
立体音楽堂の番組開始が1954年11月なので
1954年11月のオーディオフェアでは一番ホットな話題。

スピーカーの隣に飾ってあるレコードジャケットがそれらしいのだが
この頃のものだと、英デッカのV-Lステレオ盤
もしくはモノラル盤を2枚に分けてプレスしたものか
案外珍しいものかもしれない。

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/01(月) 21:02:48.47 ID:n8dCjsXR.net
昨年だったか、デノンのサウンドマネージャーが交代して
新しいNEシリーズでのハイエンドオーディオの目標として
「ビビッド」(音の鮮度)と「スペーシャス」(空間再現性)を挙げてた。

「スペーシャス」という点に自分は引っ掛かっていて
1970年代までの歌謡曲で「スペーシャス」というのは希薄で
へたすると、チャシャ猫のように、唇だけ宙ぶらりんになりやすい。
おそらく奥行き感を意識したのは「ライドオン・タイム」あたりかも。
それ以前は、定位感にちゃんとしたルールがないように感じていて
スピーカーによってプレゼンスの感覚が全く異なることがある。

自分もデノンのPMA-1500REを使っていて
「ビビッド」とは雰囲気が違うものの
贅肉を削ぎ落したようなダイエットした鳴り方が好みではある。
個人的な思いでは「NHKの音」。マイクの生音のまま放送した感じだ。
これより高級機種になると、艶やかさや腰の据わった低音が増してくるが
それと反比例して録音を選ぶ傾向があるように感じる。

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 06:04:43.91 ID:evorsV9S.net
アンプのもつ艶やかさには2種類あるように感じていて
極端な例では、ラックス・トーンとヤマハ・ビューティー。
前者が飴色のような木質の艶なら
後者は朝日が射すような光沢感。
何となく昭和のド演歌とシティポップのような違いがあった。
今ではどちらも中和したような感じだが
オーディオに使えるパーツも限られているから
基本性能を重視すると似通ったようなテイストになりやすいかもしれない。

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 06:20:08.34 ID:evorsV9S.net
今どきのアンプだと、真空管とデジタルD級が両極端だが
オーディオに使えるFETの種類が限られる中
サウンドのバリエーションを増やす意味では歓迎されるだろう。
ただ、どちらのデバイスもサウンドの幅が広く
真空管でもOTLともなると驚くほどソリッドに反応するし
デジアンでも真空管のように滑らかな音を出すものもある。

逆にいえば、スピーカー設計のバリエーションが乏しく
ピュア・オーディオの手法として、原音をいじらないことを前提にすると
アナログ時代のように入り口で音はいじれなくなったことも含め
アンプのテイストは、デバイスでサウンド・デザインできる
最後の砦なのかもしれない。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 06:27:59.22 ID:evorsV9S.net
昔のスピーカーだとアメリカン、ヨーロピアンの二大勢力があって
共にジャズ向け、クラシック向けと淘汰された製品が輸入された。
一方でアンプのほうは、アメリカンはマッキン、マランツと色々あったが
ヨーロピアンというと、QUADくらいしか思い浮かばない。
タンノイの黄金の組合せは、ラックスマン、上杉研究所というところだろう。
思うに200V電源で設計しているものを、電源トランスだけ置き換えても
肝心のパワーが出せずに残念な結果におわるのだろう。

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 06:45:37.40 ID:evorsV9S.net
個人的にはアメリカンのスモーキーな中域は大好きで
おそらくスタジオ機器のUREI社を起こしたビル・パットナムのテイストだ。
1960年代に真空管ミキサーをハンドメイドで提供した達人で
アメリカン・ポップスの屋台骨を支えた人物でもある。
ソリッドステート化した後に起こしたUREI社は
1176コンプレッサーをはじめ、サウンドの要となるエフェクターを提供した。

実際には1970年代のアメリカン・サウンドは
NEVEコ社コンソール、STUDER社マルチトラック
ノイマン社マイク、EMT社プレートリバーブと
ヨーロピアンの艶を組み合わせることで成り立っているが
その基部にあるダイナミックな躍動感は
中域からあふれ出すスモーキーな倍音だと思っている。

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 06:59:51.08 ID:evorsV9S.net
アメリカンな音のするアンプにマッキントッシュが挙げられるが
良く知られるように、終段に設けられたトランスの力が大きい。
JBLとの黄金の組合せで知られるが
ウォール・オブ・サウンドの系譜を恰幅よく鳴らせる稀有な存在だ。
こうしたものには、スペーシャスという言葉は全く通用しない。

しかし、更に先を行くのはオーディオ・リサーチの真空管アンプで
JBL本体よりもWest Lake社のスピーカーがコテコテのアメリカンなのと同じで
ゴージャスなアメリカン・サウンドは細々と引き継がれている。
日本でもエアータイト社で巨大真空管アンプが造られているが
実際に日本の家屋では大音響は無理なので需要は低いだろう。
しかし、こうしたサウンドはもっと知られて良いと思う。

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 07:16:43.58 ID:evorsV9S.net
アメリカンというと、少し乱暴だけど、パワーで押し負かす
筋肉隆々のマッチョさが強調されるが
本当のすごさはハスキーな声を掛けたときの色香にあると思う。
優しさということもできるのだが、これを支えるのに
中域の実在感がなければ、全てが上滑りする。
その真剣さを支えるのに、マッチョな体力が必要なのは
何というか複雑な感じでもある。

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 07:32:55.07 ID:evorsV9S.net
実際には、1970年代に入ってアメリカン・サウンドにも変化が訪れており
日本のアンプで言うと、サンスイがその影響を一番受けていると思う。

あまり知られないのが、JBLの代理店をしていた時期のアンプで
ちょうど真空管からトランジスターへ移行する時期にあたり
単品のアンプそのものも高価で、それほど出回っていない。
しかし、そのオールド・アメリカンの燻したような音を聞けば
小音量での最適なバランスがあることが理解できるだろう。

一方で、ほとんどのオーディオマニアの知るサンスイは
MOS-FETの特性を素直に活かしたパワー感であり
その傾向はハーマン傘下に入ったJBLのサウンドに喩えることができる。
同じアメリカンでもアムクロンのDCアンプから続く系譜で
アムクロンがスイッチング歪みまでストレートに出すのに対し
そこを抑えてパワー感だけ残したような感じだ。
古いバラードよりは、ハードロックのほうが似合うかもしれない。

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 07:49:03.62 ID:evorsV9S.net
現在で、真空管時代のサンスイのトランスは橋本トランスが製造していて
基本は5極管プッシュプル用のものがそれに当たる。
自作で5極管プッシュとなると、それほど人気がないのでアレだが
ひとつのターゲットとして考えても良いかもしれない。

製品レベルで言えば
エアータイトの真空管アンプが同じようなテイストをもっており
ATM-1やATM-4などがそれにあたる。
会社自身はラックスマンの退職者から始まったが
低音の締まり具合と中域の吹き上がりのバランスが
古いサンスイと似ているように思う。

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 20:15:28.43 ID:evorsV9S.net
昔のサンスイのもっていたオールド・アメリカンな味わいについて考えたが
あまりに空論になっても困るので、ラックスマンのバラエティーについて。

現状では、A級、AB級、真空管の3タイプがあり
昔ながらのラックス・トーンを継承するのはA級の505、509で
個人的には505のほうが歌謡曲の規模感に合ってると思う。
JBLと組み合わせても、しっとりと濡れた質感が出るくらいで
歌の情感が出しやすいアンプのひとつだ。

ただし、その陽だまりの居心地の良さばかりが歌謡曲の魅力かというと
ときには暗い表情も出してみたくなるのが、自分ながら変だと思う。
SONYリマスターの藤圭子のCDなど、そういう冷たさを感じる1枚で
ビクターの艶やかでふくよかなサウンドから一変して
痩せても歯を食いしばって生きている、根性が表に出てくる感じで
1970年代初頭の行き場のない感じが沁み出てくる。
悔いの残る後ろ向きな感じは、ラックス・トーンからは出にくい。

真空管のほうは、トランスの作り込みが昔ほどでもなく
性能的には良くなっているが、いわゆるラックスならではの味わいに
完全にシフトする様子もないように思う。
かえってAB級のほうのオードソックスで力感の伴ったサウンドが
普通に良いアンプだと感じさせるものがある。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 20:40:55.14 ID:evorsV9S.net
ラックスマンのA級アンプが、歌の情感を出しやすいアンプだと書いたが
現状では、タンノイもJBLも、かつてのコテコテのサウンドポリシーは薄れて
ツンとすました美人とじっと対面しているようでちっとも心が和まない。
ラックスマンのA級アンプは、そうした間の持たない空間に
暖かい空気を送ってくれるようなところがある。
そういうパーソナリティをもったオーディオ機器は段々と少なくなる傾向にある。

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 21:04:55.74 ID:evorsV9S.net
オーディオ機器がパーソナリティをもって語り掛けるとは
原音主義のオーディオマニアからみれば眉唾ものだろう。
その機器がもつサウンドポリシーで、楽曲を染めてしまうのだが
特に問題となるのが、ジャンルの違う音楽でのアンバランスだ。

ただ、パーソナリティとは、音楽と対話する際に必ず生じるもので
逆に完璧な録音も再生機器も存在しない。
特にオーディオの面白さは、多様な理解の仕方を知ることでもある。

歌謡曲の場合、決まったジャンル分けのできるものでもなく
あらゆる分野の音楽の断片をアレンジして寄せ集めた感じもあり
それもスタジオ・ミュージシャンの各楽器の手腕も
楽曲ごとでかなり雰囲気を変えて歌にすり寄ってくる。
その意味では、録音ごとのバラエティーの広さが
オーディオ機器の多様性を圧倒的に上回っている。
むしろ、バラティーこそが歌謡曲のマンネリを防ぐ本質だと思うのだが
実際にはオーディオにもパーソナリティがあったほうが面白いのだ。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/02(火) 21:18:12.21 ID:evorsV9S.net
バラティーこそが歌謡曲のマンネリを防ぐ本質といってはみても
実際にはオーディオ機器に一種のサウンドカラーがないと
各々の色彩感が引き立たないと感じることが多い。
それは、オーディオ機器そのものの不完全さにも起因しているが
オーディオの正確無比とは、ニヒルで無表情と紙一重なのだ。

オーディオにもパーソナリティがあったほうがバラエティーとして面白いと感じるのは
幾多の個性がぶつかり合う状況でも、積極的に発言しながら話題をふりまく
タレントとしてオーディオ機器が存在するようになるからだ。
逆に、ヘッドホン試聴のように脳内の感性だけが頼りになると
オーディオ機器のもつタレント性は希薄になるように思う。

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/03(水) 07:06:09.78 ID:4mu1W3Y1.net
真空管について、日本人は本当に直熱三極管が好みで
五極管でもわざわざ三結にして聴くくらい。

ひとつは三次高調波歪みに対して敏感ということもあるだろうし
出来の良い五極管プッシュは、MOS-FETアンプと違いが分かり難い
という点もあるだろう。シングルA級となれば純潔に近い言葉の響きを感じる。

実際にミニワット球での再生は、音量に制限があるものの
この音質でもっと大きな音量で聴ければ…と思うときもある。
小顔美人の71、ふくよかな45、元気印の10など
ラジオ球とは言っても、色々と個性豊かな真空管がある。

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/03(水) 07:42:40.29 ID:4mu1W3Y1.net
日本での直熱三極管への憧れはいつから生まれたのか
というとそれほど古い話ではない。
浅野勇氏の発言をみると、どうもNFBとの絡みが多いことから
ウィリアムソン・アンプ以後のことで、1960年代に入ってのこと。
実はこれと並行して、AR-3のように大飯喰らいのスピーカーも増え
伊藤喜多男氏のようにウェスタン・エレクトリックの技術者によって
古いトーキーの音響技術を頂点とする直熱管信仰の道が開かれた。

とはいえ、直熱三極管は出力トランスのコアボリュームも巨大で
単純な仕掛けだけにパーツひとつの質が音に出てくる。
もう少し手軽に考えられないものかと思いながら二の足を踏んでいる。

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/03(水) 07:51:28.89 ID:4mu1W3Y1.net
ただ現在のモダンジャズの評価について
1970年代のJBL 4343やDCアンプの存在は欠かせなかったと思う。
むしろ圧倒的なパワーで押し負かすような音が
古いモノラル録音のLP盤から抽出できることに気付かされた。
その中でも、菅野氏のようにJBL 375と蜂の巣ホーンを愛でた人もいて
古いジムランへの憧れという件でも、日本人は稀有な趣味性を
オーディオに対して抱き続けているのだと思う。

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/03(水) 19:50:31.24 ID:4mu1W3Y1.net
JBLがジャズやロック、タンノイがクラシックなら
前者はアキュフェーズ、後者は上杉研究所など
日本製で趣味性の強いアンプを作り出した。

一方で、オーディオの趣味性を
最大限に歌謡曲に向けてみるとどうだろうか?
こうした問いにちゃんと答えることが希薄なため
レコードマニアからそっぽを向かれたのだと思う。
ただ高級機種を揃えたというのではなく
趣味性を併せ持ったストーリーが必要だ。

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/04(木) 07:33:38.73 ID:xenpeGuV.net
スピーカーの評論で印象的だったものに
1967年の長岡鉄男氏がテレビの音の良い部分を取り上げたコラム
1980年に瀬川冬樹氏が家電量販店での国産スピーカーの癖を取り上げたコラム
この2つの点と点を結ぶように、歌謡曲オーディオが存在しているように感じる。

実はどちらも国産スピーカーを批判しているのは同じなのだが
長岡氏が低音がブカブカしてアナウンサーの声が胸声に聞こえる
瀬川氏は中域に歪みが多くクラシックを聞いていられない
という両極端な意見を言っている。

どちらも理由は単純で、周波数バランスのおかしいことから来ているが
背景を探ると、意外にこれが量販店で売れるものを総合した結果らしい。
つまり、日本の大衆が好む音の代表例でもあったのだ。

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/04(木) 07:46:43.36 ID:xenpeGuV.net
2人のコラムに共通しているのは、レコード再生を基準としたオーディオ批評だが
抜け落ちていたのは、テレビやラジオの延長上にあるオーデイオという視点である。
つまり、最初に歌謡曲に接する音はレコードではなく放送媒体であり
マスメディアの宣伝合戦を泳ぎ切った後に行き着くのがレコードだ。

1960年代末のテレビは1980年代初頭に比べ、真空管で大振りなスピーカーだったし
ラジオはFMステレオで音楽を聴けるようになっている。
大衆のオーディオに求めるプラスアルファは、低音から高音に移っていったのだろう。

しかし、そもそもテレビやラジオの音響設計はどこにルーツをもつのだろう?
本来ならBTS規格のロクハンが思い浮かぶのだが、内容が大きく違うように感じる。

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/04(木) 19:48:41.77 ID:xenpeGuV.net
長岡氏も瀬川氏も一致しているのは
ラジオやテレビでの中域にあるザラついた歪みで
多くがアンプ部をB級動作にしていたためである。
もうひとつはラジオ用スピーカーに多い
ボイスコイルの共振をそのまま出すことにも原因がある。

この点について長岡氏はアナウンサーの声が生々しいと好印象だが
瀬川氏はクラシックを綺麗に鳴らせないスピーカーは認めない方針だ。

小出力で歌声の明瞭度を上げる工夫として
音の立ち上がりにザラっとした共振が加わるのが
歌謡曲を支えた放送録音の持ち味でもあったが
オーディオメーカーが受け容れるか、排除するかの態度が
1960年代と1980年代では違っていた。
1960年代は否定して不自然な低音が被っていたし
1980年代は肯定してクラシックが心地よくなくなった。

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/04(木) 19:55:27.57 ID:xenpeGuV.net
中域のザラっとした感覚は
例えばハスキーな歌声が魅力的に聞こえるのと同じで
オーディオは澄んだ音のほうが歌声は綺麗に聞こえると思いたいが
オペラならともかく、実際には歪みを伴っているほうが多い。
そして日本人は、言語の特質上、中域の質感に敏感なのだ。

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/04(木) 20:11:00.69 ID:xenpeGuV.net
Jensenのギター用スピーカーは、この手の歪みを沢山出すのだが
実はオペラ歌手のように、頭蓋骨の共鳴音を沢山出す声は
少し耳がキンキンするほど過剰に共振する。
逆に言えば、この拡声機器はオペラ歌手を勘定に入れておらず
クルーナーを効果的に拡声する設計だったことが判る。
これがラジオやテレビで聴く歌謡曲の原点にあると思う。

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/04(木) 20:20:33.82 ID:xenpeGuV.net
もうひとつは、昭和30年代から製造しているサンスイトランスで
B級動作を安定動作させるためのプッシュプル分割用トランスは
実は倍音成分を良く出すようにできている。
一般のオーディオ用と考えれば、歪みの多い不良品に近いものだろうが
自分には上品な艶が乗るデバイスだと感じる。
デジタルでは磁気飽和など起きないが、アナログ的なテイストをもたらす。

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/05(金) 06:35:52.11 ID:9wYnBCwK.net
真空管時代のラジオやテレビは
12×20cmの楕円スピーカー、ECL86のような複合管のシングルアンプが主流だが
これを大きく発展させた形態の高級ラジオ電蓄というのが
日本のオーディオ史からスッポリ抜け落ちている。

卓上電蓄から一足飛びにステレオに移行したからだが
欧米では戦前のHi-Fiラジオの延長線で最高級機種があった。
デッカのデコラ
ttp://www.acrat.jp/blog/2010/04/410-1.html
ジーメンスのZ59M
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/siemens-kammermusikkombination.jpg
ttps://www.radiomuseum.org/r/siemens_kammermusik_kombination_z.html

スピーカーの構成を見れば
エクステンデッドレンジにコーンツイーターを拡散配置しただけなのだが
これがラジオとHi-Fiを共存させた正統な造り方だ。

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/05(金) 07:16:54.23 ID:9wYnBCwK.net
デッカのデコラに使われているのは、EMI製のユニットで
DLSシリーズで知られるHMV製電蓄と共通ユニットが使われている。
楕円ユニット自体は戦前からあったらしく特にHi-Fi用ではない。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/chickfowler1940s.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/EMI-1944.jpg

これにデッカ製のリボンツイーターを付けた最高級機種があったのだが
Electrogram De Luxeはたった1台製造されただけで終わってしまった。
リボンツイーターが付いているので、さぞかし高域が張っているものと思いがちだが
BBCで測定したときは以下のような特性で、比較的おとなしいものだった。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/BBC-M008-16.jpg

実際にSP盤だった時代に、リボンツイーターはどれだけ必要だったか?
という疑問はあるものの、使ってみるとSP復刻盤でもちゃんと機能する。
リボンツイーターの動作は、出音から戻るときの反作用も同じように強く
一種のリンギングに近い動作をする。(以下はFountek NeoCD2.0)
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2816.png
このため音圧がなくても、音の輪郭をなぞるようにキッチリ鳴らしてくれる。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/05(金) 07:50:12.19 ID:9wYnBCwK.net
アメリカでSP盤時代からあった大型電蓄の一種にジュークボックスがあり
大きなディスクチェンジャー機能が9割を占めることもあり
オーディオ装置としての機能についてはあまり知られていない。
ttps://www.jukebox-world.de/Forum/Archiv/Rock-Ola/R.O.TempoII.htm
コロンビア製SCカートリッジ、EL84のプッシュ、Jensen P12R×2+RP-103など
特に高級な部品ではなく家庭用にも使われたものがより合わされてできている。
単純には、安酒場でずっと鳴り続けることを考えると
交換部品もそれなりに安くなければ元がとれないというべきだろう。
トーキーのように一度に集客するのとは桁違いのコスト制限があった。

Decca、Siemens、HMV、Rock-olaのような巨大電蓄と
1970年代のステレオの発展とを比較すると
オーディオにはラジオと同じ目線で発展できる可能性があったのだと思い起こさせる。

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 08:37:49.79 ID:wd0BbuI4.net
ラジオと同じ目線で発展しようとしたHi-Fi機器があった一方で
現在のオーディオ技術の歴史でエポックメイキングとされるものがある。

例えば、Altec 604シリーズは、1950年代から1970年代前半まで
米国のあらゆる録音スタジオで標準機として君臨したし
タンノイのデュアルコンセントリック同軸型は1950年代初頭に
EMIとDeccaというレコード会社がこぞってモニターに採用した。
これらは、クロスオーバー1〜1.5kHzで中高域と中低域を分離したもので
ちょうどRIAAのターンオーバーで起こる高域のディエンファシスの性格を意識した
キャラクターの違いを感じる。

同じように三菱 2S-305も挙げられるが
こちらはレコード媒体を意識しない生音のモニターが目的であり
中低域と中高域のキャラクターの分離は避けられている。

異端児なのがJBL 4310で、ウーハーにエクステンデッドレンジを使い
LE20は2kHzから使えるのに、1.5〜6kHzから逆相繋ぎでスコーカーという
掟破りもいい構成でできている。これはライブPAのスタイルだと思う。

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 09:04:12.23 ID:wd0BbuI4.net
RIAAカーブの高域のプリエンファシスというのは
SP盤の時代にはなかったもので、ハイファイらしさを演出するトーンだ。
ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~yosh/images/curves.gif
一方で、アメリカのSP盤には7kHz付近でプリエンファシスを掛けたものがあり
おそらくRCAの光学録音の癖をそのまま踏襲したと思われる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/MOTIOMA7505A_21-22a.gif

2kHz以上の帯域のプリエンファシスがハイファイらしさを出すため
高域のトーンを元に音質を評価する傾向が生まれた。
一方で、高域がプリエンファシスで拡大解釈されない旧来の録音は
急にしぼんだように元気のない、こもった音になりやすい。
ラジオや電蓄がステレオに入れ替わるときに、ステレオのトーンも変わった。

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 09:18:44.76 ID:wd0BbuI4.net
ラジオや電蓄がステレオに入れ替わるときとは
歌謡曲の場合1960年代後半にまで引き延ばされると思うが
その間を取り持つ良質なモノラル機器がほとんどなかったため
モノラル=ローファイという誤解が解消できていない。

さらに雲行きの怪しいのが1950年代にSP盤でリリースされた流行歌で
録音はテープなのに、原盤はSP盤規格という組合せが
本来の味わいをどう評価していいか、なかなか分かりづらい。

ここでボーカル域での再生能力が試されるのは
RIAAのプリエンファシスに惑わされず
どちらもニュートラルに鳴らせることだ。

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 18:19:38.18 ID:wd0BbuI4.net
テープ録音にもエンファシスはあるが、全体に周波数に直線的に比例しており
ターンオーバー&ロールオフの開始される中立帯がない。
レコードでは緩衝地帯前後のEQの増減で位相がゆがむ。
同じことは、スピーカーのクロスオーバー・ネットワークでも起きていて
さらにウーハー、ツイーターの正相、逆相も加わり
これらはアナログ的なキャラクターの組合せの多様さもあって
むしろ、このゆがみを楽しんでいるような感じもする。

ターンオーバー&ロールオフの緩衝地帯500〜2000Hzは
日本語にとっては喉音で感情移入する大事な帯域。
500Hzと2000Hzで持ち上がったり、沈んだりで
第一印象がかなり変わるという感じがする。

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 18:50:02.26 ID:wd0BbuI4.net
やや逆説的にはなるが
この位相のゆがみがないのがデジタル録音なのだが
高域のディアンファシスのない直情的な音が
アナログ時代の少し高域寄りの癖を暴いてしまった。
ほとんどの機器が悲鳴を上げてしまったのだ。

1990年代のJ-POPは、RIAAのゆがみを回復しようと
中高域に荒れた感覚を加えた録音が多いように思われる。
高音の直接音が多い割には、帯域が狭く感じるのは
デジタル録音には高次歪み=倍音という概念がないためだ。

よくアナログ時代の録音が良いと感じるのは
元の規格の策定で、人間の声の性格を熟知して定めたから
という気がしてならない。声のキャラクター造りがしやすいとも言える。
デジタルにはボディのクビレがない、ということに尽きる。

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 20:19:06.21 ID:wd0BbuI4.net
スピーカーのクロスオーバーで位相を切り替える例は
タンノイとBBCモニターを比べれば分かりやすい。
タンノイは正相で繋げるタイプで基本的に正統派である。
ttps://www.stereophile.com/images/archivesart/tanfig7.jpg
意外なのはBBCの設計でツイーターが逆相になっている。
ttps://www.stereophile.com/images/archivesart/R35BFIG6.jpg

これはBBCがクラシックのライブ中継で標準としていた
ブルムライン方式でのマイクセッティングに対応し
8の字指向性を90度でクロスするため、エコー成分は逆相になる。
ttps://en.wikipedia.org/wiki/Blumlein_pair

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/06(土) 21:37:35.85 ID:wd0BbuI4.net
ツイーターの位相を切り替えると
同じユニットで同じクロスオーバーでも表情に違いが出てくる。
正相だと平面的になりやすい反面、ボーカルは前に出てくるし
逆相だと奥行き感が出やすく、ボーカルは宙に浮いたようになる。
本当のところどっちなんだろうか? と思うのは、録音の性質にもよるので
正確な答えなどないのだろう。

個人的な感想では、日本コロムビア、CBSソニー、テイチク、クラウンは正相
RCAビクター、東芝EMI、ポリドールは逆相のほうが自然に感じる。

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 07:12:04.98 ID:MOFGnDN/.net
以前にORAM社のマスタリング用パラメトリックイコライザーを使って
楽曲に合わせて色んなトーンを調整してたりしてたけど
最近は、リバーブや高次歪みの出方で調整することが多くなった。
理由は、イコライザーだとノイズまで持ち上げて鑑賞に堪えないのと
±3dB程度の調整でも位相の変化が音色を強調するように感じるからで
リバーブやライントランスのほうが楽音と連動した艶が上品に乗るからでもある。

最近のデジタルリバーブはただのホールエコーだけではなく
リズムをタイトに絞めるルームエコー、狭帯域化するラジオボイスなど
飛び道具もあったりして、Jensen爺さんの顔色を伺いながら楽しんでいる。
肝要なのは、リバーブの後にラジオ用ライントランスを噛ますことで
エコーが尾を引くことなく艶だけを抽出することができる。
あとリバーブを混ぜるのは精々3割程度のドライに近い状態が限度。

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 07:41:17.32 ID:MOFGnDN/.net
楽音に隈取を入れる機構をシステムに組み込むと便利なのは
SP盤復刻でのスクラッチノイズと楽曲の分離だ。
SP盤の復刻は本当に解釈が様々で
アコースティックな蓄音機だとパルス音が拡散して目立たないのに
電気的に増幅すると、スクラッチノイズが目立ちやすい。

1980年代までの古い復刻盤では、高域をフィルタリングしているのが多く
SP盤はAMラジオのように4kHz辺りからロールオフしている。
こうした復刻盤は音源を聞けるだけで有難いという類のものだが
リバーブ等の調整で自分の好みにある程度近づけられる。
ちなみにCDは16bitだが、リバーブは24bit。同じようでも鮮度が違う。

最近になってデジタル編集でプチノイズのゴミ取りしたリマスターが出初めて
ようやく蓄音機なみに高域の伸びたSP盤が楽しめるようになったが
まだまだコレクションが十分ではないといえる。
個人的に注目してるのは、米ソニーの復刻盤の出来が良いことで
アメリカの音楽文化の保護という観点で地道にやっているのが判る。
RCAビクターの吸収で音源の幅が広がったが
早く日本にも復刻技術が普及しないものかと思う。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 07:58:02.97 ID:MOFGnDN/.net
米ソニーのお仕事では
ペギー・リーとベニー・グッドマン楽団(コロンビア)
フランク・シナトラとトミー・ドロシー楽団(ビクター)
ロバート・ジョンソン全録音集(ヴォカリオン)
など、改めて感銘をうける内容のものがある。

地味やつでは、キャブ・キャロウェイの戦前録音で
エリントン楽団の後釜としてコットン・クラブの看板を背負った頃の
脂の載り切った演奏が聴ける。

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 16:45:04.76 ID:MOFGnDN/.net
電気録音以降のSP盤は、極初期のWEライセンスの頃から
少しずつグレードアップを重ねており、生中継と競合しながら
1934年にPresto社のアセテート録音機が8kHzまで録再可能になり
長時間での放送用録音をダビングして配信できる体制ができると
爆発的に録音が行われるようになった。

上記の戦前、戦中の録音を聴くと、戦後の日本の流行歌は
技術的なブランクを埋めるように1950年代に急激に入ってきたものであり
音質の比較という点で、同時代のLPよりも参考になると思う。

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 19:14:25.28 ID:MOFGnDN/.net
歌謡曲の伴奏楽器が、アコースティックからエレクトリックへ
さらにデジタルへと進むに従い、人間の声が生き残れるのか?
そういう疑問を考えると、歌謡曲の持ち味が段々と浮かび上がるように思う。
His Master's Voiceではないが、人間の声こそがレコードの出発点であり
最後の終着点でもあるのだと思う。

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 19:19:38.07 ID:MOFGnDN/.net
私が夢見るオーディオ・システムは
1930年代から現在に至るまでの歌声をニュートラルに再生できる装置であり
その時に生きた人のヴァイタリティやメンタリティを追体験できる装置だ。

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 19:30:27.32 ID:MOFGnDN/.net
幸いにして、ボーカルの収録法はマイクそのものの進展がほとんどなく
周波数レンジはそれほど広がっているわけではない。
150〜6000Hzというレンジがそれにあたるのだが
その帯域を中心にオーディオ規格も進展を続けてきた。
逆にいえば、この帯域を抜いた音楽はほぼ存在しないのである。

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 20:16:27.24 ID:MOFGnDN/.net
マイクの進展がほとんどないというのは
ノイマン CMV3型コンデンサーマイクが1928年
ttps://en-de.neumann.com/cmv-3
RCA 44-BX型リボンマイクが1932年
ttp://www.coutant.org/rca44bx/index.html
この2つのマイクの開発で、これに対応するオーディオ技術が生まれた。
それ以降、重低音や超高域に収録周波数が拡大されても
電気拡声の基本的な骨格は変わりないのである。

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 20:31:26.28 ID:MOFGnDN/.net
音楽において、歌声はメンタリティに直接作用する、言葉の魅力をもっている。
この言葉のもつ情感をしっかり受け止めるオーディオ装置とはどのようなものか?

