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モンゴルはいかに世界を変えたのか

297 :世界@名無史さん:2012/06/19(火) 20:52:32.63 0.net
>>295
その話の続き

359 名前: >356の続き 投稿日: 2005/08/30(火) 16:13:04 0
しかしながら私は、それとはきわめて異なる彼らの治療の例を見たのだった。

フランク人の王の会計官にベルナルドという騎士がいて、その男は(彼の上に神の呪いあれ!)フランク人の中で
もっとも憎むべき、邪悪な人物の一人であった。一頭の馬が彼の脚を蹴り、そこから病気に感染して四十箇所もの
別々の場所に傷口が開いてしまった。一箇所の傷口がふさがるたび、別の箇所で別の傷口が開く有様であった。
その間ずっと私は彼の堕地獄を祈っていた。そこで彼のところへフランク人の医者がやってきて、脚に塗られて
いた膏薬をすべて落とし、きつい酢で脚を洗いはじめた。この処置によって傷はすべて治り彼は再び元気になった。
彼は再び起き上がって悪魔のようになった。彼らの面白い治療をあきらかにする別の例は次のごとくである。
シャイザールにアブー・アル・ファトフという職人がいて、彼の息子は首にできた瘰癧に苦しんでいた。それの
一部がふさがるたび、決まって別の部分が開くのであった。この男はたまたま私用があり、息子とアンティオキア
にいった。一人のフランク人が少年を見て、父親にその子のことを尋ねた。アブー・アル・ファトフは「私の息子
だ」と答えた。フランク人は彼にいった。「汝は汝の宗教にかけて誓うか。もし汝の子を治す処方を教えても、
汝はそれを教えることによって何びとからも謝礼を取らぬと? そうすれば、その子を治す処方を教えてやろう」
男は誓いをたてたのでフランク人はこういった。

つぶしていないアツケシソウの葉を燃やし、灰をオリーブ油と強い酢に漬けろ。それで瘰癧を手当てすると、そこに
できていた吹き出物が消える。そこで燃やした鉛をギー油に漬けてそれで彼を手当てしろ。そうすれば治るだろう。

父親はその通りに少年を手当てし、少年は治癒した。傷はふさがり少年は元の健康な状態に戻ったのだった。

私自身、この処方でそのような病に冒された大勢の人々を治療し、病因を取り除くのに成功したのである

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