ボーカルを録音すれば判るが、歌声のダイナミックレンジほど
激しく音量の変化するものも少ない。
このためリミッターやコンプレッサー抜きで録音すると
実声の小さい芯のない声になる。
他の楽器は意外に音量は一定なのだ。

その意味で、ほとんどのボーカルの録音は
一種のリミッターが掛かった状態で収録されている。
これを実際の生声に近い状態まで拡声するのが
オーディオの本当の再生力でもある。

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 20:46:01.40 ID:MOFGnDN/.net
一方で、日本のオーディオの大半は
普段聴くことのできない、海外のオーケストラやジャズクラブの音を
リアルに再生することに精進してきた。
欧米の評論家の多くが、アグレッシブ(攻撃的)と表現してる。

つまり、疑似体験をさらに上積みしたオーディオであり
実際のコンサートでは聴き取りにくい、スコアの隅々まで見通せるようにしたり
家屋の音響を補うため、ホールエコーをミックスしたりしている。
ジャズだと近接マイクで、できるだけ楽器の特徴を強調した音が好まれた。

では、ボーカルの再生についてはどうかというと
昔のオーディオ理論から拡張すべき要素は、実はそれほどない。
それはマイクもスピーカーも、そもそも人間の声をモデルに設計されており
その形式から大きく外れることがないからでもある。
しかし、その当たり前のことが、日本のオーディオでは低く見られている。

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 21:10:01.70 ID:MOFGnDN/.net
一方で、日本人の面白い特徴として
外国人なら言語機能に含まれないとしてノイズとして捉える音も
そのまま音の特徴として受け入れてしまうことがある。
その意味で、日本人が洋楽を再解釈して演奏した楽音は
音楽的語法での対話を通り越して、楽器そのものの個性が引き立つ。
つまり楽器のもつ機能性に沿って、新しい言語機能として鳴り響く。
ちょうど江戸時代の浮世絵が、遠近法の構図を無視して
対象の魅力を大胆に描いたのと似ている。
音フェチも表現の方法としては、活路があることを含め置きたい。

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/07(日) 21:18:13.60 ID:MOFGnDN/.net
そこでオーディオマニアの音フェチを、新しい表現として昇華できるかというと
これがほとんどの場合難しい。というのも音楽消費者である以上
自己表現をするというのは、万に一つくらいの確率もないだろうから。

そこで原点に戻って、オーディオの言語的性格の表現力を
母国語の歌謡曲でちゃんと確認しておく必要がある。
肉声に近い歌謡曲の録音は、オーディオマニアこそが真剣に向き合うアイテムだ。

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 05:57:02.04 ID:gk954LO9.net
オーディオの言語的性格の不在というのは
低音がアレ、高音がアレと言っている間にドンシャリになってるようなもので
20〜20,000Hzという帯域の両端の再生でオーディオの性格を決めるのと似ている。
しかし、20〜100Hz、8〜20kHzは、音場の性格を示していて
言語的な性格というよりは、楽曲を奏でる周辺環境のパッシブな状況を指す。
決してミュージシャンのパフォーマンスを再生する領域ではないのだ。

言語的性格を人間の声で表すとすると
中低域の200Hz付近にボリュームがあると胸声がふくよかに聞こえるとか
中域の500〜1500Hzが右肩上がりだと声が前に出たように明瞭になる
中高域の2.5〜6kHzが強いと音が明るく聞こえるとか
オーディオの表現能力にダイレクトに関わる内容が
人間の肉声として一体化した状況で確認できる。

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 06:24:38.49 ID:gk954LO9.net
歌謡曲とJ-POPのボーカルの録り方で一番違うのは
200Hz辺りの胸声の扱いで、J-POPが積極的に切るのに対し
歌謡曲はありのままに収録している。

そのため、胸声を楽音としてコントロールしていない歌声は
発音とメロディーが噛み合わずに、演歌歌手のド根性の唸り声に聞こえるとか
もしくはアイドル歌手のように胸声を押し殺して可愛く聞かせたりと
実際には表現の一部として存在している。

しかし、胸声を抑えたアイドル歌手でも
リズムに合わせて出すタイトな胸声まで再生できると
ちゃんと踊りながら歌ってる姿が、しっかりと浮かび上がってくる。
つまり、声の全体像をトータルに再現することが
オーディオの再生能力と言えるのだ。

J-POPは、こうした生の声のもつ、ありのままの存在を
低音、高音での環境条件で変わり得るのだという可能性にかけ
歌のメッセージだけを区切ってトラックに載せている。
表現の方法は広がったのだが、パフォーマンスの迫力は後退する。
単純には、ボーカル域での楽音の存在感が薄いのである。

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 06:52:37.32 ID:gk954LO9.net
胸声をカットする収録方法は、古くはビートルズの頃からあって
おそらくクリスタルマイクを使った黒人ブルースの録音を真似たと思われるが
そのおかげで、ロックバンドの楽器の存在感が増したとも感じる。
逆に言えば、この胸声の縛りを越えられないところで
日本のロックが停滞したという感じがする。

1990年代のJ-POPの事情は、これとは少し違っていて
重低音を効果的に聴かせるため、サブソニックで倍音を足すことが安易に行われ
歌手特有の共振音がある胸声が不用意に混ざると、ミックスで混濁するからだ。
混濁するのは、スピーカーにも原因があって、柔らかく長く広がる低音が好まれ
中低音の解像度が低いものが多い。この辺は歌謡曲を聞けばすぐ判る。

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 11:22:30.75 ID:aX+KHdVz.net
>>475
マイクもスピーカーも、人間の声をモデルに作られてないよ
人の声の発生原理はベンディングウェーブ
対してマイクもスピーカーもピストン運動だよ
ちな、ベンディングウェーブで音を出すマンガーは
本家本元家元元祖のマンガー社製のスピーカーは、残念な音だった
アコースティックラボ社製は、マンガーユニットとコーン型ウーハーとの繋がりに問題はあるものの音は良かったらしく
プレナー型がそうであるように、ダイレクトラジエーター型とはまた違った可能性があったらしいので
いっぺん聞いてみたかった

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 19:10:43.71 ID:gk954LO9.net
>>481
マンガーユニットは、人間の聴覚神経系を考慮した設計をしている
とあるので、どちらかというと鼓膜の原理に近い。
中央から周辺に音を伝達すると、高音から低音の順に遅れるのだが
この原理が鼓膜の伝達機構と似ているのだということらしい。
現在ではイヤホンにバランスド・アーマチュアを付けたものが増えたが
この原理も鼓膜の原理を真似たもの。

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 19:50:59.67 ID:gk954LO9.net
ちなみに、スピーカーはピストン運動が理想だと言われるが
リボンツイーターや古いフィックスドエッジ・スピーカーは
マンガー博士のやってるような鳴らし方に近く
むしろ博士は分割振動を大幅に認めたともいえる。
大口径のフィックスドエッジのドラムのドスっという感じは
まさにベンディングウェーブの感覚に近い。

大型ダイヤフラムのコンデンサーマイクも正確なピストン運動ではなく
むしろ共振を伴って、高域に艶やかさを与えている。
プリンテッドリボンというのが、むしろ鼓膜の運動に近いかもしれないが
リボン帯のような速度応答型のほうが声の伸びやかさが自然だろう。

声は声帯からだけ出るのではなく
気道、鼻腔、口蓋などの共鳴を伴って鳴る。
その組み合わせが、かなり柔軟に変化する。
気道の共鳴を伴う胸声は
ベルカントの歌手はかなり胸を膨らまして共鳴を維持するが
ポップスのほうだと、むしろ短くタイトに刻むほうに傾く。
この気道の響きがテンポと連動して支えてるか否かで
楽曲の雰囲気も随分と変わってくる。

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 22:11:00.17 ID:AtM0zmY5.net
スピーカーの理想はピストン運動じゃないよ
ピストン運動だとミクロ的には、振動板の質量そのものによって、行き過ぎては戻り過ぎての繰り返し
スピーカーの歪み(入力信号に対してどこまで正確に出力出来るか?)がアンプに比べて、ケタ違いに多い原因の一つ
そしてこれがスピーカーの音の差がアンプに比べて多い理由の一つだね
今やアンプの音の違いってあんまり差がないからなあ
アキュとラックスも高いヤツ同士は、どっちもどっちで似たようなもんだ
マッキンとPASSもあんま差はない
スペクトラルとボルダーとAyreも三つ子の兄弟だろう
しかし演奏のノリはアンプによって大分違うんだな、これが

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/08(月) 22:27:52.21 ID:AtM0zmY5.net
VIOLAとマクレビとコンステ入れれば六つ子の兄弟でおそ松さんだね
するってえとダンダゴがチビ太で、EARはデカパン
イヤミは・・・ ボンジョルノ?

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 05:40:17.81 ID:ESB1FbQp.net
あえて言えば、1970年代までのアナログ録音は
その時代のオーディオ機器の歪みを念頭に置いて音決めがされている。
高調波歪み、リンギング、磁気飽和、分割振動、位相歪み、等々の歪みを
巧く取り入れることでサウンドを結集してきた。

録音テープだけで完結する原音主義ではなく
パフォーマンス・アートとしての余地を残していて
音楽をどのように鳴らすか、ある程度はユーザーに委ねられている。

歌謡曲の場合は、ラジオやテレビの音の影響がすごく強くて
1980年代まで歪みを伴った音が好まれる傾向にあったことは
瀬川冬樹氏が繰り返し話していた。相当ショックだったのだろう。
あと、レコパルで連載しながら、ポップスの録音を嫌っていたのが
長岡鉄男氏で、外盤A級のほとんどはクラシック録音だ。
結局、レコード売り上げの本陣との対決を避けてきたツケが
今のオーディオ業界の行き詰まりに現れている。

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 06:09:52.31 ID:ESB1FbQp.net
その時代のオーディオ機器の歪みを念頭にとは
例えば1960年代のモータウンのエンジニアが、モニターに604Eを使ったとしても
家にテープを持ち帰って、AR-3やKLHの家庭用スピーカーで音決めをした。
録音時とは別のミキシングルームには、モノラルの604Eに対し
AR-3が逆さまに置いてあり、堂々とスタジオに持ち込んでいたことが判る。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/MOTOWNC37_zpsd54e21cb.jpg
ちなみにJBL 4310の逆さまレイアウトは、ここから来ていると思う。

あとロスでドアーズの担当をしたエンジニアは、録音したての音をラッカー盤にカットして
AMラジオ局に黙って掛けさせてリスナーの反応を伺っていたという。
結局カーラジオで音決めをして、インパクトのあるサウンドを作ったと明言している。
そのエンジニアは、それまで使っていたパットナム製の真空管コンソールが
ミックスしていないテープも残っているときに、ソリッドステートのミキサーに変えられ
天井が高くパンチのある音が完全に消えたと嘆いて、結局そこを辞めた。

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 06:34:08.03 ID:ESB1FbQp.net
日本での録音で自由な気風を発揮したのがシティポップの系譜にあって
「ホソノハウス」が自宅での合宿録音をしたのを皮切りに
初期のナイアガラ・レーベル(「ナイアガラ・ムーン」、「ソングス」など)に
手垢の付いたようなガレージ・スタイルの模索が感じられる。
多くの人は「黒船」「氷の世界」のような海外コラボ企画に引き寄せられるが
それはそれとして、オーディオ機器の歪みを前提にした音は
21世紀に入って別の意味で、確かなパーソナリティをもつように感じる。

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 07:01:08.49 ID:ESB1FbQp.net
これと歌謡曲のスタイルとの比較で面白いのは
アグネス・チャン「ポケットいっぱいの秘密」と金延幸子「み空」で
どちらもカントリー&フォークのスタイルを巧く取り入れているが
微妙にゆれるテンポの空気感で包み込み歌手の個性を引き立てる。

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 07:22:27.58 ID:ESB1FbQp.net
「み空」と「ポケットいっぱいの秘密」のような録音は
どんなオーディオ装置でも印象がぶれないが
色々とチェックすべきポイントもある。

ひとつはテンポのゆらぎがどこから出ているかで
時系列でのキレがよく、余韻のタイミングまで合わないと
何となく無為に過ぎ去ってしまう。
実はどちらも主題が、女の子がみせる微かなサインで
気が付かなければ軽く風に吹き飛んでいきそうな
そういう瞬間が永遠に長い時間に感じることを現わしている。

この宙に浮かぶような軽い浮遊感を力むことなく繰り返すのを
キレの悪い装置で単調に流すと、瞬く間に三流の演奏になる。

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 07:41:32.13 ID:ESB1FbQp.net
もうひとつのポイントは
歌手の裏声のグラディエーションがエコーに埋もれず
移り行く時間を演出できているかで
スライドギターとの微妙な不協和音の移り変わりまで
テンポが刻まれているような感覚がでてくる。

これは相手の反応をみているアノ話しぶりそのもので
コール&レスポンスの文脈を、すごく短い時間で繰り返す。
その出たとこ勝負のような、ドキドキさせる慌てぶりもまた
楽曲の仕掛けになってる。

それを愛おしいと思うか、またかと苦笑いするかは
聴き手のそのときの心持ち次第のようにも思うが
ただ可愛らしい素振りを見せてるだけに聞こえないようにしたい。
そこで失敗したと思う人も多いのと反比例して
歌が流れると愛おしい時間が爽やかな春風のように過ぎ去っていくのだ。

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/09(火) 09:07:10.60 ID:IPQPomSa.net
アグネス・チャンの時代は、演奏はまだ人が演っていたけれど
録音自体はもう既にカラオケじゃなかったかな?
マルチトラック利用して、リズムだけ先に録って、後から楽器を被せていくのか
ミュージシャンをスタジオに集めて、伴奏だけいっせのせで録ったのかは知らんけど
テンポ一定のカラオケでは、テンポの揺らぎってないんじゃないかな?

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 07:10:18.00 ID:MqpNHP39.net
歌謡曲の録音がカラオケになってダメになった最大のポイントが
テンポが変わらないコト
平原綾香のジュピターは名曲だが(当然だねw)最後、クライマックスでもテンポは一定
ここは人間の生理として、テンポは早くなってくらないとなあ
逆にテクノならテンポ一定でオケw
リリーズの好きやの牛丼・・・ いや、好きよキャプテンもカラオケのはずだが
最後テンポアップした記憶があるが(同時に転調してキーも上がる)
これはそういうアレンジで演奏したのか、それともオレの空耳アワーかな?

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 07:27:50.02 ID:LCMzhrhP.net
>>492
「ポケットいっぱいの秘密」の録音は1974年のモウリスタジオ。
1971年にはボーカルブースがない(右奥の障壁内で収録)
ttps://orikarapoponta.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_23d/orikarapoponta/E383A2E382A6E383AAE382B9E382BFE382B8E382AAEFBC92EFBD93EFBD94.jpg
1973年のミキサールーム
ttp://www.venetor-sound.com/denpa/wp-content/uploads/197301-1.jpg
1976年のミキサールーム
ttps://audio-heritage.jp/ALTEC/speaker/minimonitor8a(1).jpg

専用のボーカルブースはないけど、空オケを入れてから歌というのが定番で
歌手が10テイクくらいを1時間で録るという感じ。
スリー・ディグリーズはテイク2でOK出してすごく驚いたとか。。。
ちなみに南沙織のセッションで筒美京平が指揮したというのでクリックはまだない。
16トラックが来るまでは、オーバーダブ以外で楽器をバラバラに録ることはなかった。

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 08:17:58.75 ID:LCMzhrhP.net
ちなみにキャラメルママのほうは、コマーシャル録音と聞いてCM音楽と勘違いしたらしい。
渡辺プロのアイドル歌手の伴奏というのが商業的な音楽の意味で
ミキサーの吉野金次のアイディアで動いていたとも言われている。
しかし、生成りのバンドのセッションと混ぜても大丈夫という判断は
歌手の柔軟性も含めた実力もそれなりに推し量って
選んでいたようにも思えることころがあり
シングル・バージョンよりもアルバム・バージョンで遊び心が濃くなる。

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 08:51:32.51 ID:mp3hIh0P.net
>>494
スゲエ詳しいねえ

毎日面白く読んでるよ
そのうち別のスレで、あたかも昔からオレが知っていたかの様にシッタカする時のネタに・・・

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 12:42:38.32 ID:zoUEx5OH.net
先週の関ジャニでは、今の海外POPSには日本のJPOPS(歌謡曲)の様に
Aメロ、Bメロ、サビという構成にはなっていないと言っていたが
昔は海外POPSもそうなっていた、というか、日本の歌謡曲業界が真似をしたのだろう
そしてこの構成は日本人の音楽の好みに合っていた為、海外は変化しても日本はそのまま使い続けているのだろう

昔のクリフ・リチャード「幸せの朝」とか、メリー・ホプキン「悲しき天使」など、モロこのパターン
悲しき天使は森山良子のカバーが有名だけど、幸せの朝は何故かカバーがない
何故だろう? 何故かしら?
ちな、ホリーズの名曲「バスストップ」のカバーだと思って平浩二を買うと、アヒャヒャヒャヒャー(゚∀゚)!by千葉繁
BiBiが歌った「赤い傘」は松本隆の歌詞にバスストップの影響が見受けられる
筒美京平の曲も流石に油が乗り切っていた時代の作品だけに
デュオの特性を活かした曲で、中々の名曲である
ちな、レインコートに赤い傘を持って歌う振り付けも可愛らしいものだった

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 17:04:52.37 ID:LCMzhrhP.net
>>496
細野晴臣さんのホームページを拾い読みすると
各セッションでの証言がまとまってる。
意外にこういう情報って噂が交錯しているのがよく分かるし
勝手に批評されて事実のようになった部分が多い。

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 17:56:43.10 ID:LCMzhrhP.net
>>497
平浩二「バスストップ」はとてもソウルフルなバラードだね。
歌い回しの難しい曲なのにA面で売り出せたのは時代の趨勢だったのかな。

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 19:36:08.48 ID:LCMzhrhP.net
>>491の続きで
アナログ録音のよさに、音の引き際が滑らかなことが挙げられるが
デジタルになっての最初の踏み絵だったようにも思う。

デジタルの場合、音の立ち上がりにパルス成分が必ず憑いてきて
音の勢いというかエネルギーは高いんだけど
引き際はノイジーにザワザワする感じがして、消え際もシュンと立ち消えする。
なんとなく初期のファミコンのようにブロックノイズも味みたいな感じ。

個人的には、ライントランスで立ち上がりのパルス波を落とすことが最初で
次に過度特性の強いスピーカーユニットを選ぶことが有効なように思う。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 19:47:53.69 ID:LCMzhrhP.net
過度特性の強いスピーカーユニットというと
高域の話が出やすいのだけど、私もリボンツイーターを使ってる一方で
まず200〜2,000Hzのトランジェントが確保されないと
ただのシャカシャ音に成り下がるように思う。

中低域から中域にかけてのトランジェントはウーハー領域だが
歌謡曲の定番だったテレビ、ラジカセは、フィックスドエッジの後面解放。
数Wも入れれば歪が増大するようなものだったが
これのボーカル域のトランジェントが最高の一品でもある。

今使ってるのが、30cmフィックスドエッジを後面解放箱に納めたもので
これが昭和の音のスケールアップモデルだと信じてる。

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 20:27:44.80 ID:LCMzhrhP.net
モウリスタジオ関連で検索してたら面白い写真が。
ttp://nogamisnapshot.com/gallery/#modal92
フォステクスのユニットを使った自作3wayシステムで
サブロク板を切り抜いた平面バッフルに組み込んである。
組合せのイレギュラーさも含めて、トランジスターアンプ使用か?
しかしこの頃にして既に床一面の洋楽LPの束。恐れ入ります。

1970年代の半ばのクラウン・スタジオにも
横壁にFE-103らしきフルレンジ1発のステレオが置いてあって
意外に使われているのだと思った。

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 20:44:50.28 ID:HvHsV84M.net
BIBIの赤い傘を聞くと、早坂あきよの歌は普通の音質なのだが、小西直子の方はくぐもっている
何故だ?
小西直子は声が出ていないので、それだけ録音時にマイクアンプで増幅した結果ということか?
声を気持ちよく再生するといっても、元々入っていないものは・・・
と長年思っていたのだが、今つべで聞いてみたら(画像はなし、ジャケ写が映るのみ)アリャ?なんか悪くないぞ?
どーいうコトだ?
オレの持っているシングル盤の盤質の問題なら、早坂あきよの声もくぐもるはずだぞ?
真実はCDで!ってか?w

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/10(水) 20:50:58.65 ID:HvHsV84M.net
今アマでBIBIを買おうと思ったら、中古で約6千円だよ!ヽ(´Д`)ノ
BIBIって人気があるんだねえ、いやマジでビックリ!

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/11(木) 05:27:15.73 ID:XY6RyAty.net
>>502の続き
フォステクスのFEシリーズを平面バッフルで使う場合
Qoが低いため、オーバーダンピングで低音が伸びないのと
フィルターで切らないと過振幅で音圧が稼げない。
比較的小音量で聴くタイプだったかもしれない。
しかし何か新しいことやるゾ!という意気込みも含めて
全然OKに思えるのが、この時代を切り取った雰囲気を感じる。

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/11(木) 05:52:31.16 ID:XY6RyAty.net
ただ1979年のステレオサウンド誌別冊でのフルレンジ特集で
2.1m×2.1mの巨大バッフルに埋めて試聴する企画があって
FE103Σは200Hzからロールオフする特性ながら
菅野、瀬川、岡という豪華顔ぶれにも好評だった。
(このときのLE8T:後期型があまりにも不評)

実行有効径8cmなので、Foc=1063Hz以下でディップがあり
その後はバッフルで反射しながら伝搬される中低音で支えることになる。
ディップが出るのは、エッジの布を共振付近で通過して打ち消すから。
見掛け上、800Hzクロスくらいの2wayのような鳴り方だ。

鼎談の結びでも素直な特性を生かして、2個ないし4個を並列に使えば
音量も稼げるし、3D方式のようにサブウーハーを足す
さらに良いツイーターを足すなど、グレードアップの可能性も広がるとある。

>>502のシステムは、1973年のことなのでかなり先取りしてたかな?

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/11(木) 06:12:49.45 ID:XY6RyAty.net
平面バッフル型での急先鋒はネルソン・パスで
最近はFirst Wattというブランドを立ち上げ
掟破りの1石シングル駆動アンプを提唱している。
ttp://www.firstwatt.com/index.html
その相方となるべきスピーカーを模索するなかで
ラウザーのユニットを使った巨大バックロードホーンなどアメリカンな催しの後
現在行き着いたのがFeastrexのフルレンジに38cmウーハーを足したシステム。
ttp://shinshu.fm/MHz/06.94/a06788/0000287125.html
何となくクラングフィルムのシステムを思い起こさせる原始的なスタイルだ。

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/11(木) 08:01:14.00 ID:7bXwg4QS.net
フォスのFEは、当時見た目じゃノーマルかΣかは分からないよ
Σはバスレフでも密閉でも低音が出ないので、せっかく重い思いしてアキバから持ち帰ったのに、このユニットどうすっかなー?
そうだ! バックロードがあるジャマイカ!
と鉄ちゃんが作ってみたところ、現在でも新作が売り出される大成功を収めたのはご存知の通り
しかし、BHで出るのは低音の量感であって、レンジ的にはホーンのカットオフの影響を受ける為
バスレフの方が低域は伸びるのはタンノイで明らかな通り

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/11(木) 08:07:49.27 ID:7bXwg4QS.net
コーン型は背圧をかけない方が音がいいんじゃね?
ということで、平面バッフル、後面開放型の人気は未だに高く
B&Wの800シリーズ、ディッキーさんのスピーカー、ラーメンホワイトなど何も評価が高い
それに対して背圧などものともしない強靭なコーン紙使えば、密閉が一番ええんじゃい!
つーのがマジコやYG
あのパラゴンも何気に密閉なんだよな
それもアコサスでもないのに15インチに対して明らかに容積が足りないというw
何故下に穴を開けて、バスレフにしなかったのだろう?
何故だろう? 何故かしら?

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/11(木) 08:12:13.77 ID:7bXwg4QS.net
多分当時は今ほど重低音なんて必要とされなかったんだろうなあ
なんせ高級プリアンプにも、ロー/ハイフィルター標準の時代だったからねえ
低域のレンジを伸ばすより、よく弾む低音を良し! としたんだろう
そして現在に至るもJBLの15インチ採用のスピーカーは、キャビがちっこい
こらは同じJBLのウーハーを使うウェストレイクと比べれば一目瞭然だ

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/12(金) 20:54:29.36 ID:vwsx9YZZ.net
>>508
書籍に狽ニ明記してある。「だろう」ではない。
元のFE103は、今のボーズと同じようなフィルターを実装してアメリカで売られた。
小口径でfoを下げたハイコンプライアンスというのは、当時では新しいコンセプトで
発売当時は能率が低いと言われてた。
ハイコンプライアンスの元になるフリーエッジは
エッジの共振で1kHz前後にディップが生じるのが
コーンスピーカーの宿命のようなものだった時代にあって
スムーズで明るい中域を醸し出し、フォステクスのユニットの特徴にもなった。

>>510
ローカットはレコードの反り、リムドライブのゴロ音カット。
ハイカットはSP盤のスクラッチノイズのフィルター。
どちらかというと、ラウドネススイッチがあったのは
当時の日本製スピーカーの再生レンジの狭さを示している。

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/12(金) 21:11:46.46 ID:vwsx9YZZ.net
>>508
歌謡曲の再生でコアとなる帯域の質感をしっかり押さえるために
現在までのレンジの広さだけを追求するオーディオの方向性は逆行している。
特に再生周波数を両端だけ表記することで、すごく誤解を広げている。

この問題を解決するために、とりあえず両端を切っても魅力的に聞こえる
ボーカル域のみでも音楽を生き生きと再生できることを知る必要がある。
自分が後面解放箱での試聴を勧めるのは
スピーカーが素直に動作すると、どれだけ中域が生き生きと鳴るかが分かりやすく
低音の被りがない音でボーカルの繊細さを味わうことが良いと思うからだ。

B&WやKEFの3wayは、500Hzからの吹き上がりを巧く演出していて
ボーカルの第二フォルマント(喉音)を明瞭に出すように設計されている。
一方で、実声のほうはウーハーで補っているため
メロディーから生じる倍音と喉音の交錯する日本語の歌唱では
周波数毎の音色が異なり、役割分担が進み過ぎて違和感の出るときがある。

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/12(金) 21:56:56.43 ID:uNoyCP/I.net
>>512
>現在までのレンジの広さだけを追求するオーディオの方向性は逆行している。

ツイーターは可聴帯域で正確なピストニックモーションを実現しようとしてるのと
ハード系振動板素材の共振周波数を可聴帯域から出来るだけ離そうとすると、イヤでも高域の再生限界は伸びるってだけで
超高音を再生するのが目的ではないよ
低音が伸びているのは音楽の要求だね
また小型スピーカーであっても低音まで出せる様になったので
それなら小型でも低音出た方がいいじゃんw となったんだろうねえ
進化はしても、逆行はしてないな
今のオーディオは逆行などと軽々しく言うのは、オーディオ技術者に対して失礼というものだね

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 01:04:19.29 ID:WA9Cf8VL.net
レンジの広さだけを追求するってところに誤解があるんじゃないの?
誤解というか主観というかw

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 06:13:57.01 ID:5QMg6ceD.net
>>513
基本的にツイーターの質感に左右されてる時点でアウト。
9割方はウーハーをケチってドライブ感を失う一方だし
結果としてボーカルのダイナミズムを失うことのほうが多い。
特に可聴域外に強いピークをもつツイーターは
マスキング効果でノッペリした化粧美人しか再生しない。
70年代以前の歌謡曲はもっと生々しい声が秘められている。

小型2wayで無理に低音を伸ばし過ぎるのも、胸声をカットしない昔の録音ではダメで
元がドンシャリなのが判って辛いだけ。
全身で歌っているのが判らない装置で再生する歌謡曲は、印象も浅く飽きられやすい。

ツイーターの広帯域化&重低音の重視→ウーハーの駆動力低下→歌謡曲がつまらなくなる
この悪循環は1980年代から続いて40年近くの年月で定着している。
手足が伸びただけで、ボディに強さがないと歌謡曲は迫力がでない。
進化しているようで、ボーカル再生は退化している。

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 07:07:44.03 ID:5QMg6ceD.net
可聴帯域で正確なピストニックモーションというのも眉唾で
ポップスのほとんどの録音は、そもそもそんなマイクで収録していない。

B&Kマイク(現DPA)で収録したデノンのクラシック録音を聴けば分かるが
音がスレンダー過ぎて、ほとんどのオーディオ機器では機器特有の癖がもろに出る。
これと逆なのがフィリップスの収録で、ほとんどスピーカーでは残響でモヤモヤする。
正確には、デノンとフィリップスの録音が共に自然に鳴るのが正解なのだが
そういう評価をするとほとんどのスピーカーは落第点を喰らうので
他の演出タップリなサウンドのほうで、横並びに評価するのが普通だ。

歌謡曲の録音は、さらに演出過剰で
小音量でもチャームポイントが分かりやすくできてる。
これをフラットなスピーカーで音量を上げて聴くとどうなるか?
福笑いのようなことになることは必須だ。

なので、超高域でマスキングして化粧なおしするとか
低音の迫力が出て満足するとか、真正面から取り合わないことでお茶を濁す。
でもそれって邪道じゃない? 歌声はもっと個性があって面白いんだ。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 07:30:44.18 ID:5QMg6ceD.net
いくつか例をあげると
「ボーカルの定位がよく、ステージの奥行きまでよく判る」という文章をみて
このスピーカーがツイーターのパルス音でボーカル域を牽引していると判断できる。
逆にいえば、地に足の着いたボーカルのパフォーマンスは再生できないし
あらがうような声も出せない。

「ボーカルが滑らかで自然」という常套句も、良く聴いてない証拠で
歌手は別に声のきれいなことを褒めてもらいたくて歌ってるのではない。
こういうタイプは、R&BはおろかロックさえもAORみたいに聞き流す可能性が高い。

「元気がよくてポップス向き」というのも要注意で
ポップスがただ楽天的な音楽だと勘違いしていることからきている。
そもそも批評の対象外にあってのことで、ラテン音楽の哀愁など理解できないだろうし
演歌やブルースの背後にある生活苦など、もっと聴けないと思う。

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 07:45:55.37 ID:5QMg6ceD.net
こうしたボーカルの再生という課題を軽くみる傾向はオーディオ業界では当たり前で
歌手の個性をちゃんとコメントしたうえで、再生能力を評価することを怠っている。
多くは表書きのジャンル(ジャズ、ロック、ポップスetc)のもつ雰囲気に話を合わせてるだけで
それらしく歌ってるように聞こえればOK。アイドル歌手だってもっと真剣に歌ってるぞ。

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 10:00:12.06 ID:5QMg6ceD.net
高級オーディオになるほど音が悪く聞こえるという逆転現象は
歌謡曲をはじめロックなどでは常識で、ボーカル域の再生能力を押さえずに
それより外の事柄で性能を誇示しようとした結果だと思う。
結果として、オーディオマニアとレコードマニアの分裂を引き起こしている。
そういう分裂を起こす前に立ち戻ると、1950年代に設計された機材のほうが
ボーカル再生に普遍性があり、どの時代のどのジャンルでもニュートラルに再生する。

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 10:13:29.22 ID:cl3LbjMh.net
なんだよ、今まで面白く読んできたけど、ただの回顧腐だったのかい?

>>515
今も昔もいい音で鳴るスピーカーなんてそうはない
価格に対して、聞く音楽によっては、というエクスキューズが必ず入る
そりゃそうだ、コストの制約と利益を出すのが目的なんだからねえ
ところで十把ひと唐揚げにして現代スピーカーをクサすその姿勢はいかがなものかと小一時間w
イマドキかなりの安物でもない限り、可聴帯域外に強い共振のピークを持つツイーターってそうはないぞ?
具体的にはどこのメーカーのどこのスピーカーよ?

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 10:26:39.36 ID:5QMg6ceD.net
大きな問題は、歌謡曲の歌手自身がオーディオにこだわってると判ると
ラジオやテレビのファンに、経済的な格差を押し付けることになると思って
その話題を避けてきたこともあると思う。

それと並行して、スタジオモニターの存在が浮上し
スタジオの音=原音という幻想まで生まれた。
1970〜80年代の日本製3wayモニター(嘘)は
音がアグレッシブすぎて歌謡曲に不適合だと思う。
実際には、Altec 604、JBL 4331、タンノイ SRMなどの2wayが中心で
ソニー、ビクターでウェストレイクがスタジオごとの設計で入ってたくらい。
いずれにせよ、実際のスタジオモニターとは掛け離れていた。

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 10:33:01.57 ID:cl3LbjMh.net
>>515
小型スピーカーの低域レンジが伸びたのも、伸ばせるようになったのと
音楽自体もシンセで作った重低音が入る様になった為 UKダブとかな
タマゴとニワトリじゃないけれど、必要だから機能が生まれたのか、機能が向上したのでその機能を生かせる音楽が生まれたのか?
いずれにせよ今の音楽を聞くのなら後面解放じゃダメなんだw

>>516
マイクの性能が昔は良くなかったからといって、高性能なスピーカーが不必要だなどというコトはないよ
ペッパーのリズムセクションも、今からみればマイクはショボイが、YGで聞いた音は未だかって聞いたコトのなかった見事な音
日本で既に10セット以上売れているというのも分かるな

>>518
>こうしたボーカルの再生という課題を軽くみる傾向はオーディオ業界では当たり前で

ハイエンドメーカーを始めとして、スピーカー作ってるメーカーはどこもボーカルの再生には凄くこだわっているぞ
何故ならユーザーがとても五月蠅いのでw

>>519
>高級オーディオになるほど音が悪く聞こえるという逆転現象は
歌謡曲をはじめロックなどでは常識で

常識じゃねえよw
そりゃ鳴らし方が悪いだけだ
ショボイオーディオじゃ、愛しのレイラで3本目のギターの音は聞こえないだろう
驚異の分解能と、音楽の熱いノリを両立出来るのが現代のハイエンドオーディオな

なをオレはジェンセンの後面解放箱が時代遅れの骨董品などとは全く思わない
ただそれらのビンテージとは違った良さが現代のオーディオ器機にはあり、それはビンテージ機では再現出来ないものなんだ
現代の器機をクサして昔の器機を持ち上げるようなやり方は、現在のオーディオ技術者をバカにした行為だな

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 10:36:45.28 ID:cl3LbjMh.net
それにしても回顧腐はなぜ今の器機をディスって昔の器機を持ち上げるのであろうか?
車や高級機械式腕時計じゃんなバカいないのにねえ
ただ大好きだ!とニコニコするだけw

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 10:47:06.81 ID:5QMg6ceD.net
>>520
1980〜90年代のB&W、現在のフォーカル、時々KEF
ttps://www.stereophile.com/content/bw-signature-800-loudspeaker-measurements
ttps://www.stereophile.com/content/jmlab-mezzo-utopia-loudspeaker-measurements
ttps://www.stereophile.com/content/kef-q900-loudspeaker-measurements
この手のスピーカーは、スピーカーの周辺だけピンと張った緊張感が漂う。
古いリマスターの歌謡曲やロックのCDを掛けると、ザワザワしてデジタル臭い感じかな。

以前は、村田製作所がスーパーツイーターの効力について
可聴域外で反応の速いパルス波を先行させると
可聴域の音をマスキングして、音が滑らかになったように感じると説明してた。

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 11:01:07.47 ID:5QMg6ceD.net
>>522
愛しのレイラで3本目のギターの音は聞こえなくていいんだよ。
音の厚みを増そうとわざとやってんだから。
いくらクリプトンだからって本番で何本も弾けないだろ?
とは言ってみても、オーバーダブで違う調を重ねると気持ち悪いね。
フワラームーブメントの残り香だったんだろうな。

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 12:45:33.33 ID:5QMg6ceD.net
あとマイクの性能が昔は良くなかったというのは間違いで
昔も今もほとんど変わってないというのが正解。

B&Kマイクで収録したオーケストラ録音で機器の癖が出やすいのは
伝統的に醸成してきたサウンドデザインから抜け出せないためで
逆にブルーノーツはサウンドステージとか定位感で誤魔化さずに収録したので
今でも鮮度が落ちずに聴ける録音になっている。
ノラ・ジョーンズのデビュー盤で昔日の貫録を出したかな。
ただし、ジャズエイジの女性ボーカルのようにアイデンティティを奪われるのが嫌で
元のアングラ活動のほうに戻っていったのも象徴的だと思う。

リバーブを掛けて山彦おじさんなんて言われた名エンジニアもいたけど
そういうの入れたり、胸声をカットしたりで、ポップスは原音再生なんて程遠い。
自分も小型のライントランスで高次歪みを足したほうが楽しいと思う。
昔なら、カートリッジ、テープヘッドに当たり前に付随してた歪みも
わざわざ足さないとサウンドが太く艶やかにならない。難しい時代だ。

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 13:18:56.97 ID:5QMg6ceD.net
ウォール・オブ・サウンドの教祖たるフィル・スペクターも
ステレオ録音の重要なサウンド・デザインと見なされていたけど
「いや、本来はモノラルだったんだけど」と立派にカミングアウトしたのは
ミキシングとアレンジの違いを明確にして、自分は後者だと主張したかったんだろう。

その後の60年代英米ロックシーンのモノラル熱はどうでも良いとして
私は1980年代前半までの歌謡曲はモノラル試聴が基本だと思っている。
時代毎の音場感の癖に追従できるオーディオセットはほぼ皆無だし
1980年代のスタジオでもオーラトーン1本でモノラル互換を担保してた。

それが無駄だと思うようになったのは、ウォークマンでステレオ試聴がメインになったからで
けしてオーディオの進化がモノラルを排除したわけではない。
電車内での試聴に合わせラウドネスを強調したJ-POPサウンドが生まれたのは
その後の歴史で明確になっていく。これじゃ1940年代のPA機器に先祖返りだと。

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 13:55:22.16 ID:5QMg6ceD.net
ただ1950年代末のロカビリーの録音を聴くと
キンピカで羽を生やしたアメ車を思い浮かべるのは
おそらく初めてHi-Fiに接した人の求める音の標準を示している。

単純には外耳の共振を強調した、耳に刺激のある音で
この手のサウンドは刺激に慣れてしまうと、段々と鈍感になってしまう。
違うのは1950年代のティーンズは、高音の伸びないラジオや蓄音機で試聴してたのに
1990年代のティーンズは、より刺激の強いインナーイヤ型ヘッドホンで試聴してたこと。
その後の世代で起こるロックやソウルのような広がりまで展望できるか?
そういう目線でもオーディオのデザインを考える必要があると思う。

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 18:28:28.49 ID:5QMg6ceD.net
しかし1000万円あったら、もっと他にも可能性があろうものを。
かたや私は、Jensenの6千円のユニットを基本にポップス再生を再構築する。
何度も言うけど、これだって1960年前後のジュークボックスで実際に使われていた
立派なビンテージモデルだからね。それがギター小僧のお財布事情に合わせて
格安に復刻製造されている。こんなお得な話はないと思うんだ。

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 19:57:18.85 ID:5QMg6ceD.net
Jensenの30cmクラスのギターアンプ用ユニットには色々あって
P12Nはコンサートシリーズの末裔で、元はA12という励磁型PAユニットがあり
大きい磁石と深いカーブのプレスコーンなど、この手では一番高い機種。
フェンダーのギターアンプで使われたが、ジャズバンドの簡易PAとしても使われた。
JBL D130もFの文字を冠してフェンダーにOEMしていた。
プロ用といえば、こちらの機種を指す。

P12Rはこれより安いスタンダードシリーズとして1947年から製造されたもので
紙を丸めて接着した浅いストレートコーンを、Nよりも1/4小さい磁石で駆動する。
では実際のところ、どういう風に使われたかというと
格安のシルバートーンのギターアンプ、ロック・オーラのジュークボックスなど
むしろ庶民の身近なところで、どこででも聴かれたサウンドだった。
おそらくJesnen製ということを意識することなく、安くて使いやすいものという認識だろう。
ところがこっちのほうが本物だというフェイクなところが、ポップスの歴史の大きな転換点だ。
回顧というより、原点に近いところで、そのサウンドは浸透していた。

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 20:27:54.09 ID:5QMg6ceD.net
Jensen P12Rをオーディオ的にみると
30cmという口径の割には低音は出ない、かといって高音も6kHzからロールオフする
典型的なSP盤時代の特性を基調にしている。

一方のサウンドの特徴は、リバーブのような豊富な倍音(高次歪み)
出音の瞬発力の速さなど、楽器的な特徴を多く備えている。
いわゆるHi-Fiの基本である、低歪みで広帯域というルールとは逆行している。

ところがこのP12Rは、その喰い付きの良さや荒れ具合など
ポップスのツボにハマる要素を沢山備えている。
最初に60年代ロックから入り、50年代ブルース、ロカビリーと進むうちに
このサウンドこそが、これまで見逃していたアメリカン・ポップスの原器だと
確信するようになった。これらのサウンドの変な癖はJensenが背負ってたのだ。
それもエレクトリック化されてから、相当長い時間を経ても癖は直らないままだ。

ここでアメリカン・ポップスの文脈で歌謡曲を聴き直してみると
エンターテインメントの基本に触れる思いがする。
それは楽曲の鑑賞ではなく、パフォーマンスの再現という立場で
過去の録音を見直す機会を与えてくれた。
その血筋は、血液という成分の類似に留まらず、脈動して吹き出すようなもので
肉体の叫びをそのまま赤裸々に出す。だから荒れてもいるし、悶えもする。

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/13(土) 21:05:27.38 ID:5QMg6ceD.net
もちろんJensen P12Rはエクステンデッドレンジなので単体では不十分で
3.5kHzクロスでツイーターを加えることで、ようやくHi-Fiに追いつく。

しかし、高音を足したところで、ボディの強健さは隠せるものではなく
チャンデバでマルチ駆動すると、ステップ応答などで確認しても
抱き合わせているリボンツイーターとほぼ同着の素早い反応を示す。
2wayトータル: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2296.png
Jensen C12R: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2705.png
Fountek NeoCD2.0: ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2816.png

この喰い付きの速さを200Hzくらいまで保持しているのが
1940年代の業務用PA機器の底力でもある。
腰からスウィングして、全身で歌ってるという感覚は
気道を行き来するリズムまでしっかり刻まれていないと
単に低音が豊かというレベルでは出てこない。
パフォーマンスの再現とは、そういうことだ。

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 09:08:04.93 ID:b2EIjSY4.net
これだけイイトコ獲りのように思っても
欠点はステレオ空間の再現性が悪い、音の充満するタイミングが早いとか
いずれも高次歪みの多いことからくる問題であり、その点は否定しない。
オーケストラのトゥッティでの音の変化なんてのは苦手な部類だ。
ジャズのサックスのソロも、もっと深みのあるブローイングを引き出せるユニットがある。

一方で、中低域のリズムの分解能が高いので、ドラム、ベースのキレはむしろ良い。
パーカッシヴな音での歪みは隈取りが強くなるだけで
フィックスドエッジではメカニカルな動作で強制的に引き際のキレが演出される。

フュージョン系のテイストが入った吉田美奈子「フラッパー」のダンスチューンでも
空間性を打ち消した分だけ、リズムの躍動感が浮き立つ感じがする。
もちろんウィスパーに近い吉田美奈子のボーカルも奥に沈まない。

高橋真梨子在籍時のペドロ&カプリシャスのベスト盤は
初期は演歌&ソフトロックのスローバラードからはじまり
中盤でラテン・ロックの重厚なパーカッションを織り混ぜた優秀録音だが
このドッグレースのような瞬間風速に耐えられるだけのドライブ力は十分にあると思う。
もっと音の建て込んだ、しばたはつみ「シンガーレディ」も鳴り負けない。
リズムに色彩感があるというと語弊があるかもしれないが
カンフー映画のような強靭だけど柔軟な組み手がシュパシュパッと繰り出される。
6千円のユニットとしては、これだけのメニューで十分お腹いっぱいだろう。

もともとポップスの低音は、ボリュームが膨らみがちな傾向があり
後面解放型で200Hz以下は80Hzまで10dB落ちても自然にバランスする。
むしろ出音のタイミングで楽音を掴んでる感じになる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 17:17:20.79 ID:b2EIjSY4.net
ボーカル域の取り扱いで、意外に思われるのがBBCモニターの系譜で
LS5/5から第二フォルマントでの過度特性の優れたユニットをウーハーに採用し
ネットワークで逆勾配で抑えるという不思議な方法を取っている。
これはLS5/8、LS5/9にも引き継がれ、500〜2000Hzを敏感に拾う。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1967-57.pdf
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1979-22.pdf
逆にネットワークで押し殺した代償としてアンプの負担が重く
初期にはバイアンプで対応するようになっていた。

特筆すべきは生のままのウーハー特性は、実はD130と同じようなもので
ttp://www.lansingheritage.org/html/jbl/specs/pro-comp/2135.htm
クラシック向けと言われる下馬評とは、大分趣が異なるように思う。
鳴らしようによっては、ブリティッシュ・ロックでも十分に通用するだろう。

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 18:04:26.82 ID:b2EIjSY4.net
LS5/9やLS5/8を復刻生産しているGraham Audioについて
ミュンヘンなどのオーディオフェアではEARのアンプと組合せて
ちゃんとロックや歌モノを中心に聴かせていたのが印象的だ。
こうした組合せは、当然ながら1970年代の歌謡曲にも相性がいい。

同じようなテイストで設計しているのがKEFで
お勧めはQドライバーにウーハーを付けた3wayタイプで
R3、Reference1などは、日本の家屋にも収まりやすく
ミッドレンジでの第二フォルマントの吹き上がりを演出しているほか
時間的整合性の点で人工的とも言える鋭敏さを確保している。
ttps://www.stereophile.com/content/kef-r700-loudspeaker-measurements
ttps://www.stereophile.com/content/kef-reference-5-loudspeaker-measurements
LS50がよりコンパクトで価格もこなれているので人気があるが
もう一歩踏み込むと、全く違う臨場感が得られる。

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 19:32:27.70 ID:b2EIjSY4.net
ブリティッシュ・ロックなんて不用意なことを言ってしまったが
すぐに思い浮かぶのは、初期のザ・フーやクリームのようなハードロックだけど
レッド・ツェッペリンも実はイギリスのバンド、じゃあブラック・サバスは?
実はとても幅が広いのだと思う。やっぱり例に出すのは間違っていそう。やめておこう。

この手の録音を考えるときに、果たして解像度とか関係あるのかと思うときがあって
むしろメンバー間の音の繋がりとか、一体感のあるノリのよさが大事な気がする。
アメリカのホーンセクションのような大掛かりな構成まではけして発展しない
あくまでも4・5人の仲間でパフォーマンスできるサウンドにこだわっている。
このためライブでのパフォーマンスが非常に高いという一面もあって
ビートルズだってあの奇声に囲まれなければちゃんとライブを続けていたろうにと
BBCセッションなどを聴きながら感じ入ってしまう。

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 20:00:02.96 ID:b2EIjSY4.net
日本でGSの歌謡ロック路線が急激に下火になると
ブルース・ロックのスタイルが通好みとして流入してくるけど
本家のギター・アドリブ主体のステージ・パフォーマンスに比べると
日本のほうはバンド間の緊密な結び付きのほうに重きを感じる。

歌詞がフォークの流れをもつせいもあって、楽音の語り掛けが繊細で巧み。
その辺は、実はブリティッシュのスタイルを汲んでいたようにも感じる。
それはコンセプト・アルバムの構成にも現れており
1970年代の比較的早い時点から、間奏曲のような楽曲がアルバムに含まれ
バンドの奏でる音楽語法に花を添えている。

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 20:15:43.63 ID:b2EIjSY4.net
日本でのコンセプトアルバムというと
ザ・タイガース「ヒューマン・ネイチャー」を挙げる人もいるが
圧倒的な影響を与えたのはフォークル「紀元一千年」だ。
個人的には、あがた森魚「乙女のロマン」と吉田美奈子「フラッパー」が最高と思ってるが
一般的には「風街ろまん」「黒船」「氷の世界」のほうを挙げるだろう。
「ナイアガラ・ムーン」「トロピカル・ダンディー」というノベルティ色の濃い競作も
なかなか聞きごたえのあるものである。
単に名曲アルバムではなく、バンドのもつ世界観のようなものを
45分弱のLP盤に収めることで、長く聴き続けられる内容になっている。

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 20:40:17.30 ID:b2EIjSY4.net
これは全くの個人的趣向だが
コンセプト・アルバムの世界観を、ステレオのサウンドステージに求めずに
モノラルで横一線に並べて聴き通すというのが、私の流儀である。
賛否の激しいことは承知だが、演奏者のパフォーマンスを洗い出して
音楽語法のみに耳を傾けようとした場合、実際こうなるのだ。

これはスピーカーがアメリカンな直接音主体というのもあるが
楽音とガチで向き合うのに、さらにモノラルで研ぎ澄ます感じでもある。
あとステレオは集団的な行為のなかで、個々の音が存在するが
モノラルの音は一人称としての音からスタートし
全体がひとつのパーソナリティとして存在する。
つまり、集団と個人の間に存在する壁がなく
しかも各々の個性にブレが生じないのだ。

私自身の認識が幼稚で原始的なのだと思うが
モノラルのように一人の人が語っているという認識がなければ
自分以外の集団がバラバラに意見を交わしているように感じ
第三者の視点で眺めているような気分になって
なかなか音楽の内容にまで入り込めないまま時間が過ぎる。
モノラルだと不思議に、パーソンtoパーソンで語ってると感じるのだ。

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 20:58:09.70 ID:b2EIjSY4.net
さてコンセプト・アルバムに話を戻すと
バンドが音楽で語るメッセージを受け取る側の態度として
オーディオのサウンドデザインがある。
それはバンド毎に違い、楽曲ごとに工夫が凝らされ
バーチャルなステレオ空間を再現しようと思ってる。

しかし、私自身には、個々の楽曲のサウンドステージの再現は
気の遠くなるような作業であり、個別に対応するのは煩わしい。
そこに時間を割くくらいなら、パフォーマンスから音楽語法を読み取ろうと
随分と乱暴な手段に出ているのだ。ステレオ録音のモノラル・ミックスである。

ミュージシャンの個々のパフォーマンスを抽出する方法は
実はモノラル期のモダンジャズで顕著に表れており
パーソネルという呼び方から察するように
メンバーの組合せで音楽の内容がガラッと変わる。
これがコンセプト・アルバムの原初的な認識方法のひとつである。

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/14(日) 22:35:23.40 ID:Zpz7Yqg/.net
>>539
長文で分かりづらいが
>モノラルだと不思議に、パーソンtoパーソンで語ってると感じるのだ。

長距離トラックの運転手はFMのジェット・ストリームではなく、AMのラジオ深夜便聞くようなもんか

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 05:45:43.77 ID:OicHnsiI.net
>>541
芸人がAMラジオのパーソナリティを務めたときに
ライブだと多数の観客の反応をみて話すけど
ラジオだとパーソンtoパーソンで話してる感じだと言ってたな。

リスナーの反応もまさにそんな感じで
一般論や噂ではなく、自分の身の回りの出来事をネタにする。
確か永六輔だったか小沢一郎だったか忘れたけど
ラジオは家の勝手口から入って話すようなものと言ってた。

モノラル試聴は、ラジオのような即興で話すのとは違うけど
歌謡曲の臨場感には、剥き出しの声で聴く感覚があると思う。

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 05:58:12.05 ID:nV3AEvLi.net
某所に1980年のソニーのシスコンカタログが出てた。その中からスピーカー部を
ttps://bouya.officew.jp/wp-content/uploads/1980/03/sony-8-0144.jpg
大きさの割に軽い。今の、たとえばダリのSPECTERやZENSOR、OBERON(その後継機)、
そのトールボーイ型を見るような感じがした。
この手のシスコンでニューミュージックを、って人も多かっただろうね・・・
ttps://bouya.officew.jp/sound-sensor-do-1980-03/(カタログ概要)

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 06:04:28.75 ID:OicHnsiI.net
あと写真や絵画に喩えると
歌謡曲のパースペクティブは肖像画であって
風景や群像がメインではないように思う。
ステレオ再生は、パースペクティブが広すぎて
自分には焦点が絞れないように感じる。

コンセプト・アルバムに話を戻すと
バンドのサウンドが既に群像なのだが
それをさらに広いサウンドステージに載せるよりは
個々人のパーソナリティに焦点を絞ったほうが
楽器間の対話が分かりやすいと感じる。
実際、マイクではそのように録っているので
元の状態に戻しているというべきなのだが。

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 07:32:31.26 ID:OicHnsiI.net
>>543
1980年代前後のシスコンは、なかなか評価が難しく
例えばこの筐体のスピーカーで、最高機種のアンプが60W。
バスレフの設計も共振100Hzくらいじゃないかと思うくらい大きい。
おそらく1〜2Wの小出力でバランスが取れるようにできてると思う。

ビギナー向けのソニー製スピーカーについて菅野氏の評では
細かい音を聴き込むよりは、ジャズやロックを迫力で圧すようなのに向いていると。
アンプについての瀬川氏の評では、ステレオ感を抑えて中央に凝縮した感じだと。
いずれも、高域がタイトに締まり過ぎていることから来ている。
アンプにリバーブが付属しているのは、そういうことへの対処だろうか。

瀬川氏が、この時代のシスコン用スピーカーの一般論として
高次歪みが多くてクラシックが聞けたものではないと嘆いていたが
メーカーもテレビやラジオで聴く歌謡曲の音調に合わせていたとか
デパート売り場で聴き映えの良いように設計していたとか色々。

ニューミュージック系、といっても歌謡曲にもかなり足を踏み込んだ人たちは
自宅で洋楽聴くためにJBLを購入する人が多かったので、少しズレがある。
LE8T、4311、L200と予算に応じて色々。L26 Decadeが丁度良い。

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 07:44:40.61 ID:OicHnsiI.net
ニューミュージック系で一番影響力のあったのはヤマハで
有名なセンモニはともかく、それより下位機種のNS-690のほうが
ニュートラルで聞き易い音だったように思う。

ビクターのSX-3シリーズもロングラン機種で
大瀧詠一が自宅スタジオに置いていたことでも知られる。

あとビギナーに人気のあったのがダイヤトーンのDS-25Bで
長岡鉄男の使いこなし術でも結構出番が多かった。
FM誌での広帯域でキレのいいサウンド指向は
どう考えてもポップス愛好家向けのメッセージだった。

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 18:41:47.23 ID:nV3AEvLi.net
>>545
はじめから単品コンポーネント用として設計・発売されたスピーカーやアンプと、
>>543みたいに、シスコン用としての見栄え、イメージだけで、単品コンポーネントとしてはもとより、
後々のグレードアップは全然考えられていないものを、瀬川氏は「コンポーネント・コンプレックス型」と書いてた
この頃に、一般向けのステレオとして多く売り出されたシスコンの多くは後者に入るんじゃないかな
(ある意味で、当時のオーディオブームを支えてた物だと思ってる)

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/15(月) 20:26:53.90 ID:OicHnsiI.net
>>547
難しいと思ったのは、例えばおしゃれなテレコとか
サウンドとしての統一感の高い音響機器と比べると
明らかに高水準であるはずなのに思い出にならない。

この価格帯がオーディオ・ブームを牽引していたのは
メーカーの稼ぎ頭として、より高度なオーディオの開発費として
広告塔になっていたという切ない現実もあってのこと。
結局、メーカーの本気度が試されていたのだと思う。

今はその逆で、フラッグシップよりは2番手のほうが
上位技術の流用も含めて価格対満足度が高い。
高級料理屋のまかない飯という感じで豪華。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 06:24:59.52 ID:98YCx5X/.net
オーディオ機器には、昔から価格帯というのがあって
598のスピーカーは大激戦区、それに合わせる598のアンプも好調
3wayでモニター風、物量を投じたオーディオ機器という鳴り物入りだった。
そのうち398でも激戦が繰り広げられ、ベストバイの言葉が独り歩きした。

私自身は、横並びが好きな日本人のこと、あっちが出せばこっちも負けるなと
経営陣からけしかけられて、それほど拘りも愛着もない製品郡が大量生産され
バブルが弾けると共に早期撤退という憂き目にあったのだと思ってる。

そうした製品のこと、その当時ヒットしたポップスのことをどう捉えて良いか
今でも相当に悩ましくて、積極的に取り上げることができない。

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 06:58:07.12 ID:98YCx5X/.net
別の視点からみると、ウォークマンとシャカシャカ音というティーンズがいて
そっちのほうがデフォルトのように思える。
オーディオ・メーカーの経営陣ほどにもステレオへの憧れはなかったのだ。
頭内定位で脳みそをかき回すサウンドが、不愛想な電車のなかで
自分の居場所を守ってくれた。

実はヘッドホンのメーカーも、音楽のパーソナル化には早くから気付いていて
KOSSのユニークな広告は今でも通用するインパクトがある。
ttps://i.pinimg.com/originals/39/a1/49/39a1495cd132460b626378b10c8b83d6.jpg

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 07:10:31.63 ID:9hjlEAKp.net
>>548
>フラッグシップよりは2番手のほうが上位技術の流用も含めて価格対満足度が高い
2番手から3番手あたりは、メーカー自身はほとんど宣伝に力を入れていない感じなのに、
使ってみると充分に満足できるものが多いね
スピーカーとアンプ、CDプレーヤーに限れば、だけど・・・

アナログプレーヤーだけは、実売5万前後からそれより下(セラミックカートリッジの物も含む)、
そのあたりは似たような新製品がある(最近もソニーからBluetooth内蔵の物が出た)
このスレで出ている音楽を聴いて大人になった層と、その子供の若者世代にアピールしてるのはわかるんだけど、
長く使える物は少ない感じがする
それより上になっていくと、テクニクスのDJ用以外は、ラックスマンのPD-151+E-250(フォノイコライザー)までいかないと
まともな物がないから、値段の開きが大きすぎる

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 07:24:26.02 ID:98YCx5X/.net
ウォークマンが流行る少し前に、バブルラジカセの時代があり
原宿の竹の子族の必須アイテムだったほか
アメリカのヒップホップシーンでも肩に担いで闊歩する男たちがいた。
日本のバブルラジカセは、実にアメリカンな実力を備えていたのだ。

ポップなスタイルを具現化したのは、サンヨー「おしゃれなテレコ」で
これで1980年代のアイドル歌手を聞いた人は多かったのではないだろうか。
現在のラジカセ図鑑なるものの3/4は1980年代以降の機種で
1970年代がカンブリア紀なら、1980年代はジュラ紀、今は氷河期で石器時代である。

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 07:49:03.27 ID:98YCx5X/.net
>>551
オーディオ製品のグレードは指数的に費用が掛かるのが
いつも問題にはなるね。2倍掛けても違いは1.5倍あれば良い方。
最初の10万までは順当でも、20万を越えると
次は50万、100万と上がらなければ、ただの音の違いだけで
グレードの違いまでは分かりづらいところがある。
普通のサラリーマンにとっては辛いもんです。

レコードプレーヤーの中級機は、少し前までデノンの一人相撲で
最近になってテクニクスが投入するまで、競争の意識がなかった。
海外のトーレンスなども参戦して大いに盛り上げてほしい。

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 09:20:49.30 ID:FxDSgT5a.net
外国じゃあビニールレコードは右肩上がりの成長ジャンルで、ソフト、ハードメーカーとも力を入れ始めたそうだ
物を大切にする?ヨーロッパ人は結構レコードを聴き続けていたらしく
REGAを始め安くともそこそこ音のいいプレーヤーが作られていたね
日本じゃあ中華パチモンのゴルフボールか、テクニカのPL300しか選びようがなかった

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 19:02:11.37 ID:vvrEoZQU.net
クイーンの日か。
みんな飽きっぽいからね。
円盤リリースまでテンション持たないよね。
意外と売れないに10万ボリバル賭けよう。

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 19:04:01.14 ID:vvrEoZQU.net
おつとつと
ブラウザの入力テストしてたら誤爆したねw
失礼

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 20:42:38.12 ID:98YCx5X/.net
CDが出た頃に生まれた幻想が、どのプレーヤーで鳴らしても同じ音
収録された音源はスタジオの音そのまま。何も味付けしないで素直なほうがいい。
そういう感じで、オーディオ趣味で工夫する点がリセットされたように思う。
例えばケーブルの話を聞いても、音質のコントロールではなく
あえて情報量の多さに話題が集中するのは
音源が常に正しい状態にあるというスタジオ性善説に基づいている。

一方で、CDがコンパクトなのに十分に高音質ということで
それまで大きくて重ければ音も立派になるという
見掛け通りのアナログ的なヒエラルキーが崩壊して
CDラジカセ、CDウォークマンでの試聴でも
CDの音はそのまま高音質で聴けるという誤解が広がり
オーディオ自慢というものが成り立たなくなった。
小さくても立派な音というのは、アナログ時代には痩せ我慢でしかない。
それを誰もが知っていたので、大きく強いオーディオ機器に憧れた。

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 20:59:57.58 ID:98YCx5X/.net
しかし、歌謡曲の再生を考えたとき
歌手を中心にシフトする音響効果が通り一遍ではなく
ときには大掛かりなフェイクを使ってでも立派に聴かせようとする。
つまり、スタジオでは正直者はバカをみるようなところがある。

もうひとつ、痩せ我慢も限界までくると清貧という美しい言葉に代り
私などはテレビの楕円スピーカーやラジカセの音が原音だと思ってる。
つまり、低レベルの音響機器でも、音楽の本質を見失わない
サバイバルにも通じる生命力こそが歌謡曲の魅力でもある。

これらの、フェイクな清貧は、日本国民の中流意識そのもので
オーディオでおいて中流こそ美徳たらしめる、節度ある価値観をもたらす。
本音は凄い装置で聴きたくても、「自分のはまだまだ」と上を向いて過ごそう。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 21:41:26.52 ID:98YCx5X/.net
歌謡曲の面白さに演出=アレンジの妙があって
それが摂理に基づいた自然現象として捉えるというよりは
パーソナリティを発揮して積極的にアピールしている姿のほうが
再生の方向性として合っていると思う。

つまり、オーディオ装置はそれ自身がパーソナリティをもつべきだし
主体性のない語りで、他人事のように話し出すとシラケてしまう。
ニュースとバラエティーの差をみれば歴然なのだが
事実だけを語るだけでは不十分で、リアクションが大事なのだ。

最近は、オーディオ再生にアキュレート(正確さ)を求めることは十分にやってきたが
演出も含めたサウンドの個性を評価することは、かえって減退していると思う。
オーディオ・ブランドの形成において癖を嫌う傾向にあるし
もちろんそれは横並びの状態も意味する。
嗜好品としての面白味に欠けるとも言えるが
歌謡曲の個性に対し貫禄負けしないように頑張りたいものだ。

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 22:47:26.51 ID:jQnJDk4g.net
現代のハイエンドオーディオは(ミッドクラスでも?)ソフトの音(音の情報)をそのまま再生しよう(音波に変えよう)という思想で作られている
これに対しビンテージはそのまま再生したって聴き心地は良くないんだから、音を変えても魅力的に再生出来た方がいいだろ?との思想で作られている
これは当時のアンプ、スピーカー、レコードなどではそのまま再生しようにも技術的に不可能だったということもあるが
開発時に耳で聞いて、製作者がこれでいいと決めた音で作られたということもあるだろう
ウエスギアンプは正直魅力的な音で鳴らないが、アレはそれ自体がアクが強いが面白い音で鳴る、ビンテージタンノイやアルテックで制作されたからだろう
アンプは裏方で、アンプ自体が面白い音を出したらスピーカーとケンカをしてしまうのだ
4オームでも問題なく作動するが(3Ω切る様なスピーカー繋いだが大丈夫だった)、16Ωのタップが出ているということは
16Ωのスピーカーを繋げてこそ、トランス本来の性能をフルに使いきることが出来る設計だ

ウェストレイクも高音が日本人の耳には伸びきっていないのだが、総帥閣下のお耳にはあれで十分なのであって
高音の伸びたスピーカーなど無駄にシーシー音が聞こえるだっけやねんw
いらんやろ?w 音楽聞くのに
という思想信念信条の元に作られている
ただし、そこは商売なのでST付きも作ってるし、付いていないスピーカーでもオーダーすれば付けてくれるがw

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 22:57:33.53 ID:jQnJDk4g.net
アニメの世界では原作に忠実に作ったのが高畑監督のじゃりん子チエで
原作ぅ〜? クッソツマンネーだからオレが好き勝手やって何が悪いんだ?
とアニメを見てから原作読んだ人間がみなひっくり返った作品を作ったのが宮崎監督の未来少年コナンである
まあ原作者があのアニメを見たらどう思うんだろうねえ?
ちな、ファンが作った続編ではそのアニメも改変し
残され島に向かう途中のコナン一行が、ぷかぷか浮かんでるギガントの上で魚釣りをしているレプカ一味を救助したことになっている

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/16(火) 23:06:07.43 ID:jQnJDk4g.net
昔のSF界でも奇想天外だったかな? 作家の豊田有恒と翻訳家(宇宙塵主催者としての方が有名だが)の小隅黎との間で
原作の文章が下手くそだった時に、翻訳する時に読者が分り易くなる様に訳してやるという小隅に対し
豊田がそれは原作者に対する冒涜だ! 翻訳家は原文に忠実に訳すべきだとの論争が起こった
どう決着が着いたのか覚えていないが、大方のファンは大の大人がなにイキっとるねんw
んなコト言ったら野田大元帥のキャプテンフューチャーはどーなる?
というのが結論だったと思う

音楽も同じだろう
研究者じゃないんだからな

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 06:31:04.66 ID:mVa3xASn.net
歌謡曲を含めたポップスというジャンルは
カバー曲はもとより、完全にオリジナルな曲想はなくて
パフォーマンス・アートとも言える部分が大半を占める。

原作に対する翻訳という立場は
ジャンルとして確立するときの、ある種の勢いというか、原種の強さというか
音楽が今ここで芽生えようとするときのワクワク感がある。
ビバップでのチャーリー・パーカー、モダンブルースのB.B.キング
R&Bでのレイ・チャールズ、ロックでのチャック・ベリーなど
録音としてチープでも、音楽の生命力はおそろしく強い。

一方で、阿久悠が自身の作詞家憲法で
「美空ひばりが完成させた流行歌」とは異なる新しい歌をつくるために
「歌手をかたりべの役からドラマの主人公に役変えする」
「歌手もまた大きな空間の中に入れ込む手法で、そこまでのイメージを要求していい」
など、歌と歌手の関係をパフォーマンスとして一体化させようと試み
「歌は時代とのキャッチボール。時代の飢餓感に命中することがヒットになる」
という方針を抱くにいたった。結果として、それは成功したと言える。

実際には、服部良一、船村徹のような作曲家が流行歌のジャンルを形成し
その演者として美空ひばりがいたわけで、その時点でプロデュースの大切さを
阿久悠が出発点として見据えていたとも言える。

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 06:54:59.47 ID:X2b5FJHq.net
>>559
ステレオ普及以前のナロウレンジ、雑音の目立つ録音でも、
記録された演奏(歌)の部分は限りなくワイドレンジに聴きたい・・・
それでこのスレをよく見てる
ジャンル問わず、白けた音(録音の段階でそう作ってあるのも少なくない)にしないための鍵のひとつは、
>>408から数レスで出てるトランジェントの良し悪し、だと思ってる
フェライトコアを使ったノイズ対策(数100円にも満たない)は、結構効くね

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 07:04:22.15 ID:X2b5FJHq.net
>>563
FMの山下達郎の番組で、2週間キングトーンズの特集をやってた時、
藤木孝と田代みどりの曲(どれも漣健児の訳詞のカバーポップス、コーラスがキングトーンズ)が流れてたけど、
前者は坂本九の、後者は弘田三枝子や森山加代子の何番煎じにしか聞こえなかった・・・w
弘田三枝子や坂本九がカバーした曲は、今聴いてもその人の世界の歌として聴こえるのに、
当時でもレベルが圧倒的に違ったんだな、と思ったよ

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 07:28:27.29 ID:mVa3xASn.net
個人的な感想では、同じ美空ひばりが歌った同じ曲でも
1950年代のオリジナルと70年代の再録音では随分と印象が異なる。
歌が上手い、録音が良いという感想を超えた
「時代とのキャッチボール」が1950年代には豊富にあると思う。
歌唱の整っていない、ヒットするかも判らずにひたむきに歌う姿に
息吹きともいえる感情の起伏が感じられるのだ。

流行歌をクラシックのように楽曲として扱うとき
その趣向で全く違うのが、美空ひばりと石川さゆりである。
歌手として2つのジェネレーションギャップがあるが
美空ひばりが自分の歌唱力にひたすら拘って録音したのに対し
石川さゆりは楽曲の特徴に合わせて歌唱方法を柔軟に変化させる。
どちらが良いかは色々と意見があると思う。

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 07:51:47.99 ID:mVa3xASn.net
>>564
モノラル期の録音は、様々な歪み成分を前提に音決めがされていて
スピーカーの分割振動、真空管のリンギング、プレーヤーの振動などを抜きに
純粋に鳴らすと、モノクロ写真のコピーのように素っ気なく聞こえるときがある。

>>565
ウェスタン・カーニバルやテレビ歌番組が、まさに昇り龍のように沸き立つ時期と
それが古典落語のように感じられた時期とのギャップが大きいように思う。
例えば、1950年代前半のポピュラーソングと銘打ったラジオ向けの歌唱は
これより落ち着いたジャズ・スタンダード、シャンソンの流れを汲んでいて
ロカビリーの洗礼をうけた世代とは歌唱方法の違いがある。

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 17:25:44.74 ID:mVa3xASn.net
音の色彩感は、中高域の2.5kHzから高域の8kHzくらいまでが支配的で
倍音の違いによって聞き分ける。どの録音も複数の楽器が入り乱れるので
特徴的な倍音が混濁すると、楽器の存在そのものが聞こえにくくなる。
そのため、ツイーターの解像度がモノを言うようになった。

Hi-Fiのセオリー通りだとそうなのだが
録音媒体に楽音が忠実に収録されていれば問題ないはずが
実際にはフォーマットの限界があって、何かを失っていることが多い。
昔の場合は再生機器の周波数レンジ、ダイナミックレンジ共に限界があったため
高次歪みと磁気飽和によって、電気的に音の色艶を補うことをしていた。
古いタンノイ、アルテックやJBLはおろか、WEの機器類は歪みの塊である。

一方で、忠実度という点から高次歪みと磁気飽和というのは徐々に解消された。
1970年代にステレオ定位の問題から、インパルス応答が鋭くなったのと比例して
高次歪みが定位感を阻害するとの認識が広がり、まずこれが排除された。
と同時に、ツイーターの指向性を狭くしてチャンネルセパレーションを上げるようにし
録音の側でリバーブなどによって倍音を累加するようなことが行われた。
アンプのデバイスも、真空管からトランジスターやMOS-FETに変わって
パルス成分に対してリンギングやオーバーシュートがほとんど出なくなった。
この時点で、積極的に高次倍音を加えない古い録音は、くぐもった音調に聞こえる。

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 17:53:00.29 ID:mVa3xASn.net
次に磁気飽和だが、一番大きな影響がデジタル化によるもので
カートリッジ、テープヘッドなどの磁気ヒステリシスによるコンプレッション感が無くなり
さらにレコードのRIAAカーブのもっていた周波数毎のキャラクターが排除され
高域が鈍ることなくダイレクトに再生されるようになった。
このダイナミックレンジのディエンファシスが排除された高域は
ほとんどの場合、突き刺さるような高域として認識され
従来のアナログで培ってきた広帯域のバランスが成り立たなくなった。
逆のことは、低域のエンファシスにも現れており、CDはタイトで痩せて聞こえる。

こうしたデジタル時代の再生バランスの課題を巧く突いてきたのがボーズで
100Hz辺りを10dBも膨らませ、2kHz以上を5dB一段落とすような特性で
バランスを取るようなことをしている。典型的なボストン流儀なのだが
Hi-Fiの初期にAR-3などで行ったことが、繰り返し行われている。

Hi-Fi理論は、何も手を加えず忠実に録音されているようにみえても
実は巧妙にプロポーションを聴覚に合わせてデザインしており
特に音量を実音よりも下げて聴くということを前提に考えると
ラウドネス曲線にあるような聴覚の補正を掛けていくことになる。
実はこの点について、誰もが納得のいく方法が定まっていないのだ。

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 18:50:05.74 ID:mVa3xASn.net
Hi-Fi初期に、周波数毎のサウンドキャラクターに注力したのが
エレクトロボイス社で、いち早く4way化したタンス型スピーカーを出した。
ttp://www.itishifi.com/2011/02/1953-electro-voice-temples-of-tone.html
スピーカーの箱のことを、Box、Enclosure、Cabinetと色々言うが
キャビネットという言い方がタンス型にふさわしい。

当時のエレボイ社もフルレンジから始まるわらしべ長者のサクセスストーリーがあって
これは自作の多かったHi-Fi初期には付き物だった。
おそらくフルレンジをミッドバスに使った最初のメーカーでもあったが
その下に付く46cm、76cmの超弩級サイズのウーハーは他ではほとんどない。
ttps://audio-heritage.jp/ELECTROVOICE/speaker/georgian400.html
ttps://audio-heritage.jp/ELECTROVOICE/speaker/patrician800.html

実際にこの方法で長者にまで登りつけた人はいないだろうが
あらゆるユーザーに対する製品の保証という点ではインパクトは抜群だ。
1960年代までは非常に高価で市場に出回らず
1970年代以降は、JBL 434Xシリーズにお株を取られた感じだが
各周波数帯域のもつキャラクターを考えるうえで参考になる。

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 19:38:07.93 ID:mVa3xASn.net
もっともJBL 434Xシリーズの超弩級マルチウェイは
おそらくロックのライブステージでの実績からきたと思えるフシもある。

1972年にGrateful Deadのライブステージに現れた
Wall of Soundツアーは、JBL D130をミッドバスに据えた巨大PAで
ジムランの設計したユニットが再び注目される切っ掛けとなった。
ttp://www.audioheritage.org/html/profiles/jbl/d130.htm
JBLが434Xを出す一歩先に、Westlake社のカスタムモデルが先行しており
日本でもアルファ・スタジオを皮切りにCBSソニー、日本ビクターなどが導入した。

ちなみにザ・フーの設備をみると、434Xシリーズの原型を見ることになる。
ttp://www.thewho.net/whotabs/gear/pa/pa7576.html
ttp://www.audioheritage.org/html/history/jbl-pro/1970s.htm
これと1960年代に卓上プレーヤーでチェックしている姿とは到底重ならないが
同じ人物から出たリスナーへの謙虚な態度としてみると合点がいく。
ttp://apertureleica.com/wp-content/uploads/2019/01/TheWho-17.jpg

日本の場合は、ジャズ愛好家が1950年代のモダンジャズ再興に力をそそぎ
さらには独グラモフォンでモニター採用されたことから瀬川冬樹が御執心された。
一方で日本の家屋では鳴らしにくいスピーカーの一つであった。
ttp://www.audiosharing.com/people/segawa/kyokou/kyo_15_1.htm

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 20:19:08.69 ID:mVa3xASn.net
話を歌謡曲に戻して、日本のオーディオ事情に照らし合わせると
多少いびつな状況がみえてくる。
その多くの原因が、歌謡曲のリスナーはテレビとラジオで味見してから
レコードを購入するというパターンがほとんどで
レコードの音から入るジャズやクラシックとは大幅に異なる。

よくクラシックやジャズのほうは生音を聞くので
生音との比較でオーディオの品質が担保されているというが
レコードの音はオーディオ機器に合わせてデフォルメされるのが常で
電子的に補完された音響の整合性が高いものが選ばれているだけだ。

その意味では、歌謡曲にもスィートプランがあるはずであり
その方向性が高忠実とは違う方向で発展してきたと考えられる。
この点はJBLのややいびつな歴史をみると、何となく合点がいくのだ。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 20:41:57.59 ID:mVa3xASn.net
JBLのいびつな歴史とは、そのほとんどが大型音響機器のダウンサイズにあり
出発点のVOTTがアイコニックに、アイコニックが604に進んで一端終結。
JBLではD130に始まり、LEシリーズで黄金期を築き、そのまま行くかと思いきや
再度PAに挑んで、そのダウンサイズでモニターシリーズが現れた。
一般的にはサウンドデザインが紆余曲折しているのが当たり前だが
それがエンターテインメントのリプロデューサーという点で一貫している。
スウィング・ジャズ、モダン・ジャズ、ロックンロール、ディスコミュージックと
時代の寵児である音楽にフィットさせたサウンドを提供し続けた結果であり
音響的な効果ということに関して、演出が巧いともいえる。

日本には日本の美徳があるのではないか、と思いつつも
録音技術という面では、アメリカで実績を積んだものが大半を占めるので
その再生技術もまた並行しているといえる。
技術導入は実際には5年ほど遅れているため
洋楽の音楽シーンと重ならないように感じてるだけだと思う。

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 21:02:52.93 ID:mVa3xASn.net
日本にウェストレイク社のカスタムモデルがアルファ・スタジオに導入された際
スタジオ設計の元になったのは、A&Mやモータウンが想定されていた。
それより前は、英EMIのアビーロードであり、JBL 433Xシリーズやタンノイだったが
さらに先を行くためにウェストレイク社が選ばれたというべきだろう。

このウェストレイク TM-2は、非常にギミックな構成であり
高音に2420ドライバーをホーン抜きで使いレンジは16kHzまでだった。
ttps://audio-heritage.jp/WESTLAKEAUDIO/speaker/tm-2.html
しかし、このサウンドからアイドルからニューミュージックまでの
多くの録音が生まれてきたのだから、ひとつの方向性として知るべきだと思う。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/17(水) 21:40:37.11 ID:mVa3xASn.net
ウェストレイクというと、泣く子も黙るアメリカンなシステム構成で知られるが
TM-2をみるかぎり、モニター=正確無比という言葉とは裏腹の
一種の勘に頼ったサウンドデザインだと思う。

まず2440とカスタムホーンを中心に設計したのは判るが
この2440は375を前身にするトーキー用のユニットで高域が伸びない。
JBL本体はスタジオ用なら2420を使うほうが合理的と考えていた。
そこをゴリ押しして2440にして、音圧が合わないので2215を2本にした。
ホーンも9.5Hzまでしか指向性を維持できないため
2420を5.5kHzから被せてなんとか16kHzまで確保している。

つまり、レンジ毎に各ユニットのもつキャラクターで区切られており
アナログ的な質感の限界もここから生じている。
これとオーラトーン5cの中域だけの試聴でバランスを取るのが
1970年代の歌謡曲の流儀であると考えていいだろう。
従来のHi-Fiの流儀を解体することから始まっていたのである。

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/18(木) 07:37:30.47 ID:IZ40z1i7.net
一方で、JBLがトーキー用に投入した375と蜂の巣ホーンは
アルテック 288と同様のスペックを持ちながらスペースが小さく済む点で
家庭用としても使いやすいユニットのひとつである。
ttp://www.lansingheritage.org/html/jbl/specs/pro-speakers/1954-theatre.htm
初期にはホーンを変えてHartsfield、Paragonに搭載されたので
こちらのほうで見知っているということもあるだろう。
どちらにせよ、ロカンシー氏のデザインは他では考え付きにくいもので
そもそもオーソドックスな構成というのを裏切って成功したといえる。

ここでオーソドックスというのは、電子工学上で割り切れる考え方で
例えばクロスオーバーでユニットの音が干渉しないほうが
ピーク・デイップを造りにくくするというのは常識のところ
パラゴンなどはウーハーのフロントホーンの音をあえて混ぜることで
一体感を出している。
ハーツフィールドの長いホーン構造は、位相の点からいうとデタラメだが
375の再生能力を前面に出すことで、初代VOTTのシャラーホーンの
小型化に成功している。

いずれも、ミッドセンチュリー・デザインのなかでも卓越した存在であり
工業製品の枠を超えたオーディオ機器の在り方を示したともいえる。

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/18(木) 07:50:54.84 ID:IZ40z1i7.net
1960年代前半まで、スタジオではミキサーでアレンジを考えるということはなく
モニターも名前通りのプレイバック用である。(Playbackはアルテック社の商標)
プレイバックは実物大の音響で演奏の良し悪しを確認するため
A7のような比較的大きなシステムで行うことが多く
グレン・グールドの録音シーンでも、前身の800システムの周りを
うろうろしながら録音を確認する姿が見られる。
ミックス・バランスというよりは、演奏の出来栄えをチェックするものだった。

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/18(木) 20:06:28.75 ID:IZ40z1i7.net
録音スタジオでミキシングした人工的なサウンドを生み出した最初の世代は
フィル・スペクターが筆頭に挙げられる。
いわゆるウォール・オブ・サウンドが固まる以前の録音では
ポップスにオーケストラの楽器(ティンパニー、ストリングス)を取り入れるかに苦慮してたが
それが「ティーンズのためのシンフォニー」への最初のアプローチだった。
その後にオーバーダブを重ねて、ゴージャスな音の壁を構築する手法によって
レコードでしか聴けないサウンドの創出に大きく傾いていった。

実演よりもファンタスティックな音響を生み出す手法を更に推し進めたのが
ペット・サウンズ、サージェント・ペパーズなどのアルバムだが
バーチャルな音響のタペストリーはポップスのもうひとつの方向性を示す。

こうした録音で問題になるのは、製作現場と家庭での音響の相違であり
オーディオ装置の違いによって印象が異なるという別の問題にぶつかる。
音場感、臨場感という基本的な情報まで創作の対象になっているほか
幾重にも重なる音響効果が、鏡のなかの鏡像のように響き合うため
単純に他に比較できる原音の所在が曖昧になっているからだ。

先の1970年代の歌謡曲とウェストレイク&オーラトーンの凸凹コンビは
購買対象となるリスナーを広く網羅するためのクロスチェック方法ともとれる。
歌謡曲の聴き方には2つの両極端なサウンドデザインを想定していたのだ。

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/18(木) 20:23:08.49 ID:IZ40z1i7.net
では、レコードでしか体験できないバーチャルなサウンド以前のモニター環境とは
単純にグレードの高い(壊れにくいも含む)オーディオ機器という位置づけとなる。
プレイバックしても、さっき演奏した音を実物大で再生してくれる装置。
それが録音品質と演奏内容のブレのないモニター方法のすべてだった。

その逆とは何か?というと
レコード再生という行為が、ファンタジーへの入り口となるようなものだ。
私などは子供心に、テレビのアイドルは、人間が好ましいと思うように造った
サンダーバードやジャイアントロボと同じようなロボットの一種だと思ってた。
このため、ステレオ時代のポップスは従来通りのリアリズムも残っているものの
非現実的な想像の世界の音も織り込みながら、それがレコードの音として存在する
シュルレアリスムのような感覚を体現しているように思う。

ウェストレイクのモニターが、はたしてファンタジーへの入り口足りうるか?
相当に悩ましい問題ではあるが、ポップス再生の鍵になるように思う。

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 05:50:42.52 ID:IUUzh76e.net
1970年代の歌謡曲はファンタジーであるとしよう。
実はそこには役柄が実体化するため、3分間に限定された厳しいルールがある。
それで聴き手の心を掴めないなら、永遠に出番が回ってこないというプレッシャーである。
そんな修羅場をモニターでチェックしたように再現しようなどとは誰も思わない。
ところが、ウェストレイクの再生能力には、エンタメの存在感に肉薄するエナジーがある。

例えば、1960年代にオーティス・レディングを生み出したスタックスでは
アルテック A5を轟音で鳴らしてモニターしていた。それであの歌唱が成り立つのだが
流通を担ってたアトランティック社から「ボーカルの音が遠い」と苦情が入った。
当時はオーラトーンのようなクロスチェック用のモニターがなかったので
思惑の違いが他の再生機器では当然起こるのだが、スタックスはこれを頑なに拒んだ。
おそらく、レディングの歌声はダイナミックレンジをいじらない方法がベスト
という読みがあったのと、実物以上に拡声して、細かい仕草まで十分に収録されてるか
チェックしたうえでベストテイクを決める方法が取られたものと思う。

一方では、モータウンのスタジオでは、モニタールームとは別に
ミクシングルームでは家庭用のAR-3aを使って音決めをしていた。
当時はクライアントを納得させるためにプレイバックでOKをもらった後
「最後の仕上げ」のために自宅にテープを持ち帰り
家庭用Hi-Fi機器で効果的に鳴るように調整していたという。
一方で、歌手の衣装から振付まで、レコーディングと並行してプロモートするのも
モータウンの流儀であった。こうした結果がモータウンの黄金期をもたらしたのだ。

こうした、演奏のディテールをしっかり捉えているかのチェックと
それを音響的にダウンサイズすること、ビジュアル的な要素も一緒に考えることなど
現在のエンタメの骨格はスタジオでのモニター方法にも現れている。

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 06:23:56.74 ID:IUUzh76e.net
1970年代の歌謡曲に必須なのは「振付」であり、ものまねの基本でもある。
1960年代にもテレビの歌謡番組での「演出」はあったが
それは特別に映画のワンシーンのように収録しようと企画したもので
どこのステージでもみられるようなものではなかった。
そこに歌と一体化した振付が加わることで、役柄と一体化した場が生まれるのだ。

実はこの振付とレコードの関係は微妙である。
ビジュアル的なものがないという以上に、マスメディアでの宣伝効果が途絶えると
歌そのものの価値だけで評価されるようになる。
そういう意味で最強だったのは有線放送で、ビジュアルがほとんどない状態で
歌唱内容で人気が測られた。

オーディオでの歌謡曲の鑑賞は、ビジュアルもメディアの補足もない状態で
評価軸をリセットする状態を意味する。
1950年代の歌唱でも並行して評価できるのには
同じスタート地点に立ったときに、メッセージの骨格が整っているからだと思う。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 06:33:47.35 ID:IUUzh76e.net
捕捉しておくと、1950年代の流行歌がビジュアル的に貧しいということはない。
むしろ映画興行と並行してヒットした歌も多くあり、ヒット曲を主題にした映画も作られた。
美空ひばりや石原裕次郎などは、むしろ映画スターとしての活動がメインだ。
むしろ歌謡映画を観る機会が少なっていくのと反比例して
流行歌の価値が高くなるように感じる。そこにはオーディオの再生能力が物を言う。

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 06:56:41.46 ID:IUUzh76e.net
振付もコマーシャルも無くした歌謡曲が
いかにしてファンタジーを回復できるのか?
そこにオーディオの役割と課題がある。

私個人は、エンタメの骨格をハッキリさせるために
古レンジ&モノラルでの試聴を心掛けるが
それは歌手の肉声にできるだけ肉薄したいからで
それが楽曲の成り立ち、つまりバンドの歌声への寄り添い方と
密接に関連していると思うからである。

このときの再生基準は、肉声のリアリズムに基づいているが
それゆえに伴奏のアレンジが求めるファンタジーにも気付く。
それはイントロクイズでも判るくらいの印象の強さであり
歌が背負う物語の扉をひらくファンファーレでもある。
実はこの第一印象を正確に再生することも
歌謡曲オーディオに必要な機能である。

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 07:10:44.22 ID:IUUzh76e.net
ここで歌謡曲オーディオの課題とは
歌手の肉声を肉体的な存在感に高めるリアリズム
楽曲の第一印象でファンタジーの扉を開くアキュレートさ
などが挙げられる。

ただし、リアルでアキュレートというと、分析的になりがちで
それが一体感のあることがもっと大切なことだと思う。
そのパースフェクティブ(全体像)を保持したまま
歌手のリアリズムと伴奏のアキュレートさを追求すること
さらには周波数レンジやダイナミックレンジの狭い条件で
という難しい注文が並んでいる。

しかし目的は、3分間で体験できるファンタジーなのだ。

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 07:41:35.23 ID:IUUzh76e.net
一般にファンタジーというと、幻想的という訳語から想像するように
エコーに包まれた音場感と捉えるときがある。
しかし、不思議の国のアリスの挿絵のように、刻銘に描いた銅版画でも
ファンタジーの本質は全くブレない。むしろ奇怪さが浮き立つのだ。
シュルレアリスムの画家ダリやマグリットは、描写はむしろリアリズムに沿っている。
1970年代の歌謡曲のリアリズムは、物量に押し負かされる人間性を題材に
精神性の逃げ場所を捜してさすらっているようにもみえる。
それゆえに、実在感のある肉声がないことには、雑踏にまぎれて見失ってしまう。
そういう儚さもまた歌謡曲の魅力ではあるのだが
儚さと忘却とは全く違うことだけは強調しておきたい。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 07:47:50.32 ID:IUUzh76e.net
しかし、テレビの情報が豊富だった時代に比べ
50年も昔の歌謡曲のもってた現実感とはどうなのだろう?
思い出だけじゃない、いつの世にも共通の人間性があると思う。
その存在感が時間の壁を越えて、スッと音になって流れてくる。
私はそれがファンタジーだと感じる。

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 20:53:44.86 ID:IUUzh76e.net
歌謡曲は、いわば「豪華な庶民性」という1億総中流社会の憧れを示すのは
例えば、ウエストレイクで楽音に磨きをかける一方で
オーラトーンでもサウンドチェックするようなところにも表れている。
これは逆を返せば、オーラトーンの庶民性にウエストレイクという展望を与えることであり
高度成長という現実の経済的な展望と連動していたともいえる。

この楽観的な展望がはたして良いものだったかというと、けしてそうでもない。
高度成長という極限的な緊張感にさいなまれた、むしろどん詰まりの人生のほうが多い。
そうした競争社会をドロップアウトした人たちが、歌謡曲で夢を語っていたともいえる。
やや斜めにモノをみれば、そこが歌謡曲ファンタジーの源泉なのだろう。

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/19(金) 21:18:45.61 ID:IUUzh76e.net
大阪万博で明けた1970年代に日本が残した文化といえば
世界的にみれば電子・機械のテクノロジーであり
日本の車、テレビが世界の一流品として認められた時代だった。
それは1960年代末の一時期を覆ったエロ・グロ・ナンセンスを洗浄し
ゴミ溜めのような都会の風景を高層ビルの立ち並ぶオフィス街に変貌させた。
これはこれで、高度成長期の夢の実現だったのである。

一方で、歌謡曲の指向するファンタジーの質は
電子テクノロジーによって豊かになるようなものではなく
むしろ鬱積した欲求、あえていえば負のバイアスに支えられているように思える。
負のバイアスとは、負け犬、不満など、やるせない人間の心の渇きであり
それを口に出すことが悔しい、あえていえば恥ずかしいようなものだ。
歌謡曲のファンタジーは、人々の心の闇を成仏するかたちで存在している。

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 07:12:15.06 ID:BoA+cI00.net
心の闇を成仏するとは言ったが
50年も前に生きた人々の心の闇とはそもそもどういうものか?
ひとつは日本での都会の存在価値が、世界の中でも急速に高まった時期で
それは主にサラリーマンという商業活動を主にする人々で支えられていた。
言わば物流の拠点になることで利ザヤを得る方法で
農家はおろか町工場で働く人の上流に入ることで経済の中心を形成する。

そうした今では勝ち組となる商社マンがモーレツにせめぎ合う一方で
「都会の絵の具」とか「ひとごみに流されて」、「東京砂漠」にまで発展する。
実はこの他人同士が顔を付き合わせても挨拶も会話もしないストレス状態が
大きなカオスとなって渦巻いていくのが、都会の闇ともいえる。
ここで人々のカオスを吸い込むように、ファンタジーが醸成されていく。

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 07:14:06.25 ID:64d1MDV1.net
高さ40cm弱のスピーカーシステム2台のセッティングを詰めていって、
モノーラル時代の大型システムのような迫力を出す
(クラシックもポピュラー音楽もそれらしい音色で鳴る)

この要素に大事なことは何だと思われますか?
スレ主氏は1台で聴いているようですが・・・

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 07:28:12.86 ID:BoA+cI00.net
1970年代のオーディオ機器に目を留めると
そこにサラリーマンが編み出した機械が多いことに気が付く。
いわゆる宣伝効果を含めた見栄え、スペック、キャッチコピーの数々である。
オーディオ業界もまた、電子社会の夢をつむぐべくファンタジーを醸成していた。
どの製品にも、スーパー、ウルトラの文字が躍っていたが
テレビアニメのロボットものと同じ思考回路でキャッチコピーが生み出された。

実際にはアナログ技術に支えられていた日本の製造業が
デジタル複製に対抗する意匠性を問われたときに崩壊が進んでいったのと同じくして
本当のアイディア、パーソナリティの重要性を考えておくべきだったのだ。

個人的には、この手のオーディオ・ポエムのようなものは
歌謡曲のファンタジーには対抗できないと思ってる。

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 08:45:11.42 ID:BoA+cI00.net
>>590
小型ブックシェルフでよく言われるのはニアフィールド・リスニングで
90cm(3フィート)の三角形の頂点に頭をもってくことで
理想的な定位感やステレオ音場が得られると言われます。
一方で、この方法はミキシング時点での音場感のデフォルメが必要で
特に小型ブックシェルフは高域の指向性が鋭いので
古い録音では音が痩せて聞こえる傾向はまぬがれません。

音を太くする方法としてはいくつかあって
アンプをKT88、EL156など太い音のする真空管アンプに替える
ミキサーでパンを内ぶりに調整する(音場の離散を防ぐ)
テープシュミレーターなどのエフェクターを使うなどで
基本的には、原音をある程度いじって自分好みに変えることです。

最も効果的なのは、自分のサウンド嗜好に合ったスピーカーを選ぶことで
それを中心にアンプを選ぶというのが普通になります。
というのも、変換機器としてスピーカーが最も効率が悪く音響の癖が出やすいので
これを音源まで遡って変えるとなると、大変な手間と労力を要するからです。
個人的には、JBL 4312Gが価格的にもオススメで
定位感は平面的ですが、伝統的なウォール・オブ・サウンドで部屋を満たします。

逆にこれが嫌なら、それもそれで自分の好みを認めるべきで
例えばテクニクス SB-C700をStereophile誌で評価したときは
Pass Labs XA-100.5で鳴らしてみるようなことをしたり
以前の記憶では211真空管アンプでコテコテのブルースを聞いたり
色々とやっているようです。これもこれで、オーディオのファイタジーです。

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 09:53:07.12 ID:BoA+cI00.net
解像度は高いがスレンダーなサウンドという傾向は
一般的にはツイーターのパルス応答にもたれかかってるためで
このパルス波の少ない古い録音ではモゴモゴした音になりがち。
単純にはウーハーの応答が弱いためで
アンプにスレッショルドの高い電流供給が求められ
逆に大きな信号が入るとコンプレッションの掛かったようなマッシブさが出る。

クラシックの分野では、古い録音でリバーブを掛けるのは当たり前で
1950年代のリマスター音源の多くは、音がよくなったと言われる反面
今のステレオ試聴に合わせて高域の空間ノイズを加えて下の帯域を引き出してる。
それ以前は、疑似ステレオでボンヤリ、イコライザーでガサガサという感じ。

自分でも再版CDのリマスターの程度に合わせてリバーブは掛ける。

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 10:12:16.90 ID:BoA+cI00.net
ただし私が音源にリバーブを掛ける理由は
モノラル試聴で低音のタイトなスピーカーを使ってるため。
さらにリバーブの後にローファイのライントランスを噛ましていて
リバーブを掛けてもエコー成分があまり加わらず
むしろトランスから倍音成分を引き出すような効果がある。
それとJensenがリバーブの載りが綺麗なこともあって
中高域での倍音成分がジュワ〜と広がる。
昔ながらのエンタメの演出方法をそのまま引き継いでる。

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 10:21:37.37 ID:BoA+cI00.net
あとプリメインアンプはそのままに
マッキンのプリアンプや、UREIのDJミキサーを加えることで
ラインレベルでサウンドを整える方法もある。
以前にRANE社のUREIレプリカを使っていたけど
中域に脂の乗ったアメリカンなサウンドで
スレンダーなスピーカーでも相性がよかった。

ただ、これにも限界はあって
周波数のバランスは恰幅良くなっても、ダイナミズムが追いつかない。
気が付いてみると、スピーカーを買い替えたほうが安かった。

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 11:04:34.56 ID:BoA+cI00.net
質問のカッコにあるクラシックもポップスもということだけど
例えば、現在のクラシック録音は環境音の取り込みが顕著で
低音域では会場の暗騒音、高音ではホールエコーの奥まで覗く感じで
それでいて、楽器の定位感は厳しいパルス波の管理で成り立たせている。
どちらかというと、スピーカーの奥で定位するサウンドステージが好まれる。

このサウンドステージの形成は、BBCの1970年の研究から始まっていて
小型でも周波数バランスの優れたLS3/5aの開発と並行して
キングズホールでの2本マイクでのライブ実況と合わせて練られてきた。
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1970-13.pdf
ttp://downloads.bbc.co.uk/rd/pubs/reports/1969-05.pdf
音源としてはBBCレジェンズシリーズが出ていたので参考になると思う。
少し録音は古いがストコフスキーの幻想交響曲など、デッカ盤と比較すると
今のステレオ再生技術に合ってるのはBBCのほうである。

こうした録音と、ポップスの録音とはやや異質な感じもあり
むしろポップスでサウンドステージが現れたのは1970年代末で
それ以前はウォール・オブ・サウンドのようなスクリーン配置だった。
ちょうどこの頃にヤマハのテンモニが出てきて、ミックスの方法論が変わった。
実際にはウォール・オブ・サウンドは今でも健全なのだが
低音と高音のキャラクターの棲み分けのようなものが進んで
サウンドの一体感は逆に保ちにくくなっている。

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 11:47:06.68 ID:BoA+cI00.net
クラシック録音のデジタル化で一番の恩恵を受けたのは
古楽と現代音楽の分野で
古楽はそれまでのストラディバリウスの呪縛から解き放たれ
楽器の選択、奏法の自由度が高まったように思うし
演奏する場と音楽の関係についての情報も的確になった。
現代音楽のほうも、楽器毎の決まったサウンド指向ではなく
SN比の向上と周波数毎の均質なレスポンスにより
音の現象に耳を澄ますという行為が容易になったと思う。

こうした会場のアコースティック全体を表現の対象にするような楽曲に比べ
ポップスのそれは切り貼りで合成したような感じで
おそらくスコアの読み込みの精度が、ミックスに影響していると思う。

自分としては、ポップスの場合はそうした背景など無視して
演奏者のパフォ−マンスをダイレクトに聞き取りたいので
脱構築的にモノラル試聴をしている。

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 12:39:09.62 ID:BoA+cI00.net
デジタル化の恩恵を受けたのは民族音楽の分野もあって
楽器特有の癖や演奏する場の関係が分かりやすくなって
これは古楽と一緒のところがある。
ライ・クーダーが御執心だったブエナ・ビスタの演奏集団や
ポール・サイモンが南アフリカのアカペラとのコラボなど
その応用範囲も広い。

ストラディバリウスの呪縛と同じくスタンウェイの呪縛もあって
たとえベーゼンドルファーやベヒシュタインのピアノを使おうと
全てスタンウェイに聞こえるという、ピアノ収録の癖がある。
こうしたアコースティック楽器の音は、ポップスの場合はパーツに過ぎず
楽器の固有性が失われつつある。
ブルーノートでは録音で使うスタンウェイを完全なコンディションで保つため
本番以外で試奏するとすごく怒られるとのこと。
かと思うと、キース・ジャレットやスヴャトスラフ・リヒテルなどは
スタンウェイ的な音造りに支配されるよりは、ヤマハのピアノを好んだ。
単純にトーンが整ってピュアだということだ。

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 13:03:20.27 ID:BoA+cI00.net
比較的ピュアで原音に忠実たろうとするクラシック録音でも
その再生に癖があって、特定のサウンドデザインから完全に自由ではない。
これをポップスの録音に当てはめると、電子楽器を使い始めた頃から
選択の幅が無限大にあって、結局のところ別の基準に頼って
エレキの音、ドラムの音など、それらしい音のエッセンスで判断することになる。
しかしそれは、高忠実の対象が、演奏の違いまで行き着かないからである。

こうした問題はハイファイ初期からあって
例えばウィリアムソン回路に対する批判は、音の瞬発力の低下であり
大出力で低歪を必要とした低能率のワイドレンジ・スピーカーである。
あるいはデジタル初期で、サウンドのテイストまでコントロールできずに
ノイズは減ったがスカスカで隙間だらけのサウンドステージになったとか
従来の文脈から外れることで、批判されるものは山とある。

オーディオの場合は、録音現場で何かをするということはできず
成功も失敗も含めて、過去に確定した録音を再生することになるので
そのギャップを何とか丸くおさめるのも、ユーザーの手心なのだと思う。

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 14:33:01.54 ID:BoA+cI00.net
ポップスの録音で、未だにウォール・オブ・サウンドが根強いと言ったが
そもそのヘッドホン試聴がメインになった現在では奥行きなんて判らない。
しかしもっと興味深いのは、音の壁の創案者であるフィル・スペクターが
1990年代に入って「バック・トゥ・MONO」と題したコンピを出したことで
ポップスにおけるステレオ録音の教祖のような存在が
モノラル録音にカミングアウト宣言したことだった。
あれから20年経ったが、影響が1960年代のポップスという範囲に留まるものの
1980年代以前よりはモノラル録音に対するアレルギーはなくなったと思う。

実はモノラル試聴を長く続けていると、モノラル耳が育ってきて
たとえ右耳から試聴していても、明らかに周波数分布の悪い左耳でも
同じ音として認識して、頭の中でグルグル情報交換しているのだ。
なので、モノラルでヘッドホン試聴しても、全く違和感がない。
ようするに普段から脳内で音を反芻しながら聴いているので
モノラルで音を聞くという行為そのものが頭内定位なのである。

先に言ったように、モノラル試聴の基本的な姿勢は
楽器ひとつに配されたマイク1本の生音を
ステレオ・ミックスという一種のアレンジ作業から脱構築化して
元の1本のマイクから1本のスピーカーという関係に戻すことを示す。
これが演奏者ごとのパーソナリティを浮き立たせるのに有効で
その再生用に1940年代のPA技術が役立つという顛末である。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 15:09:14.29 ID:BoA+cI00.net
私もそうだったが、完全にモノラル試聴にシフトするまで
モノラルはサブシステムという位置づけだった。

まず自分自身がモノラルと相性がいいか見極めるために
最初から本格的なトーキーのようなシステムに進まず
20cm程度のフルレンジからスタートするのがセオリーだ。
最初はパイオニアのPE-16M、それからエレボイ バロネット
その後にJensen C12R+ツイーターへと駒を進めた。

モノラルでフルレンジという極限までシンプルな構成で
同じ音楽での聞こえ方の違いなどを手掛かりに聞き込む。
モノラル試聴に耳が慣れるまでにはそれなりに時間が必要で
私の場合は2年くらいかけて完全にモノラルに移行した。
今ではステレオ録音もモノラル・ミックスして聴いている。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 15:43:26.57 ID:64d1MDV1.net
>>592
手元のスピーカー、定格インピーダンスは8Ωでも、最低インピーダンスが3.6Ωなので、
アンプのインピーダンスセレクターは、低い方に合わせてあります
金属振動板のツィーターのクセが、毎日鳴らして10カ月弱で、ようやく取れてきたので
それに伴って高域の指向性の広さも感じられますが、まだまだ先は長そうです
通常のステレオ再生に比べて、2-3デシベルほどボリュームを上げないと、
満足いくモノーラル再生にならないことが多いので・・・
(アンプのボリュームが8時の位置だと、どうしてもBGM的になってしまう)

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 19:53:47.47 ID:BoA+cI00.net
>>602
モノラルで音圧が下がったように感じるのは、以下のようなことが考えられます。
1.コンプレッサーを深く掛けないので、そもそも音圧が低い。
2.録音ソースに音場感を示すパルス成分が少なくウーハー寄りのバランスに変わる。

ウーハーにバランスが偏った場合
最近のウーハーは重低音を伸ばすためにコーン紙を鈍重にする傾向があるので
ある程度パワーを入れてあげないと目が覚めません。
通常8時で聴く場合には小音量派に属するので
200Hzあたりを膨らませることのできるイコライザーを
音源とアンプの間に入れてあげると、腰の据わった音になります。

アナログ式のグラフィックEQは音の劣化が結構大きいので
BEHRINGER / DEQ2496 ULTRACURVE PRO 辺りが手頃でオススメです。
あとモノラルとステレオの信号経路の切り替えができるのであれば
WARM AUDIO / EQP-WA が真空管&トランスの艶も加わります。
(200Hzをブースト、100Hzをカットというギミックな使い方が可能)

私は逆にサンスイトランス ST-17Aで低域をカットして
低音の被りを取りつつ、倍音を増しています。
これは超高域もカットするので、モノラル試聴のみで有効です。

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 20:34:00.57 ID:BoA+cI00.net
あとステレオ音源をモノラルで聴く場合に
単純にショートすると、高域の逆相成分が打ち消し合って
カマボコ型の特性になります。
私は、イコライザー付きのミキサーを使って
左右の周波数をデコボコにしてミックスしています。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image58.jpg
ちなみにこのときのch毎のパンの位置は中央です。
これだと全体のバランスは変わらずに音場感が保持され
左右の楽器の音が完全に消えることもないので
特に違和感なくモノラルで聴くことができます。

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/20(土) 20:42:30.90 ID:BoA+cI00.net
ただイコライザーやエフェクターでいじっても限界はあって
周波数のバランスは恰幅良くなっても、ダイナミズムが追いつかない。
変換機器としてスピーカーが最も効率が悪く音響の癖が出やすいので
これを音源まで遡って変えるとなると、大変な手間と労力を要するからです。
自分の経験では、気が付いてみると、スピーカーを買い替えたほうが安かった
というオチもあります。

いきなりモノラルに転向するのは難しいので
モノラル用のスピーカーを、サブシステムとして検討してみてはどうでしょう?

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 05:37:01.43 ID:80dCRcXT.net
>>405
>モノラル用のサブシステム
1950年代のスピーカーシステムにはとても手が出ないので、
コイズミ無線のHPで手頃な8インチフルレンジ用箱を見てるところです
(箱にも贅を尽くしたいけれど、メインのステレオ用より高価になってしまうw)
SICA、Visaton、Monacorあたりを中心に、安価なダブルコーン型が結構あるので、
それを使ってサブシステム、あるいは実家で使うホームラジオ用スピーカーを作ろうかな、と思います

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 07:20:41.45 ID:801zngCV.net
>>606
いずれも古典的だけど高域の伸びたタイプで使いやすいと思う。
モノラルは正面ではなく、斜め横から聞くのがデフォルト。
瀬川冬樹氏もAxiom80をほぼ後方に近い斜めから聴いていた。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/segawa-img_0.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/segawa-img_4.jpg
気に入ったらツイーターを追加するとクラシックでもいけると思う。
古いモノラルでも味のある演奏は多いので是非おためしを。

箱はヤフオクでウルトラバス・エンクロージャーというのもあるので参考まで。
自分は30cm用に618型を頼んで後面解放で使ってる。
注文後の製作なので少し時間は掛かるけど、しっかり作ってくれた。
オプションのフェルトは結構ガッチリ張ってくるので、最初はカラカラに乾いた音だと思うけど
材木をケチってないので長く使えると思う。これは別途購入して自分で調整するのもあり。

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 08:57:46.00 ID:801zngCV.net
ちなみにウルトラフレックスは
昔オンケン式としてアルテックの15”サイズを入れる箱として流行ったけど
元はジェンセンが1950年代に設計したもの。
ttp://www.tubebooks.org/file_downloads/Jensen_spkr_plans.pdf
コーナーロードホーンよりも作り易いというほかに
ちょうどフリーエッジが出るか出ないかの時期で
ハイコンプランス型のユニットでも使えるように、ゆったりした箱になっている。
コイズミ無線のサイトだと、Visaton B200がそういう設計。
このユニットはYoutubeなどで検索すると、値段だけのことはあると思う。

上記のカタログではJensen P12-RXでも大丈夫みたいに書いてあるけど
こっちはQo=2.0を超える超ハイコンプラ・ユニットなので
100Hzあたりで持ち上がるだけで、あまり低域が伸びない。
重低音よりも200〜500Hzのレスポンスの速さを選んだ次第。

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 14:15:27.56 ID:801zngCV.net
いずれ大丈夫みたいなことを書いたけど
Monacor SP205-8だけはQo=2.73、Fo=94.3Hzの
超ハイコンプライアンス型なので、オープンバッフル向け。
後面解放箱で小気味良く鳴らしたいときに使いたいユニット。
ttps://www.monacor.com/products/components/speaker-technology/hi-fi-full-range-speakers/sp-205-8/

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 17:02:36.47 ID:801zngCV.net
>>591の続きで
「売り場から家に持って帰らせるまでが勝負」ともいわれた
1980年代初頭のオーディオ・ブームだが
デパートの電化製品売り場に並ぶ他社製品より目立つ音という
単純な目的だけで作られていた。

オーディオはその時代の最新の音楽に合わせて作られていると言われ
その時代に合ったビンテージの装いがあるわけだが
1980年代を前後するニューミュージックに合わせて考えられる組合せは
ポップスを聞く若者向けのシスコンでは到底対処できないように思える。
「元気がよくてポップス向け」という無責任な言葉で締めるのが精々だった。
ミュージシャンの思いはどこにいったのだろうか? まるで中身がないのである。

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 17:43:14.06 ID:801zngCV.net
オーディオのビンテージ感というのは、ただ古いというだけでなく
その時代の人がフィジカルに感じ取っていた音楽の躍動感が
スッと入ってくるような感覚がある。
単純には、その機器の組合せの再生能力が高いという以外に
楽曲の魅力を引き出す機構が備わっている。

1970年代の歌謡曲に話題を絞った場合
無闇に周波数レンジを広げることはかえって逆効果ともなる。
FM放送を基準にすると50〜16,000Hzだが、70〜12,000Hzでも十分だ。
むしろ、その帯域のなかでのパフォーマンスの質が重要で
多くはボーカル域の200〜4,000Hzの帯域に集中しているように思う。

今どき、重低音や超高域の伸びは、比較的簡単に得られるが
逆に200〜4,000Hzという電話に毛の生えた程度の帯域の質感を究めるのは
とても難しいと感じる。そもそも、何の楽器に喩えればいいのか?
それがボーカル域の評価の難しさでもある。

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 18:06:32.25 ID:801zngCV.net
1970年代初頭に、ロックを日本語で歌うことの是非について論争があったが
一番の課題は、アジア言語に特有の母音のニュアンス(500〜2,000Hz)が全体に丸く
欧米言語のように子音(3〜6kHz)を立てて鋭角的にテンポを刻むのが難しいことだ。

1960年代初頭のロカビリーでは、例えばエルヴィスがそうであったように
母音をしゃくるようにアクセントを付ける歌唱が流行っていたが
1970年代では古臭い歌い方のひとつだった。

そこで激しいリズムに無理に合わせないソフトロック路線が
フォークとの兼ね合いで妥当なラインとして浮上してきたが
そこでのロックっぽさを引き出すのが、ここでの課題ということになる。
情熱といえば簡単なんだけど、スポ根のがむしゃらなもがきではない。
誰もが迎える恋の迷いともいえる、欲情に振り切れる直前の葛藤だ。

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 18:33:55.09 ID:801zngCV.net
母音のニュアンスがアジア言語に特有と言ったが
それは日常的な会話で普通に使ってるという意味であり
例えば黒人のソウルには、この情熱的というか扇動的な母音のニュアンスが詰まってる。
個人的には、南部アメリカ訛りというほうが正しいと思うのだが
下アゴに何かはさまったように話すアレである。

おそらく南部デルタからシカゴへ流れたブルースの系譜が有力で
それ以前はニューヨークのミンストレル・ショーなどで観られたものだ。
最初のトーキー「ジャズ・シンガー」の主人公もミンストレル・ショーの流れを汲み
アル・ジョンソンの声は1900年代のラッパ吹き込みにも残されている。

エルヴィスが母音のしゃくりを魅力的に使ったのも、南部的な歌唱の文脈にある。
200Hzくらいの胸声から一気に1kHzまで登りつめるリズムの刻み方には
それに応じた瞬発力が必要で、オーディオ・テストのひとつともなると思う。
大概は、胸声がブカブカに響いて、母音のニュアンスが消えていることが多い。
ボーカルから湧き出るリズム感までとなるとさらに難しい。

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 18:50:24.43 ID:801zngCV.net
1950年代のロカビリーの話をして、1970年代と何が関係しているのか
首をかしげる人もいるかと思うが、ニューミュージックの系譜にしっかり刻まれている。
大瀧詠一「ナイアガラ・ムーン」、細野晴臣「トロピカル・ダンディー」である。
どちらもノベルティ感あふれるポップスの宝箱のような趣向で
どっちが笑わせるか競作ともなった趣向の凝らし方が、とても愉快なアルバムだ。

私なりに解釈すると、このノベルティ感は、漫才にある話芸の躍動感であり
それがポップスの音楽的な愉悦感として、いかに表現できるかという実験でもある。
その瞬間の機転の利かせ方が判らないと、YMOの「中国漫才」のようなボケに終わる。

どちらも細野さんのベースというオチはともかく
楽音の言語的なニュアンスが最大限に発揮されているということだけは挙げておこう。
奇術師のように聞く人をハッとさせるのが好きなようだ。

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 19:27:24.56 ID:801zngCV.net
1970年代の歌謡曲は、本格派という肩書では整理できない
ノベルティ感もひとつの味わいだと思う。上の2作品はそのエッセンスなのだ。
当時から編曲家(アレンジャー)の存在が浮上して
歌謡曲らしいアレンジの根幹を占めていた。
そのアレンジをさらに支えていたのがスタジオ・ミュージシャンであり
変貌自在の歌謡曲のアレンジに追従できるマルチプレイヤーぶりが引き立つ。

これと1960年代の米国のヒット曲を引き合いに出すと
モータウン、スタックスなどスタジオ・ミュージシャンのスタイルはずっと固定化しており
それゆえの融合感や鉄壁さも誇っていた。

歌手のスタイルに合わせ、変貌自在の歌謡曲のアレンジは
楽音まで一種のアイコンのように記号化されたように感じる人工的なもので
個々には写実的なのにコラージュ的な異世界の雰囲気をもっている。
それが私なりに感じる歌謡曲のファンタジーなのである。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 19:39:46.27 ID:801zngCV.net
歌謡曲のアレンジの色彩感は、当時は極彩色のように感じたのだが
どうも後でステレオで聴くと、その色彩感が平均化されてるように感じる。
どうも原因を探ってみると、欧米なら子音のニュアンスで埋められる帯域
2〜6kHzの帯域に音色をコントロールする鍵となる楽音を集中させている。

一般にHi-Fiと呼ばれる機器は、この帯域の歪みを抑える傾向にあるので
中間色の美しい音というイメージに変わる。いわゆるセピア色のそれに近い。
最初は、マスターテープの劣化のように思っていたが
最近はオーディオ機器の問題だと思うようになった。

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/21(日) 19:54:13.33 ID:801zngCV.net
あとは低音のほうは100Hzを膨らませることで
それ以下の低音を補強するようにできている。
これはオーラトーンのような小型フルレンジでの試聴でも
全体のバランスを見失わないようにした結果でもあるが
多くはラジカセやテレビのような後面解放筐体のフルレンジを想定してた。

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/22(月) 05:30:14.83 ID:UvmI1tkJ.net
1970年代の歌謡曲のオーディオ的な特徴は
100Hzあたりのブーミーな低音
200Hzあたりの胸声
500〜1,500Hzの母音のニュアンス
3〜8kHzの色彩感
などの組合せで決まる。

残りが重低音、超高音となるが
多くのオーディオのスペックは100Hz以下、15kHz以上という
全く見当違いのところで格闘しており
それがオーディオマニア、レコードマニアの行き違いを起こしている。

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/22(月) 06:09:04.98 ID:UvmI1tkJ.net
最初の対処は、100Hzの膨らみが200Hzの胸声を阻害せずに鳴るかで
ヒップが出ててもウェストはくびれていなければ、という相反した感じがある。
100Hz以下の音圧はそれほど必要ないこと
それと同時に200Hz付近の反応がタイトに引き締まっていることだ。

当時はエアサスペンション型のエンクロージャーが流行したが
ヤマハ NS-1000Mで60Hzからロールオフ
ttps://i.imgur.com/CdkiDTe.png
ビクター SX-3で70Hzでロールオフ
ttps://audio-heritage.jp/VICTOR/Speaker/sx-3(3).jpg
BBC LA3/5aで100Hzでロールオフである。
ttps://www.stereophile.com/images/archivesart/R35FIG4.jpg
こうした測定は無響室で行われていたので
通常の家屋だと、部屋の残響の影響でブーミーさが変わる。
実際には低音を伸ばすため、重めのコーン紙を使うため
レスポンスは思ったほど引き締まらない。

これに対抗したのが、長岡式のバックロードホーンで
低音ホーンのクロスオーバーを150Hzと表記していることから判るように
正面から出る中低域以上の反応と、背面の低音とで分かれている。

私なりの対処では
ラジオ用ライントランスで低音をカット
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-4328.png
後面解放型で中低域の反応をタイトにする
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/23(火) 06:36:08.82 ID:oAPOEHuD.net
一方の中高域の色彩感については
ツイーターの歪のないクリアさとは少し反対の要素があって
スピーカーの分割振動、真空管やトランスの高次歪み(倍音)が
関連しているらしい。

というのも、洋の東西を問わずラジオ用の部品をみると
まずスピーカーは、2〜6kHzの中高域に大きな山をもつものが多く
これは斜めから試聴してフラットになるように調整してある。
古くはライス&ケロッグ(R&K)の最初のダイナミックスピーカーがこの音調で
放送業界全体がこれを基準にしたからと考えられる。
以下は高級電蓄にも使われたもの。
R&K:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Rice-Kellogg_Frequenzgang.gif
イギリス:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/BBC/EMI-1944.jpg
ドイツ:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Isophone_Seite-06-07.jpg
日本:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/RF-848-1972.jpg

ちなみに手元にある米国Jensen C6Vを計測してみると以下の通りで
斜め45度から聞くと中高域の山は取れてフラットになっている。
正面:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-19370.png
斜め45度:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18746.png

ところが、パルス応答で高次歪みを測定してみると
斜めから聴いても正面特性と同じように高次倍音がかなり激しく出ている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-18861.png
これは何を意味するかというと、斜めから聴くと持続音では滑らかになっても
音の立ち上がりではパンチのある音が保持されている。
これが中高域の色彩感とも関連しているらしい。

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/23(火) 07:30:07.33 ID:oAPOEHuD.net
上のJensenの特性は、真空管は使用していないが
真空管には、オーバーシュートといってパルス波に伴う高次歪みがある。
ttps://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/013/879/50/N000/000/013/146353861405887668178_4P1Lpp_10KHz_waveform.jpg
方形波に対して角が出たような歪み成分が生じるもので
現在のオーディオ用アンプでは、NFBの補正でほとんどの場合抑えてある。

一方で、昔のラジオやテレビの回路をみるとNFBはおろか
トランジスターでもトランス結合のB級回路という感じで
むしろ隈取りを付けたような音が標準だったようだ。
実際に古いライントランスを噛ませると、ほんのり艶がのってくるのが判る。

こうしてみると、アナログ時代には高次歪みを発生させる要因が多く
録音のほうもカラーレーションを巧く利用して行われていたと思う。

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/23(火) 07:48:58.55 ID:oAPOEHuD.net
残る500〜1,500Hzの母音のニュアンスだが
同じ言葉でも「?」や「!」のように語尾のイントネーションで変わるやつで
「ぶりっ子」なんてのも、このニュアンスを言葉のおしりに付けることで出てくる。
日本語ではもっとニュアンスが豊富なように思うが、明確な分類がないので判りにくい。
中国語には最低でも4種、韓国語で7種類の喉声の分類があり
ベトナム語になると表記で21種類、実際には60種以上あるとも言われる。
つまりアジア系言語の最も特徴的なもので、西欧では子音中心で割り切って話す。

これとオーディオとどう関連があるかというと
母音のニュアンスが不明瞭なセットは、感情の起伏が薄く聞こえる。
多くの歌謡曲の表現について、慎ましく日本的だと言われるが
実際にはかなり荒々しい感情もぶつけている。
その言葉に肉薄する帯域が、中域に集中しているのである。

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/23(火) 20:25:12.26 ID:oAPOEHuD.net
中高域の色彩感で忘れていたのは
1970年代からエコーからリバーブに変わったことで
理由は、ミキサーが真空管から?トランジスターに移行したことで倍音が減った
マルチ収録で個々の楽器の音を混ざりやすくなるなどである。

結果的に、トランジスターで失われた色彩感は
リバーブを掛けることで補われるようになった。
この点では、リバーブをほとんど掛けないジャズやクラシック
逆に多くかけるポップス、歌謡曲の類とでは再生のポイントがずれる。
逆説的だが、中高域でのブリリアントはより強調されるほうに傾いた。

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/23(火) 21:10:31.03 ID:oAPOEHuD.net
ブーミーな低音、チャライ中高域という組合わせと相反して
歌謡曲の魅力的な母音のニュアンスがかき消されたか?というと
そもそもラジオやテレビのような家電のオーディオ機能に合わせ
小音量でも効果的なサウンドを引き出すための方策であったこと
そもそも放送機器はボーカル域だけはちゃんと聞かせようとシフトしていたことの
相乗効果でヒット曲のサウンドは編み出されたともいえる。

一方の原音をそれらしく聞かせる技術では
100Hz以下の重低音の再生能力を競っていた
耳につきやすい中高域のリンギングを減らす方向に傾いた
ウーハーのクロスオーバー付近(1.2〜2.5kHz)の高次歪みも抑えるようにした等
どちらかというと歌謡曲がデフォルメした部位を反対方向に抑える方向だった。

オーディオ技術の進化と呼ぶものとは逆行するように
歌謡曲のサウンドは変貌していったようにも思える。
その発端の位置にあったことで1970年代は常識の範囲に留まり
1990年代はよりギミックなサウンド指向へと変わったと思える。

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 06:00:03.60 ID:7S5hSwzZ.net
「歌謡曲のサウンドはオーディオ技術の発展と逆行する」
これと
「歌謡曲のファンタジーは都会の心の闇を成仏する」
というテーマを掛け合わせると
「オーディオ技術のリアリズムにはファンタジーがない」
ということに帰結する。

ここでいうファンタジーとは一種の演出であり
主張したいサウンドのパーツをデフォルメする行為だ。
それには歌い継がれてきたベタな演出もあり
舞台設定をサウンドで表明する役割もある。

オーディオ技術者は、この演出=デフォルメを打ち消すかたちで
写実的でニュートラルなサウンド指向を推し進めている。
あるいはオーディオメーカーとしての企業的体質
雇われ技術者のサラリーマン気質ということも言えるだろう。
これと引き換え、歌謡曲のマネージメントは、山師とも言える感じである。

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 06:30:20.72 ID:7S5hSwzZ.net
こうした山師のような体質はポップス界において常套手段で
1950年代にエルヴィスを輩出したサン・レコードの仕事に顕著である。

メンフィスという地方都市のラジオDJが始めた録音サービス店に
どのジャンルにも属さないようなミュージシャンが
名刺代わりのレコード製作を希望して、フラリとやってきたらしい。
昔の写真館の音声版なのだが、そこで録った演奏はどれも個性的で
ミュージシャンのポートレートとして強烈な内容を放っている。

一方で、サン・レコードのシングル全集(10枚組で10巻くらいある)
”The Menphis Recording from the Legendary SUN Studios”の
最初のボックスは、SP盤でのリリースだったため、ナローレンジで収録されている。
実はこの録音集を魅力的に鳴らせるように制覇すると
その後のポップスでの演出の文脈が分かりやすくなる。

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 07:07:57.07 ID:7S5hSwzZ.net
舞台をニューヨークに移して
1960年前後のキャロル・キングのソングブックを開くと
そこにメロディーメーカーとしての才覚と共に
初期のフィル・スペクターのようなアレンジャーが
宝箱をひっくり返したようなサウンドを展開していた。

実はこれと競合するようにシングルを乱発してたのが
George Goldnerというレコード会社のオーナーで
Rama、Gee、Roulette、The End、Gone、Red Birdなど
脈略もなくレーベルを増やしてヒット曲を出していた。

同じNYだと、もっと系統的なアトランティックのほうが有名だが
日本でのカバー・ポップスの影響を考えると
単一レーベルで眺めるよりも
アレンジやプロモートの手法など、上記のほうがショウビズの原形を保ってる。

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 07:36:42.14 ID:7S5hSwzZ.net
ポップスというと、商業録音という言い方があるけど
これとショウビズは表裏一体にある。
これはお金で換算できない芸術に対して卑下した言い方で
商業的な成功を求めて音楽をやるという感覚でみられている。

これを逆にみると、安いお金で雇われたミュージシャンということになり
実際には名誉とお金は連動していたことを考えると
卑下の対象は、名誉よりも先に商業的な成功をモノにする
時代毎の流行を追うヒット曲の在り方を問うてるともいえる。

流行というと、時代毎に現れては消えるような感じに思えるが
実際には伝承のような流れ、脈略があって引き継がれている。
ポップスを流行の刷新と考える以上に、伝承の歴史としてみると
商業的=民主的な文化としてみることができる。
流行=儚い価値観というのは、もはや通用しないのだ。

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 19:18:14.74 ID:7S5hSwzZ.net
ポップスは広い階層のリスナーに聞いてもらわなければならないため
演奏の良し悪しをオーディオ機器のせいにしてはいけない鉄則がある。
クラシックやジャズは、オーディオ機器のグレードで聞こえ方が全く違うことが当たり前で
オーディオ機器のグレードとレコードのコレクション数はほぼ比例している。
これと全く逆なのが、ポップス系のレコードコレクターのように思う。
どうもこれが、一般に歌謡曲の再生技術を甘く見がちな一因に思える。

クラシックのように同じ曲を何通りもの演奏で聞くことなどなく
ジャズのように同じ楽器のプレイで競う要素もない。
どれも個性的なアレンジで楽しませてくれるポップスは
どんなオーディオ機器で聴いても、楽曲の個性が判らないということもないため
音質の比較がしにくいとも言える。

その一方で、同じ楽曲でもオーディオ機器で聞こえ方が違うため
楽曲の評価そのものがゆがんでいくという事実には無頓着である。
というのも、ヒット曲の要素は、一種の統計的な数字に支えられ
一般的な評価として、何となく共通認識としてあるように感じてしまうからだ。

ところで、こうしたヒット曲という時事の話題が消えた後
楽曲の評価を自分自身でしなければならない場合はどうするのか?
実は、歌謡曲のアーカイブの仕方として、再生方法も一緒に保管しないと
ミュージシャンの実力、楽曲の本当の魅力を語ることは難しいのではないか?
楽曲に込められた情熱を、ただの流行として過去に流さない方法が必要なのだ。

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 19:45:48.41 ID:7S5hSwzZ.net
ポップスのモニター手法として、JBLとオーラトーンの凸凹コンビでのチェックがある。
以下はアビーロードのミキシングルーム。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Alan_Parsons.JPG

このJBL 4331とオーラトーン5Cの周波数特性は以下のとおり。
ttp://www.lansingheritage.org/html/jbl/specs/pro-speakers/1974-4330-4331.htm
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Alan_Parsons.JPG
JBLは50Hzまでフラット、オーラトーンは150Hzからロールオフ
高域はどちらも15kHzまでなのだが、音の吹き上がりなど絶対的なパワー感が違う。
オーラトーンなどスペック上は75〜15,000Hzとうたってるが実効性はない。

この両極端ともいえる試聴環境の間にあるものが、大勢のリスナーの環境である。
おおよそどのグレードのオーディオ機器もターゲットから外れないが
それで楽曲に込められた真意が判ったわけではない、大きな落とし穴がある。
よく感性の問題にしがちだが、オーディオの機能をちゃんと利用しないと
楽曲の魅力に迫るということはできないと、普通に考えるべきだ。

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/24(水) 20:08:05.10 ID:7S5hSwzZ.net
ところで両者に共通の15kHzというのは、FMステレオ放送の規格通りであり
1970年代の想定してるリスナーには、20kHz以上という超Hi-Fiは必要ない
という整理がはっきりしている。むしろ、それより低い周波数での実効的な
サウンドを目指したほうが正常だということになる。

一方で、JBLの50Hzまでの再生能力はFMのフルスペックであり
オーラトーンの150Hzというのは最低ラインである。
これで何を判断したかというと、JBLでモニターした低音が
150Hzでロールオフするオーディオ機器で有効か?ということである。

もうひとつ見逃しやすいのが中域の繋がりで
800HzクロスのJBLでは、ボーカル域で位相の入れ替えがあるため
ステレオでの空間表現がフルレンジでは違和感の生じるときがある。
これでいて、オーラトーンはステップ応答が鋭いライトシェイプで
定位感をしっかり表現するので、見逃すと厄介である。

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/25(木) 06:38:28.63 ID:suQOa0bf.net
JBL 4331とオーラトーン5Cの組合せは
ポップスのモニター=スタジオの原音主義がマーケット優先で練られていることが判る。
つまり1960年代までが、正確なモニターで演奏をプレイバックする機能だったのに対し
音楽市場での受け止め方についてもモニターする方法を選んだというべきだ。
これは1970年代からの新しいモニターの方法であり
やがて1980年代にヤマハ NS-10Mでステレオ・ミックスを行うことにまで発展する。

一方で、スタジオの音響が市場と相対化された結果
実体ではなくシミュレーションとしての音響の試行錯誤もはじまった。
BBCの研究は、音楽ホールの音響を家庭用にスケールダウンする試みを画いている。
これをサウンド・スケーリングと呼んでいて、今ではサウンド・ステージと呼ぶ
仮想空間の創出をするにいたっている。

このような試みは、ある種の技術革新と関連していて
1970年代はFMステレオとカラーテレビである。
それまで、モノラル、モノクロという視聴環境だった家庭に
いきなりリアルなものに近づくマスメディアが現れた。
一方で、画角の狭さ(480×640)、試聴部屋の狭さ(6畳間)など
本物とは程遠い現実があり、有効なダウンサイズが模索された。
考えようによっては、本物志向がフェイクを生んだともいえる。

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/25(木) 07:00:33.52 ID:suQOa0bf.net
歌謡曲のサウンドをフェイクというと言い過ぎかもしれないが
録音スタジオのリアルとは音楽マーケットであり
スタジオから外に開かれたものという認識かもしれない。
しかしリスナーの多くは、ダウンサイズした現実しか受け取れない。
では、そのエッセンスとは何か?本当のメッセージとは?
ここに歌謡曲の試聴に大切なものがある。

多くの場合、このメッセージを聴き取るために
オーバースペックで凌駕すれば、奥の奥まで聞こえて
より多くの事柄が判ると思うかもしれない。
しかし、これはオーディオマニアの陥りやすい罠で
木を見て森を知らず、という言葉のとおり視野狭窄になる。

私なりに思う最初にすべきことは
ローファイ規格で全体像を知ることだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/RF-848-1972.jpg
つまり録音スタジオでシミュレーションした概要を知ることである。
JBL 4331→オーラトーン→ラジカセ→高級機器
という流れで、次第にクローズアップする方法が良い。

最後の決めの機材集めは、むしろローファイで聴きとった内容を
引き継ぐかたちで保てるほうが便利である。
単純にいえばボーカル域の解像度が、高域に負けず
ボーカル域の迫力が、低域に負けないバランスを保てることだろう。

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/25(木) 07:28:08.99 ID:suQOa0bf.net
ちなみに私のほうは、二匹の兎を追うのは面倒くさいので
ローファイ規格にツイーターを足す方法を取っている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png

スピーカーは4kHzくらいの山までがJensen C12Rが引き受けていて
以下のラジカセ用のスピーカーと同じような帯域を受け持ってる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/RF-848-1972.jpg
低域はラジカセと一緒の帯域を保持するため
後面解放箱で200Hz以下を段落としで保持している。
リボンツイーターの出番は4〜8kHzで、それ以上はロールオフするが
これでようやくJensenのスピード感と釣り合う。

ギミックな方法として、
モノラル・ミックス、ラジオ用ライントランスを噛まして入り口を固めている。
実はこれが、家庭用のステレオ感のシミュレーションのメッキを剥ぐ
原音再生へのアプローチになっている。

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/25(木) 07:43:02.75 ID:suQOa0bf.net
ライントランスとして使っているサンスイトランス ST-17Aは
昭和30年代設計のビンテージタイプで、現在も安価で製造中のもの。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-4328.png
元は特性の揃わないトランジスターをB級プッシュで安定動作させるための
分割用トランスとして、ラジオの実装用に合わせ小型に開発された。

このトランスのビンテージ感は
僅かに下がる400Hz以下、5kHz以上で磁気飽和を起こしやすく
位相を少し遅らせながら、高次歪みを出していくことだ。
つまり400〜5,000Hzの帯域を自然にフォーカスするようにできている。
それでいてボーカル域での艶やかさも出すという感じ。
昔ならテープヘッド、MM式カートリッジにこうした機能があって
それ以上に帯域をフォーカスしたり、倍音を増やしたりする必要性はなかったが
歌謡曲のサウンド・デザインの基本を知る意味で、とても役立っている。

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/26(金) 07:47:48.60 ID:Ba9/cxT9.net
録音過程をみると
ミュージシャンの演奏→カラオケのアレンジ・ミックス→歌の吹き込み→マスタリング
それ以前に楽曲やミュージシャンの選択などの企画があると思うけど
オーディオ機器で扱える範囲は録音ソースとの関わり方に限定される。

私自身は、歌手とミュージシャンのパフォーマンスに肉薄する方法を目指すが
演奏行為はマイク、テープの基本性能にそれほど進展はないため
半世紀以上経っても遜色はない。

むしろ違いを感じるのは、ステレオ音場の形成手法、周波数バランスのほうで
極端にドンシャリだったり、レンジが狭い、エコーが深いなど
ミックスの段階で不自然になった要素をどうやって排除できるか?
という、音楽以外の録音環境の違いに依存するものである。

単純にモノラル、ステレオの違いだけで躓く人も多いなかで
自分の装置のことを棚にあげて、録音品質の批評をする人が絶えず
正確な再生の基準をどこに置けばいいのかさえ不明なものが多い。
ステレオ感、レンジ感をもとに、演奏の内容は変わらない。
むしろ外面的な効果に振り回されやすいオーディオで聴くことの弊害がある。

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/26(金) 19:24:05.99 ID:Ba9/cxT9.net
1970年代の歌謡曲の録音品質にみるアンバランスさは
リスナー層を絞り込む段階で、JBL 4331とオーラトーン5Cの狭間で
どっち寄りという選択をしたかのように感じる。

本当はどっちでもバランスを失わないことが大切なのだが
シングルバージョンとアルバムバージョンとでミックスバランスが違うというのが
ひとつのヒントになるかもしれない。同じステレオなのに音の広がりが異なる。
シングルはラジカセ用、アルバムは高級ステレオ用というような
振り分けが感じられなくもない。趣向が安直なのだ。
こんなことで、スタジオの原音だとか、意図を尊重するとか、言ってはいけない。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/26(金) 19:54:28.77 ID:Ba9/cxT9.net
英EMIがオープンリール・テープを売り出した頃
リール・トゥ・リール、つまりマスターテープのコピーと謳っていて、価格も高額だったが
実際にはアジマス、バイアスの調整機能もしない民生機で
テープ再生機のそのものに性能の差があることに、あまり頓着しない商品だった。

私が夢想するのは、マイクに入った音をミキサーを通さず聞いたような臨場感だ。
8kHz以上をそれほど重視しないのは、環境音の脚色の違いが一番濃い帯域で
さらに15kHz以上ともなると、気配を感じさせるパルス音が主体で
出音よりも少し前に身構えるときの気配もそういう類のもので
デジタル録音ともなるとランダムなデジタルノイズで、音の気配を乱発する。
超高域は無いなら無いで、すっきりと中域が見渡せる。
本当は高域に頼らない臨場感の再生能力が必要なのだと思う。

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/26(金) 20:30:17.23 ID:Ba9/cxT9.net
JBL 4331とオーラトーン5Cの両方でバランスの取れた音というのは
幻術に惑わされない、スッピンの状態でも美しいプロポーションを保って
ミュージシャンのメッセージが届くことを再確認することだ。

元は広範なリスナーを対象にした音楽マーケットのためではあったが
むしろ人間が聞き取る音のコアな部分でメッセージを集約すること
さらに遠目に聞いても、それが良い音楽だと判るプロポーションを見出すことだ。

遠くから試聴する音は、高域も低域もそれほど伸びていない。
古いスピーカーの規格に30フィートでの音圧があったのは
PA用途として使い物になるか、そういう視点でユニットの性能を見ていた。
マイクの生音をそのまま拡声しても、美しいプロポーションを保てること。
それが広範なリスナーへ音楽を伝える初期の衝動だった。
この衝動があってこそ、20世紀のポップスは発展できたのだ。

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 07:09:23.81 ID:X8IafMog.net
音楽の衝動というのは、エモーションとか情熱のようなものだが
歌謡曲の場合は少し違っていて、心のつぶやき、秘密の告白のような
本来なら表に出ない言葉をつづることがある。というよりほとんどがそうだろう。

鼻歌まじりに歌えるもの、そういう歌唱力でも十分にピックアップして
そのつぶやきに伴奏をつけて、ステージに上げてしまおうというのだから
随分と変わった世界が日常を覆っていた。
その舞台裏でメディア総動員の情熱がつぶやきを支えていたのだから
そっちのほうがもっと変な世界だ。それを芸能界と呼ぶ。

実際には、つぶやきをピックアップするオーディオの能力というのは
日常的なテレビやラジオというもので還元できるものと思われがちだ。
小音量でも目鼻立ちのいいバランスが保たれているからだが
これを比較的大きい音でラウドに鳴らそうとすると「アレ?」と思う。

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 07:35:16.47 ID:X8IafMog.net
一般に、歌謡曲のミックスバランス、特にシングル盤の音は
ラジオや卓上プレーヤーで聴いても、エッセンスが判るようにできている。
このエッセンスとは、ボーカルを前面に出しながら
背景を彩るキャッチーな効果音で、その楽曲の置かれた場を設定する。

その配置関係が、実際のステージでは考えられないほどに
クローズアップされて収録されているので、音量を上げると要素だけが混み合う。
ボーカルの顔立ちのまわりで、キラキラのトライアングル、疾走するドラム
咆哮するホーン、悲しげなストリングスが、一緒に飛び回っている。

このデフォルメされた構図で思い出したのが、プリクラのそれで
切手大の大きさならカワイイが、壁一面の大きさにして貼るにはどうだろう?
逆のことで、CDのジャケ絵に感じている人も多いことだろう。
音響にもパースペクティブがあって、適切な構図があるのだ。

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 08:14:15.07 ID:X8IafMog.net
昔の高級オーディオのパースペクティブは
大ホールのオーケストラを想定して作られてる。
定位はすべて点描写が基本で、スピーカーの奥に広がる。
歌謡曲のような大写しのデフォルメは想定外だ。

実際には、時代毎にパースペクティブは小粒になる傾向はあって
1955年くらいは2マイクにかなり忠実だったのでステージ広めだが
すぐにマルチマイクでデフォルメされて密集隊形になる。
ポップスの録音も、アメリカン、ユーロの違いは多少あっても
1960年代は密集型、1970年代からステージのパースペクティブが出る。

では歌謡曲の場合はどうかというと
1960年前後のアメグラ世代の構図をずっと保持しているように思う。
違うところは、昔は口元から30cm離れてマイクを置いたが
鼻歌をしっかり録るために近接マイクになったことで
距離感はさらになくなっている。

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 08:46:00.83 ID:X8IafMog.net
鼻歌というと、歌唱力のないことを言っているように感じるかもしれないが
実はアジア系言語の特徴である、母音のニュアンスの多彩さは
鼻歌で歌うような帯域に集中している。
欧米で実声の豊かさが、頭蓋骨の共鳴音をビンビン響かすことだとすると
鼻歌のニュアンスは中域の鋭敏な反応を必要としている。

実はJBL 4331では難しく、オーラトーン5Cで簡単にできるのが
中域の鋭敏な反応で、逆にいえば中域しか出せないスピーカーだ。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/image47.jpg
1,500Hzを中心とする600〜4,000Hzの山は
人間の聴覚に訴えるコアな部分を占めている。

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 09:50:58.22 ID:X8IafMog.net
こうした中音主義のルーツをたどると、アルテックのVOTTに行き当たる。
511B、805Bのようなマルチセラー・ホーンなどは、その特性が似ている。
ttps://audio-heritage.jp/ALTEC/unit/909-8a-16a.html
ttp://www.audioheritage.org/photopost/showfull.php?photo=897
スクリーンに大写しするなかでセリフを自然に拡声するバランスは
むしろこういうテクニックにあるのかもしれない。

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 10:19:40.77 ID:X8IafMog.net
実際には、オーラトーン5Cのようなトーンの系譜は
それがスタジオに持ち込まれる1970年代よりも
さらに30年前に音響出力に合わせて系統化されたもので
例えば、アルテックの製品は寸法の大小に関わらずサウンドが統一されており
一番小さい405A、755Eパンケーキなどは、入門用としても使いやすいユニットだ。

同じように系統化していたのが独Klangfilmで
母体のSiemensの国民型ラジオから野外集会用PAまで幅広く扱っていた。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wigge1934_9.gif

1950年代までは、この横一線でのサウンドポリシーが存在しており
歌謡曲の場合は1970年代まで、まだ実用的なサウンドデザインとして残った。

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/27(土) 10:48:59.65 ID:X8IafMog.net
こうした横一線で統一されたサウンドポリシーに風穴をあけたのが
Hi-Fiステレオの世界で、特にFMステレオが出現した1970年代からは
モノラルとステレオ、ローファイとハイファイの区別が
AMとFMの音質で代表されるようになった。

このとき、ハイファイの差は6〜10kHzでの帯域で強調され
1960年代が少し老けて感じる。
残響音の付加がエコーからリバーブへと代わったのもこの時期である。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/28(日) 07:33:45.89 ID:qmlUATKP.net
ハイファイの差は6〜10kHzでの帯域で強調されたのは
1950年代からあったものの、直接音としての力感であって
主に3〜6kHzの中高域に集中していた。

一方で1970年を前後して起こったのは、残響音のコントロールが
低音まで深く掛かるエコーではなく、高域に艶やかさを増す金属リバーブに変わった。
EMT社のプレート・リバーブ、AKG社のスプリング・リバーブが有名で
プレート(鉄板)とスプリング(ばね)に振動子とマイクを経由させることで
残響音のほか、楽音にシンバル、トライアングルのような艶が増し加わる。
マルチ録音でのマイクセッティングの差を、音響的に馴染ませるようにもできる。

音のリッチな質感を出せる魔法の箱のようなものだが、弊害もあって
リバーブの質感は磁気テープの劣化の影響を一番受けやすく
古いマスターテープを使うと、音がくぐもって聞こえる癖がある。

もうひとつは、高域の反応が逆相成分まで繊細でないと
残響音と一体化した楽音の質感が保てないことで
古い設計で高次歪みの多いのコーンツイーター
指向性のコントロールが超高域まで行き届かないホーンツイーターは
ことごとく排除されていった。
これと反比例して、ウーハーのコーン重量は増えて行き
重低音は出るが、反応の鈍重なウーハーが多数を占めた。

1960年代までボーカル域に集中していたポップスの録音は
1970年代に入り超高域、重低音という環境音の世界に足を踏み入れたが
そこはマルチ録音で築かれた仮想空間だった。

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/28(日) 07:50:42.04 ID:qmlUATKP.net
マルチ録音で築かれた仮想空間の城はオーディオの目標となり
そこに入場できないオーディオ機器、モノラル録音は蔑視された。
このルールに沿わない録音を、オーディオマニアは拒否する。
「ステレオでないのが残念」という言葉は
マルチ録音でステレオ感を構成できないと聞くに堪えない機器
という裏返しの言葉でもある。

ところが、歌謡曲の多くは直接音での訴えかけを維持した。
見方をかえれば、100〜6,000Hzで伝わるものに固執したのであり
そこでの再生音の質感を保持できないオーデイオ機器では
汚いものにしか映らない。
この状況に、レコードマニアは拒否反応を示した。

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/28(日) 08:10:15.24 ID:qmlUATKP.net
1970年代から半世紀続く確執に対し、私なりに介入するのは
ポップス愛好家のためのオーディオ機器の揃え方だ。
それは、ただレコードとアンプとスピーカーがあればOKというものでもなく
ポップスというメディアを通じて広まる楽曲を
より深く知るためのコダワリをみせることであり
たとえそれがその場しのぎのそれほど良くない録音でも
演奏の本質をしっかり引き出すノウハウだ。

逆にいえば、200〜4,000Hzの反応がいびつなオーディオ・システムは
骨格が悪く録音の癖を拾いやすい。
500〜1,600Hzで吹き上がりの悪いシステムは
音楽の生命感を失いかけていると見なす。
80万の法則の両端ではなく、コアな部分で評価しなおさないと
ポップスの再生は機械仕掛けのおもちゃになる。魂(ソウル)がないのだ。

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/30(火) 05:56:50.35 ID:t2L+oqRA.net
一般には40万の法則と呼ばれている周波数レンジのバランスは
米ビクトローラの高級蓄音機クレデンザからきている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/Ortophonic.jpg
この100〜4,000Hzという帯域で、もっとレンジの広い電蓄よりも
美しい音で鳴るのは、低域と高域のプロポーションが良いからだ。
そういう趣旨で説明したものである。

確かに、低音がブーミー、高音がキツイなど、不自然な原因は
そのシステムの出す音のバランスが崩れていることからきている。
一方で、そのバランスの崩れは、ある種の歪みが理由であることが多い。
低音のブーミーなのは、バスレフの設計ミスで持ち上がったり、低音が長く尾を引いたり
高音がキツイのは、ツイーターのリンギング、材質の固有振動数が影響している。

実際には、クレデンザは強いピークディップの塊のようなもので
リプロデューサーがリバーブのように共振している。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/plan-img036.jpg
こうした料理の仕方がうまいことも、良いオーディオの条件となる。

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/30(火) 06:20:23.99 ID:t2L+oqRA.net
アナログ盤からCDに変わったことを羅列すると以下のようになる。
1.カッティングの良否に関わらず20〜20,000Hzがそのまま収まる。
2.EQカーブが排除され、高域と低域のエネルギー感が均質になった。
3.ヒスノイズ、スクラッチノイズは理論的に無く見掛けのSN比が高い。

この話の裏返しとして
1-2.オーディオ機器の不完全さを、録音で意図的にデフォルメすることで補っていた文化が
 一度リセットされてしまった。
3.アナログ音源のもつノイズに代り、量子化ノイズが20kHz近傍に蓄積する。
 小音量での不安定なビット化がフィルタリングされ、不自然な音のブラックホールが出現する。

つまりアナログ技術では、一種のサウンド・デザインが必須であったのに
デジタルでは原音のままなので必要ないかのような考えが
オーディオ機器の関係者のなかで吹聴された。
逆にいえば、BOSEのように低音から積み上げる伝統的なバランスが
デジタルの味気無さを救っていた、という変なオチがあったりする。

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/30(火) 06:52:13.49 ID:t2L+oqRA.net
アナログ特有の味付けというのは、言葉の表現として難しいもので
歌謡曲に限っていうと、基本的に原音通りの優秀録音はない
そういう乱暴な言い方も可能である。
楽器構成とアレンジが多彩で、演出することが根本にあるため
録音で意図された演出を効果的に再生することが目的になる。

ところが、マルチ録音が日常化した1970年代後半からは
実演で不可能なミックスも増えてくる一方で
商業的に目まぐるしいスピードで量産されたので
そこでなされた作業者ひとりひとりの記憶も断片化していて
作詞家、作曲家、ミュージシャン、編曲家、録音エンジニアの
持ち場、立場がちぐはぐにうごめいていた感触である。

それが結果的に都会のざわめきのように感じられるのは
なるようにしかならない現実感にマッチしているからかもしれない。
流行にながされていく記憶の再生、評価というものを
効果的に行う方法はないのだろうか?

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/04/30(火) 07:17:45.77 ID:t2L+oqRA.net
オーディオは音の記憶の再生、評価の手段である。
例えば、1950年代にヒットした曲を、1970年代に再吹込みしても
両者は同じ曲、同じ歌手でも趣が大分違う。
単にモノラルからステレオになった、録音の良し悪しだけで判断したくない。

1950年代にはその時代のリアリティの演出があり
それはマイクから直接訴えかけて身近に感じてもらうことだった。
1970年代のコンサート会場の音響シミュレーションとは異なっている。
ステレオ音響のルールに沿っているか、それが現在の原音主義であり
1950年代の生の声をきくための方法はあまり評価されない。

1960年代のロックは、小さな卓上プレーヤーでラウドに鳴らすため
至る所に音響的なデフォルメを施している。
これも1970年代のコンサート・シミュレーションと比べると
全体にレンジが狭く、いたるところで破綻しているように感じる。
そもそも既成の価値観を破壊する威力が
オーディオでの魅力として語られることはほとんどない。

こうした価値観の違いが、オーディオ理論との乖離とみられるなら
それは音楽再生機器としては不幸である。

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/05/05(日) 13:48:22.93 ID:ituDRWzA.net
Focal Chorus706でベニー・グッドマンのカーネギーホールコンサートを聴いたら、
純粋なモノーラル盤なのに、疑似ステレオのような音の広がり・奥行きの深さを感じられた
ごく最近の新しい(決してハイエンドではない)スピーカーで、適切で入念なセッティングをしていけば、音の前後方向の奥行は、
ステレオでも、モノーラルでも、だいぶ遜色のない感じに鳴る、と思ってる
(1本だけで聴く、ってスレ主氏の方向性とは真逆だけど)

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/05/06(月) 07:07:25.70 ID:sXJX0gC9.net
>>654
最近のリマスター盤には、適度にリバーブを加えてるものがほとんどで
そこで逆相成分が付加されている感じです。
リバーブの場合は、中高域以上の周波数で効いてくるので
今のステレオ装置では、高域の分散があって円やかに聞こえます。

昔の疑似ステレオは、左右に位相差を付けて櫛型フィルターにしたものが主流で
場合によっては高域〜低域のバランスまでいじってオケの両翼を強調してました。
ttp://peanutsfan.net/pictures/GIJISTEREO.jpg
あと1960年代前半のモノラル盤にはエコーがタップリ含まれていて
ステレオ=ホールエコーという感じに思ってた部分も無きにしも非ずでした。

奥行き感に関しては、モノラルでも遠近の差はしっかり分かりますので
同じような傾向を、ステレオ試聴での定位感に置き換えて聴いていると思います。
おそらくオープン型ヘッドホンで聞くと、平面的な広がりだと認識するでしょう。
この辺も、ステレオ感をサウンドステージに置き換えるというシミュレーションを
すでに頭内で行うように感じていると思います。

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/05/06(月) 07:16:27.31 ID:sXJX0gC9.net
ちなみに私のほうは「モノラル耳」で
普段から右斜め横にスピーカーを置いて試聴しており
左耳から聞こえる音は明らかに高域不足のはずですが
脳内で補完して聞くように訓練されています。
不思議なことに、ヘッドホンでモノラル音声を聴いても
頭内定位はしないまま聞き流してしまいます。
ステレオもモノラルも一種の疑似体験ですので
なんらかの脳内補完があって、それらしく聞こえるのだと思います。

657 :654:2019/05/06(月) 07:25:19.30 ID:wjOne725.net
>>655
ベニー・グッドマンのカーネギーホールコンサートのCD化は1987年、
グッドマン本人や会場のMCも切れ間なく収録した完全版が2000年、
それほど新しいリマスター盤ではないけれど、プレーヤー側の処理
(デノン800NEのAdvanced AL32 Processing Plus)が大きいはず

>ステレオ感をサウンドステージに置き換えるというシミュレーション
奥行、広がりに意識を向けて聴くうちにそうなってたのかな、という感じ
(自分では今まで気づいたことがなかった)
最近のようにストリーミングが主体になってくると、作る側も聴く側も
そういうことを最初から考慮してない音源が、ずいぶん増えてると感じる
評論家やライターも、ほとんど問題にしない、気づかないふりをしてる部分だと思う

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/06/15(土) 10:02:50.46 ID:KhQVnMhr.net
C-uteの「この街」を聞いてみたが、森高はしみじみええのう(´▽`*)
「魚も安くて新鮮」とか、井上陽水(ってかアンドレ・カンドレ?)に通じる脱力感だよなあ
またアレンジと演奏も、流石はハロプロ金がかかってるな
B級アイドルだとその辺りで差がついたりするんだよな
AKBもブレイクする前と後じゃあ楽曲のレベルが段違いだお
しかし歌がのう・・・ヽ(´Д`)ノ
5人いるんだからハモれんものなのかね?
まあSMAPだってユニゾンだけどなw

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/07/11(木) 05:53:07.05 ID:2D2Qh/uL.net
FostexのFEシリーズがEnからNVへと更新された。
1.特性をみて驚くのが2kHzの大きなディップで
 エッジの共振をあえて抑えずにメリハリを優先したように思える。
2.高域の指向性が広くドームツイーターなみに確保されている。
3.Qo=0.46と比較的高く、重低音の伸びよりも100Hz付近の膨らみが出て
 小型エンクロージャーでもバランスを取りやすくなっている。

これらを勘定すると、例えばMarkAudioがフラットネスの傾向が強く
かなりパワーを入れて本領を発揮するのとは対照的に
小さい出力でメリハリ良く鳴らせる方向に転換したようだ。
その意味では、FFシリーズよりもポップス向けといえるかもしれない。

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/11(日) 17:04:57.55 ID:qn8ept3N.net
歌謡曲自体の話ではないんだけど、1950年代のLPやSP盤のリマスタリングについて
特にCD化やハイレゾ配信の場合、エンジニア側でレコードのRIAAカーブに似たイコライジング特性を作って、
快く楽しく聴かせよう、って意図でやっているものもあるのかな?
リマスタリングの方法論は千差万別あって、一筋縄では収まらない話題だけど、ふと思ったので

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/11(日) 17:29:25.93 ID:Zitf4be3.net
>>660
>エンジニア側でレコードのRIAAカーブに似たイコライジング特性を作って、
>快く楽しく聴かせよう、って意図でやっている
意味不
もう少し理解してから書き込もう

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/11(日) 18:35:41.03 ID:kUOTK8VI.net
そもそもリマスタリング自体が
LPのカッティング屋さんがやってたイコライザーやダイナミックの加減を
CDの製作時にもやろうとういうもの。
ttp://www.audiosharing.com/people/gomi/tenno_koe/ten_03_1.htm
RIAAカーブは規格なので、そこではいじらない。

1950年代の録音をデジタル化してリイシューする場合は
イコライザー、コンプレッサー以外に
リバーブで臨場感を加えたり
真空管、トランスで倍音成分を加えたり
色々とやっている。

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/11(日) 22:42:11.08 ID:SwNPuXUP.net
>>662
>1950年代の録音をデジタル化してリイシューする場合は
イコライザー、コンプレッサー以外に
リバーブで臨場感を加えたり
真空管、トランスで倍音成分を加えたり
色々とやっている。

既に元々のマスター自体にたっぷりかかっているのに
デジタル化に際して更にかけるのかい?w

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/12(月) 00:09:36.74 ID:e/qCHU3y.net
そんなものはケースバイケース
更にかけることもありえる

だいたい「マスター自体にたっぷりかかっている」と決まっているわけでもない
素人さんだろうが、変な知識を振り回すのはみっともない

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/12(月) 00:26:35.08 ID:wGBaJ42B.net
>>664
へえ〜、プロなんだあ〜www

ねえねえ、どんなソフト、リマスタリングしたのぉ〜?
教えて、教えてw

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/12(月) 16:28:36.78 ID:WkYFryM7.net
歌謡曲の時代の録音エンジニアは本当に影が薄かった。
逆にプロデューサーは歌手よりも大威張り。
作詞、作曲なんかやると先生とまで呼ばれる。
そういう部分って、あまり楽曲の評価と結びつかないんだよね。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/12(月) 17:40:17.24 ID:BqXvkXE+.net
美川憲一聴いてたら「白いクスリを飲みました」と歌っていてワロ

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/12(月) 20:23:18.52 ID:DODe/m6Q.net
>>664の返事がない
ただの池沼のようだ

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/13(火) 01:13:21.69 ID:LHFDdCU5.net
>>664はプロでもないのにプロのふりをする
シッタカブリッコのナチュラルボーン・ホラフキ―だったようだ
どこぞの半島から流れて来たのだろう

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/13(火) 17:39:29.61 ID:/HyGVIWx.net
日本の歌謡曲でエコールームができたのは。1953年のキングレコードが初めて。
ttps://www.jas-audio.or.jp/jas_cms/wp-content/uploads/2018/03/201803_016-022.pdf
そこから他の会社に普及するまで、しばらく時間が掛かったと思う。

録音はスタジオ以外にも、昼間のホールを借りる出張録音が多く
1960年代までホールのトイレをエコールームに使ったという。
ttps://www.radiomic.org/activity/backnumber/No82/MeMic.htm
マルチ録音が主流になって、エコールームそのものは無くなった。

日本ビクターの1960年代初頭のステレオ装置にはスプリングエコーが付属していて
モノラル〜ステレオ移行期の過度的な処置ということも言えるが
日本の和室は響きが乾いている、という理由も加わり
当時からホールの臨場感は生音のステータスだったとも言える。
ttps://pds.exblog.jp/pds/1/201708/24/17/f0031417_10070383.jpg

歌謡曲の関係では、エコーがタップリ入っているのは洋楽の類で
東芝のウェスタン・カーニバルなどのカバーポップスなんかは結構深く入ってるけど
コロムビアのポピュラー音楽はそれほど入っていないなど、レーベル毎で対応が違う。
この手のレコードは、ラジオ放送が主流で、当時の販売枚数は最低記録。
78回転から45回転盤への移行期とはいえ、あまりに酷すぎる。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-22697.png

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/15(木) 20:04:12.53 ID:g5yLuwD1.net
669

少なくとも
お前よりかは何万倍かは
プロだ

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/15(木) 21:18:51.11 ID:EvONl3m8.net
>>671
真面目にお伺いします。

歌謡曲の同じ音源のアナログレコードとCDを比較試聴した場合
私の耳ではアナログレコードのほうが情報量が多く感じ、心地よいと感じます。
CDは、乱暴な言い方をすると「騒々しい」。
これはCDというソフトに原因があるのか?CDプレーヤーというハードに決定的な原因があるのか?その両方なのか?

ご教示ください。

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/15(木) 23:35:19.58 ID:CCjEfkJC.net
>>671
プロとはそれを仕事にしていて他人様からお金を頂戴できるかどうかだ
つまりプロかプロでないかの二択なので10倍プロとか1万倍プロとかはない

そんな当たり前のコトも分からないでプロを自称するとは・・・
半島の人?

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/15(木) 23:38:35.30 ID:CCjEfkJC.net
>>672
自分がレコードの方が心地良ければそれでいいじゃんw
他人様に音を聞かせてお代を頂戴するプロなら、んなぬるいコトは言ってられんが
アマチュアは自分が良ければそれでいいのだ、そうなのだ

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/15(木) 23:46:19.33 ID:EvONl3m8.net
>>671
2〜3日は待つとしますか。
それでもお返事が無いようなら諦めましょう。

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 07:57:58.92 ID:rnH7bFdN.net
>>672
CDに顕著なのが超高域に累積するパルス性ノイズで
音楽と関係なくランダムに鳴り続けるので、全体に騒がしく感じます。
最近のスピーカーは、パルス性信号に敏感なので
デジタルノイズはチャンネルセパレーションも乱れやすくなります。
D/Aコンバーターに組み込まれるローパスフィルターのうち
シャープロールオフ型は、全体に立ち上がりのハッキリした音で
昔からロック向きというように言われました。

最近の安いD級デジタルアンプでは、逆にフィルターを装備しないため
ちょい聴きではメリハリの強い元気な音ですが
実際は超高域のパルス性ノイズが混ざっていることが多いです。
同じようなオーバーシュートは、5極管の真空管アンプでも発生していますが
楽音と連動しているため、聴き方によっては艶やかで心地よい響きになります。

アナログレコードが心地いいのは、超高域のパルスノイズがない一方で
スクラッチ性のパルス音で音の立ち上がりに隈取が付く
磁性体の粘りで音のグルーヴ感が出やすいなど
フォーマットそのものが完成されたサウンドを持っているとも言えます。

ただデジタルの手軽さというのも
ポップスの要件に含めて良いと個人的には考えていて
いかにアナログ的な要素を引き出すか? という禅問答の繰り返しです。

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 08:04:45.33 ID:EUa22/LZ.net
>>672
>歌謡曲の同じ音源
同じ音源であるだけでは意味はない
同じマスタリングエンジニアが同じ音源からCDとレコードを作って
音が違うと感じたら、それは再生側の問題か、マスタリングエンジニアの技術に問題がある

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 08:17:56.10 ID:rnH7bFdN.net
CDフォーマットにパルスノイズが残された理由に
開発時のスピーカーの高域の位相制御がそれほど大したことがなかった
という逆説的な説明も当てはまると思っています。
ヤマハのスピーカー開発部門の人が興味深い話をしていて
CDのカッチリした音に合わせて、響き良く緩めにチューニングしていたらしいです。
ttps://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/637897.html
EMIのエンジニアは24bit/96kHzを導入した際に、真空管マイクとの相性が良いと感じ
そこでデジタルに足りないものに気が付いたということを話していました。
真空管アンプがデジタル音源と相性が良いと言われる理由は
超高域が熱ノイズで和らぐこと、出力トランスがパルス性信号を抑える
真空管自体がデジタルで発生しない高次倍音を補完する、等々です。

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 08:29:49.75 ID:rnH7bFdN.net
>>677
同じエンジニアの音でも、アナログの場合はカッティング時の音の制御
再生側ではカートリッジ、イコライザーアンプなど不確定要素が多くて
どう考えても同じにはならない。
昔の洋楽は国内盤、米プレス、英プレスの全てで音が違っていた。
元のマスターテープは同じなのにお国柄が出る。
その点では、歌謡曲は音源の規格が安定しているともいえるけど
再生側の考え方が追いついていないように感じる。

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 08:35:18.63 ID:EUa22/LZ.net
>>679
>再生側ではカートリッジ、イコライザーアンプなど不確定要素が多くて
そこを考慮にいれるのは議論以前の話

>昔の洋楽は国内盤、米プレス、英プレスの全てで音が違っていた。
元のマスターテープは同じなのにお国柄が出る。
それはマスタリングエンジニアがまったくの別人 支離滅裂な話はやめろ

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 09:47:29.90 ID:rnH7bFdN.net
>>680
アナログ盤の文化や慣習そのものが、マスターのコピーではあり得ない
ということが判らないの?
マスタリングというのは、CD発売からずっと後に起こった作業形態で
そこに>>677が新しい定義を盛ってることがオカシイんだ。

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 10:06:34.36 ID:UnCzotCg.net
ちあきなおみ「ほうずきの町」いいよなぁ...

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 10:41:33.68 ID:25ogH5vC.net
ちあきなおみは坊主好きなのか。

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 10:58:47.51 ID:6qHhWOqg.net
>>681
マスタリング自体は昔からあったで
ロイ・デュナンの再生時には、トンコンで高音をメイチで落とすというのもマスタリング
まだスタジオで生バンド入れて一発録りの時代でも
スタジオで録ったマスターテープから、レコード製造工場に持ち込むプレス用マスター作るのもマスタリング
小坂一也の♪ヤッホー ヤッホー ヤッホーもマスタリング
・・・節子、それサイクリングや

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 11:42:54.00 ID:rnH7bFdN.net
いや、それミキシングだって

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 12:12:40.03 ID:r4aVMLMv.net
>>685
ミキシングって複数のマイクの音をバランス良く1ch、または2chに纏めることだぞ
マスタリングとは別な

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 12:24:43.35 ID:QIOSARFk.net
昭和歌謡のベースが好き
江藤さん 寺川さん 武部さん
井上バンド時代の一徳さんもいい

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 12:27:12.60 ID:FX6hjQnn.net
>>676
>>678
>>679
>>681
レス、有難うございます。
10年ほど前に利便性を優先し主要ソフトをアナログレコード→(SA)CDに変えてしまい、昨年虫が騒ぎ
ガラード301+ortofon RMA309i+SPUwood A+HA-14を入手し、アナログレコードをかけたところ、その静寂感、重心の低さ、声/弦の生々しさに空いた口が塞がりませんでした。
「10年前まで自分はこんなに心地よい音を聞いていたのか!CDプレーヤー/SACDプレーヤーに投資した大金は何だったのか?」が偽らざる実感です。

スピーカーシステム及びアンプは1960年代前半の(セパレート)真空管アンプを使用しております。

お話が難しいので、何度か精読させて戴きます。

>アナログレコードとCDのエンジニアが同一人物か否かはソフトを調べてみますが、CDはとにかく騒々しいんです。

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 12:33:53.34 ID:r4aVMLMv.net
>>687
一徳さんは、当時流行り出したスラッピング奏法のベースの音が好きじゃなかったので
ベーシストを辞めたそうだな
でも結果オーライw

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 13:22:37.91 ID:3ETLI0Jp.net
>>688
だろうw
30年前アキュのディスクリートDAでがやっと静かなCDPが出たなと思ったが
半額以下のBL-91+SME3009+DL-103を変える必要が全然なくてワロタw

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/16(金) 14:01:16.16 ID:HVWDa+pO.net
静かだけならTEACのニッキュッパでも十分静か
その静かさは、スピーカーの前で寝ていたぬこさんが、びっくらこいて部屋から飛び出して行ってしまったほど
アナログレコードじゃあそんなことはなく、座布団の上でくーすか寝ていたのにねえ

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/18(日) 13:53:49.41 ID:wzSUD0Jt.net
>>676
>アナログレコードが心地いいのは、超高域のパルスノイズがない一方で
スクラッチ性のパルス音で音の立ち上がりに隈取が付く
磁性体の粘りで音のグルーヴ感が出やすいなど
フォーマットそのものが完成されたサウンドを持っているとも言えます

結局これなんですかね?難しいことは解りませんが。
CD/アナログレコードを、(聴感上)同じ音量にした場合、アナログレコードでは伴奏に囲まれ「声が生々しく(瑞々しく)一点から聞こえてくる」のに対し
CDでは伴奏ともども音量が増え、声も微少音ががさつになり、特にサ行音が騒々しいです。
CDだけ聞いていれば不満の無い音なんですが、アナログレコードと比較試聴すると、もうCDを聞く気にはなりません。

>>677
CDには制作スタッフの名前が載っておりますが、アナログレコード(シングル45回転ドーナツ盤レコード/LPレコード共に)のほうにはスタッフに関する記載はありませんでした。

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/19(月) 16:29:07.28 ID:0ckkw6F5.net
>>692
半年かけて収集した『シングル45回転ドーナツ盤レコード』で初めて聴ける女声音の集大成。

【石川さゆり】
「青い月夜の散歩道/あなたと私の村祭り」→録音時15歳 「津軽海峡冬景色」→録音時18歳
【松田聖子】
「裸足の季節」「青い珊瑚礁」「チェリーブラッサム」→録音時18歳 「夏の扉」「白いパラソル」→録音時19歳 「赤いスウィートピー」→録音時20歳直前
(+LPレコード/Seiko・Plaza/Seiko・fragrance)
【山口百恵】
「青い果実」「禁じられた遊び」→録音時14歳 「ひと夏の経験」→録音時15歳
「横須賀ストーリー」→録音時17歳 「イミテーションゴールド」→録音時18歳 「プレイバックPart2」「いい日旅立ち」→録音時19歳 「美・サイレント」「曼珠沙華」→録音時20歳
【桜田淳子】
「ひとり芝居」→録音時19歳
【中森明菜】
「少女A」→録音時17歳 「desire」→録音時21歳

こう見てくると、松田聖子は18歳〜19歳の2〜3年間が彼女の声帯音の頂点だったようだ。
【石川さゆり】は『津軽海峡冬景色』(COLOMBIA AK-43)
→「18歳の声帯音で聞く」津軽海峡冬景色が聞けるのはシングル45回転ドーナツ盤レコードのみ。
SS誌企画のアナログレコードも全てのCDの音源もポニーキャニオン移籍後の再録音(石川さゆり35歳)である。
【桜田淳子】は『ひとり芝居』(Victor
SV-6319)
で彼女たちの声帯音の頂点を迎えたと『シングル45回転ドーナツ盤レコード』を聞けば断言出来る。

山口百恵は14歳時の「青い果実」「禁じられた遊び」では、まだまだ子供の声帯音にすぎないが、15歳時の「ひと夏の経験」で豹変し、『録音時17歳の横須賀ストーリー』で見事に山口百恵の『あの声帯音』を獲得する。
その後の18歳時の「イミテーションゴールド」、19歳時の「プレイバックPart2」「いい日旅立ち」、20歳時の「美・サイレント」「曼珠沙華」までその声帯音の勢いは続く。
その点で中森明菜は山口百恵タイプだと言える。

(SA)CDのデジタルソフトでは、この声帯音は絶対に聞くことは不可能だ。
アンプも「ビンテージ球アンプ」でなければ此処まで迫れない。「マランツPM-11S3」は悪くないアンプだがやはり、「石アンプの限界」を露呈した。

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/19(月) 19:29:10.31 ID:qs5CNu+G.net
「石川さゆり ベスト40」の津軽海峡は1977年盤だった。(最後にポルタメントが掛かる)
45周年盤も同様。おそらく「アーリーソングコレクション」も。

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/19(月) 19:30:56.36 ID:snuBdrUQ.net
一番音のいいのは初出のLPだろうねえ

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/19(月) 19:36:51.81 ID:qs5CNu+G.net
アルバムバージョン、シングルバージョンの違いを語ると。。。
ほとんどの人は有線やラジオで聴いたシングルに思い入れがあるようだけど。

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/19(月) 20:33:56.39 ID:KAm3WP/z.net
歌謡曲はスタジオ録音、ってイメージがあったけど
意外とライブのLPがあるしライブ物って当時人気あったの?
テレビ全盛、歌謡番組全盛でライブ自体は珍しくもないけど
歌謡曲のLPはスタジオ録音のものばかりだと思ってた

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/19(月) 22:57:05.84 ID:0ckkw6F5.net
>>694
それはアナログレコードですか?
だとしても、石川さゆり19歳時にリリースされた「シングル45回転ドーナツ盤レコード(COLOMBIA AK-43)」の音には及ばないかと思います。キズ物は通販でも入手可能ですが、逸品を入手するのに半年かかりました。

◆『津軽海峡冬景色のシングル45回転ドーナツ盤レコード(COLUMBIA AK-43/原価600円)』
◆『諏訪内晶子 シベリウス ヴァイオリン協奏曲 Hb洋盤SACD』or『諏訪内晶子 Poeme Hb洋盤SACD』
アナログレコード/SACDからそれぞれ1枚ベストソフトを選ぶとなると、上記となる。まさにモニターGoldが奏でる最上のソフトである。

「シングル45回転ドーナツ盤レコード津軽海峡冬景色」
開口一番、『やっと18歳の石川さゆりの声帯音』が聴けるオリジナル音源に出会えたのだ。
これを聞くと、あれだけ探しまくり辿り着いたCD音源(ポニーキャニオン移籍後の再録音 TECE-32238)は聞くに耐えない。
オーバーでなく『シングル45回転ドーナツ盤レコード(COLUMBIA AK-43/原価600円)』 のほうが、CD音源(TECE-32238)の50倍情報量が多い!
具体例を挙げれば枚挙に暇がないが今は止める。

だからだろう、録音エンジニアは
『如何に18歳の石川さゆりの声帯音をとらえ尽くすか!』のみに全神経がむかっている。
伴奏のバランスなんぞはもうめちゃくちゃである。
シングル45回転ドーナツ盤レコード「佳山明生の氷雨」や「大川栄策のさざんかの宿」(両方ともCOLOMBIA)の伴奏音が見事なこととは、これは真逆である。

声部門では
・『Hb洋盤SACD CARPENTERS singles 1969−1981(B0002996-36)』
に次いで2例目となる。

「諏訪内晶子シベリウスヴァイオリン協奏曲 Hb洋盤SACD/Poeme Hb洋盤SACD」にはアナログレコードは存在しない。
が、デジタルソフトの中では私の最も大切なソフトとなっている。

WE300B刻印で聞く限りデジタルソフトからこれ以上の弦音は望めない。

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/20(火) 06:23:32.05 ID:qBg2W6hx.net
タンノイは、日本コロムビアがモニタースピーカーに使っていて
1976年のスタジオの様子は以下の通り。
ttps://pbs.twimg.com/media/CILRJyZUAAAxQ1K.jpg
写真でみるかぎりレクタンギュラーの一種だと思うが
ちょうど大火事のあった後なので、ユニットがゴールドかHPDかは判らない。

石川さゆりさんはタンノイのエディンバラを自宅で使用している。
2009年のステレオ誌のイタンビューでは
タンノイだと伴奏の奥の方の音まで聞こえるけど
全てのファンがそのような音で聴けるわけではないので
歌だけでも伝わるように注意しているとのこと。

石川さゆりさんをオーディオ的に評価するなら
「二十世紀の名曲たち」というカバー曲集で
ジャズのビッグバンドを控えてのゴージャスな録音。
おそらくこの企画を持ち込んでの移籍だったのでは
と思うくらい、歌にも力が入っている。

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/20(火) 10:46:47.14 ID:mKP2qSOE.net
>>699
貴重な情報有難うございます。

>エディンバラ
色々な意味でバランスのとれた良いスピーカーシステムですよね。私はAutograph(モニターGold)に走って了いましたが。
日本コロムビアもモニタースピーカーシステムがレクタンギュラー・ヨークでしたか。

>歌だけでも伝わるように注意しているとのこと
ポニーキャニオン移籍後の再録音のほうが18歳時の初録音時よりも当然歌は上手になっており、エディンバラで聞けば素敵でしょうね。

ただ、18歳時録音の津軽海峡冬景色以降の「声帯の劣化個所」に関しては、私の比較試聴では、ポニーキャニオン移籍後の再録音と比べ18カ所あるのですが
一聴して気付いたその中の1つ、「津軽海峡〜♪」の部分の「海峡〜♪」のファルセットの美しさは再録音では失われております。
当然、石川さゆりさん本人はご存知でしょうが、モニターGoldでその声の劣化を確認することは残酷だと思います。

無論、声帯の劣化は、心で歌う「歌の巧さ」で十分カバーされておりますが。
「天城越え」などはその代表かと。

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/24(土) 20:36:35.93 ID:RNwNWWD7.net
1970年代の録音は、ノイマン社のカッティングマシーンの変遷からみると
その性格が判りやすくなります。

1968年からのSX-68はステレオのchセパレーションとSN比に注目したもので
旧式が100〜10.000Hzで20dBだったのに対し
40〜16,000Hzで35dB以上というスペックをたたき出しました。
このおかげで、高域のクロストークを気にすることなくカットできるようになったとか。
一方で、SX-68は日本ではソニーとテイチクしか導入しなかったようで
ステレオ定位の良否など、まだ時代が先行しすぎていたのかもしれません。
アルテック 604Eやタンノイ モニターGoldは、この時期の広帯域再生モデルで
その性格の違いはアメリカン、ヨーロピアンのサウンドの違いとして語り継がれます。

1974年からはSX-74でトランジスタ回路に代わり
帯域が広くなった分、音が少し痩せて聞こえる傾向があります。
2世代前のノイマン SX-45、Westrex 3Dなどのカッティングレースと比べると
音の痩せ方はもっと大きなものに感じられたはずで
ひょっとするとシングル盤のミキシングはラジオ向きで声の隈取が強いという印象は
逆に考えると1974年以前のトーンとのマッチングを図っていたような気もするのです。

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/25(日) 06:58:37.92 ID:CCZFjXNW.net
肝心なのがステレオセットの1世帯当たりの所有率で
1970年で3割、1974年に5割を行った後はほぼ横ばい。
ttps://www.env.go.jp/policy/hakusyo/img/159/fb1.2.2.1.gif
1970〜74年に起こったのはFMステレオ放送の全国ネット化だった。
他の半数の人は、ラジカセで聴いていたということになる。
そのラジカセも、1977年まではステレオ仕様は希少で売れない状況で
ステレオセットを持たない家庭は、テレビも含め歌謡曲をモノラルで試聴してた。

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/25(日) 07:08:30.20 ID:CCZFjXNW.net
ただし、たとえシングル盤の購買層が草の根のような存在でも
録音機器や品質がプアーなわけではなく、潜在的なポテンシャルは存在する。
この辺のポテンシャルの引き出し方が、オーディオのテクニックになるが
シングル盤が発売された時代にはノウハウがほとんどなかったと言え
少し想像力を働かして現在に蘇らせる、言葉どおりの再生になる。

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/28(水) 20:06:29.49 ID:ft3grLuS.net
1970年代に顕著なのはコンセプトのはっきりしたアルバム製作が増えたことで
フォーク、ニューミュージック、ロックなど、若者向けの音楽に
しっかりした主張をもった楽曲構成をもたせたことだ。

先陣を切ったのがフォークルの「紀元二千年」
その原盤売り上げで立ち上げたURC、さらにベルウッドがそれに続くが
「氷の世界」「黒船」などのメジャーな作品はともかく
「風街ろまん」「乙女の儚夢」など、一見変わったコンセプトも十分に受け容れられた。

こうしたアルバムの録音は、当時でも最先端というか実験的な部分も多く
本格的なステレオの購入の第一歩がFMステレオのエアチェックなら
その次がアルバムを繰り返し聞き返す、文字通りの音楽鑑賞となるだろう。

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 05:27:58.61 ID:US+Y4LCv.net
一方で、シングル盤をチープな試聴環境からサルベージする場合は
一種の拡大解釈が伴う。つまり、もともと音響規模の小さい機器で
バランスを取っている音を、広いサウンドステージに置き
大きな音量で聴くことになるからだ。

多くのシングルバージョンとアルバムミックスの違いは
一見ゴージャスに見える音場の広さが挙げられるが
実際には、ステレオっぽい感じを付加したオモチャのようなものも多く
シングルバージョンのミックスを好む人も少なからず居る。

こうしたことから考えても、シングル盤を大きな音響で聴くという行為は
単にステレオで聴くという行為以上の工夫が必要になる。

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 06:13:46.60 ID:US+Y4LCv.net
シングル盤のミックスバランスの特徴は
小さい音響規模で聴いても音楽の核心が判る骨太なもので
映像で喩えていえば、9頭身の小顔でスラリとした体形全体を映さず
顔(歌)をクローズアップ、胴体より上を映して、顔の表情を判りやすくする。
こうしたバランスは得てして、子ども向けアニメの5頭身くらいに見られやすく
大型のステレオ装置で再生するときに、全身像を期待すると失敗する。

では1970年代にミックスバランスを決めていたのは何かというと
オーラトーン5cという10cmフルレンジの小型スピーカーだ。
ttp://quwa.fc2web.com/A_5c.jpg
ttp://quwa.fc2web.com/Alan_Parsons.JPG
スペック上は70〜15,000Hzであるが、実行は150〜8,000Hzというもの。
ttp://quwa.fc2web.com/image47.jpg

この独特な周波数特性のモニタースピーカーは
ボーカル域を中心に編まれているのはもちろんのこと
低音は100Hz付近をファットにしないとスカスカになる
中高域をブライトにしないと音が沈み込むなど
歌の周辺のアレンジにも留意できるようになっている。

1980年代の前半には、ステレオでの試聴はヤマハNS-10Mに移行し
オーラトーンはモノラル音声でのチェックに用いられた。
アイドル歌謡全盛期で、アナログ卓での録音の最後にあたる。

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 07:15:53.55 ID:US+Y4LCv.net
オーラトーンの立ち位置はあくまでもサブモニターであって
これまでもメインモニター(アルテック、JBL、タンノイなど)に注意が向いていたが
商業録音の花形である歌謡曲にあっては、立ち位置を見直す必要があると思う。
ひとつは、中域を中心とする帯域バランスの最適化であり
デフォルメされた低域と中高域のラウドネスの抑制
中域のレスポンスを一番早く保つことが挙げられる。
Hi-Fiのルールに従えば、広帯域なことが一番の要件と言われるが
実際にはその逆の方向、中域の基本性能から見直すことが必要になる。

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 07:31:21.18 ID:US+Y4LCv.net
中域の基本性能については
古くからトーキーのオーディオシステムが筆頭に挙げられてきた。
今でもアルテック A7が重宝されるのは、こうした理由もある。
とはいえ、A7を置ける部屋をもつ人はそう多くないし
高能率のユニットを10W規模で鳴らすこともないであろう。

これを少し小規模にしたのが、JBL D130などのエクステンデッドレンジで
開発が1940年代末だが、少しずつ改良されて1970年代には
ロックのPA会場でボーカル域を担うユニットとして重宝された。
ttp://www.lansingheritage.org/html/jbl/specs/pro-comp/2135.htm
50Hzから2kHzに向かって+3dBの傾斜をもつ独特な特性は
”音が一歩前に出る”ように聞こえる典型的なもので
その高能率なレスポンスと合わせて、ボーカル域をキレよく発声する。

これとオーラトーンの特性は似通っており
ポピュラー音楽での拡声技術の王道をいくものだ。

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 07:44:58.95 ID:Pvr7YPrS.net
この人はシングル盤をまともなシステムで聴いたことなさそう

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 07:50:40.72 ID:US+Y4LCv.net
ヨーロッパでは、ドイツ製のラジオ用フルレンジがPA的な特性を維持していて
20cmクラスでは一番使いやすいともいえる。
タンノイは主にクラシック用と思われているが、本場では拡声器としてのほうが有名で
タンノイという名詞そのものが、駅の構内放送を意味することさえある。
ttps://eow.alc.co.jp/search?q=スピーカー
ttps://www.gracesguide.co.uk/images/9/98/Im19440623SDN-Tannoy.jpg
ttps://www.revolvy.com/page/Tannoy?cr=1
それだけに、ボーカル域でのレスポンスはもともと高いともいえる。

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/29(木) 08:03:54.10 ID:Pvr7YPrS.net
自分が調べたこと+自分が考えたこと=妄想
じゃなくて
自分が経験したことor自分がやってみたこと+自分が考えたこと=
実体験
を書いてくれ

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/30(金) 07:08:09.54 ID:3X6ECq+m.net
>>709,711
1970〜80年代に開発されたステレオ機器
特に日本製のフラットでワイドレンジな「まともな」機器で
シングル盤を比較的大きな音量で聴くと
どこかしらアンバランスな状態に陥っていた。
あるいはCDというのもその一派かもしれないが
それが良いと言えるまでには、何か別な嗜好か工夫が必要。

自分はCDでの試聴が中心だが
1940年代の30cmエクステンデッドレンジ+ツイーターをモノラルで
1950年代のライントランスを噛まして、全体の色艶を合わせている。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem20.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2068.png
これだと昭和30〜60年代の歌謡曲を横断的にバランスよく聴ける。

最初はロクハンからスタート。
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoralsystem1.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/PE-16M-45deg-Eq.jpg
スピーカーをアメリカン・ビンテージに代えて
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/monoral_system3.jpg
ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/1950/EV-SP8B-2nd-2-45.jpg
今のシステムでほぼ落ちついた。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/30(金) 07:26:46.02 ID:3X6ECq+m.net
ビンテージ機器を使用する場合に難しいのが
どれもほぼ一点物の希少品なので、他の人に説明しても判りづらいこと。

例えば1950年代のUTC社のミリタリー用マイクトランスは
周波数特性が10kHzからロールオフしていても
高次歪み成分が沢山出るのでバランスが取れる。
それも嫌らしい歪みではなく、クリーミーな感じがある。

イコライザーで高域を上げた音調と違うのは
イコライザーがヒスノイズごとのっぺりと高域が持ち上がるのに対し
ライントランスは楽音が出た部分だけ色艶が加わる点。
こうした効果は、アナログのMMカートリッジ、テープデッキの磁気ヘッドなど
昔の磁性体+コイルをもつパーツに特有の音調で
CDが出て以降は消えてしまったテイストだ。

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/30(金) 07:48:10.36 ID:3X6ECq+m.net
ビンテージの真空管アンプは、こうしたパーツの集合体なので
サウンドに影響する要素は無数にある。
コンデンサーは劣化しやすい部品だし、抵抗器ひとつでも音は変わるというし
内部の銅線、ハンダの劣化というのも、経年変化のひとつだろう。

以前にオーディオユニオンの中古品コーナーで
Audio Research社製のフリアンプの出物があったので試聴したいと申し出ると
他の棚から古いRCAケーブルを取り出して「こっちのほうが音が合う」
と呟いて準備してくれたことがあった。使いこなしにも色々あると関心した次第。

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/30(金) 22:08:51.14 ID:MrK9Skoq.net
石川さゆり 「365日恋もよう・花供養」LP('76.11)は初々しく実に素晴らしい。
伊那の白梅、雪まつり、流しびな、花供養、日豊本線、雨降り坂、蛍の宿、瀬戸の花火、
私の心の赤とんぼ、千本松原富士を見て、横浜暮色、津軽海峡冬景色の12曲。

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/31(土) 10:04:55.12 ID:ddNYQKY1.net
歌謡曲の本陣であるボーカル域のテイストにこだわると
どういうわけかオールドアメリカンの技術に突き当たる。
金ぴかのキャデラックというイメージをもつ人も多いと思うが
そういう風に鳴らそうと思えばできるポテンシャルをもってるだけで
例えばUREIの一連の機材は、どちらかというといぶし銀のような艶がある。
それでいて中域の吹き抜けるような勢いを保ち続けることができるので
ボーカルの息遣いが体ごと鳴り切っているようなスイング感が出てくる。

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/31(土) 12:45:56.14 ID:ddNYQKY1.net
中域のレスポンスを言うとき、よく大型ホーンのクロスオーバーが低いほど良いという意見を聞くが
個人的にはミッドローの150〜500Hzの腰回りが強くないと、上滑りすると思っている。
実際にはクロスオーバーが500Hzでも1oct下の250Hzまでそれなりに出ているわけで
大口径のダイタフラムというのは、それなりに意味をもつのだ。

ところが通常のスピーカーではウーハーが受け持つ帯域なので、重低音に押されて沈み込みやすく
そのうえドライバーやツイーターの反応スピードに付いて行けずにモタモタしやすい。

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/08/31(土) 12:52:53.00 ID:ddNYQKY1.net
この点は1940〜50年代のフィックスドエッジのウーハーは非常に優秀である。
>>712のJensenレプリカをリンボンツイーターと比べた結果は以下のとおり。
総合:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2296.png
ウーハー:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2705.png
ツイーター:ttp://cent20audio.html.xdomain.jp/wps_clip_image-2816.png

通常だと、正相、逆相が入れ混じって以下のようになる。
ttps://www.stereophile.com/content/measuring-loudspeakers-part-two-page-3
ttps://parttimeaudiophile.com/wp-content/uploads/2013/05/devoretable1.png
最初のツイーターの立ち上がりは、ステレオの定位感には重要な役割をもつが
スピーカー自体にオーバーシュートのようなパルス音が付きまとう。

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/09/01(日) 21:26:16.57 ID:pU60cllJ.net
アナログ時代には、マルチウェイスピーカーのもつネットワークの位相歪みは
むしろ音の輪郭を整え、定位感を良くする役目を果たしていた。
これはビーム管に付きまとうオーバーシュートが、DCアンプの出現により無くなり
その補完すべきサウンドの方向性を模索した結果ともいえるが
同時にBBCが力を注いだFMステレオ放送でのライブ中継のために
小型2wayによるサウンドステージの研究の成果でもあった。
もう少しツッコむと、マルチウェイのオーバーシュート気味の音調は
カセットテープで磁気劣化しやすい高域の鮮度を保つ方便でもある。

ところがCDにおいて、パルス性のデジタルノイズを過敏に拾うということを
あまり気にせず規格化に踏み切ったのが、その後の禍根を残したと言える。
さらに悪いのは、CD対応ということで、スピーカーの位相歪みは棚上げしたまま
20kHz再生に血道を挙げて取り組んだことが、事態の悪化を招いた。
ちなみにレコード針にもスクラッチノイズがあるにはあるが、これは楽音と一体化しており
デジタルノイズのように頭の上のハエのように付きまとわない。

つまり1970〜80年代のオーディオ機器は、CD再生のための方策を誤っていた。
個人的には、1950年代のPAスピーカーのほうが、マイクの生音を拡声するために
時間軸の整合性を感覚的に整えており、出音の反応も機敏に造られていると思う。
パルスノイズに負けない、楽音の隆起が激しく立ち上がる。
そう設計されてないと、生楽器に囲まれたビックバンドに、声が埋もれてしまうからだ。

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/09/22(日) 23:42:35.36 ID:C1pwHmXv.net
さてさてこの秋のTIASでは、手嶌葵に代わって
青葉市子の「かぜのさかなのうた」が各ブースでかけられると予想
おまいらの皆様もこの歌を聞いて、心の奥にしまいこんでしまった少年を目覚めさせ
涙するがよい( ̄▽ ̄)ノ

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/09/26(木) 23:21:34.14 ID:TVETJTn2.net
https://youtu.be/HyqtoKLPqWw

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2019/10/04(金) 18:37:08.61 ID:TQ5pLL3u.net
本棚で発掘されたEP、クリーニングして聴いてみた
とりあえず風吹ジュン、愛がはじまる時
イメージが違うwww、こんななの?www
AKBの誰かと言われても違和感がない
そういう意味では古さを感じさせない
音も平板、つまらないと言えばつまらないが、
いやほんと年代不詳、進歩してないんだな

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/01/01(水) 12:22:26 ID:vJhI2sBR.net
寅さんもひばり嬢もAIだった。

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/01/03(金) 07:27:26.94 ID:WcyZyU2g.net
「ブロンソンならこう言うね」というネタ本もあったくらいなので
AIに学ばせれば、それらしい風情も想像できるのだろう。
そういえばマンダム「男の世界」もその手の雰囲気ムンムンだとか。
原作者を怒らせたムーミンと同じく日本発信の傑作だ。

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/01/16(木) 21:09:41 ID:7QGWezCp.net
歌謡曲聴くのにDL-103はまずマストなんだが
60年代前半(昭和30年代)だとM44gの方が良い場合が
多々あるんだよなあ

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/01/18(土) 08:49:34 ID:UPpdwieU.net
CECのベルトドライブは音がなめらか〜でとろける感じ。

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/03(月) 20:53:38.11 ID:nJLUxRrG.net
梓みちよが逝ったか

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/03(月) 23:02:53.83 ID:IKV84Hmw.net
>>693
石川さゆりの「津軽海峡冬景色」は1976.11に発売されたLP
「花供養・365日恋もよう」の12月の歌として聴けるのが初出。
1月から12月のいずれの歌も実に素晴らしく名盤と云って良い。
45回転ドーナツ盤の「津軽海峡冬景色」は翌年に発売。

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/04(火) 06:51:41 ID:BOKaIrNR.net
「こんにちは赤ちゃん」よりも「二人でお酒を」のほうが印象的なのは
まだまだ若いということでいいですか?

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/04(火) 12:33:22.39 ID:iKkpaW4A.net
野口五郎、トワエモアと50周年多いですね。CDP買おうかなあ。

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/06(木) 08:00:46 ID:m8OSub8B.net
美空ひばりや島倉千代子など...歌謡曲はLPで聴いて欲しい。

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/06(木) 09:09:11.63 ID:YtMGXLMs.net
聴くなら45回転シングルね

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/06(木) 18:23:55 ID:5cQueZ8U.net
CDもろくに再生できないのはオーヲタ失格

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/09(日) 22:55:37.86 ID:6ZYdEGkr.net
演歌歌謡曲系はドスを利かせたり唸ったりしゃがれてたりする歌手が多くて雑音みたいで無理だわ

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/10(月) 08:03:08 ID:SdhfWOXX.net
KING GNUのCD買うてきたが
コイツらほんもんだ〜っ!

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/14(金) 14:39:29 ID:tGFpsKpm.net
ドーナツ盤がLPより優れていることってあるのかな...

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/02/14(金) 20:28:13 ID:nj5zrAhf.net
そうだなー
DL-103を最高に鳴らせる環境とセッティングができたら
歌謡曲はシングルで聴くのが最高って思うかも

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/03(火) 12:51:49 ID:Dp3QlCj3.net
>>728を見て、LP「花もよう」とEP「津軽海峡冬景色」両方買ってみました。
石川さゆりは「古賀メロディを唄う」が一番かと思っていましたが、これらも素晴らしいですね。
名盤を教えていただき、ありがとうございました。

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/03(火) 12:54:06 ID:Dp3QlCj3.net
「花もよう」じゃなくて「花供養」でしたm(__)m

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/20(金) 08:19:04 ID:z6GUHbss.net
八神純子 Mr.メトロポリス LP
ヒット曲ポーラースターが収録されてる
全編優しく美しい音調で好む人は多そう
歌謡曲では珍しく位相をいじる編集が多用されるのでオーディオマニアにもおすすめ
CDはリマスタリングされているそうなので、聴き比べてみたくなる

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/20(金) 08:49:52 ID:z6GUHbss.net
アマゾンに試聴があったので聴いてみた、いきなり爆音で再生されるw
いやこの曲、盤はそういうアルバムじゃないのでは?www
とはLPの出だしから聴いた印象を持っての感想。超適当に聴いただけだし
この手の試聴は圧縮もどうなってんだか良くわからんから元CDを聴かなきゃ
何とも言えないんだろうが、リミックスも現代的に歯切れ良くリズム感良く
代わりにLPにあるような優しさは後退? CD買ってまで比べるほどのファンって訳じゃないので

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/20(金) 20:43:40 ID:Arf6NcPQ.net
フォステクス FT28Dというツイーターが何ともおもしろい。
見た目は地味なソフトドームなのだが、嫌な響きをほとんど出さない。
むしろ出音はスレンダーなのだが、返しの音がデッドで共振を引きずらない。
なので最初は無表情なように聞こえるし、特に魅力というものを感じない。
自作派にしてみれば、とりあえず無難な選択というものだ。

しかし良く聴き込むと、暖色系の音に微妙な艶があり
アンプでいうとラックストーンのそれである。
それとリズムの展開がスマートで、ボーカルの800〜1500Hzがスッと前に出る。
これが助かるのは、1980年を前後にしたアナログ末期の録音で
どうしても薄っぺらな感覚で聴いてしまいがちなところを
ちょっとマジになって見つめてしまった感じを彷彿とさせる。
ちょうどCDと被って

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/20(金) 21:03:02.25 ID:Arf6NcPQ.net
途中で終わってしまったが
80年代前後というとアナログ録音の成熟期でありながら
よりポップなアイドル路線が花咲いた時期で
上質なアナログ盤というよりは、薄っぺらいビニールLPという感じで
CD化されてさらに高域が強く押し出されていく過度期でもある。

そのうえ高級なコンポではなく、サンヨーのテレコのようなステレオラジカセで
FM局のエアーチェックに明け暮れたというのが実際だろう。
いまさらあの頃の歌謡曲にオーディオ機器に心血注いだところで
何か特別な出会いがあるわけでもないと高を括るのがオチだ。

しかしFT28Dには、グラビアのように色彩を鮮明にするのとは逆に
少し色合いを落ち着かせて、実態に合わせたトーンにもどす。
それをセピア色と感じるか、じっくり近寄って見つめる機会と考えるか
聴き手の受け取り方、能動的な聞き方の違いで分かれると思う。
少しタイトに響きを抑えたのが功を奏したように思う。

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/22(日) 08:42:03.52 ID:Zh9xkiVE.net
Fostex FT28Dは、NF-1というモニタースピーカーに使われたことがあった。
全く同じというわけではなく、少し高域の指向性を広げた別バージョンだが
その採用理由がウーハーに相当するHPダイアフラムのスピード感を
じゃましない程度に10kHz以上を足し合わせるという選択肢だった。
色付けのないツイーターという意味にもとれる。

もう10年以上前になるが、コイズミ無線でHPダイアフラムの試作品フルレンジを
限定発売していたことがあったが、これも10kHzまでなのでスーパーツイーターが要る。
ところがどうしてもツイーターのほうに定位が引きずられるし音色も左右される。
こうした経験もあって、FT28Dはボーカル域を聴き取るために
空気のような自然さをもった音色という言い方ができる。
実際にそれを本当に有難がる人はあまりいないのが現実ではあるが。

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/22(日) 17:13:02 ID:EnxmrwyM.net
自分のブログでやれ

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/22(日) 19:13:12 ID:Zh9xkiVE.net
FT28Dの響きは通常ツイーターを付けたときに比べすこぶる抑制されている。
元の信号以外の音はダンピングされ、返しの音が吸収されているように聞こえる。
これではステレオ感がタイトで広がりのない音に聞こえやすい。

ところが歌謡曲ともなると、ボーカルにグッとクローズするようになる。
ステレオの広がりでエネルギーを拡散せずに、マイク前に立つ実像に迫る。
よくある近接録音の印象は耳に刺さるようなものだが
中高域に目立つピークがなく、反応がとても自然なのだ。
その分、全体にハスキーに聞こえるが、柔らかく気持ちのいいものだ。

もしかすると、日本人のボーカルはもともとダイナミックレンジの狭い範囲で
語り掛けるように歌うスタイルが多いので、FT28Dのように物腰柔らかなのが
合っているのかもしれない。確かにパワーで押し切るラテン、ダンス系を
ガッツリ聴くには別の選択肢があると思う。でもそれだとダメなんだ。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/22(日) 19:40:12 ID:Zh9xkiVE.net
物憂げな女声ボーカルというと失礼かもしれないが
山口百恵、中島みゆき、五輪真弓、カルメン・マキなど
声色が低めで憂いのある歌手の表情がしっかりとしてくる。
実はユーミンの若い頃の声さえ、70年代の少し陰りのある部分が聞こえる。
当時の東京をゴミゴミしていたと回想するときの、必死に振り切ってた姿だ。
今の私たちは未来図のほうを楽観的に描いてシティポップなどと呼ぶが
夢が夢であるための現実の暗がりが聞こえてきたとき、少なからず衝撃を受けた。

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/30(月) 08:30:12 ID:+gchCKpH.net
シモンズ ひとつぶの涙
ベッティ&クリス 花のように
赤い鳥 忘れていた朝

通好みのワタクシが通りますよ♪

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/03/31(火) 09:59:41 ID:xjMJ6WmZ.net
グレングールドを主にクラシックとジャズを聴いてきた。
歳とったせいか歌謡曲LPを聴いてみたくなったのである。
美空ひばりのLPを10枚程集めて聴いたが抜群に素晴らしい。
次に聴きたくなったのは島倉千代子、とても心地よかった。
ちあきなおみも聴きたいのだが価格が高過ぎて買えない。
岸洋子、金子由香利、荒井由実など今は邦楽LPが50枚に。

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/05/27(水) 06:25:27 ID:VuoIj81+.net
マツコの「昭和ポップス」という命名に一言

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/02(火) 01:36:24 ID:pQvh/of2.net
「ポップス」と呼ぶには良くも悪くも泥臭い
そこが魅力でもあるからやはり「歌謡」の方がしっくりくると思うですよ

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/06(土) 04:04:38 ID:RO6nEJ9o.net
久しぶりに歌謡曲聴いたら、個性豊かで驚いたわ。今の曲と全然違う。

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/06(土) 04:04:57 ID:RO6nEJ9o.net
森高千里は面白いな。ウインクも

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/06(土) 04:40:46.57 ID:QTbUPZaX.net
わりとどうでもいい

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/17(水) 23:56:12 ID:pJTVZg/a.net
ところでスレタイのララバイってなんだろ? 検索してみると
聖女たちのララバイ、夜のララバイ、アザミ嬢のララバイ、東京ララバイ
週末ララバイオ、六本木ララバイ、ハイスクールララバイ、海のララバイ
いっぱいあるけど、どれのことなんだろ、やはり聖女なんだろか

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/18(木) 00:05:15 ID:5smCXa68.net
歌謡曲、ヒット曲、たくさんあるから思い出すにもなかなか大変
そんなあなたに一覧で懐かしきあの時代にトリップだ
https://recochoku.jp/special/100763/

2000年代、2010年代ともなるとむしろわからん
いや不作だよね?だんだん不作になってるよね

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/18(木) 08:19:46.48 ID:oAbMzvyV.net
>>755
ララバイは子守唄って意味

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/06/18(木) 12:23:05.34 ID:ATyDu3zq.net
えっ!?

藤森マーケットのリズムネタじゃなかったのか?

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/04(土) 08:52:38 ID:1vD24o5c.net
歌の下手さにカモフラージュされているが何気に名曲かもしれない
少女メンタリズム

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/05(日) 08:49:23.56 ID:AIZT5MSY.net
1970年代の森進一はオーディオマニアを驚愕させていたか?
ttp://www.audiosharing.com/people/sugano/sobyou/sobyou_09_1.htm
ttps://ishinolab.net/modules/doc_serial/audio_history_japan/serial001_012.html
答はどうもJBL製のスピーカーにあったらしい。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 09:01:00.61 ID:RaHMkpnc.net
森進一のドーナツ盤あるけど聴いてみようという気にもならない
その他、志賀勝、渥美二郎、朝潮太郎なんてのもあった、、、、ひと掴みで買ったが
聴きたい物が何もないwwww

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 09:03:07.24 ID:RaHMkpnc.net
歌謡曲というか演歌か?
となるとフォークやニューミュージック、J-POPもここの範疇ではない?
考えすぎると夜も眠れなくなっちゃう

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 09:14:09 ID:RaHMkpnc.net
シティ・ポップなんてのもあるけど、、、、あれ日本だけなのか?
検索するとどうもそうらしい、しかも今また人気になってきてるという
海外でJapnese City Popと呼ばれて人気が出たのも要因らしい
まあ良い曲、馴染みの曲は多いし、今聴いてもそんな古臭くは感じないし
ヘッドフォンとの相性も良さそうだしな、、
ここはひとつGo To City Pop

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 09:26:44.61 ID:l94Ssbzk.net
>>761
森進一「港町ブルース」は優秀録音盤。

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 09:28:54 ID:tyMEieKL.net
森進一いいよね
五木ひろしもいい

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 11:04:48.31 ID:8UhEwvXk.net
森進一のシングル盤で穴の部分がベンツマークになってたら即買い。 青江三奈・クール
ファイブ・藤圭子等も同じく。 その後も良いのが多いがベンツマークに外れ無し。

五木ひろしも良い曲が多いがなぜか聴く気にならない。 聴き飽きた感が強くていまいち
その気にならない、石川さゆりや都はるみの後期も同じ。  聴き飽きた感ってのは多分
どの曲にも同じ匂いが強いからなのだと思う。

演歌系のLPを聴いてると森進一の初期の曲のカバーの多さに驚く。 それだけ名曲揃い
なんだろう。

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 11:09:53 ID:031BVkLV.net
森進一の初期っていったら、猪俣公章か

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 12:29:18 ID:tyMEieKL.net
でもこの時期はチューブ、オメガトライブ、永ちゃんのバラードなんかがいいよね

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 17:17:22 ID:l94Ssbzk.net
>>766
>森進一のシングル盤で穴の部分がベンツマークになってたら即買い。 青江三奈・クールファイブ・藤圭子等も同じく。 その後も良いのが多いがベンツマークに外れ無し。

そういう盤をDL-102とかでモノラル再生すると、違った趣があってまたいい。

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 20:51:05.00 ID:C3Hakt6u.net
ちあきなおみ「百花繚乱」何度聴いても飽きることがない。

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/19(日) 21:37:43.45 ID:y13BfWTL.net
>>770 それ聴いたことないけど、ちあきなおみは飽きたくないのであまり聴かない。
自分でも本末転倒だと思うけど、個性が強い人なので飽きてしまいそうなのが怖い。

772 :770:2020/07/21(火) 08:03:59 ID:kTZKBofp.net
アルバム「百花繚乱」、お気に入りは「祭りの花を買いに行く」「ほうずきの町」。

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/21(火) 22:50:29.54 ID:kCwLS92c.net
オクで探しても、ちあきなおみのLPは高いんだよなあ。

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/22(水) 12:25:15.05 ID:3hlSz3Ot.net
中古で高い人、中国人が買うテレサ・テンを筆頭にちあきなおみ・藤圭子の一部
が目立つかな。 やっぱ死んじゃった人達だけど青江三奈は安いよね。 数が多い
からだろうけど内容は抜群なんであるうちに買っておくのが正解。 特に森進一の
曲を集めた「放浪船」は本人の歌唱に引けをとらない出来。

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/22(水) 18:50:44 ID:w4Lyrs2Q.net
青江三奈の代表曲といえば、パツキンのカツラ被って歌ったゆーびーそーじゃないのか?

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/23(木) 08:40:42.79 ID:754eLrVr.net
その辺りは本当にレコードらしい歌謡曲らしい、いわゆる味のある物が多そう
だけどやっぱりあまり積極的に聴きたいとは思わないwww
そういう濃さからいうと、本当にどうでもいいような感じだが
今でも安く音が良くて雰囲気が楽しめる、万人に支持される物
それはもう聖子ちゃんでしょう、とにかく安いしどこにでもあるので見かけたら買い

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/23(木) 09:31:28 ID:yb3326pP.net
聖子ちゃんのEPってSONYだからな〜
南沙織やキャンディーズのはヒドかった
LPならいいのかな?
しかし「ぱいなっぽぅ」はプレミアついて高いんじゃないの?

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/23(木) 23:30:18 ID:IQbAa+MA.net
音でいうとシングルで600円を超えるとかえって音が悪くなる、400円より下だと
極端に悪くなるというのが自論。 実は聖子ちゃんあたりは聴いてないんだが、その辺
の時代だと派手だが音が薄い、パッと広がる感じがあるが存在感が無い、音に勢いが
無いヴォーカルの凄みが足りないとか思ってしまう。 この前瀬川瑛子の「命くれない」
が音良かったのでモノによるとは思うけど。 あとうちのオーディオはヴィンテージ系
なので古いものが合うのかもしれない。

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/23(木) 23:33:32 ID:754eLrVr.net
CDの最初期が聖子ちゃんの頃だったと思う。てことは録音はデジタルなんじゃないの?
ていうことでアナログらしさは松田聖子以前、、、、ピンクレディあたりまで?
音聴いてもそんな感じはある

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/23(木) 23:38:34 ID:754eLrVr.net
そういえば百恵や淳子や昌子がなぜで出てこない?
どういうことだってばよ?www

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/23(木) 23:40:38 ID:754eLrVr.net
個人的な話だけど、そういえばこの三人、そうとう売れてたはずだけど
ジャンクLPでほとんど見かけたことがないわw
まだ手放さないからなのか、とっくに処分されてしまっているからなのか
今後に期待しよう

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 00:06:49 ID:6ax4imGr.net
ひそかに山下久美子のLPは録音最悪だった・・・

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 01:39:17 ID:D6nmLTDH.net
>>779
途中からですね
ここのブログに詳しく載ってます
http://kadennote.blog.jp/archives/4153215.html

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 01:54:03 ID:D6nmLTDH.net
ここには録音時の解説が

● 松田聖子 『Silhouette』 マスターサウンド盤の解説 ?
https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/natsumeloj/1594224016/130

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 22:11:03 ID:oNAZqff1.net
しっかし花の中三トリオの話題が全く出ないって
ここはいったいどんな年齢構成なんだ?w
そのあたりのファン層ってアラフィフだろうか
ということは金はあるが暇はない要職にあってオーディオどころではないのか
もう少し経てば定年でオーディオに復帰する?、、、
その頃までオーディオ市場はあるんだろうか?w

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 22:17:44 ID:oNAZqff1.net
いやほんとどうなってんの?と検索したらちょうど週刊誌ネタになってた
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74172
いやほんとかよ?w いかんせんゲンダイだし、書いたやつの願望混じりなんでは
という気もするが、ネタにされるくらいだから元はあるんだろう
と思ったらサブスクネタを広げたのか

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 22:45:53.34 ID:7KJuHV5k.net
>>781
淳子は、リサイクルショップでちょいちょい見かける。

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 22:48:13 ID:7KJuHV5k.net
地方のリサイクルショップは侮れない。
数日前に、程度のかなり良いちあきなおみのLP「喝采」を500 円で買った。

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/24(金) 22:58:34 ID:1TNoWNYi.net
>>788 ちあきなおみは最初はいしだあゆみや奥村チヨなどと同じグループだから
その時期のレコードは安い。 かえっていしだやチヨのが高いくらい。
「喝采」で大賞取ってから方向性が変わって色気より実力で勝負するようになって
人気が無くなった。 なもんでそれ以降のレコードが高い。

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/07/25(土) 08:59:54 ID:2cjhv6Jj.net
そうなんですか!勉強になります。
気長に地道に探しますかね。

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/04(火) 18:52:26 ID:Q0fccF3q.net
山下久美子、噂通り、ひどい音だったw

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/04(火) 20:06:05 ID:TGtWmHsj.net
伊藤みどり、噂通り、ひどい顔だっ・・・

おおっと!
伊藤咲子の間違いや!
でも、あながち間違ってもいないか。。。

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/05(水) 13:49:25.33 ID:NRc9KIHl.net
>>765-766
五木ひろしはあんまり興味なかったんだけど、試しにどこかで名盤だと書かれていたLP「ひろしとギター6」を買って聴いてみたら、すごく良かった。

やっぱり食わず嫌いはよくない。

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/05(水) 14:37:37.77 ID:c8M0fYF6.net
キャンプで再ブレイクした人?

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/05(水) 14:38:33.61 ID:c8M0fYF6.net
おっと!
事故解決、あっちはヒロシやw

カンボジア人になった人?

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/08(土) 15:26:57 ID:tY3OjjO+.net
燃料投下
ttps://stat.ameba.jp/user_images/20140825/17/fkearth/fa/ba/g/o0338024613046124528.gif
ttp://20cheaddatebase.web.fc2.com/AKG/K140K.html

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/09(日) 06:36:34.40 ID:v2M4MCg4.net
エレガはスタジオ定番だったかな
ttps://www.youtube.com/watch?v=j8MXrPWyyTw
ttp://20cheaddatebase.web.fc2.com/elega/DR-209C.html

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/09(日) 08:52:42 ID:v2M4MCg4.net
中森明菜もAKG。ミキサーが外人なのが気になる。
ttps://www.dailymotion.com/video/x3sh5rk
ttp://20cheaddatebase.web.fc2.com/AKG/K140S.html
こっちも海外ロケでベイヤーDT-100(クイーンなども使用)。
ttps://i.pinimg.com/564x/67/74/c9/6774c9101fdbc83ede1961c14228fb9f.jpg
ttp://20cheaddatebase.web.fc2.com/beyer/DT-100-2.html

>>796もL.A. Blueの海外セッションだった。

799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/11(火) 00:23:10 ID:a3UFZ7xI.net
>>798
バハマのナッソーって書いてあるからコンパスポイント・スタジオだね。

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/08/11(火) 02:20:00.39 ID:baKIAo9D.net
近年の明菜は、U47しか使わないんじゃなかった?

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/26(土) 12:31:53.51 ID:lzwcGMXY.net
しばらく前にリサイクル屋で買って放置していた、テンプターズ「神様お願い」のシングル盤を洗浄して聴いてみたら、音の生々しさに驚いた。
コレは優秀録音盤じゃないか、と思った。

駄耳のたわ言、失礼しました。

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/26(土) 13:24:14.95 ID:1KGh696d.net
フォークソングあたりは音の良い物たくさんありそうなんだよな
そういう話題はほとんど聞いたことないけど、そういう事には興味ない層が聴いてるんだろう

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/26(土) 14:07:23.32 ID:ZfeF2Mqz.net
ベルウッドは普通に優秀録音だけどURCは玉石混交。
でもそんなもんで歌の価値は変わらないと信じたい。
それでも誰が歌っても味が変わらないわけでもない。
そういう意味での音質というのはあるんだと思う。

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/27(日) 00:45:21.72 ID:7X0w2Ta1.net
>>803
>ベルウッドは普通に優秀録音だけど

言われてみると、高田渡のベルウッド盤は確かに音がいいかも。

805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/27(日) 11:05:55.67 ID:Q5irFCO8.net
フォークソングの魅力は元々あまり音質には左右されないところにある感じだし
好む層もメッセージ性やスタイル、美学的にも音質なんか問題としない、
気にはなっても表立って触れるのもカッコ悪いと思ってそうw
実際蛇足というか音がよかったらだからなんだって感じだもんな

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/27(日) 13:20:29.37 ID:VSWoeMiU.net
>>804
ベルウッドってキングだからなあ
スタジオを持っていなかったURCとは比べられない

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/28(月) 12:05:46.74 ID:HKew+2Zs.net
でもURCでもはっぴいえんどのゆでめんは、音良かったで

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/09/28(月) 12:14:20.98 ID:SRkydwUH.net
ゆでめんはいいよね

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/10/04(日) 16:13:44.39 ID:mQvaGxYA.net
季刊Analogは和物レコード特集

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/10/04(日) 17:09:28.83 ID:peDc6QOd.net
歌謡曲じゃなくてアナログディスクの話だねえ

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/10/13(火) 20:15:01.32 ID:1y4fHEcD.net
筒美京平亡くなってもこの書き込みのなさ、終わってる

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/10/13(火) 20:56:15.54 ID:2mgucbxZ.net
筒美京平大先生の作曲した楽曲は永遠にパクリ・・・
いえ、鬼滅・・・
ええっと不潔・・・
あの、その、不明・・・

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/10/14(水) 07:30:32.49 ID:l4i0LE9x.net
ポップスは洋の東西を問わずどこかパクリなところがあるよね

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2020/11/21(土) 08:10:56.58 ID:Afo8eXAcc
ステレオ録音以前の歌謡曲をステレオ録音で再録したものが、
どう聴いても嘘臭く感じる
このスレの初代から出ている話題だけど、何の理由があるんだろうね

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/01/04(月) 16:36:50.34 ID:0kY3D8qW.net
ラックスマン D-03Xを先日導入した。
今どきCD専用機で登場しスペックこそ地味だが
中域のボーカルの押し出し、ニュアンスがクリアで
これこそ歌謡曲再生のために生まれ出たような感じだ。
これまでのラックスマンのCD再生機もそうだけど
耳ざわりのよい綺麗な音ならそれなりに出せるが
CDから情熱まで深くえぐってくるのはあまりない。

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/01/04(月) 17:09:48.22 ID:0kY3D8qW.net
歌謡曲の情熱というと判りにくいかもしれないが
歌い口の句読点がきっちりしてエコーに埋もれない力強さがあり
演歌歌手のこぶしから喉の奥で声を転ばせるニュアンスや
アイドル系の声色の微妙な使い分け(猫撫で、きっぱり、しゅんとした感じ)が
歌手の声量に関わらず自然に流れてくる。
低音が高音が、という次元ではない、確かな表現力を引き出す感じだ。

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/04/03(土) 18:59:13.95 ID:esN2ob7/.net
ハイエンドスピーカーの中央に出現する美空ひばりや島倉千代子は秀逸。

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/04/03(土) 19:18:53.99 ID:+MfctU47.net
演歌は歌謡曲に入るんか???

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/04/03(土) 20:18:42.30 ID:pU1aqXUB.net
ひばりもさゆりも元はアイドルだったし

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/04/03(土) 20:48:59.20 ID:+MfctU47.net
ザ・ピーナッツ

歳をとって間違いなく耳も高音が聞こえなくなってきているのだろうが、最近ステレオの音がやたらと良くて勝手に満足している。

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/04/04(日) 07:28:13.11 ID:5sGLaeTr.net
ひばりとピーナッツは、モノラルで聴くと良さが倍増すると感じる。

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/06/19(土) 22:00:25.03 ID:natDwhFJ.net
岩崎宏美の童謡LPは本当に素晴らしい!

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/06/22(火) 08:29:33.08 ID:4RlT+qe0.net
昭和スレからこちらに続けよう
数例で断言するのもなんだけど例えば八神純子のセカンドアルバム、音作りは凝っているけど
音自体はそんなに良い訳ではなく、だけどじっくり聴けるし何度も聴きたくなる
松田聖子は音質自体、大体及第点以上だし、それ以上に安心して聴ける点では非常に安定してる
斉藤由貴AXIAは音もそこそこ良いしやはり安心して聴ける
松本伊代はダメだった、たまたま盤の状態が悪かっただけかもしれないがどうだろう?
最近見直されてるシティポップもそういう観点で色々聴きなおしてみたくなるね

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/06/25(金) 11:11:33.02 ID:p9EC1io1.net
昭和歌謡押しでは人後に落ちないと自負しとります
>>772
遅レスですがアルバム「百花繚乱」聞き直しました
いいっすね渋くて

昔々有線の空きチャンネル使った全アルバム全曲特集でいただきました
ただし残念なことにモノーラルでやんした
ずっと気になってたのですが
やっと最近になって通販ユーキャンで購入したのが
ちあきなおみの世界10枚セット
オリジナルアルバムではなくテーマ別の編集ものなのがいまいち
180曲前後あるのでおそらく全曲でしょうか

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/06/25(金) 16:34:59.74 ID:f3ppDlgU.net
STEREO SOUNDの美空ひばり「悲しい酒」は何度聴いても凄い。

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/06/27(日) 13:10:28.70 ID:q2Ir1LbZ.net
>>785
今年50歳だが自分が小学校入学の少し前位でピンクレディの全盛期なんで
中三トリオの全盛期を知ってる人は自分よりもっと上ではないか?
自分も名前は知ってても全盛期は記憶が無い。
ちなみにヤマハAVプリ+ローテル+クリプシュの構成で
一応オーディオはやってるよ。ただ古いのは聞くけど今はNASに保存したのを
聞くとかサブスクの比率はかなり上がった。
近いうちに亡くなった叔父から譲り受けたZero-L10(現在レストア中)と候補は
まだ悩んでいるがパワーアンプを追加する予定。

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/03(土) 22:25:48.56 ID:M8UsZzoc.net
大昔はシャンソン(BARBARA、岸洋子、アダモ)ばかり聴いてた。

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/04(日) 08:48:10.13 ID:/GzcKllN.net
アダモ、、ジャンクレコードでの遭遇率めちゃ高いわw
相当人気があったことがわかる、結構びっくり

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/20(火) 17:28:18.31 ID:qXNFhBmq.net
以前買って音の悪さが印象的だったキャンディーズ
今回THE BESTってのを入手できたので聴いてみました
小綺麗にしたかったのか、前回より小綺麗にまとまってその分さらに
スケールが小さくラジカセみたいな音で鳴る、、、これは酷い、
強いて言えば小綺麗にまとまっていることだけが取り柄、、と言えるのか?w

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/23(金) 03:33:51.58 ID:2a506Evr.net
最近古い歌謡曲をアレンジを変えてハイレゾで出したりしてるな
ある曲を聴いてびっくりした

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/24(土) 21:01:42.33 ID:bYUPYyt3.net
ハイレゾとかSACDとかサパーリなので
昭和歌謡やロック&ポップスにはどうでもいいです

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/27(火) 19:24:59.52 ID:ya81qmad.net
ユーミンのVOYAGERを聴く、、、流線型は音が良かった覚えがあるけど
コレはなんとも伸びやかさ華やかさに欠ける、ただバランスが良いだけ
という感じで印象良くない
流線型発掘出来たら聴き直してみよう

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/07/29(木) 19:27:48.95 ID:Xh627F+J.net
流線形、掘り出してきて聴いてみた
出だし、あれっ?VOYAGERとそんな変わらないな、気のせいだったかな
と思ったけど、しばらく聴くと、やはり違う
まあ微妙な違い、話ではある
カッティングレベルが流線形の方が高いが、音質、音色、音作りは同じというか
良く似ている。なのに流線形では開放感があり聴いていて気持ち良いのに
VOYAGERはなんかコンプレッション感が強く感じられフラストレーションがたまる
A面B面通してその印象は変わらない
特にユーミンのファンって訳でも無いから手持ちのアルバムもこのくらいで
発展性もない話だが、持ってる人も多いと思うので暇と興味が有ったら
他のアルバムもぜひ聴き比べてみてほしい

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/25(土) 22:06:36.72 ID:dpIZUMag.net
浅川マキのアルバムはすごい
小規模のエレクトリックバンドもよく録れてますが
アコースティックのセットはゾクゾクするほど迫ってきます

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/26(日) 05:35:00.19 ID:Yo8+wms/.net
完全ジャズコンボだかんね

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/28(火) 08:55:44.63 ID:T6Tw1BVB.net
ぼく的に昭和歌謡の一大傑作ぼく的に
https://www.youtube.com/watch?v=h87EgYW0PsQ

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/28(火) 21:20:48.37 ID:dv5D1k50.net
一般的には無理がある

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/28(火) 23:31:29.38 ID:T6Tw1BVB.net
いや、だからぼく的に

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/29(水) 06:06:48.75 ID:cMx45fRk.net
>>838 分かってるって。 個人的に深堀していって初めて分かる良さってやつ。
俺にとっては君夕子がそんな存在、EPレコードで15枚持ってるけどどれも大好き。
けど他の人にはわかってもらえないと思う、っていうか聴きこまないと味が分からない。

ヤフオクでさくらと一郎のEPを9枚まとめて出してる人がいて買ったんだけど、俺には良さが
分からなかった。ww

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/29(水) 06:27:14.49 ID:jZTMcYJ+.net
君夕子さん
名前も知らなかったけど
これなんかちょといいすね
https://www.youtube.com/watch?v=0wQ-yyMES2w
’70前後っぽいかな
(手持ちカメラ、空気録音なんとかしてほしい
ヤング奥村チヨさんとかちあきなおみさんが候補にあがったとかね

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/29(水) 22:42:15.00 ID:g1LzARe4.net
>>840 いやぁ嬉しいなぁ、私もYOUTUBE見て見たら全然上がってませんね。
出てても「艶歌」「御身」などのキャリアの後半のものばかり、その中で「朝の停車場」
を上げてくれたとこみると深堀したらきっとはまりますよ。 ご指摘の通り見た目は全然
違いますが奥村チヨを意識した売り方をしてたんだと思います。 いつからか演歌の本道
をいくようになって後期では瀬川瑛子のような歌い方に変わりました。
あまり歌はうまくないんですが「椿散る港」「私は船で帰ります」などでの歌い方は色気
たっぷりで正直そそられます。

色気と言えば個人的には有砂しのぶも大好きです。 確か宝塚出身と聞いたと思いますが
青江三奈に似たとこがあって売れなかったのかな?
https://www.youtube.com/watch?v=jRa-fW7QQB0

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/29(水) 23:14:27.44 ID:Stw32NH4.net
>>834
何というアルバムですか?

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/30(木) 06:09:44.54 ID:KLom1WK+.net
デビューの浅川マキの世界、裏窓とか
ごく初期のが好きです
後半になるほどなんかニュージャズフリージャズみたくなってって
嗚呼サヨナラぼくのマキさん、、でした

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/09/30(木) 19:46:37.73 ID:KLom1WK+.net
友人がDJでローカル人気らしいんだけど
ネタを昭和歌謡でぶっ通してるらしい
DJってどんなことするの、も知らないんですけどね

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/10/02(土) 06:40:01.47 ID:4WfYcNGE.net
>>844 人が集まってるとこでレコード選んでかけるだけでもDJ、なんかイメージ的に
レコード擦らないとDJじゃないみたいだけど、そんなことない誰でも出来る。
問題は選ぶ盤のセンスとどれだけレコード沢山持ってるかだけ、テクニックはいらない。

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/10/02(土) 08:46:23.31 ID:Wi5LJAij.net
DJのおかげでアナログも残ったしシティポップも流行ったし足向けて寝られないだろう

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/10/02(土) 16:52:29.13 ID:PubycuH1.net
>>844  それって歌声喫茶でレコードかける係ってことじゃん。

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/10/20(水) 09:45:30.01 ID:xxFAC++9.net
高くて音質悪いのをわざわざ買うほうがバカだろう

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2021/12/15(水) 10:17:10.44 ID:uHsfftxz.net
朝日新聞ですが、かなり追い詰められてきているようです。

・OBへの無料配布の打ち切りを通知。
・来年の給与水準の抑制方針が社員専用HPに上がったそうです。
(前年対比で160万円減、それでもまだまだ高給ですけど・・・。)

いわゆる従軍慰安婦にしても南京大虐殺にしても、諸悪の根源は朝日新聞です。

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